JP2000273826A - 橋梁の床版及びそれに用いる型枠並びに橋梁における床版施工方法 - Google Patents

橋梁の床版及びそれに用いる型枠並びに橋梁における床版施工方法

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JP2000273826A
JP2000273826A JP8338899A JP8338899A JP2000273826A JP 2000273826 A JP2000273826 A JP 2000273826A JP 8338899 A JP8338899 A JP 8338899A JP 8338899 A JP8338899 A JP 8338899A JP 2000273826 A JP2000273826 A JP 2000273826A
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bridge
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concrete
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Setsuo Iwata
節雄 岩田
Susumu Matsuno
松野  進
Hisahiro Yoneda
尚弘 米田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレストレスコンクリート製の床版と主桁と
を結合した際に、床版と主桁との設計上の誤差を生じる
ことなく、また、床版の耐久性を維持することができる
床版を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の床版1は、橋梁の主桁2,2上
に配置され、所定のプレストレスを導入した床版1の、
主桁2,2の頂上部に設けられたスタッド(ジベル)2
1位置に貫通孔1aを設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床版と主桁との設
計上の誤差が生じることなく、また、耐久性を維持する
ことができる床版及びそれに用いる型枠並びに橋梁にお
ける床版施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、橋梁の床版は、ほとんどが鉄筋コ
ンクリートでなり、主桁上面に設けた例えばスタッドジ
ベルで主桁と結合して合成桁とされていた。最近では、
橋梁を合理化してコストダウンを図るため、2主桁合理
化橋が採用される傾向にある。
【0003】2主桁合理架橋は、2つの主桁の間が大き
くなるので床版の応力や撓みが大きく、従来の床版の設
計では対応できない。従って、床版の橋軸直角方向にプ
レストレスを導入する傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図10は、鉄筋コンク
リート製の床版50にプレストレスを導入する場合を説
明した図である。床版50は、橋軸直角方向の鋼線52
(以下、PC鋼線52という)を、例えば主桁51,5
1間の中央では下側に、主桁51,51間からの張出部
では上側に位置するように配筋し、コンクリート53を
打設して該コンクリート53が硬化した後、PC鋼線5
2をジャッキで引っ張ってストレスを与える。
【0005】上記のようにして製作した床版(以下、P
C床版という)50は、図10(b)のように、主桁5
1,51間中央部ではPC鋼線52を引っ張ることによ
るストレスで上方向に変形し、主桁51,51間の張出
部では偏心曲げモーメントによって上方向に変形する。
ここで、PC床版50における主桁51との結合部分、
つまりスタッド54配置個所の部分では、図10(c)
に示すように、スタッド54に橋軸直角方向の水平な力
が作用し、また、偏心曲げモーメントによって上方向に
も変形するので垂直な力も作用する。
【0006】さらに、主桁51は、PC床版50全体が
縮むので上面のフランジ部が図10(b)に示すように
内側に変形する。その結果、主桁51と横桁55との接
合部分にも2次応力が発生することとなる。このよう
に、主桁51上でPC床版50を施工した場合は、主桁
51のスタッド54に対して水平力と垂直力、そして主
桁51の変形など2次的な荷重が作用し、設計上の誤差
が生じるといった問題があった。
【0007】また、例えば図11に示すように、道路が
曲線になっている場合や桁高を低く抑えたいときに用い
る、箱桁61上にPC床版50を施工する場合、上記の
ようにPC床版50における橋軸直角方向のストレス
は、箱桁61の剛性が高いために、箱桁61,61間の
張出部のPC床版50のみが負担し、箱桁61,61間
のPC床版50には及ばないこととなり、PC床版50
の耐久性が極端に低下するといった問題があった。
【0008】本発明は、上記の問題を解決するものであ
り、プレストレスコンクリート製の床版と主桁とを結合
した際に、床版と主桁との設計上の誤差を生じることな
く、また、床版の耐久性を維持することができる床版及
びそれに用いる型枠並びに橋梁における床版施工方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の床版は、所定のプレストレスを導入した
床版の、主桁の頂上部に設けられたスタッド位置に、貫
通孔を設けたものである。また、前記床版の施工時に用
いられる型枠は、抜け勾配を有し、かつコンクリート打
設時に主桁との相対位置を固定する移動禁止機構を有し
たものである。また、本発明の橋梁における床版施工方
法は、主桁上に、鋼線を配筋した後、主桁の頂上部に設
けたスタッド位置に貫通孔を形成するように上記型枠を
配置し、コンクリートを打設し硬化させた後、橋軸直角
方向に配置された鋼線にストレスを与え、その後、該床
版の貫通孔に、充填剤を注入するものである。
【0010】このように、本発明は、主桁上で床版を施
工する際、主桁のスタッド位置を貫通孔としているの
で、コンクリートを打設し硬化させた後に、橋軸直角方
向にストレスを与えた際、スタッドがこのストレスを受
けることがないので、スタッドの変形や主桁の設計に誤
差が生じることがなく、また、床版の橋軸直角方向に確
実にストレスが与えられるので床版の耐久力が向上す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、橋梁の主桁上に配置す
る床版であって、所定のプレストレスを導入した床版
の、前記主桁の頂上部に設けられたスタッド位置に貫通
孔を設けたものである。
【0012】上記構成によれば、床版における橋軸直角
方向にストレスを与えるとき、主桁のスタッド位置にコ
ンクリートが打設されていない、つまり貫通孔とされて
いるので、ストレスは、スタッド及び主桁に及ぶことが
なく、従って、床版のみに適正なストレスが与えられる
こととなる。
【0013】また、本発明は、上記の床版を施工する際
に用いる型枠であって、抜け勾配を有し、かつコンクリ
ート打設時に主桁との相対位置を固定する移動禁止機構
を有したものである。
【0014】上記構成において、型枠に抜け勾配を有す
ることで、床版施工時にスタッド位置を貫通孔にするこ
とができ、また、床版施工後においては、床版上面から
容易に抜き出すことができる。また、型枠に抜け勾配を
有することで、コンクリート打設時に、コンクリートか
らの圧力を受けて上方に浮き上がってしまうため、本発
明の型枠は、移動禁止機構を有したのであり、このよう
にすることで該型枠を確実にコンクリート内で配置させ
ることができる。
【0015】また、本発明は、主桁上に、鋼線を配筋し
た後、主桁の頂上部に設けたスタッド位置に貫通孔を形
成するように上記の型枠を配置し、コンクリートを打設
し硬化させた後に、橋軸直角方向に配置された鋼線にス
トレスを与え、その後、該床版の貫通孔に、充填剤を注
入するものである。
【0016】上記手順において、主桁上で、プレストレ
スコンクリート製の床版を施工する際、床版のスタッド
位置を貫通孔としているので、コンクリートを打設し、
該コンクリートの硬化後に橋軸直角方向に配置された鋼
線にストレスを与えても、この貫通孔によって、ストレ
スはスタッド及び主桁に影響が及ぶことがなく、従って
スタッドが変形したり、主桁が傾いたりすることがな
い。
【0017】そして、床版における橋軸直角方向に配置
した鋼線にストレスを与えた後、上記貫通孔に充填剤、
例えば高強度モルタル、又はスチールファイバーを混入
したコンクリートを注入して床版と主桁とを結合してい
るので、設計誤差が生じることなく橋梁が施工でき、床
版の耐久性を低下させることがない。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図1〜図9を参照
して説明する。図1は、本発明の床版及び橋梁における
床版施工方法を説明するための図である。図2は、本発
明の床版における主桁のスタッド位置周辺の状態を示
す。図3〜図9は、本発明の型枠を示す。
【0019】図において、1は本発明の床版であり、2
は主桁、3は横桁である。そして、本発明の床版1は、
以下のように構成されている。11は、床版1を施工す
る際に主桁上の図示しない型枠内において橋軸直角方向
に配された鋼線である。なお、床版1は、橋軸方向にも
鋼線を配置するが図1では図示を省略している。この鋼
線11は、主桁2,2間では下側に、主桁2,2間から
張り出した箇所では上側に配置している。
【0020】12は、床版1を施工する際に鋼線11を
配置した後に打設するコンクリートであり、本発明の床
版1では、コンクリート12の打設時に、次に説明する
型枠13A〜13Fのいずれかを配置して、主桁2の頂
上部のフランジ面に植え込まれた、例えばスタッドジベ
ル21の箇所を貫通孔1aとするように打設する。
【0021】すなわち、13A〜13Fは、コンクリー
ト12の打設時に、主桁2のスタッドジベル21の位置
に配置される型枠であり、例えば図4〜図9の各々のよ
うに構成されている。なお、以下の説明中、これら型枠
13A〜13Fのどれでもよいときは、総称して型枠1
3と記すこととする。
【0022】型枠13は、肉厚の薄い金属製又はプラス
ティック製でなり、コンクリート12の硬化後に該コン
クリート12の打設面から抜き出すことができるよう、
抜け勾配の形状、例えば下方に縮径する截頭円筒状とさ
れ、主桁2のスタッドジベル21が例えば図2に示すよ
うに橋軸直角方向に3列、橋軸方向に2列配置されてい
るときには、例えば図3に示すように、コンクリート1
2の打設面から突出する頭部13aを連結具13bで各
々連結させて一体としている。
【0023】また、型枠13は、上記したように截頭円
筒状とすることで、コンクリート12の打設面から浮き
上がることを防止する移動禁止機構(図4〜図9参照)
を有している。
【0024】例えば、図4に示す型枠13Aは、縮径し
た下方端部周縁を内径方向で、かつ主桁2の頂上部のフ
ランジ面と平行に折り曲げ、折り曲げた下方端部周縁の
外側、つまり下端面に、移動禁止機構として磁石13A
aを設けたものである。
【0025】例えば、図5に示す型枠13Bは、移動禁
止機構として、截頭円筒の上部内周対向面に設けた吊部
材13Baの中央位置から、ばね13Bbを吊り下げ、
このばね13Bbの下端部に磁石13Bcを設けてい
る。さらに、型枠13Bの下端部にはゴムでなるOリン
グ13Bdを設けている。
【0026】型枠13Bは、配置すると、磁石13Bc
がスタッドジベル21に吸着する。この状態でコンクリ
ート12を打設すると、型枠13Bが浮上しようとして
もばね13Bbによって、型枠13Bが移動することな
く安定して位置させることができる。また、Oリング1
3Bdによって、型枠13B内にコンクリート12が入
ることが防止される。
【0027】例えば、図6に示す型枠13Cは、移動禁
止機構として、截頭円筒の上部に複数のゴム糸13Ca
の上端が設けられ、ゴム糸13Caの各々の下端に1つ
の磁石13Cbを設けている。さらに、型枠13Cの下
端部は、ゴムでなるOリング13Ccを設けている。こ
の型枠13Cの移動禁止の原理は、上記した型枠13B
と同様である。
【0028】例えば、図7に示す型枠13Dは、移動禁
止機構として、截頭円筒の上部に複数のゴム糸13Da
の上端を設け、ゴム糸13Daの各々の下端に1つの円
盤部材13Dbを設け、この円盤部材13Dbには、軸
を挟んだ両腕を互いに開くように付勢したばねを有した
複数のヒンジ13Ddの一方腕のそれぞれを設け、これ
らヒンジ13Ddの各々の他方腕には、複数の鉤状部材
13Dcをそれぞれ設けている。複数の鉤状部材13D
cは、ヒンジ13Ddによって、その先端部が互いに内
径方向に集合するように傾斜して円盤部材13Dbに設
けられている。さらに、型枠13Dの下端部は、ゴムで
なるOリング13Deを設けている。
【0029】型枠13Dは、配置するときに、ヒンジ1
3Ddの付勢力に抗して鉤状部材13Dcの各々を押し
開いてスタッドジベル21に取り付ける。こうすること
で、型枠13Dがコンクリート12の打設面から浮き上
がろうとしても、ゴム糸13Daによって、型枠13D
が移動することなく安定して位置させることができる。
また、Oリング13Deによって、型枠13D内にコン
クリート12が入ることが防止される。
【0030】例えば、図8に示す型枠13Eは、移動禁
止機構として、截頭円筒の高さ方向の所定位置における
内周部に、径方向に放射状に裂溝13Eaを形成した開
口13Ebを有した板部材13Ecを設けている。さら
に、型枠13Eの下端部は、ゴムでなる脚部13Edを
設けている。
【0031】この型枠13Eは、板部材13Ecの開口
13Ebにスタッドジベル21を挿通し、型枠13Eを
若干上方に移動させると、裂溝13Eaによって開口1
3Ebの周縁部が下方に傾斜した状態となる。このとき
板部材13Ecは、開口13Ebの周縁部の傾斜を水平
に戻そうとする。これによって、型枠13Eは、主桁2
の頂上部のフランジ面に押しつけられ、コンクリート1
2の打設面から浮き上がることなく安定して位置するこ
ととなる。また、Oリング13Edによって、型枠13
E内にコンクリート12が入ることが防止される。
【0032】例えば、図9に示す型枠13Fは、移動禁
止部材として、截頭円筒状の下端から、上方に縮径する
截頭円筒状の押さえコーン13Faを設けている。この
押さえコーン13Faは、上端から高さ方向所定位置ま
で裂溝13Fbが形成されている。また、型枠13Fの
下端部は、ゴムでなるOリング13Fcが設けられてい
る。
【0033】型枠13Fは、配置すると、押さえコーン
13Fa内にスタッドジベル21が挿入され、このとき
に裂溝13Fbが開く。そして、押さえコーン13Fa
の裂溝13Fbが常に閉じようとする力でスタッドジベ
ル21を把持する。これによって型枠13Fは、コンク
リート12の打設面から浮き上がることなく安定して位
置することとなる。また、Oリング13Fcによって、
型枠13F内にコンクリート12が入ることが防止され
る。
【0034】以上説明した型枠13を用いて、床版1
は、橋梁において主桁2,2上で次のように施工され
る。以下に、床版1の施工手順を説明する。まず、鋼線
11を例えば上記したように配置し、かつ主桁2,2の
頂上部のフランジ面に植え込まれたスタッドジベル21
の位置が貫通孔となるように型枠13を配置した後、コ
ンクリート12を打設する。
【0035】そして、コンクリート12が硬化して、型
枠13をコンクリート12の打設面から抜き出すと、ス
タッドジベル21の部分に、貫通孔1aが形成される。
この後、橋軸直角方向に配置された鋼線11を引っ張っ
て床版1にストレスを与えて、床版1が施工されたこと
となる。そして、該床版1の貫通孔1aに、充填剤1
b、例えば600〜1000kgf・cm2 の高強度モルタル
を注入する。
【0036】本実施例では、床版1にストレスを与えた
ときに生じる、主桁2,2の頂上部のフランジ面と床版
1との間の隙間に、充填剤1bを注入する前に、又は床
版1の施工前に、前記フランジ面の端部にゴムシール材
1cを設けている。このようにすることで、充填剤1b
が漏れることがない。そして、充填剤1bを貫通孔1a
に注入し硬化すれば、主桁2,2と床版1とが完全に結
合されたこととなる。
【0037】このように、床版1は、スタッドジベル2
1の位置をコンクリート12が打設されない貫通孔1a
としているので、床版1にストレスを与えるとき、主桁
2,2のスタットジベル21から該主桁2,2へと2次
的な応力がかかることがなく、従って、スタッドジベル
21が変形したり、主桁2,2の間隔が狂ったりするこ
とがない。
【0038】従来では、スタッドを床版のコンクリート
に埋設した状態で、床版にストレスを与えていたのでス
タッド位置に応力集中が生じ、スタッドが根元で剪断変
形したり、コンクリートに割裂破壊が生じる可能性があ
ったが、本発明では、スタッドジベル21位置を貫通孔
1aとした状態で、該床版1にストレスを与え、その後
に貫通孔1aに充填剤1bを注入するようにしているの
で、従来にあった問題は解決される。
【0039】また、床版1から受ける応力は、スタッド
ジベル21で直接受けるのではなく、貫通孔1aに注入
されて硬化したことでスタッドジベル21を包む高強度
の充填剤1bが受けるので、つまり床版1のコンクリー
ト12と接するのは高強度の充填剤1bになるため、周
囲の応力分布は、接触面積が大きい充填剤1bで剪断荷
重が負担され、床版1の耐久性が向上するのである。
【0040】また、従来では、コンクリートの強度が低
いと、スタッドがコンクリートに食い込んで、その分、
床版へのストレスが減少してしまうことがあるが、本実
施例では、充填剤1bとして高強度の材質をコンクリー
ト12の貫通孔1aに注入するようにしたので、ストレ
スは床版1全体に確実に与えられる。さらに、コンクリ
ート12の応力が小さくなること、スタッドジベル21
の変形がなくなることから、スタッドジベル21そのも
のの疲労強度は飛躍的に向上する。
【0041】なお、本発明は、上記実施例に限定されず
変形が可能である。充填剤として、上記では高強度モル
タルを注入する例を示したが、例えばスチールファイバ
ーを混入したコンクリートを注入するようにすれば、ス
タッドジベル21の位置で割裂することが防止される。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の橋梁の床版は、
所定のプレストレスを導入した床版の、主桁の頂上部に
設けられたスタッド位置に、貫通孔を設けたものである
から、橋軸直角方向に配された鋼線を引っ張ってストレ
スを与えたとき、このストレスは主桁のスタッドに伝わ
ることがなく、従って、床版のみに適正なストレスが与
えられることとなる。
【0043】また、上記の床版を施工する際に用いる本
発明の型枠は、抜け勾配を有し、かつコンクリート打設
時に主桁との相対位置を固定する移動禁止機構を有した
ものであるから、床版施工時にスタッド位置を貫通孔に
することができ、また、床版施工後においては、床版上
面から容易に抜き出すことができると共に確実にコンク
リート内で位置させることができる。
【0044】また、本発明の橋梁における床版施工方法
は、主桁上に、鋼線を配筋した後、主桁の頂上部に設け
たスタッド位置に貫通孔を形成するように上記型枠を配
置し、コンクリートを打設し硬化させた後、橋軸直角方
向に配置された鋼線にストレスを与え、その後、該床版
の貫通孔に、充填剤を注入するものであるから、床版に
与えるストレスがスタッドや主桁に及ぶことがなく、従
ってスタッドが変形したり、主桁が傾いたりするような
ことがなく、設計誤差が生じることなく橋梁が施工で
き、主桁上で高強度の床版を施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の橋梁の床版の構成及び橋梁における床
版施工方法を説明するための図であり、(a)は橋梁に
おける床版にストレスを与えていない状態の部分的な斜
視図、(b)は橋梁における床版にストレスを与えた状
態の断面図、(c)は橋梁における床版にストレスを与
えた状態のスタッド部分の断面図、(d)は橋梁におけ
る床版にストレスを与えた後に充填剤を注入した状態の
スタッド部分の断面図である。
【図2】本発明の橋梁の床版の構成及び橋梁における床
版施工方法を説明するための図であり、(a)はスタッ
ド位置における橋梁における床版のコンクリート打設状
態を示す部分的な斜視図である。(b)は(a)の断面
図である。
【図3】本発明の型枠の全体を示す斜視図である。
【図4】本発明の型枠を示し、(a)は配置前の断面
図、(b)は配置状態の断面図、(c)は全体の斜視図
である。
【図5】本発明の型枠を示し、(a)は配置状態の断面
図、(b)は全体の斜視図である。
【図6】本発明の型枠を示し、(a)は配置直前の断面
図、(b)は配置状態の断面図、(c)は全体の斜視図
である。
【図7】本発明の型枠を示し、(a)は配置直前の断面
図、(b)は配置状態の断面図、(c)は全体の斜視図
である。
【図8】本発明の型枠を示し、(a)は配置前の断面
図、(b)は配置状態の断面図、(c)は全体の斜視図
である。
【図9】本発明の型枠を示し、(a)は配置前の断面
図、(b)は配置状態の断面図、(c)は全体の斜視図
である。
【図10】従来の橋梁の床版の構成及び橋梁における床
版施工方法を説明するための図であり、(a)は橋梁に
おける床版にストレスを与えていない状態の断面図、
(b)は橋梁における床版にストレスを与えた状態の断
面図、(c)は橋梁における床版にストレスを与えた状
態のスタッド部分の断面図である。
【図11】従来の橋梁の床版の構成及び橋梁における床
版施工方法を説明するための図であり、(a)は橋梁に
おける床版にストレスを与えていない状態の断面図、
(b)は橋梁における床版にストレスを与えた状態の断
面図である。
【符号の説明】
1 床版 1a 貫通孔 1b 充填剤 2 主桁 3 横桁 11 (橋軸直角方向に配した)鋼線 12 コンクリート 13 型枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 尚弘 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 Fターム(参考) 2D059 AA14 CC04 DD15 GG01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋梁の主桁上に配置する床版であって、
    所定のプレストレスを導入した床版の、前記主桁の頂上
    部に設けられたスタッド位置に貫通孔を設けたことを特
    徴とする橋梁の床版。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の橋梁の床版を施工する際
    に用いる型枠であって、抜け勾配を有し、かつコンクリ
    ート打設時に主桁との相対位置を固定する移動禁止機構
    を有したことを特徴とする型枠。
  3. 【請求項3】 主桁と床版とがスタッドによって結合さ
    れてなる橋梁における床版の施工方法であって、主桁上
    に、鋼線を配筋した後、前記主桁の頂上部に設けたスタ
    ッド位置に貫通孔を形成するように請求項2記載の型枠
    を配置し、コンクリートを打設し硬化させた後に、橋軸
    直角方向に配置された鋼線にストレスを与え、その後、
    該床版の前記貫通孔に、充填剤を注入することを特徴と
    する橋梁における床版施工方法。
  4. 【請求項4】 床版の貫通孔に、充填剤として、高強度
    モルタル、又はスチールファイバーを混入したコンクリ
    ートを注入したことを特徴とする請求項3記載の橋梁に
    おける床版施工方法。
JP8338899A 1999-03-26 1999-03-26 橋梁の床版及びそれに用いる型枠並びに橋梁における床版施工方法 Pending JP2000273826A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105401516A (zh) * 2015-12-18 2016-03-16 江苏兆通工程技术有限公司 采用三钢混凝土的桥梁及桥梁顶板施工工艺
WO2016135512A1 (en) * 2015-02-27 2016-09-01 The University Of Warwick Steel-concrete composite structure
CN108342974A (zh) * 2018-04-28 2018-07-31 中国建筑第五工程局有限公司 跨座式单轨预制装配式钢-hpc组合轨道梁
CN114481846A (zh) * 2022-01-29 2022-05-13 北京航空航天大学 桥梁混凝土桥面板的现浇施工方法和桥梁施工模架

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