JP2001269528A - バグフィルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダストの集塵に加えてダイオキシンやＮＯ_x
等も除去処理することができるバグフィルターを提供す
ること。 【解決手段】 筒状のフィルター本体１の内部にＮＯ_x
やダイオキシンを分解する触媒を担持したフィン１０を
放射状に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ダストの集塵に加
えてダイオキシンやＮＯ_x 等も除去処理することができ
るバグフィルターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、燃焼炉等で発生する排ガスの
浄化処理方法として、バグフィルターによるものが知ら
れているが、最近では燃焼排ガス中にはダストだけでな
くダイオキシンやＮＯ_x 等も含まれている場合があり、
これらも同時に除去処理することが必要となってきた。
そこで最近では、バグフィルターの後段にダイオキシン
等を除去するための触媒反応塔を設置し、バグフィルタ
ーと触媒反応塔の２段階でダストとダイオキシン等を除
去処理するようにしたシステムや、濾布の表面に触媒を
担持させておきダストとダイオキシン等を同時に除去処
理するようにしたシステム等が提案されている。

【０００３】しかしながら、前者のものは触媒反応塔を
別に設けることから、システム全体の設置スペースが大
きくなるとともに、装置のコストも高くなるという問題
点や、圧力損失も大きくてランニングコストも高くなる
という問題点があった。一方、後者のものは、濾布とし
ての寿命と触媒としての寿命とが必ずしも一致しないた
めに、片方の寿命に合わせて全体を交換する必要があり
非効率的でランニングコストが高くなるという問題点が
あり、また触媒にはダストも同時に付着しているため触
媒の再生作業に手間取るという問題点もあった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の問題点を解決して、ダストの集塵に加えてＮＯ_x
やダイオキシン等も同時に除去処理することができて、
しかも別の装置を付加する必要もなく装置のコストおよ
びランニングコストも安価なものとすることができ、更
にはメンテナンス作業も極めて容易に行うことができる
バグフィルターを提供することを目的として完成された
ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明のバグフィルターは、筒状のフィル
ター本体の内部にＮＯ_x やダイオキシンを分解する触媒
を担持したフィンを放射状に配置したことを特徴とする
ものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しつつ本発明
の好ましい実施の形態を示す。図中１は、筒状のフィル
ター本体、２は外周に被覆した濾布であり、以上の構成
は従来のこの種のバグフィルターと基本的に同じであ
る。そして本発明では、筒状のフィルター本体１の内部
にＮＯ_x やダイオキシンを分解する触媒を担持したフィ
ン１０が放射状に配置されている点に特徴的構成を有す
るものである。また、このような構成とすることによっ
て外側より導入した燃焼排ガスを、先ず濾布２によりダ
ストを除去処理し、次いで、放射状に配置した触媒を担
持するフィン１０によりダストを除去処理した排ガス中
からＮＯ_x やダイオキシンを分解処理することができ
る。

【０００７】前記フィン１０は、図３に示されるよう
に、平板状の板体であってその表面には、例えばＶ／Ｔ
ｉＯ₂ 系やＰｔ．Ｐａ／Ａｌ₂ Ｏ₃ 系のようなＮＯ_x 及
びダイオキシンを分解するに適した触媒を担持してある
ものである。なお、図４に示されるように、波板状の板
体とした場合には、排ガスとの接触面積が増加するた
め、少ない枚数のフィンでより効率的な分解処理が行え
ることとなり好ましい。またこのフィン１０は、フィル
ター本体１の内部に放射状に均等に配置されるものであ
るが、払い落とし時における圧縮エアの妨げにならず効
果的な払い落としができる必要性と、濾布外面でダスト
を除去した後の排ガスと効率よく接触する必要性とか
ら、約１５〜６０枚程度の範囲で配置する。

【０００８】また、図２に示されるように、フィルター
本体１の中心部にはガス流通路３が形成されており、こ
のガス流通路３と濾布２の間に前記フィン１０が配置さ
れている。この場合、フィルター本体１の直径が１２０
〜１６０mmとすると、ガス流通路３の直径は効率的なガ
ス処理を行うためには８０〜１００mmとすることが好ま
しい。なお、濾布２の耐熱性の問題から、排ガス温度が
２００℃未満の温度範囲で使用することが必要である。

【０００９】このように構成したものは、集塵機内にセ
ットされて常法に従い使用に供されるが、外側より導入
された燃焼排ガスは、先ず濾布２によりダストが除去処
理され、次いで、放射状に配置した触媒を担持するフィ
ン１０によりダストを除去処理した排ガス中からＮＯ_x
やダイオキシンが分解処理されるため、このバグフィル
ターだけでダストのみならずＮＯ_x やダイオキシンも効
率よく除去処理できることとなる。しかも、濾布２ある
いはフィン１０のいずれかが寿命となった場合において
も、寿命がきた濾布２若しくはフィン１０のみを交換す
ればよく、極めて経済的に運転を続行することができる
こととなる。

【００１０】

【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明はダストの集塵に加えてＮＯ_x やダイオキシン等も同
時に除去処理することができて、しかも別の装置を付加
する必要もなく装置のコストおよびランニングコストも
安価なものとすることができ、更にはメンテナンス作業
も極めて容易に行うことができるものである。よって本
発明は従来の問題点を一掃したバグフィルターとして、
産業の発展に寄与するところは極めて大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す切欠斜視図である。

【図２】本発明の実施の形態を示す平面図である。

【図３】フィンの一例を示す斜視図である。

【図４】その他のフィンを示す斜視図である。

【符号の説明】

１ フィルター本体 ２ 濾布 10 フィン

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状のフィルター本体(1) の内部にＮＯ
   _x やダイオキシンを分解する触媒を担持したフィン(10)
   を放射状に配置したことを特徴とするバグフィルター。
2. 【請求項２】 フィン(1) が波板状の板体である請求項
   １に記載のバグフィルター。
3. 【請求項３】 フィルター本体(1) の中心部にはガス流
   通路(3) が形成されており、このガス流通路(3) と濾布
   (2) の間にフィン(10)が配置されている請求項１または
   ２に記載のバグフィルター。