JP2000280215A - 役物タイルの成形方法及び成形型 - Google Patents

役物タイルの成形方法及び成形型

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JP2000280215A
JP2000280215A JP11095687A JP9568799A JP2000280215A JP 2000280215 A JP2000280215 A JP 2000280215A JP 11095687 A JP11095687 A JP 11095687A JP 9568799 A JP9568799 A JP 9568799A JP 2000280215 A JP2000280215 A JP 2000280215A
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Akio Shibata
秋夫 柴田
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SHINKO YOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平坦な第1片部の隣り合う二辺に曲り部を有
する役物タイルの成形において、原料の密度を全体にわ
たって均等にする。 【解決手段】 四角形の二辺をなす平面形状がV字状の
固定枠体3と他の二辺をなして固定枠体3の側方から固
定枠体3に対向して進退する可動枠体4とで構成する型
枠の内部に、前記固定枠体3の二辺に接して昇降する四
角形の可動下型14を配置する。可動下型14と前記可
動枠体4との間に位置して、これらの間に形成される平
面がV字状の空間に合致するV字状の固定下型17を配
置する。前記可動下型14の上部と固定下型17の上部
に成形空間18,19を形成する。成形空間18,19
の上部に上型10を配置する。可動枠体4を後退させた
状態で原料を成形空間18,19内に充填し、その後可
動枠体4を前進させ、その後に上型10を下降して成形
空間内の原料を加圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉体からなるタイル
原料を成形型に充填し圧縮成形する役物タイルの乾式成
形に係り、特に、隣り合う二辺に曲り部(タレ)を一体
形成したコーナタイルを正確にかつ高品位に成形できる
役物タイルの成形方法及びその成形型を提供することを
目的とするものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図5に示すような、平坦な第1片
部Aの隣り合う二辺に、該第1片部Aと直交的に曲がっ
た第2片部B,Cを一体成形したコーナタイルとなる成
形体(役物タイル)Dを乾式原料によって成形する方法
として、例えば、四角形の第1片部の一辺に第2片部を
有するタイルを焼成し、このタイルの第1片部を対角に
切断し、この切断された三角形の曲がりタイルを2個接
着して、第1片部が四角形で、その二辺に第2片部を有
するタイルを作り出す方法がある。
【0003】しかし、この方法においては、対角に切断
した面を接着すると突き合わせ部分の表面形状が合わ
ず、品位の低いものになる問題がある。そこで、この問
題を解決するために、図9に示すように、四角形の第1
片部成形空間101の隣り合う二辺の下側に第2片部成
形空間102を形成し、これら両空間101,102内
に図9(a)に示すように粉体原料103を充填し、そ
の後、図9(b)に示すように前記粉体原料103を上
型104で加圧し、その後、図9(c)に示すように上
型104と下型105と側型106を上昇するとともに
側板106を傾倒して成型体Dを脱型するようにしたも
のが、例えば特開昭63−260405号公報に開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記図9に示す従来の
成形方法においては、その金型構造から生産性が低く、
かつ、図5に示す第2片部B,C間のコーナ部Gに金型
部品による継ぎ目線が出るきらいがあった。
【0005】更に、粉体の原料を充填して加圧成形する
と、薄い板状部である第1片部Aは比較的均一な密度の
原料充填が得られるが、曲り部分である第2片部B,C
は充填深さが大きいため、原料充填密度にむらが発生し
やすい。
【0006】また、斑点入りの原料を成形する場合に
は、原料充填深さのおよそ半分の高さまで圧縮されるた
め、斑点の密度は、上型が接して成形される第1片部A
の上面に対して第2片部B,Cの方がおよそ2倍になっ
てタイルの品位を損なう問題がある。
【0007】そこで本発明は、前記の問題を解決する役
物タイルの成形方法及び成形型を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、四角形の二辺をな
す平面形状がV字状の固定枠体と他の二辺をなして固定
枠体の側方から固定枠体に対向して進退する可動枠体と
で構成する型枠の内部に、前記固定枠体の二辺に接して
昇降する四角形の可動下型を配置し、該可動下型と前記
可動枠体との間に位置して、これらの間に形成される平
面がV字状の空間に合致するV字状の固定下型を配置し
て、前記可動下型の上部と固定下型の上部に成形空間を
形成し、該成形空間の上部に上型を配置し、可動枠体を
後退させた状態で原料を成形空間内に充填し、その後可
動枠体を前進させ、その後に上型を下降して成形空間内
の原料を加圧することを特徴とする役物タイルの成形方
法である。
【0009】本発明においては、可動枠体の型面をV字
状にしたので、第1片部の隣り合う二辺に第2片部を曲
がり成形するタイルにおいて、その両第2片部のコーナ
部に金型部品の継ぎ目が生じない。
【0010】更に、前記の役物タイルにおける前記の第
1片部をその厚み方向に加圧する際、その加圧方向にお
ける第2片部の原料の深さが第1片部の原料の深さより
も深いことから第2片部の圧縮比が第1片部の圧縮比よ
りも小さい。そこで本発明のように、予め第2片部を成
形空間に充填された原料をその厚み方向に押し縮めてそ
の原料の密度を高めておき、その後に第1片部及び第2
片部を上方から加圧することにより、第1片部と第2片
部の原料の密度を均一にすることができる。また、この
ように第1片部と第2片部を均等密度にすることができ
ることは、斑点入り原料においては、第1片部と第2片
部の表面の斑点密度の差が従来のものに比べて少なくな
り、美的外観を良くするすることができる。
【0011】更に、成形体の第2片部である曲り部分を
成形する成形空間の原料充填時の厚み幅を、成形体にお
ける第2片部の厚み幅よりも大きくするため、該成形空
間での原料の深さを従来構造の場合に比べて浅くして必
要量の原料を充填できる。そのため、原料を均一に充填
しやすくなる。
【0012】請求項2記載の第2の発明は、四角形の二
辺をなす平面形状がV字状の固定枠体と他の二辺をなし
て固定枠体の側方から固定枠体に対向して進退する可動
枠体とで構成する型枠の内部に、前記固定枠体の二辺に
接して昇降する四角形の可動下型を配置し、該可動下型
と前記可動枠体との間に位置して、これらの間に形成さ
れる平面がV字状の空間に合致するV字状の固定下型を
配置して、前記可動下型の上部と固定下型の上部に成形
空間を形成し、前記固定下型における可動下型と可動枠
体が対向する方向の板厚を、成形後における成形体の板
厚よりわずかに小さい寸法に設定し、かつ該固定下型の
上端面を原料充填時において前記可動枠体の下面と同一
位置かまたは下方位置になるように設定したことを特徴
とする役物タイルの成形型である。
【0013】本発明においては、前記の成形方法を達成
できる上に、固定下型における可動下型と可動枠体が対
向する方向の板厚を、成形後における成形体の板厚より
わずかに小さい寸法に設定したので、成形時に可動下型
と可動枠体とが下降するとき、可動枠体と固定下型とが
干渉することなく成形できる。更に、固定下型の上端面
を原料充填時において前記可動枠体の下面と同一位置か
または下方位置になるように設定したので、原料充填後
に可動枠体が前進する際に充填された原料を可動枠体と
固定下型との間で挟まない。すなわち、原料充填時に固
定下型の上端が可動枠体の下面より上方へ位置している
と、後退した可動枠体と固定下型との隙間に原料が充填
され、可動枠体の前進時に該可動枠体と固定下型間で原
料を挟むことになり、可動枠体が正常な加圧位置まで前
進できなくなるが、前記のように固定下型の上端位置を
設定することにより、前記のような原料の挟み込みが生
じない。そのため、可動枠体が正常位置まで前進して、
所定の厚みの成形体を確実に成形できる。
【0014】請求項3記載の第3の発明は、前記第2の
発明において、前記可動枠体に、該可動枠体の後退量を
調整する調整手段を設けたことを特徴とする役物タイル
の成形型である。
【0015】本発明においては、可動枠体の後退量を調
整して可動枠体と可動下型とがなす成形空間を調整で
き、成形体の第2片部の原料密度を容易に調整できる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1乃至図8に示す実施例に基い
て本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明
の実施例の成形型を示す縦断面図、図2はその平面図で
ある。
【0017】成形型枠1には、平面が四角形の外枠2を
有し、その内部には、四角形のうちの二辺からなる平面
がV字状の型面3a,3bを有する固定枠体3が固設さ
れており、そのV字状の型面3a,3bの対向側である
開放側部分には可動枠体4が進退可能に、かつ下部に設
けたライナ5に密着して摺動可能に備えられている。該
可動枠体4の内面は、平面が前記V字状型面3a,3b
と対向するV字状の型面4a,4bに形成され、該両型
面3a,3b,4a,4bの両側端が相互に接した場合
に、平面形状が四角形の型面になるように形成されてい
る。なお、前記V字状の型面の内角は90°に形成され
ている。
【0018】該可動枠体4の後端面には第1流体シリン
ダ6のロッド6aが連結されており、該第1流体シリン
ダ6により可動枠体4を固定枠体3に対して進退移動さ
せるようになっている。
【0019】前記第1流体シリンダ6には調整手段を構
成する調整ねじ6bが備えられており、該調整ねじ6b
を正逆回転することにより前記可動枠体4の後退位置を
調整するようになっている。
【0020】前記外枠2、固定枠体3、ライナ5及び流
体シリンダ6からなる成形型枠1の下面、すなわち外枠
2の下面には昇降杆7が垂設的に連結され、該昇降杆7
は定盤8に昇降可能に貫通している。更に、該昇降杆7
の下端は、昇降板9を介して第2流体シリンダ10に連
結され、該第2流体シリンダ10の昇降作動により、前
記昇降板9、昇降杆7を介して成形型枠1全体が昇降す
るようになっている。
【0021】前記昇降杆7には上限用ストッパ11及び
下限用ストッパ12が夫々上下方向に移動調整可能で、
かつその調整位置で固定できるように備えられており、
上限用ストッパ11の上下の位置調整により原料充填深
さを変更し、下限用ストッパ12の上下の位置調整によ
り成形型枠1の下降限を設定するようになっている。
【0022】前記外枠2の底壁には可動下型挿通穴13
が形成され、前記固定枠体3の下端は開放されており、
平面形状が四角形の可動下型14が前記可動下型挿通穴
13を通じて前記固定枠体3内に下方から突入してい
る。更に、該可動下型14の二辺は固定枠体3の二辺の
内面に摺動可能に接して設けられているとともに第3流
体シリンダ15のロッド15aに連結されており、第3
流体シリンダ15の昇降作動により昇降するようになっ
ている。
【0023】前記定盤8にはV字形の固定下型17が一
体的に立設され、その上部が前記可動下型挿通穴13を
通じて可動下型14とライナ5間に摺動可能に接して突
入している。このV字形の固定下型17の平面形状は、
前記可動枠体4が成形位置まで前進した状態において、
該可動枠体4のV字形の型面4a,4bと、前記下動下
型14の側型面14a,14bとで形成される平面から
見てV字状の成形空間に合ったV字状に形成されてい
る。
【0024】更に、この固定下型17における可動下型
14と可動枠体4が対向する方向の板厚は、成形後にお
ける成形体Dの第2片部B,Cの板厚よりわずかに小さ
い寸法に形成されている。また、該固定下型17の上面
17aは、原料充填時において可動枠体4の下端面4c
よりも低い位置になるように設定されている。尚、この
位置は可動枠体4の下端面4cと同一位置でもよい。
【0025】前記の構成により、固定枠体3のV字状の
型面3a,3bと可動下型14の上面14cとによって
水平の第1成形空間18が形成され、可動枠体4のV字
状の型面4a,4bと、可動下型14の側型面14a,
14bと固定下型17の上面17aとによって、前記第
1成形空間18と直交する鉛直の第2成形空間19が形
成される。
【0026】前記可動下型14の上部には、前記固定枠
体3の型面3a,3bと可動枠体4の型面4a,4bに
一ぱいに嵌り、前記第1及び第2成形空間18,19内
に充填された原料を加圧する上型20が、図示しない昇
降駆動手段により昇降可能に備えられている。
【0027】次に、本発明の成形方法について説明する
が、その前に、前記図9に示す従来の成形方法による問
題点を述べる。図3は従来の成形方法による原料充填形
状及び成形体を示すもので、第1片部である薄板部分A
の原料はA1寸法の深さに原料が充填され、加圧後A2
寸法に圧縮される。第2片部である曲り部分BはB1寸
法に原料が充填され加圧によってB2寸法に圧縮され
る。なお、曲り部分CもBと同様に成形されるため、曲
り部分Cの説明は省略して曲り部分Bについて以下説明
する。
【0028】また、曲り部分Bでは、原料を充填する幅
E1と成形体の幅(厚さ)E2が同じになっている。一
般に原料充填深さと成形体の厚さ(高さ)の比A1/A
2及びB1/B2は磁器タイル等ではおよそ2倍(圧縮
比=2)である。したがって薄板部分Aにおいては原料
充填において問題はないが、曲り部分Bにおいては仮に
成形体の高さB2=30mmとするとB1=60mmと
なり、しかも成形体の厚さE1の狭い空間に上部から原
料を供給するため、常に原料充填の均一性を得ることは
困難である。
【0029】また、斑点入り原料では、薄板部分Aの表
面に比べ、曲り部分Bにおいては充填深さB1が成形体
高さB2となるので表面の単位面積当たりの斑点の密度
が充填時のおよそ2倍となり、図5に示すA面の斑点の
密度に対してB面及びC面の斑点密度が大きくなり、A
面とB面,C面が異なって視覚的美観を損なう製品とな
る。
【0030】次に本件発明の原料充填方法について説明
する。なお、曲り部Cは曲り部Bと同様であるため、説
明上曲り部Cについては省略する。
【0031】まず、図1における前記第1片部である薄
板部分Aを成形するための第1成形空間18の高さを図
4(a)に示すA1寸法にし、第2片部である曲り部分
Bを成形するための第2成形空間19の高さを図4
(a)に示すB3寸法にし、原料充填幅をE3寸法とす
る。
【0032】この場合、曲り部分Bの原料充填量を図3
に示す従来方法の量と同じになるようにすれば、曲り部
分Bの成形体は同等の大きさとなる。すなわち、B1×
E1=B3×E3となるようにB3寸法及びE3寸法を
定めることにより、必要な原料の量が得られることにな
る。
【0033】次に、前記第1成形空間18及び第2成形
空間19に粉体の原料が充填されて、図4(a)に示す
A1幅、E3幅及びB3の高さに原料が充填されている
状態において、図4(a)における曲り部分Bの側方か
ら可動枠体4で原料を押し、成形体Dの厚さをE2寸法
まで幅を狭めて曲り部分Bの原料密度を高める。
【0034】この状態を図4(b)に示す。この後で上
方から上型20によって薄板部分Aと曲り部分Bの上面
を加圧圧縮することにより成形体Dとするのである。こ
の場合、E3/E2<1.5ならば曲り部分Bで押され
た原料は粉体状のままで固形化されないので上方から加
圧圧縮してもB3/B2の圧縮比で支障なく成形体にす
ることは可能である。
【0035】更に、本件発明の具体的実施例を図3、図
4(a)及び図4(b)において寸法を与えて説明す
る。原料充填状態から成形体に圧縮したときの圧縮比を
2としたとき、成形体の薄板部分Aの厚さをA2=14
mmとすれば、原料充填深さA1=28mmとなり、曲
り部分Bの高さをB2=32mmとすれば原料充填深さ
B1=64mmとなる。曲り部分Bの横方向厚さをE2
=14mmとすれば従来方向ではE1=C2であるか
ら、原料充填厚さもE2=14mmとなる。
【0036】したがって、曲り部分Bに必要な原料の量
を図による面積で示すと次の式のようになる。64mm
×14mm=896mm2 次に、図4(b)においてA1=28mm、A2=14
mm、E2=14mmとし、B3=47mmとすればE
3の寸法は896÷47=19mmとなる。
【0037】したがって、従来の方法では曲り部分Bの
原料充填を深さ64mm×幅14mmであるのが、本件
発明の方法においては、深さ47mm×幅19mmとな
り、広く浅い溝になって原料が容易に入りやすくなり常
に均一な充填が得られる。尚、この場合の横方向予圧は
19/14=1.36となり縦方向圧縮比は47/32
≒1.47となる。斑点入り原料の場合には、曲り部分
Bの斑点の密度は従来方法では薄板部分Aの2倍となる
が、本件発明では1.47倍となり従来方法に比べて薄
板部分Aと曲り部分Bでの斑点密度の差が大幅に改善さ
れるので製品の品位が向上する。
【0038】次に各部の作動を図6,図7及び図8によ
って説明する。まず、可動枠体4が後退して曲り部分
B,Cが幅広になった第2成形空間19を形成する。
【0039】また、曲り部分B,Cの原料充填量は可動
枠体4の後退位置を第1流体シリンダ6に設けた調整ね
じ6bによって可動下型14との間の空間幅を変えて調
整するようになっている。
【0040】次に、原料を加圧成形する工程について説
明する。図6に示すように原料Fが充填された状態よ
り、先ず第1流体シリンダ6によって可動枠体4がライ
ナ5上を摺動前進して第2成形空間19に充填された曲
り部分B,Cの原料を可動下型14の方向に押し、その
後、可動枠体4は下部の凸部4dがライナ5に当接して
停止する。この状態を図7に示す。この場合に、可動枠
体4の下面4cは、固定下型17の上面17aと同一高
さあるいは若干高くなっているため、可動枠体4の型面
4a,4b、すなわち、原料接触面と固定下型17の外
側面17bとの間で原料を挟み込むことがないようにな
っている。
【0041】また、曲り部分B,Cの原料は前記でも既
述したように、この押し段階では固形化するほどの密度
にはならないので上型20による本加圧には何ら支障と
ならない。
【0042】次に図7に示すように上型20が下降して
原料を加圧圧縮する。この時、上型20は原料中の空気
を排出するために脱気工程を経てから高圧加圧で最終的
に必要な密度まで原料を圧縮して成形体とする。この一
連の工程中に外枠2、固定枠体3、可動枠体4等が一体
となった成形型枠1は、加圧中は第2流体シリンダ10
によってフローティング支持されているが、加圧される
原料と固定枠体3及び可動枠体4との間の摩擦によって
下方に押し下げられる。また、可動下型14は第3流体
シリンダ15によって上昇力を与えられていて、上型2
0との間で原料を圧縮しながら上型20の加圧力に負け
て押し下げられ、最下端で定盤8に当接して停止し、そ
の後上昇力を解かれる。
【0043】このとき、固定下型17は不動であるた
め、固定枠体3と可動枠体4及び可動下型14の下降作
動により固定下型17は可動下型14と可動枠体4との
間で曲り部分Bの原料を相対的に押し込んで進入する。
【0044】また、可動枠体4が前記のように前進して
その下部の凸部4bがライナ5に当接して停止したと
き、可動枠体4の原料接触面4aは固定下型17の外側
面17bよりわずか(0.05〜0.2mm)に外側に
あって、可動枠体4が下降しても固定下型17と干渉し
ないようになっている。
【0045】これらの一連の作動の結果により成形体D
は、上下両方向から加圧された場合と同様な両締め効果
が得られることになる。前記の高圧加圧を完了後に上型
20が軽く成形体Dを押さえるようにしておき、可動枠
体4を第1流体シリンダ6で図8に示すように後退させ
る。
【0046】次に第2流体シリンダ10を下降作動し
て、図8に示すように、外枠2、固定枠体3、可動枠体
4等を一体として、下限用ストッパ12が定盤8に当接
するまで引き下げる。これにより成形体Dが成形型枠内
から抜き出され(脱型され)る。次に上型20を上昇さ
せた後、成形体Dを取り出す。
【0047】以上により、図5に示すようなタイルが成
形されるが、前記のように、可動枠体4の型面4a,4
bがV字状に一連に形成されているため、成形体Dにお
ける曲り部B,Cのコーナ部Gに継ぎ目が生じない。
【0048】なお、このような本発明の成形方法によれ
ば、図5に示す成形体DのB,C面に凹凸模様、すなわ
ち、可動枠体4の内面に凹凸の成形面があっても成形体
Dを抜き出すことができる利点もある。
【0049】
【発明の効果】以上のようであるから、請求項1記載の
発明によれば、平坦な四角形の第1片部の隣り合う二辺
に曲り部(タレ)を一体成形する役物タイルを、前記両
曲り部のコーナ部に金型部品の継ぎ目を生じさせること
なく成形できる上に、その役物タイルを全体にわたって
均等な密度に成形できるとともに斑点入りの原料を使用
した場合には全体にわたってその表面の斑点の密度の差
を従来のものに比べて少なくして美的外観を良くするこ
とができる。
【0050】請求項2記載の発明によれば、前記の成形
が行えるとともに成形時において可動枠体と固定下型と
の干渉を防止でき、かつ、原料の挟み込みがなく、所定
の厚みの成形体を確実に成形できる。
【0051】請求項3記載の発明によれば、更に、成形
体の第2片部の原料密度を容易に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す成形型を示す縦断面図。
【図2】図1における平面図。
【図3】従来の成形方法を説明する図。
【図4】本発明の成形方法を説明する図で、(a)は原
料充填状態、(b)は曲り部を押した状態を示す図。
【図5】成形体の斜視図。
【図6】本発明における原料充填状態の縦断面図。
【図7】同じく曲り部を押すとともに上型で加圧した状
態を示す縦断面図。
【図8】同じく成形体の脱型状態を示す縦断面図。
【図9】(a)乃至(c)は従来の成形工程を示す縦断
面図。
【符号の説明】
3 固定枠体 4 可動枠体 14 可動下型 17 固定下型 18,19 成形空間 20 上型 A 第1片部 B,C 第2片部(曲り部) D 成形体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四角形の二辺をなす平面形状がV字状の
    固定枠体と他の二辺をなして固定枠体の側方から固定枠
    体に対向して進退する可動枠体とで構成する型枠の内部
    に、前記固定枠体の二辺に接して昇降する四角形の可動
    下型を配置し、該可動下型と前記可動枠体との間に位置
    して、これらの間に形成される平面がV字状の空間に合
    致するV字状の固定下型を配置して、前記可動下型の上
    部と固定下型の上部に成形空間を形成し、該成形空間の
    上部に上型を配置し、可動枠体を後退させた状態で原料
    を成形空間内に充填し、その後可動枠体を前進させ、そ
    の後に上型を下降して成形空間内の原料を加圧すること
    を特徴とする役物タイルの成形方法。
  2. 【請求項2】 四角形の二辺をなす平面形状がV字状の
    固定枠体と他の二辺をなして固定枠体の側方から固定枠
    体に対向して進退する可動枠体とで構成する型枠の内部
    に、前記固定枠体の二辺に接して昇降する四角形の可動
    下型を配置し、該可動下型と前記可動枠体との間に位置
    して、これらの間に形成される平面がV字状の空間に合
    致するV字状の固定下型を配置して、前記可動下型の上
    部と固定下型の上部に成形空間を形成し、前記固定下型
    における可動下型と可動枠体が対向する方向の板厚を、
    成形後における成形体の板厚よりわずかに小さい寸法に
    設定し、かつ該固定下型の上端面を原料充填時において
    前記可動枠体の下面と同一位置かまたは下方位置になる
    ように設定したことを特徴とする役物タイルの成形型。
  3. 【請求項3】 前記可動枠体に、該可動枠体の後退量を
    調整する調整手段を設けたことを特徴とする請求項2記
    載の役物タイルの成形型。
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