JP2005055496A - 変倍光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】変倍光学系で、デジタルカメラや携帯端末や携帯電話等への使用が可能なように十分小型であって、光学性能も良好にした。
【解決手段】負の第1レンズ群と、正の第2レンズ群と、負の第3レンズ群と、正の第4レンズ群とを少なくとも含む構成で、広角端から望遠端への変倍の際に、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群とを光軸に沿って移動させる光学系で、第2レンズ群の前側主点位置が第2レンズ群よりも物体側に来るようにして光学系の全長を短くし、しかも変倍のための間隔を十分確保するようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型な変倍光学系で、特にデジタルカメラ、携帯端末、携帯電話等に用いられる小型な変倍光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CCD等の電子撮像素子を用いた小型カメラ、携帯端末、携帯電話等に用いられる変倍光学系は、小型化、特に薄型化への要求が強い。このような小型な変倍光学系の従来例として下記文献に記載された光学系が知られている。
【特許文献1】特開平10−333034号
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来例(特許文献1)は、主として第2群に屈折率分布レンズを用いた負正負正の四つのレンズ群にて構成された光学系である。
【0004】
また、この従来例の光学系は、十分小型化されたとはいえない。また、この従来例の文献には、小型のための手段やそのための条件の開示もなされていない。
【0005】
本発明は、デジタルカメラ、携帯端末、携帯電話等に用い得るように十分小型な変倍光学系を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の変倍光学系は、物体側より順に、少なくとも負の屈折力の第1レンズ群と、正の屈折力の第2レンズ群と、負の屈折力の第3レンズ群と、正の屈折力の第4レンズ群とを含んでいる。そして広角端から望遠端への変倍に際して、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群とが光軸に沿って移動する変倍光学系である。そしてこの発明の変倍光学系は、第2レンズ群の前側主点位置が第2レンズ群より第1レンズ群側に位置することを特徴としている。
【0007】
この本発明の光学系は、第1レンズ群が負の屈折力を有するために、この第1レンズ群の像点(第2レンズ群の物点)は、第2レンズ群よりかなり物体側に位置する。光学系の全長を短くするためには、第2レンズ群と第3レンズ群の合成焦点距離、第1レンズ群と第2レンズ群との主点間隔等を小さくする必要がある。
【0008】
一方、高い変倍比を確保するためには、変倍の際の第2レンズ群と第3レンズ群の移動範囲を確保する必要がある。そのためには、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔をある程度確保する(大にする)必要がある。
【0009】
したがって、光学系の全長を短くすることと、変倍のための間隔を確保することとを両立させることが困難になる。
【0010】
しかし、第2レンズ群の前側主点位置を、第2レンズ群より第1レンズ群側に位置させるようにすれば、第1レンズ群と第2レンズ群との主点間隔を小さくすることが可能になる。また、第2レンズ群の倍率を大きくすることができ、変倍の際の第2レンズ群の移動量を小さくできる。その結果、光学系の全長を短縮すること、変倍用の間隔を確保すること、高変倍比を確保すること、とを同時に達成できる。
【0011】
この場合、第2レンズ群の最終面を像側に向けて凹の面とすることが望ましい。この第2レンズ群の最終面が、像側に向けて凹の面であれば、第2レンズ群の主点位置が第1レンズ群側に移動し、第1レンズ群と第2レンズ群の主点間隔を短縮することができる。これにより光学系全長を短縮することができ、また第2レンズ群の倍率を大きくすることができるので、第2レンズ群の移動量を小さくできる。
【0012】
また、本発明の他の構成の変倍光学系は、第1レンズ群の前側主点位置が第1レンズ群より物体側に位置する(第1レンズ群の最も物体側の面より物体側に位置する)ことを特徴とする。
【0013】
即ち、物体側より順に、負の第1レンズ群と正の第2レンズ群と負の第3レンズ群と正の第4レンズ群とを少なくとも含んでいて、広角端から望遠端にかけて変倍を行なう際に、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群が光軸に沿って移動する光学系であって、第1レンズ群の前側主点位置が第1レンズ群よりも物体側に位置する変倍光学系である。
【0014】
上記本発明の光学系は、第1レンズ群を負の屈折力にすることによって入射瞳位置が物体側になり、光学系の有効径を小さくすることができる。また、広角端から望遠端へ変倍を行なう際に、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔を狭めながら、一方第2レンズ群と第3レンズ群の間隔を広げながら第2レンズ群と第3レンズ群と物体側へ移動することによって長焦点距離化できる。また、広角端か望遠端への変倍に際して、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群を光軸に沿って移動することにより、変倍と変倍に伴う像面位置の変化を補正することとの両者を行なうようにしている。また、第2レンズ群と第3レンズ群とを光軸に沿って移動させ、その他のレンズ群は固定することにより、変倍と合焦の両方を行なうこともできる。
【0015】
また、第1レンズ群を負の屈折力を持つレンズ群にすることにより、レトロフォーカス光学系となり、広角端で負の歪曲収差が発生しやすい。これは、歪曲収差を電気的に補正する場合、広画角化や高変倍比化しやすく好ましい。また、レトロフォーカスタイプの光学系は、焦点距離が最も短い広角端でもバックフォーカスを十分長くでき、像側テレセントリック性の確保が容易である。また、最終群を正のレンズ群にすれば、像側テレセントリック性の確保が一層容易になり好ましい。
【0016】
この場合、レンズの有効径やレンズ全長を短縮するためには、第1レンズ群の物体側には負のパワーを配置することが好ましい。また、倍率の色収差等の収差を補正するためには、第1レンズ群の物体側の負のパワーの像側に正のパワーを配置することが好ましい。そしてこの第1レンズ群の物体側の負のパワーを強くすることによって、第1レンズ群の前側主点位置を第1レンズ群の物体側の面より物体側に位置するようにすれば、レンズ有効径やレンズ系の全長を十分小にすることができ、光学系の小型化が可能になる。
【0017】
また、本発明の変倍光学系は、物体側から順に、負の第1レンズ群と正の第2レンズ群と負の第3レンズ群と正の第4レンズ群とを少なくとも含む構成であって、広角端から望遠端への変倍に際して、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群とを光軸に沿って移動させる光学系であって、第1レンズ群を負のレンズ成分と正のレンズ成分とにて構成し、下記条件(1)、(2)を満足するようにしたことを特徴とするものである。
(1) −1.5≦fN/(fT×fW)1/2≦−0.2
(2) 0.4≦fP/(fT×fW)1/2≦8
ただし、fN,fPは夫々第1レンズ群の負のレンズ成分及び正のレンズ成分の焦点距離、fT,fWは夫々望遠端及び広角端における全系の焦点距離である。
【0018】
本発明の光学系は、最も物体側の第1レンズ群を通る光束の位置が変倍により大きく変化する。そのため、最も物体側の第1レンズ群で発生する倍率の色収差等は、変倍により大きく変化する。
【0019】
本発明の光学系は、最も物体側の第1レンズ群を正のパワーと負のパワーを含む構成にし、倍率の色収差等の軸外収差の補正と変倍による倍率の色収差の変動を抑えるようにした。また、正のパワーによって、下側光線のコマ収差の補正を可能にした。
【0020】
この場合、レンズの有効径を小にし、レンズ全長を短くするためには、第1レンズ群の物体側に負のパワーを配置して倍率の色収差等を補正するためにこの負のパワーの像側に正のパワーを配置することが好ましい。そして、前記条件(1)を満足するように第1レンズ群の物体側の負のパワーを強くした。これによって、第1レンズ群の有効径を十分小にすることができる。この条件(1)の上限を超えると負パワーが強すぎ、第1群での発生収差が大きく補正が困難となる。下限を超えると、レンズ径を小さくする効果が少なくなる。
【0021】
また、条件(2)を満足するように、第1レンズ群の正のパワーを十分強くすることによって、第1レンズ群の倍率の色収差等の収差を良好に補正するようにした。この条件(2)の上限を超えると倍率色収差等の補正効果が小さくなる。下限を超えると、レンズ径を小さくする効果が小さくなる。
【0022】
また、光学系の歪曲収差を補正せずに、歪曲収差を電気的に補正する場合、前記条件(1)、(2)を満足することにより、広角端で負の歪曲収差を発生させて広画角化、広変倍比化を行ない得る。
【0023】
前記条件(1)、(2)に代えて、下記条件(1−1)、(2−1)を満足するようにすれば、光学性能を良好に保ったまま、より小型になし得るので好ましい。
(1−1) −1≦fN/(fT×fW)1/2≦−0.3
(2−1) 0.6≦fP/(fT×fW)1/2≦6
【0024】
また、前記各条件の代わりに下記条件(1−2)、(2−2)を満足すれば光学性能を良好に保ったままより小型化し得るので更に好ましい。
(1−2) −0.8≦fN/(fT×fW)1/2≦−0.45
(2−2) 0.8≦fP/(fT×fW)1/2≦4.5
【0025】
更に、第1レンズ群が両凹レンズと物体側に凸面を向けた正レンズを含む構成であれば収差補正上一層好ましい。
【0026】
また、本発明の他の構成は、物体側より順に、負の第1レンズ群と正の第2レンズ群と負の第3レンズ群と正の第4レンズ群とを少なくとも含んでいて、広角端から望遠端への変倍の際に、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群とが光軸に沿って移動する光学系であり、第1レンズ群が両面凹面形状の負レンズを含んでいることを特徴とする。
【0027】
本発明の変倍光学系において、第1レンズ群を前述のような負のパワーと正のパワーにて構成する時に、少ないレンズ枚数にて前記のような効果を得るようにするためには、第1レンズ群中に両面が凹の負レンズ成分を含むことが好ましい。これにより第1レンズ群のレンズ枚数を少なくできるために光学系の小型化が容易である。
【0028】
即ち、本発明の変倍光学系が物体側より順に、負の第1レンズ群と、正の第2レンズ群と、負の第3レンズ群と、正の第4レンズ群とを少なくとも含んでいて、広角端から望遠端への変倍に際して、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群が光軸に沿って移動する光学系であって、第1レンズ群が両凹形状の負のレンズ成分を含むことが好ましい。
【0029】
このように、第1レンズ群が両凹の負のレンズ成分を含むことにより、光学性能を良好に保った上での光学系の小型化が容易になる。
【0030】
以上の本発明の各構成の変倍光学系において、広角端から望遠端への変倍の際に、第1レンズ群を固定にすることが好ましい。
【0031】
第1レンズ群は、有効径が大であり重量も大である。このような第1レンズ群を変倍の際に光軸に沿って移動させることは、アクチュエータの負担になり、メカ機構も複雑になる。また第1レンズ群が固定であれば、沈胴式のようなメカ機構が必要ないので撮影装置を小型化し得る。また、メカ機構が単純になり、撮像装置の耐久性が増すため好ましい。更に撮像装置を防水にする場合も容易に行ない得る。このような理由により、第1レンズ群を固定させたまま、変倍や合焦を行なうことが好ましい。
【0032】
また、負、正、負、正の変倍光学系において、第1レンズ群を可動にした場合、変倍の際にこの第1レンズ群が、像側に移動した後に物体側に戻る構成になる。第1レンズ群が変倍の際に固定であれば、広角端で、バックフォーカスを確保できる。また、望遠端で、最も物体側の第1レンズ群にて合焦を行なった場合、レンズ群の移動量が大になり、そのため光学系が大型化する。
【0033】
前記の本発明の変倍光学系は、最も物体側の面(光学系の第1面)の曲率半径r1を下記条件(3)を満足するようにすることが望ましい。
(3) −70≦r1 (mm)
【0034】
条件(3)を満足すれば、第1面が強いパワーを有することになり、この第1面の強いパワーにより入射瞳位置がより物体側になり、光学系を小型化し得る。
【0035】
また、条件(3)の代わりに下記条件(3−1)を満足すれば、光学系をより小型化し得るため好ましい。
(3−1) −30≦r1 (mm)
【0036】
また、条件(3)、(3−1)の代わりに下記条件(3−2)を満足すれば光学系を一層小型化し得る。
(3−2) −15≦r1 (mm)
【0037】
また、本発明の変倍光学系は、第2レンズ群を、物体側より順に正のレンズ成分と負のレンズ成分にて構成することがより望ましい。
【0038】
つまり、本発明の光学系は、物体側より順に、負の第1レンズ群と正の第2レンズ群と負の第3レンズ群と正の第4レンズ群とを少なくとも含んでいて、広角端から望遠端への変倍に際して少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群とを光軸に沿って移動させるもので、第2レンズ群が物体側より順に、正のレンズ成分と負のレンズ成分を含む構成である。
【0039】
本発明の変倍光学系において、正の第2レンズ群は、負の第1レンズ群にて発散した光束を収束させるものである。そのために、第2レンズ群の物体側のレンズ成分は、正のレンズ成分であることが好ましい。また、この第2レンズ群を前述のように物体側より正、負の順に構成することにより、主点位置が第1レンズ群側に移動する。これにより、第1レンズ群と第2レンズ群の主点間隔を短縮でき、光学系の全長を短くできる。また、第2レンズ群の倍率を大きくでき、変倍の際の第2レンズ群の移動量を小さくできる。また、第2レンズ群が同じ焦点距離である場合、第1レンズ群と第2レンズ群の空気間隔が広がるため、変倍の際に第1レンズ群と第2レンズ群の間隔確保が制約の要件にならなくなる。
第2レンズ群が正と負を含むために、変倍の際の色収差等の諸収差の変動を抑えることができる。
【0040】
この場合、第2レンズ群の物体側のレンズ成分が正のパワーであり、それよりも像側のレンズ成分が負のパワーであれば、少ないレンズ枚数にて、前記の色収差等の諸収差の変動を抑えることが容易になる。
【0041】
これに対し、前記特許文献1の実施例8の第2群の3枚のレンズを正+(正+負)に分けても、正+(正+負)=正+正となり、前記のような効果は得られない。
【0042】
また、本発明の光学系において第2レンズ群が少なくとも2枚の正レンズと1枚の負レンズを含むようにすることが好ましい。
【0043】
前記のように、第2レンズ群は、負のパワーの第1レンズ群にて発散した光束を収束する必要がある。第2レンズ群が良好な性能を保ったまま光束を十分に収束するためには、少なくとも2枚の正レンズを含むことが好ましい。また、レンズ系を小型にするためには、各レンズ群のパワーを増す必要がある。第2レンズ群の正のパワーを強くすると変倍に伴う第2レンズ群の横倍率や収差の変化が大になる。そのため、第2レンズ群にて発生する収差を補正し、変倍に伴う収差変動を抑制するためには、第2レンズ群が正レンズ2枚含むことが好ましい。
【0044】
この場合、第2レンズ群中の最も物体側の正レンズが、このレンズ群中で最も強い正のパワーを持つようにすれば、光束を十分に収束し、光学系を小型化し得るので好ましい。この時、第2レンズ群を物体側より順に正レンズ、正レンズ、負レンズの順にするのが好ましい。
【0045】
更に、この第2レンズ群を物体側より順に、正レンズ、正レンズと負レンズとの接合レンズにて構成すれば一層好ましい。接合レンズの色収差を補正できるし、接合レンズにすることで、接合レンズを構成するレンズの偏心誤差や間隔誤差がききにくくなり、またメカ構造が簡単になり好ましい。この場合、正レンズと負レンズの接合レンズを負の屈折力を持つようにすることにより、主点位置が第1レンズ群側に移動する。これにより、第1レンズ群と第2レンズ群の主点間隔を短縮でき、光学系の全長を短くできる。また、第2レンズ群の倍率を大きくでき、変倍の際の第2レンズ群の移動量を小さくできる。また、第2レンズ群が同じ焦点距離である場合、第1レンズ群と第2レンズ群の空気間隔が広がるため、変倍の際に第1レンズ群と第2レンズ群の間隔確保が制約の要件にならなくなる。
【0046】
また、この接合レンズを物体側から順に、両凸レンズと両凹レンズを接合した像側に凹面を向けたメニスカス形状にすれば、第2レンズ群の主点位置が第1レンズ群側に移動する。これにより、第1レンズ群と第2レンズ群との主点間隔を短縮させることができ、光学系の全長を短くし得る。また、第2レンズ群の倍率を大きくし得るので、変倍に伴う第2レンズ群の移動量を少なくし得る。また、負の接合レンズのパワーを強くし得るため、第2レンズ群にて発生する色収差を良好に補正でき、変倍に伴う色収差の変動を抑えることができる。
【0047】
また、本発明の光学系において、第2レンズ群は、第1レンズ群にて発生する収差を打ち消す方向の収差を発生させている。例えば、広角端では第1レンズ群にて外コマが発生しがちであるが、第2レンズ群の最終面(接合レンズの像側の面)を像側に凹面を向けた形状にすることにより、内コマを発生させて、光学系全体のコマ収差を補正できる。この第2レンズ群の最終面の凹面は、高次の収差を発生しやすい。そのため、この面を非球面にすることが好ましい。その場合、非球面形状としては、光軸から離れるにつれて近軸パワーが強くなる非球面作用を持つことが好ましい。
【0048】
また、本発明の光学系おいて、第2レンズ群を正、正、負の構成にした時、次の条件(4)、(5)、(6)を満足することが好ましい。
(4) 0.4≦f21/(fT×fW)1/2≦3
(5) 1≦f22/(fT×fW)1/2≦3
(6) −5≦f23/(fT×fW)1/2≦−0.1
ただし、f21は第2レンズ群の最も物体側の正レンズの焦点距離、f22は第2レンズ群の2番目の正レンズの焦点距離、f23は第2レンズ群の第3番目のレンズである負レンズの焦点距離である。
【0049】
本発明の光学系おいて、第2レンズ群は、負のパワーの第1レンズ群により発散した光束を収束するためのものである。良好な光学性能を確保しながら光束を十分に収束するためには、前記の構成の第2レンズ群が上記条件(4)、(5)、(6)を満足することが好ましい。
【0050】
条件(4)において、上限の3を超えると負のパワーの第1レンズ群にて発散した光束を十分に収束させることができない。そのため第2レンズ群の有効径が大になる。また下限の0.4を超えると、第2レンズ群の物体側の正レンズのパワーが強くなりすぎて収差補正が困難になる。
【0051】
同様に条件(5)において、上限の3を超えると、負のパワーの第1レンズ群にて発散した光束を十分に収束させることができない。そのため第2レンズ群の有効径が大になる。また条件(5)の下限の1を超えると、第2レンズ群の2番目の正レンズのパワーが強くなりすぎて、収差補正が困難になる。
【0052】
更に、条件(6)の上限の−0.1を超えると、第2レンズ群の3番目のレンズである負レンズのパワーが強くなりすぎて、収差補正が困難になる。条件(6)の下限の−5を超えると、色収差の補正が不十分になり、また、第2レンズ群の主点位置を第1レンズ群側に出す効果が小さくなる。
【0053】
また、条件(4)、(5)、(6)の代わりに次の条件(4−1)、(5−1)、(6−1)を満足すれば、光学性能を良好に保ったまま光学系の小型化が可能になりより好ましい。
(4−1) 0.5≦f21/(fT×fW)1/2≦2
(5−1) 0.2≦f22/(fT×fW)1/2≦2
(6−1) −1≦f23/(fT×fW)1/2≦−0.2
【0054】
更に、前記条件の代わりに次の条件(4−2)、(5−2)、(6−2)を満足すれば光学性能を良好に保ったまま更に小型化し得るので一層好ましい。
(4−2) 0.6≦f21/(fT×fW)1/2≦1.3
(5−2) 0.3≦f22/(fT×fW)1/2≦1
(6−2) −0.7≦f23/(fT×fW)1/2≦−0.3
【0055】
また、本発明の変倍光学系において、第2レンズ群を物体側より順に、正レンズと、正レンズと負レンズとの接合レンズにて構成し、下記条件(7)を満足することが望ましい。
(7) −2≦(fT×fW)1/2/f2CE≦2
ただし、f2CEは第2レンズ群の接合レンズの焦点距離である。
【0056】
この条件(7)の上限の2を超えると、色収差の補正が不十分になる。また、条件(7)の下限の−2を超えると、接合レンズの負レンズのパワーが強くなりすぎて、負レンズにて発生する収差が大になる。
【0057】
また、条件(7)の代わりに下記条件(7−1)を満足すればより好ましい。
(7−1) −1≦(fT×fW)1/2/f2CE≦1
【0058】
更に、上記条件の代わりに次の条件(7−2)を満足すれば一層望ましい。
(7−2) −0.7≦(fT×fW)1/2/f2CE≦0.7
【0059】
また、本発明の光学系は、第2レンズ群中に硝材のアッベ数Δνが下記条件(A)を満足するレンズを含むことが望ましい。
(A) Δν≧20
【0060】
本発明の光学系は、第2レンズ群が広角端から望遠端に変倍する際に光軸に沿って移動する。この第2レンズ群が条件(8)を満足する硝材のレンズを含むことにより、変倍に伴う第2レンズ群の色収差等の諸収差の変動を抑えることができる。
【0061】
また、前記条件(A)の代わりに、次の条件(A−1)を満足すれば色収差の補正効果が増大しより望ましい。
(A−1) Δν≧26
【0062】
また、第2レンズ群が、正、負の順に続けた含む構成である場合、次の条件(A−2)を満足すれば更に望ましい。
(A−2) Δν≧10
【0063】
また、前記条件(A−2)の代わりに、下記条件(A−3)を満足することが好ましい。
(A−3) Δν≧17
【0064】
また、本発明の変倍光学系の他の構成は、物体側から順に、負の第1レンズ群と正の第2レンズ群と負の第3レンズ群と正の第4レンズ群を少なくとも含むもので、広角端から望遠端への変倍の際に、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群が光軸に沿って移動する光学系で、第3レンズ群の像側主点位置が第3レンズ群の最終面(最も像側の面)より物体側にあることを特徴とする。
【0065】
本発明の変倍光学系は、変倍の際に第2レンズ群と第3レンズ群とが光軸に沿って移動する。このような光学系において、第3レンズ群の像側主点位置を第3レンズ群の最終面より物体側に位置するようにすれば、第2レンズ群と第3レンズ群の合成光学系の主点間隔を狭くすることができる。このことは、光学系の小型化にとって好ましい。
【0066】
また、本発明の変倍光学系の他の構成は、物体側から順に、負の第1レンズ群と正の第2レンズ群と負の第3レンズ群と正の第4レンズ群を少なくとも含んでいて、広角端から望遠端への変倍に際して、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群とえ夫々光軸に沿って移動させるもので、第3レンズ群が両凹レンズよりなることを特徴とする。
【0067】
本発明の変倍光学系において、第3レンズ群は、正のパワーを有する第2レンズ群にて発生する収差を打ち消すような構成にすることが好ましい。例えば広角端においては、第2レンズ群にて外コマが発生しがちである。この収差を打ち消すためには、第3レンズ群の最終面を像側に凹形状の凹面にすることにより内コマを発生させることが望ましい。これにより光学系全系のコマ収差を良好に補正することが可能になる。つまり、第3レンズ群は、その像側の面を像側に凹面を向けた面にすることが好ましい。また、第2レンズ群にて発生するコマ収差、非点収差を補正するためには、第3レンズ群の物体側の面は、物体側に凹面を向けることが好ましい。以上のことから、少ない枚数のレンズにて構成し、強い負のパワーにして光学系を小型化するためには、第3レンズ群を物体側に凹面を向け、両凹形状の負レンズにすることが望ましい。また、両凹形状の負レンズは、主点間隔が小さくなるため、光学系の小型化の上で好ましい。
【0068】
また、本発明の他の変倍光学系は、物体側から順に、負の第1レンズ群と正の第2レンズ群と負の第3レンズ群と正の第4レンズ群を少なくとも含んでおり、広角端から望遠端への変倍に際して、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群が夫々光軸に沿って移動するもので、下記条件(8)を満足することを特徴としている。
(8) −5≦f3/(fT×fW)1/2≦−0.4
ただし、f3は第3レンズ群の焦点距離である。
【0069】
本発明の光学系は、第1レンズ群が負の屈折力を有するため、第1レンズ群の像点(第2レンズ群の物点)は、第2レンズ群からかなり物体側に離れた位置に形成される。そのため、光学系の全長を短くするためには、第2レンズ群と第3レンズ群の合成の焦点距離、第1レンズ群と第2レンズ群の主点間隔等を小さくする必要がある。
【0070】
一方、高い変倍比を確保するためには、変倍に伴う第2レンズ群と第3レンズ群の移動範囲を確保する必要がある。そのためには、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔をある程度確保する必要がある。その結果、光学系の全長を短縮する(第2レンズ群と第3レンズ群の合成焦点距離を小にする)ことと、変倍のための間隔を確保することとの両立が困難である。しかし、変倍のために移動する光学系(第2レンズ群と第3レンズ群の合成の光学系)を、正、負のテレフォトタイプの光学系にすれば、第2レンズ群と第3レンズ群の合成光学系の前側主点位置が第2レンズ群よりも第1レンズ側に位置する。これにより、第1レンズ群と第2、第3レンズ群の合成光学系の主点間隔を小さくできる。また第2レンズ群と第3レンズ群の合成焦点距離も小さくできる。また、第2レンズ群の倍率を大きくできるので、変倍の際の第2レンズ群の移動量を小さくできる。その結果、光学系全長の短縮と変倍のための間隔の確保と、高い変倍比の確保とを同時に行なうことができる。
【0071】
このように、第2レンズ群と第3レンズ群との合成焦点距離を小さくするためには、第3レンズ群の焦点距離が前記条件(8)を満足することが望ましい。
【0072】
この条件(8)において、下限の−5を超えると第3レンズ群の負のパワーが弱すぎるため、前記の効果を得ることが困難になる。また、条件(8)において、上限の−0.4を超えると第3レンズ群の負のパワーが強くなりすぎて、他の各レンズ群のパワーが強くなるため光学系の収差補正が困難になる。また、バックフォーカスを長くできない。
【0073】
この条件(8)の代わりに次の条件(8−1)を満足すれば光学性能を良好に保ったまま光学系の一層の小型化が可能になり好ましい。
(8−1) −3≦f3/(fT×fW)1/2≦−0.6
【0074】
更に条件(8)、(8−1)の代わりに次の条件(8−2)を満足すれば、光学性能を良好に保ったまま更に小型化し得るため一層好ましい。
(8−2) −2.5≦f3/(fT×fW)1/2≦−0.8
【0075】
また、本願の光学系の他の構成は、物体側より順に、負の第1レンズ群と正の第2レンズ群と負の第3レンズ群と正の第4レンズ群とを少なくとも含んでいて、広角端から望遠端への変倍の際に、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群が光軸に沿って移動するもので、次の条件(9)を満足することを特徴とする。
(9) −9≦β3S/β2S≦−0.5
ただし、β2Sはスタンダードの全系の焦点距離fS[fS=(fT×fW)1/2]の時の第2レンズ群の倍率、β3Sは全系の焦点距離fSの時の第3レンズ群の倍率である。
【0076】
この条件(9)を満足することにより、第3レンズ群により合焦を行なう時に合焦量(第3レンズ群の移動量)を小さくできる。
【0077】
条件(9)において上限の−0.5を超えると、第3レンズ群の倍率が小になり、第3レンズ群の移動量が大になる。そのため、望遠端において、第3レンズ群と第4レンズ群の間隔を確保するのが設計上の制約条件となる。また、下限の−9を超えると、第2レンズ群の倍率が小になり第2レンズ群の移動量が大になるため、光学系の全長を短縮することが困難になる。
【0078】
上記条件(9)の代わりに次の条件(9−1)を満足するようにすれば光学性能を良好に保ったまま小型化が可能でありより好ましい。
(9−1) −7≦β3S/β2S≦−1
【0079】
更に、次の条件(9−2)を満足すれば一層好ましい。
(9−2) −5≦β3S/β2S≦−1.8
【0080】
また、本発明の前記の各構成の変倍光学系は、第3レンズ群により合焦を行なうことが好ましい。
【0081】
本発明の変倍光学系は、物点位置が無遠から近点に近づく特に、正のパワーの第2レンズ群を移動させて合焦を行なうと、この正のパワーの第2レンズ群を物体側に移動させる必要がある。これは、広角端から望遠端への変倍の際に第2レンズ群を光軸に沿って移動させる方向と同じである。そのため、第2レンズ群にて近点へのフォーカシングを行なうことは、第2レンズ群の移動範囲が広くなり、光学系の全長の短縮が困難になる。またレンズ群を移動させるためのアクチュエータの負担も大になる。
【0082】
また、第2レンズ群は、負のパワーの第1レンズ群で発散した光を収束する必要がある。そのため良好な性能を確保したまま、光束を十分に収束するためには、複数枚のレンズにて構成することが望ましい。その結果、第2レンズ群は重量が大になる。このような重量の大きな第2レンズ群による高速な合焦は、困難である。
【0083】
一方、負のパワーの第3レンズ群にて合焦する場合、この第3レンズ群を光軸に沿って像面側に移動すればよい。そのため、負のパワーの第3レンズ群にて合焦すれば、移動範囲を広げずにすむ。その結果、レンズ群の移動範囲確保が、設計上の制約条件にならない。また、レンズ群を移動させるためのメカ機構も単純になる。また、第3レンズ群の有効径は、あまり大きくならないため、合焦スピードが増大する。
【0084】
また、負正負正の構成の光学系は、十分小型化した場合、変倍の際の第3レンズ群の横倍率β3は|β3|=1になる位置を含まない。そのため、第3レンズ群は、正の屈折力の第2レンズ群や正の屈折力の第4レンズ群に比べて高い倍率であり合焦のための移動量が少なくてすむ。
【0085】
また、負正正正構成の光学系と比較すると、本発明のように負正負正の光学系は、第3レンズ群にて合焦を行なう場合、第1レンズ群と第2レンズ群の主点間隔が小になり、第2レンズ群と第3レンズ群の合成の光学系の焦点距離が小になる。そのため、合焦の際の第3レンズ群の移動範囲が少なくてすむ。その結果、レンズ移動範囲の確保が設計上の制約条件にはならず、レンズ群を移動させるためのメカ機構も単純になる。
【0086】
この場合、前述のように、第3レンズ群が1枚の負レンズのみで構成されていれば、重量が軽くなり、合焦の際のレンズ駆動機構の負担が少なく、合焦に要する時間が短くてすむ。
【0087】
また、本発明の光学系のように、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群とにて変倍を行なう場合、変倍の際に光軸方向に移動するレンズ群で合焦することになり、レンズ群を移動するための機構が簡単になり好ましい。
【0088】
本発明の光学系において前述のように第3レンズ群にて合焦を行なう場合、レンズ有効径における第3レンズ群の体積が25mm以下であることが望ましい。
【0089】
このように第3レンズ群の体積が25mm以下であれば、アクチュエータの負担が小さく、高速での合焦が可能になる。
【0090】
また、本発明の光学系において、第1レンズ群の少なくとも1面が非球面であることが望ましい。
【0091】
本発明の光学系は、最も物体側の第1レンズ群における光線高が高い。そのため、第1レンズ群に少なくとも1面非球面を含めることにより、歪曲収差や非点収差、コマ収差等の軸外収差を効果的に補正することができる。
【0092】
また、光学系をより広画角にし、高い変倍比にしたり小型化するためには、光学系では像歪を補正せずに、電子的に像歪補正を行なうと良い。この場合、1群が非球面を含むと像歪を効果的に発生させることができる。この時、第1レンズ群の最も物体側の面が非球面であれば最も効果的である。この非球面は、光軸から離れるにしたがって、近軸パワーが弱くなる非球面作用を持つことが好ましい。
【0093】
また、第1レンズ群の最終凸面を非球面にすることが好ましい。この時の非球面は、広軸から離れるにしたがって、近軸パワーを強める非球面作用を持つことが好ましい。
【0094】
更に、本発明の光学系において、第2レンズ群中に非球面を設けてもよい。
【0095】
第2レンズ群は、第1レンズ群により光束径が広げられるため、入射する光束径が大である。そのため、第2レンズ群に少なくとも1面非球面を含むようにすることは、良好な収差補正を行なう上で好ましい。また、光学系を小型化するためには、各レンズ群のパワーを強める必要がある。第2レンズ群の正のパワーを強くすると、変倍に伴う、第2レンズ群の横倍率や収差の変化が大になる。そのために第2レンズ群にて発生する収差を良好に補正して変倍に伴う収差変動を抑えるためには、第2レンズ群が正レンズ2枚を含むように構成し、あるいは非球面を設けることが好ましい。
【0096】
この場合、第2レンズ群の最も物体側の面あるいは開口絞りに面した面を非球面にすると、球面収差を効果的に補正し得るため望ましい。この非球面の形状は、光軸から離れるにつれて近軸的なパワーが弱くなるような非球面作用をもつことが好ましい。つまり、このような非球面形状にすれば、第2レンズ群にて発生する正の球面収差を抑制できるため好ましい。更にこの非球面形状は、光軸から離れるにつれて近軸的なパワーを強め、有効径周辺付近で近軸的なパワーが反転するようにすることが一層望ましい。
【0097】
また、第2レンズ群中の負レンズの最も像側の面を非球面にすれば、非点収差、コマ収差等の軸外収差を効果的に補正し得る。
【0098】
第2レンズ群の最終面が負レンズの像側に凹面形状の凹面である場合、高次の収差が発生しやすい。この高次の収差は、前記凹面を非球面にすることにより抑えることができる。この時の非球面は、光軸から離れるにつれて、近軸的なパワーを強める作用を有する形状であることが好ましい。
【0099】
更に、第2レンズ群の最も物体側の面とこの第2レンズ群の負レンズの像側の面の両方に非球面を設ければ、より好ましい。この両面を非球面にすれば、非球面による収差補正量が非常に大になり、第2レンズ群にて発生する変倍の際の球面収差の変動や、第2レンズ群にて発生する非点収差を補正し得る。また、第2レンズ群の正レンズと負レンズが、接合に近い形状となり、接合に伴う性能劣化が少なく、変倍に伴う第2レンズ群と第3レンズ群の移動量が更に少なくなり好ましい。
【0100】
第2レンズ群の負レンズの像側の非球面は、第2レンズ群の最も物体側の面の球面効果で発生する収差(球面にて発生する収差)例えば、球面収差、コマ収差、非点収差、歪曲収差をすべて打ち消す作用を有し、両面を非球面にすることにより第2レンズ群にて発生するすべての収差を効果的に補正し得る。
【0101】
また、本発明の光学系において、第4レンズ群に非球面を設けてもよい。
【0102】
本発明の変倍光学系は、最も像側のレンズ群における光線高が高い。そのため、第4レンズ群に少なくとも1面非球面を設けることにより、歪曲収差、非点収差、コマ収差等の軸外収差や瞳収差を効果的に補正できる。この第4レンズ群に設ける非球面は、光軸から離れるにつれて近軸パワーをより弱める非球面作用をもつものが好ましい。
【0103】
この場合、第4レンズ群は、1枚の正レンズにて構成することが望ましい。光学系の全長を短くするためには、第4レンズ群が主として瞳位置の制御を行なう構成にすればよい。その場合、第4レンズ群は、あまり多くのレンズで構成する必要はない。この第4レンズ群を、1枚の正レンズにて構成すれば、少ないレンズ枚数にて瞳位置を制御する効果が得られる。その場合、第4レンズ群は、両凸レンズ1枚にて構成すれば、収差補正上好ましい。
【0104】
また、本発明の光学系は、広角端から望遠端への変倍の際、および合焦の際第4レンズ群を固定にすることが望ましい。
【0105】
変倍の際に、最も像側のレンズ群を固定にすれば、変倍に伴う収差変動や瞳位置の変動を抑えることが可能になる。
【0106】
本発明の変倍光学系は、変倍の際に移動するレンズ群のうち、像側に移動した後に物体側に戻るレンズ群(Uターンさせるレンズ群)と、物体側へのみ移動させるレンズ群(単調移動レンズ群)を含む時、Uターンさせるレンズ群の位置を広角端と望遠端における位置に固定し、単調移動レンズ群のみを広角端と望遠端のみに使用することも可能である。
【0107】
図13に示すように、Uターン群が広角端(上段)から望遠端(下段)へ像側に移動してから物体側へ戻り、広角端の位置と望遠端とが同じ位置の場合、このレンズ群は固定し、単調移動群を広角端位置から直接望遠端位置に移動する。これによって、広角端と望遠端でも使用するようにしてもよい。
【0108】
本発明の光学系において、前述のように広角端と望遠端に変倍する際、Uターンさせるレンズ群の位置が固定であれば、移動レンズ群の数が減少し、メカ機構が単純になり、光学系の小型化が容易になる。また、広角端と望遠端のみでの使用であるため、移動レンズ群を手動にて広角端と望遠端の位置の切換を行なってもよい。そのため、アクチュエーターが不要である。この広角端と望遠端の切り換えの際に、Uターンするレンズ群が物体側へ戻りきらないで広角端と望遠端の位置が一致しない場合、Uターンするレンズ群を望遠端の位置に固定し、単調移動レンズ群のみを移動して使用してもよい。また、広角端での使用が多少犠牲になるか、移動群が減り、メカ機構が単純になり、光学系の小型化が可能になる。
【0109】
本発明の光学系において、歪曲収差を電子的に補正することが可能である。
【0110】
歪曲収差を光学系にて良好に補正する場合、レンズ枚数が大になり、光学系が大型化する。そのため、光学系にて十分補正しきれない歪曲収差を、電子的に補正することによって、光学系をより小型化し得る。この場合、歪曲収差が20%以下であれば、歪曲収差を電子的に補正した時の画像の質を良好に保つことができる。
【0111】
また、レトロフォーカスタイプの光学系は、広角端での負の歪曲収差が大である。したがって、電子的に歪曲収差を補正すれば、光学系を広角化、高変倍比化しやすいので好ましい。
【0112】
また、本発明は、歪曲収差の最大収差量が30%である光学系で、光学系中に光路折り曲げ用光学系を設けたことを特徴とする。
【0113】
本発明の光学系のように、負正負正のレンズ群よりなる光学系で、電子的に歪曲収差を補正して広画角化する場合、広角端においてマイナスの歪曲収差を発生させ、電子的に補正することがよい。この時、歪曲収差が−30%よりも大になると、画像最周辺における補正倍率が大になり、歪曲収差を電子的に補正した後の画像が粗くなる。そのため、最大歪曲収差の量が30%以下であることが好ましい。
【0114】
また、歪曲収差を電子的に補正する時、最大補正倍率が2倍以下であることが望ましい。
【0115】
例えば、図14に示すように歪曲収差が発生している時、電子的に歪曲収差の補正により、図14に示すように補正する必要がある。
【0116】
歪曲収差は、像高により異なるので、補正倍率B/Aは画像毎に異なる。補正倍率が大きい箇所(多くの場合画像最周辺)は、画質が劣化する。また設計上、軸上の歪曲収差はないため、補正倍率が大であると画像中心と補正倍率の高い箇所の解像が異なり、画像内のばたつきが問題になる。補正倍率が2倍以下であれば、上記の問題がなくなり好ましい。
【0117】
また、横軸が光学系の焦点距離、縦軸が最大歪曲収差の図において、山あるいは谷を二つ以上持たない形状の歪曲収差であることが好ましい。
【0118】
例えば、図15に示すように、変倍に伴って最大歪曲収差量が変化する光学系は、変倍に伴う最大歪曲収差量の変化が大であると、画像補正用データ量が増大して、画像補正のアルゴリズムが不安定になる。そのため、補正後の画像が不自然になりやすい。そのため、図15に示すグラフが単調な図になることが好ましい。特に、図15に示すグラフが二つ以上の山や谷を持たないことが望ましい。更に、ある特定の焦点距離における歪曲収差が、いわゆる陣笠形状ではなく、樽型あるいは糸巻形であることが好ましい。
【0119】
以上述べた本発明の変倍光学系は、次に述べる各条件を満足する構成にすることが好ましい。
【0120】
まず、本発明の光学系において、第1レンズ群が下記条件(10)を満足することが望ましい。
(10) −3<f1/(fT×fW)1/2<−0.6
ただし、f1は第1レンズ群の焦点距離である。
【0121】
この条件(10)において、上限の−0.6を超えると、第1レンズ群の負のパワーが強くなりすぎて、歪曲収差特に広角端での負の歪曲収差、非点収差、球面収差等の諸収差が大になる。下限の−3を超えると、第1レンズ群の負のパワーが弱くなりすぎて、有効径が大きくなり光学系が大型化する。また、第1レンズ群が可動の場合、第1レンズ群の移動量が大になり、光学系の全長が大になり好ましくない。
【0122】
このように、上記条件(10)を満足すると、良好な光学性能を得ることと小型化とを両立し得る。
【0123】
また、条件(10)の代わりに下記条件(10−1)を満足すれば良好な光学性能を保ったままより小型化し得るのでより好ましい。
(10−1) −2<f1/(fT×fW)1/2<−0.8
【0124】
更に、条件(10)、(10−1)の代わりに下記条件(10−2)を満足すれば良好な光学性能を保ったままより小型化し得るので一層好ましい。
(10−2) −1.3<f1/(fT×fW)1/2<−0.9
【0125】
また、本発明の光学系において、第2レンズ群が下記条件(11)を満足すれば好ましい。
(11) 0.3<f2/(fT×fW)1/2<2
ただし、f2は第2レンズ群の焦点距離である。
【0126】
この条件(11)において、上限の2を超えると、正の第2レンズ群の正のパワーが弱くなりすぎて、第1レンズ群で発生する歪曲収差、特に広角端での負の歪曲収差等の諸収差の補正が困難になる。また、1群で発散した光束を十分に収束することができず光学系が大型化する。また、下限の0.3を超えると第2レンズ群の正のパワーが強くなりすぎ、像側テレセントリック性の確保が困難になる。また、2群での収差の発生が大きくなる。
【0127】
この条件(11)の代わりに条件(11−1)を満足すれば良好な光学性能を保ったままより小型化し得るのでより好ましい。
(11−1) 0.4<f2/(fT×fW)1/2<1.5
【0128】
更に条件(11)、(11−1)の代わりに条件(11−2)を満足すれば良好な光学性能を保ったままより小型化し得るので一層好ましい。
(11−2) 0.5<f2/(fT×fW)1/2<1
【0129】
また、本発明の光学系において、次の条件(12)を満足すれば好ましい。
(12) −5<f1/f2<−0.5
【0130】
この条件(12)の上限の−0.5を超えれば、第1レンズ群の負のパワーが強すぎて、歪曲収差、特に広角端での負の歪曲収差が大になる。また、第2レンズ群の移動量が大になり、光学系の全長が大になり、光学系が大型化する。また、下限の−5を超えると第1レンズ群の負のパワーが弱くなりすぎる。そのため光学系の有効径が大になり、大型化する。また、望遠端での第1レンズ群と第2レンズ群の間隔の確保や倍率の確保が困難になる。
【0131】
上記の条件(12)の代わりに次の条件(12−1)を満足すると、光学性能を良好に保ったままより小型にできるため好ましい。
(12−1) −3<f1/f2<−0.8
【0132】
条件(12)、(12−1)の代わりに条件(12−2)を満足すれば、光学性能を良好に保ったまま小型化を達成する上で更に好ましい。
(12−2) −1.8<f1/f2<−1.1
【0133】
また、下記条件(13)を満足することが望ましい。
(13) 0.1<M3/M2<0.9
ただし、M2は第2レンズ群の移動範囲、M3は第3レンズ群の移動範囲である。
【0134】
本発明の光学系は、広角端から望遠端に変倍する際に、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔は徐々に開き、広角端付近での間隔の変化は小さく、望遠端付近での間隔の変化は大である。その結果、本発明は、特に広角端付近で第2レンズ群にて補正しきれないコマ収差や非点収差を第2レンズ群と第3レンズ群とで補正している。そのために設けたのが前記条件(13)である。
【0135】
この条件(13)において、上限の0.9を超えると第3レンズ群の移動範囲が大きいために、上記収差補正作用が弱くなり、光学性能の確保が困難になる。また第2レンズ群の移動量が小さくなるため、高い変倍比のズーム光学系にすることが困難になる。一方、条件(13)の下限の0.1を超えると、第2レンズ群の移動範囲が大になり、望遠端で第1レンズ群と第2レンズ群の間隔を確保することが困難になる。そのため光学系の全長を長くせざるを得なくなる。また、変倍に伴う射出瞳位置の変動が大きくなる。
【0136】
また、条件(13)の代わりに下記条件(13−1)を満足すれば光学性能を保ったまま、光学系を小型化し得るので好ましい。
【0137】
(13−1) 0.2<M3/M2<0.7
【0138】
更に、条件(13)、(13−1)の代わりに次の条件(13−2)を満足すれば光学性能を保ったまま、光学系を更に小型化し得る一層好ましい。
(13−2) 0.3<M3/M2<0.5
【0139】
また、本発明の光学系において、次の条件(14)を満足すれば良好な光学性能を保ったまま、光学系を小型化し得る望ましい。
(14) 0.3<f2/f4<3
ただし、f4は第4レンズ群の焦点距離である。
【0140】
本発明の光学系は、負のパワーの第1レンズ群で発散させた光束を第2レンズ群、第3レンズ群、第4レンズ群の正負正のトリプレットタイプの光学系にて収束させている。上記条件(14)の上限の3を超えるとトリプレットタイプの光学系の物体側の正のパワーが弱いため、望遠端において、第2レンズ群が第1レンズ群側に大きく移動させる必要がある。そのため、第1レンズ群と第2レンズ群の空気間隔を確保することが困難になる。また、第4レンズ群の正のパワーが強くなりすぎ、負の歪曲収差の発生が大になる。この条件(14)の下限の0.3を超えると、第4レンズ群の正のパワーが弱くなりすぎ、広角端でのバックフォーカスの確保が困難になり、また、コマ収差の補正量が不足する。
【0141】
上記条件(14)の代わりに次の条件(14−1)を満足すれば十分な結像性能を有し、バックフォーカスの長い変倍比のズーム光学系を実現できるためより好ましい。
(14−1) 0.5<f2/f4<2
【0142】
更に、条件(14)、(14−1)の代わりに次の条件(14−2)を満足すれば、更に十分な結像性能を有していて高い変倍比のズーム光学系を実現し得るので一層好ましい。
【0143】
更に、本発明の変倍光学系は、第4レンズ群が次の条件(15)を満足することが好ましい。
(15) 0.4≦f4/(fT×fW)1/2≦2
【0144】
この条件(15)の上限の2を超えると、最も像側のレンズ群(第4レンズ群)のパワーが弱くなりすぎるため、光学系の全長が長くなる。また、この最も像側のレンズ群にてコマ収差の発生が大になる。更に、広角端における全系の焦点距離とバックフォーカスの確保が困難になる。
【0145】
更に、本発明の光学系において、第4レンズ群が前記条件(15)を満足すれば、光学性能を保ったまま、小型化が可能になる。この条件(15)の下限を超えると、最終レンズ群(第4レンズ群)のパワーが強すぎるため諸収差の補正が困難になる。最も像側のレンズ群にて発生する収差を抑制するためには、このレンズ群のレンズ枚数を大にせざるを得ず、光学系の全長が長くなる。また望遠端における射出瞳の位置が像位置に近くなり、良好な像側テレセントリック性を確保し得ない。
【0146】
この条件(15)の代わりに、次の条件(15−1)を満足すればより好ましい。
(15−1) 0.5≦f4/(fT×fW)1/2≦1.8
【0147】
更に、条件(15)、(15−1)の代わりに下記条件(15−2)を満足すれば良好な光学性能を保ったまま、光学系を小型化し得る一層望ましい。
(15−2) 0.8≦f4/(fT×fW)1/2≦1.2
【0148】
光学系の全長を短縮するために、主として第4レンズ群が瞳位置の制御を行う構成の場合、第4レンズ群をレンズ枚数のあまり多い構成にする必要がない。そのため、第4レンズ群を1枚の正レンズにて構成することによって、少ないレンズ枚数にて瞳位置を制御することができる。この場合、収差補正上、正レンズが両凸レンズであることが好ましい。
【0149】
前述のように、本発明の変倍光学系は、CCD等の電子撮像素子を備えた各種の機器に用いることを目的としている。
【0150】
この本発明の光学系を備えた情報処理装置は、次のような構成である。
【0151】
即ち、本発明の情報処理装置は、前述の本発明のいずれかの構成の変倍光学系と、この変倍光学系により形成される物体像を受光する位置に配置された電子撮像素子と、電子撮像素子により光電変換させた電子信号を処理する処理手段と、この処理手段に操作者が入力したい情報信号を入力するための入力部と、処理手段からの出力を表示する表示素子と、表示手段からの出力を記録する記録媒体とを含んでいて、処理手段が変倍光学系により形成され電子撮像素子により受光された物体像を表示素子により表示するように構成したものである。
【0152】
また、前記の本発明の情報処理装置は、入力部がキーボードにて構成され、変倍光学系と電子撮像素子とが表示素子の周辺部にまたはキーボードの周辺部に内蔵されていることを特徴とする。
【0153】
また、本発明の他の機器である電話装置は、前述の各構成のいずれかの本発明の変倍光学系と、この変倍光学系により形成された物体像を受光する位置に配置された電子撮像素子と、電話信号を送信および受信するためのアンテナと、電話番号等の信号を入力するための入力部と、電子撮像素子にて受光された物体像を送信可能な信号に変換する信号処理部とを含むことを特徴とする。
【0154】
更に本発明の電子カメラ装置は、前述の各種構成の本発明のいずれかの変倍光学系と、変倍光学系により形成された物体像を受光する位置に配置された電子撮像素子と、電子撮像素子によって光電変換された電子信号を処理する処理手段と、電子撮像素子にて受光された物体像を観察可能に表示する表示素子と、前記電子撮像素子にて受光された物体像の像情報を記録するための記録部材を内蔵あるいは挿脱可能に構成したもので、前記処理手段が、電子撮像素子に受光された物体像を前記表示素子にて表示する表示処理機構と、前記電子撮像素子に受光された物体像を前記記録媒体に記録する記録処理機能を有することを特徴としている。
【0155】
【発明の実施の形態】
次に本発明の変倍光学系の実施の形態を各実施例にもとづいて説明する。
本発明の変倍光学系の実施例は、図1〜図12に示すレンズ構成であって、次に示すデータを有する。
【0156】
Figure 2005055496
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【0157】
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【0158】
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【0159】
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【0160】
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【0161】
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【0162】
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【0163】
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【0164】
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【0165】
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【0166】
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【0167】
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【0168】
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【0169】
上記データにおいて面番号1、2、・・・は、夫々物体側より順に第1面、第2面、・・・を番号付けしたものである。また曲率半径は、夫々の面番号の各面の曲率半径を示し、単位はmmである。また、曲率半径の非球面[1]・・・等は各実施例毎に示してある。また、面間隔は、面番号1の列に第1面と第2面の間隔を、面番号2の列に第2面と第3面の間隔を順次示してある。その単位は、同様にmmである。屈折率およびアッベ数は、同様に面番号1の列に第1面と第2面の間のレンズの材料について示す。また、WEはワイド、STは中間焦点距離(スタンダード)、TEはテレである。他の面番号の列も同様に示してある。
【0170】
また、非球面中のk,a,b,c・・・は、後に示す非球面の式に示す非球面係数の値である。
【0171】
本発明の変倍光学系の実施例1は、図1に示す通りの構成である。
【0172】
この図1に示すように、実施例1の光学系は、物体側より順に、負の第1レンズ群G1と正の第2レンズ群G2と負の第3レンズ群G3と正の第4レンズ群G4の四つのレンズ群より構成されている。この光学系は、開口絞りSが第2レンズ群G2の物体側に設けられ、この開口絞りSより像側は、正負正のトリプレットの構成になっている。
【0173】
また、この実施例1の光学系は、広角端から望遠端への変倍の際に、第1レンズ群G1は固定であり、開口絞りSと第2レンズ群G2とは一体に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、第2レンズ群G2との間隔を広げながら物体側へ移動する。また第4レンズ群G4は固定である。
【0174】
尚、第4レンズ群G4の像面Iの側には、フィルター類Fが配置されており、このフィルター類Fも変倍の際固定である。
【0175】
この実施例1の光学系は、変倍の際に第2レンズ群G2と開口絞りSとを一体に移動させることにより、変倍に伴う収差変動を少なくし、またレンズの有効径が大にならない。
【0176】
また、第2レンズ群G2は、変倍時可動であり、これにより主として変倍作用を有する。また、第3レンズ群G3は、変倍時可動であって主として像位置の変動を補正する作用を有している。
【0177】
また、この実施例1の光学系は、物点が無限遠から光学系に近づく時、第3レンズ群G3を撮像面側に移動させることにより、合焦を行なう。
【0178】
この光学系は、第1レンズ群G1が負の屈折力を有するため、第1レンズ群G1の像点(第2レンズ群G2の物点)が第2レンズ群G2よりかなり物体側に形成される。光学系の全長を短くするためには、1群と2群の間隔や第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の合成焦点距離を小さくする必要がある。一方、変倍の際の第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の移動範囲を確保するためには、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔をある程度確保する必要がある。その結果、光学系の全長を短くすることと変倍比を確保することを両立させることが困難である。
【0179】
実際に、第3レンズ群が正の屈折力をもつ場合、光学系の全長を短くすることが光学性能を確保することの両立は難しい。しかし、第3レンズ群が負の屈折力であれば、第2レンズ群と第3レンズ群の合成の系の主点位置が第2レンズ群よりも第1レンズ群側に位置するので、第1レンズ群と、第2レンズ群と第3レンズ群の合成の系との主点間隔は小さくできる。また第2レンズ群、第3レンズ群の焦点距離も小さくできる。したがって、第2レンズ群の倍率を大にでき、変倍の際の第2レンズ群の移動量を小にできる。
【0180】
その結果、光学系の全長の短縮と、変倍の際の間隔の確保、高い変倍比の確保とを両立させ得る。
【0181】
また、第2レンズ群G2は、負のパワーの第1レンズ群G1で発散した光を収束する必要がある。そのため、良好な光学性能を確保した上で、焦点距離を短くするために、この実施例1の光学系は、第2レンズ群G2を2枚の正のパワーのレンズを含むようにした。
【0182】
また、第2レンズ群G2は、広角端から望遠端に変倍する際に、光軸方向に移動する。そのために、変倍に伴う色収差を含む諸収差の変動を抑える必要がある。この変動を抑える上で、少なくとも1枚の負のパワーのレンズを含む必要がある。また、第2レンズ群が3枚構成の場合、物体側から順に、正正負の構成にすることが収差補正上好ましい。そのため、この実施例1では、第2レンズ群を正レンズと、正レンズと負レンズを接合した接合レンズの3枚のレンズにて構成した。また、第2レンズ群の最終面を像側に凹の凹面にすれば、第2レンズ群G2の主点位置が第1レンズ群G1側に移動するため第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の主点間隔を短縮し得、光学系の全長を短縮し得る。また、第2レンズ群の倍率を大きくできるため、変倍に伴う第2レンズ群の移動量を小さくできる。
【0183】
本発明の実施例1の光学系は、非球面を第1レンズ群G1の最も物体側の面、第1レンズ群G1の最も像側の面、第2レンズ群G2の最も物体側の面、第2レンズ群G2の最も像側の面、第3レンズ群G3の像側の面、第4レンズ群G4の像側の面の6面に用いている。
【0184】
第2レンズ群G2の最も物体側の面を非球面にすると、球面収差を効果的に補正できる。この非球面は、光軸から離れるにつれて、近軸的なパワーを弱めるような非球面作用を有する面である。これにより、第2レンズ群にて発生する正の球面収差を抑制できる。
【0185】
また、第2レンズ群G2の最も像側の面を非球面にすると、非点収差、コマ収差等の軸外収差を効果的に補正できる。また、第2レンズ群G2の最も像側の面は、高次の収差が発生しやすいため、この面を非球面にすることによって、高次の収差の発生を抑えることができる。この時の非球面は、光軸から離れるにつれて、近軸的なパワーを弱める作用をもつことが好ましい。また、第2レンズ群G2の最も物体側の面と最も像側の面とを共に非球面にすれば、収差補正量が非常に増大し、第2レンズ群G2で発生する球面収差の変倍に伴う変動や、第2レンズ群G2で発生する非点収差等を補正できる。
【0186】
また、正のパワーのレンズと負のパワーのレンズが接合に近い形状になるので、接合に伴う性能の劣化が少なく、変倍に伴う第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の移動量が一層少なくてすむ。
【0187】
また、第2レンズ群G2の最も物体側の面の非球面は、第2レンズ群G2の最も像側の面の球面効果で発生する収差(球面収差、コマ収差、非点収差、歪曲収差)のすべてを打ち消す作用を有する。第2レンズ群の前記の両面を非球面にすることによって、第2レンズ群G2にて発生するすべての収差を効果的に抑制し得る。尚、この実施例において、第4レンズ群G4の物体側の面を非球面にしてもよい。
【0188】
この実施例1の変倍比(望遠端の焦点距離/広角端の焦点距離)は、2.8である。しかし、広角端にて負の歪曲収差を発生させて、広角画角/望遠画角が3の高い変倍比にし、像歪を電気的に補正している。この場合、第1レンズ群G1の負のパワーと第2レンズ群G2以降の正のパワーとで、レトロフォーカスタイプであり、広角端において負の歪曲収差を発生させやすい。したがって、この実施例1は、広画角化、高変倍比にしやすい。
【0189】
光学系の全長を短縮するためには、レンズの最小中心肉厚≦最大像高×0.5を満足することが好ましい。また、有口径における最小縁肉≦最大像高×0.5を満足することが好ましい。更に、光学系の全長を短くするためには、移動群前後の最小空気間隔≦最大像高×0.6を満足することが好ましい。
【0190】
以上のような非球面を設ける場合、非球面を形成するレンズがガラスよりなり、その転移点Tgが下記条件を満足することが望ましい。
60℃<Tg<620℃
【0191】
非球面形状は、研磨では正確な非球面を形成することができない。また研削では、大量に加工することが困難である。非球面レンズの材料が上記条件を満足すれば、ガラス成形法により加工することができ、容易に大量生産することが可能である。そのため、光学系が安価になる。このように、非球面を有するレンズは、ガラス成形法にて加工することが好ましい。また、非球面レンズは、有機、無機ハイブリッド材料にて形成することが可能である。この有機無機ハイブリッド材料は、例えば特開平7−90181号公報に記載されているように、無機材料中に有機材料が分散されているもの、あるいは有機材料中に無機材料が分散されているものがある。これらの有機無機ハイブリッド材料は、ガラスに比べると融点が低く、低い温度で成形して容易に大量生産することができ、光学系が安価になる。また、プラスチックレンズに比べると、高屈折率、低分散の光学特性が得られる。また耐熱性にもすぐれており、傷もつきにくく、例えば光学系の前玉にも使用し得る。このように、少なくとも非球面を有するレンズに、このような有機無機ハイブリッドレンズを用いることが好ましい。
【0192】
また、非球面レンズをプラスチックにて形成してもよい。プラスチックレンズは、プラスチック成形法により、簡単に、大量に非球面レンズを生産し得る。また、プラスチックレンズは、材料費が安いため、安価なレンズ、安価な光学系を得ることができる。また、プラスチックレンズは、ガラスレンズよりも軽いため光学系の軽量化が可能になる。
【0193】
また、本発明の光学系において、すべてのレンズをプラスチックレンズにすることも可能である。このように、光学系のすべてのレンズをプラスチックレンズにすると、すべてのレンズをプラスチック成形法にて生産することができ、光学系の大量生産が容易である。また、材料費が安いため、安価な光学系を得ることができる。
【0194】
次に本発明の変倍光学系の実施例2は、図2に示すような構成である。この実施例2は、実施例1と同様、負正負正の四つのレンズ群よりなり、広角端から望遠端への変倍の際に、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3が光軸上を移動する。つまり、広角端から望遠端への変倍に際して負の第1レンズ群G1は固定であり、開口絞りSと正の第2レンズ群G2は、一体に物体側へ移動し、負の第3レンズ群G3は、第2レンズ群G2との間隔を広げながら物体側に移動した後に像側に入り、正の第4レンズ群G4は、フィルタ類と共に像面に対して固定である。
【0195】
この実施例2は、望遠焦点距離/広角焦点距離が2.8であるが、広角で負の歪曲収差を発生させて広角画角/望遠画角を3と高くし、像歪を電気的に補正している。
【0196】
この実施例2は、第3レンズ群G3を広角端と望遠端の位置に固定し、第2レンズ群G2のみを移動させることにより、広角端と望遠端のみで使用するようにしてもよい。このようにすれば、移動させるレンズ群の数が少なく、メカ機構が単純になるため、より小型にし得る。
【0197】
また、広角端と望遠端での使用にした場合、移動レンズ群を可動にて広角端と望遠端の位置に切り換えての使用にしてもよい。この場合、アクチュエータは不要になるため好ましい。
【0198】
本発明の実施例3の変倍光学系は、図3に示す通りの構成である。つまり、実施例1と同様に、負、正、負、正の四つのレンズ群にて構成されている。そして、広角端から望遠端への変倍に際して負の第1レンズ群G1は固定であり、開口絞りSと正の第2レンズ群G2は、一体に物体側へ移動し、負の第3レンズ群G3は、第2レンズ群G2との間隔を広げながら物体側に移動した後に像側に戻り、第4レンズ群G4とフィルタ類Fとは固定である。
【0199】
この実施例3の光学系は、望遠焦点距離/広角焦点距離が2.6である。しかし、広角での負の歪曲収差を発生させて広角画角/望遠画角を3と高くして像歪を電気的に補正してもよい。
【0200】
この実施例3は、合焦を2番目のレンズにて行なう。
【0201】
また、本発明の実施例4の変倍光学系は、第1レンズ群G1を変倍時可動にした実施例である。
【0202】
即ち、この実施例4の光学系は、負の第1レンズ群G1と正の第2レンズ群G2と負の第3レンズ群G3と正の第4レンズ群G4の四つのレンズ群より構成されている。そして、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群G1を像側へ移動した後に物体側へ戻る方向に移動し、開口絞りSと第2レンズ群G2とを一体に物体側へ移動し、第3レンズ群G3を第2レンズ群G2との間隔を広げながら物体側に移動し、第4レンズ群G4とフィルタ類Fとを像面に対し固定する。
【0203】
この実施例4の光学系は、望遠焦点距離/広角焦点距離が2.8であるが、広角側で負の歪曲収差を発生させて広角画角/望遠画角を3と高い変倍比としている。そして、像歪を電気的に補正している。
【0204】
この実施例4の光学系は、第1レンズ群G1と第4レンズ群G4が絞りSから離れた位置にある。このような光学系は、レンズの外形を円形ではなく、長方形状の外形にし、レンズ群を軽量化することにより、アクチュエータの負担を少なくし得るので好ましい。
【0205】
本発明の実施例5の変倍光学系は、図5に示すような構成である。この実施例5は、実施例1〜4の第2レンズ群G2を二つに分け、両凸レンズを第2レンズ群G2とし接合レンズを第3レンズ群G3とした。即ち、実施例5の光学系は、負の第1レンズ群G1と正の第2レンズ群G2と正の第3レンズ群G3と負の第4レンズ群G4と正の第5レンズ群G5とにて構成されている。そして、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群G1は固定であり、開口絞りSと第2レンズ群G2とは一体に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は第2レンズ群G2との間隔をいったん広げその後狭めながら物体側へ移動し、第4レンズ群G4は第3レンズ群G3との間隔を広げながら物体側へ移動した後に像側に移動し、第5レンズ群G5はフィルタ類Fと共に固定されている。
【0206】
この実施例5の光学系は、望遠焦点距離/広角焦点距離は2.8であるが、広角側で負の歪曲収差を発生させて広角画角/望遠画角を3とし高い変倍比にしている。そして、像歪を電気的に補正している。
【0207】
本発明の実施例6の変倍光学系は、図6に示す通りの構成である。
【0208】
この実施例6は、第1レンズ群を3枚のレンズにて構成した。
【0209】
即ち、実施例6の光学系は、物体側から順に全体が負の屈折力で負レンズと負と正の接合レンズの3枚のレンズよりなる第1レンズ群G1と正の第2レンズ群G2と負の第3レンズ群G3と正の第4レンズ群G4とより構成されている。そして、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群G1は固定であり、開口絞りSと第2レンズ群G2は一体に物体側へ移動し、第3レンズ群G3が第2レンズ群G2との間隔を広げながら物体側に移動した後に像側に移動し、第4レンズ群G4はフィルタ類Fと共に固定されている。
【0210】
この実施例6の光学系は、望遠焦点距離/広角焦点距離は2.8であるが、広角側で負の歪曲収差を発生させて広角画角/望遠画角を3として高い変倍比を得るようにしている。そして、像歪を電気的に補正している。
【0211】
本発明の実施例7の変倍光学系は、図7に示す通りの構成であって、実施例6と同様に第1レンズ群を3枚のレンズにて構成している。
【0212】
この実施例7は、物体側より順に、負の第1レンズ群G1と正の第2レンズ群G2と負の第3レンズ群G3と正の第4レンズ群G4とより構成されている。そして、広角端から望遠端への変倍の際に、第1レンズ群G1は固定であり、開口絞りSと第2レンズ群G2とは一体に物体側へ移動した後に像側に移動し、第4レンズ群G4はフィルタ類Fと共に固定である。
【0213】
この実施例7は、望遠焦点距離/広角焦点距離は2.8であるが、広角において負の歪曲収差を発生させて広角画角/望遠画角を3とし高い変倍比にしている。そして、像歪を電気的に補正する。
【0214】
本発明の実施例8の変倍光学系は、図8に示す通りの構成である。
【0215】
この実施例8は、第2レンズ群を4枚のレンズにて構成した。即ち、実施例8は、物体側より順に、負の第1レンズ群G1と、全体が正の屈折力を有していて、正レンズと正負正の3枚接合レンズの4枚のレンズよりなる第2レンズ群G2と、負の第3レンズ群G3と、正の第4レンズ群G4とより構成されている。そして、広角端から望遠端への変倍に際に、第1レンズ群G1は固定であり、開口絞りSと第2レンズ群G2とは一体に物体側へ移動した後に像側に移動し、第3レンズ群G3は第2レンズ群G2との間隔を広げながら物体側に移動した後に像側に移動し、第4レンズ群G4はフィルタ類Fと共に固定である。
【0216】
この実施例8は、望遠焦点距離/広角焦点距離は2.8であるが、広角にて負の歪曲収差を発生させ、広角画角/望遠画角が3の高い変倍比にしてある。そして、像歪を電気的に補正する。
【0217】
本発明の実施例9の変倍光学系は、図9に示す通りの構成である。この実施例9は第3レンズ群を2枚のレンズにて構成した。
【0218】
この実施例9は、物体側より順に、負の第1レンズ群G1と、正の第2レンズ群G2と、全体として負の屈折力を有し2枚のレンズよりなる第3レンズ群G3と正の第4レンズ群G4とよりなる。そして、広角端から望遠端への変倍の際に、第1レンズ群G1は固定であり、開口絞りSと第2レンズ群G2とは一体に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は第2レンズ群G2との間隔を広げながら物体側へ移動した後に像側へ移動し、第4レンズ群G4はフィルタ類Fと共に固定である。
【0219】
この実施例9は、望遠焦点距離/広角焦点距離は2.8であるが、広角で負の歪曲を発生させることによって広角画角/望遠画角を3とし高い変倍比にしている。そして、像歪は電気的に補正している。
【0220】
本発明の実施例10の変倍光学系は、図10に示すような構成である。
【0221】
この実施例10は、開口絞りを第2レンズ群の最終面に配置した点で他の実施例と相違する。
【0222】
即ち、実施例10の光学系は、負の第1レンズ群G1と正の第2レンズ群G2と負の第3レンズ群G3と正の第4レンズ群G4とよりなる。そして、広角端から望遠端への変倍の際に、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2と開口絞りSとは一体になって物体側へ移動し、第3レンズ群G3は第2レンズ群G2との間隔を広げながら物体側へ移動した後に像側へ移動し、第4レンズ群G4はフィルタ類Fと共に固定されている。この実施例は、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の移動が少なくて、第3レンズ群G3の体積も小である。
【0223】
この実施例10は、望遠焦点距離/広角焦点距離は2.7であるが、広角において負の歪曲収差を発生させて広角画角/望遠画角を3とした。これにより高い変倍比になし得ている。そして、像歪を電気的に補正している。
【0224】
本発明の実施例11の変倍光学系は、図11に示す通りである。これは、実施例1等と同様に、物体側から順に、負の第1レンズ群G1と正の第2レンズ群G2と、負の第3レンズ群G3と、正の第4レンズ群G4とにて構成されている。そして、広角端から望遠端への変倍に際して、負の第1レンズ群G1は固定であり、開口絞りSと第2レンズ群G2とは一体に物体側へ移動し、負の第3レンズ群G3は第2レンズ群との間隔を広げながら物体側へ移動した後に像側へ移動し、正の第4レンズ群G4はフィルタ類Fと共に固定である。
【0225】
この実施例11は、広角端から望遠端まで、歪曲収差を±5%以下に補正している。
【0226】
本発明の実施例12の変倍光学系は、図12に示すような構成である。
【0227】
この実施例12は、第1レンズ群を接合レンズにて構成した。つまり、この実施例の光学系は、物体側より順に負レンズと正レンズとを接合した負の屈折力の接合レンズよりなる第1レンズ群G1と、正の第2レンズ群G2と、負の第3レンズ群G3と、正の第4レンズ群G4とよりなる。そして、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群G1は固定されており、開口絞りSと第2レンズ群G2とは一体になって物体側へ移動し、第3レンズ群G3は第2レンズ群G2との間隔を広げながら物体側へ移動し、第4レンズ群G4はフィルタ類Fと共に固定されている。
【0228】
この実施例12は、望遠焦点距離/広角焦点距離は2.7であるが、広角にて負の歪曲収差を発生させて広角画角/望遠画角を3になるようにし、高い変倍比にしている。ここで、像歪を電気的に補正している。
【0229】
本発明の各実施例の光学系にて用いられる非球面は、光軸に回転対称で、光軸をz軸とし、光軸(z軸)よりの距離をh(h=x+y)とした時、次の式にて表わされる。
z=Ch/[1+{1−(1+k)C1/2
+ah+bh+ch+dh10+・・・
上記式において、Cは頂点の曲率(1/r)、kは円錐定数、a,b,c,dは夫々4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
【0230】
次に本発明の撮影光学系を使用した撮影装置の例を述べる。
【0231】
図16、図17は、本発明の撮影光学系が組み込まれた電子カメラを示す図である。これら図において、図16及び図17は夫々電子カメラの外観を示す前方斜視図および断面図である。これら図に示すように10は電子カメラで、撮影用光路11を有する撮影光学系12とファインダー用光路13を有するファインダー光学系14とシャッター15とフラッシュ16と液晶表示モニター17とを備えている。このカメラ10の上部に配置されたシャッター15が押圧されるとそれに連動して本発明の撮影光学系である対物レンズ12を通して撮影が行なわれる。この撮影光学系12により形成される物体像は、赤外線カットフィルター21を介してCCD等の撮像素子チップ20上に形成される。
【0232】
撮像素子チップ20にて受光された物体像は、電気的に接続された処理手段18を介することにより反転されて正立正像の電子画像としてカメラ10の背面に設けられた液晶表示モニター17に表示される。また処理手段18は、撮像素子チップ20にて撮影された物体像を反転させた正立正像の電気信号に変換し、また電子情報として記録する記録手段19の制御をも行なう。この記録手段19は、処理手段18に設けられたメモリーであってもよく、図示されているような処理手段18と電気的に記録を書き込むディバイスであってもよい。
【0233】
また、ファインダー用光路13を有するファインダー用光学系14は、ファインダー用対物光学系31と、このファインダー用対物光学系にて形成された物体像を正立させるポロプリズム32と物体像を観察する観察者の眼球Eに導く接眼レンズ33とを備えている。ポロプリズム32は、前部分32aと後部分32bとに分割されており、その間に物体像が形成される面を有し、この面の上に視野枠34が配置されている。このポロプリズム32は四つの反射面を有し、ファインダー用対物光学系31にて形成された物体像を正立正像させる。
【0234】
また、カメラ10は、部品を減らしコンパクトにし、低コストにするために、ファインダー光学系14を省いてもよい。その場合は、観察者は液晶モニター17を見ながら撮影を行なうことになる。
【0235】
次に、本発明の撮影光学系を内蔵する情報処理装置の一例であるパソコンについて、図18にもとづき述べる。
【0236】
この図18はパソコンのカバーを開いた前方斜視図である。
【0237】
この図18に示すように、パソコン40は、外部より操作者が情報を入力するためのキーボード41と、図示していない情報処理手段や記録手段と、情報を操作者に表示するモニター42と、操作者自身や周辺の像を撮影するための撮影光学系43とを有している。ここでモニター42は、図示していないバックライトにより背面より照明される透過型液晶表示素子や、前面からの光を反射して表示する反射型液晶表示素子や、CRTディスプレイ等であってもよい。また、撮影光学系は、モニター42の右上に内蔵されているが、図示する位置に限らず、モニター42の周囲やキーボードの周囲のどこでもよい。
【0238】
このパソコン40にて用いる撮影光学系は、本発明の撮影光学系43と物体像を受光する撮像素子チップを有しており、それらはパソコン40に内蔵されている。
【0239】
このパソコン40に内蔵されている撮影光学系のフォーカシングは、例えば第3レンズ群を光軸に沿って移動させることにより行なわれる。
【0240】
撮像チップにて受光された物体像は、パソコン40の処理手段(CPU)に入力され正立正像化された電子画像としてモニター42に表示される。図18にはその一例として操作者の撮影された画像45が示されている。またこの画像45は、処理手段を介して、インターネットや電話を介して、遠隔地から通信相手のパソコンに表示されるようにすることも可能である。
【0241】
次に、図19、図20は本発明の撮影光学系を内蔵した情報処理装置の一例である電話、特に持ち運びに便利な携帯電話を示すものである。
【0242】
図19は携帯電話50の正面図、図20は側面図である。
【0243】
図19、図20に示すように、携帯電話50は、操作者の声を情報として入力するマイク部51と、通話相手の声を出力するスピーカー部52と、操作者が情報を入力する入力ダイヤル53と、操作者自身や通話相手等の撮影像と電話番号等の情報を表示する例えば液晶表示素子のモニター54と、撮影光学系55と、通話電波の送信と受信を行なうアンテナ56と、画像情報や通信情報、入力信号等の処理を行なう処理手段(図示してない)とを有している。なお、図に示す各構成の配置位置は一例であって、これに限ることはない。
【0244】
この携帯電話50に内蔵する撮影光学系は、撮影光路57上に配置された本発明の撮影光学系からなる対物レンズと物体像を受光する撮像素子チップ とを有している。この撮影光学系は例えば第3レンズ群を光軸に沿って移動することによりフォーカシングが行なわれる。
【0245】
撮影光学系において撮像チップにて受光された物体像は、図示していない処理手段に入力された正立正像化された電子画像としてモニター54に表示されまたは通信相手のモニターに表示され、あるいはその両方に表示される。又処理手段には通信相手に画像を送信する場合、撮像素子チップにて受光された物体像の情報を、送信可能な信号に変換する信号処理機能が含まれている。
【0246】
以上述べた本発明の変倍光学系は、特許請求の範囲に記載したもののほか次の各項の光学系およびこれら光学系を用いた次に記載するカメラ等の装置も、本発明の目的を達成し得る。
【0247】
(1) 特許請求の範囲の請求項1に記載する光学系で、前記第1レンズ群の前側主点位置が第1レンズ群よりも物体側に位置することを特徴とする変倍光学系。
【0248】
(2) 特許請求の範囲の請求項1又は前記の(1)の項に記載する光学系で、前記第1レンズ群が物体側より順に、負のレンズ成分と正のレンズ成分とより構成されており、下記の条件(1)、(2)を満足することを特徴とする変倍光学系。
(1) −1.5≦fN/(fT×fW)1/2≦−0.2
(2) 0.4≦fP/(fT×fW)1/2≦8
ただし、fNは負のレンズ成分の焦点距離、fPは正のレンズ成分の焦点距離、fTは望遠端における全系の焦点距離、fWは広角端における全系の焦点距離である。
【0249】
(3) 特許請求の範囲の請求項1あるいは前記の(1)又は(2)の項に記載する光学系で、前記第1レンズ群が両凹形状の負レンズを含むことを特徴とする変倍光学系。
【0250】
(4) 特許請求の範囲の請求項1あるいは前記の(1)、(2)又は(3)の項に記載する光学系で、最も物体側の面の曲率半径r1が下記条件(3)を満足することを特徴とする変倍光学系。
(3) −30≦r1
【0251】
(5) 特許請求の範囲の請求項1あるいは前記の(1)、(2)、(3)又は(4)の項に記載する光学系で、前記第2レンズ群が少なくとも2枚の正レンズと1枚の負レンズを含むことを特徴とする変倍光学系。
【0252】
(6) 前記の(5)の項に記載する光学系で、下記条件(4)、(5)、(6)を満足することを特徴とする変倍光学系。
(4) 0.4≦f21/(fT×fW)1/2≦3
(5) 0.1≦f22/(fT×fW)1/2≦3
(6) −5≦f23/(fT×fW)1/2≦−0.1
ただし、f21は第2レンズ群の最も物体側の正レンズの焦点距離、f22は第2レンズ群の物体側より2番目の正レンズの焦点距離、f23は第2レンズ群の負レンズの焦点距離、fTは望遠端における全系の焦点距離、fWは広角端における全系の焦点距離である。
【0253】
(7) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)又は(6)の項に記載する光学系で、第2レンズ群が下記条件(A)を満足することを特徴とする変倍光学系。
(A) Δν≧20
ただし、Δνは第2レンズ群中のレンズのアッベ数の差である。
【0254】
(8) 第2レンズ群が、物体側から順に、正レンズと負レンズを連続して含むことを特徴とする変倍光学系。
【0255】
(9) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)の項に記載する光学系で、第3レンズ群の像側主点位置が、第3レンズ群の最終面よりも像面側に位置することを特徴とする変倍光学系。
【0256】
(10) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)又は(9)の項に記載する光学系で、第3レンズ群が両凹レンズからなることを特徴とする変倍光学系。
【0257】
(11) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)又は(10)の項に記載する光学系で、第3レンズ群の焦点距離f3が下記条件(9)を満足することを特徴とする変倍光学系。
(9) −5≦f3/(fT×fW)1/2≦−0.4
ただし、fWは広角端における全系の焦点距離、fTは望遠端における全系の焦点距離である。
【0258】
(12) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)又は(11)の項に記載する光学系で、下記条件(10)を満足することを特徴とする変倍光学系。
(10) −9≦β3S/β2S≦−0.5
ただし、β2S、β3Sは夫々スタンダード(中間焦点距離)fSにおける第2レンズ群および第3レンズ群の倍率である。尚、fSは広角端における全系の焦点距離をfW、望遠端における全系の焦点距離をfTとした時、fS=(fT×fW)1/2である。
【0259】
(13) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)又は(12)の項に記載する光学系で、第3レンズ群により合焦を行なうことを特徴とする変倍光学系。
【0260】
(14) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)又は(13)の項に記載する光学系で、有効径における第3レンズ群の体積が25mm以下であることを特徴とする変倍光学系。
【0261】
(15) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)又は(14)の項に記載する光学系で、第3レンズ群中の少なくとも1面が非球面であることを特徴とする変倍光学系。
【0262】
(16) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)又は(15)の項に記載する光学系で、第2レンズ群の少なくとも1面が非球面であることを特徴とする変倍光学系。
【0263】
(17) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)又は(16)の項に記載する光学系で、第4レンズ群の少なくとも1面が非球面であることを特徴とする変倍光学系。
【0264】
(18) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)、(16)又は(17)の項に記載する光学系で、広角端から望遠端への変倍の際に最も像側のレンズ群が固定であることを特徴とする変倍光学系。
【0265】
(19) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)、(16)、(17)又は(18)の項に記載する光学系で、広角端から望遠端への変倍の際に移動するレンズ群中に像側へ移動したのち物体側へ戻るUターン群と物体側へ移動する単調移動群を含み、Uターン群の位置を広角端と望遠端における位置に固定し、単調移動群のみを移動させて広角端と望遠端にて使用するようにしたことを特徴とする変倍光学系。
【0266】
(20) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)、(16)、(17)、(18)又は(19)の項に記載する光学系で、光学系で発生する歪曲収差を電気的に補正することを特徴とする変倍光学系。
【0267】
(21) 前記の(20)の項に記載する光学系で、歪曲収差の最大補正量が30%以下であることを特徴とする変倍光学系。
(22) 前記の(20)又は(21)の項に記載する光学系で、歪曲収差を電気的に補正する際の最大引き伸ばし倍率が2以下であることを特徴とする変倍光学系。
【0268】
(23) 前記の(20)、(21)又は(22)に記載する光学系で、横軸を光学系の焦点距離、縦軸を最大歪曲収差とした時の倍率と最大歪曲収差の関係が二つ以上の山または谷を持たないことを特徴とする変倍光学系。
【0269】
(24) 特許請求の範囲の請求項1、2、3あるいは前記の(1)乃至(23)の項のいずれか一つの項に記載された変倍光学系を備え、前記変倍光学系にて形成される物体像を受光する位置に配置された電子撮像素子と、電子撮像素子により光電変換された電子信号を処理する処理手段と、操作者が前記処理手段に入力したい情報信号を入力するための入力部と、処理手段からの出力を表示するための表示素子と、処理手段からの出力を記録するために記録媒体を含んでいて、処理手段が変倍光学系によって電子撮像素子に受光された物体像を表示素子にて表示するようにしたことを特徴とする情報処理装置。
【0270】
(25) 前記の(24)の項に記載する情報処理装置において、入力部がキーボードにて構成され、変倍光学系と撮像素子とが表示素子の周辺部又はキーボードの周辺部に内蔵されていることを特徴とするパソコン装置。
【0271】
(26) 特許請求の範囲の請求項1、2、3あるいは、前記の(1)乃至(23)の項のうちの一つに記載する変倍光学系を備え、変倍光学系により形成された物体像を受講する位置に配置された電子撮像素子と、電話信号を送信あるいは受信するためのアンテナと電話番号等の信号を入力するための入力部と、電子撮像素子によって受光された物体像を送信可能な信号に変換する信号処理部とを含むことを特徴とする電話装置。
【0272】
(27) 特許請求の範囲の請求項1、2、3あるいは前記の(1)乃至(23)の項のいずれかに記載する変倍光学系を備えていて、変倍光学系にて形成された物体像を受光する位置に配置されている電子撮像素子と、電子撮像素子によって光電変換された電子信号を処理する処理手段と、電子撮像素子にて受光された物体像を観察可能に表示する表示素子と、電子撮像素子で受光された物体像の像情報を記録するための記録部材を内蔵または挿脱可能に構成し、処理手段が電子撮像素子にて受光された物体像を表示素子にて表示する表示処理機能と、電子撮像素子にて受講された物体像を記録媒体に記録する記録処理機能とを有していることを特徴とする電子カメラ装置。
【0273】
【発明の効果】
本発明によれば、小型デジタルカメラ、携帯電話、携帯端末等に最適な、光学性能が良好であって小型な変倍光学系を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の構成を示す図
【図2】本発明の実施例2の構成を示す図
【図3】本発明の実施例3の構成を示す図
【図4】本発明の実施例4の構成を示す図
【図5】本発明の実施例5の構成を示す図
【図6】本発明の実施例6の構成を示す図
【図7】本発明の実施例7の構成を示す図
【図8】本発明の実施例8の構成を示す図
【図9】本発明の実施例9の構成を示す図
【図10】本発明の実施例10の構成を示す図
【図11】本発明の実施例11の構成を示す図
【図12】本発明の実施例12の構成を示す図
【図13】本発明の光学系において、広角端と望遠端とを切り替え使用する際の説明図
【図14】本発明の光学系において、引き伸ばし倍率の説明図
【図15】変倍と最大歪曲収差の関係を示す説明図
【図16】本発明の撮影光学系を用いたカメラの外観を示す前面斜視図
【図17】本発明の撮影光学系を用いたカメラの断面図
【図18】本発明の撮影光学系を内蔵したパソコンの外観を示す斜視図
【図19】本発明の撮影光学系を内蔵した携帯電話の正面図
【図20】本発明の撮影光学系を内蔵した携帯電話の側面図

Claims (3)

  1. 物体側から順に、負の第1レンズ群と、正の第2レンズ群と、負の第3レンズ群と、正の第4レンズ群とを少なくとも含んでいて、広角端から望遠端への変倍の際に、少なくとも前記第2レンズ群と前記第3レンズ群が光軸に沿って移動する光学系であって、前記第2レンズ群の前側主点位置が第2レンズ群よりも物体側に位置する変倍光学系。
  2. 広角端から望遠端への変倍の際、前記第1レンズ群が固定であることを特徴とする請求項1の変倍光学系。
  3. 物体側から順に、負の第1レンズ群と、正の第2レンズ群と、負の第3レンズ群と、正の第4レンズ群とを少なくとも含んでいて、広角端から望遠端への変倍の際に、少なくとも前記第2レンズ群と前記第3レンズ群が光軸に沿って移動する光学系であって、前記第2レンズ群が物体側から順に、正のレンズ成分と負のレンズ成分とにて構成されている変倍光学系。
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