JP2000282704A - 耐震建築構造物 - Google Patents
耐震建築構造物Info
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Abstract
面には、筋交があり内部空間に何もない壁面が殆どな
く、多くのブレスダンパを設けることができないと言う
問題点があった。 【解決手段】 筋交い5の設けられた壁面に、上
部パネル7と下部パネル8を設け、この2つのパネルの
間にダンパ機構9を設けることにより、大きな地震の際
に十分な耐震効果が得られるとともに、従来の住宅と同
様に窓や扉を設けることができる。
Description
構造物に関し、地震等の振動に対して良好な耐震効果が
得られる耐震建築構造物に関する。
物という)は、地震等の振動から構造物を守るために、
基礎と隣合う2つの柱と梁からなる壁内に、梁から基礎
にかけて対角線方向に筋交い(ブレース)を設けてい
る。
度7を超えるような大きな地震が発生した場合、筋交い
の歪み等により建物が揺れ、共振した際には、崩壊して
しまう危険性があった。
基礎の変位に対し減衰力を与え共振を抑えるブレスダン
パが特開平6−26236号の他、種々提案されてい
る。このブレスダンパを複数の壁内に取り付けることに
より、効果的に振動を抑えることができる。
特に一般住宅においては、窓や、扉を多く付ける要望が
あり、窓や扉のない壁が、非常に少なくなっている。そ
して、この窓や、扉のない壁内には、建物の強度を保つ
ために筋交いを設ける必要がある。なお、筋交いの装着
は、建築基準法によっても義務づけられている。このよ
うに、壁には、窓や扉あるいは筋交いが設けられている
ため、内部空間に何もない壁が殆どない状態にある。
とも、従来の設計では、内部空間に何もない壁がほ殆ど
なく、効果的な個所に、必要な数のブレスダンパを設け
ることができず、窓や扉を減らす必要があるという問題
点があった。
壁に対し垂直方向の振動に対しては、ブレースダンパが
壁板をたたいてしまい、音が出てしまうという問題点が
あった。
構造物を提供することを目的とする。
に、本発明にあっては、基礎と柱と梁からなる建築構造
物において、基礎と梁と隣り合う2本の柱とからなる四
角形の壁内に少なくとも1つ筋交いを設け、さらに筋交
いを設けた壁内に、前記筋交いとは別に前記基礎と梁と
隣り合う2本の柱とからなる四角形に接続され、基礎と
梁との長手方向の相対変位に対し減衰力を発生するダン
パ装置を設けることにより、従来の住宅の窓や扉の位置
や数等のデザインを変えることなく、従来筋交いが設け
られている効果的な場所にダンパ装置が設けられ、耐震
性の高い耐震建築構造物とすることができる。
記壁に対し垂直方向へ移動することを規制するように設
けたので、前記壁に対し垂直方向の振動に対して、ダン
パ装置が壁板をたたくことを防止できる。
乃至図3に示し説明する。
建築構造物の1つの壁を示す。また、図2は、図1のA
−A断面を示し、図3は、図1中のダンパ機構のみを示
す図である。
上に基礎1となる木材を水平方向に配置する。そして、
この基礎1には、柱2,3他が立てられ、柱2,3他の
上部には、水平方向に梁4が設けられる。この梁4は、
2階建ての場合、2階の基礎となり、さらに、この梁4
の上には2階の柱が立てられる。そして、2階の柱の上
には2階の梁が設けられ、さらに、その上部に屋根が取
り付けられ、大略建物の骨格が形成される。
四角形の壁が形成され、この壁には、図示しない内壁
(図2中右側)と、外壁(図2中左側)とが取り付けら
れ、内壁と外壁の間に壁面内部に空間を形成する。ま
た、他に壁には、窓や扉が設けられる。
に筋交い5が設けられており、基礎1と梁4との長手方
向(図1中B方向)の相対変位を防止している。
いる。この間柱6の中間付近の前記梁4と重なる位置6
Aは、梁4が嵌まるように削り加工が施されている。
にネジや釘で固定された木製の合板からなる上部パネル
7と、基礎1にネジや釘で固定された木製の合板からな
る下部パネ8が設けられている。この上下パネル7,8
の間には、図3に示すダンパ機構9が設けられている。
この上下パネル7,8及びダンパ機構9で、本発明のダ
ンパ装置を形成している。
付けられる上側取付部10と、下部パネル8に取り付け
られる下側取付部11と、この上下取付部間に取付られ
たダンパ12,13とから構成されている。なお、図中
各14は取付用ネジ、各15は、ネジ穴である。
17と、このシリンダ16,17から一端が突出し、他
端にピストンが設けられたピストンロッド18,19か
ら大略構成され、このピストンロッド18,19が伸縮
した際、シリンダ内に生じる油液の流れにより減衰力を
発生するようになっている。また、シリンダ16,17
の端部には、取付輪20,21が設けられており、ま
た、ピストンロッド18,19の一端18A、19Aに
は、取付用にネジが切ってある。
シリンダ取付部22が設けられ、この下端側には、孔が
設けられており、この孔及び取付輪20、21を貫通し
たボルトをナット23,24で止めることにより、シリ
ンダ16,17が取付けられる。
ロッド取付部25、26が形成されており、このロッド
取付部25,26の上端部に設けられた孔にピストンロ
ッド18,19の端部が挿入され、ゴムブッシュ27,
28を挟んで、ナット29,30で止めることにより、
ロッド側が取付けられている。このゴムブッシュ27,
28によりピストンロッド18,19に軸方向以外の移
動を許容するようになっている。
柱2、3間をつなぐ、木材からなる胴縁31が取り付け
られ、この木材31は、上下パネル7,8が、面と平行
(図1中B方向及び上下方向)な動きは許容し、面に垂
直な方向へ(図2中C方向)の動きを規制する役目を果
たしている。そして、地震等により内壁を上下パネル
7,8やダンパ機構9が叩くことを防止している。さら
に、内壁を釘等で止める際の釘等の受けとしての役割も
果たす。
外方向(図2中左側)への動きは、筋交い5により、抑
えられる。
面は、従来建物で、筋交いが設けられる複数の壁に用い
られる。
明する。
方向であるB方向及び壁面と垂直方向であるC方向に相
対変位しようとする。このとき、B方向の変位は、筋交
い5により、通常抑えられるが、大きな振動に対して
は、筋交い5があっても筋交いの撓みや取付部の緩み等
により変位してしまう。なお、神戸地震以降に用いられ
ている補強プレートを筋交いの取付けに用いても、神戸
地震程度の地震に対しては、補強プレートと筋交いとの
間の変位は発生する。
ネル7,8により、ダンパ機構9に伝えられ、ダンパ1
2,13のシリンダ16,17は、梁4と略同様に変位
し、ピストンロッド18,19は、基礎1と略同様に変
位する。この際、ダンパ12,13は減衰力を発生し、
基礎1と梁4の相対変位を抑えるので、建物自身が共振
し倒れることを防止する。
に対しては、上下パネル7,8や、ダンパ機構9は、筋
交い5及び胴縁31によりC方向に移動することが防止
され、内壁や外壁をこれらの装置が叩くことがない。
壁面に図1と同様の構造が設けられるので、この構造に
より共振が防止される。
し説明する。なお、図1、図2と同様の構成には同一番
号を付し、説明を省略する。
を上下パネル7,8及びダンパ機構42を挟むように設
けたものである。
機構42のダンパをダンパ43の1本とした点である。
このダンパ43は、伸び側、縮み側の減衰係数が略同じ
になるように構成されている。
い40、41により、壁に対し垂直方向の変位が防止さ
れ、上記実施の形態のように胴縁31を設けなくとも、
上下パネル7,8や、ダンパ機構42が内壁や外壁をこ
れらの装置が叩くことを防止できる。
軽減が図れる。
柱2,3、梁4により形成される四角形の壁の面方向の
変形を防止するいわゆる耐力壁を形成する剛体の筋交い
であれば、その形状は特に限定されるものではない。
に延びる間柱を設け、間柱と柱2または3で形成される
四角形の対角線上に木材を設けても良く、さらには、壁
内に、Wを縦にしたようにジグザグに木材を設けても良
い。また、筋交いは、木材でなくとも、金属の棒材等で
あっても良い。
のダンパ装置として、上下パネル7,8、ダンパ機構9
からなるものを示したが、これに限らず、筋交い5とは
別に、2分割した間にダンパを入れた筋交いを設ける等
の構成であってもよい。
いる場合は、本発明の基礎は、下の階の梁が基礎とな
る。
が同一の壁内に設けられるので、従来構造の窓の位置、
扉の数や位置を変えることなく、ダンパ装置を用いるこ
とができる。
もない壁がない建物であっても、ダンパ装置を設けるこ
とも可能である。
られているので、地震により剛体の筋交いが折れたり、
外れたりした場合であっても、ダンパ装置が働き、共振
による倒壊を防止することができる。
る建築構造物において、基礎と梁と隣り合う2本の柱と
からなる四角形の壁内に少なくとも1つ筋交いを設け、
さらに筋交いを設けた壁内に、前記筋交いとは別に前記
基礎と梁と隣り合う2本の柱とからなる四角形に接続さ
れ、基礎と梁との長手方向の相対変位に対し減衰力を発
生するダンパ装置を設けたことにより、窓や扉の数を減
らすことなく、耐震性を向上させることができる。
前記壁に対し垂直方向へ移動することを規制するように
設けたことにより、前記ダンパ装置が、内壁や外壁をた
たくことを防止し、音の発生を防ぐことができる。
た状態を示した図である。
る。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 基礎と柱と梁からなる建築構造物におい
て、基礎と梁と隣り合う2本の柱とからなる四角形の壁
内に少なくとも1つ筋交いを設け、さらに筋交いを設け
た壁内に、前記筋交いとは別に前記基礎と梁と隣り合う
2本の柱とからなる四角形に接続され、基礎と梁との長
手方向の相対変位に対し減衰力を発生するダンパ装置を
設けたことを特徴とする耐震建築構造物。 - 【請求項2】 前記筋交いを、前記ダンパ装置が前記壁
に対し垂直方向へ移動することを規制するように設けた
ことを特徴とする請求項1記載の耐震建築構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14415599A JP4074972B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-05-25 | 耐震建築構造物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1761999 | 1999-01-26 | ||
JP11-17619 | 1999-01-26 | ||
JP14415599A JP4074972B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-05-25 | 耐震建築構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000282704A true JP2000282704A (ja) | 2000-10-10 |
JP4074972B2 JP4074972B2 (ja) | 2008-04-16 |
Family
ID=26354177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14415599A Expired - Lifetime JP4074972B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-05-25 | 耐震建築構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4074972B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108301676A (zh) * | 2018-04-10 | 2018-07-20 | 河南理工大学 | 一种多维度复合式承拉型抗震缝装置 |
-
1999
- 1999-05-25 JP JP14415599A patent/JP4074972B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108301676A (zh) * | 2018-04-10 | 2018-07-20 | 河南理工大学 | 一种多维度复合式承拉型抗震缝装置 |
CN108301676B (zh) * | 2018-04-10 | 2023-09-22 | 河南理工大学 | 一种多维度复合式承拉型抗震缝装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4074972B2 (ja) | 2008-04-16 |
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