JP2000281216A - 筒状部材保持装置 - Google Patents
筒状部材保持装置Info
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- JP2000281216A JP2000281216A JP11087481A JP8748199A JP2000281216A JP 2000281216 A JP2000281216 A JP 2000281216A JP 11087481 A JP11087481 A JP 11087481A JP 8748199 A JP8748199 A JP 8748199A JP 2000281216 A JP2000281216 A JP 2000281216A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 パイプ担体に触媒をコーティングする、低コ
ストで生産効率の高い筒状部材保持装置を提供する。 【解決手段】 上方に向けて帯状の第1突起3を立設す
るとともに、係止部6を設けた第1の保持治具1と、こ
の係止部6に係合可能に構成された係合部15を設ける
とともに、第2の突起13を立設した樹脂塗装を施した
第2の保持治具11とを備え、上記第2の保持治具11
を上下反転させて、その係合部15を第1の保持治具1
の係止部6に係合させた状態で、第1の突起3と第2の
突起13を平面視で略同一位置に、且つ略千鳥状に配置
した筒状部材保持装置20である。
ストで生産効率の高い筒状部材保持装置を提供する。 【解決手段】 上方に向けて帯状の第1突起3を立設す
るとともに、係止部6を設けた第1の保持治具1と、こ
の係止部6に係合可能に構成された係合部15を設ける
とともに、第2の突起13を立設した樹脂塗装を施した
第2の保持治具11とを備え、上記第2の保持治具11
を上下反転させて、その係合部15を第1の保持治具1
の係止部6に係合させた状態で、第1の突起3と第2の
突起13を平面視で略同一位置に、且つ略千鳥状に配置
した筒状部材保持装置20である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒状部材の保持装
置に関し、更に詳しくは、例えば排気ガスを浄化するた
めにマフラー内部に配設されたパイプ担体に触媒を塗布
する際に用いる筒状部材保持装置に関する。
置に関し、更に詳しくは、例えば排気ガスを浄化するた
めにマフラー内部に配設されたパイプ担体に触媒を塗布
する際に用いる筒状部材保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】二輪車等においてマフラー内部に配設さ
れたパイプ担体は、その内面及び外面に触媒がコーティ
ングされており、該触媒によって排気ガスを浄化するこ
とができる。この触媒をパイプ担体に塗布する工程は、
ウォッシュコート工程と貴金属担持工程に分かれてお
り、該ウォッシュコート工程は、さらに、パイプ担体の
脱脂工程、第1湯洗工程、第2湯洗工程、ウォッシュコ
ート液への浸漬工程、風を用いた乾燥工程、及び、焼成
工程に分けられる。
れたパイプ担体は、その内面及び外面に触媒がコーティ
ングされており、該触媒によって排気ガスを浄化するこ
とができる。この触媒をパイプ担体に塗布する工程は、
ウォッシュコート工程と貴金属担持工程に分かれてお
り、該ウォッシュコート工程は、さらに、パイプ担体の
脱脂工程、第1湯洗工程、第2湯洗工程、ウォッシュコ
ート液への浸漬工程、風を用いた乾燥工程、及び、焼成
工程に分けられる。
【0003】また、貴金属担持工程は、パイプ担体の貴
金属担持溶液への浸漬・含浸工程、風を用いた乾燥工
程、及び、焼成工程に分けられる。これらの各工程を経
て一連の触媒コーティングが完了する。上記触媒コーテ
ィングにおいては、一度に大量のパイプ担体をコーティ
ング処理すべく、該パイプ担体を治具毎にウォッシュコ
ート液と貴金属溶液に浸漬する、生産効率が高いバッチ
式を採用している。従来、このバッチ式で触媒コーティ
ングを行う場合、ウォッシュコート用と貴金属溶液用と
を同一の治具を用いて処理している。つまり、ウォッシ
ュコート液に浸漬した治具を引き上げて、貴金属溶液に
浸漬させている。このため、ウォッシュコート液が治具
に付着したまま引き上げられ、貴金属溶液内へ持ち込ま
れるため、貴金属溶液が汚損されて、貴金属溶液の寿命
が短くなってしまうおそれがある。
金属担持溶液への浸漬・含浸工程、風を用いた乾燥工
程、及び、焼成工程に分けられる。これらの各工程を経
て一連の触媒コーティングが完了する。上記触媒コーテ
ィングにおいては、一度に大量のパイプ担体をコーティ
ング処理すべく、該パイプ担体を治具毎にウォッシュコ
ート液と貴金属溶液に浸漬する、生産効率が高いバッチ
式を採用している。従来、このバッチ式で触媒コーティ
ングを行う場合、ウォッシュコート用と貴金属溶液用と
を同一の治具を用いて処理している。つまり、ウォッシ
ュコート液に浸漬した治具を引き上げて、貴金属溶液に
浸漬させている。このため、ウォッシュコート液が治具
に付着したまま引き上げられ、貴金属溶液内へ持ち込ま
れるため、貴金属溶液が汚損されて、貴金属溶液の寿命
が短くなってしまうおそれがある。
【0004】また、治具には特別なコーティングがされ
ていないため、治具を貴金属溶液中に浸漬すると、この
貴金属溶液が治具に担持される。この貴金属溶液は大変
高価であるため、貴金属溶液が余分に持ち出されること
となり、貴金属溶液のコストに影響を与える。さらに、
従来のバッチ方式において、ウォッシュコート工程用治
具と貴金属担持工程用治具を別々のものにする場合、ウ
ォッシュコート工程が終了したパイプ担体を貴金属担持
工程用治具に移し替えることが必要となる。この移し替
えは、作業者が手を使ってパイプ担体を1本づつ貴金属
担持用治具に移すため、持ち替え工数を増加させるとと
もに、パイプ担体に手を触れるため、パイプ担体のウォ
ッシュコート処理面の汚損や貴金属溶液の汚染のおそれ
がある。
ていないため、治具を貴金属溶液中に浸漬すると、この
貴金属溶液が治具に担持される。この貴金属溶液は大変
高価であるため、貴金属溶液が余分に持ち出されること
となり、貴金属溶液のコストに影響を与える。さらに、
従来のバッチ方式において、ウォッシュコート工程用治
具と貴金属担持工程用治具を別々のものにする場合、ウ
ォッシュコート工程が終了したパイプ担体を貴金属担持
工程用治具に移し替えることが必要となる。この移し替
えは、作業者が手を使ってパイプ担体を1本づつ貴金属
担持用治具に移すため、持ち替え工数を増加させるとと
もに、パイプ担体に手を触れるため、パイプ担体のウォ
ッシュコート処理面の汚損や貴金属溶液の汚染のおそれ
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とする
ところは、パイプ担体に触媒をコーティングする際に用
いることができる、低コストで生産効率の高い筒状部材
保持装置を提供することにある。
問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とする
ところは、パイプ担体に触媒をコーティングする際に用
いることができる、低コストで生産効率の高い筒状部材
保持装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る筒状部材保持装置は、上方に向けて第
1の突起を立設するとともに、係止部を設けた第1の保
持治具と、この係止部に係合可能に構成された係合部を
設けるとともに、第2の突起を立設した第2の保持治具
とを備え、上記第2の保持治具を上下反転させて、その
係合部を第1の保持治具の係止部に係合させた状態で、
第1の突起と第2の突起を平面視で略同一位置に配置し
ている。上記筒状部材保持装置によれば、第1の治具に
筒状部材を保持させて処理を施したのち、第2の保持治
具を第1の治具に係合させて組み合わせ、この状態で両
治具を反転させれば、手を触れずに一度に多数本の筒状
部材を第1の保持治具から第2の保持治具に素早く移し
替えることが可能となる。上記係止部として、例えば、
第1の保持治具の上端部から突設した側面視略L字状の
把持部、上記係合部として、例えば、第1の保持治具の
把持部よりも幅の小さい取手部を採用することができ
る。また、被処理部材は、両端部が開口した筒状部材で
あれば良く、その形状の自由度が高い。
め、本発明に係る筒状部材保持装置は、上方に向けて第
1の突起を立設するとともに、係止部を設けた第1の保
持治具と、この係止部に係合可能に構成された係合部を
設けるとともに、第2の突起を立設した第2の保持治具
とを備え、上記第2の保持治具を上下反転させて、その
係合部を第1の保持治具の係止部に係合させた状態で、
第1の突起と第2の突起を平面視で略同一位置に配置し
ている。上記筒状部材保持装置によれば、第1の治具に
筒状部材を保持させて処理を施したのち、第2の保持治
具を第1の治具に係合させて組み合わせ、この状態で両
治具を反転させれば、手を触れずに一度に多数本の筒状
部材を第1の保持治具から第2の保持治具に素早く移し
替えることが可能となる。上記係止部として、例えば、
第1の保持治具の上端部から突設した側面視略L字状の
把持部、上記係合部として、例えば、第1の保持治具の
把持部よりも幅の小さい取手部を採用することができ
る。また、被処理部材は、両端部が開口した筒状部材で
あれば良く、その形状の自由度が高い。
【0007】また、本発明の一態様では、上記第1の突
起が帯状板であり、該帯状板の幅を、被処理物である筒
状部材の内径と略同一に形成している。上記帯状体に筒
状部材を挿入した場合に、該帯状体の角が筒状部材内面
に線接触するだけで、接触面積が小さくてすむ。また、
帯状体の幅が筒状部材の内径に略一致しているため、筒
状部材を保持した状態では、ガタが少なく確実な位置決
めをすることができる。さらに、筒状部材を処理液に浸
漬した後に治具を引き上げたときに処理液の液切れが良
く、膜厚や担持濃度が均一になる。さらに、本発明の別
の態様では、上記第1の突起及び第2の突起を平面視で
略千鳥状に配置している。このため、筒状部材を保持し
た状態で各部材同士の接触がなく、治具への収容数を最
大限にすることができる。なお、本発明の更に別の態様
では、上記第2の保持治具の外面に樹脂塗装を施してい
る。この樹脂塗装は、例えばテフロンコーティング等が
好ましく、これにより、被処理物が貴金属溶液中に溶出
することを防止することができる。 〔発明の詳細な説明〕
起が帯状板であり、該帯状板の幅を、被処理物である筒
状部材の内径と略同一に形成している。上記帯状体に筒
状部材を挿入した場合に、該帯状体の角が筒状部材内面
に線接触するだけで、接触面積が小さくてすむ。また、
帯状体の幅が筒状部材の内径に略一致しているため、筒
状部材を保持した状態では、ガタが少なく確実な位置決
めをすることができる。さらに、筒状部材を処理液に浸
漬した後に治具を引き上げたときに処理液の液切れが良
く、膜厚や担持濃度が均一になる。さらに、本発明の別
の態様では、上記第1の突起及び第2の突起を平面視で
略千鳥状に配置している。このため、筒状部材を保持し
た状態で各部材同士の接触がなく、治具への収容数を最
大限にすることができる。なお、本発明の更に別の態様
では、上記第2の保持治具の外面に樹脂塗装を施してい
る。この樹脂塗装は、例えばテフロンコーティング等が
好ましく、これにより、被処理物が貴金属溶液中に溶出
することを防止することができる。 〔発明の詳細な説明〕
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る筒状部材保持
装置についての実施形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。上述したように、パイプ担体に触媒をコーティング
する工程は、ウォッシュコート工程と貴金属担持工程と
に大別されており、本発明に係る筒状部材保持装置も、
ウォッシュコート用治具と貴金属担持用治具とに分かれ
ており、一度にパイプ担体を30本以上処理することが
できる。該筒状部材保持装置は、例えば、二輪車のマフ
ラー内部に配設されるパイプ担体の外面と内面に触媒を
コーティングする際に好適に用いることができる。
装置についての実施形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。上述したように、パイプ担体に触媒をコーティング
する工程は、ウォッシュコート工程と貴金属担持工程と
に大別されており、本発明に係る筒状部材保持装置も、
ウォッシュコート用治具と貴金属担持用治具とに分かれ
ており、一度にパイプ担体を30本以上処理することが
できる。該筒状部材保持装置は、例えば、二輪車のマフ
ラー内部に配設されるパイプ担体の外面と内面に触媒を
コーティングする際に好適に用いることができる。
【0009】[ウォッシュコート用治具]ウォッシュコ
ート用治具1には、図1〜図3に示すように、底面に横
方向に沿って4本の細長い底板2が配設されている。こ
れら底板2の上面に一定の間隔を隔てて、支持板3が上
方に向けて治具1の高さ位置まで立設している。該支持
板3は、例えば板厚3mm、幅16mm、長さ124m
mの寸法を有し、図3に示すように、隣接する底板2,
2に配設された支持板3,3同士が、いわゆる千鳥状に
互い違いに配列されている。即ち、底板2は前後方向に
一枚おきごとに配設されており、支持板3は該底板2の
長手方向に沿って略同一間隔を隔てて取りつけられてい
る。また、同じ底板2の上面に配設された支持板3,3
の間隔の略中央部に、隣接する底板2の支持板3が位置
するように構成されている。したがって、ある底板2に
配設された支持板3の位置は、この底板2から1枚隔て
た底板2に配設された支持板3と長手方向の位置が同じ
になる。さらに、支持板3の下端部3aは、図4に示す
ように、溶接4等の慣用の手段によって底板2に固定さ
れている。また、支持板3の幅W1(16mm)はパイ
プ担体5の内径D(20mm)とほぼ同一寸法に形成さ
れているため、該パイプ担体5を支持板3に挿入する
と、図5と図6に示すように、パイプ担体5が前後左右
に位置決めされる。さらに、パイプ担体5の高さは、例
えば250mmであり、ウォッシュコート用治具1の約
2倍あるため、パイプ担体5を支持板3に挿入して支持
すると、パイプ担体5の下半分のみが治具1によって支
持される。そして、ウォッシュコート用治具1の上部に
は、把持部6が形成されており、該把持部6は、治具1
を構成する丸棒を側面視略L字状に屈曲させて、両端を
手で掴めるように構成されている。なお、ウォッシュコ
ート用治具1の材質はステンレス材を使用しており、そ
の外面にコーティング等は施していない。
ート用治具1には、図1〜図3に示すように、底面に横
方向に沿って4本の細長い底板2が配設されている。こ
れら底板2の上面に一定の間隔を隔てて、支持板3が上
方に向けて治具1の高さ位置まで立設している。該支持
板3は、例えば板厚3mm、幅16mm、長さ124m
mの寸法を有し、図3に示すように、隣接する底板2,
2に配設された支持板3,3同士が、いわゆる千鳥状に
互い違いに配列されている。即ち、底板2は前後方向に
一枚おきごとに配設されており、支持板3は該底板2の
長手方向に沿って略同一間隔を隔てて取りつけられてい
る。また、同じ底板2の上面に配設された支持板3,3
の間隔の略中央部に、隣接する底板2の支持板3が位置
するように構成されている。したがって、ある底板2に
配設された支持板3の位置は、この底板2から1枚隔て
た底板2に配設された支持板3と長手方向の位置が同じ
になる。さらに、支持板3の下端部3aは、図4に示す
ように、溶接4等の慣用の手段によって底板2に固定さ
れている。また、支持板3の幅W1(16mm)はパイ
プ担体5の内径D(20mm)とほぼ同一寸法に形成さ
れているため、該パイプ担体5を支持板3に挿入する
と、図5と図6に示すように、パイプ担体5が前後左右
に位置決めされる。さらに、パイプ担体5の高さは、例
えば250mmであり、ウォッシュコート用治具1の約
2倍あるため、パイプ担体5を支持板3に挿入して支持
すると、パイプ担体5の下半分のみが治具1によって支
持される。そして、ウォッシュコート用治具1の上部に
は、把持部6が形成されており、該把持部6は、治具1
を構成する丸棒を側面視略L字状に屈曲させて、両端を
手で掴めるように構成されている。なお、ウォッシュコ
ート用治具1の材質はステンレス材を使用しており、そ
の外面にコーティング等は施していない。
【0010】[貴金属担持用治具]貴金属担持用治具1
1も、図7〜図9に示すように、細い帯状体によって形
成された底板12を備えており、この底板12の上面に
断面が円形状の支持棒13が、溶接等の慣用の接合手段
によって固定されている。該支持棒13は上方に向けて
立設されており、外径6mm、長さ124mmであり、
その上端部13aは、貴金属担持用治具11の上端まで
延びて、図10に示すようなR形状(略球面状)に形成
されている。また、図9に示すように、底板12に配設
された支持棒13は、ウォッシュコート用治具1と同様
に平面視で略千鳥状に配置されている。さらに、貴金属
担持用治具11の上部には、その周囲に縁板14が取り
つけられており、該縁板14に略コ字状の把持部15が
突設しており、該把持部15を持って治具11を持ち運
べるように構成されている。この把持部15の幅W
2は、上記ウォッシュコート用治具1の把持部6の幅W3
よりも小さく形成されているため、貴金属担持用治具1
1の把持部15をウォッシュコート用治具1の把持部6
に挿入して組み付けることができ、且つ、この状態で、
支持棒13と支持板3の平面位置が一致するように構成
されている。そして、貴金属担持用治具11の把持部1
5同士の間隔L1は、ウォッシュコート用治具1の長さ
L2と把持部6同士の間隔L3との間に形成されており、
L2<L1<L3という長さ関係を有する。これによって、
貴金属担持用治具11の把持部15をウォッシュコート
用治具1の把持部6の開口部6aに挿入することができ
る。なお、上記貴金属担持用治具11自体の材質はステ
ンレスを用いており、該治具11の表面にテフロンコー
ティングが施してあり、貴金属溶液が被処理物であるパ
イプ担体5以外の部分に付着しないように構成されてい
る。
1も、図7〜図9に示すように、細い帯状体によって形
成された底板12を備えており、この底板12の上面に
断面が円形状の支持棒13が、溶接等の慣用の接合手段
によって固定されている。該支持棒13は上方に向けて
立設されており、外径6mm、長さ124mmであり、
その上端部13aは、貴金属担持用治具11の上端まで
延びて、図10に示すようなR形状(略球面状)に形成
されている。また、図9に示すように、底板12に配設
された支持棒13は、ウォッシュコート用治具1と同様
に平面視で略千鳥状に配置されている。さらに、貴金属
担持用治具11の上部には、その周囲に縁板14が取り
つけられており、該縁板14に略コ字状の把持部15が
突設しており、該把持部15を持って治具11を持ち運
べるように構成されている。この把持部15の幅W
2は、上記ウォッシュコート用治具1の把持部6の幅W3
よりも小さく形成されているため、貴金属担持用治具1
1の把持部15をウォッシュコート用治具1の把持部6
に挿入して組み付けることができ、且つ、この状態で、
支持棒13と支持板3の平面位置が一致するように構成
されている。そして、貴金属担持用治具11の把持部1
5同士の間隔L1は、ウォッシュコート用治具1の長さ
L2と把持部6同士の間隔L3との間に形成されており、
L2<L1<L3という長さ関係を有する。これによって、
貴金属担持用治具11の把持部15をウォッシュコート
用治具1の把持部6の開口部6aに挿入することができ
る。なお、上記貴金属担持用治具11自体の材質はステ
ンレスを用いており、該治具11の表面にテフロンコー
ティングが施してあり、貴金属溶液が被処理物であるパ
イプ担体5以外の部分に付着しないように構成されてい
る。
【0011】次に、上記構成を有する筒状部材保持装置
の作用について説明する。まず、ウォッシュコート用治
具1の支持板3に多数本のパイプ担体5を挿入してセッ
トする。支持板3の幅W1はパイプ担体5の内径と略同
一であるため、パイプ担体5はガタがない状態で位置決
めが確実にされる。この状態で、治具1ごとパイプ担体
5を脱脂液中に浸漬し、湯洗し、ウォッシュコート処理
を施したのち、治具1を引き上げる。パイプ担体5に風
を吹きかけて乾燥させたのち、焼成することによって、
ウォッシュコート工程が終了する。
の作用について説明する。まず、ウォッシュコート用治
具1の支持板3に多数本のパイプ担体5を挿入してセッ
トする。支持板3の幅W1はパイプ担体5の内径と略同
一であるため、パイプ担体5はガタがない状態で位置決
めが確実にされる。この状態で、治具1ごとパイプ担体
5を脱脂液中に浸漬し、湯洗し、ウォッシュコート処理
を施したのち、治具1を引き上げる。パイプ担体5に風
を吹きかけて乾燥させたのち、焼成することによって、
ウォッシュコート工程が終了する。
【0012】次いで、図11に示すように、貴金属担持
用治具11を上下反対に位置させ、ウォッシュコート用
治具1の把持部6の内側に、貴金属担持用治具11の把
持部15を挿入して両治具1,11を組み合わせる。こ
のとき、貴金属担持用治具11には、上述したように、
支持棒13が固定されているため、該支持棒13はパイ
プ担体5の上方からその内側に挿入され、該パイプ担体
5を介して両治具1,11が組み合わせられる。この状
態で、図12に示すように両治具1,11を反転させる
ことにより、パイプ担体5に手を触れずに一度に多数本
のパイプ担体5をウォッシュコート用治具1から貴金属
担持用治具11に素早く移し替えることができる。この
のち、貴金属担持用治具11からウォッシュコート用治
具1を取り外した状態で、貴金属担持用治具11ごと貴
金属溶液中に浸漬させて貴金属を担持させた後、上方に
引き上げて風で乾燥させ、焼成させると、触媒コーティ
ング工程が終了する。
用治具11を上下反対に位置させ、ウォッシュコート用
治具1の把持部6の内側に、貴金属担持用治具11の把
持部15を挿入して両治具1,11を組み合わせる。こ
のとき、貴金属担持用治具11には、上述したように、
支持棒13が固定されているため、該支持棒13はパイ
プ担体5の上方からその内側に挿入され、該パイプ担体
5を介して両治具1,11が組み合わせられる。この状
態で、図12に示すように両治具1,11を反転させる
ことにより、パイプ担体5に手を触れずに一度に多数本
のパイプ担体5をウォッシュコート用治具1から貴金属
担持用治具11に素早く移し替えることができる。この
のち、貴金属担持用治具11からウォッシュコート用治
具1を取り外した状態で、貴金属担持用治具11ごと貴
金属溶液中に浸漬させて貴金属を担持させた後、上方に
引き上げて風で乾燥させ、焼成させると、触媒コーティ
ング工程が終了する。
【0013】上記貴金属担持用治具11に用いられてい
るテフロン等の樹脂コーティングの耐熱温度は250℃
である。一方、上記ウォッシュコート工程において25
0℃を超える焼成工程があるが、本実施の形態に係る筒
状部材保持装置20によれば、ウォッシュコート用治具
1と貴金属担持用治具11をそれぞれ別個に使い分ける
ため、ウォッシュコート工程の焼成温度による治具1へ
の影響はなく、またウォッシュコート液が貴金属溶液に
持ち込まれることによる汚損もない。さらに、ウォッシ
ュコート用治具1と貴金属担持用治具11をお互い組み
合わせて反転させることにより、容易に素早く、バッチ
式の生産効率の高さを失わずにパイプ担体5の移し替え
ができる。なお、上記実施の形態において図示した治具
1,11は、作業者が手で取り扱うため、1バッチで約
30本のパイプ担体5を処理できるが、ホイスト等の自
動搬送機を用いれば更に治具の容量を大きくすることが
でき、1バッチで30本以上の処理をすることが可能と
なる。また、両治具1,11の高さは、パイプ担体5の
高さの半分に限定されず、パイプ担体5の1/3程度で
あっても問題ない。そして、治具1,11の外側の形状
は、平面視で長方形に限定されず、円形でも正方形でも
良い。
るテフロン等の樹脂コーティングの耐熱温度は250℃
である。一方、上記ウォッシュコート工程において25
0℃を超える焼成工程があるが、本実施の形態に係る筒
状部材保持装置20によれば、ウォッシュコート用治具
1と貴金属担持用治具11をそれぞれ別個に使い分ける
ため、ウォッシュコート工程の焼成温度による治具1へ
の影響はなく、またウォッシュコート液が貴金属溶液に
持ち込まれることによる汚損もない。さらに、ウォッシ
ュコート用治具1と貴金属担持用治具11をお互い組み
合わせて反転させることにより、容易に素早く、バッチ
式の生産効率の高さを失わずにパイプ担体5の移し替え
ができる。なお、上記実施の形態において図示した治具
1,11は、作業者が手で取り扱うため、1バッチで約
30本のパイプ担体5を処理できるが、ホイスト等の自
動搬送機を用いれば更に治具の容量を大きくすることが
でき、1バッチで30本以上の処理をすることが可能と
なる。また、両治具1,11の高さは、パイプ担体5の
高さの半分に限定されず、パイプ担体5の1/3程度で
あっても問題ない。そして、治具1,11の外側の形状
は、平面視で長方形に限定されず、円形でも正方形でも
良い。
【0014】
【発明の効果】上述の如く、本発明に係る筒状部材保持
装置によれば、パイプ担体に手を触れることなく、移し
替えできるので、ウォッシュコート皮膜の剥れや貴金属
溶液の汚損がなく、貴金属を担持する際の密着性を損な
うことがない。また、貴金属担持工程において、貴金属
が被処理物以外の余分な部分に付着しないために、コス
ト的に無駄がなくなる。
装置によれば、パイプ担体に手を触れることなく、移し
替えできるので、ウォッシュコート皮膜の剥れや貴金属
溶液の汚損がなく、貴金属を担持する際の密着性を損な
うことがない。また、貴金属担持工程において、貴金属
が被処理物以外の余分な部分に付着しないために、コス
ト的に無駄がなくなる。
【図1】本発明に係る筒状部材保持装置のうち、ウォッ
シュコート用治具の一態様を示す正面図である。
シュコート用治具の一態様を示す正面図である。
【図2】図1のウォッシュコート用治具を示す側面図で
ある。
ある。
【図3】図1のウォッシュコート用治具を示す平面図で
ある。
ある。
【図4】図2のA部を示す拡大斜視図である。
【図5】図3のB部を示す拡大平面図である。
【図6】ウォッシュコート用治具の支持板にパイプ担体
を支持した状態を示す概略図である。
を支持した状態を示す概略図である。
【図7】本発明に係る筒状部材保持装置のうち、貴金属
担持用治具の一態様を示す正面図である。
担持用治具の一態様を示す正面図である。
【図8】図7の貴金属担持用治具を示す側面図である。
【図9】図7の貴金属担持用治具を示す平面図である。
【図10】図8の支持棒の先端部を示す拡大図である。
【図11】本発明の実施態様の一つであるウォッシュコ
ート用治具に貴金属担持用治具を組み合わせる状態を示
す斜視図である。
ート用治具に貴金属担持用治具を組み合わせる状態を示
す斜視図である。
【図12】本発明の実施態様の一つであるウォッシュコ
ート用治具に貴金属担持用治具を組み合わせた筒状部材
保持装置を示す斜視図である。
ート用治具に貴金属担持用治具を組み合わせた筒状部材
保持装置を示す斜視図である。
1 ウォッシュコート用治具 2,12 底板 3 支持板 4 溶接 5 パイプ担体 6,15 把持部 11 貴金属担持用治具 13 支持棒 14 縁板 20 筒状部材保持装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 淳夫 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内 Fターム(参考) 4F040 AA13 AA31 AB20 BA47 CC18 CC19 CC20 DA02 DA12 DA14 4F042 AA13 BA08 DF03
Claims (4)
- 【請求項1】 上方に向けて第1の突起を立設するとと
もに、係止部を設けた第1の保持治具と、この係止部に
係合可能に構成された係合部を設けるとともに、第2の
突起を立設した第2の保持治具とを備え、上記第2の保
持治具を上下反転させて、その係合部を第1の保持治具
の係止部に係合させた状態で、第1の突起と第2の突起
を平面視で略同一位置に配置したことを特徴とする筒状
部材保持装置。 - 【請求項2】 上記第1の突起が帯状板であり、該帯状
板の幅を、被処理物である筒状部材の内径と略同一に形
成したことを特徴とする請求項1に記載の筒状部材保持
装置。 - 【請求項3】 上記第1の突起、及び第2の突起を平面
視で略千鳥状に配置したことを特徴とする請求項1又は
2に記載の筒状部材保持装置。 - 【請求項4】 上記第2の保持治具の外面に樹脂塗装を
施したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
の筒状部材保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11087481A JP2000281216A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 筒状部材保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11087481A JP2000281216A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 筒状部材保持装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000281216A true JP2000281216A (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=13916144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11087481A Pending JP2000281216A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 筒状部材保持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000281216A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113731747A (zh) * | 2021-03-02 | 2021-12-03 | 山东工业陶瓷研究设计院有限公司 | 纤维膜材料催化剂自动涂覆系统及涂覆方法 |
-
1999
- 1999-03-30 JP JP11087481A patent/JP2000281216A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113731747A (zh) * | 2021-03-02 | 2021-12-03 | 山东工业陶瓷研究设计院有限公司 | 纤维膜材料催化剂自动涂覆系统及涂覆方法 |
CN113731747B (zh) * | 2021-03-02 | 2023-09-08 | 山东工业陶瓷研究设计院有限公司 | 纤维膜材料催化剂自动涂覆系统及涂覆方法 |
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