JP2000273327A - 難燃剤組成物および難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃剤組成物および難燃性樹脂組成物

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JP2000273327A
JP2000273327A JP11085567A JP8556799A JP2000273327A JP 2000273327 A JP2000273327 A JP 2000273327A JP 11085567 A JP11085567 A JP 11085567A JP 8556799 A JP8556799 A JP 8556799A JP 2000273327 A JP2000273327 A JP 2000273327A
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salt
methylene
nitrilotris
flame retardant
red phosphorus
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JP11085567A
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Yoshifusa Hara
原  義房
Takashi Nishimura
孝 西村
Yutaka Konose
豊 木ノ瀬
Akinori Inoue
明紀 井上
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂に対して優れた難燃性を付与することが
できる難燃剤組成物を提供する。 【解決手段】 ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸
金属塩、ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸メラミ
ン塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
酸金属塩及び1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホ
スホン酸メラミン塩から得らばれた1種又は2種以上の
ホスホン酸塩100重量部及び赤リン粒子表面を無機顔
料又は/及び熱硬化性樹脂で被覆処理した改質赤リンを
含有する消色性赤リン5〜20重量部を含有する難燃剤
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種樹脂に対して
優れた難燃性を付与することができる低発煙性のノンハ
ロゲン系の難燃剤組成物および難燃性樹脂組成物に関
し、更に詳しくは、ニトリロトリス(メチレン)ホスホ
ン酸金属塩又はメラミン塩、及び1−ヒドロキシエチリ
デン−1,1−ジホスホン酸金属塩又はメラミン塩から
選ばれた1種又は2種以上のホスホン酸塩及び赤リン特
有の暗赤色の着色を消色させた消色性赤リンとを含有す
る難燃剤組成物およびそれを含有する難燃性樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックの難燃剤として、塩素、臭
素などのハロゲン化物、リン系化合物、チッソ系化合
物、あるいはアンチモン、ホウ素系の無機化合物が使用
されてきた。
【0003】しかしながら、近年、あらゆる分野で、難
燃性のレベルが厳しくなり、高い難燃性能が要求される
と共に、特に臭素、塩素を含む難燃剤は、燃焼の際に微
量ながら人体に有毒なダイオキシン類が発生する可能性
が指摘されたことから、ノンハロゲン系の難燃剤への要
望が高まっている。
【0004】ノンハロゲン系の難燃剤としては、例え
ば、硬化性樹脂に対して赤りんを配合した樹脂組成物
(特公昭59−49942号公報)、エポキシ樹脂の難
燃剤として水和アルミナ(特開平05−25369号公
報)、表面処理した赤りん、水和アルミナ、シリカ粉末
(特開昭58−198521号公報)、改質赤りん(特
開昭63−156860号公報)、フェノール樹脂に対
してホウ酸カルシウムと水酸化アルミニウムまたは水酸
化マグネシウム(特開平05−43774号公報)、フ
ェノール樹脂に対してホウ酸と三酸化アンチモン(特開
昭60−81244号公報)、ポリウレタン樹脂に対し
て分子内に3つのトリアジン構造を有する化合物(特開
昭53−21241号公報)等が提案されている。
【0005】一方、熱可塑性樹脂に対しては、ポリアミ
ド樹脂用として水酸化マグネシウム(特開昭54−83
952号公報及び特開昭54−131645号公報)、
及びメラミンシアヌレート(特開昭53−31759号
公報、特開昭54−91558号公報)、ポリカーボネ
ート用として有機スルホン酸塩(特開昭50−9853
9号公報、特開昭50−98540号)、スルフィド酸
塩(特公平01−22304号公報)、ポリフェニレン
オキシド用としてホスホネート化合物とポリリン酸アン
モニウム(特開昭52−86449号公報)、ホスフェ
ート化合物と三酸化アンチモン(特開昭49−3294
7号公報)、ポリエステル用としてポリホスホネート
(米国特許第3719727号)等の難燃剤が提案され
ている。
【0006】しかしながら、従来提案されている難燃剤
は、樹脂の色調や機械的物性を損なうことなく優れた難
燃性を各種樹脂に付与することは困難であると共に、ま
た、より安全を期して低発煙性の難燃剤が求められてい
る。
【0007】赤リン系難燃剤は、赤褐色であるため、赤
りんによって樹脂が着色してしまいカラーリングが不可
能となる。また、樹脂の熱加工あるいは焼却の際にホス
フィンガスの発生のため作業環境を悪化させ、また、こ
れを抑制するために赤リンを被覆剤により被覆したりし
ているが、ホスフィンガスの発生を完全には抑制するこ
とができず、また、改質赤リンは、一般には固有の濃い
暗赤色を有しているため、樹脂の難燃剤として使用する
場合、カラーリングが不可能となり、色調を問題とする
樹脂部材への使用も制限されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、先に、
ノンハロゲン系の難燃剤として、P含有量の高いニトリ
ロトリス(メチレン)ホスホン酸及び1−ヒドロキシエ
チリデン−1,1−ジホスホン酸に着目し、その2価金
属塩及びメラミン塩が優れた難燃効果を有することを見
出した(特願平10−251778号、特願平10−2
51779号、特願平251780号、特願平10−2
51781号)。
【0009】更に、本発明者らは、該ホスホン酸塩を有
効成分として含有する難燃剤について、鋭意研究を重ね
た結果、赤リン粒子表面を無機顔料又は/及び熱硬化性
樹脂で被覆処理した改質赤リンを有効成分として含有す
る消色性赤リンを特定範囲内で併用することにより、よ
り難燃効果が高まることを知見し、本発明を完成するに
至った。
【0010】即ち、本発明は各種樹脂に対して優れた難
燃性を付与することができる低発煙性の難燃剤組成物お
よびそれを含有する難燃性樹脂組成物を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明が提供しようとす
る難燃剤組成物は、ニトリロトリス(メチレン)ホスホ
ン酸金属塩、ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸メ
ラミン塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホス
ホン酸金属塩及び1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸メラミン塩から得らばれた1種又は2種以
上のホスホン酸塩100重量部及び赤リン粒子表面を無
機顔料又は/及び熱硬化性樹脂で被覆処理した改質赤リ
ンを含有する消色性赤リン5〜200重量部を含有する
ことを構成上の特徴とする。
【0012】また、ホスホン酸塩は、2価金属塩又はメ
ラミン塩であることが好ましく、消色性赤リンは、改質
赤リンと酸化クロムを含有するものであることが好まし
い。更に、本発明が提供する難燃性樹脂組成物は、該難
燃剤組成物を含有することを構成上の特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の難燃剤組成物は、ニトリロトリス(メチレン)
ホスホン酸金属塩、ニトリロトリス(メチレン)ホスホ
ン酸メラミン塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸金属塩及び1−ヒドロキシエチリデン−
1,1−ジホスホン酸メラミン塩から得らばれた1種又
は2種以上のホスホン酸塩、及び赤リン粒子表面を無機
顔料又は/及び熱硬化性樹脂で被覆処理した改質赤リン
を含有する消色性赤リンを含有することを特徴とする。
【0014】(ホスホン酸塩)本発明で用いられるホス
ホン酸塩は、ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸金
属塩、ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸メラミン
塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸
金属塩及び1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホス
ホン酸メラミン塩が挙げられ、これらは、いずれも水難
溶性で2価金属塩およびメラミン塩である。
【0015】 ニトリロトリス(メチレン)ホスホン
酸金属塩としては、下記一般式(1)
【0016】
【化5】 (式中、M1及びM2は水素原子またはアルカリ金属を表
す。)で示されるニトリロトリス(メチレン)ホスホン
酸及びその塩と、2価金属化合物とを反応させて得られ
るホスホン酸塩である。
【0017】前記一般式(1)で表されるニトリロトリ
ス(メチレン)ホスホン酸及びその塩の式中、M1及び
2は水素原子、又はK、Na、Li等のアルカリ金属
であり、アルカリ金属としては、Li、Na、Kが好ま
しい。
【0018】前記一般式(1)で示されるニトリロトリ
ス(メチレン)ホスホン酸及びその塩と2価金属化合物
とを反応させてニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸
金属塩を得る方法としては、特に限定はなく、公知の方
法を用いることができ、例えば一般式(1)で示される
ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸及びその塩と2
価金属化合物とを、水、水−アセトンの混合溶媒、水−
アルコール等の水系溶媒中で反応させる方法により行わ
れる。
【0019】2価金属化合物には、2価金属のオキシ酸
塩、水酸化物、酸化物、ハロゲン化物等が挙げられ、2
価金属のオキシ酸塩としては、硫酸塩、炭酸塩、リン酸
塩、硝酸塩、亜硝酸塩等が挙げられる。また、2価金属
としては、例えばMg、Ca、Ba、SrおよびZn等
が挙げられる。
【0020】上記の反応の目的物のニトリロトリス(メ
チレン)ホスホン酸金属塩を得る反応において、原料の
一般式(1)で示されるニトリロトリス(メチレン)ホ
スホン酸及びその塩と2価金属化合物との割合は、通常
一般式(1)のホスホン酸及びその塩1モルに対して2
価金属化合物1〜3モルの範囲であり、その範囲内にお
いて目的物に導入される2価金属の量、例えば1〜3個
の2価金属量により、2価金属化合物の使用量を適宜調
整すればよい。
【0021】そのニトリロトリス(メチレン)ホスホン
酸金属塩の具体例を示すと、ニトリロトリス(メチレ
ン)ホスホン酸・マグネシウム塩、ニトリロトリス(メ
チレン)ホスホン酸・2マグネシウム塩、ニトリロトリ
ス(メチレン)ホスホン酸・3マグネシウム塩、ニトリ
ロトリス(メチレン)ホスホン酸・カルシウム塩、ニト
リロトリス(メチレン)ホスホン酸・2カルシウム塩、
ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸・3カルシウム
塩、ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸・バリウム
塩、ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸・2バリウ
ム塩、ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸・3バリ
ウム塩、ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸・スト
ロンチウム塩、ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸
・2ストロンチウム塩、ニトリロトリス(メチレン)ホ
スホン酸・3ストロンチウム塩、ニトリロトリス(メチ
レン)ホスホン酸・亜鉛塩、ニトリロトリス(メチレ
ン)ホスホン酸・2亜鉛塩、ニトリロトリス(メチレ
ン)ホスホン酸・3亜鉛塩等が挙げられる。
【0022】 ニトリロトリス(メチレン)ホスホン
酸メラミン塩としては、下記一般式(2)
【0023】
【化6】 (式中、Mはメラミンを表し、nは1〜6の整数を表
す。)で表わされるホスホン酸塩である。
【0024】かかるニトリロトリス(メチレン)ホスホ
ン酸メラミン塩の製造方法としては、特に限定はなく、
公知の方法を用いることができ、例えば、下記一般式
(5)
【0025】
【化7】 で示されるニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸とメ
ラミンとを水、水−アセトンの混合溶媒、水−アルコー
ル等の水系溶媒中で反応させればよい。
【0026】上記の反応の目的物のニトリロトリス(メ
チレン)ホスホン酸メラミン塩を得る反応において、原
料の一般式(5)で示されるニトリロトリス(メチレ
ン)ホスホン酸とメラミンとの配合割合は、通常一般式
(5)のホスホン酸1モルに対してメラミン1〜6モル
の範囲であり、その範囲内において目的物に導入される
メラミンの量、例えば1〜6個のメラミン量により、メ
ラミン量の使用量を適宜調整すればよい。
【0027】そのニトリロトリス(メチレン)ホスホン
酸メラミン塩の具体的な化合物例としては、ニトリロト
リス(メチレン)ホスホン酸・6メラミン塩、ニトリロ
トリス(メチレン)ホスホン酸・5メラミン塩、ニトリ
ロトリス(メチレン)ホスホン酸・4メラミン塩、ニト
リロトリス(メチレン)ホスホン酸・3メラミン塩、ニ
トリロトリス(メチレン)ホスホン酸・2メラミン塩、
ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸・メラミン塩等
が挙げられる。
【0028】 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸金属塩としては、下記一般式(3)
【0029】
【化8】 (式中、M1及びM2は水素原子またはアルカリ金属を表
す。)で示される1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸及びその塩と、2価金属化合物とを反応さ
せて得られるホスホン酸塩である。
【0030】前記一般式(3)で表される1−ヒドロキ
シエチリデン−1,1−ジホスホン酸及びその塩の式
中、M1及びM2は水素原子、又はK、Na、Li等のア
ルカリ金属であり、アルカリ金属としては、Li、N
a、Kが好ましい。
【0031】前記一般式(3)で示される1−ヒドロキ
シエチリデン−1,1−ジホスホン酸及びその塩と2価
金属化合物とを反応させ1−ヒドロキシエチリデン−
1,1−ジホスホン酸金属塩を得る方法としては、特に
限定はなく、公知の方法を用いることができ、例えば一
般式(3)で示される1−ヒドロキシエチリデン−1,
1−ジホスホン酸及びその塩と2価金属化合物とを、
水、水−アセトンの混合溶媒、水−アルコール等の水系
溶媒中で反応させる方法により行われる。
【0032】2価金属化合物には、2価金属のオキシ酸
塩、水酸化物、酸化物、ハロゲン化物等が挙げられ、2
価金属のオキシ酸塩としては、硫酸塩、炭酸塩、リン酸
塩、硝酸塩、亜硝酸塩等が挙げられる。また、2価金属
としては、例えばMg、Ca、Ba、SrおよびZn等
が挙げられる。
【0033】上記の反応の目的物の1−ヒドロキシエチ
リデン−1,1−ジホスホン酸金属塩を得る反応におい
て、原料の一般式(3)で示される1−ヒドロキシエチ
リデン−1,1−ジホスホン酸及びその塩と2価金属化
合物との割合は、通常一般式(3)のホスホン酸及びそ
の塩1モルに対して2価金属化合物1〜3モルの範囲で
あり、その範囲内において目的物に導入される2価金属
の量、例えば1〜3個の2価金属量により、2価金属化
合物の使用量を適宜調整すればよい。
【0034】その1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸金属塩の具体例を示すと、1−ヒドロキシ
エチリデン−1,1−ジホスホン酸・マグネシウム塩、
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸・2
マグネシウム塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸・カルシウム塩、1−ヒドロキシエチリデ
ン−1,1−ジホスホン酸・2カルシウム塩、1−ヒド
ロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸・バリウム
塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸
・2バリウム塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸・ストロンチウム塩、1−ヒドロキシエチ
リデン−1,1−ジホスホン酸・2ストロンチウム塩、
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸・亜
鉛塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
酸・2亜鉛塩、等が挙げられる。
【0035】 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸メラミン塩としては、下記一般式(4)
【0036】
【化9】 (式中、Mはメラミンを表し、nは1〜4の整数を表
す。)で表わされるホスホン酸塩である。
【0037】本発明に係る前記一般式(4)で示される
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸メラ
ミン塩の製造方法としては、特に限定はなく、公知の方
法を用いることができ、例えば、下記一般式(6)
【0038】
【化10】 で示される1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホス
ホン酸とメラミンとを水、水−アセトンの混合溶媒、水
−アルコール等の水系溶媒中で反応させればよい。
【0039】上記の反応の目的物の1−ヒドロキシエチ
リデン−1,1−ジホスホン酸メラミン塩を得る反応に
おいて、原料の一般式(6)で示される1−ヒドロキシ
エチリデン−1,1−ジホスホン酸とメラミンとの配合
割合は、通常一般式(6)のホスホン酸1モルに対して
メラミン1〜4モルの範囲であり、その範囲内において
目的物に導入されるメラミンの量、例えば1〜4個のメ
ラミン量により、メラミン量の使用量を適宜調整すれば
よい。
【0040】その1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸メラミン塩の具体的な化合物としては、 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸・メ
ラミン 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸・2
メラミン 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸・3
メラミン 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸・4
メラミン が挙げられる。
【0041】前記したホスホン酸塩は、1種又は2種以
上で用いられ、これらの化合物は含水物であっても無水
物であってもよい。
【0042】また、前記したホスホン酸塩の中、ニトリ
ロトリス(メチレン)ホスホン酸塩が好ましい。
【0043】(消色性赤リン)もう一方の成分である消
色性赤リンは、無機顔料又は/及び熱硬化性樹脂で赤リ
ン粒子表面を被覆した改質赤リンを有効成分とするもの
である。かかる消色性赤リンは白度が通常40以上、好
ましくは50以上で、赤リンの含有量が20〜40重量
%の範囲のものが好ましく用いられる。
【0044】ここで、白度とは、粉体用白度計で測定さ
れるもので、試料面の反射率をもって白度とし、測定方
法はJIS Z 8722に記載の反射率方式を用いて
測定されるものである。白度のスケールはマグネシウム
リボンの燃焼によって生じる白色煙(酸化マグネシウム
の極微粉)を付着させた面を100とし、入射光のない
暗黒状態を0として、その間を100等分したものであ
る。従って、この白度の値が大きいほどより白いことを
示す。
【0045】赤リン粒子表面を被覆する無機顔料として
は、Zn、Al、Mg、Tiの酸化物又は水酸化物、リ
ン酸塩から選ばれる少なくとも1種または2種以上であ
り、熱硬化性樹脂は、フェノール−ホルマリン系、尿素
−ホルマリン系、メラミン−ホルマリン系、フルフリル
アルコール−ホルマリン系等の1種又は2種以上が挙げ
られる。
【0046】赤リン粒子表面に無機顔料又は/及び熱硬
化性樹脂を被覆する方法としては、特に限定はなく、公
知の方法を用いることができるが、本発明者らが提案し
た、赤リン粒子表面に無機顔料をカチオン性水溶性樹脂
とアニオン性界面活性剤との反応又はイオン対による結
合方法で被覆する方法が好ましく用いられる(特願平1
0−337887号公報)。
【0047】改質赤リンとして、具体的には、特開昭5
1−105996号公報、特開昭52−125489号
公報、特開昭55−10462号公報、特開昭59−1
36912号公報、特開昭59−102807号公報、
特開昭59−195512号公報、特開昭60−141
609号公報、特開昭63−346号公報、特開昭63
−69704号公報、特開昭63−134507号公
報、特開昭63−230510号公報、特開平1−24
008号公報、特開平1−286909号公報、特開平
2−111609号公報、特開平2−209991号公
報等に提案されている安定化又は改質赤リンが挙げられ
る。
【0048】本発明の消色性赤リンは、上記した改質赤
リンに、更に 無機顔料粉末を添加混合してもよい。無
機顔料粉末としては、Zn、Al、Mg、Ti等の酸化
物又は水酸化物、リン酸塩から選ばれる少なくとも1種
又は2種以上が挙げられ、この中、酸化チタンがより赤
リンの濃い暗赤色を隠蔽し、白色にするので好ましい。
【0049】かかる無機顔料粉末の配合割合は、改質赤
リン100重量部に対して通常5〜90重量部、好まし
くは10〜50重量部配合することが好ましい。
【0050】本発明の消色性赤リンには、改質赤リン、
または改質赤リンと無機顔料粉末の混合物に、更に、酸
化クロム粉末を添加して消色化したものが好ましく用い
られる。酸化クロムの添加量は、改質赤リン100重量
部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5
重量部である。
【0051】本発明の難燃剤組成物に対する前記した消
色性赤リンの配合割合は、ニトリロトリス(メチレン)
ホスホン酸金属塩、ニトリロトリス(メチレン)ホスホ
ン酸メラミン塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸金属塩及び1−ヒドロキシエチリデン−
1,1−ジホスホン酸メラミン塩から得らばれた1種又
は2種以上のホスホン酸塩100重量部に対して、通常
5〜200重量部、好ましくは10〜150重量部であ
る。消色性赤リンの配合割合が5重量部より小さくなる
と、優れた難燃効果が得られにくい傾向があり、一方、
200重量部より大きくなっても難燃効果が飽和し、ま
た、樹脂に配合した場合に樹脂のカラーリングができな
いくらいに着色するので好ましくない。
【0052】次いで、本発明の難燃性樹脂組成物につい
て説明する。本発明の難燃性樹脂組成物は、本発明の難
燃剤組成物を含有するものである。
【0053】用いることができる樹脂としては、特に限
定はなく、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リウレタン樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン
樹脂、フラン樹脂、アルキド樹脂、キシレン樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ジアリールフタレート樹脂等の硬
化性樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート、ポリフェ
ニレンオキシド、ポリフェニレンエーテル、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアセタール、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリア
クリロニトリル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリエチレンオキシド、ポリテトラメチレンオキ
シド、熱可塑性ポリウレタン、フェノキシ樹脂、ポリア
ミド、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−
ブテン共重合体、エチレン/プロピレン/非共役ジエン
共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチ
レン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/酢
酸ビニル/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン
/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、ポリエス
テルポリエーテルエラストマー、ポリテトラフルオロエ
チレン及びこれらの変性物等の熱可塑性樹脂が挙げられ
る。これら樹脂は、ホモポリマーであってもコポリマー
であってもよく、2種類以上の混合物であってもよい。
【0054】ここで、硬化性樹脂とは、熱、触媒、ある
いは紫外線などの作用により化学変化をおこして架橋構
造が発達し、分子量が増大して三次元網状構造を有し
て、硬化して半永久的に不溶性・不融性となる合成樹脂
を示す。また、熱可塑性樹脂とは、加熱により流動性を
示し、これにより賦形が可能である樹脂のことを表す。
【0055】前記した難燃剤組成物の各種樹脂に対する
配合割合は、樹脂100重量部に対して、Pとして、
0.5〜30重量部、好ましくは1〜10重量部であ
る。この理由は、配合割合が0.5重量部より小さくな
ると、十分な難燃効果が得られにくく、一方、30重量
部より大きくなると難燃効果は大きくなるが成型品の機
械物性が低下するばかりでなく、樹脂がカラーリングで
きなくなる傾向があるため好ましくない。
【0056】また、本発明の難燃性樹脂組成物と水和金
属酸化物とを併用することにより、更に難燃効果を高め
ることができる。
【0057】水和金属酸化物としては、水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、塩基性
炭酸マグネシウム等の1種又は2種以上が挙げられる。
かかる水和金属酸化物の配合割合は、樹脂100重量部
に対して、通常50〜100重量部、好ましくは60〜
80重量部である。
【0058】また、樹脂に配合するその他の成分とし
て、りん系、イオン系、ヒンダードフェノール系などの
酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離剤、染
料、顔料を含む着色剤、架橋剤、軟化剤、分散剤等の通
常の添加剤と併用することができる。
【0059】また、必要に応じて、繊維状、および/ま
たは粒状の充填剤を添加して、樹脂の剛性を大幅に向上
させることができる。このような充填剤としては、例え
ば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミド樹脂、
アスベスト、チタン酸カリウムウイスカ、ワラステナイ
ト、ガラスフレーク、ガラスビーズ、タルク、マイカ、
クレー、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、溶融シリカ、結晶性シリカ、マグネシ
ア、酸化アルミニウムが挙げられる。
【0060】本発明の難燃剤組成物は、通常公知の方法
で各種樹脂に含有させることができる。例えば、硬化性
樹脂であれば、本発明の難燃剤組成物を硬化性樹脂およ
びその他の配合物と同時に混入する方法、樹脂成分の1
種に予め本発明の難燃剤組成物を混合しておき、これを
硬化性樹脂と混合する方法、熱可塑性樹脂であれば、本
発明の難燃剤組成物をエクストルーダーで溶融混合する
方法、あるいは粒子状物どうしを均一に機械的に混合し
た後、射出成形機で混合と同時に成形する方法等が挙げ
られる。
【0061】本発明の難燃性樹脂組成物は、安全なプラ
スチック材料として、電気部品、建築材料、自動車等の
輸送機器、包装材料、家庭日用品等の従来の赤リン系難
燃剤の用途に加え、その他のカラーイングが必要となる
分野への適用が充分可能である。
【0062】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが本発明は、これらに限定されるものではない。
【0063】<消色性赤リンの調製>予め水酸化チタン
10重量%で被覆されている赤リン{ヒシガードTP−
10(日本化学工業(株)製)}100g(原料A)を
水500gに分散させた。この水溶液にカチオン性水溶
性ポリアクリルアミド樹脂{Sumirez Resi
n 650(住友化学工業(株)製)}を樹脂分で3.
4gを添加し30分間攪拌してA液とした。
【0064】次いで、ノニオン性界面活性剤{デモール
N(花王(株)製)}1gを水500gに溶解させ、二
酸化チタン{タイペークCR−50(石原産業(株)
製}20gを分散させてB液とした。
【0065】A液にB液をゆっくりと約1分間かけて添
加し、添加後室温で60分間攪拌反応させた。反応終了
後、ろ過、洗浄し、110℃で6時間乾燥させた。得ら
れた改質赤リンは、Pとして75重量%のものであっ
た。
【0066】次いで、改質赤リンに酸化チタン粉末を1
50g添加し、ミキサーで混合し消色化赤リンのP含有
量は33.3重量%となるように調製した。次いで、補
色剤として酸化クロム{クロメックスX−10(日本化
学工業(株)製}を2.7g添加し、同様にミキサーで
混合し、全量を272.7gとした(P含有量33.3
重量%)。
【0067】・ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸
・6メラミン 18Lステンレス製容器に水道水13L、ニトリロトリ
ス(メチレン)ホスホン酸(以下、NTPと略記する)
(50%水溶液)807.43g(1.35mol)を
加え攪拌した。これを80℃に昇温した後、メラミン9
69.48g(7.68mol)を徐々に加え攪拌し
た。メラミン添加終了後、反応溶液のpHが一定(約
4.5)になるまで80℃で攪拌を続けた。その後、遠
心濾過をおこない、白色結晶を得た。この結晶を100
℃で24時間乾燥し、ミキサーで粉砕することにより目
的物1144.53gを得た。収率84.3%(v.
s.NTP)。
【0068】次いで、元素分析によりC、H、Nを測定
した結果、C;23.41%、H;4.53%、N;4
6.63%であった。
【0069】・ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸
・Ca・4水塩 15Lステンレス製容器に水11L、炭酸カルシウム1
373.0g(13.64mol)を加え攪拌した(ス
ラリー状態)。これを80℃に昇温した後、NTP(5
0%水溶液)2720.9g(4.55mol)を滴下
した。滴下終了後、反応溶液のpHが一定(約2.2)
になるまで80℃で攪拌を続けた。その後、遠心濾過を
おこない、白色結晶を得た。この結晶を110℃で24
時間、さらに、250℃で24時間乾燥し、ミキサーで
粉砕することにより目的物1983.3gを得た。収率
94.3%(v.s.NTP)。
【0070】得られた白色結晶を塩酸に溶かし、ICP
でPとCaの濃度を測定した結果、P;19.76%、
Ca;26.93%であった。
【0071】前記で調製した消色性赤リンとホスホン酸
塩とを下記の表1に示す配合割合にて均一に混合して本
発明の難燃剤組成物を調製した。
【0072】<白度の測定>調製した難燃剤組成物を白
度計(粉体用白度計 C−100 株式会社ケット科学
研究所製)で測定した結果を表1に示す。
【0073】
【表1】 (注)P含有量は、難燃剤組成物中のP含有量(重量
%)を示す。
【0074】<難燃性試験> 実施例7〜12及び比較例1 エチレンエチルアクリレート樹脂に、表2及び表3に示
した配合割合(重量部)で、各種の添加剤を添加し、1
20〜130℃に設定した熱ロールにて、5〜10分間
混練した。加熱プレスを用いて成形圧力150kg/c
2 、加圧温度5分間、金型温度115℃で、厚さ3m
mのシートを作成し、更に、長さ125mm、幅13m
mの試験片を作成した。
【0075】難燃性試験は、上記で調製した長さ125
mm×幅13mm×厚さ3mmに加工した樹脂をUL9
4に分類した材料の垂直燃焼試験(94V−0、94V
−1及び94V−2)に従って試験した。その結果を表
2及び表3に示した。なお、UL94の可否条件は表4
のとおりである。
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】(注1)ホスフィンガスの発生は、検知管
法により測定した。 無:0.15ppm未満 有:0.15ppm以上
【0079】
【表4】
【0080】実施例13〜15及び比較例2〜3 ホルムアルデヒド/フェノール=0.9のモル比で調製
したノボラック樹脂に対して、表5に示した配合割合
(重量部)で、各種の添加剤を配合し、80〜90℃に
設定された熱ロールにて5分間混練した。粉砕後、万能
プレスを用いて成形圧力250kg/cm2 、加圧時間
60秒、金型温度150℃で所定形状を有する成形品を
作成した。
【0081】難燃性試験は、実施例7〜12と同様な操
作方法で評価し、また、成形時のホスフィンガスの有
無、成型品の表面性を表6に示した。なお、赤リンは、
フェノール樹脂で表面を改質したものを用いた。
【0082】
【表5】
【0083】
【表6】
【0084】(注1)ホスフィンガスの発生は、検知管
法により測定した。 なし;0.15ppm未満 あり;0.15ppm以上 (注2)表面性は、手触りにより評価した。
【0085】表6の結果より、本発明の難燃剤組成物を
含有するフェノール樹脂は、難燃性に優れ、また成形品
の表面は滑らかであり、成形時にホスフィンガスの発生
も認められない。これに対して、ホウ酸カルシウムを配
合したものも優れた難燃性を示すが、成形品の表面は粗
い。また、フェノール樹脂で改質した赤リンを配合した
ものも優れた難燃性を示すが、加工時にホスフィンガス
の発生が見られた。
【0086】実施例16〜18及び比較例4〜5 ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂
に、表7に示す配合割合(重量部)で、各種添加剤を配
合し、これを所定形状の型枠に流し込み、105℃で1
0時間硬化させた。
【0087】各サンプルのUL94に基づく燃焼性、成
形加工時のホスフィン発生の有無を測定し、その結果を
表8に示した。なお、赤リンはフェノール樹脂で表面を
改質したものを用いた。
【0088】
【表7】 (注)TMHPA;テトラメチルヘキサヒドロ無水フタ
ル酸
【0089】
【表8】
【0090】実施例19〜21 各種樹脂に表9に示した各種の添加剤を添加し、30m
mΦ軸押出機を用いて、射出成形によりATSM D−
638に規定されている引張試験片を作成した。また、
同様にUL94に基づく難燃性評価用試験片を作成し
た。
【0091】赤リンは、水酸化アルミニウムと水酸化チ
タンにより表面を改質したものを用いた。各サンプルの
UL94に基づく燃焼性、機械的特性として強度および
伸度を測定し、その結果を表10に示した。
【0092】なお、各樹脂毎の溶融押出、ペレット乾
燥、射出成形条件を下記に示した。 ・ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTと略記す
る) 押出;250〜290℃/150rpm 乾燥;110℃/12時間 成形;250〜290℃/金型80℃ ・ナイロン6 押出;250〜300℃/150rpm 乾燥;100℃/24時間 成形;250〜300/金型80℃ ・ポリカーボネート 押出;260〜320℃/75rpm 乾燥;120℃/12時間 成形;260〜320/金型110℃
【0093】<機械的特性>機械的特性(強度および伸
度)の評価は、ASTM D−638に準じて行った。
【0094】
【表9】
【0095】
【表10】
【0096】
【発明の効果】上記したとおり、本発明の難燃剤組成物
は、樹脂本来の機械的特性を維持しながら優れた難燃効
果を付与することができることからノンハロゲン系の難
燃剤として利用価値は極めて大きい。また、本発明の難
燃性樹脂組成物は、難燃性に優れた効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 9/00 C08K 9/00 (72)発明者 木ノ瀬 豊 東京都江東区亀戸9丁目11番1号 日本化 学工業株式会社研究開発本部内 (72)発明者 井上 明紀 東京都江東区亀戸9丁目11番1号 日本化 学工業株式会社研究開発本部内 Fターム(参考) 4J002 AA001 AC031 BB031 BB121 BF051 BG101 CB001 CC031 CC151 CC161 CC181 CD001 CE001 CF061 CF071 CF211 CG001 CH071 CK021 CL001 DA057 DE078 DE098 DE108 DE138 DE148 DH048 EW126 FB077 FB267 FD098 FD136 FD137

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸
    金属塩、ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸メラミ
    ン塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
    酸金属塩及び1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホ
    スホン酸メラミン塩から得らばれた1種又は2種以上の
    ホスホン酸塩100重量部及び赤リン粒子表面を無機顔
    料又は/及び熱硬化性樹脂で被覆処理した改質赤リンを
    含有する消色性赤リン5〜200重量部を含有すること
    を特徴とする難燃剤組成物。
  2. 【請求項2】 ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸
    金属塩が、下記一般式(1) 【化1】 (式中、M1及びM2は水素原子またはアルカリ金属を表
    す。)で示されるニトリロトリス(メチレン)ホスホン
    酸及びその塩と、2価金属化合物とを反応させて得られ
    るホスホン酸塩である請求項1記載の難燃剤組成物。
  3. 【請求項3】 ニトリロトリス(メチレン)ホスホン酸
    メラミン塩が、下記一般式(2) 【化2】 (式中、Mはメラミンを表し、nは1〜6の整数を表
    す。)で表わされるホスホン酸塩である請求項1記載の
    難燃剤組成物。
  4. 【請求項4】 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジ
    ホスホン酸金属塩が、下記一般式(3) 【化3】 (式中、M1及びM2は水素原子またはアルカリ金属を表
    す。)で示される1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
    ジホスホン酸及びその塩と、2価金属化合物とを反応さ
    せて得られるホスホン酸塩である請求項1記載の難燃剤
    組成物。
  5. 【請求項5】 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジ
    ホスホン酸メラミン塩が、下記一般式(4) 【化4】 (式中、Mはメラミンを表し、nは1〜4の整数を表
    す。)で表わされるホスホン酸塩である請求項1記載の
    難燃剤組成物。
  6. 【請求項6】 消色性赤リンは、改質赤リン及び無機顔
    料粉末を含有するものである請求項1記載の難燃剤組成
    物。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の無機顔料粉末は、Zn、
    Al、Mg、Tiの酸化物又は水酸化物、リン酸塩から
    選ばれる1種または2種以上である請求項1または6記
    載の難燃剤組成物。
  8. 【請求項8】 消色性赤リンは、更に酸化クロム粉末を
    含有するものである請求項1、6及び7のいずれかの項
    に記載の難燃剤組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載の難燃
    剤組成物を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成
    物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013116982A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Rin Kagaku Kogyo Kk 複合難燃剤、難燃性樹脂組成物およびその製造方法
JP2015054898A (ja) * 2013-09-11 2015-03-23 パナソニック株式会社 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
CN104693598A (zh) * 2014-12-12 2015-06-10 湖南美莱珀科技发展有限公司 一种环保高效阻燃聚丙烯及其制备方法
JP2015529270A (ja) * 2012-09-19 2015-10-05 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 淡い色を有する難燃性ポリアミド
CN106397976A (zh) * 2016-08-31 2017-02-15 欧宝聚合物江苏有限公司 一种低烟无卤阻燃聚丙烯及其制备方法

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