JP2000273553A - 焼結原料の造粒方法 - Google Patents

焼結原料の造粒方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コークスを配合した粉鉱石等を造粒して擬似
粒子にする際に、造粒後に残存する微粉を抑制し、焼結
機の通気性を改善して、焼結鉱の生産性や歩留りを高
め、良好な品質を備えた焼結鉱を製造できる焼結原料の
造粒方法を提供する。 【解決手段】 コークスを配合した粉鉱石をドラムミキ
サー11に装入し、攪拌を行って造粒する焼結原料の造
粒方法において、造粒初期に水を添加して、予め粉鉱石
の一部を擬似粒子に造粒してから、バインダーを添加し
て造粒する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークスを配合し
た粉鉱石等を造粒して擬似粒子にしてから焼結鉱を製造
する際に、造粒した後に残存する微粉を抑制して焼結機
の通気性等を改善することができる焼結原料の造粒方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に高炉に用いる焼結鉱は、8mm以
下の微粉の鉄鉱石や集塵機等から回収されたダスト、焼
結機から払い出された後の篩下粉(返し鉱)等の粉鉱石
に、コークスを添加し、水や生石灰等のバインダーを添
加してからドラムミキサー等を用いて擬似粒子を造粒
し、これを焼結機に装入して1100〜1300℃の温
度で焼いて焼結鉱を製造している。この焼結鉱の品質
は、高炉の通気性や装入物の荷下がり等に影響を与え、
場合によっては、高炉の安定操業や高炉の出銑量等に支
障が生じる場合があり、良質の焼結鉱の供給が望まれて
いる。また、焼結機により製造される焼結鉱は、微粉を
多く含んだ粉鉱石等を造粒した擬似粒子の良否によっ
て、焼結操業時の通気性や燃焼性、擬似粒子の焼結状態
に影響を与え、その強度や還元粉化率(RDI)等の特
性が大きく左右され、これ等品質と生産性や焼結歩留り
を満足する擬似粒子の製造そのものが難しい実情であっ
た。従って、焼結鉱の品質や生産性、焼結歩留り等を向
上するために、例えば、特開昭59−213432号公
報には、ドラムミキサーを用いて粉鉱石の造粒を行っ
て、ドラムミキサーから排出する原料の一部をドラムミ
キサーに循環して、ドラムミキサー内における粉鉱石等
の占積率を制御し、擬似粒子を効率良く製造することが
提案されている。また、特開昭62−225238号公
報に記載されているように、粉鉱石や石灰石等の原料を
ドラムミキサー内に装入し、ドラムミキサー内の原料の
運動領域に噴霧管から擬似粒子化促進剤を添加して擬似
粒子を製造し、焼結機での通気性の改善や燃焼時間の短
縮等により、焼結鉱の生産性を向上することが行われて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
59−213432号公報では、ドラムミキサーを用い
て造粒を行った排出原料の一部を再度ドラムミキサーに
循環するため、循環した量に相当する粉鉱石の処理が出
来なくなり、ドラムミキサーの生産性が低下したり、大
きい処理能力のドラムミキサーが必要になる。更に、粉
鉱石には、いろいろな粒度の原料が含まれており、如何
にドラムミキサー内の粉鉱石等の占積率を制御しても、
造粒により擬似粒子化し難く、循環する微粉が多くなっ
て、造粒の効率が悪くなり、擬似粒子そのものの強度や
微粉の混入による焼結機での通気性等の改善が阻害され
る。その結果、焼結鉱の強度の低下を招き、高炉への搬
送過程や高炉内に装入した際に粉化し、高炉の通気性等
を阻害して出銑量の低下等が生じる。また、特開昭62
−225238号公報では、ドラムミキサー内の転動す
る運動領域内に噴霧管から擬似粒子化の促進剤を添加す
るので、水の添加で十分に疑似粒子化し易い粒度範囲の
擬似粒子化に促進剤が消費され、促進剤を必要とする粒
度に作用させることができず、高価な促進剤を添加した
わりに、造粒の擬似粒子の歩留りが向上できない。更
に、造粒の歩留りの低下により、擬似粒子に未造粒の微
粉が混入し、前述の特開昭59−213432号公報と
同様の擬似粒子そのものの強度や微粉の混入による焼結
機での通気性等の改善が阻害される。その結果、いずれ
の場合も、焼結鉱の強度の低下を招き、高炉への搬送過
程や高炉内に装入した際に粉化したり、還元粉化率等の
特性が悪くなり、高炉の安定操業を阻害して出銑量の低
下等が生じる等の問題が生じる。また、粉鉱石を造粒し
て擬似粒子にする際に、微粉が残存するのは、造粒時間
の不足によるものであると考えられており、ドラムミキ
サー等の長大化が実施されているのが実情であり、設備
の大型化や造粒コストの増大を招いていた。
【0004】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、コークスを配合した粉鉱石等を造粒して擬似粒子に
する際に、造粒後に残存する微粉量を抑制し、焼結機の
通気性を改善して、焼結鉱の生産性や歩留りを高め、良
好な品質を備えた焼結鉱を製造できる焼結原料の造粒方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明の
焼結原料の造粒方法は、コークスを配合した粉鉱石をド
ラムミキサーに装入し、攪拌を行って造粒する焼結原料
の造粒方法において、造粒初期に水を添加して、予め前
記粉鉱石の一部を擬似粒子に造粒してから、バインダー
を添加して造粒する。この方法により、造粒初期に添加
した水の表面張力を利用して粉鉱石内の擬似粒子化し易
い粒度部分を予め疑似粒子にし、擬似粒子化が難かしい
粒度の部分をバインダーによって擬似粒子化を促進で
き、擬似粒子に混入する微粉を無くすことができる。
【0006】ここで、前記造粒初期を、造粒を開始して
から0.5〜3分間とすることができる。これにより、
初期の間、水により十分な擬似粒子を形成でき、後で添
加したバインダーを造粒が困難な粒度の粉鉱石に有効に
活用して擬似粒子化することができる。
【0007】更に、前記粉鉱石は、500μm未満の微
粉を30〜70重量%含んでも良い。これにより、擬似
粒子化が困難な粒度の粉鉱石を、後で添加するバインダ
ーにより強制的に付着させて擬似粒子にすることができ
る。なお、粉鉱石中の500μm未満の微粉が70重量
%を超えると、微粉が多くなり過ぎて、最初の水による
擬似粒子の形成が悪くなり、後で添加したバインダーに
よる擬似粒子化の効果が低下し、微粉の混入を安定して
防止できず、焼結鉱の強度や歩留り等の低下が生じる。
一方、500μm未満の微粉が30重量%未満になる
と、水により十分に粉鉱石を擬似粒子にすることがで
き、バインダーを添加した効果が顕著でなくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。図1は本発明の一実施の形態に係る
焼結原料の造粒方法に適用される焼結原料の造粒装置の
全体図、図2は粉鉱石の造粒時間と造粒指数の関係を表
すグラフ、図3は従来例に係る造粒前及び造粒後の粉鉱
石の粒度の分布を示すグラフ、図4は従来例に係る造粒
前及び造粒後の500μm以下の粉鉱石の粒度の分布を
示すグラフである。まず、図1に示すように、本発明の
一実施の形態に係る焼結原料の造粒方法に用いられる焼
結原料の造粒装置10は、図示しない駆動装置により傾
斜状態で回転するドラムミキサー11と、このドラムミ
キサー11内に微粉の鉄鉱石、返し鉱石、ダスト等の粉
鉱石を貯蔵する貯蔵ホッパー12から粉鉱石を切り出す
フィーダ13、コークスの貯蔵ホッパー14からコーク
スを切り出すフィーダ15と、これ等を搬送するベルト
コンベア16、17と、ドラムミキサー11に投入され
た直後の粉鉱石に散水するスプレー配管21と、散水さ
れた水により予め造粒された擬似粒子を含む粉鉱石にバ
インダーを添加するためのベルトコンベア18と、バイ
ンダーを貯蔵するホッパー19及びフィーダ20を備え
ている。更に、ドラムミキサー11の出側には、ドラム
ミキサー11から排出された擬似粒子を分級する篩22
を設けている。この篩22の篩上は、製品として図示し
ない焼結機に搬送され、篩下となる返し粉23は、ベル
トコンベア17に返送して再度ドラムミキサー11に供
給するようにしている。
【0009】本発明の焼結原料の造粒方法の説明に際
し、従来の粉鉱石の造粒前と造粒後の擬似粒子の動向に
ついて説明する。焼結原料として用いる微粉の鉄鉱石、
返し鉱石、ダスト等からなる造粒前の粉鉱石(●)の粒
度分布は、図3に示すように、5mm超、及び5mm〜
500μmを60重量%、500μm未満を40重量%
含有している。この粉鉱石を水や生石灰等を同時に添加
して、造粒を行った造粒後の粉鉱石(擬似粒子)(○)
では、500μm以上の粒度の粉鉱石に粉鉱石中の25
0μm未満の微粉が付着して擬似粒子になるため、微粉
の粉鉱石が大幅に減少している。しかし、250μm以
上500μm未満の粒度範囲では、造粒前と比べ、殆ど
変化しない状態である。この500μm未満の粒度の状
態を拡大したグラフが図4であり、250μm未満のい
ずれの微粉も造粒後に効率良く減少していることが判
る。しかし、500μm未満250μm以上の粒度範囲
の粉鉱石は、造粒後に1重量%程度増加するが殆ど変化
がなく、この粒度範囲は造粒を行った際に擬似粒子にな
り難いことを示している。これは、造粒により、核とな
る粉鉱石の表面に微粉の粉鉱石の付着と、その一部が剥
離する動作を繰り返しながら、所定の大きさの擬似粒子
を形成する際に、250μm以上500μm未満の粒度
範囲の粉鉱石には、これよりも小さい微粉の粉鉱石が表
面に付着し難いからである。しかも、これよりも大きい
粉鉱石に付着するには、粒子が大き過ぎる等の要因が考
えられる。その結果、250μm以上500μm未満の
粒度範囲が擬似粒子化し難いこと、そのため未造粒の微
粉が多く混入して通気性等を阻害することが判明した。
そして、これ等の知見から本発明の焼結原料の造粒方法
がなされたものである。
【0010】次に、焼結原料の造粒装置10を用いた焼
結原料の造粒方法について説明する。まず、貯蔵ホッパ
ー12に貯蔵された粉鉱石をフィーダ13から、さらに
この粉鉱石の2.5重量%に相当する量のコークスを貯
蔵ホッパー14のフィーダ15からベルトコンベア16
上に切り出し、ベルトコンベア17を乗り継いでドラム
ミキサー11内に装入する。この装入直後に、スプレー
配管21から5〜8重量%の水を散水し、ドラムミキサ
ー11を5〜10回転/分の速度で、0.5〜3分間回
転してコークスが配合された粉鉱石を攪拌し、粉鉱石の
一部を擬似粒子に造粒する。この造粒初期の間に添加す
る水の量が5重量%未満であると、粒子と粒子を付着さ
せて擬似粒子にする水の量が不足し、表面張力の作用や
粒子核の生成が少なくなり擬似粒子化を十分に行えな
い。一方、添加する水の量が8重量%を超えると、擬似
粒子中の水分が多くなり落下強度等が低下して、搬送等
の後工程で粉化する等の事態を招く。この理由から添加
する水の量を6〜7重量%とすると、より好ましい結果
が得られる。更に、初期の造粒時間が0.5分未満にな
ると、散水した水による500μm以上及び250μm
未満の粒度範囲の粉鉱石の擬似粒子化が不十分となり、
この後に添加するバインダーが擬似粒子化し易い微粉に
消費され、添加した効果が少なくなり、バインダー量の
増加や処理コストの上昇を招く。一方、初期の造粒時間
が3分を超えると、ドラムミキサー11の機長(長さ)
が長くなるか、あるいはバインダーを添加してからの転
動攪拌が不足して擬似粒子化が悪くなる等が発生する。
【0011】従って、粉鉱石に、造粒初期に5〜8重量
%の水を散水して転動攪拌することにより、この水の表
面張力を利用して、粉鉱石が粒子核を形成し、この粒子
核の周りに粉鉱石が付着しながら、500μm以上と、
250μm未満を主体にした粉鉱石の擬似粒子が積極的
に行われる。この水の散水と粉鉱石の転動攪拌を0.5
〜3分間行った後に、ドラムミキサー11の略中央部
に、バインダーの一例である生石灰をホッパー19の下
部に配置したフィーダ20を作動し、切り出してベルト
コンベア18により搬送して、粉鉱石の0.5〜2重量
%に相当する量を添加する。そして、引き続きドラムミ
キサー11を5〜10回転/分の速度で回転して、擬似
粒子と残存する250μm以上500μm未満の粉鉱石
を含む原料を転動攪拌することにより擬似粒子化が促進
できる。バインダーとしては、生石灰の他にポリビニー
ルアルコール(略名PVA)を0.5〜2重量%を図示
しないスプレーノズル等からドラムミキサー11の略中
央部に、スプレー等で添加することができる。このバイ
ンダーには、前記のもの以外に、セメント、澱粉のりや
リグニン等も使用できる。
【0012】この造粒を行った際に、造粒時間と粉鉱石
の全量が擬似粒子になった場合を造粒指数100%とし
て図2に示すが、5〜8重量%の水を最終まで散水して
造粒した従来技術(●)では、造粒指数が90〜91%
程度で飽和しているのに対し、5〜8重量%の水を散水
して、2分間造粒した後に、バインダーである生石灰を
添加して引き続き造粒した本発明(○)では、バインダ
ーを添加した時点から造粒指数が上昇し、造粒時間が4
分で造粒指数が98〜99%程度にまで到達しているこ
とが判る。これは、ドラムミキサー11の転動攪拌の後
期に、バインダーを添加して転動攪拌することにより、
擬似粒子化しにくい250μm以上500μm未満の粉
鉱石が、バインダー添加より以前に形成された疑似粒子
に付着したり、新たな粒子核を形成してその周辺に微粉
を付着させて擬似粒子を形成したものと推考される。こ
のように造粒された擬似粒子は、未造粒の微粉が少ない
ので、図示しない焼結機のパレットに約550mmの層
厚で装入してから、1100〜1300℃の温度で焼結
鉱を製造する際に、一般に用いられている下記(1)式
で求まる装入層の通気抵抗(JPU)が大幅に改善さ
れ、装入層の燃焼も良好になり、焼結鉱の歩留りが向上
して焼結鉱の生産性が向上し、焼結鉱の強度や還元粉化
率等の品質が向上できる。 JPU=(風量×焼成面積)×(層厚×負圧)0.6 ・・・・ (1) ここで、風量の単位はNm3 /分、焼成面積の単位はm
3 、層厚の単位はmm、負圧の単位はmmAqである。
そして、ドラムミキサー11を出た擬似粒子は、篩22
で分級され、10mm以上の篩上は焼結機に搬送され、
10mm未満の篩下は、返し粉23として再度ドラムミ
キサー11に供給される。
【0013】
【実施例】次に、焼結原料の造粒方法の実施例について
説明する。鉄鉱石粉や返し鉱等からなる粉鉱石を用い、
500μm未満の微粉を40重量%含有する粉鉱石に、
蛇紋岩や石灰石粉を12重量%配合して、コークスを
2.5重量%添加し、直径が4m、全長が20mのドラ
ムミキサーを7回転/分で回転しながら、造粒初期に水
を6.5重量%外掛けで添加して造粒を行い、この後ポ
リビニールアルコールを0.5重量%外掛けで添加し、
引き続き造粒して擬似粒子にした後、焼結機に550m
mの装入層厚になるように装入し、1500Nm 3 /時
間・m2 で焼結を行って、それ等の擬似粒子中の500
μm未満の微粉の量、通気指数、焼結鉱の生産性(T/
d・m2 )を調査した。実施例では、造粒後の500μ
m未満の微粉の量を0.9重量%に大幅に減少でき、焼
結機の通気性も比較例1の指数1に対して1.20と向
上し、装入層の燃焼が良好になり、歩留りや強度等に優
れ、焼結鉱の生産性が32.0(T/d・m2 )になり
良好な結果が得られた。
【0014】
【表1】
【0015】これに対して、比較例1では、500μm
未満の微粉が40重量%の粉鉱石に、水のみを添加して
最終まで造粒した場合であり、造粒後の500μm未満
の微粉の量が、実施例に比べ4.5重量%と大幅に増加
しており、焼結機の通気指数が1.00と悪くなり、装
入層の燃焼の悪化や歩留り、強度等が低下し、焼結鉱の
生産性が29.0(T/d・m2 )となった。比較例2
では、500μm未満の微粉が40重量%の粉鉱石に、
水と生石灰のバインダーを同時に添加して造粒した場合
であり、造粒後の500μm未満の微粉の量が、4.2
重量%と大幅に増加し、焼結機の通気指数が1.03と
悪くなり、装入層の燃焼の悪化や歩留り、強度等が低下
し、焼結鉱の生産性が29.5(T/d・m2 )となっ
た。
【0016】以上、本発明の一実施の形態を説明した
が、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、
要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲
である。例えば、ドラムミキサーを用いた造粒について
説明したが、造粒手段として一般に用いるディスク型等
の造粒機、あるいはドラムミキサーとディスク型造粒機
を組合せた場合にも適用することができる。更に、粉鉱
石は、各産地から出荷される銘柄の鉄鉱石粉等の他に、
乾燥スラジ、焼結鉱粉、庫下粉、ペレット用粉等の鉄分
を含有するものを一部配合して用いることができ、これ
に蛇紋岩、カーボン粉、石灰石等を適宜配合することが
できる。
【0017】
【発明の効果】請求項1〜3記載の焼結原料の造粒方法
は、コークスを配合した粉鉱石をドラムミキサーに装入
し、造粒初期に水を添加して、予め粉鉱石の一部を擬似
粒子に造粒してから、バインダーを添加して造粒するの
で、粉鉱石を擬似粒子にして残存する微粉を少なくで
き、焼結機の通気性を良好にして燃焼が良好になり、焼
結鉱の生産性や歩留り等が向上でき、良品質の焼結鉱を
製造することができる。
【0018】特に、請求項2記載の焼結原料の造粒方法
は、造粒初期を造粒を開始してから0.5〜3分間とし
ているので、後で添加するバインダーを少なくし、粉鉱
石を効率良く擬似粒子にすることができ、焼結鉱の生産
性をより向上できる。
【0019】請求項3記載の焼結原料の造粒方法は、粉
鉱石が500μm未満の微粉を30〜70重量%含んで
いるので、疑似粒化が困難な粉鉱石をバインダーにより
強制的に付着させて擬似粒子にすることができ、微粉の
混入を安定して防止して、焼結鉱の強度や歩留り等を高
め、焼結鉱の生産性をより安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る焼結原料の造粒方
法に適用される焼結原料の造粒装置の全体図である。
【図2】粉鉱石の造粒時間と造粒指数の関係を表すグラ
フである。
【図3】従来例に係る造粒前及び造粒後の粉鉱石の粒度
の分布を示すグラフである。
【図4】従来例に係る造粒前及び造粒後の500μm未
満の粉鉱石の粒度の分布を示すグラフである。
【符号の説明】
10:焼結原料の造粒装置、11:ドラムミキサー、1
2:貯蔵ホッパー、13:フィーダ、14:貯蔵ホッパ
ー、15:フィーダ、16:ベルトコンベア、17:ベ
ルトコンベア、18:ベルトコンベア、19:ホッパ
ー、20:フィーダ、21:スプレー配管、22:篩、
23:返し粉

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークスを配合した粉鉱石をドラムミキ
    サーに装入し、攪拌を行って造粒する焼結原料の造粒方
    法において、造粒初期に水を添加して、予め前記粉鉱石
    の一部を擬似粒子に造粒してから、バインダーを添加し
    て造粒することを特徴とする焼結原料の造粒方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の焼結原料の造粒方法にお
    いて、前記造粒初期が造粒を開始してから0.5〜3分
    間である焼結原料の造粒方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の焼結原料の造粒方
    法において、前記粉鉱石は、500μm未満の微粉を3
    0〜70重量%含む焼結原料の造粒方法。
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