JP2000276051A - 面状印刷表示体とその製造方法 - Google Patents
面状印刷表示体とその製造方法Info
- Publication number
- JP2000276051A JP2000276051A JP11077689A JP7768999A JP2000276051A JP 2000276051 A JP2000276051 A JP 2000276051A JP 11077689 A JP11077689 A JP 11077689A JP 7768999 A JP7768999 A JP 7768999A JP 2000276051 A JP2000276051 A JP 2000276051A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- image display
- display layer
- transparent
- display
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Printing Methods (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ロゴマークや製品仕様などを表示するための
面状印刷表示体の表示部分の背景色の影響による色移り
や色ずれをなくする。 【解決手段】 フィルムやシートなどで形成した透明な
基体1に、画線表示層25,26とその画線表示層2
5,26を覆う背景表示層3とをシルクスクリーン印刷
で形成した面状印刷表示体において、画線表示層25,
26と背景表示層3との重なり箇所を含む基体1の全面
にシルクスクリーン印刷で形成した第1透明層5を介在
させる。第1透明層5に水性インクを用い、その両側の
画線表示層25,26及び背景表示層3に油性インクを
用いる。
面状印刷表示体の表示部分の背景色の影響による色移り
や色ずれをなくする。 【解決手段】 フィルムやシートなどで形成した透明な
基体1に、画線表示層25,26とその画線表示層2
5,26を覆う背景表示層3とをシルクスクリーン印刷
で形成した面状印刷表示体において、画線表示層25,
26と背景表示層3との重なり箇所を含む基体1の全面
にシルクスクリーン印刷で形成した第1透明層5を介在
させる。第1透明層5に水性インクを用い、その両側の
画線表示層25,26及び背景表示層3に油性インクを
用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面状印刷表示体と
その製造方法に関する。
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】家電製品その他の様々な製品にロゴマー
クや製品仕様などの必要な表示を付する手段として、合
成樹脂製のフィルム、シート、プレートといった透明な
基体に、必要な表示や背景色を印刷した面状印刷表示体
を貼着などの適宜手段で取り付けることが行われてお
り、この面状印刷表示体には、フィルム状シール、シー
ト、プレートといった様々な形態が採用されている。こ
の種の面状印刷表示体を製作するときに採られる印刷方
法の1つにシルクスクリーン印刷がある。
クや製品仕様などの必要な表示を付する手段として、合
成樹脂製のフィルム、シート、プレートといった透明な
基体に、必要な表示や背景色を印刷した面状印刷表示体
を貼着などの適宜手段で取り付けることが行われてお
り、この面状印刷表示体には、フィルム状シール、シー
ト、プレートといった様々な形態が採用されている。こ
の種の面状印刷表示体を製作するときに採られる印刷方
法の1つにシルクスクリーン印刷がある。
【0003】図2には、シルクスクリーン印刷で製作さ
れた従来の面状印刷表示体Bの一つの事例を説明的に示
してある。図2の事例では、合成樹脂製のフィルムない
しシートでなる透明な基体1の片側面(たとえば裏面)
に、2種類の画線表示層21,22を2回の工程に分け
てシルクスクリーン印刷することによって形成した後、
それらの画線表示層21,22を覆う背景表示層3を基
体1の全面に亘ってシルクスクリーン印刷することによ
って形成してある。この面状印刷表示体Bにおいて、2
種類の画線表示層21,22には異なる色目のインクが
用いられていて、それらの画線表示層21,22によっ
てロゴマークなどの必要な事項が表示される。また、背
景表示層3は面状印刷表示体Bの背景色などを表示する
ために形成されている。
れた従来の面状印刷表示体Bの一つの事例を説明的に示
してある。図2の事例では、合成樹脂製のフィルムない
しシートでなる透明な基体1の片側面(たとえば裏面)
に、2種類の画線表示層21,22を2回の工程に分け
てシルクスクリーン印刷することによって形成した後、
それらの画線表示層21,22を覆う背景表示層3を基
体1の全面に亘ってシルクスクリーン印刷することによ
って形成してある。この面状印刷表示体Bにおいて、2
種類の画線表示層21,22には異なる色目のインクが
用いられていて、それらの画線表示層21,22によっ
てロゴマークなどの必要な事項が表示される。また、背
景表示層3は面状印刷表示体Bの背景色などを表示する
ために形成されている。
【0004】図3には、シルクスクリーン印刷で製作さ
れた従来の面状印刷表示体Cの他の事例を説明的に示し
てある。図3の事例では、合成樹脂製のフィルムないし
シートでなる透明な基体1の片側面(たとえば裏面)
に、2種類の画線表示層23,24を2回の工程に分け
てシルクスクリーン印刷することによって形成した後、
それらの画線表示層23,24が形成されていない抜き
箇所イだけに、背景表示層3をシルクスクリーン印刷す
ることによって形成してある。この面状印刷表示体Cに
おいて、2種類の画線表示層23,24には異なる色目
のインクが用いられていて、それらの画線表示層23,
24によってロゴマークなどの必要な事項が表示される
点や、背景表示層3が面状印刷表示体Cの背景色などを
表示するために形成されている点は、図2で説明したも
のと同様である。
れた従来の面状印刷表示体Cの他の事例を説明的に示し
てある。図3の事例では、合成樹脂製のフィルムないし
シートでなる透明な基体1の片側面(たとえば裏面)
に、2種類の画線表示層23,24を2回の工程に分け
てシルクスクリーン印刷することによって形成した後、
それらの画線表示層23,24が形成されていない抜き
箇所イだけに、背景表示層3をシルクスクリーン印刷す
ることによって形成してある。この面状印刷表示体Cに
おいて、2種類の画線表示層23,24には異なる色目
のインクが用いられていて、それらの画線表示層23,
24によってロゴマークなどの必要な事項が表示される
点や、背景表示層3が面状印刷表示体Cの背景色などを
表示するために形成されている点は、図2で説明したも
のと同様である。
【0005】一方、特公昭60−35265号公報に
は、着色したシートの片側面に絵柄を印刷してその上に
表面保護層を形成し、上記シートの他側面にシルクスク
リーン印刷によって厚盛り印刷層を形成した化粧シート
の製造方法についての記載がある。この化粧シートは、
合板やパーティクルボードなどの基板の上に貼り付ける
ことによって、上記厚盛り印刷層の作用で上記絵柄を立
体的に表示させようとするものである。
は、着色したシートの片側面に絵柄を印刷してその上に
表面保護層を形成し、上記シートの他側面にシルクスク
リーン印刷によって厚盛り印刷層を形成した化粧シート
の製造方法についての記載がある。この化粧シートは、
合板やパーティクルボードなどの基板の上に貼り付ける
ことによって、上記厚盛り印刷層の作用で上記絵柄を立
体的に表示させようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図2で
説明した面状印刷表示体Bでは、背景表示層3が画線表
示層21,22に直接に密着して重なり合っており、し
かも、その背景表示層3が画線表示層21,22の印刷
後にその上から直接にシルクスクリーン印刷されている
ことにより、画線表示層21,22の色目が背景表示層
3によって影響を受けることを避けられない。すなわ
ち、画線表示層21,22及び背景表示層3のインクの
融合や透けなどが原因になって画線表示層21,22の
色目が実際に用いたインクとは異なった色目に変化した
りし(色移り)、そのような色移りの程度によっては不
良品となることがある。
説明した面状印刷表示体Bでは、背景表示層3が画線表
示層21,22に直接に密着して重なり合っており、し
かも、その背景表示層3が画線表示層21,22の印刷
後にその上から直接にシルクスクリーン印刷されている
ことにより、画線表示層21,22の色目が背景表示層
3によって影響を受けることを避けられない。すなわ
ち、画線表示層21,22及び背景表示層3のインクの
融合や透けなどが原因になって画線表示層21,22の
色目が実際に用いたインクとは異なった色目に変化した
りし(色移り)、そのような色移りの程度によっては不
良品となることがある。
【0007】この点を改善するために、画線表示層2
1,22を印刷した後、その画線表示層21,22の上
にシルバ色の光隠蔽力に優れたインクで光隠蔽層を形成
し、その上から背景表示層3を印刷するという手順を踏
むことも試みられているけれども、そのようにすると、
画線表示層21,22とその上の光隠蔽層との間で位置
ずれが多々起こり、その位置ずれした箇所では、背景表
示層3が画線表示層21,22に直接に密着して重なり
合う部分が生じたりするので、やはり、上記同様に色移
りを生じて不良品を発生することがある。
1,22を印刷した後、その画線表示層21,22の上
にシルバ色の光隠蔽力に優れたインクで光隠蔽層を形成
し、その上から背景表示層3を印刷するという手順を踏
むことも試みられているけれども、そのようにすると、
画線表示層21,22とその上の光隠蔽層との間で位置
ずれが多々起こり、その位置ずれした箇所では、背景表
示層3が画線表示層21,22に直接に密着して重なり
合う部分が生じたりするので、やはり、上記同様に色移
りを生じて不良品を発生することがある。
【0008】図3で説明した面状印刷表示体Cでは、画
線表示層23,24が形成されていない抜き箇所イだけ
に、背景表示層3をシルクスクリーン印刷することによ
って形成してあるので、上記したような画線表示層2
3,24の色目が実際に用いたインクの色目とは異なっ
て見えるというような色移りは起こりにくい。しかしな
がら、背景表示層3が適正位置から位置ずれしやすく、
そのような位置ずれが生じたときには、同図に拡大して
示したように背景表示層3が印刷されていない色抜け箇
所ロが形成される(色ずれ)。特に、画線表示層23,
24が文字を形成していると、その文字の周りに色抜け
箇所が発生して不良品になる率が高かった。
線表示層23,24が形成されていない抜き箇所イだけ
に、背景表示層3をシルクスクリーン印刷することによ
って形成してあるので、上記したような画線表示層2
3,24の色目が実際に用いたインクの色目とは異なっ
て見えるというような色移りは起こりにくい。しかしな
がら、背景表示層3が適正位置から位置ずれしやすく、
そのような位置ずれが生じたときには、同図に拡大して
示したように背景表示層3が印刷されていない色抜け箇
所ロが形成される(色ずれ)。特に、画線表示層23,
24が文字を形成していると、その文字の周りに色抜け
箇所が発生して不良品になる率が高かった。
【0009】以上のように、従来の面状印刷表示体で
は、画線表示層の色目が背景表示層の影響を受けて色移
りを生じていたり色ずれが生じていたりする問題点があ
った。また、従来の面状印刷表示体の製造方法では、画
線表示層が背景表示層の色の影響を受けるために、実際
に用いたインクの色目を出しにくかったり、位置ずれの
ために色抜け箇所が生じたりするという問題点があっ
た。これらの問題点は、上掲の特公昭60−35265
号公報に記載されている技術によっては、到底解決され
得ない。
は、画線表示層の色目が背景表示層の影響を受けて色移
りを生じていたり色ずれが生じていたりする問題点があ
った。また、従来の面状印刷表示体の製造方法では、画
線表示層が背景表示層の色の影響を受けるために、実際
に用いたインクの色目を出しにくかったり、位置ずれの
ために色抜け箇所が生じたりするという問題点があっ
た。これらの問題点は、上掲の特公昭60−35265
号公報に記載されている技術によっては、到底解決され
得ない。
【0010】本発明は、以上の問題に鑑みてなされたも
のであり、色抜け箇所による色ずれを生じる余地がない
にもかかわらず、画線表示層の色目が背景表示層の影響
を受けて色移りを起こすという事態の起こりにくい面状
印刷表示体とその製造方法を提供することを目的とす
る。
のであり、色抜け箇所による色ずれを生じる余地がない
にもかかわらず、画線表示層の色目が背景表示層の影響
を受けて色移りを起こすという事態の起こりにくい面状
印刷表示体とその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る面状印刷表
示体は、透明な基体に、画線表示層とその画線表示層を
覆う背景表示層とが印刷で形成された面状印刷表示体を
対象としている。
示体は、透明な基体に、画線表示層とその画線表示層を
覆う背景表示層とが印刷で形成された面状印刷表示体を
対象としている。
【0012】本発明に係る面状印刷表示体では、上記画
線表示層と上記背景表示層との重なり箇所に印刷で形成
された第1透明層が介在されている。この第1透明層
は、画線表示層と背景表示層とが直接に密着することを
阻止するバリヤ層として役立つ。そのため、画線表示層
のインクと背景表示層のインクとが融合するといった事
態の起こる余地がなくなり、画線表示層の色目が背景表
示層の影響を受けて、実際に用いたインクの色目とは異
なって見えるという色移りが抑制される。また、図3で
説明した画線表示層が形成されていない抜き箇所だけに
背景表示層を形成するものではなく、背景表示層は画像
表示層を覆って形成されるので、上記したような色ずれ
が起こり得ない。さらに、第1透明層はシルクスクリー
ン印刷によって形成されるものであり、透明な薄いフィ
ルムを積層する場合のように気泡を閉じ込めてしまうと
いった事態も起こり得ない。
線表示層と上記背景表示層との重なり箇所に印刷で形成
された第1透明層が介在されている。この第1透明層
は、画線表示層と背景表示層とが直接に密着することを
阻止するバリヤ層として役立つ。そのため、画線表示層
のインクと背景表示層のインクとが融合するといった事
態の起こる余地がなくなり、画線表示層の色目が背景表
示層の影響を受けて、実際に用いたインクの色目とは異
なって見えるという色移りが抑制される。また、図3で
説明した画線表示層が形成されていない抜き箇所だけに
背景表示層を形成するものではなく、背景表示層は画像
表示層を覆って形成されるので、上記したような色ずれ
が起こり得ない。さらに、第1透明層はシルクスクリー
ン印刷によって形成されるものであり、透明な薄いフィ
ルムを積層する場合のように気泡を閉じ込めてしまうと
いった事態も起こり得ない。
【0013】上記第1透明層とその第1透明層の両側の
上記画線表示層及び上記背景表示層とのうちの一方が油
性インクで印刷されており、他方が水性インクで印刷さ
れていることが望ましい。このものによると、第1透明
層と画線表示層及び背景表示層との間でのインクの融合
が起こらない。そのため、第1透明層による上記バリヤ
層としての機能が良好に発揮される。
上記画線表示層及び上記背景表示層とのうちの一方が油
性インクで印刷されており、他方が水性インクで印刷さ
れていることが望ましい。このものによると、第1透明
層と画線表示層及び背景表示層との間でのインクの融合
が起こらない。そのため、第1透明層による上記バリヤ
層としての機能が良好に発揮される。
【0014】上記画線表示層が、重なり状態に形成され
た複数の層に分かれており、それらの各層の重なり箇所
に印刷で形成された第2透明層が介在されているもので
あってもよい。このようになっていると、第2透明層が
バリヤ層としての機能を発揮するので、重なり状態に形
成された複数の層(画線表示層)のそれぞれが影響を及
ぼし合ってそれらの各層の色目が実際に用いたインクの
色目と異なるようになるというような色移りが抑制され
る。また、上記第2透明層とその第2透明層の両側の上
記層とのうちの一方が油性インクで印刷されており、他
方が水性インクで印刷されていると、第2透明層とその
両側の画線表示層との間でのインクの融合が起こらず、
第2透明層によるバリヤ層としての機能が良好に発揮さ
れる。
た複数の層に分かれており、それらの各層の重なり箇所
に印刷で形成された第2透明層が介在されているもので
あってもよい。このようになっていると、第2透明層が
バリヤ層としての機能を発揮するので、重なり状態に形
成された複数の層(画線表示層)のそれぞれが影響を及
ぼし合ってそれらの各層の色目が実際に用いたインクの
色目と異なるようになるというような色移りが抑制され
る。また、上記第2透明層とその第2透明層の両側の上
記層とのうちの一方が油性インクで印刷されており、他
方が水性インクで印刷されていると、第2透明層とその
両側の画線表示層との間でのインクの融合が起こらず、
第2透明層によるバリヤ層としての機能が良好に発揮さ
れる。
【0015】本発明に係る面状印刷表示体において、そ
の基体は、合成樹脂製のフィルム、シート、プレートの
いずれかによって形成される。
の基体は、合成樹脂製のフィルム、シート、プレートの
いずれかによって形成される。
【0016】本発明に係る面状印刷表示体の製造方法
は、透明な基体の片側面に、シルクスクリーン印刷によ
って、画線表示層とその画線表示層を覆う第1透明層と
背景表示層とをこの順に形成する、というものである。
この方法によると、画線表示層のインクと背景表示層の
インクとが融合を起こさない。このような作用は、上記
第1透明層とその第1透明層の両側の上記画線表示層及
び上記背景表示層とのうちの一方を油性インクで印刷
し、他方を水性インクで印刷することによって顕著に発
揮される。
は、透明な基体の片側面に、シルクスクリーン印刷によ
って、画線表示層とその画線表示層を覆う第1透明層と
背景表示層とをこの順に形成する、というものである。
この方法によると、画線表示層のインクと背景表示層の
インクとが融合を起こさない。このような作用は、上記
第1透明層とその第1透明層の両側の上記画線表示層及
び上記背景表示層とのうちの一方を油性インクで印刷
し、他方を水性インクで印刷することによって顕著に発
揮される。
【0017】また、上記画線表示層の印刷工程を複数の
工程に分け、それらの各工程に含まれる前工程と後工程
との中間で、前工程で印刷された画線表示層と後工程で
印刷する画線表示層との間に介在される第2透明層をシ
ルクスクリーン印刷によって形成する工程を行うことが
可能であり、その場合には、上記第2透明層と上記前工
程で印刷された画線表示層及び上記後工程で行う画線表
示層とのうちの一方に油性インクを用い、他方に水性イ
ンクを用いることが望ましい。
工程に分け、それらの各工程に含まれる前工程と後工程
との中間で、前工程で印刷された画線表示層と後工程で
印刷する画線表示層との間に介在される第2透明層をシ
ルクスクリーン印刷によって形成する工程を行うことが
可能であり、その場合には、上記第2透明層と上記前工
程で印刷された画線表示層及び上記後工程で行う画線表
示層とのうちの一方に油性インクを用い、他方に水性イ
ンクを用いることが望ましい。
【0018】本発明に係る面状印刷表示体及びその製造
方法についての作用は、以下の実施形態についての説明
によっていっそう明らかになる。
方法についての作用は、以下の実施形態についての説明
によっていっそう明らかになる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1に本発明に係る面状印刷表示
体Aを説明的に示してある。この面状印刷表示体Aで
は、透明な基体1に、画線表示層25,26とその画線
表示層15,16を覆う背景表示層3とがシルクスクリ
ーン印刷で形成されている。背景表示層3の色目は、画
線表示層25,26の色目とは異なっている。また、画
線表示層25,26と背景表示層3との重なり箇所を含
む基体1の全面に亘ってシルクスクリーン印刷で形成さ
れた第1透明層5が介在されている。さらに、画線表示
層25,26は、第1層目の画線表示層25とそれとは
色目の異なる第2層目の画線表示層26とに分かれてお
り、それらの画線表示層25,26同士は一部分aが重
なり状態になっていると共に、その重なり部分aを含む
基体1の全面に亘ってシルクスクリーン印刷で形成され
た第2透明層6が介在されている。
体Aを説明的に示してある。この面状印刷表示体Aで
は、透明な基体1に、画線表示層25,26とその画線
表示層15,16を覆う背景表示層3とがシルクスクリ
ーン印刷で形成されている。背景表示層3の色目は、画
線表示層25,26の色目とは異なっている。また、画
線表示層25,26と背景表示層3との重なり箇所を含
む基体1の全面に亘ってシルクスクリーン印刷で形成さ
れた第1透明層5が介在されている。さらに、画線表示
層25,26は、第1層目の画線表示層25とそれとは
色目の異なる第2層目の画線表示層26とに分かれてお
り、それらの画線表示層25,26同士は一部分aが重
なり状態になっていると共に、その重なり部分aを含む
基体1の全面に亘ってシルクスクリーン印刷で形成され
た第2透明層6が介在されている。
【0020】このような面状印刷表示体Aによると、第
1透明層5がバリヤ層として画線表示層25,26と背
景表示層3との直接の密着を阻止しているので、画線表
示層25,26のインクと背景表示層3のインクとが融
合して色移りを生じるというような余地がなくなる。し
たがって、画線表示層25,26の色目が背景表示層3
の影響を受けて、実際に用いたインクの色目とは異なっ
て見えるという色移りが起こらない。また、背景表示層
3が画像表示層25,26を覆って形成されているので
色ずれも起こり得ない。
1透明層5がバリヤ層として画線表示層25,26と背
景表示層3との直接の密着を阻止しているので、画線表
示層25,26のインクと背景表示層3のインクとが融
合して色移りを生じるというような余地がなくなる。し
たがって、画線表示層25,26の色目が背景表示層3
の影響を受けて、実際に用いたインクの色目とは異なっ
て見えるという色移りが起こらない。また、背景表示層
3が画像表示層25,26を覆って形成されているので
色ずれも起こり得ない。
【0021】さらに、第2透明層6のバリヤ層としての
機能により、2つの画線表示層25,26の重なり部分
aにおいても、それぞれの画線表示層25,26が影響
を及ぼし合ってそれらの各層25,26の色目が実際に
用いたインクの色目と異なるというような色移りを生じ
るということが抑制される。
機能により、2つの画線表示層25,26の重なり部分
aにおいても、それぞれの画線表示層25,26が影響
を及ぼし合ってそれらの各層25,26の色目が実際に
用いたインクの色目と異なるというような色移りを生じ
るということが抑制される。
【0022】上記した面状印刷表示体Aにおいて、第1
透明層5や第2透明層6は水性インクによるシルクスク
リーン印刷によって形成されており、また、画線表示層
25,26や背景表示層3は油性インクによるシルクス
クリーン印刷によって形成されている。そのため、第1
透明層5とその両側の画線表示層25,26及び背景表
示層3との間でのインクの融合が起こらなくなって、第
1透明層5による上記バリヤ層としての機能が良好に発
揮される。同様に、第2透明層6とその両側の画線表示
層25,26との間でのインクの融合や起こらず、第2
透明層6によるバリヤ層としての機能が良好に発揮され
る。
透明層5や第2透明層6は水性インクによるシルクスク
リーン印刷によって形成されており、また、画線表示層
25,26や背景表示層3は油性インクによるシルクス
クリーン印刷によって形成されている。そのため、第1
透明層5とその両側の画線表示層25,26及び背景表
示層3との間でのインクの融合が起こらなくなって、第
1透明層5による上記バリヤ層としての機能が良好に発
揮される。同様に、第2透明層6とその両側の画線表示
層25,26との間でのインクの融合や起こらず、第2
透明層6によるバリヤ層としての機能が良好に発揮され
る。
【0023】上記基体1は、合成樹脂製の透明なフィル
ム、シート、プレートのいずれかによって形成される。
たとえば、面状印刷表示体Aを、ルームエアコンのモー
ド切換えつまみやサーモスタットつまみの表示に用いる
場合にはフィルム又はシートといった薄手の基体1を好
適に用いることができる。
ム、シート、プレートのいずれかによって形成される。
たとえば、面状印刷表示体Aを、ルームエアコンのモー
ド切換えつまみやサーモスタットつまみの表示に用いる
場合にはフィルム又はシートといった薄手の基体1を好
適に用いることができる。
【0024】図1で説明した面状印刷表示体Aは、次の
手順に従って製造(製作)することができる。すなわ
ち、透明な基体1の片側面に、シルクスクリーン印刷に
よって第1層目の画線表示層25を形成した後、シルク
スクリーン印刷によって第2透明層6を形成し、次に、
シルクスクリーン印刷によって第2層目の画線表示層2
6を形成する。この後、第1透明層5を形成し、その上
にシルクスクリーン印刷によって背景表示層3を形成す
る。この手順を採用する場合、第1層目の画線表示層2
5の形成工程は、第2透明層6の形成工程に対して前工
程となり、第2層目の画線表示層26の形成工程は、第
1透明層5の形成工程に対して後工程となる。
手順に従って製造(製作)することができる。すなわ
ち、透明な基体1の片側面に、シルクスクリーン印刷に
よって第1層目の画線表示層25を形成した後、シルク
スクリーン印刷によって第2透明層6を形成し、次に、
シルクスクリーン印刷によって第2層目の画線表示層2
6を形成する。この後、第1透明層5を形成し、その上
にシルクスクリーン印刷によって背景表示層3を形成す
る。この手順を採用する場合、第1層目の画線表示層2
5の形成工程は、第2透明層6の形成工程に対して前工
程となり、第2層目の画線表示層26の形成工程は、第
1透明層5の形成工程に対して後工程となる。
【0025】ここで説明した面状印刷表示体Aの製造方
法において、基体1には、上記した合成樹脂製の透明な
フィルム、シート、プレートのいずれかを好適に用いる
ことができる。また、第1透明層5や第2透明層6を水
性インクによるシルクスクリーン印刷によって形成し、
画線表示層25,26や背景表示層3を油性インクによ
るシルクスクリーン印刷によって形成すると、第1透明
層5とその両側の画線表示層25,26及び背景表示層
3との間でのインクの融合が起こらなくなって、第1透
明層5による上記バリヤ層としての機能が良好に発揮さ
れる。同様に、第2透明層6とその両側の画線表示層2
5,26との間でのインクの融合や起こらず、第2透明
層6によるバリヤ層としての機能が良好に発揮される。
法において、基体1には、上記した合成樹脂製の透明な
フィルム、シート、プレートのいずれかを好適に用いる
ことができる。また、第1透明層5や第2透明層6を水
性インクによるシルクスクリーン印刷によって形成し、
画線表示層25,26や背景表示層3を油性インクによ
るシルクスクリーン印刷によって形成すると、第1透明
層5とその両側の画線表示層25,26及び背景表示層
3との間でのインクの融合が起こらなくなって、第1透
明層5による上記バリヤ層としての機能が良好に発揮さ
れる。同様に、第2透明層6とその両側の画線表示層2
5,26との間でのインクの融合や起こらず、第2透明
層6によるバリヤ層としての機能が良好に発揮される。
【0026】この製造方法では、第1透明層5や第2透
明層6を水性インクによるシルクスクリーン印刷によっ
て形成し、画線表示層25,26や背景表示層3を油性
インクによるシルクスクリーン印刷によって形成してあ
るけれども、この点は、第1透明層5や第2透明層6を
油性インクによるシルクスクリーン印刷によって形成
し、画線表示層25,26や背景表示層3を水性インク
によるシルクスクリーン印刷によって形成してもよい。
また、上記実施形態では、第1層目及び第2層目の2つ
の画線表示層25,26を形成してあるけれども、画線
表示層は単一層で形成されていても、3つ以上の層に分
けて形成されていてもよい。
明層6を水性インクによるシルクスクリーン印刷によっ
て形成し、画線表示層25,26や背景表示層3を油性
インクによるシルクスクリーン印刷によって形成してあ
るけれども、この点は、第1透明層5や第2透明層6を
油性インクによるシルクスクリーン印刷によって形成
し、画線表示層25,26や背景表示層3を水性インク
によるシルクスクリーン印刷によって形成してもよい。
また、上記実施形態では、第1層目及び第2層目の2つ
の画線表示層25,26を形成してあるけれども、画線
表示層は単一層で形成されていても、3つ以上の層に分
けて形成されていてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
色ずれや色移りのない面状印刷表示体を提供することが
可能になる。また、本発明によると、色ずれや色移りの
ない面状印刷表示体を製造するための画期的な方法を提
供することが可能になる。
色ずれや色移りのない面状印刷表示体を提供することが
可能になる。また、本発明によると、色ずれや色移りの
ない面状印刷表示体を製造するための画期的な方法を提
供することが可能になる。
【図1】本発明に係る面状印刷表示体の構成を表した説
明図である。
明図である。
【図2】従来の面状印刷表示体の構成を表した説明図で
ある。
ある。
【図3】従来の他の面状印刷表示体の構成を表した説明
図である。
図である。
A 面状印刷表示体 1 基体 3 背景表示層 5 第1透明層 6 第2透明層 25,26 画線表示層
Claims (9)
- 【請求項1】 透明な基体に、画線表示層とその画線表
示層を覆う背景表示層とが印刷で形成された面状印刷表
示体において、 上記画線表示層と上記背景表示層との重なり箇所に印刷
で形成された第1透明層が介在されていることを特徴と
する面状印刷表示体。 - 【請求項2】 上記第1透明層とその第1透明層の両側
の上記画線表示層及び上記背景表示層とのうちの一方が
油性インクで印刷されており、他方が水性インクで印刷
されている請求項1に記載した面状印刷表示体。 - 【請求項3】 上記画線表示層が、重なり状態に形成さ
れた複数の層に分かれており、それらの各層の重なり箇
所に印刷で形成された第2透明層が介在されている請求
項1又は請求項2に記載した面状印刷表示体。 - 【請求項4】 上記第2透明層とその第2透明層の両側
の上記層とのうちの一方が油性インクで印刷されてお
り、他方が水性インクで印刷されている請求項3に記載
した面状印刷表示体。 - 【請求項5】 上記基体が、合成樹脂製のフィルム、シ
ート、プレートのいずれかによって形成されている請求
項1ないし請求項4に記載した面状印刷表示体。 - 【請求項6】 透明な基体の片側面に、シルクスクリー
ン印刷によって、画線表示層とその画線表示層を覆う第
1透明層と背景表示層とをこの順に形成することを特徴
とする面状印刷表示体の製造方法。 - 【請求項7】 上記第1透明層とその第1透明層の両側
の上記画線表示層及び上記背景表示層とのうちの一方を
油性インクで印刷し、他方を水性インクで印刷する請求
項6に記載した面状印刷表示体の製造方法。 - 【請求項8】 上記画線表示層の印刷工程を複数の工程
に分け、それらの各工程に含まれる前工程と後工程との
中間で、前工程で印刷された画線表示層と後工程で印刷
する画線表示層との間に介在される第2透明層をシルク
スクリーン印刷によって形成する工程を行う請求項6又
は請求項7に記載した面状印刷表示体。 - 【請求項9】 上記第2透明層と上記前工程で印刷され
た画線表示層及び上記後工程で行う画線表示層とのうち
の一方に油性インクを用い、他方に水性インクを用いる
請求項8に記載した面状印刷表示体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11077689A JP2000276051A (ja) | 1999-03-23 | 1999-03-23 | 面状印刷表示体とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11077689A JP2000276051A (ja) | 1999-03-23 | 1999-03-23 | 面状印刷表示体とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000276051A true JP2000276051A (ja) | 2000-10-06 |
Family
ID=13640872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11077689A Pending JP2000276051A (ja) | 1999-03-23 | 1999-03-23 | 面状印刷表示体とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000276051A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005249980A (ja) * | 2004-03-03 | 2005-09-15 | Okasugi Kosakusho:Kk | シート状印刷体の製造方法 |
JP4626717B1 (ja) * | 2009-07-01 | 2011-02-09 | パナソニック株式会社 | 冷蔵庫 |
JP2011094943A (ja) * | 2009-07-01 | 2011-05-12 | Panasonic Corp | 冷蔵庫 |
CN102774229A (zh) * | 2012-08-01 | 2012-11-14 | 李太平 | 一种透明塑料制品及其印刷方法 |
JP2019179107A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 株式会社フジシール | ラベル連続体 |
WO2024062756A1 (ja) * | 2022-09-20 | 2024-03-28 | 株式会社フジシールインターナショナル | ラベルおよびラベルの製造方法 |
-
1999
- 1999-03-23 JP JP11077689A patent/JP2000276051A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005249980A (ja) * | 2004-03-03 | 2005-09-15 | Okasugi Kosakusho:Kk | シート状印刷体の製造方法 |
JP4626717B1 (ja) * | 2009-07-01 | 2011-02-09 | パナソニック株式会社 | 冷蔵庫 |
JP2011027388A (ja) * | 2009-07-01 | 2011-02-10 | Panasonic Corp | 冷蔵庫 |
JP2011094943A (ja) * | 2009-07-01 | 2011-05-12 | Panasonic Corp | 冷蔵庫 |
CN102774229A (zh) * | 2012-08-01 | 2012-11-14 | 李太平 | 一种透明塑料制品及其印刷方法 |
JP2019179107A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 株式会社フジシール | ラベル連続体 |
JP7029336B2 (ja) | 2018-03-30 | 2022-03-03 | 株式会社フジシール | ラベル連続体 |
WO2024062756A1 (ja) * | 2022-09-20 | 2024-03-28 | 株式会社フジシールインターナショナル | ラベルおよびラベルの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3336412B2 (ja) | 見る角度により多様な色相を示す印刷物 | |
WO1998033660A1 (en) | Image display and method of manufacturing | |
JP2000276051A (ja) | 面状印刷表示体とその製造方法 | |
JP2000089677A (ja) | 装飾用ホログラム・ステッカー及びその製造方法 | |
JP3182640B2 (ja) | 電子画像のプリント方法及び熱転写シート | |
JP4331475B2 (ja) | 加飾樹脂成形体の製造方法 | |
JPH06143529A (ja) | 装飾表示体およびその製造方法 | |
JP2002178362A (ja) | 合成樹脂成形品及びその製造方法 | |
JP3935533B2 (ja) | 磁気カードの製造方法 | |
JPS6371385A (ja) | 印刷物及びその製造方法 | |
JPH07164728A (ja) | 転写箔および多色の光透過抜きパターンを有するプラスチック成形品の製造方法 | |
JP3722626B2 (ja) | キートップ部材およびその製造方法 | |
JP2540862B2 (ja) | 表裏で光学特性が異なる透視材の製造方法 | |
JP2773122B2 (ja) | 透視可能な装飾表示パネル製造用転写材 | |
JP2674056B2 (ja) | 着色表示カードの製造方法 | |
US20060019051A1 (en) | Method and system for applying a finely registered printed laminated overlay to a substrate | |
US5612589A (en) | Color filter substrate and making method therefor | |
JPH0651683A (ja) | 部分ホログラムの製造方法 | |
JPH08106153A (ja) | 識別マーク付ガラス基板 | |
JP2000094893A (ja) | 転写シート及びその製造方法 | |
JPH07329239A (ja) | エッチングホイルシート及びその製造方法 | |
KR20150136356A (ko) | 승화 전사법을 이용한 휴대폰 케이스의 제조 방법 | |
JP2890403B2 (ja) | 装飾表示体の製造方法 | |
JPH0664279U (ja) | 表示装置 | |
JP2725360B2 (ja) | 透視性を有する装飾表示体の製造方法 |