JP2000273161A - 熱硬化性樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂成形品の製造方法

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JP2000273161A
JP2000273161A JP11085903A JP8590399A JP2000273161A JP 2000273161 A JP2000273161 A JP 2000273161A JP 11085903 A JP11085903 A JP 11085903A JP 8590399 A JP8590399 A JP 8590399A JP 2000273161 A JP2000273161 A JP 2000273161A
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curing agent
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thermosetting resin
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JP11085903A
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English (en)
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Takayuki Watanabe
孝之 渡辺
Yoshihiro Kawamura
好宏 川村
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Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臭気の原因となる成形品内の不飽和単量体や
オリゴマー成分を低減した、浴槽、受給水タンク等のハ
ウジング、パネル及び各種部品に好適に使用できる熱硬
化性樹脂成形品の製造方法を提供する。 【解決手段】 不飽和ポリエステル樹脂を1分子中に少
なくとも1個の重合性二重結合を有する不飽和単量体に
溶解した液状樹脂に、少なくとも硬化剤を配合し加熱し
て反応硬化させる熱硬化性樹脂成形品の製造方法におい
て、加熱硬化温度を硬化剤の硬化剤量が10時間で半減
する温度(分解温度)〜(分解温度)+20℃の範囲と
することを特徴とする熱硬化性樹脂成形品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性樹脂成形
品の製造方法に係り、特に臭気の原因となる成形品内の
不飽和単量体やオリゴマー成分を低減した、浴槽、受給
水タンク等のハウジング、パネル及び各種部品に好適に
使用できる熱硬化性樹脂成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】不飽和ポリエステル樹脂を1分
子中に少なくとも1個の重合性二重結合を有するスチレ
ン等の不飽和単量体に溶解した液状樹脂に硬化剤を配合
して、用途に応じた形状の型内で加熱・硬化させた熱硬
化性樹脂成形品が製造されている。このような成形品
は、特に補強材、フィラー等を配合して補強されたもの
が知られ、例えば浴槽、クーリングタワー、浄化槽、水
タンク等のハウジング、パネル及び各種部品に使用され
ている。
【0003】これら成形品中にはスチレン等の不飽和単
量体や二量体、三量体等のオリゴマー成分(以下「低分
子量体」という)が残存し、例えば浴槽や受給水タンク
に使用すると低分子量体の有する特異臭が水や湯に移行
してその使用者に不快感を与えたり、用途によっては内
容物の特性に影響を与えることがあった。
【0004】そこで使用前の成形品に水蒸気を接触させ
たり、成形したタンク等内に湯を投入して加熱し低分子
量体を除去する手段が知られている。しかしながら、こ
のような方法では、低分子量体の除去効果にバラツキが
あり、低分子量体を充分除去できないという問題があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
消した、低分子量体の生成・残留を抑制できる熱硬化性
樹脂成形品の製造方法に関するもので、その要旨とする
ところは、不飽和ポリエステル樹脂を1分子中に少なく
とも1個の重合性二重結合を有する不飽和単量体に溶解
した液状樹脂に、少なくとも硬化剤を配合し加熱して反
応硬化させる熱硬化性樹脂成形品の製造方法において、
加熱硬化温度を硬化剤の硬化剤量が10時間で半減する
温度(分解温度)〜(分解温度)+20℃の範囲とする
ことを特徴とする熱硬化性樹脂成形品の製造方法にあ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の熱硬化性樹脂成形品は、
不飽和ポリエステル樹脂を1分子中に少なくとも1個の
重合性二重結合を有するスチレン等の不飽和単量体(以
下「モノマー」という)に溶解した液状樹脂に硬化剤を
配合して反応硬化させることにより形成される。ここで
不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和多塩基酸、飽和多塩
基酸及びグリコールをエステル化反応させて合成される
分子量1,000〜3,000のものが好適に使用でき
る。上記の不飽和多塩基酸としてはフマル酸、無水マレ
イン酸等があり、飽和多塩基酸としてはアジピン酸、コ
ハク酸、無水フタル酸、イソフタル酸等、グリコールと
してはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
エチレングリコール等がそれぞれ挙げられる。これらの
組成は成形品の用途に応じて決定される。
【0007】モノマーは上記樹脂の架橋剤として使用さ
れ、また液状樹脂の粘度調整の役割も果たしており、樹
脂に対して通常20〜50重量%配合される。モノマー
としては、スチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチ
レン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、β−
ヒドロキシ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレー
ト、トリアリルシアヌレート、酢酸ビニル等が挙げられ
る。これらのモノマーは、組成物の硬化方法、要求され
る作業性などにより適宜1種又は2種以上併用してもよ
い。
【0008】液状樹脂に配合される硬化剤とは硬化触媒
のことを指すが、これに促進剤、さらには助促進剤を添
加して使用することもある。硬化剤は樹脂に対して通常
0.2〜1重量%配合される。
【0009】硬化触媒としては有機過酸化物が一般的に
使用され、例えばケトンパーオキサイド、ハイドロパー
オキサイド、ジアシルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピ
ルカーボネート等がある。促進剤にはコバルト有機酸、
助促進剤にはβ−ジケトン類、芳香族3級アミン、メル
カプタン類等がある。
【0010】また本発明の熱硬化性樹脂成形品は、その
機械的性質等を向上させるため上記液状樹脂と硬化剤に
補強材、充填剤等を配合して反応硬化させることによっ
て形成させてもよい。
【0011】補強材にはガラス繊維、炭素繊維、ボロン
繊維、アルミナ繊維、ウィスカーの他有機繊維等が使用
される。一方充填剤には炭酸カルシウム、クレー、水酸
化アルミニウム、タルク、マイカ等があるが、それぞれ
弾性率、寸法安定性、熱変形温度、難燃性、電気特性等
を向上させる効果を備えており、用途に応じて配合され
る。上記の硬化剤を配合した液状樹脂を反応硬化させる
手段としては特に限定するものではないが、通常用途に
応じた形状の金型内で加熱・加圧して行われる。 本発
明では、加熱硬化温度を特定の範囲とする必要があり、
加熱硬化温度を硬化剤の硬化剤量が10時間で半減する
温度(分解温度)〜(分解温度)+20℃の範囲とす
る。硬化剤を複数組合せて使用する場合は、最も低温で
分解する硬化剤の分解温度を基準に設定する。分解温度
とは、硬化剤量が10時間で半減するときの温度のこと
であり、熱天秤等の熱分析計により測定することができ
る。
【0012】加熱硬化温度が硬化剤の分解温度以下で
は、硬化サイクルが延びて生産性が低下するだけでな
く、得られる成形品に光沢がなく製品としての外観が損
なわれてしまうという問題があり、逆に分解温度プラス
20℃を越えると、成形品内にモノマーやオリゴマーが
生成・残留するという問題がある。これは加熱硬化温度
が高過ぎると、不飽和ポリエステルとモノマーの硬化反
応が急速に進行してモノマーやオリゴマーが分子鎖に取
込まれ損なうためと考えられる。ここで加熱硬化時の加
圧力は通常20〜80kgf/cm2 で、硬化サイクル
は1〜30分である。
【0013】上記方法にて加熱硬化されて得られた成形
品を用い、さらに120〜230℃の範囲(好ましくは
145〜200℃)で再加熱処理してもよく低分子量体
の低減が図れる。120℃未満では、加熱不足で残存低
分子量体を揮発・除去するには効果的でない。一方23
0℃を越えると樹脂成形品内で解重合が起こり、モノマ
ーが生成されるので除去効果は相殺される。また成形品
が変色し、製品としての外観が損なわれ易い。
【0014】上記再加熱処理を減圧した恒温槽内で加熱
処理すると、残存低分子量体の除去をさらに効率良く行
えるという利点がある。この場合減圧は−0.7〜1×
−105 Paの範囲が好ましく、設定時間は2時間以
上,好ましくは3時間以上で、減圧しない場合よりも短
時間で同等の除去効果が得られる。なお本発明によって
得られる成形品の形状に特に制約はなく、板状でも棒状
でも或いは筒状でもよい。以下、本発明を実施例により
説明する。
【0015】
【実施例】(実施例1) ・原料 液状樹脂、硬化剤、及び補強材等を次の通り配合した。 a)液状樹脂 不飽和ポリエステル(イソフタル酸/無水マレイン酸/プロ ピレングリコール) 80重量部 但しスチレン35重量% b)硬化剤 t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート 1.3重量部 (分解温度は118℃) c)補強材 ガラス繊維 100重量部 d)その他 炭酸カルシウム(充填剤) 120重量部 ステアリン酸亜鉛(内部離型剤) 5重量部 トーナ(顔料) 3重量部 液状ポリスチレン(低収縮化樹脂) 20重量部 酸化マグネシウム(増粘剤) 1重量部 ・硬化成形操作 次の通り設定した箱形成形品用プレス金型内で加熱し
て、内寸幅200mm、奥行250mm、高さ150m
m、厚み3mmの箱形成形品を得た。
【0016】 a)金型設定温度 130℃ b)設定圧力 50kgf/cm2 c)加熱時間 5分
【0017】(実施例2)実施例1と同様の原料,硬化
成形操作で箱形成形品を得た。但し、金型設定温度、加
熱時間については次の通り変更して行った。 a)金型設定温度 120℃ b)加熱時間 10分
【0018】(比較例1)実施例1と同様の原料、硬化
成形操作で箱形成形品を得た。但し、金型設定温度につ
いては次の通り変更して行った。 a)金型設定温度 140℃
【0019】(比較例2)実施例1と同様の原料,硬化
成形操作で箱形成形品を得た。但し、金型設定温度につ
いては次の通り変更して行った。 a)金型設定温度 150℃
【0020】(比較例3)実施例1と同様の原料,硬化
成形操作を行った。但し、金型設定温度,加熱時間につ
いては次の通り変更して行ったが、硬化不足のため成形
できなかった。 a)金型設定温度 100℃ b)加熱時間 30分
【0021】上記実施例1〜2、及び比較例1〜3につ
いて評価した結果を表1に示した。ここで評価は次の方
法により行った。 ・スチレン溶出量…成形品から幅25mm×長さ100
mmの短冊状ピースを裁断、採取して、23℃に保った
純水中に16時間浸漬した。その際、5ml/cm2
割合で両者が接触するよう設定した。この浸漬水中に溶
出したスチレンダイマー及びトリマーを溶媒抽出して、
GC/MSにより定量した。
【0022】
【表1】
【0023】表1から本発明の実施例1、2については
成形品中にスチレントリマー、ダイマーの生成・残留が
抑制されて、純水への溶出が起こらないことがわかる。
これに対して比較例1、2では成形品中にスチレントリ
マーの生成・残留が起こり、純水中に溶出していること
がわかる。
【0024】
【発明の効果】上述したように本発明の製造方法による
熱硬化性樹脂成形品は、効率良く残存低分子量体が低減
されており、臭気が除去された浴槽、受給水タンク等の
ハウジング、パネル及び各種部品への利用性が大であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CF221 EA046 EB126 EH076 EH146 EK017 EK047 EK057 EK067 EK087 EU196 FA040 FD010 FD146 GL00 HA05 4J029 AA07 AB07 AC02 AE18 BA03 BA08 BF09 CA04 CA06 CB04A CB05A GA13 GA14 HA01 HB01 HB06 JB042 JB062 JB182 JB221 JC282 KH08

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステル樹脂を1分子中に少
    なくとも1個の重合性二重結合を有する不飽和単量体に
    溶解した液状樹脂に、少なくとも硬化剤を配合し加熱し
    て反応硬化させる熱硬化性樹脂成形品の製造方法におい
    て、加熱硬化温度を硬化剤の硬化剤量が10時間で半減
    する温度(分解温度)〜(分解温度)+20℃の範囲と
    することを特徴とする熱硬化性樹脂成形品の製造方法。
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