JP2000285751A - 架橋型高分子固体電解質の製造方法 - Google Patents

架橋型高分子固体電解質の製造方法

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JP2000285751A JP2000014708A JP2000014708A JP2000285751A JP 2000285751 A JP2000285751 A JP 2000285751A JP 2000014708 A JP2000014708 A JP 2000014708A JP 2000014708 A JP2000014708 A JP 2000014708A JP 2000285751 A JP2000285751 A JP 2000285751A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子系の固体電解質において、優れたフィ
ルム強度と高イオン伝導性及びフィルムヘの成形・加工
性を有する、高温作動型の大型二次電池に最適な架橋型
高分子固体電解質の製造方法を提供する。 【解決手段】 下記繰り返し単位からなるブロック鎖A
と、下記繰り返し単位からなるブロック鎖B及び/又は
下記繰り返し単位からなるブロック鎖Cから構成される
自己架橋型ブロック−グラフト共重合体に、一般式IV
の反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機塩
を添加し、上記自己架橋型ブロック−グラフト共重合体
及び上記反応性ポリアルキレンオキサイドを架橋反応さ
せた架橋型高分子固体電解質の製造方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一次電池、二次電池
などの製造に用いられる高分子固体電解質、特に電気自
動車用や夜間電力貯蔵用などの高温作動型二次電池に最
適な高分子固体電解質の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より研究開発されている固体電解質
としては、β−アルミナ、Li2TiO3、RbAg
45、ヨウ化銀、或いはリンタングステン酸といった、
いわゆる無機系材料が広く知られている。しかしなが
ら、無機系材料は、(1)比重が重い、(2)任意の形
状に成形できない、(3)柔軟で薄いフィルムが得られ
ない、(4)室温でのイオン伝導性が低い等の欠点があ
り、実用上の問題となっている。
【0003】近年、上記の欠点を改良する材料として有
機系材料が注目されている。有機系材料の一般的な組成
は、ポリアルキレンオキサイド、シリコーンゴム、フッ
素樹脂或いはポリホスファゼン等のマトリックスとなる
高分子にLiClO4、LiBF4などのキャリアーとな
る電解質を混合、溶解させた高分子固体電解質(SP
E)から構成されている。このようなSPEは無機系材
料に比較して軽量で柔軟性があり、フィルムヘの成形・
加工が容易であるという特徴を有しているが、ここ数年
これらの特徴を維持しつつ、より実用的なSPEを構築
するための研究開発が活発に行われている。
【0004】SPEの応用分野としては、大別して、
(1)常温で作動する低出力の民生用小型二次電池、
(2)高温作動型の高出力な大型二次電池が挙げられ
る。ここで、(1)は、低沸点の非プロトン系有機電解
液を高分子材料に吸収・保持させることによりイオン伝
導性を向上させた、いわゆるゲル状SPEを隔膜として
用いた二次電池であるが、電池の構成がリチウムイオン
電池とほとんど同じであるため、低出力ながらも小型・
超薄型電池としてすでに実用化の域に達している。
【0005】一方、(2)は、負極にリチウム金属を用
いることを想定したリチウムポリマー電池で、近い将
来、電気自動車や夜間電力貯蔵用の大型二次電池への応
用が期待されている。ところが、これらの大型電池で
は、充放電時における発熱量が膨大となり、電池自体の
温度もかなり上昇するため、(1)のようなゲル系SP
Eを用いると電解液の蒸気圧により電池の外装缶が膨ら
んだり、最悪の場合には爆発したりする危険性が指摘さ
れていた。そこでこれらの問題を解決するために、SP
E単体(ドライ系)を60〜80℃に昇温することでイ
オン伝導性を高めた、いわゆる高温作動型の大型二次電
池が提案され、欧米を中心に長期に渡る研究・開発が行
われてきた。しかしながら、このような高温領域におい
ても安全性が高く、優れたフィルム強度を有し、しかも
電池系内で蒸気圧を全く発生させることのないSPE
は、未だに得られていないのが実状である、
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記(2)の研究例と
しては、例えばM.Watanabe et al,S
o1id State Ionics 79,(199
5)306−312.やS.Kohjiya et a
l,Second InternationalSym
posium on Polymer Elector
olytes,ed.by B.Scrosati,E
lsevier,Appl.Sci.,London
(1990),pp.187−196.などが挙げられ
るが、いずれのSPEも室温付近のイオン伝導度は10
-4S/cm台に達するものの、フィルム強度は十分とは
いえず、実用化には至っていない。
【0007】一方、本出願人らは、先に特許第1842
047号(特公平5−51612号公報)とMakro
mol.Chem.Macromol.Symp.25
(1989)249,Reactive and Fu
nctional Polymers,37(199
8)169−182.及びJ.Polym.Sci.,
Part A:Polym.Chem.,36,(19
98)3021−3034等において、本発明のモデル
となるブロック−グラフト共重合体の合成方法について
提案した。
【0008】また、特許第1842048号(特公平5
−51632号公報)では、このブロック−グラフト共
重合体をイオン伝導性固体として利用するために、その
アルキレンオキサイドユニットに対して0.05〜80
モル%のLi,Na,K、Cs,Ag,Cu及びMgか
ら選ばれる少なくとも一種の元素を含む無機塩を混合さ
せたブロック−グラフト共重合体組成物をSPEとして
提案し、特公平5−74195号公報では、同様のブロ
ック−グラフト共重合体のLiイオン塩との複合物を電
解質として内蔵したLi電池を提案した。しかしなが
ら、上記の提案は、いずれも常温におけるイオン伝導性
が低かったため、実用化には至らなかった。
【0009】そこで、本出願人は、室温におけるイオン
伝導性の向上を目的として、特開平3−188151号
公報において、ブロック−グラフト共重合体の無機イオ
ン塩複合物にポリアルキレンオキサイドを添加してなる
ブロック−グラフト共重合体組成物を提案したが、ブロ
ック−グラフト共重合体にポリアルキレンオキサイドを
多量に添加しすぎると、機械的強度を維持しているポリ
スチレンドメインが一部溶解し、フィルム強度が脆弱化
してしまうことが判明した。
【0010】本出願人は、新たに派生したこの問題を解
決するために、特開平10−237143号公報におい
て、種々のポリアルキレンオキサイドに溶解性を持たな
い、シリル基で置換したポリスチレンをブロック鎖とす
るブロック−グラフト共重合体を開発し、これにポリア
ルキレンオキサイドを添加したブロック−グラフト共重
合体組成物を提案した。また、特開平10−20854
5号公報では、ブロック−グラフト共重合体に多量に添
加したポリアルキレンオキサイドの溶解性からポリスチ
レンドメインを保護するために、架橋剤を用いてポリス
チレンドメインを化学的に架橋し、綱目構造とした架橋
型SPEを提案した。更に、特開平10−223042
号公報と特開平10−245427号公報では、架橋剤
を添加しなくても、高エネルギー線を照射するだけでポ
リスチレンドメインを容易に架橋することが可能な、自
己架橋型ブロック−グラフト共重合体を提案した。
【0011】その結果、室温付近のみならず、高温時
(60〜80℃)においてもイオン伝導性やフィルム強
度が大きく改善されたSPEが完成し、実用化レベルの
高温電池を容易に、かつ大量に作製できるようになっ
た。
【0012】しかしながら、ブロック−グラフト共重合
体に添加するポリアルキレンオキサイドの種類によって
は、60〜80℃の温度領域において多少の蒸気圧を示
すものがある。また、本SPEを高温作動型の大型電池
に適用した場合、電池の操作条件によっては、想定した
温度領域より数十度も昇温してしまうことが多々あった
ことから、高温側に温度マージンの広い、より安全な電
池が要求されるようになってきた。
【0013】従って、本発明の目的は、高分子系の固体
電解質に関して、自己架橋型ブロック−グラフト共重合
体と添加した反応性のポリアルキレンオキサイドを同時
に架橋して三次元の網目状構造とすることにより、10
0℃以上の高温時でも蒸気圧が発生することなく、高イ
オン伝導性で高いフィルム強度を有し、しかも成形・加
工性等に優れた架橋型高分子固体電解質の製造方法を提
供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】こ
のような課題を解決するために、本発明は、下記一般式
Iで表わされる繰り返し単位からなるブロック鎖Aと、
下記一般式IIで表わされる繰り返し単位からなるブロ
ック鎖B及び/又は下記一般式IIIで表わされる繰り
返し単位からなるブロック鎖Cから構成される自己架橋
型ブロック−グラフト共重合体に、下記一般式IVで表
わされる反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系
無機塩を添加し、上記自己架橋型ブロック−グラフト共
重合体及び上記反応性ポリアルキレンオキサイドを架橋
反応させることを特徴とする架橋型高分子固体電解質の
製造方法を提供する。
【0015】この場合、特には、一般式Iで表わされる
繰り返し単位からなる少なくとも1種の重合度10以上
のブロック鎖Aと、一般式IIで表わされる繰返し単位
からなる少なくとも1種の重合度300以上のブロック
鎖Bとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖Bの
構成比(重合度比)が1:30〜30:1である重合度
310以上の自己架橋型ブロック−グラフト共重合体、
或いは一般式Iで表わされる繰り返し単位からなる少な
くとも1種の重合度10以上のブロック鎖Aと、一般式
IIIで表わされる繰返し単位からなる少なくとも1種
の重合度200以上のブロック鎖Cとから構成される、
ブロック鎖Aとブロック鎖Cの構成比(重合度比)が
1:20〜20:1である重合度210以上の自己架橋
型ブロック−グラフト共重合体に、一般式IVで表わさ
れる反応性ポリアルキレンオキサイド、好ましくは1官
能性と2官能性のポリアルキレンオキサイドを併用して
添加すると共に、リチウム系無機塩を添加し、好ましく
は電子線を照射することにより、上記自己架橋型ブロッ
ク−グラフト共重合体及び上記反応性ポリアルキレンオ
キサイドを架橋反応させることが好ましい。
【0016】
【化5】 (ここに、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2
は水素原子又はメチル基、R3はアルキル基、アリール
基、アシル基、シリル基又はシアノアルキル基、nは1
〜100の整数である。また、式中下記I−aで表わさ
れるグラフト鎖の数平均分子量は45〜4,400であ
る。)
【0017】
【化6】 (ここに、R4は水素原子、メチル基又はエチル基、y
は2又は3である。)
【0018】
【化7】 (ここに、R4及びR5は水素原子、メチル基又はエチル
基、yは2又は3である。kとmの総計は200以上
で、kとmの構成比は95:5〜50:50である。ま
たその配列方式は、ランダムもしくは交互である。)
【0019】
【化8】 (ここに、R6とR7は水素原子又はメチル基、R8はH2
C=CHCO−、H2C=C(CH3)CO−、ビニル
基、アリル基、エポキシド、炭素数25以下のアルキル
基、フェニル基又は置換フェニル基、R9はエチレンオ
キサイド又はテトラメチレンオキサイドである。eとf
は共に0〜25の整数であるが、同時に0になることは
なく、一方が0の場合には必ず他方が1以上の整数にな
る。Xは−PhC(CH32PhO−又は単結合を示
す。なお、Phはフェニレン基を示す。)
【0020】この方法は、自己架橋型ブロック−グラフ
ト共重合体のグラフト成分に反応性ポリアルキレンオキ
サイドが相溶化し、ミクロ相分離構造が形成された状態
で両者を同時に架橋できるため、共有結合で連結された
幹分子がフィルムの機械的強度を高め、グラフト成分と
架橋されたポリアルキレンオキサイドが連続相を形成し
て金属イオンの通路を確保し、しかもポリアルキレンオ
キサイドからは蒸気圧が全く発生しない、熱安定性の高
いフィルムが形成できる。
【0021】そして、前記反応性ポリアルキレンオキサ
イドとしては、一般式IVで表わされる1官能性或いは
2官能性のアクリレート系、メタクリレート系、アリル
系、エポキシド等を用い、例えば、電子線を照射すれ
ば、反応性ポリアルキレンオキサイドの架橋反応を完結
することができる。
【0022】この製造方法により、簡単かつ確実に高温
時においても全く蒸気圧が発生せず、高イオン伝導性で
フィルム強度の高い架橋型高分子固体電解質を製造する
ことができるもので、本発明者らは、ブロック−グラフ
ト共重合体の特性を生かして、高温時でも優れた機械的
強度と高いイオン伝導性を維持し、しかも安全な高分子
電解質を得るためには、自己架橋型ブロック−グラフト
共重合体とこれに添加するポリアルキレンオキサイドの
両方を同時に架橋し、三次元の網目状構造にすれば効果
的であることを知見し、本発明を完成させたものであ
る。
【0023】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の架橋型高分子固体電解質の元になるブロック−
グラフト共重合体は、上述したように、一般式Iで表わ
される繰り返し単位からなるブロック鎖Aと、一般式I
Iで表わされる繰り返し単位からなるブロック鎖B及び
/又は一般式IIIで表わされる繰り返し単位からなる
ブロック鎖Cから構成されるブロック−グラフト共重合
体であり、特に好ましくは、前述の特許第184204
7号と特開平10−237143号公報に開示されてい
るものと基本的には同一であるが、ここにあらためてそ
の構造を示すと、一般式Iで表わされる繰り返し単位か
らなる少なくとも1種の重合度10以上のブロック鎖A
と、一般式IIで表わされる繰返し単位からなる少なく
とも1種の重合度300以上のブロック鎖Bとから構成
される、ブロック鎖Aとブロック鎖Bの構成比(重合度
比)が1:30〜30:1である重合度310以上のブ
ロック−グラフト共重合体、或いは一般式Iで表わされ
る繰り返し単位からなる少なくとも1種の重合度10以
上のブロック鎖Aと、一般式IIIで表わされる繰返し
単位からなる少なくとも1種の重合度200以上のブロ
ック鎖Cとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖
Cの構成比(重合度比)が1:20〜20:1である重
合度210以上のブロック−グラフト共重合体である。
【0024】
【化9】 (ここに、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2
は水素原子又はメチル基、R3はアルキル基、アリール
基、アシル基、シリル基又はシアノアルキル基、nは1
〜100の整数である。また、式中、下記I−aで表わ
されるグラフト鎖の数平均分子量は45〜4,400で
ある。)
【0025】
【化10】
【0026】ここで、R3のアルキル基としては、炭素
数1〜10、特に1〜2のものが好ましく、またアリー
ル基としては、炭素数6〜10、特に6〜8のものが挙
げられ、特にフェニル基が好ましい。アシル基として
は、炭素数1〜9、特に1〜2のものが挙げられ、具体
的にはホルミル基、アセチル基等が例示される。シリル
基としては、−SiR3(Rは互いに同一又は異種の炭
素数3〜15、特に3〜6の一価炭化水素基、好ましく
はアルキル基である)で示されるものが挙げられる。シ
アノアルキル基としては、炭素数2〜10、特に2〜4
のアルキル基の水素原子の一部をシアノ基で置換した、
例えばシアノエチル基、シアノプロピル基等が挙げられ
る。
【0027】
【化11】 (ここに、R4は水素原子、メチル基又はエチル基、y
は2又は3である。)
【0028】
【化12】 (ここに、R4及びR5は水素原子、メチル基又はエチル
基、yは2又は3である。kとmの総計は200以上
で、kとmの構成比は95:5〜50:50である。ま
たその配列方式は、ランダムもしくは交互である。)
【0029】このブロック−グラフト共重合体は、一般
式Iで表わされる同種又は異種の繰り返し単位からなる
ブロック鎖Aと、一般式IIで表わされる同種又は異種
の繰り返し単位からなるブロック鎖B及び/又は一般式
IIIで表わされる同種又は異種の繰り返し単位からな
るブロック鎖Cが、例えばAB、AC、BAB、BA
B’、CAC、C’AC、BAC、BAB’AB、C’
ABACというように任意に配列されてなるものである
が、好ましくはBAB、BAB’、B’ABAB’、B
AB’AB、CAC、CAC’、C’ACAC’、CA
C’AC、更に好ましくはBAB、BAB’、CAC、
CAC’等の配列が挙げられる。なお、この配列例にお
いて、B,B’及びC,C’は、それぞれブロック鎖
B、ブロック鎖Cに含まれるものであるが、R4やR5
相違したり、重合度が相違して互いに異なるブロック鎖
であることを示す。
【0030】重合体のブロック鎖Aの重合度は10以
上、同じくBの重合度は300以上、Cの重合度は20
0以上であることが好ましく、この両ブロック鎖A,B
の構成比は重合度比として1:30〜30:1、ブロッ
ク鎖AとCでは1:20〜20:1であることが好まし
い。また、共重合して得られるブロック−グラフト共重
合体の重合度は、ブロック鎖AとBの配列で310以上
50000以下、ブロック鎖AとCの配列では210以
上50000以下であることが好ましい。
【0031】重合体のブロック鎖Aは、高分子電解質と
しての機能を担う部分であり、重合度が10未満では、
このポリマーの特徴であるイオン伝導性ドメインが連続
相となるミクロ相分離構造を示さない場合がある。ま
た、ブロック鎖Bは、機械的強度を保持する部分のた
め、重合度が300未満ではポリマー分子間の絡み合い
が不十分でフィルムの機械的強度が低下してしまう。つ
まり、ブロック鎖AとBの構成比が1:30未満ではグ
ラフト成分が少なすぎて、高分子電解質としての機能を
保持するのが困難となり、また30:1を超えるとブロ
ック鎖としての幹成分が少なくなり、機械的強度が維持
できなくなるおそれがある。但し、ブロック鎖Bに比べ
て重合体のTgが高いブロック鎖Cは、例外的に低い重
合度でも機械的強度が維持できるため、ここでは重合度
を200以上、ブロック鎖Aとの構成比(重合度比)を
1:20〜20:1、共重合化して得られる共重合体の
重合度を210以上とすることができる。
【0032】本発明の架橋型高分子固体電解質は、前記
ブロック−グラフト共重合体に下記一般式IVで表わさ
れる反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機
塩を添加し、ブロック−グラフト共重合体及びこの反応
性ポリアルキレンオキサイドを架橋反応させるものであ
る。
【0033】
【化13】 (ここに、R6とR7は水素原子又はメチル基、R8はH2
C=CHCO−、H2C=C(CH3)CO−、ビニル
基、アリル基、エポキシド、炭素数25以下のアルキル
基、フェニル基又は置換フェニル基、R9はエチレンオ
キサイド又はテトラメチレンオキサイドである。eとf
は共に0〜25の整数であるが、同時に0になることは
なく、一方が0の場合には必ず他方が1以上の整数にな
る。Xは−PhC(CH32PhO−又は単結合を示
す。なお、Phはフェニレン基を示す。)
【0034】上記R8のエポキシドとしては、下記式で
示されるものが例示される。
【0035】
【化14】 (但し、pは1〜25、qは1〜25の整数である。) また、R8の置換フェニル基としては、トリル基、キシ
リル基等が例示される。
【0036】ブロック−グラフト共重合体に添加する反
応性ポリアルキレンオキサイドは、ポリアルキレングリ
コールのアクリレート誘導体、メタアクリレート誘導
体、ビニル系誘導体などが適合し、その構造中に活性水
素やハロゲン等を含まないものが好ましい。具体的に
は、メトキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、オクトキシポリエチレングリコール−bl
ock−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、アリロキシポリエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキ
シポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
ノニルフェノキシポリプロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ノニルフェノキシポリ(エチレング
リコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリ
レート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコール−block−ポリプロピレングリコール−
block−ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレン
グリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレ
ングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)
アクリレート等が挙げられる。またこの他に、ブロック
鎖eとfをビスフェノールAで結合したエチレンオキサ
イド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エ
チレンオキサイド−プロピレンオキサイド変性ビスフェ
ノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイ
ド−テトラメチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ
(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド−bloc
k−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0037】本発明においては、基本的には1官能性ポ
リアルキレンオキサイドと2官能性ポリアルキレンオキ
サイドを組み合わせて使用する。また、官能基数の同じ
ポリアルキレンオキサイドを2種類以上混合して用いる
のも効果的である。更に、ここには例示しなかったが、
3官能以上のポリアルキレンオキサイドを使用するとよ
り架橋密度が高くなるため、イオン伝導性を多少犠牲に
してもフィルム強度の向上を図りたい場合には有効な手
段となる。
【0038】反応性ポリアルキレンオキサイドの添加量
は、前記ブロック−グラフト共重合体に対して5重量%
以上、好ましくは50〜600重量%で、1官能性ポリ
アルキレンオキサイドと2官能性ポリアルキレンオキサ
イドの混合比率は重量比として5:95〜95:5で、
好ましくは10:90〜70:30である。また官能基
数が等しく、種類の異なる反応性ポリアルキレンオキサ
イドの混合比率には、特に制限がない。
【0039】反応性ポリアルキレンオキサイドの添加方
法は、例えばブロック−グラフト共重合体に添加して常
温又は加熱下に機械的に混練する方法、ブロック−グラ
フト共重合体との共通溶媒に溶解したのちキャスト法で
成膜する方法などいろいろあるが、本ブロック−グラフ
ト共重合体は高分子相溶化剤としての高い機能も有して
いるため、種々の方法により添加されたアルキレンオキ
サイドは、自動的にグラフト相に集合しミクロ相分離構
造を形成する。従って、添加方法は任意で特に制限はな
い。
【0040】前記ブロック−グラフト共重合体に添加す
るリチウム系無機塩類の種類は、LiClO4,LiB
4,LiPF6,LiAsF6,LiCF3SO3及びL
iN(CF3SO22から選択される少なくとも1種の
化合物がよい。また添加する割合は、ブロック−グラフ
ト共重合体のグラフト鎖と添加した反応性ポリアルキレ
ンオキサイドのアルキレンオキサイドユニットの総モル
数に対して0.01〜80モル%、好ましくは0.02
〜15モル%が適当であり、その添加方法もポリアルキ
レンオキサイドと同様に制限がない。
【0041】本発明では、ブロック−グラフト共重合体
に添加した反応性ポリアルキレンオキサイドを架橋反応
させる方法としては、熱によって架橋させる方法(熱架
橋)、紫外線を照射して架橋させる方法(紫外線照
射)、電子線を照射して架橋させる方法(電子線照射)
が例示される。熱架橋は、予め2,2’−アゾビス(イ
ソブチロニトリル)、過酸化ベンゾイル、過酸化メチル
エチルケトン等の有機過酸化物を熱重合開始剤として添
加しておき、成膜後に85℃以上で所定時間の間加熱さ
せる方法であり、紫外線照射は、予め2,2−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェン、ベンジルメチルケター
ル、トリメチルシリルベンゾフェノン、2−メチルベン
ゾイン、4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾインメチ
ルエーテル、アントラキノン等の光重合開始剤を添加し
ておき、成膜後に例えば500Wの高圧水銀ランプにて
3分以上UV照射する方法である。また、電子線照射
は、成膜後に電子線照射装置を用いて5〜100Mra
d.の照射線量の電子線を照射する方法である。熱架
橋、紫外線照射では、上述したようにラジカル発生剤
(重合開始剤)が必要であるが、これを使用することで
反応系がより複雑になると同時に、場合によってはリチ
ウムイオンの輸送に悪影響を及ぼすことも懸念される。
そこで、本発明では、エネルギーレベルが高く、コント
ロールし易い上にラジカル発生剤を必要としない電子線
(放射線)による架橋法が最適であり、例えば電子線照
射装置として[岩崎電気製 CB250/30/180
L]を用い、加速電圧200kV、5〜100Mra
d.で種々の試験を行ったところ、非常に優れた架橋方
法であることが確認された。
【0042】本発明による高分子固体電解質は、その構
成要素である自己架橋型ブロック−グラフト共重合体
が、(1)明確なミクロ相分離構造を示す、(2)機械
的強度の高い幹分子が疑似架橋構造を形成し、構造保持
の役目を果たすと共に材料強度を高める、(3)グラフ
ト成分が比較的低分子でも連続相を形成し、金属イオン
の通路を確保する、(4)グラフト成分が相溶化剤とし
ての機能を有するため、膜内に大量のポリアルキレンオ
キサイドを安定に保持できる、(5)系内に揮発成分が
存在しないため、高温時の熱安定性に優れ、かつ安全性
が高い、という諸特性を持っている。
【0043】従って、本発明の高分子固体電解質を例え
ば、今後実用化が期待されている電気自動車や夜間電力
貯蔵用などの高温で作動するリチウムポリマー二次電池
に応用すると、電池の軽量化、薄膜化に大変有効である
と共に、極めて安全性の高い電池を作ることができる。
【0044】また、本発明の架橋型高分子電解質は、二
次電池素子以外に、一次電池、コンデンサー、エレクト
ロクロミックディスプレイ又はセンサー等の各種固体電
気化学素子に用いても有効である。
【0045】
【実施例】以下に、本発明の実施形態を実施例を挙げて
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。なお、実施例中のブロック共重合体は各成分
を−b−で繋いで、例えばポリブテニルスチレン、ポリ
−p−ヒドロキシスチレン、ポリブテニルスチレンの3
成分ブロック共重合体をポリ(ブテニルスチレン−b−
p−ヒドロキシスチレン−b−ブテニルスチレン)と表
記し、ポリブテニルスチレンとポリスチレンの[ランダ
ム/交互]共重合体からなるブロック鎖を−CO−、グ
ラフト鎖は−g−で繋いで表わす。
【0046】[実施例1]反応性ポリアルキレンオキサ
イドとリチウム系無機塩を添加した自己架橋型ブロック
−グラフト共重合体フィルムの電子線架橋I 実施例1で使用したブロック−グラフト共重合体の分子
構造と各ブロック鎖の構成比、並びにグラフト鎖の組成
等を以下に示した。
【0047】ブロック−グラフト共重合体のサンプルN
o.B−1 (1)分子構造:ポリ[ブテニルスチレン−b−(p−
ヒドロキシスチレン−g−エチレンオキサイド)−b−
ブテニルスチレン] (2)ブロック鎖A(一般式I):R1=水素原子、R2
=水素原子、R3=メチル基、重合度=250 (3)ブロック鎖B(一般式II):R4=水素原子、
y=2、重合度=500 (4)ブロック鎖の配列方式:BAB(トリブロック共
重合体) (5)ブロック鎖の構成比(重合度比): B:A:B=500:250:500=2:1:2(2
B:A=4:1) (6)グラフト鎖(一般式I−a):R2=水素原子、
3=メチル基、n(重合度)=15、数平均分子量
(Mn)=660 上記自己架橋型ブロック−グラフト共重合体(サンプル
No.B−1)5.0gと、メトキシポリエチレングリ
コールモノメタクリレート(Mn=276)2.0gと
ポリエチレングリコールジアクリレート(Mn=21
4)1.0g及びLiClO40.5gをジメチルカー
ボネート60mlに溶解した後、テフロンシャーレ内に
流延した。この試料をアルゴン気流下、室温で約20時
間静置して過剰な溶媒を除去した後、更に80℃で2時
間加熱乾燥することにより膜厚20μmのフィルムを得
た。このフィルムに加速電圧200kV、線量10Mr
ad.の電子線を照射したのち、得られた試料を示差熱
天秤DSC−20(セイコー電子工業社製商品名)で熱
分析した。その結果、90℃付近にジメチルカーボネー
トに起因すると思われる1%以下の重量減量がみられた
ものの、その後は250℃に至るまで重量変化が観測さ
れなかったことから、ブロック−グラフト共重合体に添
加した反応性ポリアルキレンオキサイドは完全に架橋さ
れ、100〜250℃の高温においても揮発せず、従っ
て蒸気圧を発生することもなく、グラフト相中に安定に
保持されていることがわかった。
【0048】[実施例2]反応性ポリアルキレンオキサ
イドとリチウム系無機塩を添加した自己架橋型ブロック
−グラフト共重合体フィルムの電子線架橋II 実施例1と同じ処方で作製した電子線照射前のフィルム
に、加速電圧200kV、線量1〜3Mrad.の電子
線を照射して得た試料を熱分析したところ、150℃付
近から急激な重量減量が観測された。一方、5〜100
Mrad.の線量を照射した試料はいずれも250℃ま
で安定で、溶媒以外の重量減量が全く観測されなかっ
た。そこで、これ以降の実施例では、添加した反応性ポ
リアルキレンオキサイドを完全に架橋することが可能
で、100〜250℃の高温においても蒸気圧を発生す
ることのない照射線量10Mrad.を基準照射量とし
た。
【0049】[実施例3]実施例1と同じ処方で作製し
たフィルムに加速電圧200kV、線量10Mrad.
の電子線を照射し、得られた試料を100℃で20時間
真空乾燥することにより、膜厚20μmの架橋型高分子
固体電解質フィルムを得た。得られたフィルムは多量の
ポリアルキレンオキサイドを含有しているにもかかわら
ず強靱で、動的粘弾性試験機RSA−II(Reome
tric Inc.製商品名)から求められた貯蔵弾性
率は30℃で9.5×106Pa、80℃でも8.4×
106Pa以上を示した。また、本電解質フィルムを2
0℃で100kg/cm2の荷重で圧縮しても、内部に
含有されたポリアルキレンオキサイドは全く滲出しなか
った。
【0050】このフィルムを直径10mmの円板状に切
り出し、その両面をリチウム金属極板で挟んで電極を形
成し、周波数5Hz〜5MHzの交流インピダンス測定
装置(マルチフリクェンシーLCRXメーター4192
A、横河ヒューレットパッカード社製商品名)を用い、
複素インピーダンス法によりイオン伝導度を算出した。
その結果、80℃で0.7×10-3S/cmの値を得
た。
【0051】[実施例4〜9]実施例4〜9に使用した
自己架橋型ブロック−グラフト共重合体(サンプルN
o.B−2〜BT−2)の分子構造、各ブロック鎖の構
成比並びにグラフト鎖の組成等を以下に示した。また、
下記自己架橋型ブロック−グラフト共重合体に種類の異
なる反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機
塩類を添加した後、電子線の照射により架橋した架橋型
高分子固体電解質フィルムを用いて、実施例3と同様な
評価を行ったところ、表1に示したような結果を得た。
【0052】サンプルNo.B−2 (1)分子構造:ポリ[ブテニルスチレン−b−(p−
ヒドロキシスチレン−g−エチレンオキサイド)−b−
ブテニルスチレン] (2)ブロック鎖A(一般式I):R1=水素原子、R2
=水素原子、R3=メチル基、重合度=250 (3)ブロック鎖B(一般式II):R4=水素原子、
y=2、重合度=500 (4)ブロック鎖の配列方式:BAB(トリブロック共
重合体) (5)ブロック鎖の構成比(重合度比): B:A:B=500:250:500=2:1:2(2
B:A=4:1) (6)グラフト鎖(一般式I−a):R2=水素原子、
3=メチル基、n=23、数平均分子量(Mn)=1
010
【0053】サンプルNo.BT−1 (1)分子構造:ポリ[(スチレン−co−ブテニルス
チレン)−b−(p−ヒドロキシスチレン−g−エチレ
ンオキサイド)−b−(スチレン−co−ブテニルスチ
レン)] (2)ブロック鎖A(一般式I):R1=水素原子、R2
=水素原子、R3=メチル基、重合度=250 (3)ブロック鎖C(一般式III):R4=水素原
子、R5=水素原子、y=2、m(重合度)=100、
k(重合度)=400 (4)ブロック鎖の配列方式:CAC(トリブロック共
重合体) (5)ブロック鎖の構成比(重合度比): C:A:C=(100+400):250:(100+
400)=2:1:2(2C:A=4:1) (6)グラフト鎖(一般式I−a):R2=水素原子、
3=メチル基、n=9、数平均分子量(Mn)=40
【0054】サンプルNo.BT−2 (1)分子構造:ポリ[(スチレン−co−ブテニルス
チレン)−b−(p−ヒドロキシスチレン−g−エチレ
ンオキサイド)−b−(スチレン−co−ブテニルスチ
レン)] (2)ブロック鎖A(一般式I):R1=水素原子、R2
=水素原子、R3=メチル基、重合度=250 (3)ブロック鎖C(一般式III):R4=水素原
子、R5=水素原子、y=2、m(重合度)=50、k
(重合度)=450 (4)ブロック鎖の配列方式:CAC(トリブロック共
重合体) (5)ブロック鎖の構成比(重合度比): C:A:C=(50+450):250:(50+45
0)=2:1:2(2C:A=4:1) (6)グラフト鎖(一般式I−a):R2=水素原子、
3=メチル基、n=14、数平均分子量(Mn)=6
20
【0055】
【表1】 A:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト(Mn=276) B:ポリエチレングリコールジアクリレート(Mn=3
02) C:メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート
(Mn=466) D:ポリプロピレングリコールジメタクリレート(Mn
=386) E:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト(Mn=496) F:アリロキシポリエチレングリコールモノメタクリレ
ート(Mn=214) G:オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレ
ングリコールモノメタクリレート(Mn=898) H:ポリプロピレングリコールジアクリレート(Mn=
302) I:ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコ
ール)ジメタアクリレート(Mn=600) J:ラウロキシポリエチレングリコールモノアクリレー
ト(Mn=400) K:ポリプロピレングリコールジアクリレート(Mn=
518) L:メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート
(Mn=482) M:アリロキシポリエチレングリコールモノアクリレー
ト(Mn=380)
【0056】これらの結果から、本発明によって製造さ
れる架橋型高分子固体電解質は、多量のポリアルキレン
オキサイドとリチウム系無機塩類をフィルム中に含有し
ているにもかかわらず、100℃以上の高温時でも蒸気
圧が発生することなく、高イオン伝導性で高いフィルム
強度を有していることがわかった。
【0057】[比較例1]米国特許第5296318号
に記載されている高分子固体電解質の形成方法に従い、
膜厚100μmのフィルム状固体電解質を作製した。方
法は、VdF/HFPコポリマー[Atochem K
yner FLEX 2801(商品名)]5.0gと
メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート
(Mn=273)2.0g、ポリエチレングリコールジ
アクリレート(Mn=214)1.0g及びLiClO
40.5gを50mlのテトラヒドロフランに溶解混合
した後、テフロンシャーレ内に流延した。この試料をア
ルゴン気流下、室温で約20時間静置して過剰な溶媒を
除去した後、更に80℃で2時間加熱乾燥した。しかし
ながら、Atochem Kyner FLEX 28
01とポリアルキレンオキサイドが全く相溶化しなかっ
たため、マクロな相分離が発生し、完全に固化しない半
固形状フィルムしか得ることができなかった。
【0058】[比較例2]比較例1で作製した半固形状
フィルムを加速電圧200kV、線量10Mrad.の
電子線を照射したところ、マクロな相分離が生じたまま
の不均質なフィルムが得られた。また50Mrad.以
上の電子線線量では、Atochem Kyner F
LEX 2801の分解反応が進行し、フッ素ガスが発
生した。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、優れたフィルム強度と
高イオン伝導性及びフィルムへの成形、加工性の良好
な、大型二次電池等として好適に用いられる架橋型高分
子固体電解質が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 55/00 C08L 55/00 H01G 9/028 H01M 6/18 E H01M 6/18 10/40 B 10/40 H01B 1/06 A // H01B 1/06 H01G 9/02 331G

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式Iで表わされる繰り返し単位から
    なるブロック鎖Aと、一般式IIで表わされる繰り返し
    単位からなるブロック鎖B及び/又は一般式IIIで表
    わされる繰り返し単位からなるブロック鎖Cから構成さ
    れる自己架橋型ブロック−グラフト共重合体に、一般式
    IVで表わされる反応性ポリアルキレンオキサイドとリ
    チウム系無機塩を添加し、上記自己架橋型ブロック−グ
    ラフト共重合体及び上記反応性ポリアルキレンオキサイ
    ドを架橋反応させることを特徴とする架橋型高分子固体
    電解質の製造方法。 【化1】 (ここに、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2
    は水素原子又はメチル基、R3はアルキル基、アリール
    基、アシル基、シリル基又はシアノアルキル基、nは1
    〜100の整数である。また、式中下記I−aで表わさ
    れるグラフト鎖の数平均分子量は45〜4,400であ
    る。) 【化2】 (ここに、R4は水素原子、メチル基又はエチル基、y
    は2又は3である。) 【化3】 (ここに、R4及びR5は水素原子、メチル基又はエチル
    基、yは2又は3である。kとmの総計は200以上
    で、kとmの構成比は95:5〜50:50である。ま
    たその配列方式は、ランダムもしくは交互である。) 【化4】 (ここに、R6とR7は水素原子又はメチル基、R8はH2
    C=CHCO−、H2C=C(CH3)CO−、ビニル
    基、アリル基、エポキシド、炭素数25以下のアルキル
    基、フェニル基又は置換フェニル基、R9はエチレンオ
    キサイド又はテトラメチレンオキサイドである。eとf
    は共に0〜25の整数であるが、同時に0になることは
    なく、一方が0の場合には必ず他方が1以上の整数にな
    る。Xは−PhC(CH32PhO−又は単結合を示
    す。なお、Phはフェニレン基を示す。)
  2. 【請求項2】 請求項1において、一般式Iで表わされ
    る繰り返し単位からなる少なくとも1種の重合度10以
    上のブロック鎖Aと、一般式IIで表わされる繰返し単
    位からなる少なくとも1種の重合度300以上のブロッ
    ク鎖Bとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖B
    の構成比(重合度比)が1:30〜30:1である重合
    度310以上の自己架橋型ブロック−グラフト共重合体
    に、一般式IVで表わされる反応性ポリアルキレンオキ
    サイドとリチウム系無機塩を添加し、上記自己架橋型ブ
    ロック−グラフト共重合体及び上記反応性ポリアルキレ
    ンオキサイドを架橋反応させることを特徴とする架橋型
    高分子固体電解質の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、一般式Iで表わされ
    る繰り返し単位からなる少なくとも1種の重合度10以
    上のブロック鎖Aと、一般式IIIで表わされる繰返し
    単位からなる少なくとも1種の重合度200以上のブロ
    ック鎖Cとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖
    Cの構成比(重合度比)が1:20〜20:1である重
    合度210以上の自己架橋型ブロック−グラフト共重合
    体に、一般式IVで表わされる反応性ポリアルキレンオ
    キサイドとリチウム系無機塩を添加し、上記自己架橋型
    ブロック−グラフト共重合体及び上記反応性ポリアルキ
    レンオキサイドを架橋反応させることを特徴とする架橋
    型高分子固体電解質の製造方法。
  4. 【請求項4】 電子線を照射することにより架橋反応さ
    せることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記
    載の架橋型高分子固体電解質の製造方法。
  5. 【請求項5】 一般式IVで表わされる反応性ポリアル
    キレンオキサイドとして、1官能性ポリアルキレンオキ
    サイドと2官能性ポリアルキレンオキサイドとを併用し
    た請求項1乃至4のいずれか1項記載の架橋型高分子固
    体電解質の製造方法。
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