JP2000273176A - 絶縁膜形成方法及び半導体装置 - Google Patents

絶縁膜形成方法及び半導体装置

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JP2000273176A
JP2000273176A JP11084133A JP8413399A JP2000273176A JP 2000273176 A JP2000273176 A JP 2000273176A JP 11084133 A JP11084133 A JP 11084133A JP 8413399 A JP8413399 A JP 8413399A JP 2000273176 A JP2000273176 A JP 2000273176A
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insulating film
film
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semiconductor device
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Jo Yamaguchi
城 山口
Shunichi Fukuyama
俊一 福山
Yoshihiro Nakada
義弘 中田
Katsumi Suzuki
克己 鈴木
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低誘電率の絶縁膜を形成できる材料、及びこ
れを用いた半導体装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 側鎖に水素、アルキル基あるいは芳香環
を有するシロキサン樹脂に環構造を含む有機化合物を添
加、混合あるいは反応させることによって、絶縁膜中に
分子サイズの空洞を形成し低誘電率の絶縁膜を得る。こ
れを半導体装置の層間絶縁膜に用いることにより、伝搬
遅延の少ない高速の半導体装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線が施され
る回路基板を有する電子部品、特に半導体製造方法およ
びこれを用いた半導体装置に関する。また、層間絶縁膜
を介して配置される配線の信号伝播遅延を低減する半導
体装置の製造技術に関するものである。
【0002】半導体集積回路をはじめとする多層配線に
おいて配線間に生じる寄生容量を低下させ、信号伝播遅
延の低減に有効な低誘電率組成物および高速回路基板が
求められている。従来から、絶縁膜の寄生容量による信
号伝播速度の低下が知られていたが、配線間隔が0.5μm
以上の世代では配線遅延のデバイス全体の速度への影響
が少なかった。しかし、配線間隔が0.5μm以下では上下
配線間隔に比べて、同層に配置された配線間隔が狭くな
りデバイス速度への影響が大きくなる。特に今後さらに
配線間隔の狭い回路を形成すると、配線間の寄生容量が
デバイス速度に大きく影響を及ぼすようになっている。
本発明による低誘電率絶縁材料は、誘電率2.0以下を達
成でき、高速デバイスの実現が可能となる。
【0003】
【従来の技術】半導体集積回路における集積度の向上お
よび素子密度の向上に伴い、特にロジック系半導体にお
いて多層化への要求が高まっている。また、同時に微細
配線ヒ゜ッチが採用され、信号の伝播遅延の増加が問題とな
っている。半導体集積回路の多層配線において信号の伝
播速度は、配線抵抗と配線間の寄生容量により決定され
る。半導体デバイスの高集積化により配線幅、配線間隔
が狭くなり、配線抵抗の上昇と配線間の寄生容量が増大
している。絶縁膜の容量は配線厚を薄くして断面積を小
さくすることで低減できるが、配線厚を薄くするとさら
に配線抵抗の上昇を招くため高速化には繋がらない。高
速化を図るには、Cuに代表される低抵抗配線材料と、
絶縁膜の低誘電率化が必須である。今後の高速デバイス
の開発には、低抵抗配線材料の適用と絶縁膜の低誘電率
化が半導体の性能を支配する大きな要素となることが予
想されている。
【0004】このことは次のように説明することができ
る。一般に、配線遅延Tは配線抵抗Rと配線間の容量C
により影響を受け、下記の式(1)で示される。
【0005】 T∝CR (1) この式(1)における配線間容量Cと絶縁膜の誘電率εΓ
との関係は、電極面積をS、真空の誘電率をε0、配線
間隔をdとして表して、式(2)により示される。
【0006】 C =ε0εΓS/d (2) 従って、配線遅延を小さくするためには、配線の低抵抗
化とともに絶縁膜の低誘電率化が有効な手段となる。
【0007】従来、絶縁材料としては、二酸化珪素(SiO
2)、窒化珪素(SiN)、燐珪酸ガラス(PSG)等の無機膜が用
いられてきた。しかし、半導体デバイスで最も用いられ
ているCVD-SiO2膜で誘電率4.0程度である。また、低密
度膜としてSiO2を多孔質化した膜があるが、微孔の形状
制御ができずに膜強度が低下したり、他の絶縁材料や配
線材料との密着性の低下を招く。さらに、SiO2の構造欠
陥であるSi-OHが含まれるため、吸湿により誘電率の上
昇を引き起こしている。
【0008】近年、一般式(3)のポリシラザンを用いた
低誘電率材料の開発が行われており、例えば特開平10-1
94719のように酸触媒を用いることで、低密度膜を提供
する低誘電率絶縁膜形成方法がある。しかし、この方法
では、熱処理後に膜中の空間が収縮してしまうことが問
題となる。また、多層配線プロセスでの絶縁膜形成工程
中に無機酸、有機酸、アミン、水および水蒸気を接触さ
せることにより、配線にダメージが生じることが必須で
ある。その他に、シロキサン樹脂(無機SOG)に直鎖の有
機ポリマを反応させ、高温の熱処理により有機成分を除
去して多孔質膜を形成する技術があるが、空隙のサイ
ズ、含有率を制御することができないのが現状である。
【0009】 (R2SiNH)n (3)
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】従来のCVD-SiO2膜は
誘電率4.0程度であるが、配線間の信号伝播遅延を低減
するには、さらに誘電率化を下げる必要がある。また、
既知の方法の内直鎖の有機ポリマを用いて多孔質化した
低密度膜等は、空隙のサイズ、空隙率、空隙分布等の制
御が困難であり、膜強度が低下したり、他の絶縁材料や
配線材料との密着性の低下を招く。また、一時的な誘電
率は低くできるものの、吸湿により誘電率が上昇する問
題がある。従って、高速デバイスを実現するために不可
欠な低誘電率絶縁層の形成という点から十分な特性が得
られないのが現状である。本発明の目的は、上記問題点
を解消して優れた多孔質絶縁膜を形成することにあり、
従来の膜に比べて低誘電率の膜を提供し、信頼性の高い
半導体装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明で採用した手段は、多孔質低密度絶縁材料に
関し、詳しくは、分子が環状構造で分子構造内に立体的
な空隙を有する有機化合物を耐熱性に優れたシリコ−ン
系高分子材料に導入し、この樹脂組成物を塗布、熱処理
による不溶化を行い硬化膜の形成し、高温あるいは酸化
させることによって有機成分を除去して分子サイズの多
孔質シリコン酸化膜を形成することである。本発明は、
環構造を有する有機化合物を用いて分子サイズの空孔を
形成する。本発明では各分子の形状を分子全体の電子密
度分布の等電子密度面から求めたものである(特開平6-2
03174 ; US Patent 5,742,290参照)。ベンゼン、膜を硬
化させた後に溶媒を乾燥させることで低密度膜を形成す
る方法で用いられているプロピレングリコールモノメチ
ルアセテートと本発明で用いた環状化合物を含むアダマ
ンチルフェノールの分子を比較すると、アダマンチルフ
ェノールがxyzどの方向から見ても大きな空間を有し
ており、ベンゼンが0.16n立方メートル、プロピレング
リコールモノメチルアセテートが0.23n立方メートル、
アダマンチルフェノールが0.40n立方メートルと分子体
積を計算できる。同時にアダマンタン環(下図化1参照)
を用いるとその分子形状は球状であり、分子を膜から脱
離したときその抜け孔が球状に制御できる。このため、
添加量が少なくても低密度化の効果が大きく、また強度
の低下が少ないという特徴を有する。そこで、例えばシ
ロキサン樹脂とアダマンチル環を有する有機化合物を反
応させた樹脂組成物を合成する。これを用いてスピン塗
布、熱処理して不溶化することで硬化させる。続いて、
400℃以上の温度で焼成することでアダマンチル環の有
機成分が除去され、多孔質の絶縁膜が形成される。これ
により、絶縁膜中に一定形状の空隙を形成することが可
能であり、有機化合物の添加量を調節することにより空
隙率を制御することができる。
【化1】
【0012】絶縁膜を多孔質化する方法として、不活性
ガス雰囲気中や酸素雰囲気中での焼成以外に、例えば、
プラズマ発生装置を用い、酸素(O2)とアルゴン(Ar)の混
合ガスを用いて酸素プラズマ処理を行う方法、または、
キセノンランプを照射することで大気中の酸素をオゾン
(O3)にしてオゾン酸化を行う方法、または、加熱下もし
くは酸素雰囲気中で紫外線を照射する方法が有効であ
る。ここで、紫外線を照射時に加熱をする方法以外に、
照射後に熱処理する方法でもかまわない。
【0013】これらの方法により形成した多孔質絶縁膜
が吸湿する恐れのある場合、つまりは、絶縁膜中に空隙
を形成する際に活性な水素が生じた場合は、ヘキサメチ
ルジシラザン(HMDS)などを用いて空隙周辺部分のシラノ
ール(Si-OH)をシリル化することで吸湿を抑制すること
ができる。さらに、膜表面上の空隙により表面荒れが生
じる場合は、同組成を持つシロキサン樹脂を保護膜とし
て用いることにより平坦化できる。本発明の各請求項
は、以下のような作用を有する。
【0014】本発明の請求項1は、分子形状や大きさの
わかった立体的な空隙を有する有機化合物を耐熱性に優
れたシリコ−ン系高分子材料に導入し、この樹脂組成物
から硬化膜を形成した後、高温での膜からの脱離あるい
は酸化によって有機成分を除去して分子サイズにコント
ロールされた多孔質シリコン酸化膜を形成することがで
きる作用を有する。また、環構造を有する有機化合物を
用いて分子サイズの空孔を形成することができる作用を
有する。
【0015】請求項2は、本発明で環状化合物を含むア
ダマンチルフェノール用いたものであり、分子サイズは
0.40n立方メートルと計算でき、空洞も0.40n立方メート
ルとできる作用を有する。同時にアダマンタンを用いる
とその分子形状は球状であり、分子を膜から脱離したと
きその抜け孔が球状に制御できる作用も有する。このた
め、添加量が少なくても低密度化の効果が大きく、また
強度の低下が少ないという作用を有する。
【0016】請求項3は、第一の熱処理よりも高い温度
で不活性ガス雰囲気中で熱処理するものであり、絶縁膜
の形成方法において、まず不溶化させた後絶縁膜を多孔
質化できる作用を有する。
【0017】請求項4は、酸素雰囲気中での熱処理や酸
素プラズマ処理、または、キセノンランプを照射するこ
とで大気中の酸素をオゾン(O3)にしてオゾン酸化によ
り、または、加熱下もしくは酸素雰囲気中で紫外線を照
射することにより、有機成分を酸化することにより、低
温で空洞を形成できるという作用を有する。
【0018】請求項5は、本発明の形成方法により形成
された絶縁膜を半導体装置の層間絶縁膜に用いることに
より、層間絶縁膜が低密度なため誘電率を低減でき、こ
れを用いることで応答速度の速い半導体集積回路が得ら
れる作用を有する。請求項6は、形成した絶縁膜の強度
や密着性の低下を防止するために、空洞の大きさを多環
式化合物の分子サイス゛にコントロールすることにより実現
し、サイス゛が小さ過ぎると誘電率の低下が少なく、大き過
ぎると強度や密着性の低下になることからその大きさが
決まり、70%以上好ましくは90%以上の空洞の大きさを0.
2nから10n立方メートルにコントロールすることで低誘
電率と優れた強度や密着性を両立する作用を有する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面等
に従って説明する。 合成例1 等モルのテトラエトキシシラン(TEOS)とトリエトキシシ
ランをアセトンに溶解し200ppmの硝酸を含む水を添
加して40℃で1時間反応させることでポリマを得る。こ
のポリマ溶液に、溶液中の固形分の50 wt%に当たるアタ゛マ
ンチルフェノールを混合する。さらに2時間反応させた後、2時間
放置(熟成)し、溶液をフィルタリングして塗布溶液1と
した。 合成例2 等モルのテトラエトキシシラン(TEOS)とメチルトリエト
キシシラン(MeTEOS)をアセトンに溶解し、50 wt%のアタ゛マ
ンチルフェノールを混合する。これに200 ppmの硝酸を含む水を
滴下しながら、2時間攪拌する。攪拌後、2時間放置(熟
成)し、溶液をフィルタリングして塗布溶液2とした。 合成例3 等モルのテトラエトキシシラン(TEOS)とフェニルトリエ
トキシシラン(PhTEOS)をアセトンに溶解し、50 wt%のアタ
゛マンチルフェノールを混合する。これに200 ppmの硝酸を含む水
を滴下しながら、2時間攪拌する。攪拌後、2時間放置
(熟成)し、溶液をフィルタリングして塗布溶液2とし
た。 実施例1 合成例1で調製した溶液をSi基板上に5000Åスピンコー
トし、ホットプレートにて100〜300℃、3分間溶媒乾燥
を行った。この膜は、既に架橋構造が形成され不溶化し
ていた。また、図2に示す様に2300cm-1にSi−H、295
0cm-1にアダマンンタンンの吸収ピークを有する膜が
形成されていた。次に、真空加熱炉にて酸素濃度10 ppm
以下の窒素中で、350〜500℃、30分の焼成を行うことに
より多孔質シリコン酸化膜を形成した。この条件により
形成した絶縁膜に直径1mmのAu電極をマスク蒸着して、
周波数1MHzで0.1Vの電位をかけたときの誘電率を測定し
た結果、1.9であった。また、アニール前後の赤外吸収
スペクトルを測定したところ、アニールを行うことでア
ダマンチル環が除去され、シリコン酸化膜となることを
確認した(図2、3)。重量法によるこの膜の空隙率は48%
であった。 実施例2 合成例2を実施例1と同様の方法で膜形成を行った。この
条件により形成した絶縁膜の誘電率は、1.7であった。
また、酸素雰囲気中でのアニール前後の赤外吸収スペク
トルを測定したところ、アニールを行うことでアダマン
チル環が除去され、疎水性のSi-CH3シリコン酸化膜とな
ることを確認した(図4、5)。重量法によるこの膜の空隙
率は58%であった。 実施例3 合成例3を実施例1と同様の方法で膜形成を行った。この
条件により形成した絶縁膜の誘電率は、1.5であった。
また、酸素雰囲気中でのアニール前後の赤外吸収スペク
トルを測定したところ、アニールを行うことでアダマン
チル環が除去され、疎水性のSi-phを有するシリコン
酸化膜となることを確認した。重量法によるこの膜の空
隙率は62%であった。 実施例4 塗布溶液2をSi基板上に5000Åスピンコートし、ホット
プレートにて200℃、3分間溶媒乾燥を行った。この膜
は、既に架橋構造が形成され不溶化していた。また、図
3に示す様に1250cm-1にSi−CH3、1200cm-1にアダ
マンンタンンの吸収ピークを有する膜が形成されてい
た。次に、酸素雰囲気下で、400℃、30分の焼成を行う
ことにより多孔質シリコン酸化膜を形成した。この条件
により形成した絶縁膜に直径1mmのAu電極をマスク蒸着
して、周波数1MHzで0.1Vの電位をかけたときの誘電率を
測定した結果、1.8であった。しかし、メチル基の酸化
が見られ、1日後に誘電率は2.3まで上昇した。また、
アニール後にヘキサメチルジシラザンンによる表面処理
を行うことにより、誘電率の変化が見られなくなった。 実施例5 塗布溶液2を用い実施例1と同様の方法で膜形成を行っ
た。次に、基板温度200℃でRfハ゜ワー0.33W/cm2で3分
間の酸素プラズマ処理を行い、多孔質シリコン酸化膜を
形成した。この条件により形成した絶縁膜誘電率を測定
した結果、1.8であった。しかし、実施例4と同様にメチ
ル基の酸化が見られ、1日後に誘電率は2.5まで上昇し
た。また、アニール後にヘキサメチルジシラザンンによ
る表面処理を行うことにより、誘電率の変化が見られな
くなった。 実施例6 塗布溶液2を用い実施例1と同様の方法で膜形成を行っ
た。次に、酸素雰囲気下193nmの波長の紫外線照射で
オゾンによる酸化処理を行い、多孔質シリコン酸化膜を
形成した。この条件により形成した絶縁膜の誘電率を測
定した結果、1.7であった。しかし、同時にメチル基が
酸化されて親水性の膜となり、吸湿により1日後に誘電
率は3.8まで上昇した。また、アニール後にヘキサメチ
ルジシラザンンによる表面処理を行うことにより、誘電
率の変化が見られなくなった。 実施例7 塗布溶液2を用い実施例1と同様の方法で膜形成を行っ
た。次に、基板温度200℃で500Wの高圧水銀ランプによ
り紫外線照射して有機成分を脱離させることで、多孔質
シリコン酸化膜を形成した。この条件により形成した絶
縁膜の誘電率を測定した結果、1.9であった。 実施例8 塗布溶液2を用い実施例1と同様の方法で膜形成を行っ
た。次に、酸素雰囲気下500Wの高圧水銀ランプにより
紫外線照射して酸化処理を行い、多孔質シリコン酸化膜
を形成した。この条件により形成した絶縁膜誘電率を測
定した結果、1.7であった。メチル基が酸化はわずかで
あり、吸湿による誘電率の変化は見られなかった。 実施例9 図5に本発明に関わる多層配線実施例の第一形態を示
す。本実施例は、本発明の形成方法により形成された絶
縁膜を半導体装置の層間絶縁膜に使用した例を示す。ま
た、その作成方法を図6(a)〜(c)に従って示す。
【0020】まず、素子間分離膜12で分離され、ソース
拡散層18aとドレイン拡散層18b、サイド 絶縁膜14を有
するゲート電極を形成したトランンジスタ層が形成され
たSiウエハ10にリンガラス層20、ストッパ膜21を形成
し、電極取り出し用のコンタクトホール22を形成する。
このコンタクトホ−ルにスパッタ法でTiN24 50nm
を形成した後にWF6と水素の混合し還元することでブ
ランケットW26を埋め込み、化学的機械研磨法(CM
P)によりビア以外の部分を除去する。
【0021】続いて図7(a)〜(c)に従って多層配線の作
成方法を示す。まず、TiN36/Al1%Cu38/TiN4
0を50nm/450nm/50nm厚に積層する。このメタル層
に配線パターンを形成得したレジスト層をマスクにHC
lガスを原料としたClプラズマにより加工した。配線
上にテトラエトキシシラン(TEOS)を原料に用いたSi
O2(TEOS-SiO2)膜をライナー膜28として50nm積層
し、実施例1と同様の方法で本発明による低密度膜30を
Si平板上500nmとなる条件で積層する。さらに、キ
ャップ膜34としてTEOS-SiO2 を1000nm積層
し、CMPにより配線のない部分の厚さが1200nmとな
るまで研磨して平坦化された絶縁層を得た。この絶縁層
にビアパターンを形成したレジスト層をマスクにCF4/CH
F3ガスを原料としたFプラズマにより加工した。このビ
ア層にスパッタ法でTiN24を50nmに形成した後にW
F6と水素の混合し還元んすることでブランケットW26
を埋め込み、CMPによりビア以外の部分を除去しビア
層を形成した。以下、配線層、絶縁層、ビア層の形成を
繰り返し、3層配線を形成した。試作した多層配線を用
いて100万個の連続ビアの歩留まり、90%以上であっ
た。 実施例10 図8に本発明に関わる多層配線についてCuを配線材料
とした場合(第二形態)について示す。また、実施例の第
二形態の作成方法を図9(a)〜(c)に従って示す。
【0022】まず、実施例9と同様の方法で電極取り出
し用のW層までを形成する。続いて、図10に従って実施
例1と同様の方法で本発明による低密度膜30をSi平板
上450nmとなる条件での成膜を行った後にTEOS-S
iO2 21を50nm積層する。この膜を、1層目配線パタ
ーンを施したレジスト層をマスクにCF4/CHF3ガスを原料
としたFプラズマにより加工した。この配線溝に、Cu
の絶縁層への拡散バリアとして働くTaN24 50nmと
電解メッキの際に電極として働くシード層Cu50nmを
スパッタにより形成した。さらに、電解メッキによりC
u43 600nmを積層した後、CMPにより配線パターン
部以外のメタルを除去し、配線層を形成した。
【0023】次に、ビア層と配線層を同時に形成するデ
ュアルダマシン法について説明する。第1層目配線層上
にCu拡散防止を目的としてシランとアンンモニアガス
を用いてプラズマCVDによりSiN膜42 50nm、実施例
1と同様の方法で本発明による低密度膜30を650nmに積
層する。配線層部分に、シランとアンンモニアガスを用
いてプラズマCVDによりSiN膜21を 50nmに実施例1
と同様の方法で本発明による低密度膜30をSi平板上40
0nmとなる条件で成膜を行った後にTEOS-SiO2
21 50nmを積層する。この絶縁層にビアパターンを形
成したレジスト層をマスクにCF4/CHF3ガスを原料とした
Fプラズマによりガス組成を変えることでSiO2/低密度膜
/SiN/低密度膜/SiNの順に加工した。
【0024】つづいて、第2層目目配線パターンを施し
たレジスト層をマスクにCF4/CHF3ガスを原料としたFプ
ラズマにより加工した。このビアと配線溝に、Cuの絶
縁層への拡散バリアとして働くTaN41 50nmと電解
メッキの際に電極として働くシード層Cu50nmをスパ
ッタにより形成した。さらに、電解メッキによりCu 43
1400nmを積層した後、CMPにより配線パターン部以
外のメタルを除去し、配線層を形成した化学的機械研磨
法(CMP)によりビア以外の部分を除去しビア層を形
成した。以下、上記工程を繰り返し、3層配線を形成し
た。試作した多層配線を用いて100万個の連続ビアの歩
留まり、90%以上であった。試作した多層配線を用いて
100万個の連続ビアの歩留まり、70%以上であった。 比較例 ポリシラザンの15 wt%キシレン溶液をシリコン基板上に
5000Åスピンコートし、ホットプレートにて200℃、3分
間溶媒乾燥を行った。次に、真空加熱炉にて酸素濃度10
ppm以下の窒素中で、400℃の熱処理を30分間行い、膜
形成を行った。この条件により形成した絶縁膜の誘電率
は、3.5であった。また、窒素雰囲気中でのキュア後の
赤外吸収スペクトルを測定したところ、Si-OHを多く含
み、シラザンの残留が確認された。
【0025】なお、上記の各実施例で形成した多孔質絶
縁膜が吸湿する恐れのある場合、空隙周辺部分のシラノ
ール(Si-OH)をシリル化することで吸湿を抑制すること
ができる。
【0026】また、膜表面上の空隙により表面荒れが生
じる場合に、同組成を持つシロキサン樹脂を保護膜とし
て用いることにより平坦化することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、低誘電率で信頼性の高
い絶縁膜を得ることができる。また、この絶縁膜により
半導体装置の性能向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における絶縁膜形成方法1の有機分子を
含む膜の構造を示すための赤外吸収スペクトルである。
【図2】本発明における絶縁膜形成方法1の膜から有機分
子が脱離した後の膜構造を示すための赤外吸収スペクト
ルである。
【図3】本発明における絶縁膜形成方法2の有機分子を含
む膜の構造を示すための赤外吸収スペクトルである。
【図4】本発明における絶縁膜形成方法2の膜から有機分
子が脱離した後の膜構造を示すための赤外吸収スペクト
ルである。
【図5】本発明における実施形態1による半導体装置を示
す段面図である。
【図6】本発明における実施形態1による半導体装置の製
造方法を示す工程段面図(その1)である。
【図7】本発明における実施形態1による半導体装置の製
造方法を示す工程段面図(その2)である。
【図8】本発明における実施形態2による半導体装置を示
す段面図である。
【図9】本発明における実施形態2による半導体装置の製
造方法を示す工程段面図(その1)である。
【図10】本発明における実施形態2による半導体装置の
製造方法を示す工程段面図(その2)である。
【符号の説明】
10…シリコン基板 12…素子分離膜 14…サイドウォール絶縁膜 16…ゲート電極 18a、18b…ソース/ドレイン拡散層 20…層間絶縁膜 21…ストッパ膜 22…コンタクトホール 24…バリア層 26…導体プラグ 28…ライナー膜 30…低誘電率膜 34…キャップ膜 36…バリアメタル 38…導体配線 40…上乗せメタル 41…配線溝 42…拡散防止膜 43…銅配線
フロントページの続き (72)発明者 中田 義弘 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 鈴木 克己 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 4J002 CP031 EJ016 GQ01 4J035 BA04 CA01M CA051 CA301 FB01 LA03 LB20 5F058 AA10 AC03 AC10 AF04 AG01 AG10 AH01 AH02 BC02 BC05 BF27 BF46 BJ01 BJ02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側鎖に水素アルキル基あるいは芳香環を有
    するシロキサン樹脂に環構造を含む有機化合物を添加、
    混合あるいは反応することによって絶縁膜を形成するこ
    とを特徴とする絶縁膜形成方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の環構造がアタ゛マンタン環であるこ
    とを特徴とする絶縁膜形成方法。
  3. 【請求項3】請求項1,2記載の絶縁膜を第一の熱処理に
    より不溶化させた後、不活性雰囲気中で該第一の熱処理
    より高温の第二の熱処理を施すことにより、該絶縁膜中
    に空隙を形成することを特徴とする絶縁膜形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1,2記載の絶縁膜を不活性雰囲気中
    での焼成により膜形成し、続いて酸素雰囲気中で焼成、
    酸素プラズマ処理、オゾン酸化,あるいは紫外線照射す
    ることにより、該絶縁膜中に空隙を形成することを特徴
    とする絶縁膜形成方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4記載の方法により形成された絶
    縁膜を半導体装置の層間絶縁膜に用いることを特徴とす
    る半導体装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜4記載の方法により形成された絶
    縁膜が0.2nから10n立方メートルの空洞を有することを
    特徴とする絶縁膜の形成方法。
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