JP2000280916A - スライダ機構 - Google Patents

スライダ機構

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JP2000280916A
JP2000280916A JP9006099A JP9006099A JP2000280916A JP 2000280916 A JP2000280916 A JP 2000280916A JP 9006099 A JP9006099 A JP 9006099A JP 9006099 A JP9006099 A JP 9006099A JP 2000280916 A JP2000280916 A JP 2000280916A
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JP
Japan
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shaft
male screw
force
screw
slider mechanism
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JP9006099A
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English (en)
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Morihito Oshita
守人 大下
Masakazu Ozawa
小澤  正和
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作動時間が環境温度の変化に影響されない安
定した作動を確保できる、ガタのないスライダ機構を提
供すること。 【解決手段】 駆動源の出力軸に連動して回転する雄ネ
ジ部174aを有するシャフト174と、シャフトの回
転方向に回転規制されつつ雄ネジ部のまわりに配設され
雄ネジ部と噛み合うとともに駆動対象と連動する略円筒
状の雌ネジ部材175と、雌ネジ部材を径方向へ付勢す
る付勢部材(スプリング177)と、雄ネジ部に当接す
る当接部202aを有するとともに付勢部材の付勢力の
反力を受け反力が雄ネジ部と当接部との当接力として作
用する押し付け部材202とを有することを特徴とする
スライダ機構とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に、車両におけ
るステアリングホイールの位置調整機構に使用されるス
ライダ機構に関するものであり、特に、スライダ機構の
ガタを解消するための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、運転者の体型に合わせる等の
ため、ステアリングホイールの位置を上下または前後方
向に変化させるステアリング位置調整制御装置が知られ
ている。
【0003】この装置は、例えば、アリスト新型車解説
書(1998年 トヨタ自動車株式会社発行)に記載さ
れている図1、図2に記載の装置のように、ステアリン
グホイール2を支持する固定コラム11に揺動コラム1
3及び移動コラム12を設けて、アッパアーム16を上
下(チルト)または前後(テレスコピック)方向に移動
させアッパアーム16に固定されるステアリングホイー
ルの位置調整を行うものであり、これはチルト アンド
テレスコピック装置と呼ばれるものである。
【0004】ところで、このステアリング位置調整装置
においては、チルト機構においてネジ機構を使用してお
り、その構成は、図1のA部及び図3(A部の拡大図)
に示されている。すなわち、図3のように、図示しない
モータの回転に連動して回転する雄ネジ部7aを有する
左右方向に固定された金属製のシャフト7と、揺動コラ
ム13に一体的に連動する、シャフト7に噛み合う樹脂
製のナット8を有し、モータが回転すると、シャフト7
が回転し、ナット8が左右方向に移動することにより、
揺動コラム13が揺動し、ステアリングホイール2がチ
ルト(上下動)するものである。
【0005】しかし、ネジ機構には、ネジ精度の都合
上、バックラッシュを設ける必要があり、このバックラ
ッシュの存在により、ステアリングホイールには、チル
ト方向(上下方向)にガタが発生し、運転者に不快感を
与えることとなる。
【0006】そこで、従来は、図3に示すように、皿バ
ネ10の図3における下方向の付勢力により樹脂製のナ
ット8を変形させ、シャフトの雄ネジ部7aに径方向へ
押し付けることで、バックラッシュをなくし、チルト方
向のガタを解消していた。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述
のように、樹脂製のナット8を変形させてバックラッシ
ュを解消する方法では、環境温度変化によって、ネジ噛
み合い部のすべり摩擦力が変動し、チルト機構の作動時
間が不安定になり、さらには、環境温度が所定以上の高
温・低温になると、上記すべり摩擦力による摩擦トルク
がモータの回転トルクを上回り、チルト機構が作動不能
となる可能性があるため、大容量のモータが必要となる
という問題があった。
【0008】この環境温度の変化によるネジ噛み合い部
のすべり摩擦力の変動の原因は、以下の通りである。即
ち、すべり摩擦力は、樹脂製のナット8の押し付け力に
より決定されるところ、この押し付け力F1は、皿バネ
の押し付け力F2から、樹脂製ナット8の弾性復元力F
3を減じたものである。そして、弾性復元力F3は、樹
脂材料のヤング率(縦弾性係数)により決定され、ヤン
グ率は、温度により変化し高温になるほど低下するの
で、弾性復元力F3は、高温になれば低下することにな
る。よって、高温下では、押し付け力F1は増大するこ
とになるものである。
【0009】また、ナット8の材料である樹脂の線膨張
係数は、シャフト7の材料である金属の線膨張係数より
大きいので、低温下では、シャフト7よりナット8の収
縮量が大きく、ナット8の変形によりいわゆるしまりば
めぎみの状態となる。よって、低温下でも、高温下と同
様に、押し付け力F1は増大することになるものであ
る。
【0010】よって、本発明は上記の問題点に鑑みてな
されたものであり、作動時間が環境温度の変化に影響さ
れない安定した作動を確保できる、ガタのないスライダ
機構を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに講じた請求項1に記載の技術的手段は、駆動源の出
力軸に連動して回転する雄ネジ部を有するシャフトと、
前記シャフトの回転方向に回転規制されつつ前記雄ネジ
部のまわりに配設され前記雄ネジ部と噛み合うとともに
駆動対象と連動する略円筒状の雌ネジ部材と、前記雌ネ
ジ部材を径方向へ付勢する付勢部材と、前記雄ネジ部に
当接する当接部を有するとともに前記付勢部材の付勢力
の反力を受け前記反力が前記雄ネジ部と前記当接部との
当接力として作用する押し付け部材とを有することを特
徴とするスライダ機構とした。
【0012】このような構成を採ることにより、略円筒
状の雌ネジ部材は付勢部材の付勢力により径方向へ付勢
されシャフトの雄ネジ部に確実に当接し、かつ、その付
勢力の反力は押し付け部材が受け、押し付け部材の当接
部が確実にシャフトの雄ネジ部に当接することで、ネジ
の噛み合い部のバックラッシュは、強制的に除去される
ものである。
【0013】また、バックラッシュの除去に、樹脂製の
ナットの変形を利用していないので、従来技術のような
ナットのヤング率の変化によるネジ機構部のすべり摩擦
トルクの変動が生じない。さらには、本発明においてナ
ットに樹脂材料を、シャフトに金属材料を使用した場合
においても、従来技術のようなナットの変形を利用して
いないので、低温時のしまりばめぎみの状態は生じにく
い。よって、ネジ機構部のすべり摩擦トルクは、環境温
度の変化の影響を受けず、安定した作動を確保可能なガ
タのないスライダ機構を提供することができるものであ
る。
【0014】また、より好ましくは、請求項2に記載の
ように、前記付勢部材の付勢力を調整可能な付勢力調整
部材を付加するのがよい。これにより、長時間使用後
に、ネジ部の摩耗、付勢部材のへたり等により付勢力が
減少し、ネジ部にバックラッシュが発生し、ステアリン
グホイールにガタが生じた場合においても、付勢力調整
部材を調整することにより、付勢部材の付勢力を回復さ
せ、発生したバックラッシュを容易に除去することがで
きる。なお、付勢部材のばね定数をなるべく小さく選択
することにより、長時間使用後にネジ部の摩耗、付勢部
材のへたり等が発生しても、付勢力の低下が最小限に抑
えられ、付勢力を調整する必要がなくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係るスライダ機構を使用したステアリング位置調整制御
装置の実施形態について説明する。
【0016】ステアリング位置調整制御装置(以下、ス
テアリング装置と称す)1は、車両等においてチルト機
構17によりステアリングホイール2の上下位置、また
はテレスコ機構18により前後位置を調整するものであ
り、その第1実施形態を図1、図2及び図4に示す。但
し、図1において、スライダ機構部(A部)は、従来技
術のもの(図3参照)が示されており、これを図4に示
す本発明に係るスライダ機構に置き換えたものについて
以下説明する。なお、図4において、(a)は本発明の
第1実施形態に係るスライダ機構部の拡大断面図を、
(b)は(a)におけるD−D断面図である。
【0017】ステアリング装置1は、主に、固定コラム
11、固定コラム11に対して軸方向に移動する移動コ
ラム12、移動コラム12に枢支され揺動する揺動コラ
ム13、固定コラム11に軸支されたロアシャフト1
4、ロアシャフト14が挿入され回転を伝達するセンタ
シャフト15、ステアリングホイール2が嵌まりステア
リングホイール2の回転操作をセンタシャフト15に伝
達するアッパシャフト16、ステアリングホイール2の
位置を上下に移動させるチルト機構17、前後に移動さ
せるテレスコ機構18、及びチルト機構17とテレスコ
機構18のモータ171,181を制御する制御装置1
9とを備えるものである。
【0018】固定コラム11は車両のボデーに取付けブ
ラケット25により固定され、移動コラム12は、車両
前後方向(B方向)に固定コラム11に対し移動可能と
なっている。移動コラム12は固定コラム11に設けら
れた図示しないピンにより軸方向ガイドされ、固定コラ
ム11に対し回転規制されている。また、揺動コラム1
3は、移動コラム12に固定された枢支ピン21により
車両の上下方向(C方向)に揺動可能に枢支される。
【0019】ロアシャフト14は、固定コラム11に対
して端部近傍に配設されたベアリング55により回転可
能に支持され、図1に示すロアシャフト14の左端は図
示しない車両の前輪に連係される。ロアシャフト14の
図示右端外周にはロアシャフトの軸方向に延在するスプ
ライン141が形成されている。センタシャフト15
は、移動コラム12内に回転可能に配設され、ロアシャ
フト14と同軸上に並んでいる。また、センタシャフト
15は、図示左端に円筒部151を有しており、この円
筒部151の内周には、センタシャフト15の軸方向に
延在するスプライン152が形成されている。円筒部1
51には、ロアシャフト14の図示右端が挿入され、ロ
アシャフト14のスプライン141がスプライン152
に係合している。このスプライン141,152の係合
により、センタシャフト15は、ロアシャフト14と一
体回転が可能になり、ロアシャフト14に対し車両前後
方向(図示B方向)に移動可能になっている。アッパシ
ャフト16は、揺動コラム13に固定された円筒部材2
2に回転可能に支持され、ロアシャフト14及びセンタ
シャフト15と同軸上に並んでいる。アッパシャフト1
6の図1に示す左端部は、図示しないボールジョイント
を介してセンタシャフト15に連結されており、このボ
ールジョイントによりアッパシャフト16はセンタシャ
フト15と一体回転可能となり、センタシャフト15に
対し車両の上下方向(C方向)に揺動可能となる。この
アッパシャフト16の右端には、ステアリングホイール
2が嵌め込まれ固定される。そして、運転者がステアリ
ングホイール2を操作すると、アッパシャフト16、セ
ンタシャフト15及びロアシャフト14が一体回転し、
その結果、図示しない車両の前輪が操舵される。
【0020】(チルト機構)チルト機構17は、揺動コ
ラム13を移動コラム12のピン21に対し車両上下方
向に揺動させ、ステアリングホイール2の位置を上下に
移動させるものである。このチルト機構17は、固定コ
ラム11に固設されたチルト用のモータ171と、モー
タ171の回転を伝達するギヤ機構172と、ギヤ機構
172の回転を伝達する図4(a)における左右方向に
規制された金属製のスクリューシャフト174(シャフ
ト)と、揺動コラム13に連動するように設けられシャ
フト174の回転方向に回転規制されつつスクリューシ
ャフト174の雄ネジ部174aに噛合する略円筒状の
樹脂製の雌ネジ部材175と、雄ネジ部材175のまわ
りに一体成形され図4(a)において上方に凸部178
aを有する金属製の部材178と、部材178の凸部1
78aにおいて螺合されたスクリュ201(付勢力調整
部材)と、雌ネジ部材175の円筒面の図4(a)にお
いて上方に機械加工により設けられた上下方向の貫通穴
175a内に摺動可能に配設された段付き円柱状の樹脂
製の押し付け部材202と、押し付け部材202とスク
リュ201との間の空間に配設され両者を互いに図4
(a)の上下方向に離間させる付勢力を与えるスプリン
グ177(付勢部材)とを備えている。
【0021】このスプリング177の付勢力により、ス
クリュ201、部材178を介して雌ネジ部材175は
図4(a)において上方向へ付勢され、雌ネジ部材17
5の図4(a)における下方のネジ面は、スクリューシ
ャフト174の雄ネジ部174aの図4(a)における
下方のネジ面に径方向に押し付けられるとともに、押し
付け部材202は、その反力により図4(a)における
下方向へ付勢され、当接部202aが雄ネジ部174a
の図4(a)における上方のネジ面に径方向に押し付け
られる。これにより確実にネジの噛み合い部のバックラ
ッシュが除去され、ステアリングホイール2の上下方向
(C方向)のガタを解消している。
【0022】なお、図4(b)に示すように、押し付け
部材202の当接部202aは雄ネジ部174aの外径
と同じ曲率を有するR形状を有している。また、段付き
円柱状の押し付け部材202は、図4(b)における左
右方向に延在するつば部202bを有しており、このつ
ば部202bは、雌ネジ部材175の貫通穴175aの
外周面に設けられた切り欠き部175aaに嵌合してい
る。よって、段付き円柱状の押し付け部材202は、雄
ネジ部174aの回転により自転方向の回転力が作用し
てもこの嵌合により自転方向の回転が規制され、押し付
け部材202の雄ネジ部174aへのかみ込みが防止さ
れる。
【0023】また、図4(a)において203はリング
状のストッパであり、スクリューシャフト174の右端
部に一体固定されている。ストッパ203の図4(a)
における左側面には略リング状のゴムクッション204
が接着固定されている。このストッパ203に設けられ
たゴムクッション204により、雌ネジ部材175が図
4(a)における右端部まで移動しストッパ203に当
接する際の衝撃力を緩和し、当接時の衝撃力によるネジ
部のかみ込み(機械的固着)を防止することができる。
【0024】なお、スプリング177の付勢力が、長時
間使用後に自身のへたり等により不足しているときは、
スクリュ201を増し締めしスプリング177のセット
高さを短縮させることで付勢力を回復させ、容易に付勢
力を再調整することができる。
【0025】以上のチルト機構部分が、本発明の第1実
施形態に係るスライダ機構に対応するものである。
【0026】図5は、本発明の第2実施形態に係るスラ
イダ機構部の拡大断面図である。図5において、前記図
4における部材及び部位等と同一ないし均等のものは前
記と同一符号をもって示し重複した説明を省略する。
【0027】図5において、図4に示す第1実施形態と
の相違点は、第1に樹脂製の雌ネジ部材175と金属製
の部材178との一体成形を廃止し、代わりに金属製の
部材178と樹脂製の押し付け部材202とを一体成形
した点である。第2に雌ネジ部材175の貫通穴175
aを廃止した点である。第3にスプリング177をスク
リュ201と押し付け部材202との間でなく、スクリ
ュ201と雌ネジ部材175との間に配設した点であ
る。第4にゴムクッション204を、部材178及び押
し付け部材202にて形成される外表部とその内部に収
容される雌ネジ部材175との間の隙間に配設したこと
である。その他の構成は図4に示す第1実施形態と同一
である。
【0028】このような構成により図5に示す本発明の
第2実施形態に係るスライダ機構は、スプリング177
の付勢力により雌ネジ部材175は図5において下方向
へ付勢され、雌ネジ部材175の図5における上方のネ
ジ面は、スクリューシャフト174の雄ネジ部174a
の図5における上方のネジ面に径方向に押し付けられる
とともに、その反力により、押し付け部材202は、ス
クリュ201、部材178を介して図5における上方向
へ付勢され、左右2箇所の当接部202aが雄ネジ部1
74aの図5における下方のネジ面に径方向に押し付け
られる。これにより、図4に示す第1実施形態と同様、
確実にネジの噛み合い部のバックラッシュが除去され、
ステアリングホイール2の上下方向(C方向)のガタを
解消している。なお、図5に示す第2実施形態では、樹
脂製の雌ネジ部材175において機械加工による貫通穴
175aを廃止したので、貫通穴加工時に発生するバリ
を除去する工程が不要になり、第1実施例に比しコスト
低減を図れるというメリットがある。
【0029】このような第1及び第2実施形態に示され
たチルト機構17において、チルト用のモータ171が
回転すると、ギヤ機構172が駆動され、ギヤ機構17
2の回転は、その後、スクリューシャフト174へと伝
達され、スクリューシャフト174は軸方向に規制され
ているので、揺動コラム13に連動するように設けられ
た雌ネジ部材175の位置がスクリューシャフト174
の回転により変化するものとなる。これにより、揺動コ
ラム13及び円筒部材22は枢支ピン21を中心として
回動し、揺動コラム13及び円筒部材22の位置がC方
向に変化する。このとき、アッパシャフト16は、図示
しないボールジョイントを介してセンタシャフト15に
連結されているため、アッパシャフト16も揺動コラム
13と共にセンタシャフト15に対し図示C方向に揺動
する。これにより、ステアリングホイール2が図示C方
向(車両上下方向)に移動し、ステアリングホイール2
の上下位置の調整がなされる。
【0030】以上、本発明の第1及び第2実施形態に係
るスライダ機構を採用すれば、バックラッシュの除去
に、樹脂製のナット(雌ネジ部材)の変形を利用してい
ないので、従来技術のようなナット(雌ネジ部材)のヤ
ング率の変化によるネジ機構部のすべり摩擦トルクの変
動が生じない。さらには、本発明の第1及び第2実施形
態に示したように雌ネジ部材に樹脂材料を、スクリュー
シャフトに金属材料を使用した場合においても、従来技
術のようなナット(雌ネジ部材)の変形を利用していな
いので、低温時のしまりばめぎみの状態は生じにくい。
よって、ネジ機構部のすべり摩擦トルクは、環境温度の
変化の影響を受けず、安定した作動を確保可能なガタの
ないスライダ機構を提供することができるものである。
【0031】(テレスコ機構)テレスコ機構18は、移
動コラム13を固定コラム11に対し車両の前後方向
(B方向)に移動させるためのものである。このテレス
コ機構18は、固定コラム11に固設されたテレスコ用
のモータ181と、モータ181の回転を伝達するギヤ
機構182と、ギヤ機構182の回転を伝達するスクリ
ューシャフト184と、移動コラム12側に固定されス
クリューシャフト184と噛み合うナット部材185と
を備えている。
【0032】このようなテレスコ機構18において、テ
レスコ用のモータ181が駆動されると、ギヤ機構18
2が駆動され、ギヤ機構182の回転は、スクリューシ
ャフト184へ伝達され、スクリューシャフト184は
軸方向に規制されているので、移動コラム12に設けら
れたナット部材185の位置が、スクリューシャフト1
84の回転により変化するものとなる。これにより、移
動コラム12の位置は、固定コラム11に対しB方向に
変化する。従って、移動コラム12に枢支ピン21を介
して支持された揺動コラム13及び円筒部材22も図示
B方向に一体的に移動するものとなり、アッパシャフト
16及びセンタシャフト15も図示B方向に一体的に移
動する。これにより、ステアリングホイール2が図示B
方向(車両前後方向)に移動し、ステアリングホイール
2の前後位置の調整がなされる。
【0033】以上のようなステアリング装置1におい
て、チルト用のモータ171及び、テレスコ用のモータ
181は、それぞれ、制御装置19からの指令に基づい
て作動を行う。制御装置19は、車両の各種スイッチ、
センサ等の信号を基に、モータ171及び181へ供給
する電流値等を演算するものである。
【0034】以上、本発明に係るスライダ機構を、チル
ト機構17に使用したステアリング位置調整制御装置の
実施形態について説明したが、本発明に係るスライダ機
構を、テレスコ機構18に使用することも可能である。
これにより、チルト方向のみならず、テレスコ方向にお
いても、環境温度の影響を受けず、安定した作動を確保
できるガタのない安定したステアリング位置調整制御装
置を提供することができる。
【0035】
【効果】本発明によれば、環境温度変化の影響を受け
ず、ガタのない安定した作動を確保でき、さらに、長時
間使用後に発生したガタを容易に除去することが可能な
スライダ機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術おけるステアリング位置調整制御装
置の要所部分断面を示した側面図である。
【図2】 従来技術におけるステアリング位置調整制御
装置の上面図である。
【図3】 図1におけるチルト機構部(A部)の拡大図
である。
【図4】 本発明の第1実施形態におけるスライダ機構
の軸方向断面図である。
【図5】 本発明の第2実施形態におけるスライダ機構
の軸方向断面図である。
【符号の説明】
174 スクリューシャフト(シャフト) 174a 雄ネジ部 175 雌ネジ部材 177 スプリング(付勢部材) 201 スクリュ(付勢力調整部材) 202 押し付け部材 202a 当接部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源の出力軸に連動して回転する雄ネ
    ジ部を有するシャフトと、前記シャフトの回転方向に回
    転規制されつつ前記雄ネジ部のまわりに配設され前記雄
    ネジ部と噛み合うとともに駆動対象と連動する略円筒状
    の雌ネジ部材と、前記雌ネジ部材を径方向へ付勢する付
    勢部材と、前記雄ネジ部に当接する当接部を有するとと
    もに前記付勢部材の付勢力の反力を受け前記反力が前記
    雄ネジ部と前記当接部との当接力として作用する押し付
    け部材とを有することを特徴とするスライダ機構。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記付勢部材の付勢力
    を調整可能な付勢力調整部材を有することを特徴とする
    スライダ機構。
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