JP2000273730A - 意匠撚糸および伸長性編織地 - Google Patents

意匠撚糸および伸長性編織地

Info

Publication number
JP2000273730A
JP2000273730A JP11076399A JP7639999A JP2000273730A JP 2000273730 A JP2000273730 A JP 2000273730A JP 11076399 A JP11076399 A JP 11076399A JP 7639999 A JP7639999 A JP 7639999A JP 2000273730 A JP2000273730 A JP 2000273730A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
soluble
design
twisted
elastic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11076399A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Umeda
茂 梅田
Takasato Takeda
高諭 竹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UMESHIN KK
Original Assignee
UMESHIN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UMESHIN KK filed Critical UMESHIN KK
Priority to JP11076399A priority Critical patent/JP2000273730A/ja
Publication of JP2000273730A publication Critical patent/JP2000273730A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 編織後の処理で過剰な収縮を起こさず、衣料
品などに利用し易く、着用感が優れ、伸縮性能の調整制
御も容易な伸長性編織地と、それに適した意匠撚糸。 【解決手段】 押糸3で芯糸2に花糸4を固定してなる
意匠撚糸1。芯糸2、押糸3は可溶性繊維糸からなる。
花糸4が、弾性糸40に被覆糸42が被覆されてなる被
覆弾性糸であり、可溶性芯糸2に対して実質的に伸長さ
せることなく弛緩させた状態で引き揃えられている。可
溶性押糸3が、花糸4を構成する被覆弾性糸の弾性糸4
0に対する被覆糸42のヨリ方向と同じ方向に仮より加
撚されてなる。この意匠撚糸1で編織した後、意匠撚糸
1に含まれる可溶性芯糸2および可溶性押糸3が溶解除
去されてなる伸長性編織地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、意匠撚糸および伸
長性編織地に関し、下着や靴下などの伸びを必要とされ
る用途に利用される織物や編物と、このような伸長性編
織地の材料や、伸びを必要とされる布地に用いる縫製用
ミシン糸や刺繍糸に適した意匠撚糸を対象としている。
【0002】
【従来の技術】スパンデックスなどの弾性糸を用いて、
各種の伸縮性生地を製造する技術が知られている。芯糸
となる弾性糸を非弾性糸で被覆した被覆弾性糸も知られ
ており、このような被覆弾性糸を用いて編織された伸縮
性生地は、弾性糸だけでは得られない風合いや機能、特
性を発揮させることができる。
【0003】弾性糸あるいは被覆弾性糸(以下、総称し
て弾性糸と呼ぶ場合がある。)を用いた伸縮性生地は、
編織時に延伸(ドラフト)された状態で供給された弾性
糸が、編織後のリラックス処理や染色加工の際に熱水と
の接触によって収縮を起こし、この収縮が、使用時にお
けるストレッチ性や伸長回復性を与えるのであるとされ
ている。
【0004】伸縮性生地の縫製に用いるミシン糸とし
て、弾性糸に非弾性の可溶性糸を組み合わせた合撚糸や
被覆弾性糸が使用されている。縫製時点では、非弾性の
可溶性糸が存在しているので、ミシン糸は伸びにくく、
縫製作業を通常のミシン糸と同じように出来る。縫製後
に、可溶性糸を溶解除去してしまうと、弾性糸の伸縮性
が発揮されるようになり、縫製された伸縮性生地に追随
して優れた伸縮性を発揮することができる。
【0005】弾性糸と非弾性の可溶性糸を組み合わせた
刺繍糸で刺繍レースを製造する技術も知られている。こ
の場合も、編織後の生地から可溶性糸を溶解除去するこ
とで、溶解除去された部分に模様や柄が形成された刺繍
レースが得られ、弾性糸による優れた伸縮性を有する刺
繍レースとなる。伸縮性生地とは別の技術として、意匠
撚糸(ファンシーヤーン)がある。これは、複数種類の
糸をより合わせて、糸の途中に節や粒状の突起、凹凸な
どを形成させ、通常の糸では得られない意匠効果を発現
させたものである。
【0006】意匠撚糸の一つとして、リングヤーンと呼
ばれる技術がある。芯糸の周囲に、大きくループを形成
させた状態で花糸を絡ませ、押糸で花糸を芯糸に固定し
た構造を有している。芯糸の周囲にループ状に配置され
た花糸が独特の意匠感を与える。このような意匠撚糸で
編織された布地も、独特の表面質感や意匠効果が発現
し、商品価値の高いものとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の伸縮性生地は、
前記したように、編織後のリラックス処理や染色加工で
大きな収縮を起こすため、最終的に得られる生地の寸法
すなわち面積が小さくなってしまうという問題がある。
編織装置は、装置の構造上、編織できる生地の幅に制約
がある。編織できる最大幅の生地を編織したとしても、
前記した収縮があると、実際に使用できる生地の幅はか
なり狭くなってしまい、使い難いものとなる。
【0008】伸縮性生地には、リラックス処理などで発
現した収縮力の一部が残存しているので、衣料製品を製
造する際の縫製作業などの取扱いが難しい。製造された
衣料品を着用したときに過剰な締め付け感が生じたりす
る。経時的に生地の局部的な収縮が起こってシワが発生
したりする。また、リラックス処理などで発現する収縮
の強さや量を正確にコントロールするのは難しく、所望
の伸縮性を有する生地はなかなか得られない。
【0009】特に、伸縮性生地の経方向と緯方向との伸
縮性のバランス設定が難しい。通常は、経緯方向で伸縮
性に大きな違いのある生地になってしまう。スポーツウ
ェアやアンダーウェアなどでは、経緯両方向に均等かつ
十分な伸縮性を有する生地が望まれることが多い。そこ
で、本発明の課題は、前記従来技術の問題点を解消し、
編織後の処理による過剰な収縮を起こさず、衣料品など
に利用し易く、着用感が優れ、しかも伸縮性能の調整制
御も容易な伸長性編織地を提供することである。また、
このような伸長性編織地の編織に適した意匠撚糸を提供
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる意匠撚糸
は、押糸で芯糸に花糸を固定してなる意匠撚糸である。
芯糸および押糸が何れも、可溶性繊維糸からなる可溶性
芯糸および可溶性押糸である。花糸が、弾性糸からなる
芯糸に被覆糸が被覆されてなる被覆弾性糸であり、可溶
性芯糸に対して実質的に伸長させることなく弛緩させた
状態で引き揃えられている。可溶性押糸が、前記花糸を
構成する被覆弾性糸の弾性糸に対する被覆糸のヨリ方向
と同じ方向に仮より加撚されてなる。 〔可溶性芯糸〕通常の可溶性糸が用いられる。可溶性糸
は、水、水溶液、スチームあるいは有機溶媒等で処理す
ることで溶解除去できる繊維材料からなる。
【0011】例えば、常温の水や温水で溶解するポリビ
ニルアルコール、ポリアルキレングリコール共重合ポリ
エステル、ポリ−β−アラニン、アルギン酸塩等からな
る繊維がある。アルカリ水溶液によって加水分解しつつ
除去できる5−ナトリウムスルホイソフタル酸共重合ポ
リエステル、カルボン酸ナトリウムを導入したアクリル
等の繊維がある。
【0012】可溶性糸は、ゴム状弾性を有しない、いわ
ゆる非弾性糸である。糸の太さは、20〜300デニー
ルのものが用いられる。 〔可溶性押糸〕可溶性芯糸と同様の可溶性糸が用いられ
る。材料および太さも同様の範囲が採用できる。
【0013】通常、可溶性芯糸に比べて可溶性押糸のほ
うが、細い糸が使用される。可溶性押糸が可溶性芯糸と
同じ太さであっても構わない。 〔花糸〕弾性糸に被覆糸が被覆されてなる通常の被覆弾
性糸が用いられる。 構成糸:弾性糸としては、例えば、スパンデックスとも
呼ばれるポリウレタン弾性糸、ポリエステル弾性糸、ポ
リアミド弾性糸、あるいはゴム糸等の通常の弾性糸が広
く用いられる。ゴム糸は比較的太糸の被覆弾性糸に好ま
しい。
【0014】弾性糸の太さは、用途や要求性能によって
異なるが、例えば、15〜1120デニールのものが好
ましく、20〜560デニールのものがより好ましい。
弾性糸が細すぎると、ミシン糸または刺繍糸、あるいは
インナーウエアまたはアウターウエア等の耐久性が低く
なる。太すぎると、資材、雑品類でのパワーが強過ぎ、
商品価値が低下する。
【0015】被覆糸には、長繊維フィラメント糸や短繊
維紡績糸が使用される。何れも、基本的には非弾性糸が
用いられるが、一部に弾性糸を含むことはできる。長繊
維フィラメント糸としては、例えば、ポリアミド系、ポ
リエステル系、ポリアクリルニトリル系、ポリプロピレ
ン系、塩化ビニル系等の合成繊維からなる、マルチフィ
ラメント糸あるいはモノフィラメント糸が使用できる。
レーヨン系、ジアセテート系、トリアセテート系、およ
び生糸(絹)等の化繊および天然繊維のフィラメント糸
も使用できる。
【0016】長繊維フィラメント糸としては、モノフィ
ラメント糸であるよりもマルチフィラメント糸であるほ
うが好ましい。また、これらの原糸、生糸であるよりも
捲縮加工糸のほうが好ましい。長繊維フィラメント糸の
デニール数およびフィラメント数の好ましい範囲は、例
えば、弾性糸の太さが15〜70デニールの場合に、2
0〜300デニールで5〜144フィラメント数を有す
るフィラメント糸を用いるのが、衣料用の薄地〜中肉地
に好ましい。105〜560デニールの弾性糸の場合、
210〜1200デニールで34〜800フィラメント
数であれば、太くてパワーを必要とする資材や厚地の編
織物に好ましい。単糸デニールは、15デニール以下が
よく、できれば3.0〜0.01デニールが好ましい。
【0017】短繊維紡績糸としては、例えば、前記した
長繊維フィラメント糸と同様の合成繊維系、化繊系のス
テープルおよび天然繊維系の綿、羊毛、麻が使用でき
る。短繊維紡績糸は、混紡糸であってもよく、長繊維フ
ィラメント糸と短繊維紡績糸の引き揃え糸または交撚
糸、混繊・交絡糸でもよい。 被覆弾性糸の製造:被覆弾性糸は、例えば、次のように
して製造されたものが使用される。
【0018】従来のカバーリング撚糸機(得られた被覆
弾性糸の呼称をFTYとする。以下同様)、エアージエ
ットカバーリング撚糸機(ATY)、精紡機〔リング精
紡CSY)、空気精紡(ACY)を含む〕、リング撚糸
機(STY)および特殊意匠撚糸機(FCY)等を用い
て製造できる。いずれの機種にも弾性糸の積極送り出し
装置を有しているのが好ましい。均整な意匠撚糸を得る
には、長繊維フィラメント糸または短繊維紡績糸の性状
の均一なものがよく、しかも弾性糸のドラフト比をやや
高めにしたり、ヨリ数も並みもしくは多く設定すること
が好ましい。
【0019】具体的には、弾性糸のドラフト比を0〜
3.5、好ましくは1.6〜2.8倍に設定する。これ
により、弾性糸が有する収縮力を有効に利用することが
でき、意匠撚糸をミシン糸あるいは伸長性編織地として
使用したときに、過度な収縮を起こさず適度なストレッ
チ性および伸長回復性を得ることができる。ドラフト比
が高すぎると、弾性糸の収縮力が大きくなり、鞘糸の被
覆ヨリ係数の影響を超越して大きな収縮や伸長率とな
り、意匠撚糸を用いて編織したときに、ストレッチ化し
た編織物、つまり面積収縮した編織物になる。これでは
従来の伸縮性編織地と同じ欠点が生じる。
【0020】ドラフト比が小さいと、比較的に弱い収縮
力であるので、被覆糸のデニ一ル、ヨリ数が勝り、編織
後に溶解除去処理やリラックス処理を行ったときに、編
織時の面積よりも大きくなる面積拡大を生じる。但し、
ドラフト比が小さすぎると、伸長回復性などが十分に発
揮できない。下式で定義される被覆ヨリ係数CT を75
〜200、好ましくは80〜185に設定することがで
きる。
【0021】
【数1】 被覆ヨリ係数CT =T/(D1 +D2 )/Df 0.5 …(1) T :1m当たりの被覆ヨリ数(T/m ) D1 :芯糸のデニール D2 :鞘糸のデニール(紡績糸はデニールに換算) Df :ドラフト比 被覆ヨリ係数が小さ過ぎると、弾性糸を被覆する非弾性
糸のヨリ数が甘く、鞘糸の被覆性が小さく、糸長も短く
なる。意匠撚糸を用いて編織された編織地が加工処理後
に面積収縮する。一方、被覆ヨリ係数が大きすぎると、
意匠撚糸の外観が有していた凹凸感がそのまま編織地に
発現して、過度の凹凸感を有する粗野なものになってし
まう。
【0022】長繊維フィラメント糸の元ヨリ、仮ヨリ加
工糸の加撚または短繊維紡績糸の解撚方向と同一にヨリ
掛けするのが好ましい。 〔意匠撚糸〕基本的には通常の意匠撚糸の製造技術が適
用できる。但し、被覆弾性糸からなる花糸を、可溶性芯
糸に対して実質的に伸長させることなく弛緩させた状態
で引き揃えておく。また、可溶性押糸は、被覆弾性糸の
弾性糸に対する被覆糸のヨリ方向と同じ方向に仮ヨリ加
撚される。
【0023】製造装置は、通常のカバーリング撚糸機、
特殊意匠撚糸機等が用いられる。機種タイプはシングル
カバード撚糸機、ダブルカバード撚糸機、トライツイス
ター等のいずれでもよく、中空スピンドルを有するもの
で押糸をヨリ掛けした直後に仮ヨリ装置があれば好まし
い。被覆弾性糸からなる花糸を供給する際に、伸長させ
ることなく、実質的に弛緩させた状態で送り込み供給す
る。具体的には、芯糸に対し花糸である被覆弾性糸のリ
ラックス率が0〜200%、好ましくは20〜80%に
なるように設定する。花糸が蛇行した状態で芯糸に沿っ
て配置されることになる。しかる後に、押糸を、前記被
覆糸のヨリ方向と同一方向に仮ヨリ加撚することによ
り、芯糸と花糸とが離れることなく合体されて旋回力の
小さな意匠撚糸が得られる。
【0024】リラックス率RX は、次式で定義する。
【0025】
【数2】 リラックス率Rx (%)=Ss /Sd ×100 …(2) Ss :積極送り出しロールの表面速度(m/min ) Sd :デリバリーロールの表面速度(m/min ) リラックス率が大きすぎると、意匠撚糸の製造中に糸切
れが多発し、もはや操業することができない。また、外
観変化が大きく表面平滑性に欠けた編織物しか得られな
い。リラックス率が小さすぎる(あるいはマイナスにな
る)と、従来の通常の意匠撚糸や被覆弾性糸を用いた場
合と変わりがなく、リラックス処理での収縮などの問題
が発生する。
【0026】押糸の加撚方向が、花糸における弾性糸に
対する被覆糸のヨリ方向と逆の方向の場合には、花糸が
芯糸に対して合体せずバラバラになり好ましくない。 〔編織地〕基本的には、前記意匠撚糸を使用して、通常
の編織技術を適用すればよい。 編物:編物は、次のようにして編成できる。
【0027】シングルニットでは、18〜28ゲージで
口径30インチ以上のシンカー丸編機に、意匠撚糸をそ
のまま仕掛け、用途に応じて150〜400g/m(持
掛け目付)に設定する。各種両面丸編機を用いてダブル
ニットを編成することができる。編成給糸時の張力管理
は勿論のことで、編成後に、次工程で可溶性芯糸および
可溶性押糸の溶解除去を行い染色整理する。
【0028】織物:織物は、例えば、次のようにして製
布できる。緯糸に前記意匠撚糸を用い、経糸には長繊維
フィラメント糸を用い、織機は、スルーザー、レピアー
タイプで張力管理を適切に行いながら、平織、斜文織も
しくは繻子織等を適宜の織密度で製織する。製織後に、
可溶性芯糸および可溶性押糸を溶解除去し、しぼ発現処
理加工、染色および整理仕上加工を施す。
【0029】意匠撚糸を経糸に用いたり、経糸、緯糸共
に用いることもできる。 〔溶解除去処理〕編織後に行う、可溶性芯糸および可溶
性押糸の溶解除去処理は、通常の可溶性糸の溶解除去処
理と同様に行うことができる。溶解除去処理は通常、染
色するまでの段階で行う。
【0030】使用している可溶性繊維の種類によって、
前記した水、水溶液、スチームあるいは有機溶媒等が使
用される。具体的には、例えば、可溶性繊維がポリビニ
ルアルコール繊維(水溶性ビニロン「ソルブロン」
(株)ニチビ製)の場合、溶解するには、水分と温度が
必要である。浴比は1:30以上の条件が好ましく、溶
解処理温度85℃以上に昇温した後、被溶解物である編
織物を投入し、溶解時間30〜40分程度で、液を流動
あるいは攪拌しながら行うとよい。すすぎは、溶解が完
了した時点で、新しい温水にてオーバーフローさせなが
ら充分洗浄することが大切である。
【0031】前記「ソルブロン」にはいくつかのタイプ
があり、SH、SMタイプは水中収縮が小さく、SHC
タイプは高収縮利用タイプであり、しかも、溶解処理温
度が比較的高い。一方、SL、SX、SSおよびSPタ
イプは低温処理が可能であるが、吸湿性が大きいので保
管、取り扱いに注意が必要である。アルカリ水溶液によ
って加水分解させて除去する5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸共重合ポリエステル繊維(「ルミレット」東レ
(株)製)の場合、苛性ソーダ溶液3.5%owf、1
時間、40℃以上の条件で浸漬させる。溶解除去後、酸
による中和や洗浄等を行うのが好ましい。
【0032】編織地に対して、上記のような溶解除去処
理を行うと、意匠撚糸を構成していた可溶性芯糸と可溶
性押糸が溶解除去される。被覆弾性糸からなる花糸はそ
のまま残存する。意匠撚糸に弛緩状態で供給され押糸で
拘束されていた被覆弾性糸は、拘束が無くなることで、
実質的に糸長が増えた状態になる。被覆弾性糸は、芯糸
に絡んでいた形態のままでループ状を呈したり、ループ
形態がある程度まで解けた状態になる。 〔伸長性編織地〕可溶性芯糸および可溶性押糸が溶解除
去された編織地は、編織地を構成する糸の糸長が、編織
時点における意匠撚糸の糸長から、溶解除去処理後に
は、花糸を構成していた前記弛緩状態あるいは蛇行状態
の被覆弾性糸の糸長に変わることになるので、実質的に
糸長が増大し、編織地の面積が実質的に拡大した状態に
なる。但し、この状態では、被覆弾性糸そのものにはほ
とんど収縮力は生じておらず、意匠撚糸の製造時点と同
じ弛緩状態である。
【0033】伸長性編織地を経緯何れかの方向あるいは
両方向に伸ばすと、被覆弾性糸が伸びるとともに弾力的
な反発力が発生する。したがって、外力が加わっていな
い状態では編織地に収縮力は実質的に存在せず、外力が
加わったときには適切な収縮力あるいは伸長回復力が発
生することになる。糸長の増加量は、前記花糸のリラッ
クス率によって調整され、リラックス率が大きいほど糸
長の増加量も大きくなり、編織地の面積も拡大し易くな
る。
【0034】編織地を構成する経緯糸の両方が前記意匠
撚糸であれば、得られた編織地は、経緯共に面積拡大
し、経緯両方向に優れた伸長性を示すことができ、いわ
ゆる2ウエイストレッチ性を有するものになる。他の繊
維と交編したり、交織した編織物の場合、溶解除去処理
後の編織地は、前記意匠撚糸が配列された方向だけに実
質的に面積拡大する。経方向または緯方向の1ウエイス
トレッチ性を有するものになる。但し、意匠撚糸が経緯
1方向だけに配列していても、編織組織の構造によって
は、他方向にも面積拡大が生じる場合もある。
【0035】従来における被覆弾性糸使いの編織物は、
編織後の生地が収縮状態になり、この収縮力によるスト
レッチ性を、着用時の締め付け力として利用していた。
これに対し、本発明の伸長性編織地は、編織時よりも実
質的に面積が拡大した状態であり、編織地を構成する被
覆弾性糸には収縮力は実質的に存在していない。但し、
着用時に編織地を伸ばせば、被覆弾性糸が有する優れた
弾力性が発揮されて、十分な伸長性や締め付け力を発揮
することができる。
【0036】さらに、編織地を構成する被覆弾性糸は、
意匠撚糸から可溶性芯糸と可溶性押糸とが溶解除去され
ても、意匠撚糸の段階で芯糸に絡んでループを構成して
いた形態を残しているので、伸長性編織地の外観や表面
質感にも独特の変化を現出し、極めて審美性の高い外観
を呈するものとなる。伸長性編織地の外観は、意匠撚糸
の他に交編織された繊維糸によっても異なるものとな
る。 〔伸長性編織地の利用〕本発明の伸長性編織地を用いて
製造された衣料は、着用者に過剰な緊迫力を与えず、身
体疲労が少なくなる。各種のインナーウエア、アウター
ウエアとして好適である。花糸の形態を残す被覆弾性糸
が、審美性の高い意匠効果を発揮して、外観性にも優れ
たものとなる。衣料などに使用する際の生地が、編織時
点から過剰な面積収縮を起こしておらず、実質的には面
積拡大を生じているので、衣料などに使用可能な生地面
積(用尺)が十分に確保でき、用途の制約や生地の利用
方法の制約が少なくなり、経済性も高くなる。
【0037】具体的な利用分野としては、上記のような
特性が要求される各種用途が挙げられる。好ましい用途
としては、例えば、婦人ブラウス、ワンピースおよびス
カート等の服地、あるいは横編みセーターなどの主とし
てレディースアウターに用いられる。
【0038】メンズまたはレディース等を問わず、肌
着、靴下類の実用衣料から水着・レオタード、手袋・足
袋、デニム、スポーツ衣料、ファンデーションおよび組
み紐・細幅織物等、通常の伸縮性生地が使用されていた
多岐にわたる分野で利用できる。 〔意匠撚糸の利用〕意匠撚糸は、伸長性編織地に利用す
るほか、単独でミシン糸あるいは刺繍糸として利用でき
る。
【0039】ミシン糸:本発明の伸長性編織地その他の
伸縮性編織地の縫製に利用できる。縫製後に前記同様の
溶解除去処理を行って、意匠撚糸を構成する可溶性芯糸
と可溶性押糸とを除去すれば、残った花糸の被覆弾性糸
が良好な伸長性を発揮する。 刺繍糸:本発明の伸長性編織地その他の伸縮性編織地
に、意匠撚糸を用いて、通常の方法で刺繍を行うことが
できる。刺繍の終了後に前記同様の溶解除去処理を行え
ば、意匠撚糸の花糸であった被覆弾性糸により、独特の
質感を現出して意匠性の高い刺繍を得ることができる。
【0040】刺繍レースの編織製造を行うこともでき
る。この場合は、前記した伸縮性編織地の製造方法と共
通する方法が採用される。
【0041】
【発明の実施の形態】図1に示す実施形態は、意匠撚糸
1の模式的構造を示している。中央に直線的に延びる芯
糸2と、芯糸2に沿って蛇行しながら引き揃えられてい
る花糸4と、花糸4を断続的に芯糸2に押さえ付けるよ
うにして芯糸2に絡んでいる押糸3とで構成されてい
る。
【0042】芯糸2および押糸3は何れも可溶性繊維糸
で構成されている。花糸4は、中心に配置された弾性糸
40の周囲を、非弾性の長繊維フィラメント糸からなる
被覆糸42で被覆した構造を有している。そして、芯糸
2に対する押糸3のヨリ方向(Zヨリ)が、花糸4にお
ける弾性糸40に対する被覆糸42のヨリ方向(Sヨ
リ)とは逆に設定されている。
【0043】図2に示す意匠撚糸1は、各糸2〜4の配
置が前記実施形態と少し違っている。具体的には、芯糸
2に対する花糸4の弛緩が大きくなっている。具体的に
は、花糸4の供給量を多くしており、結果として、花糸
4の蛇行の間隔が狭くなっている。芯糸2に対する押糸
3のヨリ数は少なくしている。
【0044】図3に示す意匠撚糸1では、図1の実施形
態に比べて、芯糸2に対する花糸4の弛緩は少なく、芯
糸2に対する押糸3のヨリ数は多くしている。図4に示
す意匠撚糸1では、図1の実施形態に比べて、花糸4の
リラックス率を高めにするように給糸量をかなり多くし
ている。その結果、花糸4が均等な蛇行状態を構成して
おらず、場所によって、花糸4が芯糸2から大きく離れ
たり捩じれを生じたりしている。また、花糸4を構成す
る被覆糸42に短繊維紡績糸を用いており、繊維端がラ
ンダムに飛びだしている。
【0045】このように、芯糸2に対する花糸4および
押糸3の配置構造やヨリ数等の条件を種々に設定するこ
とで、様々な外観構造を有する意匠撚糸1が得られる。
意匠撚糸1の構造は、伸長性編織地などとして使用した
ときの特性にも影響を与える。なお、伸長性編織地の製
造などに意匠撚糸1を用いたときに、可溶性押糸3およ
び可溶性芯糸2を溶解除去した後では、意匠撚糸1のう
ち、被覆弾性糸からなる花糸4だけが残った状態にな
る。
【0046】例えば、図1で、意匠撚糸1から可溶性芯
糸2および可溶性押糸3を除去して、被覆弾性糸からな
る花糸4だけが蛇行状態を保ったままで残った形態にな
る。その結果、意匠撚糸1の状態のときの糸長よりも、
花糸4すなわち被覆弾性糸だけになった状態のときの糸
長のほうが、実質的に長くなる。
【0047】
〔実施例l〕
<意匠撚糸> 芯糸:可溶性繊維糸「ソルブロン」75D−20F−タ
イプSL((株)ニチビ製。以下、可溶性糸は同社製) 押糸:可溶性繊維糸「ソルブロン」28D−9F−タイ
プSL 花糸:ウーリーテトロン糸150D−48F(一段ヒー
ターDTY仮ヨリ加工糸:東レ(株)製、以下「テトロ
ン」は同社製糸)と、ポリウレタン弾性糸40D−タイ
プ127c(「オペロン」:東レ・デュポン(株)製。
以下、ポリウレタン弾性糸は同社製)を用いて、シング
ルカバーリング撚糸機でドラフト3.5倍、被覆ヨリ係
数156、ヨリ方向Sの条件で生産した被覆弾性糸(F
TY) これらの糸を用いて、リラックス率150%、押糸の仮
ヨリ数750T/M(S方向)で、意匠撚糸を製造し
た。得られた意匠撚糸の特性を表1に示す。
【0048】<伸長性織物> 緯糸:上記意匠撚糸 経糸:エステル糸135D−48F、追撚数1600T
/M、S及びZヨリ(「エステル」:束洋紡(株)製) 上記経緯糸を使い、織組織は斜文織(組織名:カルゼ)
で、S:Z=2:2の交互配列、総本数8220本を準
備したレピア織機(MAV型:津田駒(株)製)を用い
て、製織条件を380回転/分で製織した。
【0049】織物設計は、筬通幅176.8cm(筬密度
60羽/鯨寸)、織上密度122本/インチ×40本/
インチ(タテ×ヨコ)、仕上密度140本/インチ×4
4本/インチ(タテ×ヨコ)、仕上幅149cmであっ
た。次ぎに、生機幅166cmのものを、精練/リラック
ス80℃×40分の処理条件で処理して可溶性繊維を溶
解除去した後、中間セット180℃×30分を行い、液
流染色機で98℃×45分の染色を行い、乾燥、仕上げ
セット175℃×30m/分を行った。
【0050】このようにして得た仕上品の性量は、仕上
幅116cm、仕上げ密度143本/インチ×53本/イ
ンチ(タテ×ヨコ)、目付263g/m2、ヨコストレッ
チ率110%のものであった。織物の組織を分析したと
ころ、緯糸を構成している被覆弾性糸は収縮することな
く、意匠撚糸の花糸を構成していた状態に近い弛緩状態
で嵩高性状で配列していた。織物の場所によって、被覆
弾性糸のうち大きな蛇行形状をなす部分が織物表面に突
出して、ユニークな意匠効果を表現していた。織物のシ
ボ立ち変化もなかった。旋回力が小さく緯糸の分解糸長
も比較的長く、十分な伸縮性を有していた。織製直後の
生機と最終製品の生地寸法の変化は、生機タテ密度:1
22本/インチに対して染め上がりタテ密度:102本
/インチであり、ヨコ方向に約23%伸長していた。
【0051】緯糸を拡大分析すると、被覆弾性糸のう
ち、弾性糸は捩じれの少ない状態であり、意匠撚糸の段
階では押糸で芯糸に緊縛された状態であった被覆糸は、
緊縛力が無くなって膨潤したように嵩高い状態になって
いた。緯糸の加工収縮はほとんどなく、むしろ糸長が長
くなっている。総合的に評価すると、上記の伸長性織物
は、表面変化に富み、ソフトで幅広の生地で、かつハイ
・ストレッチな織物であり、婦人服地に好適なものとな
っている。 〔比較例1〕実施例1の花糸で使用された被覆弾性糸
(ウーリーテトロン糸150D−48Fと「オペロン」
糸40Dタイプ127cからなる被覆弾性糸(FT
Y))を緯糸に用い、製織条件として緯糸の打ち込み本
数を61本/インチに設定した以外、実施例1と同様の
工程で織物を製造した。
【0052】得られた仕上品は、仕上幅87cm、仕上密
度143本/インチ×89本/インチ(タテ×ヨコ)、
目付375g/m2、ヨコストレッチ率75%のものであ
った。 〔実施例2〕 <意匠撚糸> 芯糸:可溶性繊維糸「ソルブロン」75D−20F−タ
イプSL 押糸:可溶性繊維糸28D−9F−タイプSL 花糸:綿コアヤーン40D弾性糸/50綿番手(「綿C
SY」:日東紡製) これらの糸を用いて、リラックス率165%、押糸の仮
ヨリ数750T/M(S方向)で、意匠撚糸を製造し
た。得られた意匠撚糸の特性を表1に示す。
【0053】<伸長性織物>上記意匠撚糸を用い、製織
条件として緯糸の打ち込み本数を52本/インチに設定
した以外は、前記実施例1と同様の工程を経て、伸長性
織物を得た。仕上品の性量は、仕上幅109cm、仕上密
度140本/インチ×72本/インチ(タテ×ヨコ)、
目付325g/m2及びヨコストレッチ率140%であ
り、表面平滑で、やや目風粗野な感じのする春夏向きの
ソフトな幅広の、かつハイ・ストレツチな織物であって
婦人アウターに適するものであった。 〔比較例2〕実施例2の花糸で使用された被覆弾性糸
(綿CSY:40D弾性糸/50綿番手CSY)を緯糸
に用い、製織条件で緯糸の打ち込み本数を70本/イン
チに設定した以外、実施例2と同様の工程で、織物を製
造した。
【0054】得られた仕上品は、仕上幅87cm、仕上密
度143本/インチ×80本/インチ(タチ×ヨコ)、
目付322g/m2、ヨコストレッチ率93%のものであ
った。実施例1、2および比較例1、2の製品特性を、
表1に対比して示す。各測定項目は、常法にしたがって
測定した。
【0055】実施例1、2の伸長性織物は、比較例1、
2の織物に比べて、同じ製織装置および同等の製織条件
を採用していながら、仕上げ幅が広く、ストレッチ率も
高いものが得られている。
【0056】
【表1】 ───────────────────────────────── 実施例1 比較例1 実施例2 比較例2 ───────────────────────────────── 意匠撚糸: ドラフト比 3.5 3.5 − − 被覆ヨリ係数 156 156 − − リラックス率 % 150 − 165 − ───────────────────────────────── 意匠撚糸特性: タイプ プークレー FTY ストレート CSY 見掛け太さ D 370 162 297 106 切断強さ g 455 665 430 116 切断伸度 % 6.0 38.0 16.0 8.5 伸長率 % 0.6 4.4 0.5 2.1 ───────────────────────────────── 伸長性編織地: 組織 カルゼ カルゼ カルゼ カルゼ ストレッチ方向 緯方向 緯方向 緯方向 緯方向 目付 g/m2 263 375 325 322 ストレッチ率 経 − − − − % 緯 110 75 140 93 ───────────────────────────────── 〔実施例3〕 <意匠撚糸> 芯糸:可溶性繊維「ソルブロン」56D一18F−タイ
プSX 押糸:可溶性繊維「ソルブロン」28D−9F−タイプ
SX 花糸:ウーリーナイロン糸70D−34F(一段ヒータ
ー仮ヨリ加工糸)とポリウレタン弾性糸20D(「オペ
ロン」タイプ127c)とから、シングルカバーリング
撚糸機でドラフト2.0倍、被覆ヨリ係数200、ヨリ
方向S条件で生産した被覆弾性糸(FTY) これらの糸を用いて、リラックス率200%、押糸の仮
ヨリ数650T/M(S方向)で、意匠撚糸を製造し
た。
【0057】意匠撚糸の糸形状は、比較的大きなプーク
レー調に加え、部分的にスラブ状を呈していた。その他
の特性は表2に示す。 <伸長性織物> 緯糸:上記意匠撚糸 経糸:ナイロン糸30D−モノフィラメント糸 上記経緯糸を使い、織組織は平織で、経糸密度210本
/インチのWJL織機を用い、製織条件は500回転/
分、緯糸打ち込み本数74本/インチで、織物を製造し
た。
【0058】つぎに、生機幅98cmのものを、生機セッ
ト(温度170℃×加工速度30m/分、有幅)した
後、ビーム染色機(96℃×45分)で可溶性繊維の溶
解除去を行い、水洗後、染色し、乾燥、仕上セット(1
65℃×24m/分)を行った。このようにして得られ
た仕上品の性量は、仕上幅90cm、仕上密度202本/
インチ×96本/インテ(タテ×ヨコ)、目付221g
/m2、ヨコストレッチ率63%であり、表面変化に富
み、ソフトな風合いであり、婦人ブラウスに適するもの
であった。 〔比較例3〕実施例3の花糸に使用された被覆弾性糸
(ウーリーナイロン糸70D−34Fと「オペロン」糸
20Dタイプ127cからなる被覆弾性糸(FTY))
を緯糸に用い、製織条件で緯糸の打ち込み本数を90本
/インチに設定した以外、実施例3と同様の工程で、織
物を製造した。
【0059】得られた仕上品は、仕上幅86cm、仕上密
度188本/インチ×100本/インチ(タチ×ヨ
コ)、目付79g/m2、ヨコストレッチ率35%で、シ
ボ立ちの目立った織物であった。 〔実施例4〕 <意匠撚糸>芯糸:実施例3と同じ。
【0060】押糸:実施例3と同じ。 花糸:実施例3と使用する糸は同じ。ドラフト3.5
倍、被覆ヨリ係数75に設定した点が異なる。 意匠撚糸の製造条件は、リラックス率105%、押糸の
仮ヨリ数1350T/M(S方向)に設定した以外は、
実施例3と同様にして、意匠撚糸を得た。
【0061】意匠撚糸の糸形状は、ほとんどストレート
に近いFTYライクの形態であった。その他の特性は表
2に示す。 <伸長性織物>実施例3と同様の工程で伸長性織物を得
た。得られた仕上品の性量は、仕上幅108cm、仕上
密度185本/インチ×94本/インチ(タテ×ヨ
コ)、目付125g/m2、ヨコストレッチ率48%であ
り、表面の細かなシボ調で、ソフトな風合いで薄地であ
り、婦人ブラウスに適するものであった。
【0062】
【表2】 ─────────────────────────── 実施例3 比較例3 実施例4 ─────────────────────────── 意匠撚糸: ドラフト比 2.0 2.0 3.5 被覆ヨリ係数 200 200 75 リラックス率 % 200 − 105 ─────────────────────────── 意匠撚糸特性: タイプ プークレー FTY FTY +スラブ ライク 見掛け太さ D 237 82 186 切断強さ g 385 354 379 切断伸度 % 4.7 86 3.6 伸長率 % 2.3 5.4 1.4 ─────────────────────────── 伸長性編織地: 組織 平織 2/1綾 平織 ストレッチ方向 緯方向 経緯方向 緯方向 目付 g/m2 221 160 125 ストレッチ率 経 − 65 − % 緯 63 45 48 ─────────────────────────── 〔実施例5〕実施例4の意匠撚糸を経糸及び緯糸に用い
て、ツーウエイストレッチ織物を製造した。
【0063】製織条件は2/1ツイル組織、経糸密度1
05本/インチで、織機にレピア(タイプMAV型)を
用い、回転数380回転/分で、緯糸打ち込み60本/
インチで実施した。染色に先立って行った可溶性繊維の
溶解除去は、生機幅174cmのものをリラックス/精練
(70℃×30分)と同時に行い、180℃ウエットセ
ット(セット幅120cm)した後、液流染色機(98℃
×50分)、乾燥、仕上げセット(ll75℃×25m
/分)を順次行った。
【0064】仕上品の性量は、仕上幅140cm、仕上密
度(130本/インチ×85本/インチ(タテ×ヨ
コ)、目付160g/m2、ストレッテ率65%×45%
(タテ×ヨコ)であり、表面シボ調を有し、審美性・ド
レープ性に富んだワンピース、ドレス及び水着、レオタ
ード等に快適な織物を得た。 〔比較例4〕実施例5の花糸に使用された被覆弾性糸
(ウーリーナイロン糸70D−34Fと「オペロン」糸
40Dタイプ127cからなる被覆弾性糸(FTY))
を緯糸に用い、製織条件で緯糸の打ち込み本数を76本
/インチに設定した以外、実施例5と同様の工程で、織
物を製造した。
【0065】得られた仕上品は、仕上幅112cm、仕上
密度144本/インチ×90本/インチ(タテ×ヨ
コ)、目付7185g/m2、ヨコストレッチ率60%×
33%(タテ×ヨコ)で、大きなシボとハイ・パワース
トレッチを有する織物であった。
【0066】
【表3】 〔実施例6〕 <意匠撚糸> 芯糸:可溶性繊維「ソルブロン」40D一12F−タイ
プSL 押糸:可溶性繊維「ソルブロン」28D−9F−タイプ
SL 花糸:ウーリーナイロン糸50D−40Fとポリウレタ
ン弾性糸20D(「オペロン」タイプ127c)とか
ら、シングルカバーリング撚糸機でドラフト2.8倍、
被覆ヨリ係数110、ヨリ方向Z条件で生産した被覆弾
性糸(FTY) これらの糸を用いて、リラックス率196%、押糸の仮
ヨリ数800T/M(S方向)で、意匠撚糸を製造し
た。意匠撚糸の糸形状は、プークレー調が明確なファン
シーヤーンであった。その他の特性は表4に示す。
【0067】<伸長性編物> 緯糸:上記意匠撚糸 経糸:ナイロン糸30D−モノフィラメント糸 上記経緯糸を使い、編組織は平編で、シングル九編機2
4ゲージ×26”φで編成した後、メリヤス筒編状のま
ま常圧ウインス染色縦(96℃×45分)を用いて可溶
性繊維を溶解除去した。常法による精練、染色をした
後、メリヤスセッター仕上げ機(スチーム温度l05
℃、仕上げ長さ2m、設定金枠64cm)で仕上げた。
【0068】得られたジャージィの仕上品性量は、仕上
幅56cm×2、仕上目付152g/m2、タテ・ヨコ伸長
率67%×94%であり、梨地調の雅趣に富む表面変化
の良いものであり、メリヤス編地とは思えない品質を有
しており、肌着よりもアウターウエア、スポーツシャツ
に好適なものであった。 〔比較例5〕 <伸長性編物>実施例6の花糸に使用された被覆弾性糸
(ウーリーナイロン糸50D−40Fと「オペロン」糸
20Dタイプ127cからなる被覆弾性糸(FTY))
を用いて、実施例6と同様の丸編物を製造した。編み込
み度目のみ密条件(FTY単独:並み)にして、その他
の工程は実施例6と同様に行い、仕上げセッターの金枠
設定幅50cmにして仕上げた。
【0069】得られた仕上品は、仕上幅48cm×2、仕
上目付165g/m2、タチ・ヨコストレッチ率53%×
78%のものであった。 〔実施例7〕 <意匠撚糸> 芯糸:可溶性繊維「ソルブロン」40D一12F−タイ
プSX 押糸:可溶性繊維「ソルブロン」28D−9F−タイプ
SX 花糸:アクリルコアヤーン20D弾性糸/1/48メー
トル番手(「トレロンCSY」カルボン酸ナトリウム共
重合アクリル:東レ(株)製) これらの糸を用いて、リラックス率130%、押糸の仮
ヨリ数700T/M(Z方向)で、意匠撚糸を製造し
た。意匠撚糸の糸形状は、ほとんどストレート状ながら
バルキー糸風であった。その他の特性を表4に示す。
【0070】<伸長性編物>上記意匠撚糸を用い、フラ
イス丸編機14ゲージ×17寸でゴム編を編成した。液
流染色機(ユニエース型)を用いて可溶性繊維の溶解除
去を行った。具体的には、濃度5g/リットルの塩化カ
ルシウム水溶液(80℃×20分)で処理した。その
後、実施倒6と同一の精練・染色工程を行い、丸メリヤ
スセッター(金枠設定幅55cm)で仕上げた。仕上幅4
8cm×2、仕上目付190g/m2であった。
【0071】編地の特徴は、パイル調のボリューム感に
富み、タテ・ヨコストレッテ率120%×180%で、
ソフトな伸びと保温性を有し、婦人用シャツに好適なも
のであった。 〔比較例6〕 <伸長性編物>実施例7の花糸に使用された被覆弾性糸
(アクリルコアヤーン20D弾性糸/1/148メート
ル番手(「アクリルCSY」)を用いて、実施例7と同
様の丸編物を製造した。ゴム編を編成し、その他の工程
は実施例7と同様で、仕上げセツターの金枠設定幅44
cmにして仕上げた。
【0072】得られた仕上品は、仕上幅39cm×2、仕
上目付163g/m2、タテ・ヨコストレツチ率43%×
56%のものであった.
【0073】
【表4】 ───────────────────────────────── 実施例6 比較例5 実施例7 比較例6 ───────────────────────────────── 意匠撚糸: ドラフト比 2.0 2.0 3.5 3.5 被覆ヨリ係数 200 200 75 75 リラックス率 % 200 − − − ───────────────────────────────── 意匠撚糸特性: タイプ プークレー FTY ストレート CSY 見掛け太さ D 164 58 1/29.3 188 切断強さ g 673 226 338 201 切断伸度 % 7.2 78.0 7.3 6.2 伸長率 % 2.3 5.1 0.5 1.6 ───────────────────────────────── 伸長性編織地: 組織 平編 平編 1/1リブ編 1/1リブ編 ストレッチ方向 経緯方向 緯方向 経緯方向 経緯方向 目付 g/m2 152 165 190 163 ストレッチ率 経 67 53 120 43 % 緯 94 78 180 56 ───────────────────────────────── 〔実施例8〕 <意匠撚糸> 芯糸:可溶性繊維「ルミレット」50D一18F−A2
00(常圧カチオン可染テトロンタイプ:5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸共重合ポリエステル:東レ(株)
製) 押糸:可溶性繊維「ルミレット」30D−8F 花糸:ウーリーポリエステル糸75D−36F−E22
0(「AHY」カチオン可染ポリエステルタイプ:三菱
レイヨン(株)製)とポリウレタン弾性糸20D(「オ
ペロン」タイプ127c)とを用い、シングルカバーリ
ング撚糸機でドラフト2.5倍、被覆ヨリ係数145、
ヨリ方向Zの条件で生産した被覆弾性糸(FTY) これらの糸を用いて、リラックス率115%、押糸の仮
ヨリ数800T/M(S方向)で、意匠撚糸を製造し
た。意匠撚糸の糸形状は、ストレート状のFTYに近い
ものであった。その他の特性は表5に示す。
【0074】<伸長性編織地>上記意匠撚糸とウーリー
ナイロン糸「フルダル」100D−36F−W695
(一段ヒーター仮ヨリ加工糸タイプ:東レ(株)製)を
交編して、編組織2/2フランス綾(ツイル)、20ゲ
ージ×30”φセミジャカード丸編機(型式st4、M
J48:大隈Morat(株)製)で編成した。
【0075】得られた生機幅76cm×2の筒編みに、ポ
リエステル減量加工機を用いて可溶性繊維の溶解除去を
行った。具体的には、苛性ソーダ溶液4.0%owf、
80℃×1時間の条件で浸漬処理した後、別途、酸で中
和し、水洗した。引き続いて、精練・リラックス85℃
×20分、染色処理を、実施例7と同一機で行った。染
色処理は、酸性染科およびカチオン染料の同浴で105
℃×50分で染色した。開反後、乾燥、仕上げテンター
(70℃×30m/分)で仕上げた。
【0076】染上り品の性量は、仕上幅134cm、仕上
げ目付246g/m2、タテ・ヨコストレッチ率67%×
86%であり、はっきりした綾線による異色効果(補色
玉虫)が明確で、嵩高製・ソフト感に富む幅広の生地
で、かつハイストレツチなジャージイが得られた。アウ
ターウエア、特に帰人スーツ、スカートに好適なもので
あった。 〔実施例9〕 <意匠撚糸> 芯糸:可溶性繊維「ソルブロン」40D−12F−タイ
プSX 押糸:可溶性繊維「ソルブロン」28D−9F−タイプ
SX 花糸:ウールコアヤーンS25・30被覆弾性糸/1/
36メートル番手(「ウールCSY、精紡交撚タイ
プ」:「オペロン25Dタイプ178cを芯糸に、ウー
リーナイロン糸30Dを被覆糸に用い、シングルカバー
リング撚糸機でドラフト3.2倍、被覆ヨリ係致10
5、Sヨリ方向に精紡:東亜紡(株)製) これらの糸を用いて、リラックス率80%、押糸の仮ヨ
リ数600T/M(Z方向)で、意匠撚糸を製造した。
【0077】意匠撚糸の糸形状は、ストレート糸に近い
ものであった。その他の特性は表5に示す。 <伸長性編織地>上記意匠撚糸を用い、横編みセーター
編機7ゲージでガーメントを編成した。得られたセータ
ー編地を、袋結めの状態でパドルマシン(75℃×60
分)により可溶製繊維の溶解除去及び製品染めを行っ
た。
【0078】仕上り製品は、重さ252g/枚で、タテ
・ヨコストレッチ率67%×104%であり、斜行がな
く、極めて優れたソフト感のあるルーズフィットなもの
であった。 〔比較例7〕実施例9で意匠撚糸の花糸に用いた被覆弾
性糸(ウールコアヤーンS25・30/l/36メート
ル番手(ウールCSY))を使用して、実施例9と同様
の横編みセーターを編成した。製品染めなどの工程も同
様に行った。
【0079】仕上り製品は、重さ306g/枚てタテ・
ヨコストレッチ率55%×86%であった。単糸使いで
あり、大きく斜行していて、商品価値に乏しいセーター
であった。
【0080】
【表5】 ─────────────────────────── 実施例8 実施例9 比較例7 ─────────────────────────── 意匠撚糸: ドラフト比 3.5 3.2 3.2 被覆ヨリ係数 156 105 105 リラックス率 % 150 80 − ─────────────────────────── 意匠撚糸特性: タイプ ストレート FTY CSY ライク 見掛け太さ D 197 1/15.4 250 切断強さ g 714 578 276 切断伸度 % 4.7 6.2 5.5 伸長率 % 1.2 3.3 3.7 ─────────────────────────── 伸長性編織地: 組織 2/2綾 7G平編 7G平編 ストレッチ方向 経緯方向 経緯方向 経緯方向 目付 g/m2 246 252 g/枚 306 g/枚 ストレッチ率 経 67 67 55 % 緯 86 104 86 ─────────────────────────── 〔実施例10〕 <意匠撚糸> 芯糸:可溶性繊維「ソルブロン」75D−20F−タイ
プSL 押糸:可溶性繊維「ソルブロン」40D−12F−タイ
プSL 花糸:ウーリーナイロン糸50D−17F//2(S∃
リ合撚糸)とポリウレタン弾性糸40D(前出と同一)
とを、シングルカバーリング燃糸機を用いて、ドラフト
3.5倍、被覆ヨリ係数195、ヨリ方向Zの条件で生
産した被覆弾性糸(FTY) これらの糸を用いて、リラックス率125%、押糸の仮
ヨリ数1750T/M(S方向)で、意匠撚糸を製造し
た。得られた意匠撚糸の特性を表6に示す。
【0081】<刺繍製品>上記意匠撚糸を刺繍糸として
使用する。ナイロン糸50D−17Fとポリウレタン弾
性糸40Dの交編からなるツーウエイトリコット編地
に、刺繍模様の輪郭部を連続的に刺繍した。その後、編
地を96℃の熱水中で液を授件しながら40分間処理し
て、可溶性繊維を溶解除去した。
【0082】このようにして得たトリコット編地は、意
匠撚糸のうちの残された被覆弾性糸が伸縮可能な状態と
なっている。また、刺繍模様部分が顕著な膨らみを呈し
ていて、刺繍糸が収縮固定されてしまわず、模様のない
部分のトリコット編地と一体の伸縮挙動して極めて伸縮
性に富んだものとなった。また、刺繍時においては、刺
繍糸は常に形状が安定であって過剰な伸縮を起こさず、
刺繍の作業性には何ら間題はなかった。 〔比較例8〕 <意匠撚糸>実施例10と同じ材料の芯糸、押糸、花糸
を用いた。但し、花糸の撚糸条件として、リラックス率
−5%(マイナス)に延伸させた。その他の条件は実施
例10と同じにして、意匠撚糸を得た。得られた意匠撚
糸の特性を表6に示す。
【0083】<刺繍製品>上記意匠撚糸を刺繍糸に使用
して、実施例10と同じツーウェイトリコット編地に同
様の刺繍を施した。しかし、刺繍糸のうち可溶性繊維が
ずれてはみ出した部分が針との摩擦によって糸切れを起
こしてしまった。 〔実施例11〕 <意匠撚糸> 芯糸:可溶性繊維「ソルブロン」100D−20F−タ
イプSX 押糸:可溶性繊維「ソルブロン」56D−18F−タイ
プSX 花糸:ウーリーナイロン糸15D−5Fとポリウレタン
弾性糸40Dとを用い、シングルカバーリング撚糸機で
ドラフト3.2倍、被覆ヨリ係数155、ヨリ方向Zの
条件で生産した被覆弾性糸(FTY) これらの糸を用いて、リラックス率125%、押糸の仮
ヨリ数1750T/M(S方向)で、意匠撚糸を製造し
た。
【0084】撚糸条件として、押糸の直前に設けたウー
リーナイロン糸50D−17F//2(Sヨリ合撚糸)
を下ヨリ糸として旋回させ、押糸(上ヨリ糸)の仮ヨリ
数l650T/M(Sヨリ)にして、意匠撚糸を得た。
得られた意匠撚糸の特性を表6に示す。 <縫製製品>上記意匠撚糸をミシン糸として使用した。
経糸に綿糸20/2(綿番手)、緯糸にポリウレタン弾
性糸70Dを用いて交織したヨコストレッチ綿織物を、
前記ミシン糸で縫製した。
【0085】しかる後、濃度4.5g/リットルの塩化
カルシウム水溶液(80℃×20分)で処理して可溶性
繊維を溶解除去し、水洗、乾燥した。できあがったデニ
ム製品(通称:のびのびジーンズ)は、縫い代に厚さが
あり、しかも、パッカリングが見受けられず、伸縮性に
富んだものであった。ミシン工程では安定した作業が行
え、何ら不都合は生じなかった。
【0086】
【表6】 ────────────────────────────── 実施例10 比較例8 実施例11 ────────────────────────────── 意匠撚糸: ドラフト比 3.5 3.5 3.2 被覆ヨリ係数 195 195 155 リラックス率 % 125 −5 − ────────────────────────────── 意匠撚糸特性: タイプ ストレート 壁糸風 ストレート 見掛け太さ D 248 242 322 切断強さ g 1036 1011 1307 切断伸度 % 3.6 3.2 4.3 伸長率 % 0.5 0.6 0.8 ────────────────────────────── 製品特性: 生地 2WAY 2WAY 綿ストレッチ トリコット トリコット デニム 刺繍性 等級 5 4 4 糸のタイプ 刺繍糸 刺繍糸 ミシン糸 ストレッチ率 経 115 − 0 % 緯 94 − 26 総合判定 ◎ × ○ ────────────────────────────── 表6における刺繍性および総合判定の基準を以下のとお
りである。 〔刺繍性(等級)〕 刺繍時トラブル全くなし:5 1割低速で問題なし :4 2割低速で問題なし :3 糸のはみ出し有り :2 糸切れ続行不可 :1 〔総合判定〕 レース生地の凹凸なく、ストレッチ追従する:◎ 凹凸なく、ストレッチ抵抗あり :○ 糸切れしたり、凹凸あり、伸びない :× 以上の結果、各実施例の意匠撚糸およびそれを用いた編
織物や刺繍布あるいは縫製製品は、比較例の糸を用いた
ものに比べると、ストレッチ性に富むとともに、表面効
果も有し外観意匠性にも優れていることが実証された。
【0087】
【発明の効果】本発明の意匠撚糸は、被覆弾性糸からな
る花糸を実質的に伸長させることなく弛緩させた状態で
可溶性芯糸に押糸で固定しているので、この意匠撚糸を
用いて編織した後で、可溶性芯糸および可溶性押糸を溶
解除去すれば、前記弛緩状態の被覆弾性糸が、不要な収
縮を起こすことなく、その優れた弾力特性および意匠特
性を発揮できることになる。
【0088】その結果、編織後に大幅な面積収縮を起こ
すことのない、幅広でストレッチ性に富むとともに意匠
性にも優れた伸長性編織地が提供できる。意匠撚糸を、
ミシン糸や刺繍糸に利用すれば、縫製や刺繍の作業が容
易であるとともに、布地の伸縮に追随してスムーズに伸
長することができ、しかも、意匠性にも優れたものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態となる意匠撚糸の模式的構
造図
【図2】 別の実施形態となる意匠撚糸の模式的構造図
【図3】 別の実施形態となる意匠撚糸の模式的構造図
【図4】 別の実施形態となる意匠撚糸の模式的構造図
【符号の説明】
1 意匠撚糸 2 可溶性芯糸 3 可溶性押糸 4 花糸 40 弾性芯糸 42 被覆糸
フロントページの続き Fターム(参考) 4L036 MA04 MA33 MA39 PA05 PA21 PA47 RA24 UA25 4L048 AA42 AB12 AB19 AB22 AC12 AC19 BA01 BC01 CA04 CA15 DA01 EA00 EB04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】押糸で芯糸に花糸を固定してなる意匠撚糸
    であって、 前記芯糸および押糸が何れも、可溶性繊維糸からなる可
    溶性芯糸および可溶性押糸であり、 前記花糸が、弾性糸に被覆糸が被覆されてなる被覆弾性
    糸であり、前記可溶性芯糸に対して実質的に伸長させる
    ことなく弛緩させた状態で引き揃えられており、 前記可溶性押糸が、前記花糸を構成する被覆弾性糸の弾
    性糸に対する被覆糸のヨリ方向と同じ方向に仮ヨリ加撚
    されてなる意匠撚糸。
  2. 【請求項2】前記花糸が、ドラフト比0〜3.5倍で被
    覆ヨリ係数が75〜200の被覆弾性糸であり、 前記可溶性芯糸に対して花糸をリラックス率0〜200
    %で絡ませてなる請求項1に記載の意匠撚糸。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の意匠撚糸が単独
    で編織されるか、他の糸と交編織されてなり、 編織後に、前記意匠撚糸に含まれる可溶性芯糸および可
    溶性押糸が溶解除去されてなる伸長性編織地。
JP11076399A 1999-03-19 1999-03-19 意匠撚糸および伸長性編織地 Pending JP2000273730A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11076399A JP2000273730A (ja) 1999-03-19 1999-03-19 意匠撚糸および伸長性編織地

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11076399A JP2000273730A (ja) 1999-03-19 1999-03-19 意匠撚糸および伸長性編織地

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000273730A true JP2000273730A (ja) 2000-10-03

Family

ID=13604219

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11076399A Pending JP2000273730A (ja) 1999-03-19 1999-03-19 意匠撚糸および伸長性編織地

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000273730A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7468242B2 (en) 2001-11-05 2008-12-23 Medgenics, Inc. Dermal micro organs, methods and apparatuses for producing and using the same
JP2009052183A (ja) * 2007-07-30 2009-03-12 Kurabo Ind Ltd 詰め綿、その製造方法及びこれを用いた製品
JP2009062626A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Asahi Kasei Fibers Corp モノフィラメント含有ストレッチ織物
CN107503013A (zh) * 2017-09-15 2017-12-22 中原工学院 一种锦上添花螺旋凹凸水波纹tt纱线及其制备方法
EP3412809A1 (en) * 2017-06-06 2018-12-12 Welspun India Limited Hygro textile structures and related processes
KR102048282B1 (ko) * 2019-04-12 2019-11-25 주식회사 한신타올공업 고탄성 테리직물 가공품 및 이의 제조방법
CN113152124A (zh) * 2021-05-08 2021-07-23 福州华冠针纺织品有限公司 一种牛仔风格锦棉花边蕾丝面料及其制备方法和应用
CN114525611A (zh) * 2020-11-23 2022-05-24 山东滨州亚光毛巾有限公司 一种新型波段纱的制作方法
CN114908450A (zh) * 2022-06-30 2022-08-16 浙江亚特新材料股份有限公司 一种浮沉异色锦纶空气包覆丝

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7468242B2 (en) 2001-11-05 2008-12-23 Medgenics, Inc. Dermal micro organs, methods and apparatuses for producing and using the same
JP2009052183A (ja) * 2007-07-30 2009-03-12 Kurabo Ind Ltd 詰め綿、その製造方法及びこれを用いた製品
JP2009062626A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Asahi Kasei Fibers Corp モノフィラメント含有ストレッチ織物
EP3412809A1 (en) * 2017-06-06 2018-12-12 Welspun India Limited Hygro textile structures and related processes
CN107503013A (zh) * 2017-09-15 2017-12-22 中原工学院 一种锦上添花螺旋凹凸水波纹tt纱线及其制备方法
KR102048282B1 (ko) * 2019-04-12 2019-11-25 주식회사 한신타올공업 고탄성 테리직물 가공품 및 이의 제조방법
CN114525611A (zh) * 2020-11-23 2022-05-24 山东滨州亚光毛巾有限公司 一种新型波段纱的制作方法
CN114525611B (zh) * 2020-11-23 2023-06-16 山东滨州亚光毛巾有限公司 一种新型波段纱的制作方法
CN113152124A (zh) * 2021-05-08 2021-07-23 福州华冠针纺织品有限公司 一种牛仔风格锦棉花边蕾丝面料及其制备方法和应用
CN114908450A (zh) * 2022-06-30 2022-08-16 浙江亚特新材料股份有限公司 一种浮沉异色锦纶空气包覆丝

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7015273B2 (ja) 多重の弾性糸を有するストレッチ糸および布地
CN101177831A (zh) 采用聚对苯二甲酸丙二醇酯纤维的无缝针织服装的制造方法
JP7297264B2 (ja) 織物及びその製造方法並びに該織物を含む繊維製品
CN104790092A (zh) 一种丝毛织物及其制备方法
JPH06173144A (ja) プリーツ編地の製造方法およびプリーツ編地
JP2004124348A (ja) 複合織編物
JP2000273730A (ja) 意匠撚糸および伸長性編織地
CN113718410A (zh) 一种双组分聚酯仿棉弹性针织面料及其制备方法
JP2000234235A (ja) 撚物布帛
JP4459377B2 (ja) 筒状編地
CN216040072U (zh) 一种双组分聚酯仿棉弹性针织面料
CN214088824U (zh) 一种醋涤变化芦席斜纹面料
CN211199600U (zh) 一种超柔棉涤的针织双面布
JP2003119638A (ja) 二重被覆糸およびその製造方法
CN110983573A (zh) 一种色纺涤粘面料及其生产方法
JP2001207374A (ja) 織編物縫製品の製造方法
CN211091944U (zh) 一种具有麦穗纹外观且舒适有型的针织上衣
CN113755998B (zh) 双面针织面料及其制备方法、针织制品
CN219727488U (zh) 一种可循环利用的再回收面料
CN213307515U (zh) 一种不易变型的莫代尔居家服
JP7190646B2 (ja) 下肢部用伸縮性衣料
JP2000273734A (ja) 意匠撚糸の製造方法および装置
JPH0978416A (ja) 伸びに応じて色変わりする弾性編地およびその製造方法
JP3948058B2 (ja) ポリエステルミシン糸およびそれを用いた縫製品
KR200321275Y1 (ko) 복합선염직물