JP2000284176A - ズーム光学系および該ズーム光学系を備えた露光装置および露光方法 - Google Patents
ズーム光学系および該ズーム光学系を備えた露光装置および露光方法Info
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Abstract
位置並びに入射瞳および射出瞳の位置が実質的に変化す
ることのないズーム光学系。 【解決手段】 焦点距離の変化に際して、少なくとも3
つのレンズ群は所定の軌道に沿って移動する。所定の軌
道は、物体面および像面の位置並びに入射瞳および射出
瞳の位置を実質的に変化させないように定められてい
る。最大焦点距離状態への焦点距離の変化に際して、ズ
ーム光学系の屈折力配置が物体側から順に正・負・正の
屈折力配置へ近づくように変化する。最小焦点距離状態
への焦点距離の変化に際して、ズーム光学系の屈折力配
置が物体側から順に負・正・負の屈折力配置へ近づくよ
うに変化する。
Description
該ズーム光学系を備えた露光装置および露光方法に関
し、特に半導体集積回路等の電子デバイスをリソグラフ
ィー工程で製造するための投影露光装置に搭載される照
明光学系中の伝達光学系に好適なズーム光学系に関す
る。
て、光源から供給されたほぼ平行な光束は、整形光学系
を介して断面形状が整形された後に第1フライアイレン
ズに入射し、その後側焦点面に多数の光源像を形成す
る。この光源像からの光束は、伝達光学系を介してほぼ
平行な光束に変換された後に第2フライアイレンズに入
射し、その後側焦点面に多数の光源像からなる実質的な
面光源を形成する。第2フライアイレンズにより形成さ
れた面光源からの光束は、第2フライアイレンズの後側
焦点面の近傍に配置された開口絞りを介して制限された
後、コンデンサーレンズに入射する。コンデンサーレン
ズにより集光された光束は、所定のパターンが形成され
たマスクを重畳的に照明する。マスクのパターンを透過
した光は投影光学系を介してウエハ上に結像し、ウエハ
上にはマスクパターンが投影露光(転写)される。
べきマスクパターンにより照明光の最適なNA(開口
数)が異なることは周知の事実である。このため、現在
では、マスクパターン毎に照明光のNAを変更する操作
が一般に行われている。上述した投影露光装置におい
て、照明NAを変更する最も容易な方法は、開口絞りの
径を変更して照明に寄与する面光源の範囲を変更するこ
とである。ただし、開口絞りの径を単に切り替えるだけ
では、開口絞りにおいて光束のケラレが発生し、光源か
ら供給された光束を効率良く被露光面へ導くことができ
ない。そこで、本出願人は、開口絞りの径を変更すると
ともに、面光源の大きさを変更するために伝達光学系を
焦点距離の異なる他の伝達光学系に切り替える構成を提
案している。あるいは、開口絞りの径を変更するととも
に、面光源の大きさを変更するために第1フライアイレ
ンズを焦点距離の異なる他のフライアイレンズに切り替
える構成を提案している。
体集積回路の集積度の向上がめざましく、投影露光装置
への仕様要求は年々厳しくなっている。そのため、例え
ば照明NAの変更についても、マスクパターン毎に細か
く行われており、装置の能力を限界まで引き出した状態
で投影露光が行われている。この場合、露光効率を低下
させないためには、照明NAの変更に応じて、伝達光学
系および第1フライアイレンズのうちの少なくとも一方
の切り替えを行うことが必要となる。しかしながら、一
般に伝達光学系や第1フライアイレンズは小さな部品で
はないため、交換すべき多数の部品を装置内に組み込む
ことは現実的には不可能である。
変化させること、すなわち伝達光学系のズーム化が望ま
れるが、従来より伝達光学系のズーム化は困難とされて
きた。これは、カメラレンズ等のズーム化とは異なり、
伝達光学系のズーム化には多くの制約が課せられるため
である。図20は、投影露光装置における照明光学系中
の伝達光学系のズーム化に課せられる制約を説明するた
めの図であって、第1フライアイレンズから第2フライ
アイレンズまでの構成を示している。
介して断面形状が整形された平行光束は、第1フライア
イレンズ100に入射し、その後側焦点面(図中破線で
示す)101に多数の光源像を形成する。これらの光源
像からの光束は、伝達光学系102を介してほぼ平行な
光束に変換された後に第2フライアイレンズ103に入
射し、その後側焦点面に多数の光源像からなる実質的な
面光源を形成する。第2フライアイレンズ103により
形成された面光源からの光束は、第2フライアイレンズ
103の後側焦点面の近傍に配置された開口絞り104
を介して制限された後、コンデンサーレンズ(不図示)
に入射する。
には、以下の制約が課せられる。 光束を効率良く第2フライアイレンズ103の入射面
へ導くために、伝達光学系102の焦点距離の変化に際
して光束の集光位置が移動してはならない。すなわち、
第1フライアイレンズ100による光源像の形成面10
1に開口絞りが配置されているものとみなし、第2フラ
イアイレンズ103の入射面を像面とみなすとき、焦点
距離の変化に際して像面の位置が変化してはならない。
さらに一般的に表現すると、焦点距離の変化に際して物
体面および像面の位置が変化してはならない。
各レンズ要素の光軸は基準光軸AXに対して平行である
ため、第2フライアイレンズ103に入射する光束が各
レンズ要素の光軸に対して傾くと、第2フライアイレン
ズ103の射出面において光束のケラレが発生し、照明
(ひいては露光)の効率が低下する。したがって、第1
フライアイレンズ100による光源像の形成面101に
開口絞りが配置されているものとみなし、第2フライア
イレンズ103の入射面を像面とみなすとき、焦点距離
の変化に際して無限遠にある射出瞳の位置が変化しては
ならない。さらに一般的に表現すると、焦点距離の変化
に際して入射瞳および射出瞳の位置が変化してはならな
い。
像の形成面101に開口絞りが配置されているものとみ
なし、第2フライアイレンズ103の入射面を像面とみ
なすとき、開口絞りよりも像側のみにすべてのレンズ成
分を配置する必要がある。さらに一般的に表現すると、
すべてのレンズ成分は瞳面よりも像側のみに配置されて
いなければならない。なお、本発明のズーム光学系にお
いては、開口絞りが物理的に存在しなくても開口絞りが
存在するものとみなし得る面に仮想の開口絞りを想定
し、この仮想の開口絞りに基づいて、入射瞳および射出
瞳の概念を、ひいては瞳面の概念を規定している。
ズでは、焦点距離の変化に際して物体面および像面の位
置が変化してはならないという制約しか課せられない。
しかしながら、伝達光学系のズーム化では、この制約に
加えて、焦点距離の変化に際して入射瞳および射出瞳の
位置が変化してはならないという制約、およびすべての
レンズ成分が瞳面よりも像側のみに配置されていなけれ
ばならないという制約が課せられることになる。
のであり、すべてのレンズ成分が瞳面よりも像側のみに
配置され、焦点距離の変化に際して物体面および像面の
位置並びに入射瞳および射出瞳の位置が実質的に変化す
ることなく、所要の倍率比を確保することのできるズー
ム光学系を提供することを目的とする。また、本発明の
ズーム光学系を伝達光学系として照明光学系中に組み込
むことにより、マスクパターンの種類に応じた最適の照
明NAで効率良く露光を行うことのできる露光装置およ
び露光方法を提供することを目的とする。
に、本発明の第1発明では、瞳面よりも像側または物体
側のみに配置された少なくとも4つのレンズ群を備え、
該少なくとも4つのレンズ群のうちの少なくとも3つの
レンズ群を光軸に沿って移動させて焦点距離を連続的に
変化させるズーム光学系において、焦点距離の最も長い
最大焦点距離状態と焦点距離の最も短い最小焦点距離状
態との間の焦点距離の変化に際して、前記少なくとも3
つのレンズ群は所定の軌道に沿って移動し、前記所定の
軌道は、物体面および像面の位置並びに入射瞳および射
出瞳の位置を実質的に変化させないように定められ、前
記最大焦点距離状態への焦点距離の変化に際して、前記
ズーム光学系の屈折力配置が物体側から順に正・負・正
の屈折力配置へ近づくように変化し、前記最小焦点距離
状態への焦点距離の変化に際して、前記ズーム光学系の
屈折力配置が物体側から順に負・正・負の屈折力配置へ
近づくように変化することを特徴とするズーム光学系を
提供する。
体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負
の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する
第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群とを
有し、前記最大焦点距離状態における前記第1レンズ群
と前記第2レンズ群との間隔は、前記最小焦点距離状態
での間隔よりも大きく、前記最大焦点距離状態における
前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔は、前記
最小焦点距離状態での間隔よりも小さいことが好まし
い。なお、この第1態様においては、前記第1レンズ群
の焦点距離をf1とし、前記第2レンズ群の焦点距離を
f2とし、前記第3レンズ群の焦点距離をf3とし、前
記第4レンズ群の焦点距離をf4とするとき、 |f1|/|f2|>1 |f3|/|f4|<1 の条件を満足することが好ましい。
ば、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群
と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を
有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ
群とを有し、前記最大焦点距離状態における前記第1レ
ンズ群と前記第2レンズ群との間隔は、前記最小焦点距
離状態での間隔よりも小さく、前記最大焦点距離状態に
おける前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔
は、前記最小焦点距離状態での間隔よりも大きいことが
好ましい。
れば、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ
群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力
を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レン
ズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とを有し、前
記最大焦点距離状態における前記第1レンズ群と前記第
2レンズ群との間隔並びに前記第4レンズ群と前記第5
レンズ群との間隔は、前記最小焦点距離状態での間隔よ
りも小さいことが好ましい。
設けられたパターンを感光性基板へ転写するための露光
装置において、光束を供給するための光源と、該光源か
らの光束に基づいて所定形状の面光源を形成するための
オプティカルインテグレータと、該オプティカルインテ
グレータからの光束を前記マスクへ導くためのコンデン
サー光学系を備え、前記光源と前記オプティカルインテ
グレータとの間の光路中には、前記光源からの光束を前
記オプティカルインテグレータへ導くための請求項1乃
至3のいずれか1項に記載のズーム光学系が配置され、
前記マスクのパターンの種類に応じて少なくとも前記ズ
ーム光学系の焦点距離を変化させることを特徴とする露
光装置を提供する。
において、オプティカルインテグレータによる所定形状
の面光源の形成位置またはその近傍の位置、あるいはそ
れらの位置と共役な位置には、この面光源の光強度分布
を所定の光強度分布に変換するための開口絞りを配置す
ることが好ましく、マスクのパターンの種類に応じてこ
の光強度分布を変化させることが好ましい。また、第2
発明の好ましい態様によれば、前記光源と前記オプティ
カルインテグレータとの間の光路中には、前記光源から
の光束に基づいて複数の光源像を形成するための補助オ
プティカルインテグレータが設けられ、前記ズーム光学
系は、前記補助オプティカルインテグレータにより形成
される前記複数の光源像からの光束を前記オプティカル
インテグレータへ導くことが好ましい。
設けられたパターンを感光性基板へ転写する露光方法に
おいて、光源からの光束に基づいて所定形状の面光源を
オプティカルインテグレータで形成し、該オプティカル
インテグレータからの光束をコンデンサー光学系により
前記マスクへ導き、前記光源と前記オプティカルインテ
グレータとの間に配設した請求項1に記載のズーム光学
系の焦点距離を前記マスクのパターンの種類に応じて変
化させ、良好な照明NAで露光を行うことを特徴とする
露光方法を提供する。さらに、本発明の別の観点によれ
ば、瞳面のフーリエ変換像を形成する光学系であって、
前記瞳面とフーリエ変換面との間のみに配置された複数
のレンズ群を備え、該複数のレンズ群のうちの少なくと
も3つのレンズ群は、前記光学系の焦点距離を変化させ
るために所定の軌道に沿って移動可能であり、該所定の
軌道は、前記瞳面および前記フーリエ変換面の位置並び
に前記瞳面にて光軸と交差する主光線の前記フーリエ変
換面での傾き角を実質的に変化させることなく、且つ前
記瞳面における前記主光線の前記光軸に対する角度をθ
とし、前記光学系の焦点距離をFとし、前記フーリエ変
換面に達する前記主光線の前記光軸からの距離をYとす
るとき、焦点距離可変範囲の全体に亘って実質的にY=
F sinθの条件を満たすように定められる。
される通常のズームレンズでは、以下の2つの条件を満
足する必要がある。 焦点距離の変化に際して物体面および像面の位置が変
化しない。 焦点距離が連続的に変化する。 したがって、通常のズームレンズでは、2元連立方程式
の解を得るために最低2つの変数が必要となる。すなわ
ち、通常のズームレンズでは、光軸に沿って独立に移動
する可動レンズ群が少なくとも2つ必要である。
以下の3つの条件を満足する必要がある。 焦点距離の変化に際して物体面および像面の位置が変
化しない。 焦点距離が連続的に変化する。 焦点距離の変化に際して入射瞳および射出瞳の位置が
変化しない。 したがって、本発明のズーム光学系では、3元連立方程
式の解を得るために最低3つの変数が必要となり、光軸
に沿って独立に移動する可動レンズ群が少なくとも3つ
必要となる。換言すると、理論的には、3つ以上のレン
ズ群を備えた光学系において少なくとも3つのレンズ群
を光軸に沿って独立に移動させることにより、本発明の
ズーム光学系を構成することが可能になる。
とんど発生させることなく、倍率比(最も長い最大焦点
距離と最も短い最小焦点距離との比、すなわち変倍比)
を極力大きく確保することである。そこで、どの様な屈
折力配置(パワー配置)を採用すれば理想により近いズ
ーム光学系を構成することができるかについて、以下に
考察する。問題を簡単にするために、図20に示す伝達
光学系102のように、すべてのレンズ成分が瞳面より
も像側のみに配置され、且つ物体面および射出瞳が無限
遠に位置するズーム光学系について考える。ただし、物
体面および射出瞳の位置が無限遠にある状態を想定する
ことは単に配置の問題であって、以下の議論の一般性を
失わせるものでないことはいうまでもない。
像面との間に配置しつつ、光学系全体の焦点距離を極力
長くするのに有利な屈折力配置を示す図である。なお、
図1および他の図面において、外向きの矢印は正の焦点
距離を有する(すなわち正の屈折力を有する)正レンズ
群を、内向きの矢印は負の焦点距離を有する(すなわち
負の屈折力を有する)負レンズ群を表わしている。図1
に示す光学系は、物体側から順に、正レンズ群G11と、
負レンズ群G12と、正レンズ群G13とから構成されてい
る。そして、この正・負・正の屈折力配置により、図1
に示すように光学系の焦点距離を極力長く設定すること
が可能となっている。
像面との間に配置しつつ、光学系全体の焦点距離を極力
短くするのに有利な屈折力配置を示す図である。図2に
示す光学系は、物体側から順に、負レンズ群G21と、正
レンズ群G22と、負レンズ群G23とから構成されてい
る。そして、この負・正・負の屈折力配置により、図2
に示すように光学系の焦点距離を極力短く設定すること
が可能となっている。なお、図1の光学系において、焦
点距離を長く設定するには、各レンズ群のパワー(屈折
力)をそれぞれ強くしなければならない。また、図2の
光学系においても、焦点距離を短く設定するには、各レ
ンズ群のパワーをそれぞれ強くしなければならない。
良好に抑えるには、各レンズのパワーを必要以上に強く
しないことが必要である。このことから、開口絞りと像
面との軸上間隔に対して、光学系の焦点距離を極端に長
く設定したり短く設定したりしないことが望ましいと結
論することができる。したがって、たとえば開口絞りと
像面との軸上間隔の半分の値を中心として、焦点距離の
範囲を設定することが望ましい。そして、倍率比を大き
く確保するには、図1の正・負・正の屈折力配置から図
2の負・正・負の屈折力配置へ円滑に(自然に)移行す
ることのできる屈折力配置が望ましい。
正・負の屈折力配置へ円滑に移行することのできる屈折
力配置の第1の例として負・正・負・正・負の屈折力配
置を有するズーム光学系を示す図であって、(a)は最
大焦点距離状態を、(b)は最小焦点距離状態をそれぞ
れ示している。なお、最大焦点距離状態とは光学系の焦
点距離が最も長い状態であり、最小焦点距離状態とは光
学系の焦点距離が最も短い状態である。
に、負レンズ群G31と、正レンズ群G32と、負レンズ群
G33と、正レンズ群G34と、負レンズ群G35とから構成
されている。そして、最大焦点距離状態から最小焦点距
離状態への焦点距離の変化に際して、正レンズ群G32が
負レンズ群G31に近接した位置から像側へ移動して負レ
ンズ群G33に近接し、正レンズ群G34が負レンズ群G35
に近接した位置から物体側へ移動して負レンズ群G33に
近接する。なお、上述したように、本発明のズーム光学
系では、少なくとも3つのレンズ群が光軸に沿って独立
に移動する必要がある。そこで、図3に示すズーム光学
系では、焦点距離の変化に際して、負レンズ群G33を固
定とし、負レンズ群G31および負レンズ群G35を光軸に
沿って微動させている。ただし、負レンズ群G31、負レ
ンズ群G33および負レンズ群G35のうちの少なくとも1
つのレンズ群だけを焦点距離の変化に際して微動させる
こともできる。
焦点距離状態において正レンズ群G32と負レンズ群G31
とが近接した状態で全体として正の合成屈折力を有する
ように、正レンズ群G32の屈折力および負レンズ群G31
の屈折力が規定されている。また、最大焦点距離状態に
おいて正レンズ群G34と負レンズ群G35とが近接した状
態で全体として正の合成屈折力を有するように、正レン
ズ群G34の屈折力および負レンズ群G35の屈折力が規定
されている。さらに、最小焦点距離状態において正レン
ズ群G32および正レンズ群G34が負レンズ群G33に近接
した状態で全体として正の合成屈折力を有するように、
正レンズ群G32の屈折力、負レンズ群G33の屈折力およ
び正レンズ群G34の屈折力が規定されている。
系の屈折力配置が上述した合成屈折力に基づいて図1の
正・負・正の屈折力配置となり、最大焦点距離状態を実
現することができる。一方、図3(b)では、ズーム光
学系の屈折力配置が上述した合成屈折力に基づいて図2
の負・正・負の屈折力配置となり、最小焦点距離状態を
実現することができる。しかしながら、図3に示すズー
ム光学系は、5つのレンズ群を必要とする5群構成の光
学系であり、各レンズ群を構成する実際のレンズ成分は
ある程度の厚みを有する。その結果、焦点距離の変化に
際して、隣接するレンズ群との間でレンズ成分が機械的
に干渉し易く、いわゆるレンズ群の所要ストロークを確
保することができなくなる可能性がある。
正・負の屈折力配置へ円滑に移行することのできる屈折
力配置の第2の例として正・負・正・負の屈折力配置を
有するズーム光学系を示す図であって、(a)は最大焦
点距離状態を、(b)は最小焦点距離状態をそれぞれ示
している。図4に示すズーム光学系は、物体側から順
に、正レンズ群G41と、負レンズ群G42と、正レンズ群
G43と、負レンズ群G44とから構成されている。そし
て、最大焦点距離状態から最小焦点距離状態への焦点距
離の変化に際して、負レンズ群G42が物体側へ移動して
正レンズ群G41に近接し、正レンズ群G43が負レンズ群
G44に近接した位置から物体側へ移動する。
学系では、少なくとも3つのレンズ群が光軸に沿って独
立に移動する必要がある。そこで、図4に示すズーム光
学系では、最大焦点距離状態から最小焦点距離状態への
焦点距離の変化に際して、負レンズ群G42と正レンズ群
G43との間隔が変化するように負レンズ群G42および正
レンズ群G43をともに物体側へ移動させている。また、
焦点距離の変化に際して、正レンズ群G41および負レン
ズ群G44を光軸に沿って微動させている。ただし、正レ
ンズ群G41および負レンズ群G44のうちのいずれか一方
だけを焦点距離の変化に際して微動させることもでき
る。
焦点距離状態において正レンズ群G43と負レンズ群G44
とが近接した状態で全体として正の合成屈折力を有する
ように、正レンズ群G43の屈折力および負レンズ群G44
の屈折力が規定されている。また、最小焦点距離状態に
おいて正レンズ群G41と負レンズ群G42とが近接した状
態で全体として負の合成屈折力を有するように、正レン
ズ群G41の屈折力および負レンズ群G42の屈折力が規定
されている。したがって、図4(a)では、ズーム光学
系の屈折力配置が上述した合成屈折力に基づいて図1の
正・負・正の屈折力配置となり、最大焦点距離状態を実
現することができる。一方、図4(b)では、ズーム光
学系の屈折力配置が上述した合成屈折力に基づいて図2
の負・正・負の屈折力配置となり、最小焦点距離状態を
実現することができる。
正・負の屈折力配置へ円滑に移行することのできる屈折
力配置の第3の例として負・正・負・正の屈折力配置を
有するズーム光学系を示す図であって、(a)は最大焦
点距離状態を、(b)は最小焦点距離状態をそれぞれ示
している。図5に示すズーム光学系は、物体側から順
に、負レンズ群G51と、正レンズ群G52と、負レンズ群
G53と、正レンズ群G54とから構成されている。そし
て、最大焦点距離状態から最小焦点距離状態への焦点距
離の変化に際して、正レンズ群G52が負レンズ群G51に
近接した位置から像側へ移動し、負レンズ群G53が像側
へ移動して正レンズ群G54に近接する。
学系では、少なくとも3つのレンズ群が光軸に沿って独
立に移動する必要がある。そこで、図5に示すズーム光
学系では、最大焦点距離状態から最小焦点距離状態への
焦点距離の変化に際して、正レンズ群G52と負レンズ群
G53との間隔が変化するように正レンズ群G52および負
レンズ群G53をともに像側へ移動させている。また、焦
点距離の変化に際して、負レンズ群G51および正レンズ
群G54を光軸に沿って微動させている。ただし、負レン
ズ群G51および正レンズ群G54のうちのいずれか一方だ
けを焦点距離の変化に際して微動させることもできる。
焦点距離状態において負レンズ群G51と正レンズ群G52
とが近接した状態で全体として正の合成屈折力を有する
ように、負レンズ群G51の屈折力および正レンズ群G52
の屈折力が規定されている。また、最小焦点距離状態に
おいて負レンズ群G53と正レンズ群G54とが近接した状
態で全体として負の合成屈折力を有するように、負レン
ズ群G53の屈折力および正レンズ群G54の屈折力が規定
されている。したがって、図5(a)では、ズーム光学
系の屈折力配置が上述した合成屈折力に基づいて図1の
正・負・正の屈折力配置となり、最大焦点距離状態を実
現することができる。一方、図5(b)では、ズーム光
学系の屈折力配置が上述した合成屈折力に基づいて図2
の負・正・負の屈折力配置となり、最小焦点距離状態を
実現することができる。
学系では、瞳面よりも像側のみに配置された少なくとも
4つのレンズ群を備え、そのうちの少なくとも3つの可
動レンズ群を光軸に沿って移動させて焦点距離を連続的
に変化させている。この場合、少なくとも3つの可動レ
ンズ群を所定の軌道に沿って移動させることにより、最
大焦点距離状態と最小焦点距離状態との間の焦点距離の
変化に際して、物体面および像面の位置並びに入射瞳お
よび射出瞳の位置を実質的に変化させないようにするこ
とができる。
率比を大きく確保するには、最大焦点距離状態において
屈折力配置が物体側から順に正・負・正の屈折力配置と
なり、最小焦点距離状態において屈折力配置が物体側か
ら順に負・正・負の屈折力配置となることが好ましい。
しかしながら、本発明のズーム光学系においては、最大
焦点距離状態への焦点距離の変化に際して屈折力配置が
物体側から順に正・負・正の屈折力配置に近づくように
変化し、最小焦点距離状態への焦点距離の変化に際して
屈折力配置が物体側から順に負・正・負の屈折力配置に
近づくように変化することにより、所要の倍率比を確保
することができる。
のレンズ群で構成する場合、物体側から順に、正・負・
正・負の屈折力配置または負・正・負・正の屈折力配置
を有することが好ましい。そして、正・負・正・負の屈
折力配置において所要の倍率比を確保するには、最大焦
点距離状態における第1レンズ群と第2レンズ群との間
隔は最小焦点距離状態での間隔よりも大きく、最大焦点
距離状態における第3レンズ群と第4レンズ群との間隔
は最小焦点距離状態での間隔よりも小さいことが好まし
い。
所要の倍率比を確保するには、最大焦点距離状態におけ
る第1レンズ群と第2レンズ群との間隔は最小焦点距離
状態での間隔よりも小さく、最大焦点距離状態における
第3レンズ群と第4レンズ群との間隔は、最小焦点距離
状態での間隔よりも大きいことが好ましい。
するズーム光学系において倍率比を大きく確保するに
は、次の条件式(1)および(2)を満足することが望
ましい。 |f1|/|f2|>1 (1) |f3|/|f4|<1 (2) ここで、f1は第1レンズ群の焦点距離であり、f2は
第2レンズ群の焦点距離であり、f3は第3レンズ群の
焦点距離であり、f4は第4レンズ群の焦点距離であ
る。条件式(1)および(2)を満足することにより、
最大焦点距離状態において正・負・正の屈折力配置を実
現することができ、最小焦点距離状態において負・正・
負の屈折力配置を実現することができるので、倍率比を
大きく確保することが可能となる。
ズ群で構成する場合、物体側から順に、負・正・負・正
・負の屈折力配置を有することが好ましい。そして、負
・正・負・正・負の屈折力配置において所要の倍率比を
確保するには、最大焦点距離状態における第1レンズ群
と第2レンズ群との間隔並びに第4レンズ群と第5レン
ズ群との間隔は、最小焦点距離状態での間隔よりも小さ
いことが好ましい。
体面とみなし且つ像面を開口絞りとみなすと、図示のズ
ーム光学系は、瞳面よりも物体側のみに配置されたレン
ズ群から構成され、その像面および入射瞳は無限遠に位
置することになる。そして、このズーム光学系の場合
も、最大焦点距離状態と最小焦点距離状態との間の焦点
距離の変化に際して、物体面および像面の位置並びに入
射瞳および射出瞳の位置が実質的に変化することなく、
本発明の範囲に含まれることになる。なお、瞳面よりも
物体側のみに配置されたレンズ群から構成される本発明
のズーム光学系は、たとえば顕微鏡の接眼レンズ系に適
用することができる。
は、すべてのレンズ成分が瞳面よりも像側または物体側
のみに配置され、焦点距離の変化に際して物体面および
像面の位置並びに入射瞳および射出瞳の位置が実質的に
変化することなく、所要の倍率比を確保することができ
る。また、本発明のズーム光学系を伝達光学系として露
光装置の照明光学系中に組み込むことにより、ズーム光
学系の焦点距離を適宜変化させて、光損失を良好に回避
しながらマスクパターンの種類に応じて最適な照明NA
を実現することができる。その結果、本発明の露光装置
では、良好な照明条件で効率の良い露光を行うことがで
きる。
明する。図6は、本発明の第1実施例にかかるズーム光
学系を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。
図6において、感光性基板であるウエハの法線方向に沿
ってZ軸を、ウエハ面内において図6の紙面に平行な方
向にY軸を、ウエハ面内において図6の紙面に垂直な方
向にX軸をそれぞれ設定している。
ランプからなる光源1を備えている。光源1は、回転楕
円面からなる反射面を有する楕円鏡2の第1焦点位置に
位置決めされている。したがって、光源1から射出され
た照明光束は、ミラー3を介して、楕円鏡2の第2焦点
位置P1に光源像を形成する。楕円鏡2の第2焦点位置
P1に形成された光源像からの光束は、伝達光学系とし
てのズーム光学系4によりほぼ平行な光束に変換された
後、所望の波長域の光束のみを透過させる波長選択フィ
ルター5に入射する。波長選択フィルター5を介して選
択された露光波長の光は、オプティカルインテグレータ
としてのフライアイレンズ6に入射する。なお、ズーム
光学系4の詳細については、2つの数値実施例を参照し
て後述する。ズーム光学系4の焦点距離変化は、制御系
21からの指令に基づいて動作するズーム駆動系22に
より行われる。
る多数のレンズエレメントをその光軸が基準光軸AXと
平行になるように縦横配列することによって構成されて
いる。フライアイレンズ6を構成する各レンズエレメン
トは、マスク上において形成すべき照野の形状(ひいて
はウエハ上において形成すべき露光領域の形状)と相似
な矩形状の断面を有する。また、フライアイレンズ6を
構成する各レンズエレメントの入射側の面は入射側に凸
面を向けた球面状に形成され、射出側の面は射出側に凸
面を向けた球面状に形成されている。
た光束は多数のレンズエレメントにより波面分割され、
各レンズエレメントの後側焦点面には1つの光源像がそ
れぞれ形成される。すなわち、フライアイレンズ6の後
側焦点面には、多数の光源像からなる実質的な面光源が
形成される。フライアイレンズ6の後側焦点面に形成さ
れた面光源からの光束は、その近傍に配置された可変開
口絞り7に入射する。可変開口絞り7は、後述する投影
光学系10の入射瞳面と光学的にほぼ共役な位置に配置
され、面光源の照明に寄与する範囲を規定するための可
変開口部を有する。
開口径を変化させることにより、マスクへの照明光のN
Aすなわち照明NAを所望の値に設定するとともに、照
明条件を決定するσ値(投影光学系の瞳面の開口径に対
するその瞳面上での光源像の口径の比)を所望の値に設
定する。なお、可変開口絞り7の開口径の変化は、制御
系21からの指令に基づいて動作する絞り駆動系23に
より行われる。
は、コンデンサー光学系8の集光作用を受けた後、所定
のパターンが形成されたマスク9を重畳的に均一照明す
る。マスク9のパターンを透過した光束は、投影光学系
10を介して、感光性基板であるウエハ11上にマスク
パターンの像を形成する。こうして、投影光学系10の
光軸と直交する平面(XY平面)内においてウエハ11
を二次元的に駆動制御しながら一括露光またはスキャン
露光を行うことにより、ウエハ11の各露光領域にはマ
スク9のパターンが逐次露光される。
アンド・リピート方式にしたがって、ウエハの各露光領
域に対してマスクパターンを一括的に露光する。この場
合、マスク9上での照明領域の形状は正方形に近い矩形
状であり、フライアイレンズ6の各レンズエレメントの
断面形状も正方形に近い矩形状となる。一方、スキャン
露光では、いわゆるステップ・アンド・スキャン方式に
したがって、マスクおよびウエハを投影光学系に対して
相対移動させながらウエハの各露光領域に対してマスク
パターンをスキャン露光(走査露光)する。この場合、
マスク9上での照明領域の形状は短辺と長辺との比がた
とえば1:3の矩形状であり、フライアイレンズ6の各
レンズエレメントの断面形状もこれと相似な矩形状とな
る。
例にかかるズーム光学系のレンズ構成を示す図であっ
て、最大焦点距離状態におけるレンズ配置を示してい
る。また、図8は、第1数値実施例にかかるズーム光学
系の最大焦点距離状態から最小焦点距離状態への焦点距
離の変化に伴う各レンズ群の移動軌跡を示す図であっ
て、(a)は最大焦点距離状態(焦点距離F=570m
m)を、(b)は第1中間焦点距離状態(焦点距離F=
380mm)を、(c)は第2中間焦点距離状態(焦点
距離F=285mm)を、(d)は最小焦点距離状態
(焦点距離F=190mm)をそれぞれ示している。
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1
と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折
力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第
4レンズ群G4とから構成されている。そして、第1レ
ンズ群G1は、両凸レンズL1から構成されている。ま
た、第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニ
スカスレンズL2から構成されている。
順に、両凹レンズL31、物体側に凹面を向けた正メニス
カスレンズL32、両凸レンズL33、および両凸レンズL
34から構成されている。また、第4レンズ群G4は、両
凹レンズL4から構成されている。なお、第1数値実施
例のズーム光学系では、最大焦点距離状態から最小焦点
距離状態への焦点距離の変化に際して、第1レンズ群G
1〜第3レンズ群G3が図8に示すような軌道に沿って
移動し、第4レンズ群G4は固定である。すなわち、最
大焦点距離状態から最小焦点距離状態への焦点距離の変
化に際して、第1レンズ群G1は像側へ移動し、第2レ
ンズ群G2は物体側へ移動する。そして、最小焦点距離
状態において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2と
が互いに近接する。
状態への焦点距離の変化に際して、第3レンズ群G3
は、固定の第4レンズ群G4に近接した位置から物体側
へ移動する。以上のように、第1数値実施例のズーム光
学系では、最大焦点距離状態における第1レンズ群G1
と第2レンズ群G2との間隔は最小焦点距離状態での間
隔よりも大きく、最大焦点距離状態における第3レンズ
群G3と第4レンズ群G4との間隔は最小焦点距離状態
での間隔よりも小さい。
では、光源像の形成位置P1に開口絞りが配置されてい
るものとみなし、フライアイレンズ6の入射面を像面と
みなすとき、焦点距離の変化に際して物体面および像面
の位置並びに入射瞳および射出瞳の位置が実質的に変化
しないように構成されている。以下、光源像の形成位置
P1に開口絞りが配置されているものとし、フライアイ
レンズ6の入射面が像面であるものとして、第1数値実
施例のズーム光学系の特性を説明する。
光学系の諸元の値を掲げる。表(1)において、Fはズ
ーム光学系の焦点距離を、f1は第1レンズ群G1の焦
点距離を、f2は第2レンズ群G2の焦点距離を、f3
は第3レンズ群G3の焦点距離を、f4は第4レンズ群
G4の焦点距離をそれぞれ示している。また、d1は開
口絞りと第1レンズ群G1との軸上可変間隔を、d3は
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上可変間隔
を、d5は第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との軸
上可変間隔を、d13は第3レンズ群G3と第4レンズ
群G4との軸上可変間隔をそれぞれ示している。さら
に、面番号は光線の進行する方向に沿った面の順序を、
rは各面の曲率半径(mm)を、dは各面の軸上間隔す
なわち面間隔(mm)を、nは照明光(λ=546.1
nm)に対する屈折率をそれぞれ示している。
角Aが0°の光線、入射角Aが2.5°の光線(R
1)、入射角Aが3.6°の光線(R2)、および入射
角Aが5.1°の光線(R3)に対する光線追跡結果を
掲げる。表(2)において、θは開口絞りにおける主光
線(開口絞りにて光軸と交差する光線)の光軸に対する
角度を、Yは像面に達する主光線の光軸からの距離すな
わち像高をそれぞれ示している。また、像面上での主光
線の傾斜角とは、像面上における主光線の光軸に対する
傾き角をいう。
ム光学系における横収差を示す図である。すなわち、図
9は最大焦点距離状態における収差図であり、図10は
第1中間焦点距離状態における収差図であり、図11は
第2中間焦点距離状態における収差図であり、図12は
最小焦点距離状態における収差図である。各収差図にお
いて、Aは開口絞りへの光線入射角を示している。各収
差図から明らかなように、第1数値実施例のズーム光学
系では、最大焦点距離状態から最小焦点距離状態までの
各焦点距離状態において収差が良好に補正されているこ
とがわかる。
6に入射する光束が各レンズエレメントの光軸に対して
傾くと、フライアイレンズ6の射出面において光束のケ
ラレが発生し、照明の効率が低下する。一般的な設計例
によれば、フライアイレンズ6の射出面において光束の
ケラレを実質的に回避するには、フライアイレンズ6の
入射面上すなわち像面上での主光線の光軸に対する傾斜
角が約±5°以内であることが必要であり、マスク上で
の照度分布の変化を良好に抑えるには約±1°以内であ
ることが好ましいことがわかっている。
ズーム光学系では、像面上での主光線の光軸に対する傾
斜角が非常に小さく、射出瞳の位置が焦点距離の変化に
際して無限遠からほとんど変化していないことがわか
る。また、像面の位置が焦点距離の変化に際して全く変
化していないことがわかる。さらに、入射瞳の位置も全
く変化していないことはいうまでもない。以上のよう
に、第1数値実施例のズーム光学系では、すべてのレン
ズ成分が瞳面よりも像側のみに配置され、焦点距離の変
化に際して物体面および像面の位置並びに入射瞳および
射出瞳の位置が実質的に変化することなく、所要の倍率
比を確保することができる。
施例にかかるズーム光学系のレンズ構成を示す図であっ
て、最大焦点距離状態におけるレンズ配置を示してい
る。また、図14は、第2数値実施例にかかるズーム光
学系の最大焦点距離状態から最小焦点距離状態への焦点
距離の変化に伴う各レンズ群の移動軌跡を示す図であっ
て、(a)は最大焦点距離状態(焦点距離F=600m
m)を、(b)は第1中間焦点距離状態(焦点距離F=
400mm)を、(c)は第2中間焦点距離状態(焦点
距離F=300mm)を、(d)は最小焦点距離状態
(焦点距離F=200mm)をそれぞれ示している。
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1
と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折
力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第
4レンズ群G4とから構成されている。そして、第1レ
ンズ群G1は、両凹レンズL1から構成されている。ま
た、第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸レンズ
L21、両凸レンズL22、物体側に凸面を向けた正メニス
カスレンズL23、および両凹レンズL24から構成されて
いる。
面を向けた負メニスカスレンズL3から構成されてい
る。また、第4レンズ群G4は、両凸レンズL4から構
成されている。なお、第2数値実施例のズーム光学系で
は、最大焦点距離状態から最小焦点距離状態への焦点距
離の変化に際して、第1レンズ群G1〜第3レンズ群G
3が図14に示すような軌道に沿って移動し、第4レン
ズ群G4は固定である。すなわち、最大焦点距離状態か
ら最小焦点距離状態への焦点距離の変化に際して、第1
レンズ群G1は一旦像側へ移動した後に物体側へ移動
し、さらに最小焦点距離状態へ近づくにつれて物体側へ
移動する。また、最大焦点距離状態から最小焦点距離状
態への焦点距離の変化に際して、第2レンズ群G2は、
第1レンズ群G1と近接した位置から像側へ移動する。
離状態への焦点距離の変化に際して、第3レンズ群G3
は一旦物体側へ移動した後に像側へ移動し、最小焦点距
離状態において固定の第4レンズ群G4に近接する。以
上のように、第2数値実施例のズーム光学系では、最大
焦点距離状態における第1レンズ群G1と第2レンズ群
G2との間隔は最小焦点距離状態での間隔よりも大き
く、最大焦点距離状態における第3レンズ群G3と第4
レンズ群G4との間隔は最小焦点距離状態での間隔より
も大きい。
では、光源像の形成位置P1に開口絞りが配置されてい
るものとみなし、フライアイレンズ6の入射面を像面と
みなすとき、焦点距離の変化に際して物体面および像面
の位置並びに入射瞳および射出瞳の位置が実質的に変化
しないように構成されている。以下、光源像の形成位置
P1に開口絞りが配置されているものとし、フライアイ
レンズ6の入射面が像面であるものとして、第2数値実
施例のズーム光学系の特性を説明する。
光学系の諸元の値を掲げる。表(3)において、Fはズ
ーム光学系の焦点距離を、f1は第1レンズ群G1の焦
点距離を、f2は第2レンズ群G2の焦点距離を、f3
は第3レンズ群G3の焦点距離を、f4は第4レンズ群
G4の焦点距離をそれぞれ示している。また、d1は開
口絞りと第1レンズ群G1との軸上可変間隔を、d3は
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上可変間隔
を、d11は第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との
軸上可変間隔を、d13は第3レンズ群G3と第4レン
ズ群G4との軸上可変間隔をそれぞれ示している。さら
に、面番号は光線の進行する方向に沿った面の順序を、
rは各面の曲率半径(mm)を、dは各面の軸上間隔す
なわち面間隔(mm)を、nは照明光(λ=546.1
nm)に対する屈折率をそれぞれ示している。
角Aが0°の光線、入射角Aが2.4°の光線(R
1)、入射角Aが3.3°の光線(R2)、および入射
角Aが4.8°の光線(R3)に対する光線追跡結果を
掲げる。表(4)において、θは開口絞りにおける主光
線(開口絞りにて光軸と交差する光線)の光軸に対する
角度を、Yは像面に達する主光線の光軸からの距離すな
わち像高をそれぞれ示している。また、像面上での主光
線の傾斜角とは、像面上における主光線の光軸に対する
傾き角をいう。
ーム光学系における横収差を示す図である。すなわち、
図15は最大焦点距離状態における収差図であり、図1
6は第1中間焦点距離状態における収差図であり、図1
7は第2中間焦点距離状態における収差図であり、図1
8は最小焦点距離状態における収差図である。各収差図
において、Aは開口絞りへの光線入射角を示している。
各収差図から明らかなように、第2数値実施例のズーム
光学系においても第1数値実施例と同様に、最大焦点距
離状態から最小焦点距離状態までの各焦点距離状態にお
いて収差が良好に補正されていることがわかる。
施例のズーム光学系においても第1数値実施例と同様
に、像面上での主光線の光軸に対する傾斜角が非常に小
さく、射出瞳の位置が焦点距離の変化に際して無限遠か
らほとんど変化していないことがわかる。また、像面の
位置が焦点距離の変化に際して全く変化していないこと
がわかる。さらに、入射瞳の位置も全く変化していない
ことはいうまでもない。以上のように、第1数値実施例
のズーム光学系においても第1数値実施例と同様に、す
べてのレンズ成分が瞳面よりも像側のみに配置され、焦
点距離の変化に際して物体面および像面の位置並びに入
射瞳および射出瞳の位置が実質的に変化することなく、
所要の倍率比を確保することができる。
の焦点距離および可変開口絞り7の開口径を変化させて
照明NAを変更する動作について具体的に説明する。ま
ず、ステップ・アンド・リピート方式またはステップ・
アンド・スキャン方式にしたがって露光すべきマスクの
パターンの種類に関する情報などが、キーボードのよう
な入力手段20を介して制御系21に入力される。制御
系21は、マスクパターンの種類に応じた最適な照明N
Aに関する情報および最適な照明NAを実現するのに必
要な条件に関する情報などを内部のメモリー部に記憶し
ており、入力手段20からの入力に応答してズーム駆動
系22および絞り駆動系23に対して最適な照明NAを
実現するための適当な制御信号を供給する。
スクパターンの種類に応じた最適な照明NAを実現する
ために、ズーム駆動系22は制御系21からの指令に基
づいてズーム光学系4の焦点距離を変化させるととも
に、絞り駆動系23は制御系21からの指令に基づいて
可変開口絞り7の開口径を変化させる。たとえば、照明
NAが小さくなるように変更するには、ズーム光学系4
の焦点距離を減少させてフライアイレンズ6の受光範囲
を小さくし、この光束の大きさに応じて可変開口絞り7
の開口径を小さくする。
るには、ズーム光学系4の焦点距離を増大させてフライ
アイレンズ6の受光範囲を大きくし、この光束の大きさ
に応じて可変開口絞り7の開口径を大きくする。以上の
ように、ズーム光学系4を伝達光学系として照明光学系
中に組み込んだ第1実施例の露光装置では、ズーム光学
系4の焦点距離および可変開口絞り7の開口径を適宜変
化させて、可変開口絞り7における光損失を良好に回避
しながらマスクパターンの種類に応じた最適な照明NA
を実現することができる。その結果、第1実施例の露光
装置では、良好な照明条件で、効率の良い露光を行うこ
とができる。
ーム光学系を備えた露光装置の構成を概略的に示す図で
ある。第2実施例は、第1実施例と類似の構成を有す
る。しかしながら、第1実施例では1つのフライアイレ
ンズを用いているのに対し、第2実施例では2つのフラ
イアイレンズを用いている点が基本的に相違している。
したがって、図19において、第1実施例の構成要素と
同様の機能を有する要素には図6と同じ参照符号を付し
ている。また、図19において、入力手段20、制御系
21、ズーム駆動系22および変倍駆動系23の図示を
省略している。以下、第1実施例との相違点に着目して
第2実施例を説明する。
供給するための光源31として、248nmまたは19
3nmの波長の光を供給するエキシマレーザー光源を備
えている。光源31からZ方向に沿って射出されたほぼ
平行な光束は、X方向に沿って細長く延びた矩形状の断
面を有し、一対のシリンドリカルレンズ32aおよび3
2bからなるビームエキスパンダー32に入射する。各
シリンドリカルレンズ32aおよび32bは、図19の
紙面内(YZ平面内)において負の屈折力および正の屈
折力をそれぞれ有し、基準光軸AXを含んで紙面と直交
する面内(XZ平面内)において平行平面板として機能
する。したがって、ビームエキスパンダー32に入射し
た光束は、図19の紙面内において拡大され、所定形状
の断面を有する光束、たとえば正方形状の断面を有する
光束に整形される。
32を介して断面形状が整形された光束は、折り曲げミ
ラー33でY方向に偏向された後、第1オプティカルイ
ンテグレータとしての第1フライアイレンズ34に入射
する。第1フライアイレンズ34は、たとえば断面が正
方形状で正の屈折力を有する多数のレンズエレメントを
その光軸が基準光軸AXと平行になるように縦横配列す
ることによって構成されている。なお、各レンズエレメ
ントの入射側の面は入射側に凸面を向けた球面状に形成
され、射出側の面は平面状に形成されている。
入射した光束は多数のレンズエレメントにより波面分割
され、各レンズエレメントの後側焦点面にはそれぞれ1
つの光源像が形成される。第1フライアイレンズ34の
後側焦点面に形成された多数の光源像からの光束は、伝
達光学系としてのズーム光学系35を介した後、第2オ
プティカルインテグレータとしての第2フライアイレン
ズ36を重畳的に照明する。こうして、第2フライアイ
レンズ36の入射面には、第1フライアイレンズ34の
各レンズエレメントの断面形状に相似な正方形状の照野
が形成される。なお、ズーム光学系35として、上述の
第1数値実施例や第2数値実施例に示すズーム光学系を
用いることができる。
アイレンズ34と同様に、正の屈折力を有する多数のレ
ンズエレメントをその光軸が基準光軸AXと平行になる
ように縦横配列することによって構成されている。しか
しながら、第2フライアイレンズ36を構成する各レン
ズエレメントは、マスク上において形成すべき照野の形
状(ひいてはウエハ上において形成すべき露光領域の形
状)と相似な矩形状の断面を有する。また、第2フライ
アイレンズ36を構成する各レンズエレメントの入射側
の面は入射側に凸面を向けた球面状に形成され、射出側
の面は射出側に凸面を向けた球面状に形成されている。
入射した光束は多数のレンズエレメントにより波面分割
され、各レンズエレメントの後側焦点面には第1フライ
アイレンズ34のレンズエレメントの数の多数の光源像
がそれぞれ形成される。すなわち、第2フライアイレン
ズ36の後側焦点面には、多数の光源像からなる実質的
な面光源が形成される。第2フライアイレンズ36の後
側焦点面に形成された面光源からの光束は、その近傍に
配置された可変開口絞り7に入射する。
7を介した面光源からの光は、コンデンサー光学系8の
集光作用を受けた後、所定のパターンが形成されたマス
ク9を重畳的に均一照明する。マスク9のパターンを透
過した光束は、投影光学系10を介して、感光性基板で
あるウエハ11上にマスクパターンの像を形成する。こ
うして、投影光学系10の光軸と直交する平面(XY平
面)内においてウエハ11を二次元的に駆動制御しなが
ら一括露光またはスキャン露光を行うことにより、ウエ
ハ11の各露光領域にはマスク9のパターンが逐次露光
される。
アンド・リピート方式にしたがって、ウエハの各露光領
域に対してマスクパターンを一括的に露光する。この場
合、マスク9上での照明領域の形状は正方形に近い矩形
状であり、第2フライアイレンズ36の各レンズエレメ
ントの断面形状も正方形に近い矩形状となる。一方、ス
キャン露光では、いわゆるステップ・アンド・スキャン
方式にしたがって、マスクおよびウエハを投影光学系に
対して相対移動させながらウエハの各露光領域に対して
マスクパターンをスキャン露光(走査露光)する。この
場合、マスク9上での照明領域の形状は短辺と長辺との
比がたとえば1:3の矩形状であり、第2フライアイレ
ンズ36の各レンズエレメントの断面形状もこれと相似
な矩形状となる。
例と同様に、ズーム光学系4の焦点距離および可変開口
絞り7の開口径を適宜変化させて、可変開口絞り7にお
ける光損失を良好に回避しながらマスクパターンの種類
に応じた最適な照明NAを実現することができ、その結
果良好な照明条件で効率の良い露光を行うことができ
る。
ォトリソグラフィ工程)を経たウエハは、現像する工程
を経てから、現像したレジスト以外の部分を除去するエ
ッチングの工程、エッチングの工程後の不要なレジスト
を除去するレジスト除去の工程等を経てウエハプロセス
が終了する。そして、ウエハプロセスが終了すると、実
際の組立工程にて、焼き付けられた回路毎にウエハを切
断してチップ化するダイシング、各チップに配線等を付
与するボンディング、各チップ毎にパッケージングする
パッケージング等の各工程を経て、最終的にデバイスと
しての半導体装置(LSI等)が製造される。
いたウエハプロセスでのフォトリソグラフィ工程により
半導体集積回路を製造する例を示したが、露光装置を用
いたフォトリソグラフィ工程によって、半導体デバイス
として、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(C
CD等)を製造することができる。また、上述の各実施
例においては、物体側から順に正・負・正・負の屈折力
配置または負・正・負・正の屈折力配置を有する4群構
成のズーム光学系に本発明を適用しているが、物体側か
ら順に負・正・負・正・負の屈折力配置を有する5群構
成のズーム光学系などに本発明を適用することもでき
る。
する面光源の範囲を規定する手段として開口絞りを配置
し、その開口径を変化させている。しかしながら、照明
光学系中の開口絞りの開口径を変化させなくても、ズー
ム光学系の焦点距離を変化させることにより面光源のサ
イズを変更することは可能であり、開口絞りの配置は必
ずしも必要ない。また、上述の各実施例では、開口絞り
の開口径を変化させて円形状の通常照明を行う場合を想
定しているが、開口絞りの開口部の大きさおよび形状を
適宜変化させて、あるいは透過率分布を有する開口絞り
を用いてその透過率分布を適宜変化させて、輪帯形状の
変形照明(すなわち輪帯変形照明)や4つ目形状の変形
照明(すなわち4極変形照明)などを行うこともでき
る。この場合、一般的に表現すれば、開口絞りは、面光
源の光強度分布を所定の光強度分布に変換するための手
段を構成する。
と照明光学系とを含む投影露光装置において、照明光学
系中の伝達光学系に対して本発明を適用している。しか
しながら、投影光学系を備えることなく照明光学系のみ
からなるコンタクト露光型の露光装置において、照明光
学系中の伝達光学系に対して本発明を適用することもで
きる。また、上述の各実施例では、露光装置における照
明光学系中の伝達光学系に対して本発明を適用している
が、これに限定されることなく本発明の範囲内において
様々な適用例が可能であることはいうまでもない。
学系では、すべてのレンズ成分が瞳面よりも像側または
物体側のみに配置され、焦点距離の変化に際して物体面
および像面の位置並びに入射瞳および射出瞳の位置が実
質的に変化することなく、所要の倍率比を確保すること
ができる。
光学系として露光装置の照明光学系中に組み込むことに
より、ズーム光学系の焦点距離を適宜変化させて、光損
失を良好に回避しながらマスクパターンに応じて最適な
照明NAを実現することができる。その結果、本発明の
露光装置では、良好な照明条件で、効率の良い露光を行
うことができる。
配置しつつ、光学系全体の焦点距離を極力長くするのに
有利な屈折力配置を示す図である。
配置しつつ、光学系全体の焦点距離を極力短くするのに
有利な屈折力配置を示す図である。
力配置へ円滑に移行することのできる屈折力配置の第1
の例として負・正・負・正・負の屈折力配置を有するズ
ーム光学系を示す図である。
力配置へ円滑に移行することのできる屈折力配置の第2
の例として正・負・正・負の屈折力配置を有するズーム
光学系を示す図である。
力配置へ円滑に移行することのできる屈折力配置の第3
の例として負・正・負・正の屈折力配置を有するズーム
光学系を示す図である。
えた露光装置の構成を概略的に示す図である。
学系のレンズ構成を示す図であって、最大焦点距離状態
におけるレンズ配置を示している。
学系の最大焦点距離状態から最小焦点距離状態への焦点
距離の変化に伴う各レンズ群の移動軌跡を示す図であ
る。
点距離状態での横収差を示す図である。
中間焦点距離状態での横収差を示す図である。
中間焦点距離状態での横収差を示す図である。
焦点距離状態での横収差を示す図である。
光学系のレンズ構成を示す図であって、最大焦点距離状
態におけるレンズ配置を示している。
光学系の最大焦点距離状態から最小焦点距離状態への焦
点距離の変化に伴う各レンズ群の移動軌跡を示す図であ
る。
焦点距離状態での横収差を示す図である。
中間焦点距離状態での横収差を示す図である。
中間焦点距離状態での横収差を示す図である。
焦点距離状態での横収差を示す図である。
備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。
学系のズーム化に課せられる制約を説明するための図で
あって、第1フライアイレンズから第2フライアイレン
ズまでの構成を示している。
Claims (4)
- 【請求項1】 瞳面よりも像側または物体側のみに配置
された少なくとも4つのレンズ群を備え、該少なくとも
4つのレンズ群のうちの少なくとも3つのレンズ群を光
軸に沿って移動させて焦点距離を連続的に変化させるズ
ーム光学系において、 焦点距離の最も長い最大焦点距離状態と焦点距離の最も
短い最小焦点距離状態との間の焦点距離の変化に際し
て、前記少なくとも3つのレンズ群は所定の軌道に沿っ
て移動し、 前記所定の軌道は、物体面および像面の位置並びに入射
瞳および射出瞳の位置を実質的に変化させないように定
められ、 前記最大焦点距離状態への焦点距離の変化に際して、前
記ズーム光学系の屈折力配置が物体側から順に正・負・
正の屈折力配置へ近づくように変化し、 前記最小焦点距離状態への焦点距離の変化に際して、前
記ズーム光学系の屈折力配置が物体側から順に負・正・
負の屈折力配置へ近づくように変化することを特徴とす
るズーム光学系。 - 【請求項2】 マスク上に設けられたパターンを感光性
基板へ転写するための露光装置において、 光束を供給するための光源と、該光源からの光束に基づ
いて所定形状の面光源を形成するためのオプティカルイ
ンテグレータと、該オプティカルインテグレータからの
光束を前記マスクへ導くためのコンデンサー光学系を備
え、 前記光源と前記オプティカルインテグレータとの間の光
路中には、前記光源からの光束を前記オプティカルイン
テグレータへ導くための請求項1に記載のズーム光学系
が配置され、 前記マスクのパターンの種類に応じて少なくとも前記ズ
ーム光学系の焦点距離を変化させることを特徴とする露
光装置。 - 【請求項3】 前記光源と前記オプティカルインテグレ
ータとの間の光路中には、前記光源からの光束に基づい
て複数の光源像を形成するための補助オプティカルイン
テグレータが設けられ、 前記ズーム光学系は、前記補助オプティカルインテグレ
ータにより形成される前記複数の光源像からの光束を前
記オプティカルインテグレータへ導くことを特徴とする
請求項2に記載の露光装置。 - 【請求項4】 マスク上に設けられたパターンを感光性
基板へ転写する露光方法において、 光源からの光束に基づいて所定形状の面光源をオプティ
カルインテグレータで形成し、 該オプティカルインテグレータからの光束をコンデンサ
ー光学系により前記マスクへ導き、 前記光源と前記オプティカルインテグレータとの間に配
設した請求項1に記載のズーム光学系の焦点距離を前記
マスクのパターンの種類に応じて変化させ、良好な照明
NAで露光を行うことを特徴とする露光方法。
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