JP2000275472A - 光導波路付基板と該基板を用いる光モジュール装置 - Google Patents

光導波路付基板と該基板を用いる光モジュール装置

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JP2000275472A
JP2000275472A JP8365999A JP8365999A JP2000275472A JP 2000275472 A JP2000275472 A JP 2000275472A JP 8365999 A JP8365999 A JP 8365999A JP 8365999 A JP8365999 A JP 8365999A JP 2000275472 A JP2000275472 A JP 2000275472A
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optical waveguide
optical
core
groove
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Haruhiko Tabuchi
晴彦 田淵
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバを無調整で精度良く且つ従来に比
べ歩留まり良く取り付け可能な光導波路付基板を提供す
ることである。 【解決手段】 光導波路付基板であって、光導波路のコ
ア(131)と、当該コア(131)と同じ層で構成さ
れた表面平坦化層(132)と、当該表面平坦化層(1
32)の上に被着された光導波路を構成する他の層(1
22)と、当該他の層(122)の表面に形成された構
造体であって且つ他の部材に嵌合して該他の部材との相
対位置を規定するための構造体である位置調節機構(1
5)とを具備して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信及び光情報処理
装置用ハイブリッド集積型光モジュール装置に用いられ
る光導波路付基板及びそれを用いるハイブリッド集積型
光モジュール装置の構成に関するものである。
【0002】例えば、光ファイバと、光の分岐・合波を
行う導波路型光回路と、半導体レーザ及び半導体フォト
ダイオード等の光電変換素子をハイブリッド集積しるた
めの光導波路付基板及びそれを用いる光通信用光モジュ
ール装置の構成に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来は図95に例示するように一枚の基
板11上に導波路20と光学部品3を搭載し、光ファイ
バ4については位置調節して端面に接合し光結合する方
法(従来例1)、図96に例示するようにファイバ嵌合
溝22に嵌合した光ファイバ4と低融点金属でできたバ
ンプ6の自己整合作用を用いて支持基板2に実装した光
導波路付き基板1とを光結合する方法(従来例2)、図
97に例示するように支持基板2上に形成した突起嵌合
溝21に光導波路付基板1の表面に形成した突起15を
嵌合させる方法(従来例3)等が用いられていた。
【0004】従来例1は例えば1998年電子情報通信
学会総合大会(1998年3月)講演論文集 エレクト
ロニクス1,463ページ(講演番号SC−3−7)、
1996年電子情報通信学会総合大会(1998年3
月)講演論文集 エレクトロニクス1,439ページ
(講演番号SC−2−5)等に、従来例2はIEEE TANSA
CTIONS ON COMPONENTS, HYBRIDS, AND MANUFACTURING T
ECHNOLOGY, VOL. 13, NO.4, DECEMBER 1990, pp. 780-7
86等に、従来例3は公開特許公報(特開平7−1591
41)等に記載されている。
【0005】従来例1は光導波路20の上にヤトイ5を
固着させ、このヤトイ5にV溝42,44で光ファイバ
4を固定したファイバブロック40を接着して光ファイ
バを接続するものである。光ファイバブロック40は位
置調節された後接着される。
【0006】従来例2の光導波路付基板1のバンプ16
及び従来例3の光導波路付基板1の突起15は例えば半
田等の低融点金属であり、図97に例示するように突起
形成用電極14に被着して形成される。
【0007】突起形成用電極14は鉛錫合金、金錫合金
等の低融点金属に濡れ性がある材料で、その周囲は濡れ
にくい材料(例えば酸化シリコンや窒化シリコン等)で
被覆されている。例えば突起形成用電極14に被着した
低融点金属を溶融させ表面張力でドーム状に整形し、冷
却・固化して突起を形成する。
【0008】従来例2には図98に例示するような構成
のTi拡散型ニオブ酸リチウム光導波路(例えば西原
浩、春名正光、栖原敏明共著、光集積回路 第一版、昭
和60年2月25日オーム社刊、162〜171ページ
等に記載)が用いられている。また同様の光導波路にイ
オン交換硝子導波路(同文献148〜155ページ等に
記載)等もある。
【0009】図98において、(a)は平面図、(b)
と(c)はA−A断面図を例示するものである。図にお
いて、11はニオブ三リチウム基板、131dはTiを
拡散した部分で導波路のコアとなる部分である。図98
(c)は表面にシリコン酸化膜等のバッファ層11bを
形成したものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来例1では光ファイ
バの位置調節に多くの時間を要する問題がある。従来例
2および従来例3では、光導波路に図99に例示するよ
うなコアをクラッドで取り囲んだもの(以下埋め込み型
光導波路という)を用いると、光導波路のコアと光ファ
イバの高さあるいは光導波路のコアと光半導体素子の光
軸高さが歩留良く一致しない問題があった。
【0011】本発明は、光ファイバを無調整で精度良く
且つ従来に比べ歩留まり良く取り付け可能な光導波路付
基板と、それを用いる光モジュール装置の提供を目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】光ファイバとの結合を簡
易化するには、従来例2又は従来例3のように支持基板
2に光導波路付基板1と光ファイバ1を位置決め搭載す
ればよい。しかし、発明が解決しようとする課題の項に
記載したように従来例2又は従来例3の場合に高い位置
精度を歩留まり良く得ることが困難であった。
【0013】その原因を解析したところ、光導波路の表
面が平坦でないことが原因になっていることがわかっ
た。即ち、表面が平坦でないため突起形成用電極14の
形状精度が悪化し、突起15,16の形状及び高さ精度
が悪化することがわかった。
【0014】例えば図98に例示するイオン交換ガラス
光導波路やTi拡散LN光導波路は表面が平坦である
が、図99に例示するような埋め込みコア131を有す
る光導波路20の場合は表面が平坦とはならない。
【0015】図99の埋め込み型導波路の場合、最上層
であるオーバークラッド122は、コア131による凹
凸のある面上に堆積される。そのため図100に例示す
るように表面が平坦とはならない。
【0016】ここに図100(a)は平面図、図100
(b)と(c)は、例えばFHD法(例えばオプトロニ
クス27巻4号133ページ、1998年5月号、株式
会社オプトロニクス社発行等に記載)により形成された
硝子導波路の断面模式図又はスピンコーティングとRI
Eで形成されたプラスチック光導波路(例えば1991
年電子情報通信学会春期全国大会講演論文集 4−22
8(講演番号C−211)あるいはELECTRONICS LETTER
S 9th June 1994 Vol. 30 No. 12 pp.958-960等に記
載)の断面模式図である。(b)及び(c)は(a)の
A−A断面図である。
【0017】また図100(c)はプラズマCVD法
(電子情報通信学会技術研究報告 EMD−97−55
又はIEICE TRANS. ELECTORON., VOL. E80-C, NO. 1 JAN
UARY 1997, p. 130 等に記載)により形成された硝子導
波路の断面模式図であり、(d)及び(e)は(a)の
B−B断面図である。
【0018】当該図に例示するように、オーバークラッ
ド122の表面はコア131の上が盛り上がった状態に
なり平坦にはならない。上記3つの方法を比較するとF
HD法による硝子光導波路が最も平坦である。次に、ス
ピンコーティング法によるプラスチック光導波路が平坦
性が良く、プラズマCVD法による硝子光導波路が最も
平坦性が悪い。
【0019】このように図100に例示するような埋め
込み型のコア131を有する光導波路20に従来例2及
び従来例3を適用した場合、フォトリソグラフィープロ
セスによって表面に形成した突起形成用電極14のパタ
ーン形状に歪みを生じ位置合わせ用嵌合突起15の高さ
精度が劣化することがわかった(以下これを問題1とす
る)。
【0020】また、他の要因としてオーバークラッド層
122の厚さ誤差があることもわかった。即ち図98に
例示する拡散型光導波路20dにはオーバークラッドが
無い(バッファ層として1〜3μm程度のシリコン酸化
膜11b等が付加される場合があるが、膜が薄いため厚
さ誤差に起因する高さ誤差は無視できる程度に小さいも
のとなる)が、図99に例示するような埋め込み型光導
波路20には厚いオーバークラッド122が形成されて
いる。オーバークラッド層122の厚さは最低でも10
μm以上になる。
【0021】通常、導波路を構成する層には平均±5
%、最大では±10%の製造厚さ誤差を生ずる。そのた
めオーバークラッド122の厚さが10μmを越えると
最大±1μm以上の高さ誤差を生ずる。そのためコア1
31から見た突起15,16の高さにも誤差を生ずる
(以下これを問題2とする)。
【0022】更にオーバークラッド層122が厚いため
横方向にも位置ずれし易くなることがわかった。即ち突
起形成用電極14(以下これを位置調節機構形成用パタ
ーン14という)はフォトマスクをコア131に目合わ
せして位置合わせされ形成される。
【0023】この際、オーバークラッド122の表面に
あるマスクのパターンとオーバークラッド122の下に
あるコア131とを顕微鏡で見ながら目合わせするが、
高さが異なるため両方に焦点を合わせるのが困難になり
合わせ精度が低下することがわかった。
【0024】更にコア131とオーバークラッド122
表面との高さの差のため顕微鏡の光軸が僅かに傾むいた
場合にも位置ずれが生ずることがわかった(以下これを
問題3とする)。
【0025】手段1は上記問題のうち問題1の解決を目
的としたものである。
【0026】手段1:手段1を用いる光導波路付基板の
基本構成を図1に示す。図1(a)は平面図、図1
(b)と図1(c)は図1(a)を線A−Aに沿って切
断した断面図である。なお図1(b)は光路導波路がプ
ラスチック光導波路又はFHD法によるガラス光導波路
の場合、図1(c)はプラズマCVD又は熱CVDによ
るガラス光導波路の場合を例示している。
【0027】本手段は図1に例示するように光導波路の
コア131の両サイドにコア131と同じ層で構成され
かつ幅が広い層(表面平坦化層)132を形成し、その
上に位置調節機構(突起)15を形成するようにしたも
のである。なお図1の位置調節機構15は厳密には位置
調節機構形成用パターン14と突起15によって形成さ
れている。ここで位置調節機構15は、図96の半田バ
ンプ16も含むものとする(以下同様)。
【0028】表面平坦化層132の上側のクラッド層1
2の表面は、平坦で且つ周囲に比べて高い面になるため
位置調節機構形成用パターン14の歪みが小さくなる。
よって問題1が解決され位置調節機構(突起)15の高
さ精度が向上する効果が得られる。
【0029】次に手段2〜手段11は問題2の解決を目
的としたもので、このうち手段2〜手段4及び手段6〜
手段8はコアを形成するする層の高さと位置調節機構を
形成する層の高さを同じに(して高さ誤差を無く)する
もの、手段5、手段9及、手段10及び手段11はコア
を形成する面と位置調節機構を形成する面との間に挿入
される層の厚さを必要最低限のものと(し高さ誤差を低
減)するものである。以下手段2〜手段11について説
明する。
【0030】手段2:手段2を用いる光導波路付基板の
基本構成を図2に示す。図2(a)は平面図、図2
(b)と図2(c)は図2(a)を線A−Aに沿って切
断した断面図である。なお図2(b)は光路導波路がプ
ラスチック光導波路又はFHD法によるガラス光導波路
の場合、図2(c)はプラズマCVD又は熱CVDによ
るガラス光導波路の場合を例示している。
【0031】本手段は図2に例示するように、基板11
上にクラッド121を形成し当該クラッド121上にコ
ア131と位置調節機構15を形成するものである。な
お図2の位置調節機構15は厳密には位置調節機構形成
用パターン14と突起15によって形成されている。
【0032】コア131を形成する層と位置調節機構1
5を形成する層が同じになるので、上記問題2に起因す
るコア131と位置調節機構15の高さ方向誤差が無く
なる効果を生ずる。なお位置調節機構15の形成に後述
する手段13又は手段14を併用すると、問題2と同時
に問題1と問題3も改善される。
【0033】手段3:手段3を用いる光導波路付基板の
基本構成を図3に示す。図3(a)は平面図、図3
(b)と図3(c)は図3(a)を線A−Aに沿って切
断した断面図である。なお図3(b)は光路導波路がプ
ラスチック光導波路又はFHD法によるガラス光導波路
の場合、図3(c)はプラズマCVD又は熱CVDによ
るガラス光導波路の場合を例示している。
【0034】本手段は図3に例示するように、基板11
上にクラッド121と、高さ調節用クラッド123を形
成し、当該高さ調節用クラッド123上にコア131
と、位置調節機構15を形成するものである。なお図3
の位置調節機構15は厳密には位置調節機構形成用パタ
ーン14と突起15によって形成されている。
【0035】本手段による効果を図4に示す。図4
(a)は本手段を用いた光導波路付基板の平面図、図4
(b)は図4(a)を線A−Aに沿って切断した断面
図、図4(c)は図4(b)の要部拡大図である。
【0036】本手段を用いると、図4(a)又は(b)
に例示するようにクラッド121を用いて光部品搭載用
台座121aを形成し、この上に光部品3を搭載して高
さ調節をすることが可能になる。また、高さ調節用クラ
ッド123を用いて光部品の活性層31と光導波路のコ
ア131の光軸の高さを精度良く一致させることがこと
が可能になる。
【0037】例えば、図5(a)に光導波路の断面拡大
図を例示するが、図示したように、光導波路のラッド1
21の厚さをHUC、高さ調節用クラッド123の厚さを
AD、コア131の厚さをHCとすると、基板表面から
見たコア中心の高さHWGは、 HWG=HUC+HAD+(HC/2) となる。また図5(b)に光部品3である半導体レーザ
3の断面を例示するが、図示したように、基板表面から
見た半導体レーザ3の活性層31中心の高さをH LDとす
ると、図5(b)に記載していない絶縁膜、電極、固着
用材料等の厚さを加えたとしても一般に、 HLD≪HWG である。そこで光軸の高さを合わせるために半導体レー
ザ3を持ち上げる必要がある。そこで、例えば、図4に
例示するようにクラッド121の一部を利用して台座1
21aを形成すると台座とクラッドの高さが自動的に一
致する。
【0038】そして、高さ調節用クラッド123の厚さ
ADとコア131の厚さHCの1/2の和(HAD+HC
2)がHLDに等しくなるようにすると、半導体レーザ
3と光導波路20の光軸高さを一致させることができ
る。
【0039】この方法を用いると、高さ方向の誤差要因
が高さ調節用クラッド123の厚さ誤差だけになる。一
般に高さ調節用クラッド123は薄いので、この方法を
用いることにより、その厚さ誤差による高さ誤差を小さ
くできるようになる効果を生ずる。
【0040】本手段を用いると更に、図3(b)及び
(c)に例示するように、コア131を形成する面の高
さと位置調節機構15を形成する面の高さが同じになる
ので、上記問題2に起因するコアと位置調節機構15の
高さ方向誤差が無くなる効果を生ずる。本手段について
も位置調節機構15の形成に後述する手段13又は手段
14を併用すると、問題2と同時に問題1と問題3も改
善される。
【0041】手段4:手段4を用いる光導波路付基板の
基本構成を図6に示す。図6(a)は平面図、図6
(b)と図6(c)は図6(a)を線A−Aに沿って切
断した断面図である。なお図6(b)は光路導波路がプ
ラスチック光導波路又はFHD法によるガラス光導波路
の場合、図6(c)はプラズマCVD又は熱CVDによ
るガラス光導波路の場合を例示している。
【0042】本手段は図6に例示するように、基板11
上にクラッド12と、コア131と、コアと同じ層で構
成される高さ調節層133を形成し、当該高さ調節層1
33上に位置調節機構15を形成するものである。なお
図6の位置調節機構15は厳密には位置調節機構形成用
パターン14と突起15によって形成されている。
【0043】本手段を用いてもコア131と位置調節機
構15を形成する面の高さが同じになるので、上記問題
2に起因するコア131と位置調節機構15の高さ方向
誤差が無くなる効果を生ずる。なお本手段についても、
位置調節機構15の形成に後述する手段13又は手段1
4を併用すると問題2と同時に問題1と問題3も改善さ
れる。
【0044】手段5:手段5を用いる光導波路付基板の
基本構成を図7に示す。図7(a)は平面図、図7
(b)と図7(c)は図7(a)を線A−Aに沿って切
断した断面図である。なお図7(b)は光路導波路がプ
ラスチック光導波路又はFHD法によるガラス光導波路
の場合、図7(c)はプラズマCVD又は熱CVDによ
るガラス光導波路の場合を例示している。
【0045】本手段は図7に例示するように、基板11
上にクラッド121と、コア131と、コアと同じ層で
構成される高さ調節層133と、高さ調節用クラッド
(高さ調節層133と位置調節機構15の間に形成され
たクラッド)123を形成し、当該高さ調節用クラッド
123上に位置調節機構15を形成するものである。な
お図7の位置調節機構は厳密には位置調節機構形成用パ
ターン14と突起15によって形成されている。
【0046】後述する手段21を用いて、図57(b)
に例示するように、支持基板2上に当該光導波路付基板
1を載置して光導波路20と光半導体素子3の光結合を
行う際、光導波路20のコア131と光半導体素子3の
活性層との高さ合わせが容易になる効果を得られる。
【0047】即ち、支持基板2の表面と高さ調節用クラ
ッド123が接するように2つの基板を重ね合わせる
と、支持基板2に載置した光素子3と光導波路20との
光軸高さが一致するからである。
【0048】このとき高さ調節用クラッド123の厚さ
を調節することによって光導波路20の高さを調節する
ことができる。一般に高さ調節用クラッド123は薄い
層になるので製造誤差に起因する厚さ誤差が小さくな
る。その結果高さ誤差が小さくなる効果が生ずる。
【0049】本手段を用いると更に、コア131と高さ
調節機構15が形成される面の高さの差が高さ調節用ク
ラッド123の厚さだけに低減されるので、上記問題2
に起因するコア131と位置調節機構15の高さ方向誤
差が低減される効果を生ずる。なお、本手段についても
位置調節機構15の形成に後述する手段13又は手段1
4を併用すると、問題2と同時に問題1と問題3も改善
される。
【0050】手段6:手段6を用いる光導波路付基板の
基本構成を図8に示す。図8(a)は平面図、図8
〈b〉と図8(c)は図8(a)を線A−Aに沿って切
断した断面図である。なお図8(b)は光路導波路がプ
ラスチック光導波路又はFHD法によるガラス光導波路
の場合、図8(c)はプラズマCVD又は熱CVDによ
るガラス光導波路の場合を例示している。
【0051】本手段は図8に例示するように、基板11
tにクラッドとして用いることが可能な透明体を用い、
当該基板11t上に直接コア131と位置調節機構15
を形成するものである。なお図8の位置調節機構は厳密
には位置調節機構形成用パターン14と突起15によっ
て形成されている。
【0052】ここにクラッドとして用いることが可能な
基板とは、屈折率がコアよりも小さく且つ所定の屈折率
差とすることができること及びその他光導波路のコアに
要求される条件を具備する基板を意味する。
【0053】手段2と同様にコア131と位置調節機構
15が同じ高さに形成されるため、上記問題2に起因す
るコアと位置調節機構の高さ方向誤差が無くなる効果を
生ずる。更に、位置調節機構15の形成に後述する手段
13又は手段14又は手段15又は手段17を併用する
と、問題2と同時に問題1と問題3も改善される。
【0054】更に、本手段では直接基板表面に位置合調
節機構15を形成するので、手段1〜手段5を用いる場
合のように位置合調節機構15を導波路を構成する層の
上に形成する場合に比べ、多用な構造の位置合調節機構
を用いることが可能になる効果を生じる。
【0055】位置合調節機構の具体例は、例えば電極上
に形成した半田突起、結晶基板を異方性エッチングして
形成した溝や突起、モールド整形技術を用いて形成した
硝子やプラスチック基板上の溝や突起などである。
【0056】手段7:手段7を用いる光導波路付基板の
基本構成を図9に示す。図9(a)は平面図、図9
(b)と図9(c)は図9(a)を線A−Aに沿って切
断した断面図である。なお図9(b)は光路導波路がプ
ラスチック光導波路又はFHD法によるガラス光導波路
の場合、図9(c)はプラズマCVD又は熱CVDによ
るガラス光導波路の場合を例示している。
【0057】本手段は図9に例示するように、クラッド
として用いることが可能な透明体による基板11tと、
当該基板11t上の高さ調節用クラッド123を有し、
当該高さ調節用クラッド123上にコア131と位置調
節機構15を形成するものである。なお図9の位置調節
機構は厳密には位置調節機構形成用パターン14と突起
15によって形成されている。
【0058】クラッド11t上に高さ調節用クラッド1
23を有するので、基板上に搭載した光部品3とコア1
31の精密な高さ合わせが可能になる効果を生ずる。
【0059】図10は基板上に光部品3を搭載する場合
の構成を例示するものである。図10(a)は平面図、
図10(b)は図10(a)を線A−Aに沿って切断し
た断面図である。図示したように、本構成を用いると、
高さ調節用クラッド123の厚さを調節して基板11に
搭載した光部品3の光軸と光導波路のコア131の高さ
を一致させることができる。
【0060】更に手段2と同様に、コア131と位置調
節機構15を形成する層が同じになるので、上記問題2
に起因するコア131と位置調節機構15の高さ方向誤
差が無くなる効果を生ずる。
【0061】更に位置調節機構15の形成に後述する手
段13又は手段14を併用すると、問題2と同時に問題
1と問題3も改善される。なお基板11tにサファイ
ヤ、シリコンカーバイト、酸化ベリリウム、窒化ホウ素
等を用いると良好な熱放散特性が得られる。
【0062】手段8:手段8を用いる光導波路付基板の
基本構成を図11に示す。図11(a)は平面図、図1
1(b)と図11(c)は図11(a)を線A−Aに沿
って切断した断面図である。なお図11(b)は光路導
波路がプラスチック光導波路又はFHD法によるガラス
光導波路の場合、図11(c)はプラズマCVD又は熱
CVDによるガラス光導波路の場合を例示している。
【0063】本手段は図12に例示するような基板に光
導波路のクラッドが埋め込まれた窪みを形成した構造
(以下これをテラス構造という)の光導波路付基板に対
して本発明を適用するものである。ここに図12(a)
は斜視図、図12(b)は図12(a)を線A−Aに沿
って切断した断面図である。
【0064】このテラス構造を有する光導波路付基板の
製造方法は、例えば1997年電子情報通信学会エレク
トロニクスソサイエティ大会講演論文集1,359ペー
ジ、同論文集204ページ等に記載されている。本構造
を用い、図12(b)に例示するようにテラス部16に
光部品を搭載すると、光導波路のコアと光部品の光軸の
高さが一致する。
【0065】本手段は上記テラス構造を用い、図11に
例示するように基板11表面と同じ高さの位置にコア1
31を形成し、基板11表面に位置調節機構15を形成
するものである。なお図11の位置調節機構15は厳密
には位置調節機構形成用パターン14と突起15によっ
て形成されている。
【0066】手段2と同様に、コア131と位置調節機
構15を形成する層の高さが同じになるので、上記問題
2に起因するコア131と位置調節機構15の高さ方向
誤差が無くなる効果を生ずる。更に位置調節機構15の
形成に後述する(手段13又は手段14又は手段15又
は手段17)を併用すると、問題2と同時に問題1と問
題3も改善される。
【0067】また本手段では直接基板に位置調節機構1
5を形成するので、手段1〜手段5及び手段8を用いる
場合のように、位置調節機構15を導波路を構成する層
の上に形成する場合に比べ多用な構造の位置調節機構を
用いることが可能になる効果を生じる。
【0068】具体的には、位置調節機構として例えば電
極上に形成した半田突起、結晶基板を異方性エッチング
して形成した溝や突起、モールド整形技術を用いて形成
した硝子やプラスチック基板上の溝や突起などを用いる
ことが可能になる効果を生ずる。
【0069】手段9:手段9を用いる光導波路付基板の
基本構成を図13に示す。図13(a)は平面図、図1
3(b)と図13(c)は図13(a)を線A−Aに沿
って切断した断面図である。なお図13(b)は光路導
波路がプラスチック光導波路又はFHD法によるガラス
光導波路の場合、図13(c)はプラズマCVD又は熱
CVDによるガラス光導波路の場合を例示している。
【0070】本手段は図12に例示したテラス構造を用
い、図13に例示するように基板11表面と同じ高さの
位置に高さ調節用クラッド123を形成し、その上にコ
ア131と位置調節機構15を形成するものである。な
お図13の位置調節機構15は厳密には位置調節機構形
成用パターン14と突起15によって形成されている。
【0071】クラッド121上に高さ調節用クラッド1
23を有するので、図14に例示するように、光部品を
テラス16上に搭載したとき、コア131と光部品活性
層31の高さを精密に一致させることが可能になる効果
を生ずる。なお図14(a)は光導波路付基板の平面
図、図14(b)は図14(a)を線Y−Yに沿って切
断した断面図、図14(c)は図14(a)を線X−X
に沿って切断した断面図である。
【0072】本手段を用いる光導波路付基板は高さ調節
用クラッド123の厚さを調節してコア131と光部品
活性層31の相対高さを調節することができる。一般に
高さ調節用クラッド123は薄いので製造誤差が小さく
なり高さ誤差も低減される。
【0073】また手段2と同様に、コア131と位置調
節機構15を形成する層の高さが同じになるので、上記
問題2に起因するコア131と位置調節機構15の高さ
方向誤差が無くなる効果を生ずる。更に位置調節機構1
5の形成に後述する手段13又は手段14を併用する
と、問題2と同時に問題1と問題3も改善される。
【0074】なお光部品3に半導体レーザ等を用いる
と、発熱量が大きいため基板11を通して放熱する必要
があるが、基板にシリコン、サファイヤ、酸化ベリリウ
ム、窒化ホウ素等を用いると良好な熱放散特性が得られ
る。
【0075】ここまでは手段5を除きコア131と位置
調節機構15を形成する層の高さを同じにしたが、例え
ば図2、図3、図7、図9、図13等に記載の高さ調節
用クラッド123程度の厚さであれば層が異なってもそ
の高さ誤差は小さいものとなる。
【0076】コア131を形成する層と高さ調節用クラ
ッドの間に位置調節機構15を形成すると、基板上に搭
載した光半導体素子と光導波路のコアとの高さ合わせが
容易になる効果を生ずる。更に基板上に位置調節機構を
形成することが可能になる。
【0077】位置調節機構を基板上に形成すると、位置
調節機構に突起以外に溝を用いることが可能になり、基
板や導波路の材料に応じて最適の位置調節機構を選択で
きるようになる効果を生ずる。手段10と手段11はこ
の原理を用いるものである。以下に手段10と手段11
について説明する。
【0078】手段10:手段10を用いる光導波路付基
板の基本構成を図15に示す。図15(a)は平面図、
図15(b)と図15(c)は図15(a)を線A−A
に沿って切断した断面図である。なお図15(b)は光
路導波路がプラスチック光導波路又はFHD法によるガ
ラス光導波路の場合、図15(c)はプラズマCVD又
は熱CVDによるガラス光導波路の場合を例示してい
る。
【0079】図15に例示するように、クラッドとして
用いることが可能な透明体基板11t上に高さ調節用ク
ラッド123を有し、且つ当該高さ調節用クラッド12
3上にコア131を、基板11t上に位置調節機構15
を形成するものである。なお図15の位置調節機構15
は厳密には位置調節機構形成用パターン14と突起15
によって形成されている。
【0080】基板11t上に高さ調節用クラッド123
を有するので、図16に例示するように、基板11t表
面に光部品3を載せ、高さ調節用クラッド123の厚さ
を調節して光導波路コア131と光部品3光軸との高さ
合わせすることが可能になる効果を生ずる。なお図16
(a)は本手段を用いて構成された光導波路付基板の平
面図、図16(b)は図16(a)を線A−Aに沿って
切断した断面図である。
【0081】また手段5と同様に、光導波路コア131
と高さ調節機構15が形成される面の高さの差が高さ調
節用クラッド132の厚さだけに低減されるので、上記
問題2に起因するコア131と位置調節機構15の高さ
方向誤差が低減される効果を生ずる。更に位置調節機構
15の形成に後述する手段13又は手段14又は手段1
5又は手段17を併用すると、問題2と同時に問題1と
問題3も改善される。
【0082】またこの構成は位置合調節機構15を直接
基板11t上に形成する構成になる。そのため手段1〜
手段5及び手段8を用いる場合のように位置合調節機構
15を導波路を構成する層の上に形成する場合に比べ、
多用な構造のものを用いることが可能になる効果を生じ
る。
【0083】例えば、電極上に形成した半田突起、結晶
基板を異方性エッチングして形成した溝や突起、モール
ド整形技術を用いて形成した硝子やプラスチック基板上
の溝や突起などを用いることが可能になる効果を生ず
る。
【0084】手段11:手段11を用いる光導波路付基
板の基本構成を図17に示す。図17(a)は平面図、
図17(b)と図17(c)は図17(a)を線A−A
に沿って切断した断面図である。なお図17(b)は光
路導波路がプラスチック光導波路又はFHD法によるガ
ラス光導波路の場合、図17(c)はプラズマCVD又
は熱CVDによるガラス光導波路の場合を例示してい
る。
【0085】図17に例示するように、テラス構造を用
い基板11表面と同じ高さの位置に高さ調節用クラッド
123を、そして高さ調節用クラッド123の上にコア
131を形成するとともに、基板11上に位置調節機構
15を形成するものである。なお図17の位置調節機構
15は厳密には位置調節機構形成用パターン14と突起
15によって形成されている。
【0086】基板11表面と同じ高さの面上に高さ調節
用クラッド123を有するので、図18に例示するよう
に、高さ調節用クラッド123の厚さを調節して基板1
1表面に搭載した光部品3の光軸高さとコア131の高
さを精密に合わせせることが容易になる効果を生ずる。
【0087】なお図18(a)は本手段を用いて構成さ
れた光導波路付基板の平面図、図18(b)は図18
(a)を線Y−Yに沿って切断した断面図、図18
(c)は図18(a)を線X−Xに沿って切断した断面
図である。
【0088】また手段5と同様に、コア131と高さ調
節機構15が形成される面の高さの差が高さ調節用クラ
ッド123の厚さだけに低減されるので、上記問題2に
起因するコア131と位置調節機構15の高さ方向誤差
が低減される効果を生ずる。更に位置調節機構15の形
成に後述する(手段13又は手段14又は手段19又は
手段20)を併用すると、問題2と同時に問題1と問題
3も改善される。
【0089】手段10と同様に、この構成は位置合調節
機構15を基板上に形成する構成になるので、位置合調
節機構に多用な構造のものを用いることが可能になる効
果を生じる。例えば、電極上に形成した半田突起、結晶
基板を異方性エッチングして形成した溝や突起、モール
ド整形技術を用いて形成した硝子やプラスチック基板上
の溝や突起などを用いることが可能になる。
【0090】本手段を用いる場合にはテラスを形成する
ので、手段10の場合と異なり基板11に不透明な基板
や任意の屈折率の基板を用いることが可能になる。例え
ば、シリコン基板やセラミック基板を用いることが可能
になる。例えば、シリコン基板は比較的良好な放熱効果
を有する。更に異方性エッチングにより形成した溝を位
置調節機構に用いることができる効果も生ずる。
【0091】手段12は、図19に例示するように手段
1〜11の位置調節機構を液相、個相の相変化を用いる
突起とするものである。例えば図19(a)に例示する
ように、基板11上に突起となる材料に濡れ性のあるパ
ターン14を形成し、このパターン上に突起15を形成
するための材料15pを被着させる。
【0092】図19(b)に例示するように、突起15
を形成するための材料15pに熱エネルギー、化学エネ
ルギー等の何らかのエネルギーを加えて一旦液相化させ
ると、突起15を形成するための材料15pが表面張力
により自動的にドーム状に整形される。
【0093】図19(c)に例示するように、これをそ
のまま固相化させるとドーム状突起15が形成される。
自然現象を利用するので形状が均一になる効果を生じ
る。またドーム状突起を使用すると、U字溝やシリコン
を異方性エッチングして形成されるV溝にはめ込み易く
なる、嵌合時の横方向と高さ方向の精度が良好となる等
の効果を生ずる。
【0094】手段13は図20(a)又は図21(a)
及び図21(b)に例示するように、手段2〜11の光
導波路を構成する層のうち少なくとも位置調節機構が形
成された層よりも上の層をプラスチックにし、位置調節
機構15を半田で形成された突起15にするものであ
る。
【0095】この手段を用いると位置調節機構15の形
成が容易になる。例えば図20(a)に示す光導波路付
基板において、クラッド121を無機材料、コア131
とクラッド122をプラスチックにする。
【0096】その場合、例えば図20(b)のようにク
ラッド121を形成後、無機材料の位置調節機構形成用
パターン14を形成する。次いで図20(c)のように
コア131とクラッド122を形成し、次いで耐酸素プ
ラズマエッチングマスクを形成後、酸素プラズマRIE
でエッチングする。
【0097】有機材料122と131はエッチングされ
るが無機材料はエッチングされないので、図20(d)
のようにクラッド121の表面と位置調節機構形成用パ
ターンが露出する。次いで突起形成用材料を被着させ、
次いで手段12を用いて整形する製造方法を用いること
ができる。
【0098】プラスチックは350℃以下の低温で形成
可能なため、例えば位置調節機構形成用パターンに金属
を用いても損傷を受けない。
【0099】図21(a)はクラッド121もプラスチ
ックの場合の構成を示すものである。この場合には、例
えば図20(b)に相当する工程でクラッド121上に
突起形成用材料に濡れ性が無い無機材料よりなるエッチ
ングストップ層141aを形成する。
【0100】次いで位置調節機構形成用パターン14a
を形成し、次いで図20(c)〜図20(e)に相当す
る工程を用いて光導波路20と突起15を製造すれば、
位置調節機構形成用パターン14a及び突起15の形成
が容易になる。
【0101】図21(b)は図20(b)に相当する工
程でクラッド121上に突起形成用材料15に濡れ性が
ある無機材料よりなる突起被着層141と、突起形成用
材料15に濡れ性が無い無機材料よりなるパターン規定
層142を形成するものである。
【0102】なおパターン規定層142にはコンタクト
ホール14が形成され、突起形成用材料15はこのコン
タクトホール14を介して突起被着層141に被着して
いる。コンタクトホール14の形状が突起15の形状を
規定する。
【0103】上記図20(b)に例示する工程に次いで
図20(c)〜図20(e)に相当する工程を用いて光
導波路20と突起15を製造すれば、位置調節機構形成
用パターン141,142及び突起15の形成が容易に
なる。
【0104】本手段を手段2,4,6,8を用いて構成
された光導波路付基板に適用した場合、位置調節機構形
成用パターンとコアが同じ層の上に形成されるので、問
題2と問題3が解決される。
【0105】手段3,5,7,9,10,11に適用し
た場合にも、コアと位置調節機構形成用パターンの間に
ある層の厚さが薄いので、やはり問題2と問題3が改善
される。手段2,3,6,7,8,9,10,11に適
用した場合は、位置調節機構形成用パターンを形成する
面の表面が平らなので問題1が解決される。
【0106】手段4,5に適用した場合場合について
も、位置調節機構形成用パターンを形成する面は最も飛
び出した部位で且つ平坦な面であるので、問題1が解決
される。
【0107】手段14は手段2〜11の光導波路を構成
する層のうち少なくとも位置調節機構が形成された層よ
りも上の層をプラズマCVD(以下P−CVDという)
でつくり、位置調節機構15を半田で形成された突起に
するものである。
【0108】この手段を用いると、突起15を用いる位
置調節機構の形成が容易になる。例えば適切なエッチン
グガス(例えばフロン系ガスや他の炭素とフッ素の化合
物)を用いてRIEを行うと、硝子やシリコン酸化膜等
の誘電体材料はエッチングされるが金属はエッチングさ
れない。更にP−CVDを用いると、450℃以下の低
温で導波路用薄膜を形成することが可能になる。
【0109】この性質を利用すると、例えば基板上に電
気配線用や光素子固着用の電極パターンを形成し、その
上にP−CVDによる光導波路を形成し、次いで基板を
被覆する光導波路のうち電極パターン上の光導波路膜の
みをRIEで除去して電極パターンを露出させても、電
極が損傷を受けない。
【0110】同様に、基板上に突起形成用パターンを形
成したあとで光導波路を形成し、次いで導波路をエッチ
ングして当該パターンを露出させるプロセスを用いるこ
とが可能になる。
【0111】例えば図20(a)に示す光導波路付基板
において、コア131とクラッド122を二酸化シリコ
ン又は窒化シリコンとし、低温のプラズマCVDで形成
するする。その場合、例えば図20(b)のようにクラ
ッド121を形成したのち、金属製の位置調節機構形成
用パターン14を形成する。
【0112】次いで図20(c)のようにコア131と
クラッド122を形成し、次いで金属製エッチングマス
クを形成後選択性のあるエッチングガスを用いてRIE
を行う。
【0113】二酸化シリコン又は窒化シリコン製のクラ
ッド122とコア131はエッチングされるが金属はエ
ッチングされないので、図20(d)のようにクラッド
121の表面と位置調節機構形成用パターン14を露出
させることができる。次いで突起形成用材料を被着さ
せ、次いで手段12を用いて整形し突起を形成するする
方法を用いることができる。
【0114】本手段を手段2,4,6,8を用いて構成
された光導波路付基板に適用すると、位置調節機構形成
用パターンとコアが同じ層の上に形成されるので、問題
2と問題3が解決される。
【0115】手段3,5,7,9,10,11に適用し
た場合にも、コアと位置調節機構形成用パターンの間に
ある層の厚さが薄いので、やはり問題2と問題3が改善
される。手段2,3,6,7,8,9,10,11に適
用した場合は、位置調節機構形成用パターンを形成する
面の表面が平らなので問題1が解決される。
【0116】手段4,5に適用した場合についても、位
置調節機構形成用パターンを形成する面は最も飛び出し
た部位で且つ平坦な面であるので、問題1が解決され
る。
【0117】手段15は図22(a)に例示するよう
に、手段2〜11の光導波路20を構成する層のうち少
なくとも位置調節機構15aが形成された層よりも上の
層をプラスチックにすると共に、位置調節機構15を溝
15aにするものである。
【0118】例えば基板11tに硝子、透明なセラミッ
ク、プラスチック等を用いれば、モールド加工(金型へ
の射出による整形や型押し)などにより溝を形成するこ
とが可能になる。
【0119】また透明な結晶を用いればエッチング等に
より溝を形成することが可能である。またどのような材
料であっても、半導体製造に用いられる微細加工技術、
例えばドライエッチング技術を用いて溝を形成すること
が可能になる。
【0120】そこで、例えば図22(b)〜図22
(d)に例示するように、溝15aを形成後コア131
及びクラッド122を形成し、次いでエッチングで溝1
5aの上側の導波路層を除去し溝15aを露出させる工
程を用いることができる。
【0121】このような加工方法を用いると、溝形成の
ためのマスク合わせ等が平坦面上で行われるため、溝の
精度が向上する。更に当該溝15a又は溝15aと同時
に形成された目合わせ用パターンに目合わせして光導波
路のコア131を形成すれば、溝とコア131の位置精
度が向上する。
【0122】位置調節機構用溝15aに位置合わせして
コア131を形成すれば、コア131と位置調節機用構
5aの相対位置精度が向上する効果が得られる。基板1
1tに無機材料を用いこれより上の層131,122に
プラスチックを用いれば、基板11表面が酸素プラズマ
RIEのエッチングストップ層になり、溝露出工程のエ
ッチング量の精密な管理が不要になる効果を生ずる。
【0123】また基板11tをプラスチックにする場合
には、図23に例示するように溝15aの表面に無機材
料のエッチングストップ層141を形成すればよい。こ
のエッチングストップ層141には金属、アモルファス
シリコン、誘電体膜等を用いることができる。
【0124】本手段を用いると更に、溝15aを形成す
る層とコア131を形成する層が同じになるため問題2
と問題3が解決される。溝15aが形成される面が平坦
なので問題1も解決される。手段16は図24(a)に
例示するように、手段2〜11のうちの1の手段を用い
る場合において、位置調節機構15を溝15aにし、そ
の上に無機材料のエッチングストップ層141を形成
し、その上にプラスチックよりなる残りの光導波路層1
31,122を形成するものである。
【0125】半導体製造に用いられる微細加工技術、例
えばドライエッチング技術を用いて溝形成すれば、精密
な位置調節機構用溝15aを形成することができる。ま
た、例えば図24(b)〜図24(d)に例示するよう
に、溝15aを形成後エッチングストップ層141と光
導波路131,122を形成し、次いでエッチングで溝
15aの上側の導波路層を除去し溝を露出させる加工工
程を用いることができる。
【0126】このような工程を用いれば、溝15a形成
のためのマスク合わせ等が平坦面上で行われるため、溝
15aの位置及び形状精度が向上する。更に当該溝15
a又は溝15aと同時に形成された目合わせ用パターン
に目合わせして光導波路のコア131を形成すれば、溝
15aとコア131の位置精度が向上する効果が得られ
る。
【0127】本手段を手段2〜4、手段7又は手段9に
適用すれば、溝を形成する層とコアを形成する層が同じ
になるため問題2と問題3が解決される。溝が形成され
る面が平坦なので問題1も解決される。
【0128】本手段を手段5に適用すると、溝を形成す
る層とコアを形成する層の間に入る層が薄いため問題2
と問題3が解決される。溝が形成される面が平坦なので
問題1も解決される。手段17は図24(a)に例示す
るように、手段2〜11の光導波路20を構成する層の
うち少なくとも位置調節機構15が形成された層よりも
上の層を、プラズマCVDで製造した誘電体膜131,
122にすると共に位置調節機構15を溝15aにする
ものである。
【0129】例えば基板11tに硝子、透明なセラミッ
ク等を用いれば、金型を用いるモールド加工などにより
溝を形成することが可能である。また透明な結晶を用い
ればエッチング等により溝形成することが可能になる。
またどのような材料であっても半導体製造に用いられる
微細加工技術、例えばドライエッチング技術を用いて溝
形成することが可能である。
【0130】そこで、例えば図24(b)〜図24
(d)に例示するように、溝15aを形成後光導波路膜
131,122を形成し、次いでエッチングで溝15a
の上側の導波路層122を除去し溝15aを露出させる
工程を用いることができる。
【0131】このような加工方法を用いると、溝15a
形成のためのマスク合わせ等が平坦面上で行われるた
め、溝の位置精度と形状精度が向上する。更に当該溝1
5a又は溝15aと同時に形成された目合わせ用パター
ンに目合わせして光導波路のコア131を形成すれば、
溝15aとコア131の位置精度が向上する。
【0132】基板11tにシリコンやセラミック等のフ
ッ素系ガスや炭化フッ素系ガスのプラズマに耐性のある
材料を用い、これより上の層131,122にP−CV
Dによるシリコン酸化膜等の誘電体を用いれば、基板1
1表面が上記ガスを用いるRIEのエッチングストップ
層になり、溝露出工程のエッチング量の精密な管理が不
要になる効果を生ずる。
【0133】また基板11tを硝子等の上記ガスに対す
る耐エッチング性がない材料にする場合には、図23に
例示するように溝15aの表面にエッチングストップ層
141を形成すればよい。このエッチングストップ層に
は金属、アモルファスシリコン及び金属とシリコンとの
化合物等を用いることができる。
【0134】本手段を用いると更に、溝15aを形成す
る層とコア131を形成する層が同じになるため問題2
と問題3が解決される。溝15aが形成される面が平坦
なので問題1も解決される。
【0135】手段18は図24に提示するように、手段
2〜11のうちの1の手段を用いる場合において、位置
調節機構15を溝15aにし、その上に金属膜、アモル
ファスシリコン、金属とシリコンの酸化膜等のエッチン
グストップ層141を形成し、その上にプラズマCVD
で形成された誘電体膜よりなる残りの光導波路層13
1,122等を形成するものである。
【0136】半導体製造に用いられる微細加工技術、例
えばドライエッチング技術を用いて溝形成すれば、精密
な位置調節機構用溝を形成することができる。また、例
えば図24(b)〜図24(d)に例示するように、溝
15aを形成後エッチングストップ層141と光導波路
131,122等を形成し、次いでエッチングで溝15
aの上側の導波路層を除去し溝を露出させる加工工程を
用いることができる。
【0137】このような工程を用いれば、溝15a形成
のためのマスク合わせ等が平坦面上で行われるため、溝
15aの精度が向上する。更に当該溝15a又は溝15
aと同時に形成された目合わせ用パターンに目合わせし
て光導波路のコア131を形成すれば、溝15aとコア
131の位置精度が向上する効果が得られる。
【0138】本手段を手段2〜4、手段7又は手段9に
適用すれば、溝を形成する層とコアを形成する層が同じ
になるため問題2と問題3が解決される。溝が形成され
る面が平坦なので問題1も解決される。
【0139】本手段を手段5に適用すると、溝を形成す
る層とコアを形成する層の間に入る層が薄いため問題2
と問題3が解決される。溝が形成される面が平坦なので
問題1も解決される。
【0140】手段19は図25(a)又は図26に例示
するように、手段8,11(テラス基板使用の光導波路
付基板)において、基板11に溝15aを形成しこれを
位置調節機構15とするものである。
【0141】例えば基板11に硝子、セラミック、プラ
スチック等を用いれば、金型を用いるモールド加工など
により溝を形成することが可能である。また結晶を用い
ればエッチング等により溝形成することが可能になる。
またどのような材料であっても半導体製造に用いられる
微細加工技術、例えばドライエッチング技術を用いて溝
形成することが可能である。
【0142】そこで、例えば図25(b)〜図25
(d)に例示するように、溝15aを形成後光導波路を
構成する層131,122等を形成し、次いでエッチン
グで溝15aの上側の導波路層を除去し溝15aを露出
させる工程を用いることができる。
【0143】このような加工方法を用いると、溝形成の
ためのマスク合わせ等が平坦面上で行われるため、溝の
位置精度と形状精度が向上する。更に当該溝15a又は
溝15aと同時に形成された目合わせ用パターンに目合
わせして光導波路のコア131を形成すれば溝とコアの
位置精度が向上する。
【0144】基板11に無機材料を用いこれより上の層
にプラスチックを用いれば、基板11表面が酸素プラズ
マRIEのエッチングストップ層になり、溝15a露出
工程のエッチング量の精密な管理が不要になる効果を生
ずる。
【0145】また基板11をプラスチックにする場合に
は、図26に例示するように溝15aの表面に無機材料
のエッチングストップ層141を形成すればよい。この
エッチングストップ層141には金属、アモルファスシ
リコン、誘電体膜等を用いることができる。
【0146】基板11にシリコンやセラミック等のフッ
素系ガスや炭化フッ素系ガスのプラズマに耐性のある材
料を用い、これより上の光導波路を構成する層131,
122等にP−CVDによるシリコン酸化膜等の誘電体
を用いれば、基板11表面が上記ガスを用いるRIEの
エッチングストップ層になり、溝15a露出工程のエッ
チング量の精密な管理が不要になる効果を生ずる。
【0147】また基板11を硝子等の上記ガスに対する
耐エッチング性がない材料にする場合には、図26に例
示するように溝15aの表面にエッチングストップ層1
41を形成すればよい。このエッチングストップ層14
1には金属、アモルファスシリコン及び金属とシリコン
との化合物等を用いることができる。
【0148】手段8及び手段11を用いる光導波路付基
板は、基板11に溝を形成しクラッド121で埋め込ん
でいるので、基板11にシリコン等の高屈折率材料や不
透明なセラミック等の不透材料を用いることができる。
これらはプラズマCVDで形成した誘電体やプラスチッ
クに対するエッチングストップ層になる。
【0149】溝15aを形成する層とコア131を形成
する層が同じあるいは間に入る高さ調節用クラッド12
3が薄いので問題2と問題3が解決される。溝15aが
形成される面が平坦なので問題1も解決される効果も生
ずる。
【0150】手段20は図25(a)に例示するよう
に、手段8,11(テラス基板使用の光導波路付基板)
において、基板11にシリコンを用い位置調節機構に異
方性エッチングで形成した溝15aを用いるものであ
る。
【0151】基板11にシリコンを用い異方性エッチン
グで形成すると製作が容易になり、溝15aの形状精度
が向上する効果が得られる。更にシリコンは硝子やプラ
スチックに対するエッチングストップ層となるため、例
えば図25(b)〜図25(d)の製造工程に例示する
ように、溝15aを形成した後上の層131,122を
被着させ、次いでエッチングで除去し溝15aを露出さ
せる工程を用いることができる。
【0152】位置調節機構用溝15aに位置合わせして
コアを形成すれば、位置調節機構用溝15aとコア13
1の相対位置精度とが向上する。あるいは、位置調節機
構用溝15aと同時に位置合わせマークを形成し、これ
に位置合わせしてコア131を形成すれば、位置調節機
構用溝15aとコア131の相対位置精度が向上する効
果が得られる。
【0153】溝15aを形成する層とコア131を形成
する層が同じあるいは間に入る高さ調節用クラッド12
3が薄いので問題2と問題3が解決される。溝15aが
形成される面が平坦なので問題1も解決される。
【0154】手段21〜手段28は請求項1〜11の光
導波路付基板1と他の基板(支持基板)を用いて光ファ
イバと光導波路又は光半導体素子と光導波路を光結合す
る光モジュール装置の構成に関するものである。
【0155】このうち請求項21、請求項23〜請求項
25(グループ1)は、図27(a)に例示するよう
に、支持基板2に光ファイバ嵌合溝22と嵌合機構21
を有するものである。
【0156】図27(a)のような支持基板2と光導波
路付基板を用い、図27(b)のように光導波路付基板
1上の位置調節機構15を支持基板2上の嵌合機構21
に嵌合させて2つの基板を組み合わせると、2つの基板
が精密に位置合わせされる。
【0157】なお図27において、光ファイバと光導波
路だけの結合行う場合には、光半導体素子3は不要であ
る。また光導波路の入射端と出射端の両方に光ファイバ
を接続する場合には、図28に例示するように両方に光
ファイバ嵌合溝を形成すればよい。
【0158】請求項22、請求項26〜請求項28(グ
ループ2)は、図29(a)に例示するように、支持基
板2が光ファイバ嵌合溝22と嵌合機構21以外に更に
光部品3を具備するするものである。
【0159】グループ2のように光半導体素子3を支持
基板2に搭載する構成にすると、光導波路付基板1の基
板11に熱伝導が悪い材料(例えば硝子やプラスチック
等)を用いることが可能になる。
【0160】例えば硝子やフッ素樹脂等を用いると、熱
伝導率が悪いが基板に形成した配線の浮遊容量を低減さ
せることができる。また例えば図30に例示するよう
に、支持基板2と光導波路付基板1の両方に光部品3を
搭載してもよい。
【0161】一方の基板をシリコンのような熱伝導率が
良い材料(電気伝導性があるため絶縁膜を形成するが、
絶縁膜が薄いため浮遊容量が大きくなりやすい)にし、
この基板に半導体レーザのように発熱が大きいがインピ
ーダンスが小さい素子を搭載し、他方の基板をセラミッ
クや硝子やプラスチックのような熱伝導率が悪いが配線
の浮遊容量を小さくできるものとし、これにフォトダイ
オードのように発熱が小さいがインピーダンスが大きい
素子を搭載すれば、放熱性と低容量性を兼ね備えたモジ
ュールが実現される効果が生ずる。
【0162】グループ1の他の効果であるが、グループ
1場合には、支持基板2上の光ファイバガイド溝22の
形成にダイヤモンドソー5等を使用できる利点がある。
例えば図31(a)に示すように、グループ2の基板に
はチップ搭載領域25が必要である。
【0163】そのため、例えばダイヤモンドソーによる
溝形成が困難になる。例えば図31(a)のようにダイ
ヤモンドソー5で溝形成すると、チップ搭載領域にも溝
ができてしまい、チップの搭載が困難になる。
【0164】一方グループ1の場合、図31(b)のよ
うに基板の右側を低くしても差し支えないので、ダイヤ
モンドソー5により溝を形成しても何ら障害が発生しな
い。ダイヤモンドソーを用いるとエッチング等の方法に
比べ、比較的深い溝を比較的速く形成できる利点があ
る。
【0165】以下手段21〜28について説明する。手
段21を用いる光モジュール装置の構成を図32及び図
33に例示する。図32(a)と図33(a)は光ファ
イバ3と光導波路20を光結合する例、図32(b)と
図33(b)は光導波路付基板1に光導波路20と光結
合された光部品3が搭載されている例である。なお図3
2と図33の違いであるが、図33の光導波路付基板が
テラス構造であるのに対し、図32の光導波路付基板が
テラス構造でないことが異なる。
【0166】本手段は図32(a)に例示するように、
光ファイバ嵌合溝22と突起嵌合溝21を有する支持基
板2と請求項12,13,14に記載の光導波路付基板
(請求項1〜11に記載の光導波路付基板のなかから選
択された1の光導波路付基板で且つ位置調節機構が液相
と固相の相変化を利用して形成された突起であるもの)
1とを用い、突起15を支持基板2の突起嵌合溝21に
嵌合させ、且つ光ファイバ4を光ファイバ嵌合溝22に
嵌合させて光導波路20と光ファイバ4を位置合わせし
て光結合し、光モジュール装置を構成するものである。
【0167】半導体素子製造等に用いられている精密加
工技術を利用すれば、容易に支持基板2上に光ファイバ
嵌合溝22と突起嵌合溝21を精密に位置合わせして形
成することが可能である。例えばフォトリソグラフィー
とエッチングによる方法、精密金型による射出形成又は
プレス方等を用いることができる。
【0168】そのため、本手段を用いて支持基板2上に
光導波路付基板1と光ファイバ4を載置すれば、光ファ
イバ4と光導波路20を無調整で光結合することが可能
になる効果を生ずる。
【0169】また光導波路付基板1に光ファイバ嵌合溝
を形成する必要が無くなるので、光導波路付基板1上へ
の光導波路20の形成が容易になる効果も生ずる。なお
光半導体素子3等を搭載する場合には、図32(b)に
例示するように光導波路付基板1に搭載すればよい。
【0170】手段22を用いる光モジュール装置の構成
を図34及び図35に例示する。図34と図35の違い
であるが、図35の光導波路付基板がテラス構造である
のに対し、図34の光導波路付基板がテラス構造でない
ことが異なる。
【0171】本手段は図34に例示するように、光ファ
イバ嵌合溝22と突起嵌合溝21と光半導体素子を有す
る支持基板2と、請求項12に記載の光導波路付基板の
うち請求項1〜11に係るものから選択された少なくと
も1つの光導波路付基板(請求項1〜11に記載の光導
波路付基板のなかから選択された1の光導波路付基板で
且つ位置調節機構が液相と固相の相変化を利用して形成
された突起であるもの)1とを用い、光導波路付基板1
の突起15を支持基板2の突起嵌合溝21に嵌合させ且
つ光ファイバ嵌合溝22に光ファイバ4を嵌合させて、
光導波路20と光ファイバ4及び光導波路20と光半導
体素子3を位置合わせして光結合し、光モジュール装置
を構成するものである。
【0172】フォトリソグラフィーとエッチングによる
方法、精密金型による射出形成又はプレス方等を用いれ
ば、光ファイバ嵌合溝22と突起嵌合溝21を精密に位
置合わせして、これらを支持基板2上に形成することが
できる。
【0173】支持基板2の光ファイバ嵌合溝22と突起
嵌合溝21を精密に位置合わせすすることができるの
で、本手段を用いて支持基板2に光導波路付基板1と光
ファイバ4を嵌合させれば、光ファイバ4と光導波路2
0と光半導体素子3を無調整で精密に位置合わせし、光
結合できるようになる効果を生ずる。
【0174】更に光半導体素子3を支持基板2に搭載す
るので、光導波路付基板1の基板11に熱伝導率が悪い
基板を用いることも可能になる。例えばセラミック等の
熱伝導率が悪い基板は基板に形成した電極の浮遊容量が
小さくなる利点を有する。また複数の光半導体素子を搭
載する場合、図28に例示するようにその特性に応じて
幾つかを支持基板2に、残りを光導波路付基板1に搭載
することも可能になる。
【0175】また光導波路付基板1をダイヤモンドソー
で切断して端面形成することや端面を研磨することが可
能になる効果も生ずる。光導波路付基板1に光半導体素
子3を搭載する場合には、その端面をエッチング等によ
り形成し、チップ搭載領域を確保するする必要がある。
しかし本手段を用い、全ての光半導体素子を支持基板2
に搭載すれば、光導波路付基板1にはチップ搭載領域が
不要になるのでダイヤモンドソーで切断して端面形成す
ることや端面を研磨することが可能になる。
【0176】ダイヤモンドソーで切断する方法はエッチ
ングによる場合に比べ端面形成に要する時間が短縮され
る。端面を研磨するとエッチングによる場合に比べ端面
の散乱損失が低減される効果を有する。また光導波路付
基板1に光ファイバ嵌合溝を形成する必要が無くなるの
で、光導波路2の形成が容易になる。
【0177】手段23を用いる光モジュール装置の構成
を図36、図37及び図38に例示する。これらはいず
れも支持基板2に形成された突起21aを光導波路付基
板1の突起嵌合溝15aに嵌合させて両者を位置合わせ
するものである。
【0178】図36は正方形に近い矩形の突起21aと
溝15aを用いるもの、図37(a)と図37(b)は
長方形の突起21aと溝15aを用いるもの、図38は
多数の帯状の突起21aと溝15aを用いるものであ
る。また図37(a)の突起及び溝は基板より短いが、
図37(b)の突起又は溝は基板の端まで達している。
【0179】本手段は図36、図37、図38に例示す
るように、光ファイバ嵌合溝22と突起21aを有する支
持基板2と請求項15〜20に記載の光導波路付基板1
のなかから選択された1の光導波路付基板で且つ溝で構
成される位置調節機構15a(突起嵌合溝15a)を有
するものとを用い、突起21aを突起嵌合溝15aに嵌合
させて光導波路20と光ファイバ4を位置合わせし光結
合する光モジュール装置である。なお図36、図37、
図38では光導波路付基板1にチップ3が搭載されてい
るが、必要なければチップ3を搭載しない構成とすれば
よい。
【0180】フォトリソグラフィーとエッチングによる
方法、精密金型による射出形成又はプレス法等を用いれ
ば、光ファイバ嵌合溝22と突起21aを精密に位置合わ
せして、これらを支持基板2に形成することができる。
【0181】支持基板2の光ファイバ嵌合溝22と突起
21aを精密に位置合わせすることができるので、本手段
を用いて支持基板2に光導波路付基板1と光ファイバ4
を嵌合させれば、光ファイバ4と光導波路20を無調整
で精密に位置合わせし、光結合できるようになる効果を
生ずる。
【0182】光導波路付基板1に突起嵌合溝15aが必
要であるが、光ファイバ嵌合溝を形成する必要が無くな
る。光ファイバ嵌合溝は光ファイバのサイズに合わせて
比較的大きな深い溝にする必要があるが、図36の構成
に用いられる突起嵌合溝の場合には溝に嵌合する突起21
aを小さくして溝15aを小さくすることができる。
【0183】溝15aが小さく浅いものになるので光導
波路の形成が容易になる。更に1994年電子情報通信
学会秋期大会講演論文集エレクトロニクス1,197ペ
ージに記載の方法を用いて溝15a付基板を平坦化すれ
ば、光導波路の製造が容易になる。この際溝を小さくで
きるので、基板平坦化の歩留まりが向上する効果を生ず
る。
【0184】手段24を用いる光モジュール装置の構成
を図39及び図40に例示する。手段24は支持基板2
と光導波路付基板1上の溝15aに球状部材61を挟み
込み、支持基板2と光導波路付基板1を位置合わせする
ものであるが、図39は溝21,15aの間口が正方形
の場合、図40は溝21,15aの形状を変化させたも
のである。
【0185】図40(a)は支持基板2と光導波路付基
板1の溝21,15aを間口が長方形の複数の溝に、図
40(b)は光導波路付基板1の溝15aを間口が長方
形のひとつの溝に、図40(c)は光導波路付基板1の
溝15aを基板の端から端に達する溝にしたものであ
る。
【0186】手段24は図39、図40に例示するよう
に、光ファイバ嵌合溝22と突起嵌合溝21を有する支
持基板2と請求項15〜20に記載の光導波路付基板1
のなかから選択された1の光導波路付基板で且つ溝15
aで構成される位置調節機構(突起嵌合溝15a)有す
るものとを用い、突起嵌合溝21,15a間に球状部材
61を嵌合させて光導波路20と光ファイバ4を位置合
わせし光結合する光モジュール装置である。なお図3
9、図40では光導波路付基板1にチップ3が搭載され
ているが、必要なければチップ3を搭載しない構成とす
ればよい。
【0187】フォトリソグラフィーとエッチングによる
方法、精密金型による射出形成又はプレス法等を用いれ
ば、光ファイバ嵌合溝22と突起嵌合溝21を精密に位
置合わせして、これらを支持基板2上に形成することが
できる。
【0188】支持基板2の光ファイバ嵌合溝22と突起
嵌合溝21を精密に位置合わせすることができるので、
本手段を用いて支持基板2に光導波路付基板1と光ファ
イバ4を載置すれば、光ファイバ4と光導波路20を無
調整で精密に位置合わせし、光結合できるようになる効
果を生ずる。
【0189】また光導波路付基板2に突起嵌合溝15a
が必要であるが光ファイバ嵌合溝を形成する必要が無く
なる。光ファイバ嵌合溝は光ファイバのサイズに合わせ
て比較的大きな深い溝にする必要があるが、本手段に用
いる突起嵌合溝15aの場合には溝15aに嵌合する球
状部材61を小さくして溝を小さくすることができる。
【0190】溝15aが小さく浅いものになるので光導
波路20の形成が容易になる。更に1994年電子情報
通信学会秋期大会講演論文集エレクトロニクス1,19
7ページに記載の方法を用いて突起嵌合溝15a付の基
板11を平坦化すれば、光導波路20の製造が容易にな
る。この際溝を小さくできるので、平坦化の歩留まりが
向上する効果を生ずる。
【0191】なお図40において、支持基板2に形成し
た溝と同じ形状の溝を光導波路付基板1に形成し、光導
波路付基板1に形成した溝と同じ形状の溝を支持基板2
に形成し(溝の入れ替えをしても)差し支えない。
【0192】手段25を用いる光モジュール装置の構成
を図41に例示する。手段25は支持基板2と光導波路
付基板1上の溝15aに円柱状部材62を挟み込み、支
持基板2と光導波路付基板1を位置合わせするものであ
る。
【0193】図41(a)は支持基板2と光導波路付基
板1の溝21,15aの長さが基板の長さより短いも
の、図41(b)は光導波路付基板1の溝15aが基板
の端から端に達するようにしたもの、図41(c)は支
持基板と光導波路付基板1の溝21,15aを基板の端
から端に達する溝にしたものである。
【0194】手段25は図41に例示するように、光フ
ァイバ嵌合溝22と突起嵌合溝21を有する支持基板2
と請求項15〜20に記載の光導波路付基板1のなかか
ら選択された1の光導波路付基板で且つ溝15aで構成
される位置調節機構(突起嵌合溝15a)を有するもの
とを用い、突起嵌合溝21,15a間に円柱状部材62
を嵌合させて光導波路20と光ファイバ4を位置合わせ
し光結合する光モジュール装置である。なお図41では
光導波路付基板1にチップ3が搭載されているが、必要
なければチップ3を搭載しない構成とすればよい。
【0195】フォトリソグラフィーとエッチングによる
方法、精密金型による射出形成又はプレス法等を用いれ
ば、光ファイバ嵌合溝22と突起嵌合溝21を精密に位
置合わせして、これらを支持基板2上に形成することが
できる。
【0196】支持基板2の光ファイバ嵌合溝22と突起
嵌合溝21を精密に位置合わせすることができるので、
本手段を用いて支持基板2に光導波路付基板1と光ファ
イバ4を載置すれば、光ファイバ4と光導波路20を無
調整で精密に位置合わせし、光結合できるようになる効
果を生ずる。
【0197】また光導波路付基板1に突起嵌合溝15a
が必要であるが、光ファイバ嵌合溝を形成する必要が無
くなる。光ファイバ嵌合溝は光ファイバのサイズに合わ
せて比較的大きな深い溝にする必要があるが、本手段に
用いる突起嵌合溝15aの場合には溝15aに嵌合する
円柱状部材62を小さくして溝15aを小さくすること
ができる。溝15aが小さく浅いものになるので光導波
路20の形成が容易になる。
【0198】更に1994年電子情報通信学会秋期大会
講演論文集エレクトロニクス1,197ページに記載の
方法を用いて溝15a付基板11を平坦化すれば、光導
波路20の製造が容易になる。この際溝15aを小さく
できるので、基板平坦化の歩留まりが向上する効果も生
ずる。
【0199】手段26を用いる光モジュール装置の構成
を図42、図43及び図44に例示する。これらはいず
れも支持基板2に形成された突起21aを光導波路付基
板1の突起嵌合溝15aに嵌合させて両者を位置合わせ
するものである。
【0200】図42は正方形に近い矩形の突起21aと
溝15aを用いるもの、図43は長方形の突起21aと
溝15aを用いるもの、図44は多数の帯状の突起21
aと溝15aを用いるものである。また図43(a)の
突起及び溝は基板より短いが、図43(b)の突起又は
溝は基板の端まで達している。
【0201】手段26は図42、図43、図44に例示
するように、光ファイバ嵌合溝22と突起21aと光半導
体素子3を有する支持基板2と手段15〜20に記載の
光導波路付基板1で且つ溝で構成される位置調節機構
(突起嵌合溝15a)を有するものとを用い、突起21a
を突起嵌合溝15aに嵌合させて光導波路20と光ファ
イバ4及び光導波路20と光半導体素子3を位置合わせ
し光結合する光モジュール装置である。
【0202】フォトリソグラフィーとエッチングによる
方法、精密金型による射出形成又はプレス法等を用いれ
ば、光ファイバ嵌合溝22と突起21aを精密に位置合わ
せして、これらを支持基板2上に形成することができ
る。
【0203】支持基板2の光ファイバ嵌合溝22と突起
21aを精密に位置合わせすることができるので、本手段
を用いて支持基板2に光導波路付基板1と光ファイバ4
を載置すれば、光ファイバ4と光導波路28と光半導体
素子3を無調整で精密に位置合わせし、光結合できるよ
うになる効果を生ずる。
【0204】更に光半導体素子3を支持基板2に搭載す
るので、光導波路付基板1の基板11に熱伝導率が悪い
基板等を用いることも可能になる。また複数の光半導体
素子を搭載する場合、その特性に応じて幾つかを支持基
板に、残りを光導波路付基板に搭載することも可能にな
る。
【0205】また光導波路付基板1をダイヤモンドソー
で切断して端面形成することや端面を研磨することが可
能になる効果も生ずる。光導波路付基板1に光半導体素
子3を搭載する場合にはその端面をエッチング等により
形成し、チップ搭載領域を確保する必要がある。
【0206】しかし本手段を用い、全ての光半導体素子
3を支持基板2に搭載すれば、光導波路付基板1にはチ
ップ搭載領域が不要になるので、ダイヤモンドソーで切
断して端面形成することや端面を研磨することが可能に
なる。
【0207】ダイヤモンドソーで切断する方法はエッチ
ングによる場合に比べ端面形成に要する時間が短縮され
る。端面を研磨するとエッチングによる場合に比べ端面
の散乱損失が低減される効果も生じる。
【0208】また光導波路付基板1に突起嵌合溝15a
が必要であるが光ファイバ嵌合溝22を形成する必要が
無くなる。光ファイバ嵌合溝22は光ファイバのサイズ
に合わせて比較的大きな深い溝にする必要があるが、本
手段に用いる突起嵌合溝15aの場合には溝に嵌合する
突起21aを小さくして溝15aを小さくすることができ
る。溝15aが小さく浅いものになるので光導波路20
の形成が容易になる。
【0209】更に1994年電子情報通信学会秋期大会
講演論文集エレクトロニクス1,197ページに記載の
方法を用いて突起嵌合溝15aが形成された基板を平坦
化すれば、光導波路20の製造が容易になる。この際溝
15aを小さくできるので、平坦化の歩留まりが向上す
る効果を生ずる。
【0210】手段27を用いる光モジュール装置の構成
を図45及び図46に例示する。手段27は支持基板2
と光導波路付基板1上の溝15aに球状部材61を挟み
込み、支持基板2と光導波路付基板1を位置合わせする
ものであるが、図45は溝21,15aの間口が正方形
の場合、図46は溝21,15aの形状を変化させたも
のである。
【0211】図46(a)は支持基板2と光導波路付基
板1の溝21,15aを間口が長方形の複数の溝に、図
46(b)は光導波路付基板1の溝15aを間口が長方
形のひとつの溝に、図46(c)は光導波路付基板1の
溝15aを基板の端から端に達する溝にしたものであ
る。
【0212】手段27は図45、図46に例示するよう
に、光ファイバ嵌合溝22と突起嵌合溝21と光半導体
素子3を有する支持基板2と手段15〜20に記載の光
導波路付基板1で且つ溝15aで構成される位置調節機
構(突起嵌合溝15a)を有するものとを用い、突起嵌
合溝21,15a間に球状部材61を嵌合させて光導波
路20と光ファイバ4及び光導波路20と光半導体素子
3を位置合わせし光結合する光モジュール装置である。
【0213】フォトリソグラフィーとエッチングによる
方法、精密金型による射出形成又はプレス法等を用いれ
ば、光ファイバ嵌合溝22と突起嵌合溝21を精密に位
置合わせして、これらを支持基板2上に形成することが
できる。
【0214】支持基板2の光ファイバ嵌合溝22と突起
嵌合溝21を精密に位置合わせすることができるので、
本手段を用いて支持基板2に光導波路付基板1と光ファ
イバ4を載置すれば、光ファイバ4と光導波路20と光
半導体素子3を無調整で精密に位置合わせし、光結合で
きるようになる効果を生ずる。
【0215】更に光半導体素子3を支持基板2に搭載す
るので、光導波路付基板の基板に熱伝導率が悪い基板等
を用いることも可能になる。また複数の光半導体素子を
搭載する場合、その特性に応じて幾つかを支持基板2
に、残りを光導波路付基板1に搭載することも可能にな
る。
【0216】また光導波路付基板をダイヤモンドソーで
切断して端面形成することや端面を研磨することが可能
になる効果も生ずる。光導波路付基板1に光半導体素子
を搭載する場合にはその端面をエッチング等により形成
しチップ搭載領域を確保する必要がある。
【0217】しかし本手段を用い、全ての光半導体素子
を支3持基板2に搭載すれば、光導波路付基板1にはチ
ップ搭載領域が不要になるので、ダイヤモンドソーで切
断して端面形成することや端面を研磨することが可能に
なる。
【0218】ダイヤモンドソーで切断する方法はエッチ
ングによる場合に比べ端面形成に要する時間が短縮され
る。端面を研磨するとエッチングによる場合に比べ端面
の散乱損失が低減される効果を有する。
【0219】また光導波路付基板1に突起嵌合溝15a
が必要であるが光ファイバ嵌合溝を形成する必要が無く
なる。光ファイバ嵌合溝は光ファイバ4のサイズに合わ
せて比較的大きな深い溝にする必要があるが、本手段に
用いる突起嵌合溝15aの場合には溝15aに嵌合する
球状部材61を小さくして溝15aを小さくすることが
できる。溝15aが小さく浅いものになるので光導波路
20の形成が容易になる。
【0220】更に1994年電子情報通信学会秋期大会
講演論文集エレクトロニクス1,197ページに記載の
方法を用いて突起嵌合溝15aを形成した基板を平坦化
すれば、光導波路20の製造が容易になる。この際溝1
5aを小さくできるので、平坦化の歩留まりが向上する
効果も生ずる。
【0221】手段28を用いる光モジュール装置の構成
を図47に例示する。手段28は支持基板2と光導波路
付基板1上の溝15aに円柱状部材62を挟み込み支持
基板2と光導波路付基板1を位置合わせするものであ
る。
【0222】図47(a)は支持基板2と光導波路付基
板1の溝21,15aの長さが基板の長さより短いも
の、図47(b)は光導波路付基板1の溝15aが基板
の端から端に達するようにしたものである。
【0223】手段28は図47に例示するように、光フ
ァイバ嵌合溝22と突起嵌合溝21と光半導体素子3を
有する支持基板2と手段15〜20に記載の光導波路付
基板1で且つ溝で構成される位置調節機構(突起嵌合溝
15a)を有するものとを用い、突起嵌合溝21,15
a間に円柱状部材62を嵌合させて光導波路20と光フ
ァイバ4及び光導波路20と光半導体素子3を位置合わ
せし光結合する光モジュール装置である。
【0224】フォトリソグラフィーとエッチングによる
方法、精密金型による射出形成又はプレス法等を用いれ
ば、光ファイバ嵌合溝22と突起嵌合溝21を精密に位
置合わせして、これらを支持基板2上に形成することが
できる。
【0225】支持基板2の光ファイバ嵌合溝22と突起
嵌合溝21を精密に位置合わせすることができるので、
本手段を用いて支持基板2に光導波路付基板1と光ファ
イバ4を載置すれば、光ファイバ4と光導波路20と光
半導体素子3を無調整で精密に位置合わせし、光結合で
きるようになる効果を生ずる。
【0226】更に光半導体素子3を支持基板2に搭載す
るので、光導波路付基板の基板に熱伝導率が悪い基板等
を用いることも可能になる。また複数の光半導体素子3
を搭載する場合、その特性に応じて幾つかを支持基板2
に、残りを光導波路付基板1に搭載することも可能にな
る。
【0227】また光導波路付基板1をダイヤモンドソー
で切断して端面形成することや端面を研磨することが可
能になる効果も生ずる。光導波路付基板1に光半導体素
子3を搭載する場合にはその端面をエッチング等により
形成しチップ搭載領域を確保する必要がある。
【0228】しかし本手段を用い、全ての光半導体素子
3を支持基板2に搭載すれば、光導波路付基板にはチッ
プ搭載領域が不要になるので、をダイヤモンドソーで切
断して端面形成することや端面を研磨することが可能に
なる。
【0229】ダイヤモンドソーで切断する方法はエッチ
ングによる場合に比べ端面形成に要する時間が短縮され
る。端面を研磨するとエッチングによる場合に比べ端面
の散乱損失が低減される効果も生ずる。
【0230】また光導波路付基板1に突起嵌合溝15a
が必要であるが光ファイバ嵌合溝を形成する必要が無く
なる。光ファイバ嵌合溝は光ファイバ4のサイズに合わ
せて比較的大きな深い溝にする必要があるが、本手段に
用いる突起嵌合溝15aの場合には溝15aに嵌合する
円柱状部材62を小さくして溝15aを小さくすること
ができる。溝15aが小さく浅いものになるので光導波
路20の形成が容易になる。
【0231】更に1994年電子情報通信学会秋期大会
講演論文集エレクトロニクス1,197ページに記載の
方法を用いて突起嵌合溝15aを形成した基板11を平
坦化すれば、光導波路20の製造が容易になる。この際
溝15aを小さくできるので、平坦化の歩留まりが向上
する効果も生ずる。
【0232】手段29と手段30は支持基板2上の突起
嵌合溝21または突起21aの形成方法に関するものであ
る。いずれもシリコンを異方性エッチングして形成する
ものである。
【0233】手段29は手段21,22,24,25,
27,28の支持基板2について、当該支持基板2に、
表面が(100)面であり且つ当該基板を異方性エッチ
ングして上記突起嵌合溝21を形成したシリコン基板を
用いるものである。
【0234】例えば図48に例示するように、シリコン
基板100の表面に酸化膜101を形成し、フォトリソ
グラフィで1枚のフォトマスクを用いて酸化膜101に
エッチング用窓102を形成し、シリコンの異方性エッ
チングで溝103を形成する。
【0235】溝103を光ファイバ嵌合溝22及び突起
嵌合溝21として用いれば、光ファイバ嵌合溝22と突
起嵌合溝21を精密に位置合わせして形成するのが容易
になる効果を生ずる。
【0236】手段30は手段23,26の支持基板2に
ついて、当該支持基板2に、表面が(100)面であり
且つ当該基板を異方性エッチングして上記突起21aを形
成したシリコン基板を用いるものである。
【0237】例えば図48に例示するように、シリコン
基板100の表面に酸化膜101を形成し、フォトリソ
グラフィで1枚のフォトマスクを用いて酸化膜101に
エッチング用窓102を形成し、シリコンの異方性エッ
チングを行う工程を用いると光ファイバ嵌合溝22と突
起21aを精密に位置合わせして形成するのが容易になる
効果を生ずる。
【0238】手段31は支持基板2上の光ファイバ嵌合
溝22の形成方法に関するものであり、シリコンを異方
性エッチングして形成するものである。
【0239】手段31:手段21〜28の支持基板2に
ついて、当該支持基板2に基板の表面が(100)面で
あり且つ当該基板を異方性エッチングして、上記光ファ
イバ嵌合溝22を形成したシリコン基板を用いるもので
ある。
【0240】例えば図48に例示するように、シリコン
基板100の表面に酸化膜101を形成し、フォトリソ
グラフィで1枚のフォトマスクを用いて酸化膜101に
エッチング用窓102を形成し、シリコンの異方性エッ
チングを行う工程を用いると光ファイバ嵌合溝22と突
起嵌合溝22又は突起21aを精密に位置合わせするのが
容易になる効果を生ずる。
【0241】手段32は支持基板2に光導波路収容溝2
3を具備させるもの、手段33は支持基板2上の光導波
路収容溝23の形成方法に関するものである。手段33
は支持基板2上の光導波路収容溝23の形成にシリコン
の異方性エッチングを利用するものである。
【0242】手段32:手段21〜28の支持基板2に
ついて、その表面に光導波路収容溝23を有するものを
用いる。光導波路付基板1の表面から飛び出した光導波
路20が基板2表面に接触するのが防止される。その結
果、光導波路付基板1の位置調節機構15又は15aだ
けで支持基板2の溝21又は突起21aに接触するように
なり、高い位置精度が得られるようになる。
【0243】手段33:手段32の支持基板2につい
て、支持基板2に表面が(100)面のであり、且つ上
記光導波路収容溝23が基板2を異方性エッチングして
形成したものであるシリコン基板を用いる。
【0244】例えば図49に例示するように、シリコン
基板100の表面に酸化膜101を形成し、フォトリソ
グラフィで1枚のフォトマスクを用いて酸化膜101に
エッチング用窓102,104を形成し(図49
(a))、シリコンの異方性エッチングで溝103と1
05を形成する(図49(b))。
【0245】例えば溝103を光導波路収容溝3に用い
溝105を光ファイバ嵌合溝22に用いることができ
る。同時に突起嵌合溝21あるいは突起21a等を形成す
ることも可能である。突起嵌合溝21、突起21a、光
ファイバ嵌合溝及び光導波路収容溝23を同時に形成す
れば、製造工数が低減される効果を生ずる。
【0246】なおファイバ嵌合溝22と光導波路収容溝
23のような幅が異なるつながった溝を形成するには、
図49(a)、(b)に例示するように一旦独立した溝
103,105を形成し、後に図49(c)に例示する
ように、ダイヤモンドカッタ等を用いて溝106を形成
し、2つの溝をつなぐようにすればよい。
【0247】
【発明の実施の形態】図50に本発明による光導波路付
基板の例(第一実施形態)を示す。図50(a)は光導
波路付基板1の斜視図、図50(b)は図50(a)を
図に記載のA方向から見た断面図である。
【0248】11は基板、20は光導波路、15は位置
調節機構である。光導波路20はクラッド121,12
2とコア131と表面平坦化層132で構成され、位置
調節機構15は厳密には位置調節機構形成用パターン1
4と突起15で構成される。
【0249】基板11には例えばシリコン基板を、光導
波路の材料には例えばフッ素化ポリイミド(例えば19
91年電子情報通信学会春期全国大会講演論文集 4-22
8(講演番号C-211)あるいはELECTRONICS LETTERS 9th
June 1994 Vol. 30 No. 12pp.958-960等に記載)を用い
ることができる。位置調節機構形成用パターン14は例
えばチタン薄膜と金薄膜による円形パターンを用いるこ
とができ、突起15には例えば金錫共晶合金を用いるこ
とができる。
【0250】本光導波路付基板は図51にその断面図を
例示する工程により製造した。まず図51(a)に例示
するように基板11にクラッド121とコア用の層13
とエッチング用マスク17を形成する。
【0251】クラッド121とコア用の層13は、スピ
ンコーティング法で基板11にポリイミドワニスを塗布
し、350℃で熱処理して硬化(イミド化)することに
よって形成される。マスク17はシリコーン入り等の耐
酸素プラズマ無機フォトレジスト又はチタン、アルミニ
ウム等の金属薄膜を用いる。
【0252】次に図51(b)に例示するように、酸素
プラズマを用いるRIEでコア131及び表面平坦化層
132を形成する。次いで図51(c)に例示するよう
に、上側のクラッド122を塗布しイミド化し導波路を
形成する。更に詳細な工程は例えば電子情報通信学会技
術研究報告 OPE-95-53 (1995年発表) 等に記載されてい
る。
【0253】次いで図51(d)に例示するように、例
えばリフトオフ法等により表面に位置調節機構形成用パ
ターン14を形成し、次いでリフトオフ法等により突起
用材料15pを被着させる。
【0254】位置調節機構形成用パターンには例えばチ
タン薄膜と金薄膜を積そうしたものを用い、突起用材料
15pには例えば金錫共晶合金を用いる。ここに位置調
節機構形成用パターン14はコア131又はコア131
と同時に形成した位置合わせ用パターン(図示せず)に
目合わせして形成する。
【0255】具体的には、リフトオフ用パターンを形成
するためのフォトレジストにガラスマスク上のパターン
を転写する際に、マスクをコア131又はコア131と
同時に形成した位置合わせ用パターン(図示せず)に目
合わせする。
【0256】次に図51(e)に例示するように、32
0℃以上に加熱すると金錫15pが溶融し表面張力によ
りドーム状に整形される。これを冷却すれば、位置調節
機構形成用パターン14と突起15で構成される位置調
節機構15が形成される。なおこのような突起の形成方
法は例えば特開平9-5586号に開示されている。
【0257】本実施形態では表面平坦化層132を設け
たため、光導波路の基板とは反対の表面のうち当該表面
平坦化層132の上側表面が平坦になる。そのためリフ
トオフ法により位置調節機構形成用パターン14を形成
する際、パターン形状とコアに対するパターンの位置精
度が向上する効果が生ずる。
【0258】本実施形態では基板をシリコン、光導波路
をフッ素化ポリイミドとしたがこれ以外のものも利用で
きることは言うまでもない。例えば基板には、ガラス
(石英ガラスを含む)、セラミック、ポリイミドなどの
プラスチック、サファイヤ等の結晶などを用いることが
できる。
【0259】光導波路にはFHD法やCVD法(熱CV
D及びプラズマCVD)によるガラス導波路やPMM
A、アクリル系、エポキシ系、ポリシロキ酸(シリコー
ン)系などを用いることが出来る。
【0260】位置調節機構形成用パターン14にはニッ
ケル薄膜、クロム薄膜、白金薄膜、タングステン薄膜及
びタングステンシリサイド薄膜などを用いることもでき
る。
【0261】突起15形成用材料には錫、インジウム、
鉛、ビスマス及びこれらの合金、錫、インジウム、鉛、
ビスマス等と金、銀、アルミニウム、アンチモン等との
合金など及びその他の液相化する温度が基板及び光導波
路より低く且つ位置調節機構形成用パターン14との親
和性(濡れ性)が良い材料を用いることが可能である。
【0262】プラズマCVDを用いて突起15の表面に
シリコン酸化膜やシリコン窒化膜を、真空蒸着法やスパ
ッタ法などを用いて突起15の表面にチタン、クロム、
タングステンなどの硬い金属の被覆を施すと、突起の硬
度が増し、溝などに嵌合させたとき変形しにくくなる。
【0263】次に図52は本発明による他の光導波路付
基板の例(第二実施形態)である。図52(a)は光導
波路付基板1の斜視図、図52(b)は図52(a)を
図に記載のA方向から見た断面図である。11は基板、
20は光導波路、15は位置調節機構である。
【0264】光導波路20はクラッド121,122と
コア131と表面平坦化層132で構成され、位置調節
機構15は厳密には金属膜141と位置調節機構形成用
パターン14が形成された誘電体膜142と突起15で
構成される。ここに誘電体膜142には突起15の形状
を規定するための円形の穴14が形成され、この穴が位
置調節機構形成用パターン14の役割を果たしている。
【0265】基板11、光導波路20、突起15には例
えば第一の実施形態に記載のものと同じものを用いるこ
とができる。光導波路がプラスチックの場合には、金属
膜141にはチタン薄膜と金薄膜を積層したものを、誘
電体膜にはプラズマCVDで形成したシリコン酸化膜や
シリコン窒化膜を用いることができる。
【0266】本実施形態による光導波路付基板の製造工
程の例を図53と図54に示す。図53及び図54は図
52(a)をAの方向から見た断面図に対応するもので
ある。図53(a)に例示するように、基板11上にク
ラッド121とコア用ポリイミドワニスを塗布し硬化さ
せた後、コア131及び表面平坦化層132形成用マス
ク17を転写する。マスク17にはアルミニウム、チタ
ン等の金属膜又はシリコーン(ポリシロキ酸)入りフォ
トレジスト等を用いる。
【0267】次いで図53(b)のように、酸素プラズ
マによるRIE(反応性イオンエッチング(Reactive Io
n Etching))によりコア131と表面平坦化層132を
形成する。コア131と表面平坦化層132は同じ層に
より形成されるので同じ厚さになる。
【0268】次いで図53(c)に例示するように、金
属膜141と誘電体膜142を被着させる。なお金属膜
141の形成にはリフトオフ法又はエッチングを用い、
誘電体膜の形成にはプラズマCVD法を用いる。
【0269】次いでエッチングにより不要な部分の誘電
体膜を除去するよともに金属膜141上に円形のコンタ
クトホール14を形成する。このコンタクトホールは突
起15の形状を規定するためのパターン、即ち位置調節
機構形成用パターン14になるので、当該パターン形成
のためのマスクはコア131のパターン又はコアと同時
に形成された位置合わせマーク(図示せず)に目合わせ
され載置される。
【0270】本工程を用いると、位置調節機構形成用パ
ターン14がコア131と同じ高さの面上で目合わせさ
れ且つその表面(表面平坦化層132上表面)が平坦な
ので、そのパターン形状と位置精度が向上する効果が得
られる。なお誘電体膜14をリフトオフ法で形成しても
よい。
【0271】次いで図53(e)に例示するように上側
のクラッド122を塗布し、図54(a)に例示するよ
うにエッチング用マスク18を形成する。このマスク1
8は例えば図4に例示する導波路端面134及びチップ
搭載領域19を形成するマスクと兼用することができ
る。
【0272】次いで図54(b)に例示するように、酸
素プラズマによるRIEを行い誘電体膜142を露出さ
せる。次いでリフトオフ法等によりコンタクトホール1
4上に金錫塊15pを形成する。
【0273】次いで320℃以上に加熱すると金錫塊1
5pが溶融しドーム状に整形され、図54(d)に例示
するような突起15による位置調節機構が形成される。
本実施形態によれば位置調節機構形成用パターン14が
コアと同じ高さで且つ平坦な面上に形成されるため、そ
のパターン形状と位置精度が向上する効果が得られる。
その結果突起15による位置調節機構の位置と高さの精
度が良くなり、コア131と位置調節機構の位置ずれが
小さくなる効果を生ずる。
【0274】本実施形態では基板11をシリコン、光導
波路20をフッ素化ポリイミドとしたがこれ以外のもの
も利用できることは言うまでもない。例えば基板11に
は、ガラス(石英ガラスを含む)、セラミック、ポリイ
ミドなどのプラスチック、サファイヤ等の結晶などを用
いることができる。
【0275】光導波路20にはプラズマCVD法による
ガラス導波路やPMMA、アクリル系、エポキシ系、ポ
リシロキ酸(シリコーン)系などを用いることが出来
る。位置調節機構形成用パターン14にはニッケル薄
膜、クロム薄膜、白金薄膜、タングステン薄膜及びタン
グステンシリサイド薄膜などを用いることもできる。
【0276】突起15形成用材料には錫、インジウム、
鉛、ビスマス及びこれらの合金、錫、インジウム、鉛、
ビスマスと金、銀、アルミニウム、アンチモンなどとの
合金など及びその他の液相化する温度が基板及び光導波
路より低く且つ位置調節機構形成用パターン14との親
和性(濡れ性)が良い材料を用いることが可能である。
【0277】プラズマCVDを用いて突起15の表面に
シリコン酸化膜やシリコン窒化膜を、真空蒸着法やスパ
ッタ法などを用いて突起15の表面にチタン、クロム、
タングステンなどの硬い金属の被覆を施すと、突起の硬
度が増し、溝などに嵌合させたとき変形しにくくなる。
【0278】図55は光導波路にプラズマCVDによる
光導波路を用いる例(第三の実施形態)である。例えば
表面平坦化層132の上に直接クロム、タングステン又
はタングステンシリサイド等によるパターン14を形成
し、これを位置調節機構形成用パターン14として使用
する。
【0279】製造方法には図53(d)〜図54(d)
同様の工程を用いることができる。例えば図53(d)
と同様に表面平坦化層132の上に位置調節機構形成用
パターン14を形成する。なおパターンは図53(d)
のものとは異なり図55(b)に例示するパターン14
のような円形パターンである。
【0280】その後図53(e)に例示するように上側
のクラッド122で埋め込み、後に図54(a)、
(b)に例示するようにRIEで位置調節機構形成用パ
ターン14を露出させる。次いで図54(c)に例示す
るように、金属塊15pを被着させ、次いで図54
(d)に例示するように溶融させて金属塊を整形し、突
起15を形成する。
【0281】本実施形態によっても位置調節機構形成用
パターン14がコアと同じ高さで且つ平坦な面上に形成
されるため、そのパターン形状と位置精度が向上する効
果が得られる。その結果コア131と位置調節機構15
の左右方向と高さ方向の両方の位置ずれが小さくなる効
果を生ずる。
【0282】図56に本発明による光モジュールの構成
例(第四の実施形態)を示す。本実施形態は支持基板2
に第二の実施形態に記載の光導波路付基板1を搭載し、
光ファイバ及び光半導体素子と光結合するものである。
図56(a)は組み合わせる前の支持基板と光導波路付
基板の構成を例示しており、図56(b)は2つの基板
の組み合わせ方法を例示している。
【0283】支持基板2には突起嵌合溝21と光ファイ
バ嵌合溝22と光導波路収容溝23が形成され、更に光
半導体素子3が搭載されている。基板2には例えばシリ
コン基板を用い、異方性エッチングにより突起嵌合溝2
1と光ファイバ嵌合溝22と光導波路収容溝23を形成
する。光半導体素子3は基板表面の電極23にボンディ
ングされている。
【0284】なお異方性エッチングのためのエッチング
用マスクを形成する際、突起嵌合溝21と光ファイバ嵌
合溝22及び光導波路収容溝23を形成するために開け
られるエッチング用窓を、一枚のフォトマスクにより転
写形成することにより、相互の精度がマスクの精度に一
致するようになる。一般にマスクのパターンずれは0.
1μm以下であるので、これらの相対的位置ずれも0.
1μm以下に低減される。
【0285】一方、光導波路付基板1上の突起15はコ
ア131に精密に位置合わせされているので、図56
(b)に例示するように支持基板2上の突起嵌合溝21
に位置調節機構を構成する突起15を嵌合させると、自
動的に光導波路のコア131と光ファイバ4及び光導波
路のコア131と光半導体素子3の位置合わせが行われ
光結合される。
【0286】なお光半導体素子3と光導波路のコア13
1との高さ方向の位置合わせは、突起15又は突起嵌合
溝21の大きさを調節することによって行われる。光フ
ァイバのコア131の高さは光ファイバ嵌合溝22の幅
によって調節される。
【0287】本実施形態によれば、無調整で光ファイバ
4と光導波路20と光半導体素子3の光結合が行われる
効果を生ずる。その際、光導波路付基板1に光ファイバ
嵌合溝22等の凹凸を形成する必要が無くなるので、光
導波路の製造が容易になる効果を生ずる。
【0288】図57に本発明による他の光モジュールの
構成例(第五の実施形態)を示す。図57(a)は組み
合わせる前の支持基板2と光導波路付基板1の構成を例
示しており、図57(b)は2つの基板の組み合わせ方
法を例示している。
【0289】本実施形態の第四の実施形態と異なる部分
は、光導波路付基板1上の位置調節機構15と高さ調節
層133の間に高さ調節用クラッド123が形成されて
いることである。高さ調整用クラッド123には例えば
クラッド121と同じ組成のフッ素化ポリイミドを用い
る。
【0290】高さ調節用クラッド123を形成したの
で、例えば図57(b)に例示するように、支持基板2
の表面に高さ調節用クラッド123の表面が接するよう
に2つの基板1と2を組み合わせた際、高さ調節用クラ
ッド123の厚さを調節してコア131の高さを調節出
来るようになる。
【0291】従って、例えば突起嵌合溝21に比べ突起
15をやや小さくしておいて突起15では左右の位置合
わせのみを行い、高さ方向については高さ調節用クラッ
ド123の厚みを調節して位置合わせすることができる
ようになる。
【0292】このようにすると突起15のへこみ等に起
因する高さ誤差を生じなくなる効果を生ずる。即ち、例
えば突起15と突起嵌合溝21で高さを決めようとする
と、突起15を突起嵌合溝21に強く押しつける必要が
ある。このとき突起15がつぶれ、誤差を生ずる。
【0293】しかし本実施形態を用い、左右方向に±
0.5μm程度動かせるように突起15と突起嵌合溝2
1のサイズを調節すると、突起嵌合溝21に突起15を
嵌合させ且つ基板1を基板2に押しつけたときの圧力の
殆どが支持基板2と高さ調節用クラッド123の間に加
わるため、突起15の変形が防止される。その結果高さ
精度が向上する効果を生じる。
【0294】図58は第五の実施形態に用いられる光導
波路付基板の詳細な構成を例示するもの(第六の実施形
態)である。本実施形態の第四の実施形態と異なる部分
は、光導波路付基板1上の位置調節機構15と高さ調節
層133の間に高さ調節用クラッド123が形成されて
いることである。高さ調整用クラッド123には例えば
クラッド121と同じ組成のフッ素化ポリイミドを用い
る。
【0295】本実施形態による光導波路付基板の製造工
程の例を図59、図60及び図61に示す。図59、図
60及び図61は図58(a)をAの方向から見た側面
図に対応するものである。
【0296】図59(a)に例示するように、基板11
上にクラッド121とコア用ポリイミドワニスを塗布し
硬化させた後コア131及び表面平坦化層132形成用
マスク17を転写する。マスク17にはアルミニウム、
チタン等の金属膜又はシリコーン(ポリシロキ酸)入り
フォトレジスト等を用いる。
【0297】次いで図59(b)のように、酸素プラズ
マによるRIE(反応性イオンエッチング(Reactive Io
n Etching))によりコア131と表面平坦化層132を
形成する。コア131と表面平坦化層132は同じ層に
より形成されるので同じ厚さになる。
【0298】次いで図59(c)に例示するように、高
さ調節用クラッド用ポリイミドを塗布しイミド化する。
この材料にはクラッド121と同じものを用いる。次い
で図59(d)に例示するように、金属膜141と誘電
体膜142を被着させる。なお金属膜141の形成には
リフトオフ法又はエッチングを用い、誘電体膜の形成に
はプラズマCVD法を用いる。
【0299】次いで図60(a)に例示するように、エ
ッチングにより不要な部分の誘電体膜を除去するよとも
に金属膜141上に円形のコンタクトホール14を形成
する。このコンタクトホールは突起15の形状を規定す
るためのパターン即ち位置調節機構形成用パターン14
になるので、当該パターン形成のためのマスクはコア1
31のパターン又はコアと同時に形成された位置合わせ
マーク(図示せず)に目合わせされ載置される。
【0300】本工程を用いると、位置調節機構形成用パ
ターン14がコア131と同じ高さの面上で目合わせさ
れ且つその表面(表面平坦化層132上表面)が平坦な
ので、そのパターン形状と位置精度が向上する効果が得
られる。なお誘電体膜14をリフトオフ法で形成しても
よい。
【0301】次いで図60(b)に例示するように、上
側のクラッド122を塗布し、図60(c)に例示する
ようにエッチング用マスク18を形成する。このマスク
18は例えば図4に例示する導波路端面134及びチッ
プ搭載領域19を形成するマスクと兼用することができ
る。
【0302】次いで図60(d)に例示するように、酸
素プラズマによるRIEを行い誘電体膜142を露出さ
せる。次いで図61(a)に例示するように、リフトオ
フ法等によりコンタクトホール14上に金錫塊15pを
形成する。次いで320℃以上に加熱すると金錫塊15
pが溶融しドーム状に整形され、図61(b)に例示す
るような突起15による位置調節機構が形成される。
【0303】本実施形態によれば位置調節機構形成用パ
ターン14とコアの間に入る層が薄い高さ調節用クラッ
ドだけになるので、コアと位置調節機構との高さ誤差が
小さくなる効果を生ずる。
【0304】更に位置調節機構形成用パターン14が平
坦な面上に形成されるため、そのパターン形状と位置精
度が向上する効果が得られる。コア131と位置調節機
構15の左右方向と高さ方向の両方の位置ずれが小さく
なる効果を生ずる。
【0305】また実施形態5の説明に記載したように、
高さ調節用クラッド123の厚さを調節して支持基板2
に搭載された光半導体素子3と光導波路のコア131の
相対的高さを調節できるようになる効果を生ずる。
【0306】図62は第六の実施形態の変形例(第七の
実施形態)である。本実施形態は第五の実施形態に用い
られる他の光導波路付基板1の例であり、光導波路付基
板1の光導波路にプラズマCVDによるガラス導波路を
用いるものである。図62(a)は斜視図を、図62
(b)は図62(a)を図62(a)に記載の矢印Aの
方向から見た側面図である。
【0307】本実施形態が第六の実施形態と異なるの
は、クラッド121,122、高さ調節用クラッド12
3及びコア131をプラズマCVDで堆積したシリコン
酸化膜としたことと、位置調節機構形成用パターン14
を円形金属膜としたことである。
【0308】位置調節機構形成用パターン14には例え
ばクロム薄膜、タングステン薄膜、タングステンシリサ
イドによる薄膜等を用いる。表面に金メッキ等を施すと
突起用部材との親和性(濡れ性)が向上する。
【0309】第七の実施形態による光導波路付基板は、
図59(d)及び図60(a)の位置調節機構形成用パ
ターン14の形成工程において、金属膜パターン141
を図62に例示する円形パターン14とし、図59及び
図60に記載の誘電体膜142を形成しないこと以外、
第六の実施形態による光導波路付基板と同じ工程で形成
される。
【0310】本実施形態を用いた場合にも位置調節機構
形成用パターン14とコアの間に入る層が薄い高さ調節
用クラッドだけになるので、コアと位置調節機構との高
さ誤差が小さくなる効果を生ずる。
【0311】更に位置調節機構形成用パターン14が平
坦な面上に形成されるためそのパターン形状と位置精度
が向上する効果が得られる。コア131と位置調節機構
15の左右方向と高さ方向の両方の位置ずれが小さくな
る効果を生ずる。
【0312】また実施形態5の説明に記載したように、
高さ調節用クラッド123の厚さを調節して支持基板2
に搭載された光半導体素子3と光導波路のコア131の
相対的高さを調節できるようになる効果を生ずる。
【0313】図63は本発明による他の光導波路付基板
の例(第八実施形態)である。図63(a)は光導波路
付基板1の斜視図、図63(b)と図63(c)は図6
3(a)を図に記載のA方向から見た側面図である。1
1は基板、20は光導波路、15は位置調節機構であ
る。
【0314】図63(b)の光導波路20はクラッド1
21,122とコア131で構成され、図63(c)の
光導波路20はクラッド121,122,123とコア
131で構成される。位置調節機構15は厳密には位置
調節機構形成用パターン14と突起15で構成される。
ここに基板11には窪み10が形成されこの窪み10は
光導波路のクラッド121で満たされている。
【0315】図63(b)の場合にはコア131はその
底面が基板11の表面と一致するような構成になってい
る。図63(c)の場合にはコア131の下に高さ調節
用クラッド123が形成され、高さ調節用クラッド12
3の底面が基板11の表面と一致するような構成になっ
ている。
【0316】本実施形態の基板11は例えばシリコンで
ある。光導波路20のうちのクラッド121は例えばプ
ラズマCVDによるシリコン酸化物、シリコン窒化物又
はFHD法による石英により形成され、コア131とク
ラッド122はプラズマCVDによるシリコン酸化物又
はシリコン窒化物により形成される。
【0317】位置調節機構形成用パターン14はクロ
ム、タングステン又はタングステンシリサイドの薄膜、
突起は金錫共晶合金である。位置調節機構形成用パター
ン14の表面に金等の貴金属による薄膜を形成すると、
突起形成材料の親和性(濡れ性)が向上する。
【0318】図64及び図65に本実施形態による光導
波路付基板の製造工程を例示する。まず図64(a)に
例示するように、シリコン基板11を異方性エッチング
し、溝10を形成する。
【0319】次いで図64(b)に例示するように、プ
ラズマCVD又はFHD法により溝10を埋め込むのに
十分な厚さのシリコン酸化物又は石英の膜12pを堆積
する。次いで図64(c)に例示するように、基板11
表面と溝10に埋めたシリコン酸化物又は石英12p表
面の高さが同じになるように表面を研磨する。ここに1
2pはクラッド121となる。
【0320】次いで図64(d)に例示するように、リ
フトオフ法等により位置調節機構形成用パターン14を
形成する。次いで図65(a)に例示するように、光導
波路のコア131と上側クラッド122を形成する。こ
こに20はクラッド121とコア131とクラッド12
2又はクラッド121,123とコア131とクラッド
122で構成される光導波路である。
【0321】次いで図65(b)に例示するように、エ
ッチングにより位置調節機構形成用パターン14を露出
させる。エッチングはエッチング用ガスにフロン系ガス
や炭化水素を含むガスを用い、RIE法により行うこと
が出来る。
【0322】次いで図65(c)に例示するように、リ
フトオフ法等により金錫等の金属塊15pを形成する。
次いで320℃以上に加熱し表面張力を利用して金属塊
を図65(d)のように整形し、突起15を形成する。
【0323】本実施形態によれば、位置調節機構形成用
パターン14がコアと同じ高さで且つ平坦な面上に形成
されるため、そのパターン形状と位置精度が向上する効
果が得られる。
【0324】その結果コア131と位置調節機構15の
左右方向と高さ方向の両方の位置ずれが小さくなる効果
を生ずる。また図12に例示したように基板に光部品を
搭載し、光導波路と光部品を光結合することが出来るよ
うになる効果を生ずる。
【0325】なお図64(d)に例示した位置調節機構
形成用パターン14を導波路形成後に形成するようにす
れば、当該突起15をFHD法により形成された光導波
路を具備する光導波路付基板に形成することも可能にな
る。
【0326】図66に本発明による他の光モジュールの
構成例(第九の実施形態)を示す。本実施形態は支持基
板2の上に第八の実施形態に記載の光導波路付基板1を
搭載し、光ファイバ4及び光半導体素子3と光結合する
ものである。図66(a)は組み合わせる前の支持基板
2と光導波路付基板1の構成を例示しており、図66
(b)は2つの基板の組み合わせ方法を例示している。
【0327】支持基板2には突起嵌合溝21と光ファイ
バ嵌合溝22と光導波路収容溝23が形成され、更に光
半導体素子3が搭載されている。基板2には例えばシリ
コン基板を用い、異方性エッチングにより突起嵌合溝2
1と光ファイバ嵌合溝22と光導波路収容溝23を形成
する。光半導体素子3は基板2の表面の電極32にボン
ディングされている。
【0328】なお異方性エッチングのためのマスクを形
成する際、突起嵌合溝21と光ファイバ嵌合溝22及び
光導波路収容溝23を形成するために開けられるエッチ
ング用窓を、一枚のフォトマスクにより転写形成するこ
とにより、相互の精度がマスクの精度に一致するように
なる。一般にマスクのパターンずれは0.1μm以下で
あるので、これらの相対的位置ずれも0.1μm以下に
低減される。
【0329】光導波路付基板1上の突起15はコア13
1に精密に位置合わせされているので、図66(b)に
例示するように支持基板2上の突起嵌合溝21に位置調
節機構を構成する突起15を嵌合させると、自動的に光
導波路のコア131と光ファイバ4及び光導波路のコア
131と光半導体素子3の位置合わせが行われ光結合さ
れる。
【0330】なお光半導体素子3と光導波路のコア13
1の相互の高さ方向の位置合わせは突起15又は突起嵌
合溝21の大きさを調節することによって行われる。光
ファイバ4のコアの高さは光ファイバガイド溝22の幅
によって調節される。
【0331】本実施形態によれば、無調整で光ファイバ
4と光導波路20と光半導体素子3の光結合が行われる
効果を生ずる。その際光導波路付基板1に光ファイバガ
イド溝22を形成する必要が無くなるので、光導波路の
製造が容易になる効果を生ずる。
【0332】図67は本発明による他の光導波路付基板
の例(第十実施形態)である。図62(a)は光導波路
付基板1の斜視図、図62(b)と図62(c)は図6
2(a)を図に記載のA方向から見た側面図である。
【0333】図62(b)の場合にはコア131を基板
表面より少し高くし、コアの下に高さ調節クラッド12
3を入れるている。図62(c)の場合にはコア131
の底面と基板11表面の高さを一致させている。
【0334】図62(b)の構成にすると、図12のよ
うに基板表面に光部品3を搭載し、高さ調節クラッド1
23の厚さを調節してコア131と光部品3の高さを一
致させることが可能になる。図67において、11は基
板、20は光導波路、15は位置調節機構である。
【0335】図67(c)の場合光導波路20はクラッ
ド121,122とコア131で構成され、位置調節機
構15は溝15aで構成される(以下この溝15aを突
起嵌合溝という)。ここに基板11には窪みが形成され
この窪みは光導波路のクラッドで満たされている。更に
コアはその底面が基板11の表面と一致するように形成
されている。
【0336】図67(b)の場合光導波路20はクラッ
ド121,122,123とコア131で構成され、位
置調節機構15は突起嵌合溝15aで構成される。ここ
に基板11には窪みが形成されこの窪みは光導波路のク
ラッドで満たされている。コア131の下に高さ調節用
クラッド123が形成されはその底面が基板11の表面
と一致するような構成となっている。
【0337】本実施形態の基板は例えばシリコンであ
り、光導波路は例えばプラズマCVDによるシリコン酸
化物又はFHD法による石英ガラスにより形成され、溝
51aはシリコンの異方性エッチングにより形成され
る。
【0338】図68、図69及び図70に本実施形態に
よる光導波路付基板の製造工程を例示する。まず図68
(a)に例示するように、シリコン基板11を異方性エ
ッチングし、溝10を形成する。
【0339】次いで図68(b)に例示するように、プ
ラズマCVD又はFHD法により溝10を埋め込むのに
十分な厚さのシリコン酸化物の膜12pを堆積する。次
いで図69(a)に例示するように、基板表面と溝に埋
めたシリコン酸化物12p表面の高さが同じになるよう
に表面を研磨する。ここに12pはクラッド121とな
る。
【0340】次いで図69(b)に例示するようにシリ
コン基板11を異方性エッチングし位置調節機構用の突
起嵌合溝15a(以下これを単に突起嵌合溝という)を
形成する。なお、図68(a)で溝10と突起嵌合溝1
5aを同時に形成してもよい。
【0341】次いで図70(a)に例示するように光導
波路のコア131と上側クラッド層122を形成する。
ここに20はクラッド121,122及びコア131で
構成される光導波路又はクラッド121,122,12
3及びコア131で構成される光導波路である。
【0342】次いで図70(b)に例示するように、エ
ッチングにより突起嵌合溝15aを露出させる。エッチ
ングにはフロン系ガスや炭化水素ガスによるRIEを用
いる。
【0343】本実施形態によれば突起嵌合溝15aがコ
アと同じ高さで且つ平坦な面上に形成されるため、その
パターン形状と位置精度が向上する効果が得られる。ま
た位置調節機構15aの形成にシリコンの異方性エッチ
ングを用いるのでその形成が容易になる効果を生ずる。
【0344】更に異方性エッチングは結晶の異方性を利
用するので高い形状精度を有する溝の製造が可能にな
る。その結果、コア131と位置調節機構15である突
起嵌合溝15aの左右方向と高さ方向の両方の位置ずれ
が小さくなる効果を生ずる。
【0345】本実施形態では基板上に突起嵌合溝15a
を形成するが、この溝は例えば間口20μm角、深さ1
0μm程度まで小さく出来るので、導波路製造上は大き
な問題とはならない。
【0346】図71に第十の実施形態の変形例(第11
の実施形態)を、図72に第十の実施形態の他の変形例
(第12の実施形態)を示す。図71(a)は光導波路
付基板1の斜視図、図71(b)と図71(c)は図7
1(a)を図に記載の矢印A方向から見た側面図、図7
2(a)は光導波路付基板1の斜視図、図72(b)は
図72(a)を図に記載の矢印A方向から見た側面図で
ある。
【0347】図71(b)の光導波路20はクラッド1
21,122,123とコア131で構成されている。
図71(c)の光導波路20はクラッド121,122
とコア131で構成されている。
【0348】図71(b)の場合にはコア131を基板
表面より少し高くし、コアの下に高さ調節クラッド12
3を入れるている。図71(c)の場合にはコア131
の底面と基板11表面の高さを一致させるている。
【0349】図71(a)の構成にすると、図12のよ
うに基板表面に光部品3を搭載し、高さ調節クラッド1
23の厚さを調節してコア131と光部品3の高さを一
致させることが可能になる。
【0350】図には明示していないが、図72に例示の
実施形態についても、図71と同様に、コア131の高
さを基板11表面より高くしコア131と基板11表面
(に相当する部位)との間に高さ調節用クラッド123
を挟み込む構造(図71(b)相当)と高さ調節用クラ
ッドを具備しない構造(図71(c)相当)をとること
ができる。
【0351】図71(b)相当の構造にすると、図12
ように基板表面に光部品3を搭載し、高さ調節クラッド
123の厚さを調節してコア131と光部品3の高さを
一致させることが可能になる。
【0352】第11の実施形態と第十の実施形態の違い
は、第十の実施形態の間口が正方形の突起嵌合溝15a
を間口が帯状の突起嵌合溝15aに変形したこと、第1
2の実施形態と第十の実施形態の違いは、第十の実施形
態の間口が正方形の突起嵌合溝15aを多数の間口が帯
状の突起嵌合溝15aに変形したことである。それを除
くと第11の実施形態と第12の実施形態は第十の実施
形態と同じである。
【0353】第十、第11及び第12の実施形態による
光導波路付基板は以下に示す実施形態に用いたとき新た
な効果を生ずる。
【0354】図73に本発明による他の光モジュールの
構成例(第13の実施形態)を示す。本実施形態は支持
基板2の上に第十の実施形態に記載の光導波路付基板1
を搭載し、光ファイバ4及び光半導体素子3と光結合す
るものである。図73(a)は組み合わせる前の支持基
板2と光導波路付基板2の構成を例示しており、図73
(b)は2つの基板の組み合わせ方法を例示している。
【0355】支持基板2には突起21aと光ファイバ嵌
合溝22と光導波路収容溝23が形成され、更に光半導
体素子3が搭載されている。基板2には例えばシリコン
基板を用い、異方性エッチングにより突起21aと光フ
ァイバ嵌合溝22と光導波路収容溝23を形成する。
【0356】図73(a)に記載のような矩形の突起2
1aの形成には、基板にシリコン基板を用い、エッチン
グ用マスクに補償パターンの付いた矩形マスクパターン
を用い、シリコン基板を異方性エッチングすればよい。
詳細な方法は例えば電子情報通信学会エレクトロニクス
ソサイエティ大会講演論文集1,185ページ等に記載
されている。光半導体素子3は基板表面の電極32にボ
ンディングされている。
【0357】なお異方性エッチングのためのマスクを形
成する際、突起21aと光ファイバ嵌合溝22及び光導
波路収容溝23を形成するために開けられるエッチング
用窓を、一枚のフォトマスクにより転写形成することに
より、相互の精度がマスクの精度に一致するようにな
る。一般にマスクのパターンずれは0.1μm以下であ
るので、これらの相対的位置ずれも0.1μm以下に低
減される。
【0358】光導波路付基1板上の突起嵌合溝15aは
コア131に精密に位置合わせされているので、図73
(b)に例示するように支持基板2上の突起21aに突起
嵌合溝15aを嵌合させると、自動的に光導波路のコア
131と光ファイバ4及び光導波路のコア131と光半
導体素子3の位置合わせが行われ光結合される。
【0359】なお光半導体素子3と光導波路のコア13
1との高さ方向の位置合わせは突起21a又は突起嵌合
溝15aの大きさを調節することによって行われる。光
ファイバ4のコアの高さは光ファイバガイド溝22の幅
を調節することにによって調節される。
【0360】本実施形態によれば、無調整で光ファイバ
4と光導波路のコア131と光半導体素子3の光結合が
行われる効果を生ずる。その際光導波路付基板1に光フ
ァイバガイド溝を形成する必要が無くなるので、光導波
路の製造が容易になる効果を生ずる。
【0361】図74に本発明による光モジュールの構成
例(第14の実施形態)を示す。本実施形態は支持基板
2の上に第11の実施形態に記載の光導波路付基板1を
搭載し、光ファイバ4及び光半導体素子3と光結合する
ものである。図74(a)は組み合わせる前の支持基板
2と光導波路付基板1の構成を例示しており、図74
(b)は2つの基板の組み合わせ方法を例示している。
【0362】支持基板2には突起21aと光ファイバ嵌
合溝22と光導波路収容溝23が形成され、更に光半導
体素子3が搭載されている。基板2には例えばシリコン
基板を用い、異方性エッチングにより突起21aと光フ
ァイバ嵌合溝22と光導波路収容溝23を形成する。
【0363】異方性エッチングのためのマスクを形成す
る際、突起21aと光ファイバ嵌合溝22及び光導波路
収容溝23を形成するために開けられるエッチング用窓
を、一枚のフォトマスクにより転写形成することによ
り、相互の精度がマスクの精度に一致するようになる。
一般にマスクのパターンずれは0.1μm以下であるの
で、これらの相対的位置ずれも0.1μm以下に低減さ
れる。
【0364】本実施形態による突起21aの形成には、
第13の実施形態(図73)に記載の突起を形成する場
合のように、補償パターンを必要としないため、本実施
形態を用いると突起21aの形成が容易になる効果を生
ずる。
【0365】光導波路付基板1上の突起嵌合溝15はコ
ア131に精密に位置合わせされているので、図74
(b)に例示するように支持基板2上の突起21aを突
起嵌合溝15aに嵌合させると、自動的に光導波路のコ
ア131と光ファイバ4及び光導波路のコア131と光
半導体素子3の位置合わせが行われ光結合される。
【0366】なお光半導体素子3と光導波路のコア13
1との高さ方向の位置合わせは突起21a又は突起嵌合
溝15aの大きさを調節することによって行われる。光
ファイバ4のコアの高さは光ファイバガイド溝の幅を調
節することによって調節される。
【0367】本実施形態によれば、無調整で光ファイバ
4と光導波路20と光半導体素子3の光結合が行われる
効果を生ずる。その際光導波路付基板1に光ファイバガ
イド溝を形成する必要が無くなるので、光導波路の製造
が容易になる効果を生ずる。
【0368】また支持基板の突起21に光導波路付基板
の突起嵌合溝15aを嵌合させたままでスライドさせる
ことが可能になる。例えば光導波路付基板1をスライド
させて光導波路20の端と光半導体素子3を接近させる
と、光結合効率が向上する効果を生ずる。
【0369】図75に本発明による光モジュールの構成
例(第15の実施形態)を示す。本実施形態は支持基板
2の上に第12の実施形態に記載の光導波路付基板1を
搭載し、光ファイバ4及び光半導体素子3と光結合する
ものである。図75(a)は組み合わせる前の支持基板
2と光導波路付基板1の構成を例示しており、図75
(b)は2つの基板の組み合わせ方法を例示している。
【0370】支持基板2には突起21aと光ファイバ嵌
合溝22と光導波路収容溝23が形成され、更に光半導
体素子3が搭載されている。基板2には例えばシリコン
基板を用い、異方性エッチングにより突起21aと光フ
ァイバ嵌合溝22と光導波路収容溝23を形成する。光
半導体素子は基板表面の電極23にボンディングされて
いる。
【0371】なお異方性エッチングのためのマスクを形
成する際、突起21aと光ファイバ嵌合溝22及び光導
波路収容溝23を形成するために開けられるエッチング
用窓を、一枚のフォトマスクにより転写形成することに
より、相互の精度がマスクの精度に一致するようにな
る。一般にマスクのパターンずれは0.1μm以下であ
るので、これらの相対的位置ずれも0.1μm以下に低
減される。
【0372】本実施形態による突起21aの形成には第
13の実施形態(図73)に記載の突起形成の場合のよ
うな補償パターンを必要としないため、本実施形態を用
いると突起21aの形成が容易になる効果を生ずる。
【0373】更に複数の突起21と溝15aを形成する
ので、突起21aと溝15aが嵌合したときのトータル
の強度を低下させずに突起21aと溝15aを浅くする
ことが可能になる。突起21a又は溝15aが浅くなる
と光導波路付基板1の場合には光導波路の形成が容易に
なる。
【0374】光導波路付基板1上の突起嵌合溝15aは
コア131に精密に位置合わせされているので、図75
(b)に例示するように支持基板2上の突起21aに突
起嵌合溝15aを嵌合させると、自動的に光導波路のコ
ア131と光ファイバ4及び光導波路のコア131と光
半導体素子3の位置合わせが行われ光結合される。
【0375】なお光半導体素子3と光導波路のコア13
1との高さ方向の位置合わせは突起21a又は突起嵌合
溝15aの大きさを調節することによって行われる。光
ファイバ4のコアの高さは光ファイバガイド溝の幅を調
節することによって調節される。
【0376】本実施形態によれば、無調整で光ファイバ
4と光導波路のコア131と光半導体素子3の光結合が
行われる効果を生ずる。その際光導波路付基板1に光フ
ァイバガイド溝を形成する必要が無くなるので、光導波
路の製造が容易になる効果を生ずる。
【0377】また支持基板2の突起21aに光導波路付
基板1の突起嵌合溝15aを嵌合させたままでスライド
させることが可能になる。例えば光導波路付基板1をス
ライドさせて光導波路の端面と光半導体素子3を接近さ
せると、光結合効率が向上する効果を生ずる。
【0378】図76に本発明による光モジュールの構成
例(第16の実施形態)を示す。本実施形態は突起嵌合
溝21有する支持基板2の上に第十の実施形態に記載の
光導波路付基板1を搭載し、光ファイバ4及び光半導体
素子3と光結合するものである。
【0379】突起嵌合溝21球状部材61を嵌合させ、
更にこの球状部材に突起嵌合溝15aを嵌合させて2つ
の基板を位置合わせする。図76(a)は組み合わせる
前の支持基板2と光導波路付基板1の構成を例示してお
り、図76(b)は2つの基板の組み合わせ方法を例示
している。
【0380】支持基板2には突起嵌合溝21と光ファイ
バ嵌合溝22と光導波路収容溝23が形成され、更に光
半導体素子3が搭載されている。基板2には例えばシリ
コン基板を用い、異方性エッチングにより突起嵌合溝2
1と光ファイバ嵌合溝22と光導波路収容溝23を形成
する。光半導体素子3は基板表面の電極32にボンディ
ングされている。
【0381】なお異方性エッチングのためのマスクを形
成する際、突起嵌合溝21と光ファイバ嵌合溝22及び
光導波路収容溝23を形成するために開けられるエッチ
ング用窓を、一枚のフォトマスクにより転写形成するこ
とにより、相互の精度がマスクの精度に一致するように
なる。一般にマスクのパターンずれは0.1μm以下で
あるので、これらの相対的位置ずれも0.1μm以下に
低減される。
【0382】本実施形態によれば第13の実施形態(図
73)に記載の突起21a形成の場合のような補償パタ
ーンを用いる突起21aの形成を必要としないため、製
造が容易になる効果を生ずる。
【0383】光導波路付基板1上の突起嵌合溝15aは
コア131に精密に位置合わせされているので、図76
(b)に例示するように球状部材61を介して光導波路
付基板1の突起嵌合溝15aを支持基板2上の突起嵌合
溝21aに嵌合させると、自動的に光導波路のコア13
1と光ファイバ4及び光導波路のコア131と光半導体
素子3の位置合わせが行われ光結合される。
【0384】なお球状部材61にはガラス、セラミッ
ク、金属球、プラスチック球等を用いる。例えば液晶表
示パネルの液晶封入部の隙間を一定に保つために均一性
な直径を持つセラミックやプラスチックの球体が開発さ
れているので、それを利用することも可能である。球状
部材にガラスやセラミックを用いる場合にはその固定に
低融点ガラスを用いることも可能である。
【0385】光半導体素子3と光導波路のコア131と
の高さ方向の位置合わせは突起嵌合溝21又は突起嵌合
溝15a又は球状部材61の大きさを調節することによ
って行われる。光ファイバ4のコアの高さは光ファイバ
ガイド溝22の幅を調節することによって調節される。
【0386】本実施形態によれば、無調整で光ファイバ
4と光導波路のコア131と光半導体素子3の光結合が
行われる効果を生ずる。その際光導波路付基板1に光フ
ァイバガイド溝のような深い溝を形成する必要が無くな
るので、光導波路の製造が容易になる効果を生ずる。
【0387】図77に本発明による光モジュールの構成
例(第17の実施形態)を示す。本実施形態は支持基板
2の上に第11の実施形態に記載の光導波路付基板1を
搭載し、光ファイバ4及び光半導体素子3と光結合する
ものである。図77(a)及び図77(b)は組み合わ
せる前の支持基板2と光導波路付基板1の構成を例示し
ており、図77(c)は2つの基板の組み合わせ方法を
例示している。
【0388】図77(a)と図77(b)は支持基板2
上の突起嵌合溝21と光導波路付基板上の突起嵌合溝1
5aの形状のみが異なる。突起嵌合溝15a及び21は
図77(a)のように基板内に収まるように形成しても
よいし、図77(b)のように基板の端に達するように
形成してもよい。
【0389】支持基板2には突起嵌合溝21と光ファイ
バ嵌合溝22と光導波路収容溝23が形成され、更に光
半導体素子3が搭載されている。基板2には例えばシリ
コン基板を用い、異方性エッチングにより突起嵌合溝2
1と光ファイバ嵌合溝22と光導波路収容溝23を形成
する。
【0390】異方性エッチングのためのマスクを形成す
る際、突起嵌合溝21と光ファイバ嵌合溝22及び光導
波路収容溝23を形成するために開けられるエッチング
用窓を、一枚のフォトマスクにより転写形成することに
より、相互の精度がマスクの精度に一致するようにな
る。一般にマスクのパターンずれは0.1μm以下であ
るので、これらの相対的位置ずれも0.1μm以下に低
減される。
【0391】光導波路付基板1上の突起嵌合溝15aは
コア131に精密に位置合わせされているので、図77
(b)に例示するように円柱状部材62を介して支持基
板2上の突起嵌合溝15aに光導波路付基板1上の突起
嵌合溝21aを嵌合させると、自動的に光導波路のコア
131と光ファイバ4及び光導波路のコア131と光半
導体素子3の位置合わせが行われ光結合される。
【0392】なお円柱状部材62にはガラス、セラミッ
ク、金属等を用いる。光半導体素子3と光導波路のコア
131との高さ方向の位置合わせは突起嵌合溝21又は
突起嵌合溝15a又は円柱状部材の大きさを調節するこ
とによって行われる。光ファイバのコアの高さは光ファ
イバガイド溝の幅を調節することによって調節される。
【0393】本実施形態によれば、無調整で光ファイバ
4と光導波路のコア131と光半導体素子3の光結合が
行われる効果を生ずる。その際光導波路付基板1に光フ
ァイバガイド溝を形成する必要が無くなるので、光導波
路の製造が容易になる効果を生ずる。
【0394】また円柱状部材62に光導波路付基板1の
突起嵌合溝15aを嵌合させたままでスライドさせるこ
とが可能になる。例えば光導波路付基板1をスライドさ
せて光導波路の端面と光半導体素子3を接近させると、
光結合効率が向上する効果を生ずる。
【0395】図78は本発明による他の光導波路付基板
の例(第18実施形態)である。図78(a)は光導波
路付基板1の斜視図、図78(b)と図78(c)は図
78(a)を図に記載のA方向から見た側面図である。
【0396】図78(b)のようにクラッド121の上
にコア131を形成する場合と、図78(c)のように
クラッド121の上に高さ調節クラッド123を形成
し、その上にコア131を形成する場合がある。
【0397】図78(b)の構成にすると、図4のよう
に基板表面に光部品3を搭載し、高さ調節クラッド12
3の厚さを調節してコア131と光部品3の高さを一致
させることが可能になる。図78において、11は基
板、20は光導波路、15は位置調節機構である。
【0398】図78(b)の場合、光導波路20はクラ
ッド121とコア131とクラッド122で構成され、
位置調節機構15は金属膜141とコンタクトホール1
4が形成された誘電体膜142と突起15で構成され
る。
【0399】図78(c)の場合、光導波路20はクラ
ッド121,122,123とコア131で構成され、
位置調節機構15は金属膜141とコンタクトホール1
4が形成された誘電体膜142と突起15で構成され
る。
【0400】コア131の下のクラッド123はクラッ
ド121の上側表面から見たコアの高さを調節するため
の層である。高さ調節用クラッド123の厚さを調節し
て、例えば図4に例示するようにクラッドで形成された
台座に搭載された光部品の光軸高さと光導波路のコアの
高さを一致させる。
【0401】本実施形態の基板は例えばシリコンであ
り、光導波路は例えばフッ素化ポリイミドである。金属
膜141はチタン薄膜と金薄膜を積層したもの、誘電体
膜142はプラズマCVDで形成した酸化シリコン膜ま
たは窒化シリコン膜である。突起15は金錫共晶合金で
ある。突起15は誘電体膜142に形成されたコンタク
トホール14を通して金属膜141に被着されている。
【0402】本実施形態による光導波路付基板は図5
3、図54とほぼ同様の行程により製作される。金属膜
141、誘電体膜142が形成される層が高さ調整層1
33上ではなくクラッド層121または123上になっ
ていることが図53、図54の場合とは異なる。
【0403】必要であれば金属膜141を被着させると
き、同時に同じ金属薄膜によるコアの目合わせ用パター
ン(位置合わせマーク)も形成する。この場合位置合わ
せマークに目合わせしてコアパターンを形成する。
【0404】本実施形態のクラッド121,123はガ
ラス等の無機材料であっても良い。その場合には突起形
成用パターン14には図79に例示するようなパターン
を用いることができる。
【0405】図79の突起形成用パターン14は金属で
形成された円形の薄膜パターンである。コア131とク
ラッド122がプラスチックの場合にはチタン薄膜と金
薄膜を積層下パターンを用いることができる。
【0406】コア131とクラッド122をプラズマC
VDによる酸化シリコンや窒化シリコンを用いる場合に
は、突起形成用パターン14にはクロム薄膜、タングス
テン薄膜、タングステンシリサイド薄膜等による円形パ
ターンを用いる。この場合にも表面に金メッキ等を施す
と突起が被着し易くなる。
【0407】本実施形態によれば、突起嵌合溝15がコ
アと同じ高さで且つ平坦な面上に形成されるためそのパ
ターン形状と位置精度が向上する効果が得られる。
【0408】図80及び図81は本発明による他の光導
波路付基板の例(第19実施形態)である。図80
(a)と図81(a)は光導波路付基板1の斜視図、図
80(b)と図80(c)は図80(a)を図に記載の
A方向から見た側面図、図81(b)は図81(a)を
図に記載のA方向から見た側面図である。
【0409】図80(b)のように基板11tの上にコ
ア131を形成する場合と、図80(c)又は図81
(b)のように基板11tの上に高さ調節クラッド12
3を形成し、その上にコア131を形成する場合があ
る。
【0410】図80(c)又は図81(b)の構成にす
ると、図10のように基板表面に光部品3を搭載し、高
さ調節クラッド123の厚さを調節してコア131と光
部品3の高さを一致させることが可能になる。
【0411】図80及び図81において、11tは基
板、20は光導波路、15は位置調節機構である。図8
0(b)の場合、光導波路20は基板11tとコア13
1とクラッド122で構成され、位置調節機構15は金
属膜14と突起15で構成される。
【0412】図80(c)及び図81(b)の場合、光
導波路20は基板11tとクラッド122,123とコ
ア131で構成され、位置調節機構15は金属膜14と
突起15で構成される。
【0413】コア131の下のクラッド123は基板1
1tの上側表面から見たコアの高さを調節するための層
である。高さ調節用クラッド123の厚さを調節して、
例えば図10又は図16に例示するように基板表面に搭
載された光部品の光軸高さと光導波路のコアの高さを一
致させる。
【0414】本実施形態の基板11tは例えば石英であ
り、光導波路は例えばフッ素化ポリイミドまたはプラズ
マCVDで製造した酸化シリコン又は窒化シリコンであ
る。本実施形態の場合基板11tは光導波路のクラッド
を兼用している。
【0415】光導波路がフッ素化ポリイミドの場合に
は、金属膜14はチタン薄膜と金薄膜を積層したもので
ある。光導波路がプラズマCVDで製造した酸化シリコ
ン又は窒化シリコンの場合には、金属膜14はクロム薄
膜、タングステン薄膜、タングステンシリサイド薄膜等
である。突起15は金錫共晶合金である。
【0416】基板に金属膜14を被着させた後コア13
1とクラッド122又は高さ調節用クラッド123とコ
ア131とクラッド122を形成する。次いでRIEに
より金属膜14を露出させ、次いで金錫を被着させて突
起15を形成する。
【0417】必要であれば金属膜14を被着させると
き、同時に同じ金属薄膜によるコアの目合わせ用パター
ン(位置合わせマーク)も形成する。この場合位置合わ
せマークに目合わせしてコアパターンを形成する。
【0418】図80(b)及び図81(b)の場合に
は、突起15がコアと同じ高さで且つ平坦な面上に形成
されるためそのパターン形状と位置精度が向上する効果
が得られる。
【0419】図80(c)の場合でも、突起15が形成
される部分とコア131が形成される部分の間の層が高
さ調節用クラッド123だけであるので、コア131と
突起15との高さ誤差が小さくなる効果が得られる。更
に突起15が平坦な面上に形成されるためそのパターン
形状と位置精度が向上する効果が得られる。
【0420】図82は本発明による他の光導波路付基板
の例(第20実施形態)である。図82(a)は光導波
路付基板1の斜視図、図82(b)は図82(a)を図
に記載のA方向から見た側面図である。図82におい
て、11は基板、20は光導波路、15は位置調節機構
である。
【0421】光導波路20はクラッド121,122,
123とコア131で構成され、位置調節機構15は金
属膜14と突起15で構成される。コア131の下のク
ラッド123は基板11の上側表面から見たコアの高さ
を調節するための層である。高さ調節用クラッド123
の厚さを調節して、例えば図13に例示するように基板
表面に搭載された光部品の光軸高さと光導波路のコアの
高さを一致させる。
【0422】本実施形態の基板11は例えばシリコンで
ある。光導波路には例えば次のような2つの構成を用い
ることができる。第一の例は、例えばクラッド121と
高さ調節用クラッド123をプラズマCVDで製造した
酸化シリコン又は窒化シリコンあるいはFHD法で形成
した石英にし、コア131とクラッド122をフッ素化
ポリイミドとする構成である。
【0423】第2の構成は、例えばクラッド121と高
さ調節用クラッド123をプラズマCVDで製造した酸
化シリコン又は窒化シリコンあるいはFHD法で形成し
た石英とし、コア131とクラッド122をプラズマC
VDで製造した酸化シリコン又は窒化シリコンとする構
成である。
【0424】コア131とクラッド122がフッ素化ポ
リイミドの場合には金属膜14はチタン薄膜と金薄膜を
積層したものである。コア131とクラッド122がプ
ラズマCVDで製造した酸化シリコン又は窒化シリコン
の場合には、金属膜14はクロム薄膜、タングステン薄
膜、タングステンシリサイド薄膜等である。突起15は
金錫共晶合金である。
【0425】図64(a)〜図64(c)に例示する行
程で、溝10をクラッド121で埋め込んだ基板を形成
する。次いで高さ調節用クラッドを形成し、次いで金属
膜14を被着させる。次いでコア131とクラッド12
2形成する。次いでRIEにより金属膜14を露出さ
せ、次いで金錫を被着させて突起15を形成する。
【0426】必要であれば金属膜14を被着させると
き、同時に同じ金属薄膜によるコアの目合わせ用パター
ン(位置合わせマーク)も形成する。この場合位置合わ
せマークに目合わせしてコアパターンを形成する。
【0427】本実施形態によれば突起15がコアと同じ
高さで且つ平坦な面上に形成されるためそのパターン形
状と位置精度が向上する効果が得られる。
【0428】図83及び図84は本発明による他の光導
波路付基板の例(第21実施形態)である。図83
(a)と図84(a)は光導波路付基板1の斜視図、図
83(b)と図83(c)は図83(a)を図に記載の
A方向から見た側面図、図84(b)と図84(c)は
図84(a)を図に記載のA方向から見た側面図であ
る。
【0429】図83(b)又は図84(b)のように基
板11tの上に高さ調節クラッド123を形成しその上
にコア131を形成する場合と、図83(c)又図84
(c)のように基板11tの上に直接コア131を形成
する場合がある。
【0430】図83(b)又は図84(b)の構成にす
ると、図16のように基板表面に光部品3を搭載し、高
さ調節クラッド123の厚さを調節してコア131と光
部品3の高さを一致させることが可能になる。図83及
び図84において、11tは基板、20は光導波路、1
5aは位置調節機構である。
【0431】図83(c)及び図84(c)の場合、光
導波路20は基板11tとコア131とクラッド122
で構成され、位置調節機構15は突起嵌合溝15aで構
成される。図83(b)及び図84(b)の場合、光導
波路20は基板11tとクラッド122,123とコア
131で構成され、位置調節機構15は突起嵌合溝15
aで構成される。
【0432】コア131の下のクラッド123は基板1
1tの上側表面から見たコアの高さを調節するための層
である。高さ調節用クラッド123の厚さを調節して、
例えば図16に例示するように基板表面に搭載された光
部品の光軸高さと光導波路のコアの高さを一致させる。
【0433】本実施形態の基板11tは例えば石英であ
り、光導波路は例えばフッ素化ポリイミドまたはプラズ
マCVDで製造した酸化シリコン又は窒化シリコンであ
る。本実施形態の場合基板11tは光導波路のクラッド
を兼用している。
【0434】光導波路がプラズマCVDで製造した酸化
シリコン又は窒化シリコンの場合には、図23に例示す
るように突起嵌合溝15aの表面にエッチングストップ
層141を形成する。
【0435】このエッチングストップ層は、突起嵌合溝
15a上に形成された導波路膜をRIEで除去し、突起
嵌合溝15aを露出させる行程においてこの層でエッチ
ングを停止させ突起嵌合溝15aの形状を保持させるた
めのものである。エッチングストップ層141には例え
ばクロム薄膜、タングステン薄膜、タングステンシリサ
イド薄膜等を用いる。
【0436】まずRIEで基板11tに突起嵌合溝15
aを形成する。必要であれば突起嵌合溝15aと同時に
この後に形成するパターンとの目合わせ用パターン(位
置合わせマーク)も形成する。突起嵌合溝15a又は位
置合わせマークに目合わせしてコア131を形成し、次
いでクラッド122を形成する。
【0437】図83(b)又は図84(b)に例示する
場合には、コアを形成する前に高さ調節用クラッド12
3を形成する。クラッド122を形成後次RIEにより
突起嵌合溝15aを露出させる。なお図84の場合には
ダイヤモンドソーで研削して突起嵌合溝15aを形成し
てもよい。
【0438】本実施形態によれば、図83(c)及び図
84(c)に例示する場合には、突起嵌合溝15aがコ
アと同じ高さの面に形成され且つ平坦な面上に形成され
るためそのパターン形状と位置精度が向上する効果が得
られる。
【0439】図83(b)及び図84(b)の場合で
も、突起嵌合溝15aが形成される部分とコア131が
形成される部分の間の層が高さ調節用クラッド123だ
けであるので、コア131と突起嵌合溝15aが形成さ
れる面の相互の高さ誤差が小さくなる効果が得られる。
【0440】更に突起嵌合溝15aが平坦な面上に形成
されるためそのパターン形状と位置精度が向上する効果
が得られる。また図84の場合には突起嵌合溝15aを
ダイヤモンドソーで研削して形成できるので、製造時間
が短縮される効果を生ずる。
【0441】図85及び図86は本発明による他の光導
波路付基板の例(第22実施形態)である。図85
(a)と図86(a)は光導波路付基板1の斜視図、図
85(b)と図85(c)は図85(a)を図に記載の
A方向から見た側面図、図86(b)と図86(c)は
図86(a)を図に記載のA方向から見た側面図であ
る。
【0442】図85(b)又は図86(b)のように基
板11の上にクラッド121と高さ調節クラッド123
を形成しその上にコア131を形成する場合と、図85
(c)又図86(c)のように基板11の上にクラッド
121だけを形成し、その上にコア131を形成する場
合がある。
【0443】図85(b)又は図86(b)の構成にす
ると、図4のように基板表面に光部品3を搭載し、高さ
調節クラッド123の厚さを調節してコア131と光部
品3の高さを一致させることが可能になる。図85及び
図86において、11は基板、20は光導波路、15a
は位置調節機構である。
【0444】図85(c)及び図86(c)の場合、光
導波路20はクラッド121とコア131とクラッド1
22で構成され、位置調節機構15は突起嵌合溝15a
で構成される。図85(b)及び図86(b)の場合、
光導波路20は基板11とクラッド121,122,1
23とコア131で構成され、位置調節機構15は突起
嵌合溝15aで構成される。
【0445】コア131の下のクラッド123は基板1
1の上側表面から見たコアの高さを調節するための層で
ある。高さ調節用クラッド123の厚さを調節して、例
えば図4に例示するように基板表面に搭載された光部品
の光軸高さと光導波路のコアの高さを一致させる。
【0446】本実施形態の基板11は例えばシリコンで
あり、クラッド121と高さ調節用クラッド123は例
えばフッ素化ポリイミドまたはプラズマCVDで製造し
た酸化シリコン又は窒化シリコン又はFHD法で形成し
た石英である。
【0447】コア131とクラッド122は例えばフッ
素化ポリイミドまたはプラズマCVDで製造した酸化シ
リコン又は窒化シリコンである。本実施形態の場合基板
11は光導波路のクラッドを兼用している。
【0448】コア131とクラッド122がプラズマC
VDで製造した酸化シリコン又は窒化シリコンの場合に
は、図24に例示するように突起嵌合溝15aの表面に
エッチングストップ層141を形成する。
【0449】このエッチングストップ層は、突起嵌合溝
15a上に形成された導波路膜をRIEで除去し、突起
嵌合溝15aを露出させる行程においてこの層でエッチ
ングを停止させ突起嵌合溝15aの形状を保持させるた
めのものである。エッチングストップ層141には例え
ばクロム薄膜、タングステン薄膜、タングステンシリサ
イド薄膜等を用いる。
【0450】まず基板にクラッド121を形成する。次
いでRIEで突起嵌合溝15aを形成する。必要であれ
ば突起嵌合溝15aと同時にこの後に形成するパターン
との目合わせ用パターン(位置合わせマーク)も形成す
る。突起嵌合溝15a又は位置合わせマークに目合わせ
してコア131を形成し、次いでクラッド122を形成
する。
【0451】図85(b)又は図86(b)に例示する
場合には、コアを形成する前に高さ調節用クラッド12
3を形成する。クラッド122を形成後次RIEにより
突起嵌合溝15aを露出させる。なお図86の場合には
ダイヤモンドソーで研削して突起嵌合溝15aを形成し
てもよい。
【0452】本実施形態によれば、図85(c)及び図
86(c)に例示する場合には、突起嵌合溝15aがコ
アと同じ高さの面に形成され且つ平坦な面上に形成され
るためそのパターン形状と位置精度が向上する効果が得
られる。
【0453】図85(b)及び図86(b)の場合で
も、突起嵌合溝15aが形成される部分とコア131が
形成される部分の間の層が高さ調節用クラッド123だ
けであるので、コア131と突起嵌合溝15aが形成さ
れる面の相互の高さ誤差が小さくなる効果が得られる。
【0454】更に、突起嵌合溝15aが平坦な面上に形
成されるためそのパターン形状と位置精度が向上する効
果が得られる。また図86の場合には突起嵌合溝15a
をダイヤモンドソーで研削して形成できるので、製造時
間が短縮される効果を生ずる。
【0455】図87は本発明による他の光導波路付基板
の例(第23の実施形態)である。図87(a)は光導
波路付基板1の斜視図、図87(b)は図87(a)を
図に記載のA方向から見た側面図である。11は基板、
20は光導波路、15は位置調節機構である。
【0456】光導波路20はクラッド12とコア131
で構成され、位置調節機構15は突起嵌合溝15aで構
成される。ここに基板11には窪み10が形成され、こ
の窪み10は光導波路のクラッド121で満たされてい
る。
【0457】更に図87(b)に例示するようにコア1
31の下には高さ調節用クラッド123が形成され、高
さ調節用クラッド123の底面が基板11の表面と一致
するような構成になっている。
【0458】本実施形態の基板11は例えばシリコンで
ある。光導波路20のうちのクラッド121は例えばプ
ラズマCVDによるシリコン酸化物、シリコン窒化物又
はFHD法による石英により形成され、コア131とク
ラッド122はプラズマCVDによるシリコン酸化物又
はシリコン窒化物により形成される。
【0459】位置調節機構形成用パターン14はクロ
ム、タングステン又はタングステンシリサイドの薄膜、
突起は金錫共晶合金である。位置調節機構形成用パター
ン14の表面に金等の貴金属による薄膜を形成すると、
突起形成材料の親和性(濡れ性)が向上する。
【0460】図88及び図89に本実施形態による光導
波路付基板の製造工程を例示する。まず図88(a)に
例示するように、シリコン基板11を異方性エッチング
し、溝10を形成する。
【0461】次いで図88(b)に例示するように、プ
ラズマCVD又はFHD法により溝10を埋め込むのに
十分な厚さのシリコン酸化物又は石英の膜12pを堆積
する。次いで図88(c)に例示するように、基板11
表面と溝10に埋めたシリコン酸化物又は石英12p表
面の高さが同じになるように表面を研磨する。
【0462】次いで図88(d)に例示するように、光
素子を位置合わせするためのマークを形成する。このマ
ーク形成には例えばシリコンの異方性エッチングを用い
る。また同時にコアを形成する際の目合わせ用マーク
(位置合わせマーク)を形成しても良い。
【0463】次いで図89(a)に例示するように、リ
フトオフ法等により位置調節機構形成用パターン14を
形成する。同時に光素子を固着し且つ電気信号の入出力
を行うための配線パターンも形成する。
【0464】この配線パターンには位置調節機構形成用
パターン14の形成に用いた材料と同じ材料を用い、位
置調節機構形成用パターン14と同時に形成する。次い
で図89(b)に例示するように、光導波路のコア13
1と上側クラッド122を形成する。
【0465】次いで図89(c)に例示するように、エ
ッチングにより端面を形成すると同時に位置調節機構形
成用パターン14及び配線パターンを露出させる。エッ
チングはエッチング用ガスにフロン系ガスや炭化水素を
含むガスを用い、RIE法により行うことが出来る。
【0466】次いでリフトオフ法等により位置調節機構
形成用パターン14上に金錫等の金属塊15pを形成す
る。次いで320℃以上に加熱し表面張力を利用して金
属塊を図89(d)のように整形し、突起15を形成す
る。
【0467】本実施形態によれば、位置調節機構形成用
パターン14が形成される面とコア131が形成される
面の間に薄い高さ調節用クラッド123が入るだけなの
で、位置調節機構形成用パターン14とコア131の高
さ誤差が小さくなる効果を生ずる。
【0468】更に位置調節機構形成用パターン14が平
坦な面上に形成されるためそのパターン形状と位置精度
が向上する効果が得られる。その結果、コア131と位
置調節機構15の左右方向と高さ方向の両方の位置ずれ
が小さくなる効果を生ずる。また基板11に光部品3を
搭載し、光導波路20と光部品3を光結合することが可
能になる効果を生ずる。
【0469】図90に本発明による他の光モジュールの
構成例(第24の実施形態)を示す。本実施形態は支持
基板2の上に第23の実施形態に記載の光導波路付基板
1を搭載し、光ファイバ4と光結合するものである。図
90(a)は組み合わせる前の支持基板2と光導波路付
基板1の構成を例示しており、図90(b)は2つの基
板の組み合わせ方法を例示している。
【0470】支持基板2には突起嵌合溝21と光ファイ
バ嵌合溝22と光導波路収容溝23が形成されている。
基板2には例えばシリコン基板を用い、異方性エッチン
グにより突起嵌合溝21と光ファイバ嵌合溝22と光導
波路収容溝23を形成する。
【0471】なお異方性エッチングのためのマスクを形
成する際、突起嵌合溝21と光ファイバ嵌合溝22及び
光導波路収容溝23を形成するために開けられるエッチ
ング用窓を、一枚のフォトマスクにより転写形成するこ
とにより、相互の精度がマスクの精度に一致するように
なる。一般にマスクのパターンずれは0.1μm以下で
あるので、これらの相対的位置ずれも0.1μm以下に
低減される。
【0472】光導波路付基板1上の突起15はコア13
1に精密に位置合わせされているので、図90(b)に
例示するように支持基板2上の突起嵌合溝21に位置調
節機構を構成する突起15を嵌合させると、自動的に光
導波路のコア131と光ファイバ4の位置合わせが行わ
れ光結合される。
【0473】なお光半導体素子3と光導波路のコア13
1の相互の高さ方向の位置合わせは、突起15又は突起
嵌合溝21の大きさを調節することによって行われる。
光ファイバ4のコアの高さは光ファイバガイド溝22の
幅によって調節される。
【0474】本実施形態によれば、無調整で光ファイバ
4と光導波路20の光結合が行われる効果を生ずる。そ
の際光導波路付基板1に光ファイバガイド溝22を形成
する必要が無くなり、光導波路の製造が容易になる効果
を生ずる。
【0475】図91は本発明による他の光導波路付基板
の例(第25の実施形態)である。図91(a)は光導
波路付基板1の斜視図、図91(b)は図91(a)を
図に記載のA方向から見た側面図である。
【0476】図91において、11は基板、20は光導
波路、15aは位置調節機構である。20はクラッド1
21と高さ調節用クラッドとコア131とクラッド12
2で構成され、位置調節機構15は溝(突起嵌合溝)1
5aで構成される。
【0477】ここに基板11には窪みが形成されこの窪
みは光導波路のクラッドで満たされている。コア131
の下には高さ調節用クラッド123が形成されはその底
面が基板11の表面と一致するような構成となってい
る。
【0478】本実施形態の基板11は例えばシリコンで
ある。光導波路20は例えばプラズマCVDによるシリ
コン酸化物、シリコン窒化物又はFHD法による石英に
より形成される。突起嵌合溝51aはシリコンの異方性
エッチングにより形成される。
【0479】図92及び図93に本実施形態による光導
波路付基板の製造工程を例示する。まず図92(a)に
例示するように、シリコン基板11を異方性エッチング
し、溝10を形成する。
【0480】次いで図92(b)に例示するように、プ
ラズマCVD又はFHD法により溝10を埋め込むのに
十分な厚さのシリコン酸化物又は石英の膜12pを堆積
する。次いで図92(c)に例示するように、基板表面
と溝に埋めたシリコン酸化物12p表面の高さが同じに
なるように表面を研磨する。
【0481】次いで図92(d)に例示するように、シ
リコン基板11を異方性エッチングし位置調節機構用の
突起嵌合溝15aを形成する。このとき同時に光部品を
位置合わせするための位置合わせマーク用の溝 を形成
する。更に突起嵌合溝15aと同時にコアを形成する際
の目合わせ用マーク(位置合わせマーク)を形成しても
良い。
【0482】次いで図93(a)に例示するように、光
導波路のコア131と上側クラッド層122を形成す
る。次いで図93(b)に例示するように、エッチング
により端面を形成すると同時に突起嵌合溝15a及び位
置合わせマーク用の溝を露出させる。
【0483】エッチングはエッチング用ガスにフロン系
ガスや炭化水素を含むガスを用い、RIE法により行う
ことが出来る。次いで図93(c)に例示するように、
光素子を固着し且つ電気信号の入出力を行うための配線
パターンを形成する。
【0484】本実施形態によれば、位置調節機構形成用
パターン14が形成される面とコア131が形成される
面の間に薄い高さ調節用クラッド123が入るだけなの
で、位置調節機構15aとコア131の高さ誤差が小さ
くなる効果を生ずる。
【0485】更に位置調節機構15aが平坦な面上に形
成されるため、そのパターン形状と位置精度が向上する
効果が得られる。また位置調節機構15aの形成にシリ
コンの異方性エッチングを用いるのでその形成が容易に
なる効果を生ずる。
【0486】更に異方性エッチングは結晶の異方性を利
用するので高い形状精度を有する溝の製造が可能にな
る。その結果、コア131と位置調節機構15である突
起嵌合溝15aの左右方向と高さ方向の両方の位置ずれ
が小さくなる効果を生ずる。更にまた、基板11に光部
品3を搭載し、光導波路20と光部品3を光結合するこ
とが可能になる効果を生ずる。
【0487】本実施形態では基板上に突起嵌合溝15a
を形成するが、この溝は例えば間口20μm角、深さ1
0μm程度まで小さく出来るので、導波路製造上は大き
な問題とはならない。
【0488】本実施形態では突起嵌合溝15aに間口が
ほぼ正方形の溝を用いたが、これに限られるものではな
く、例えば図71や図72に例示するような突起嵌合溝
15aとしてもよい。
【0489】図94に本発明による他の光モジュールの
構成例(第26の実施形態)を示す。本実施形態は支持
基板2の上に第25の実施形態に記載の光導波路付基板
1を搭載し、光ファイバ4及び光半導体素子3と光結合
するものである。
【0490】図94(a)は組み合わせる前の支持基板
2と光導波路付基板2の構成を例示しており、図94
(b)は2つの基板の組み合わせ方法を例示している。
【0491】支持基板2には突起21aと光ファイバ嵌
合溝22と光導波路収容溝23が形成され、更に光半導
体素子3が搭載されている。基板2には例えばシリコン
基板を用い、異方性エッチングにより突起21aと光フ
ァイバ嵌合溝22と光導波路収容溝23を形成する。
【0492】図94(a)に記載のような矩形の突起2
1aの形成には、基板にシリコン基板を用い、エッチン
グ用マスクに補償パターンの付いた矩形マスクパターン
を用い、シリコン基板を異方性エッチングすればよい。
【0493】詳細な方法は例えば電子情報通信学会エレ
クトロニクスソサイエティ大会講演論文集1,185ペ
ージ等に記載されている。光半導体素子3は基板表面の
電極32にボンディングされている。
【0494】なお異方性エッチングのためのマスクを形
成する際、突起21aと光ファイバ嵌合溝22及び光導
波路収容溝23を形成するために開けられるエッチング
用窓を、一枚のフォトマスクにより転写形成することに
より、相互の精度がマスクの精度に一致するようにな
る。一般にマスクのパターンずれは0.1μm以下であ
るので、これらの相対的位置ずれも0.1μm以下に低
減される。
【0495】光導波路付基1板上の突起嵌合溝15aは
コア131に精密に位置合わせされているので、図94
(b)に例示するように支持基板2上の突起21aに突起
嵌合溝15aを嵌合させると、自動的に光導波路のコア
131と光ファイバ4及び光導波路のコア131と光半
導体素子3の位置合わせが行われ光結合される。
【0496】なお光半導体素子3と光導波路のコア13
1との高さ方向の位置合わせは、突起21a又は突起嵌
合溝15aの大きさを調節することによって行われる。
光ファイバ4のコアの高さは光ファイバガイド溝22の
幅を調節することにによって調節される。
【0497】本実施形態によれば、無調整で光ファイバ
4と光導波路29と光半導体素子3の光結合が行われる
効果を生ずる。その際光導波路付基板1に光ファイバガ
イド溝を形成する必要が無くなるので、光導波路の製造
が容易になる効果を生ずる。
【0498】
【発明の効果】本発明によると、光ファイバを無調整で
精度良く且つ従来に比べ歩留まりよく取り付け可能な光
導波路付基板及び該光導波路を用いる光モジュール装置
が提供可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の手段1の構成を説明する図である。
【図2】本発明の手段2の構成を説明する図である。
【図3】本発明の手段3の構成を説明する図である。
【図4】本発明の手段3の効果を説明する第一の図であ
る。
【図5】本発明の手段3の効果を説明する第二の図であ
る。
【図6】本発明の手段4の構成を説明する図である。
【図7】本発明の手段5の構成を説明する図である。
【図8】本発明の手段6の構成を説明する図である。
【図9】本発明の手段7の構成を説明する図である。
【図10】本発明の手段7の効果を説明する図である。
【図11】本発明の手段8の構成を説明する図である。
【図12】本発明の手段8の効果を説明する図である。
【図13】本発明の手段9の構成を説明する図である。
【図14】本発明の手段9の効果を説明する図である。
【図15】本発明の手段10の構成を説明する図であ
る。
【図16】本発明の手段10の効果を説明する図であ
る。
【図17】本発明の手段11の構成を説明する図であ
る。
【図18】本発明の手段11の効果を説明する図であ
る。
【図19】本発明の手段12を説明する図である。
【図20】本発明の手段13及び手段14を説明する図
である。
【図21】本発明の手段13の変形例を説明する図であ
る。
【図22】本発明の手段15及び手段17を説明する図
である。
【図23】本発明の手段15の変形例を説明する図であ
る。
【図24】本発明の手段16及び手段18を説明する図
である。
【図25】本発明の手段19及び手段20を説明する図
である。
【図26】本発明の手段19の変形例を説明する図であ
る。
【図27】本発明の手段21、手段23、手段24及び
手段25の基本構成を説明する図である。
【図28】本発明の手段21、手段23、手段24及び
手段25の他の構成を説明する図である。
【図29】本発明の手段22、手段26、手段27及び
手段28の基本構成を説明する図である。
【図30】本発明の手段21〜手段28の他の構成例を
説明する図である。
【図31】本発明の手段21、手段23、手段24及び
手段25の利点を説明する図である。
【図32】本発明の手段21の構成を説明する図であ
る。
【図33】本発明の手段21の他の構成を説明する図で
ある。
【図34】本発明の手段22の構成を説明する図であ
る。
【図35】本発明の手段22の他の構成を説明する図で
ある。
【図36】本発明の手段23の構成を説明する図であ
る。
【図37】本発明の手段23の第一の変形例を説明する
図である。
【図38】本発明の手段23の第二の変形例を説明する
図である。
【図39】本発明の手段24の構成を説明する図であ
る。
【図40】本発明の手段24の変形例を説明する図であ
る。
【図41】本発明の手段25の構成を説明する図であ
る。
【図42】本発明の手段26の構成を説明する図であ
る。
【図43】本発明の手段26の第一の変形例を説明する
図である。
【図44】本発明の手段26の第二の変形例を説明する
図である。
【図45】本発明の手段27の構成を説明する図であ
る。
【図46】本発明の手段27の変形例を説明する図であ
る。
【図47】本発明の手段28の構成を説明する図であ
る。
【図48】本発明の手段29〜手段33を説明する図で
ある。
【図49】本発明の手段29〜手段33を説明する図で
ある。
【図50】本発明の第一の実施形態を例示する図であ
る。
【図51】第一の実施形態による光導波路付基板の製造
方法を例示する図である。
【図52】本発明の第二の実施形態を例示する図であ
る。
【図53】本発明の第二の実施形態による光導波路付基
板の製造方法を例示する図である。
【図54】本発明の第二の実施形態による光導波路付基
板の製造方法を例示する図である。
【図55】本発明の第三の実施形態を例示する図であ
る。
【図56】本発明の第四の実施形態を例示する図であ
る。
【図57】本発明の第五の実施形態を例示する図であ
る。
【図58】本発明の第六の実施形態を例示する図であ
る。
【図59】本発明の第六の実施形態による光導波路付基
板の製造方法を例示する図である。
【図60】本発明の第六の実施形態による光導波路付基
板の製造方法を例示する図である。
【図61】本発明の第六の実施形態による光導波路付基
板の製造方法を例示する図である。
【図62】本発明の第七の実施形態を例示する図であ
る。
【図63】本発明の第八の実施形態を例示する図であ
る。
【図64】本発明の第八の実施形態による光導波路付基
板の製造方法を例示する図である。
【図65】本発明の第八の実施形態による光導波路付基
板の製造方法を例示する図である。
【図66】本発明の第九の実施形態を例示する図であ
る。
【図67】本発明の第十の実施形態を例示する図であ
る。
【図68】本発明の第十の実施形態による光導波路付基
板の製造方法を例示する図である。
【図69】本発明の第十の実施形態による光導波路付基
板の製造方法を例示する図である。
【図70】本発明の第十の実施形態による光導波路付基
板の製造方法を例示する図である。
【図71】本発明の第11の実施形態を例示する図であ
る。
【図72】本発明の第12の実施形態を例示する図であ
る。
【図73】本発明の第13の実施形態を例示する図であ
る。
【図74】本発明の第14の実施形態を例示する図であ
る。
【図75】本発明の第15の実施形態を例示する図であ
る。
【図76】本発明の第16の実施形態を例示する図であ
る。
【図77】本発明の第17の実施形態を例示する図であ
る。
【図78】本発明の第18の実施形態を例示する図であ
る。
【図79】本発明の第19の実施形態を例示する図であ
る。
【図80】本発明の第20の実施形態を例示する図であ
る。
【図81】本発明の第20の実施形態を例示する図であ
る。
【図82】本発明の第21の実施形態を例示する図であ
る。
【図83】本発明の第22の実施形態を例示する図であ
る。
【図84】本発明の第22の実施形態を例示する図であ
る。
【図85】本発明の第23の実施形態を例示する図であ
る。
【図86】本発明の第23の実施形態を例示する図であ
る。
【図87】本発明の第24の実施形態を例示する図であ
る。
【図88】本発明の第24の実施形態による光導波路付
基板の製造方法を例示する図である。
【図89】本発明の第24の実施形態による光導波路付
基板の製造方法を例示する図である。
【図90】本発明の第25の実施形態を例示する図であ
る。
【図91】本発明の第26の実施形態を例示する図であ
る。
【図92】本発明の第26の実施形態による光導波路付
基板の製造方法を例示する図である。
【図93】本発明の第26の実施形態による光導波路付
基板の製造方法を例示する図である。
【図94】本発明の第27の実施形態を例示する図であ
る。
【図95】従来例1を示す図である。
【図96】従来例2を示す図である。
【図97】従来例3を示す図である。
【図98】従来例2に用いられる光導波路を示す図であ
る。
【図99】従来例3で使用する光導波路を示す図であ
る。
【図100】埋め込み型コアを有する光導波路を示す図
である。
【符号の説明】
1 光導波路付基板 11 基板 11t 基板 12,121,122 クラッド 123 高さ調節用クラッド 131 コア 132 表面平坦下層 133 高さ調節層 14 位置調節機構形成用パターン 14a 位置調節機構形成用パターン 15 位置調節機構又は突起 15a 位置調節機構又は突起嵌合溝 20 光導波路 2 支持基板 21 嵌合機構又は突起嵌合溝 21a 突起 22 光ファイバ嵌合溝 23 光導波路収容溝 3 光部品 4 光ファイバ 61 球状部材 62 円柱状部材

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光導波路のコア(131)と、 当該コア(131)と同じ層で構成された表面平坦化層
    (132)と、 当該表面平坦化層(132)の上に被着された光導波路
    を構成する他の層(122)と、 当該他の層(122)の表面に形成された構造体であっ
    て且つ他の部材に嵌合して該他の部材との相対位置を規
    定するための構造体である位置調節機構(15)とを具
    備したことを特徴とする光導波路付基板。
  2. 【請求項2】基板(11)と、 当該基板上に被着した光導波路のクラッド(121)
    と、 当該クラッド(121)に被着した光導波路のコア(1
    31)と、 前記クラッド(121)に被着した構造体であって且つ
    他の部材に嵌合して該他の部材との相対位置を規定する
    ための構造体である位置調節機構(15)とを具備した
    ことを特徴とする光導波路付基板。
  3. 【請求項3】基板(11)と、 当該基板上に被着した光導波路のクラッド(121)
    と、 当該クラッドに被着した高さ調節用クラッド(123)
    と、 当該高さ調節用クラッド(123)に被着した光導波路
    のコア(131)と、 前記高さ調節用クラッド(123)に被着した構造体で
    あって且つ他の部材に嵌合して該他の部材との相対位置
    を規定するための構造体である位置調節機構(15)と
    を具備したことを特徴とする光導波路付基板。
  4. 【請求項4】光導波路のコア(131)と、 当該コア(131)と同じ層で構成された高さ調節層
    (133)と、 当該高さ調節層(133)の表面に形成された構造体で
    あって且つ他の部材に嵌合して該他の部材との相対位置
    を規定するための構造体である位置調節機構(15)と
    を具備したことを特徴とする光導波路付基板。
  5. 【請求項5】光導波路のコア(131)と、 当該コア(131)と同じ層で構成された高さ調節層
    (133)と、 当該高さ調節層(133)の表面に形成された高さ調節
    用クラッド(123)と、 当該高さ調節用クラッド(123)の表面に形成された
    構造体であって且つ他の部材に嵌合して該他の部材との
    相対位置を規定するための構造体である位置調節機構
    (15)とを具備したことを特徴とする光導波路付基
    板。
  6. 【請求項6】光導波路のクラッドとして用いることが可
    能な基板(11t)と、 当該基板(11t)の表面に被着して形成された光導波
    路のコア(131)と、 前記基板(11t)の表面に被着して形成された構造体
    であって且つ他の部材に嵌合して該他の部材との相対位
    置を規定するための構造体である位置調節機構(15)
    とを具備したことを特徴とする光導波路付基板。
  7. 【請求項7】光導波路のクラッドとして用いることが可
    能な基板(11t)と、 当該基板(11t)の表面に被着して形成された高さ調
    節用クラッド(123)と、 当該高さ調節用クラッド(123)の表面に被着して形
    成された光導波路のコア(131)と、 前記高さ調節用クラッド(123)の表面に被着して形
    成された構造体であって且つ他の部材に嵌合して該他の
    部材との相対位置を規定するための構造体である位置調
    節機構(15)とを具備したことを特徴とする光導波路
    付基板。
  8. 【請求項8】上側表面に溝(10)を有する基板(1
    1)と、 前記溝(10)を満たし、且つその表面が前記基板(1
    1)の上側表面と同じ高さになるように形成された光導
    波路のアンダークラッド(121)と、 当該アンダークラッド(121)に被着して形成された
    光導波路のコア(131)と、 前記溝(10)の両側の基板(11)の上側表面に形成
    された構造体であって且つ他の部材に嵌合して該他の部
    材との相対位置を規定するための構造体である位置調整
    機構(15)とを具備したことを特徴とする光導波路付
    基板。
  9. 【請求項9】上側表面に溝(10)を有する基板(1
    1)と、 前記溝(10)を満たし、且つその表面が前記基板(1
    1)の上側表面と同じ高さになるように形成された光導
    波路のアンダークラッド(121)と、 当該アンダークラッド(121)に被着して形成された
    高さ調整用クラッド(123)と、 当該高さ調整用クラッド(123)に被着して形成され
    た光導波路のコア(131)と、 前記溝(10)の両側の前記高さ調整用クラッド(12
    3)の上側表面に形成された構造体であって且つ他の部
    材に嵌合して該他の部材との相対位置を規定するための
    構造体である位置調整機構(15)とを具備したことを
    特徴とする光導波路付基板。
  10. 【請求項10】光導波路のクラッドとして用いることが
    可能な基板(11t)と、 当該基板(11t)の表面に被着して形成された高さ調
    節用クラッド(123)と、 当該高さ調節用クラッド(123)の表面に被着して形
    成された光導波路のコア(131)と、 前記基板(11t)の表面に被着して形成された構造体で
    あって且つ他の部材に嵌合して該他の部材との相対位置
    を規定するための構造体である位置調節機構(15)と
    を具備したことを特徴とする光導波路付基板。
  11. 【請求項11】上側表面に溝(10)を有する基板(1
    1)と、 前記溝(10)を満たし、且つその表面が前記基板(1
    1)の上側表面と同じ高さになるように形成された光導
    波路のアンダークラッド(121)と、 当該アンダークラッド(121)に被着して形成された
    高さ調節用クラッド(123)と、 当該高さ調節用クラッド(123)に被着して形成され
    た光導波路のコア(131)と、 前記溝(10)の両側の前記基板(11)の上側表面に
    形成された構造体であって且つ他の部材に嵌合して該他
    の部材との相対位置を規定するための構造体である位置
    調節機構(15)とを具備したことを特徴とする光導波
    路付基盤。
  12. 【請求項12】前記位置調節機構(15)は、突起形成
    用パターン(14)と、 前記突起形成用パターン(14)上に被着して形成され
    た突起形成用部材(15p)とから構成され、 前記突起形成用部材(15p)は、室温付近において物
    理的又は化学的エネルギーを与えられないとき固相であ
    り、物理的又は科学的エネルギーを与えることにより液
    相に相変化すると共に液相化したとき前記突起形成用パ
    ターン(14)に対して濡れ性があり、 前記突起形成用パターン(14)の周囲の表面が、液相
    化した前記突起形成用部材(15p)に対して濡れ性が
    なくなるように構成されていることを特徴とする請求項
    1〜11のいずれかに記載の光導波路付基板。
  13. 【請求項13】前記位置調節機構(15)が形成された
    層よりも基板(11)から遠い層がプラスチックである
    ことを特徴とする請求項2〜11のいずれかに記載の光
    導波路付基板。
  14. 【請求項14】前記位置調節機構(15)が形成された
    層よりも基板(11)から遠い層がプラズマCVDで形
    成された誘電体であることを特徴とする請求項2〜11
    のいずれかに記載の光導波路付基板。
  15. 【請求項15】前記位置調節機構(15)が溝(15
    a)であり、且つ当該位置調節機構(15)が形成され
    た層よりも基板(11)から遠い層がプラスチックであ
    ることを特徴とする請求項2〜11のいずれかに記載の
    光導波路付基板。
  16. 【請求項16】前記位置調節機構(15)が形成された
    層の表面の少なくとも一部に酸素プラズマによるRIE
    に耐性のあるエッチングストップ層を設けたことを特徴
    する請求項15に記載の光導波路付基板。
  17. 【請求項17】前記位置調節機構(15)が溝(15
    a)であり、且つ当該位置調節機構(15)が形成され
    た層よりも基板(11)から遠い層がプラズマCVDで
    形成された誘電体であることを特徴とする請求項1〜1
    1のいずれかに記載の光導波路付基板。
  18. 【請求項18】前記位置調節機構(15)が形成された
    層の表面の少なくとも一部にフロン又は炭化水素による
    RIEに耐性のあるエッチングストップ層を設けたこと
    を特徴とする請求項17に記載の光導波路付基板。
  19. 【請求項19】前記位置調節機構(15)が前記基板
    (11)に形成された溝(15a)であることを特徴と
    する請求項8又は請求項11に記載の光導波路付基板。
  20. 【請求項20】前記基板が表面が{100}面のシリコ
    ン基板であり、前記溝(15a)が当該シリコン基板を
    異方性エッチングして形成した溝であることを特徴とす
    る請求項19に記載の光導波路付基板。
  21. 【請求項21】表面に少なくとも突起嵌合溝(21)と
    光ファイバ嵌合溝(22)を有する支持基板(2)と、 請求項12,13又は14記載の光導波路付基板とを具
    備し、 前記光導波路付基板上の光導波路(20)のコア(13
    1)の少なくとも1つの端が前記ファイバ嵌合溝(2
    2)に嵌合された光ファイバ(4)と光学的に軸合わせ
    されるように、前記位置調節機構(15)を前記突起嵌
    合溝(21)に嵌合させて前記支持基板(2)上に前記
    光導波路付基板を載置したことを特徴とする光モジュー
    ル装置。
  22. 【請求項22】表面に少なくとも突起嵌合溝(21)と
    光ファイバ嵌合溝(22)を有する支持基板(2)と、 前記支持基板(2)上に搭載された光部品(3)と、 請求項12,13又は14記載の光導波路付基板とを具
    備し、 前記光導波路付基板上の光導波路(20)のコア(13
    1)の少なくとも1つの端が前記ファイバ嵌合溝(2
    2)に嵌合された光ファイバ(4)と光学的に軸合わせ
    され、且つ前記コア(131)の少なくとも他の端が前
    記光学部品(3)と光学的に軸合わせされるように、前
    記位置調整機構(15)を前記突起嵌合溝(21)に嵌
    合させて前記支持基板(2)上に前記光導波路付基板を
    載置したことを特徴とする光モジュール装置。
  23. 【請求項23】表面に少なくとも突起(21a)と光フ
    ァイバ嵌合溝(22)を有する支持基板(2)と、 請求項15〜20のいずれかに記載の光導波路付基板と
    を具備し、 前記光導波路付基板上の光導波路(20)のコア(13
    1)の少なくとも1つの端が前記ファイバ嵌合溝(2
    2)に嵌合された光ファイバ(4)と光学的に軸合わせ
    されるように、前記位置調節機構(15a)に嵌合させ
    て前記支持基板(2)上に前記光導波路付基板を載置し
    たことを特徴とする光モジュール装置。
  24. 【請求項24】表面に少なくとも突起嵌合溝(21)と
    光ファイバ嵌合溝(22)を有する支持基板(2)と、 請求項15〜20のいずれかに記載の光導波路付基板
    と、 球状部材(61)とを具備し、 前記光導波路付基板上の光導波路(20)のコア(13
    1)の少なくとも1つの端が前記ファイバ嵌合溝(2
    2)に嵌合された光ファイバ(4)と光学的に軸合わせ
    されるように、前記球状部材(61)を前記位置調節機
    構(15a)と前記突起嵌合溝(21)の両方に嵌合さ
    せて前記支持基板(2)上に前記光導波路付基板を載置
    したことを特徴とする光モジュール装置。
  25. 【請求項25】表面に少なくとも突起嵌合溝(21)と
    光ファイバ嵌合溝(22)を有する支持基板(2)と、 請求項15〜20のいずれかに記載の光導波路付基板
    と、 円柱状部材(62)とを具備し、 前記光導波路付基板上の光導波路(20)のコア(13
    1)の少なくとも1つの端が前記ファイバ嵌合溝に嵌合
    された光ファイバ(4)と光学的に軸合わせされるよう
    に、前記円柱状部材(62)を前記位置調節機構(15
    a)と前記突起嵌合溝(21)の両方に嵌合させて前記
    支持基板(2)上に前記光導波路付基板を載置したこと
    を特徴とする光モジュール装置。
  26. 【請求項26】表面に少なくとも突起(21a)と光フ
    ァイバ嵌合溝(22)を有する支持基板(2)と、 前記支持基板(2)上に搭載された光部品(3)と、 請求項15〜20のいずれかに記載の光導波路付基板と
    を具備し、 前記光導波路付基板上の光導波路(20)のコア(13
    1)の少なくとも1つの端が前記ファイバ嵌合溝(2
    2)に嵌合された光ファイバ(4)と光学的に軸合わせ
    され、且つ前記コア(131)の少なくとも他の端が前
    記光学部品(3)と光学的に軸合わせされるように、前
    記突起(21a)を前記位置調節機構(15a)に嵌合
    させて前記支持基板(2)上に前記光導波路付基板を載
    置したことを特徴とする光モジュール装置。
  27. 【請求項27】表面に少なくとも突起嵌合溝(21)と
    光ファイバ嵌合溝(22)を有する支持基板(2)と、 前記支持基板(2)上に搭載された光部品(3)と、 請求項15〜20のいずれかに記載の光導波路付基板
    と、 球状部材(61)とを具備し、 前記光導波路付基板上の光導波路(20)のコア(13
    1)の少なくとも1つの端が前記ファイバ嵌合溝(2
    2)に嵌合された光ファイバ(4)と光学的に軸合わせ
    され、且つ前記コア(131)の少なくとも他の端が前
    記光学部品(3)と光学的に軸合わせされるように、前
    記球状部材(61)を前記位置調節機構(15a)と前
    記突起嵌合溝(21)の両方に嵌合させて前記支持基板
    (2)上に前記光導波路付基板を載置したことを特徴と
    する光モジュール装置。
  28. 【請求項28】表面に少なくとも突起嵌合溝(21)と
    光ファイバ嵌合溝(22)を有する支持基板(2)と、 前記支持基板(2)上に搭載された光部品(3)と、 請求項15〜20のいずれかに記載の光導波路付基板
    と、 円柱状部材(62)とを具備し、 前記光導波路付基板上の光導波路(20)のコア(13
    1)の少なくとも1つの端が前記ファイバ嵌合溝(2
    2)に嵌合された光ファイバ(4)と光学的に軸合わせ
    され、且つ前記コア(131)の少なくとも他の端が前
    記光学部品(3)と光学的に軸合わせされるように、前
    記円柱状部材(62)を前記位置調節機構(15a)と
    前記突起嵌合溝(21)の両方に嵌合させて前記支持基
    板(2)上に前記光導波路付基板を載置したことを特徴
    とする光モジュール装置。
  29. 【請求項29】前記支持基板(2)を構成する基板が表
    面が{100}面のシリコン基板であり、 前記突起嵌合溝(21)が当該シリコン基板(2)を異
    方性エッチングして形成されたものであることを特徴と
    する請求項21,22,24,25,27又は28のい
    ずれかに記載の光モジュール装置。
  30. 【請求項30】前記支持基板(2)を構成する基板が表
    面が{100}面のシリコン基板であり、 前記突起(21a)が当該シリコン基板(2)を異方性
    エッチングして形成されたものであることを特徴とする
    請求項23又は26に記載の光モジュール装置。
  31. 【請求項31】前記支持基板(2)を構成する基板が表
    面が{100}面のシリコン基板であり、 前記光ファイバ嵌合溝(22)が当該シリコン基板
    (2)を異方性エッチングして形成されたものであるこ
    とを特徴とする請求項21,22,23,24,25,
    26,27又は28のいずれかに記載の光モジュール装
    置。
  32. 【請求項32】前記支持基板(2)の表面に、当該支持
    基板(2)に前記光導波路付基板が載置されたとき、前
    記光導波路付基板の光導波路(20)が支持基板(2)
    の表面に接触しないように形成された光導波路収容溝
    (23)を有することを特徴とする請求項21,22,
    23,24,25,26,27又は28のいずれかに記
    載の光モジュール装置。
  33. 【請求項33】前記支持基板(2)を構成する基板が表
    面が{100}面のシリコン基板であり、 前記光導波路収容溝(23)が当該シリコン基板(2)
    を異方性エッチングして形成されたものであることを特
    徴とする請求項32に記載の光モジュール装置。
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