JP2000282950A - 内燃機関用ピストン - Google Patents

内燃機関用ピストン

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JP2000282950A
JP2000282950A JP11083439A JP8343999A JP2000282950A JP 2000282950 A JP2000282950 A JP 2000282950A JP 11083439 A JP11083439 A JP 11083439A JP 8343999 A JP8343999 A JP 8343999A JP 2000282950 A JP2000282950 A JP 2000282950A
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JP
Japan
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piston
ring
internal combustion
combustion engine
slope
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JP11083439A
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English (en)
Inventor
Masahiro Aso
雅宏 麻生
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車に用いる内燃機関用エンジンを、
オイル消費量が減少するように改良する。 【解決手段】 エンジンのピストン1の外周に複数個設
けられるリング溝のうちの最上部のもの1aの上部のト
ップランド1dの外周を、下方に向けて縮径する斜面1
gに形成した。斜面1gによりピストン1が上昇すると
きのガス流速が低下し、オイルの消費量を減らすことが
できる。また、排気成分の悪化が予防できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用エンジン
に適用する内燃機関用ピストンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンのピストンの外周には
複数個のリング溝(グローブ)が設けられており、この
リング溝にピストンリングが装着されて燃焼室とクラン
クケース側との気密性を得るようにしてある。エンジン
を全負荷運転したときのオイル消費量の約半分は、燃焼
室とピストンのリング溝のうちの最上部のもの(ファー
ストグローブ)間のガス流にまき込まれたオイルがガス
に混入し、燃焼室で燃焼することにより消費される。こ
れにより、単にオイルが無駄に消費されるだけでなく、
オイルの燃焼による排気成分の悪化も問題となる。
【0003】これを防ぐ手段として、リング溝の最上部
のものの空間を小さくし、ガスの流動を小さくすること
などが考えられている。しかしながらこのリング溝の空
間はエンジン冷機時での金属収縮に対する部分であるこ
とから、これを小さくするには限界があった。ガス流動
によるオイルの巻込み量を低減するには、ガスの流速を
遅くすればよい。単に、ピストンリングとリング溝との
間のクリアランスを大きくすると、リングの挙動が激し
くなり、リングとリング溝の摩耗が問題となって実用的
でない。
【0004】図5は、ピストンとピストンリングの関係
を示すものである。ピストン1はシリンダライナ2の内
側に所定の隙間を有して設けられており、ファーストグ
ローブ1a、セカンドグローブ1bおよびサードグロー
ブ1cの3つのリング溝により、上方からトップランド
1d、セカンドランド1eおよびサードランド1fが設
けられる。ファーストグローブ1a、セカンドグローブ
1bおよびサードグローブ1cには、トップリング3、
セカンドリング4および2本のオイルレール5が装着さ
れている。2本のオイルレール5の間には、スペーサ6
が嵌着している。
【0005】この構造のピストン1がシリンダライナ2
内を往復動するとき、ピストン1の圧縮行程および燃焼
行程においては、図6に示すように上方からシリンダ内
圧力を受けるトップリング3が下方に移動し、下方に向
けてガス流動7が生ずる。このガス流動7により、下方
に向けてオイルが巻き込まれる。燃焼行程後半でシリン
ダ内圧力が降下すると、ファーストグローブ1aの圧力
により、オイル混入流8が生ずる。このオイル混入流8
はシリンダへ流れ、混合気とともに燃焼する。このよう
にオイルが燃焼すると、オイルの消費量が増大し、また
排気成分も悪化する。
【0006】本発明と同様の分野における先行技術とし
ては、特開平7−269413号公報と特開平5−24
8540号公報に記載されたものがある。前者のもの
は、トップリングとして形状記憶合金を使用し、所定の
温度を境にしてピストンのリング溝から膨出あるいは収
納させるようにしたものである。これにより、スモーク
低減を達成しリング破損を防止する。また、後者のもの
は、トップリングの材質と表面処理を規定して、EGR
システム採用のディーゼルエンジンにおいても良好な耐
摩耗性を発揮するようにしたものである。
【0007】上記各先行技術は、それぞれの構成により
所期の目的を達成することができるが、本発明が解決し
ようとするオイル燃焼の防止を図ろうとするものではな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの点に鑑み
てなされたものであり、従来のものの比較的簡単な改良
によって、オイル消費量の減少と排気成分の良好化を図
ろうとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、請求項1に記載した発明で
は、外周に複数個のリング溝を設け、該リング溝にピス
トンリングを装着した内燃機関用ピストンにおいて、前
記リング溝の最上部のものの上部のトップランドの外周
を、下方に向けて縮径する斜面に形成したことを特徴と
する。
【0010】また、請求項2に記載した発明では、外周
に複数個のリング溝を設け、該リング溝にピストンリン
グを装着した内燃機関用ピストンにおいて、前記リング
溝の最上部のものの上部のトップランドの外周の下端
に、緩やかな傾斜の斜面を形成したことを特徴とする。
【0011】さらに、請求項3に記載した発明では、外
周に複数個のリング溝を設け、該リング溝にピストンリ
ングを装着した内燃機関用ピストンにおいて、前記リン
グ溝の最上部のものに装着するトップリングの上面に、
外周に向けて下降する斜面を形成したことを特徴とす
る。
【0012】上記請求項1の構成とすればピストンのト
ップランドの形状により、また請求項2の構成とすれば
リング溝最上部の形状により、さらに請求項3の構成と
すればトップリングの形状により、ピストン下降時のガ
ス流速を減少させることができるので、オイルの巻込み
量が減る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
6に対応して示した図1とその要部を拡大した図2につ
いて説明する。この実施の形態では、トップランド1d
の外周を、下方に向けて縮径する斜面1gに形成してい
る。この斜面1gの従来形状(破線で示すもの)に対す
る傾斜度A(図2参照)は、0.2mm程度である。斜
面1gを形成したことにより、ピストン1が昇降すると
きのガス流速を緩和することができるから、エンジンの
回転数が4000rpmの全負荷時のオイル消費量を、
図7でで示すように、従来の特性に対し、26%低
度低減できることが予測される。
【0014】図3と図4に示すものは、それぞれ本発明
の実施の形態の他の例である。まず図3のものは、トッ
プランド1dの外周の下端に、緩やかな傾斜の斜面1h
を形成したものである。破線で示すものは従来の形状で
ある。このように斜面1hを形成したことにより、ピス
トン1が上昇するときのガス流速が緩和するから、オイ
ルの巻込みを減少させることになり、オイルの燃焼を防
止することができる。
【0015】図4に示す実施の形態は、ピストン1は従
来と同様の形状にし、トップリング3の上面に、外周に
向けて下降する斜面3aを形成したものである。斜面3
aの長さは、リング全体の3分の2程度にする。破線で
示すものは従来の形状である。このように斜面3aを形
成したことによっても、ピストン1が上昇するときのオ
イルの巻込みを減少させることができるから、オイルの
燃焼を防止することができる。
【0016】この場合において、斜面3a以外の部分と
トップランド1dの下面との間隙は、従来のものと同程
度に確保する必要がある。もし、流速を下げるためにク
リアランスの拡大等を行い流動抵抗を下げると、より多
くのガスがファーストグローブ1aに出入りし、結果的
にオイル混入量(オイル消費量)が多くなってしまう。
この実施の形態においても、先の実施の形態と同程度の
結果を得ることができる。
【0017】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
内燃機関用ピストンであるから、請求項1ないし3の構
成により、ピストンあるいはピストンリングに形成した
斜面によってピストンが上昇するときのガス流速を低下
させることができるので、オイルの巻込み量を低減し、
オイルの消費量を減らし、排気成分の悪化を防止するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す断面図であ
る。
【図2】図1のうちの要部を拡大した断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の他の例を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態のさらに他の例を示す断面
図である。
【図5】ピストンとピストンリングの関係を示す断面図
である。
【図6】図5のうちの要部を模式的に拡大した断面図で
ある。
【図7】燃焼室へのオイル混入量を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ピストン 1a ファーストグローブ 1b セカンドグローブ 1c サードグローブ 1d トップランド 1e セカンドランド 1f サードランド 1g 斜面 1h 斜面 2 シリンダライナ 3 トップリング 3a 斜面 4 セカンドリング 5 オイルレール 6 スペーサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に複数個のリング溝を設け、該リン
    グ溝にピストンリングを装着した内燃機関用ピストンに
    おいて、前記リング溝の最上部のものの上部のトップラ
    ンドの外周を、下方に向けて縮径する斜面に形成したこ
    とを特徴とする内燃機関用ピストン。
  2. 【請求項2】 外周に複数個のリング溝を設け、該リン
    グ溝にピストンリングを装着した内燃機関用ピストンに
    おいて、前記リング溝の最上部のものの上部のトップラ
    ンドの外周の下端に、緩やかな傾斜の斜面を形成したこ
    とを特徴とする内燃機関用ピストン。
  3. 【請求項3】 外周に複数個のリング溝を設け、該リン
    グ溝にピストンリングを装着した内燃機関用ピストンに
    おいて、前記リング溝の最上部のものに装着するトップ
    リングの上面に、外周に向けて下降する斜面を形成した
    ことを特徴とする内燃機関用ピストン。
JP11083439A 1999-03-26 1999-03-26 内燃機関用ピストン Pending JP2000282950A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007040470A (ja) * 2005-08-04 2007-02-15 Riken Corp ピストンリング及びピストン装置
JP2013164022A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Kubota Corp エンジン

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007040470A (ja) * 2005-08-04 2007-02-15 Riken Corp ピストンリング及びピストン装置
JP2013164022A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Kubota Corp エンジン
US9027933B2 (en) 2012-02-10 2015-05-12 Kubota Corporation Engine

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