JP3518931B2 - 熱硬化性組成物、モールド材、およびモールド材成形体の分解処理方法 - Google Patents

熱硬化性組成物、モールド材、およびモールド材成形体の分解処理方法

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JP3518931B2
JP3518931B2 JP14880495A JP14880495A JP3518931B2 JP 3518931 B2 JP3518931 B2 JP 3518931B2 JP 14880495 A JP14880495 A JP 14880495A JP 14880495 A JP14880495 A JP 14880495A JP 3518931 B2 JP3518931 B2 JP 3518931B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性組成物、およ
同組成物を用いたモールド材に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステルと付加重合性モノマ
ーを骨格とする熱硬化性組成物は、単独で用いられるこ
ともあるが、多くは複合系材料として用いられ、生産量
の約80%は繊維強化プラスチック(FRP)として使
用されている。この熱硬化性組成物は、無機質などの充
填材、添加剤の配合、繊維による強化が容易なことか
ら、成形材料、積層板、接着剤、塗料等に応用されてい
る。一方、これら樹脂は硬化反応により3次元化し、一
般的には不溶不融の固体となるため、従来から分解処理
は困難であり、再生処理、再使用には適合し難いもので
あるとされ、廃棄するしかなかった。また、モールド材
は、バインダーである樹脂に、ガラス繊維、炭酸カルシ
ウム、タルク、シリカ等の無機材料やパルプ、木材等の
有機系材料を充填した成形材料である。そして、前記の
ような充填材の添加により、比強度、比剛性の大きい材
料となるので、工業分野、民生分野に様々な用途に応用
されている。
【0003】このモールド材は、複合材料であるため、
一般に使用後の再資源化のための処理が困難である。さ
らに、バインダ−樹脂が熱硬化性樹脂であれば、硬化反
応により3次元化し、一般的には不溶不融の固体となる
ため、従来から分解処理は困難であり、再生処理、再利
用には適合し難いものであるとして廃棄するしかなかっ
た。ところが最近、廃棄物問題が注目されるにつれて、
再利用・再資源化技術開発が必要とされ、熱分解による
原料化などが検討され始めた。しかし、これら熱硬化性
樹脂あるいはモールド材は、その有する硬さ、強度の大
きさ、耐熱性、難燃性、耐薬品性といった利点が、廃棄
物処理を技術的な面から困難なものにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】廃棄物問題はますます
深刻さを増し、廃棄された熱硬化性組成物、あるいはモ
ールド材成形品の減容化技術、再利用のための処理技術
などの開発が急がれる。特に、繊維強化された不飽和ポ
リエステル樹脂は、漁船、タンク、あるいは住宅機材な
ど大型製品の製造に多用されているため、廃棄物の分
解、再生処理が深刻である。また、熱硬化性樹脂をバイ
ンダーとするモールド材の多くは、その強度的な大きさ
などから構造材として使われることが多く、金属などそ
の他の素材を包含している場合も多々見受けられる。金
属などは樹脂材料よりも高価な有価物であり、その再生
及び再利用の可能性を阻んでいるという点は、より大き
な問題となっている。つまりモールド材成形品に対して
従来の構成、処理方法では、廃棄物問題を解決できてい
ないのが現状である。本発明は、この課題に対し、廃棄
されたときの処理が容易な熱硬化性組成物およびモール
ド材を提供することを目的とする
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の熱硬化性組成物
は、少なくとも不飽和ポリエステル、付加重合性モノマ
ー、および開環重合性モノマーを含み、前記開環重合性
モノマーが、環の員数が5の場合を除く環状ケテンアセ
タールおよび環の員数が5の場合を除くメチレンジオキ
ソラン誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種
である。この熱硬化性組成物は、さらに、脂肪族ポリエ
ステルを含むことが好ましい。本発明のモールド材は、
少なくとも不飽和ポリエステル、付加重合性モノマー、
および開環重合性モノマーからなる熱硬化性組成物をバ
インダーとして含み、前記開環重合性モノマーが、環の
員数が5の場合を除く環状ケテンアセタールおよび環の
員数が5の場合を除くメチレンジオキソラン誘導体より
なる群から選択される少なくとも1種である。このモー
ルド材は、さらに、脂肪族ポリエステルを含むことが好
ましい。
【0006】上記の脂肪族ポリエステルとしては、ポリ
カプロラクトン、ポリプロピオラクトン、ポリ乳酸、ポ
リグリコール酸、ポリエチレンアジペート、ポリブチレ
ンアジペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリエ
チレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリ
カプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオー
ル、および3ーヒドロキシアルカノエートの共重合体よ
りなる群から選択される少なくとも1種であることが望
ましい。
【0007】
【作用】本発明の熱硬化性組成物は、不飽和ポリエステ
ル、付加重合性モノマー、および開環重合性モノマーを
含み、開環重合性モノマーが、環の員数が5の場合を除
環状ケテンアセタールおよび/または環の員数が5の
場合を除くメチレンジオキソランであるから、硬化成形
後においては、不飽和ポリエステルと付加重合性モノマ
ーと開環重合性モノマーとの共重合によって、主鎖だけ
でなく、架橋鎖にもエステル結合を有する3次元架橋構
造が形成される。このため、熱分解処理、加溶媒分解処
理等を施した場合の分解が速やかであり、かつ分解の程
度も大きい。
【0008】また、上記の熱硬化性組成物が、更に脂肪
族ポリエステル含有していれば、その硬化成形後におい
ては、3次元構造中に脂肪族ポリエステルが分散した状
態にある。このため硬化成形後の熱硬化性組成物を、少
なくとも塩基と加溶媒分解性溶媒を含む分解溶液に浸漬
することによって、脂肪族ポリエステルの存在のため
に、分解溶液が室温でも組成物中に速やかに浸透すると
共に、脂肪族ポリエステルが加溶媒分解される。また、
組成物骨格を構成する不飽和ポリエステル樹脂中のエス
テル結合、および、環状ケテンアセタールまたはメチレ
ンジオキソランの開環重合によって生成した架橋鎖中の
エステル結合の中にも加溶媒分解を受けるものが現れ、
3次元構造を失い、熱硬化性組成物は崩壊する。
【0009】不飽和ポリエステル、付加重合性モノマ
ー、脂肪族ポリエステル、および開環重合性モノマーを
バインダーとして含み、開環重合性モノマーが環の員数
が5の場合を除く環状ケテンアセタールおよび/または
環の員数が5の場合を除くメチレンジオキソランである
モールド材は、その硬化成形後においては、不飽和ポリ
エステルと付加重合性モノマーと開環重合性モノマーと
の共重合によって、主鎖にも架橋鎖にもエステル結合を
有する3次元架橋構造が形成され、3次元構造中に脂肪
族ポリエステルが分散した状態にある。このため硬化成
形後のモールド材を、少なくとも塩基と加溶媒分解性溶
媒を含む分解溶液に浸漬することによって、前記脂肪族
ポリエステルの存在のために分解溶液が組成物中に速や
かに浸透すると共に、脂肪族ポリエステルが加溶媒分解
され、次いで組成物骨格を構成する不飽和ポリエステル
樹脂中のエステル結合、および、環の員数が5の場合を
除く環状ケテンアセタールまたは環の員数が5の場合を
除くメチレンジオキソランの開環重合によって生成した
架橋鎖中のエステル結合の中にも加溶媒分解を受けるも
のが現れ、バインダー樹脂は3次元構造を失い、モール
ド成形体は崩壊する。
【0010】また、上記構成において、脂肪族ポリエス
テルが、ポリカプロラクトン、ポリプロピオラクトン、
ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリエチレンアジペー
ト、ポリブチレンアジペート、ポリテトラメチレンアジ
ペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサク
シネート、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラ
クトントリオール、3ーヒドロキシアルカノエートの共
重合体でなる群から選択される少なくとも1種であるこ
とにより、少なくとも塩基と加溶媒分解性溶媒を含む分
解溶液に対する親和性、加溶媒分解性が高く、従ってこ
れらを含有するモールド材は、少なくとも塩基と親水性
溶媒を含む分解溶液に浸漬した場合の分解溶液の浸透、
バインダーである不飽和ポリエステル樹脂架橋構造の加
溶媒分解が、より効率良く効果的に進行する。
【0011】
【実施例】本発明に用いられる不飽和ポリエステルは、
不飽和多塩基酸および飽和多塩基酸とグリコール類とを
公知の方法で重縮合することにより得られる。不飽和多
塩基酸としては、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸などが挙げられる。飽和多塩基酸とし
ては、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メ
チルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラ
ヒドロ無水フタル酸、ヘット酸、テトラブロム無水フタ
ル酸などが挙げられる。グリコール類としては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1−3ブタンジオール、1−6ヘキサンジオー
ル、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAプロピ
レンオキシド化合物、ジブロムネオペンチルグリコール
などが挙げられる。
【0012】好適な不飽和ポリエステルとしては、(化
1)で表されるようなイソフタル酸およびフマル酸とネ
オペンチルグリコールとの共重合体、(化2)で表され
るような無水フタル酸および無水マレイン酸とプロピレ
ングリコールとの共重合体、(化3)で表されるような
イソフタル酸および無水マレイン酸とプロピレングリコ
ールとの共重合体などが挙げられる。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】
【化3】
【0016】上記の式において、n1〜n3は、各々独立
して1〜30である。上記不飽和ポリエステルは、実用
上、重合性モノマーに溶解した溶液状製品として提供さ
れる。本発明に用いられる付加重合性モノマーとして
は、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、
メタクリル酸メチル、酢酸ビニル、ジアリルフタレー
ト、ジアリルイソフタレート、ジアリルテトラブロムフ
タレート、フェノキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、1−6ヘキサンジオールジア
クリレートなどが挙げられる。さらに、付加重合性末端
を有する脂肪族ポリエステルも使用され得る。硬化性、
粘度制御の簡便性、コストなどを考慮すると、スチレン
が好ましい。上記付加重合性モノマーは、上記不飽和ポ
リエステル100重量部に対して好ましくは25〜15
0重量部、さらに好ましくは40〜100重量部の範囲
で含有される。
【0017】本発明に用いられる脂肪族ポリエステル
は、熱可塑性飽和ポリエステルである。 脂肪族ポリエ
ステルの中でも、以下の式(4)で表されるポリカプロ
ラクトン、ポリプロピオラクトンのようなラクトンの開
環重合により得られる重合体;式(5)で表されるポリ
乳酸、式(6)で表されるポリグリコール酸のようなヒ
ドロキシ酸の重合体;ポリエチレンアジペート、ポリブ
チレンアジペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポ
リエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートの
ような式(7)で表されるグリコールと脂肪族ジカルボ
ン酸とからなる共重合体;式(8)で表されるポリカプ
ロラクトンジオール、式(9)で表されるポリカプロラ
クトントリオールのような末端に官能基を有する重合
体;式(10)で表されるような末端アクリル変性ポリ
カプロラクトン;3−ヒドロキシプロピオナート、3−
ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシバリレート、3
−ヒドロキシオクタノエートのような微生物の発酵によ
り得られるポリエステルなどを用いることが望ましい。
これらポリエステルは、後述の分解溶液に対して非常に
優れた分解性を有する。
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】ここで、n4〜n10、l1〜l2、およびm1
〜m3は、各々独立して10〜2000であり、R1およ
びR2は、各々独立して炭素数1〜20の炭化水素基で
ある。上記脂肪族ポリエステルは、上記不飽和ポリエス
テル100重量部に対して好ましくは1〜100重量
部、さらに好ましくは2〜50重量部用いられる。本発
明のモールド材は、硬化剤を含有することが好ましい。
硬化剤としては、過酸化ベンゾイル、tーブチルパーベ
ンゾエート、tーブチルパーオキシベンゾエート、tー
ブチルパーオキシラウレート、tーブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート、tーブチルパーオクトエー
トなどが挙げられる。上記硬化剤は、上記不飽和ポリエ
ステル100重量部に対して好ましくは0.1〜5重量
部、さらに好ましくは0.2〜4重量部の範囲で用いら
れる。
【0021】〈実施例1〉 本発明の熱硬化性組成物の好適な第1の実施例について
説明する。本発明の熱硬化性組成物は、不飽和ポリエス
テル、付加重合性モノマー、および開環重合性モノマー
を含む熱硬化性組成物であって、開環重合性モノマー
が、環の員数が5の場合を除く環状ケテンアセタールお
よび環の員数が5の場合を除くメチレンジオキソランよ
りなる群から選択される少なくとも1種である。本発明
に用いられる開環重合モノマーは、式(11)で示され
る環状アセタールの2位および4位にエキソメチレン基
を導入した式(12)で示す環の員数が5の場合を除く
環状ケテンアセタール、式(13)で示す環の員数が5
の場合を除くメチレンジオキソラン誘導体である。環状
アセタールは環の員数により、2ーメチレンー1,3ー
ジオキセパンなどと呼ばれる。これらモノマーは、ラジ
カルにより開環し、直鎖上にエステル結合を導入するこ
とができる。上記開環重合性モノマーは、上記不飽和ポ
リエステル100重量部に対して好ましくは1〜150
重量部、さらに好ましくは1〜100重量部の範囲で用
いられる。
【0022】
【化6】
【0023】ここで、n11 は2〜10であり、12
および3〜10である。なお、これらのモノマーは、こ
こで示した構造に限らず、各炭素にアルキル基、フェニ
ル基などのラジカル安定基などを導入した構造であって
も良い。次に、本発明の熱硬化性組成物を実際に試作し
た例を示す。
【0024】[試作例1] (化3)で示される不飽和ポリエステル(日本触媒
(株)製、商品名:エポラック)55重量部に対して、
付加重合性モノマーであるスチレンを35重量部、環状
ケテンアセタールである2−メチレンー1,3ージオキ
セパンを9重量部、さらに硬化剤第3級ブチルパーオキ
シベンゾエイト(日本油脂(株)製、商品名:パーブチ
ルZ)を1重量部それぞれ加えて良く混合し、熱硬化性
組成物を得た。この組成物を、130℃で1時間の硬化
によって1mm厚の板状に成形した。
【0025】[比較例1] (化3)で示される不飽和ポリエステル55重量部に対
して、付加重合性モノマーであるスチレン44重量部お
よび硬化剤第3級ブチルパーオキシベンゾエイト1重量
部を加えて良く混合し、熱硬化性組成物を得た。この組
成物を、130℃で1時間の硬化によって1mm厚の板
状に成形した。
【0026】上記の試作例1および比較例1の成形体
は、成形性、強度などの基本物性においては、ほとんど
変わりなかった。次に、これら2種の熱硬化性組成物成
形体を用いて、グリコリシスによる分解処理を行った。
グリコリシスは、試作例1および比較例1の熱硬化性組
成物成形体を、従来法に基づき、触媒である酢酸亜鉛を
混入したエチレングリコール溶媒に浸漬し、200℃、
30気圧の条件で行った。分解処理の結果、比較例1の
熱硬化性組成物の板状成形体は、劣化は認められるもの
の、形状は維持していた。これに対して、試作例1の熱
硬化性組成物成形体は、崩壊の程度が激しく、いくつか
の片に分かれ、もはや形状は維持していない様子が観察
された。
【0027】また、試作例1の熱硬化性組成物成形体を
分解処理した後のエチレングリコール液における溶解物
および沈澱物の分析から、不飽和ポリエステルを構成す
る飽和酸であるフタル酸、プロピレングリコール、およ
びスチレンとマレイン酸の付加反応物が検出された。一
方、比較例1の熱硬化性組成物成形体における同様の分
析においては、フタル酸しか検出されず、プロピレング
リコールは確認できなかった。比較例1の場合、2種類
存在するエステル結合のうち、フタル酸とプロピレング
リコールの関与するエステル結合しか分解されておら
ず、架橋鎖に近いマレイン酸とプロピレングリコールか
らなるエステル結合は分解不可能であった。一方、試作
例1では、環状ケテンアセタールである2−メチレンー
1,3ージオキセパンの存在により、硬化組成物におい
ては、主鎖のみならず架橋鎖中にもエステル結合が生成
する。そのため、グリコールシスによる架橋鎖の分解が
可能であり、また、架橋鎖の分解が、架橋部に近いマレ
イン酸とプロピレングリコールのエステル結合の分解も
可能にした結果、グリコールも検出された。以上のよう
に、不飽和ポリエステル、付加重合性モノマー、および
開環重合性モノマーを含む熱硬化性組成物の成形体は、
グリコーリシスにおける分解処理の容易な熱硬化性組成
物である。
【0028】なお、本実施例では、グリコーリシスによ
る分解処理の例について説明したが、その他、加溶媒分
解法、熱分解法によっても、従来品よりも容易に分解処
理することができる。また、本実施例では、環状ケテン
アセタールである2−メチレンー1,3ージオキセパン
の例をもって説明したが、その他の環の員数が5の場合
を除く環状ケテンアセタールや、環の員数が5の場合を
除くメチレンジオキソランを用いても同様の効果を得る
ことができる。また、熱硬化性組成物の構成および製造
方法は、本実施例に限定されることはなく、例えば、炭
酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化
アルミニウム、タルク、マイカなどのフィラーや、ガラ
ス繊維、炭素繊維などの強化剤、その他、増粘剤、離型
剤、着色剤などを混入していてももちろん良い。なお、
本実施例では、板状に成形した例を用いたが、これに限
定されることなく、その他の形状を有する成形体、およ
び塗料、パテ、接着剤などであっても良い。
【0029】〈実施例2〉 本発明の熱硬化性組成物の好適な第2の実施例について
説明する。不飽和ポリエステル(日本触媒(株)製、商
品名:エポラック)51重量部に対して、付加重合性モ
ノマーであるスチレン32重量部、脂肪族ポリエステル
であるポリカプロラクトン(分子量4万、ダイセル化学
工業(株)製、商品名:プラクセル)6重量部、環状ケ
テンアセタールである2−メチレンー1,3ージオキセ
パン10重量部、および硬化剤第3級ブチルパーオキシ
ベンゾエイト(日本油脂(株)製、商品名:パーブチル
Z)1重量部を加え、良く混合し、熱硬化性組成物を得
た。
【0030】この組成物を、130℃、1時間の硬化に
よって1mm厚の板状に成形した。次に、この板状の成
形体を、水酸化ナトリウム1重量部、水15重量部、お
よびエタノール15重量部からなる溶液に室温で浸漬し
た。浸漬50時間後において、この成形体は50wt%
の重量減少を示した。このとき、成形体は完全に形を失
い、各破片においても強度は極端に低下し、容易に形状
を崩せる状態であり、成形状態を保持できなくなってい
た。さらに、環状ケテンアセタールを混入した本実施例
の熱硬化性組成物では、硬化成形により、不飽和ポリエ
ステル樹脂の3次元架橋構造における架橋鎖中にもエス
テル結合が導入されると共に、3次元架橋構造中にポリ
カプロラクトンが分散した状態になる。このため、塩基
と1価アルコールを含む溶液の浸透性が向上し、ポリカ
プロラクトンと不飽和ポリエステル樹脂、さらには架橋
鎖も、塩基と1価アルコールを含む溶液により加溶媒分
解を受け、3次元構造はより細かく切断され、熱硬化性
組成物は完全に分解した。以上のように、環状ケテンア
セタールを有する熱硬化性組成物成形体は、塩基とメタ
ノールと水を含む溶液に浸漬することによって、室温で
も完全に分解することができる処理容易な熱硬化性組成
物である。
【0031】なお、本発明における熱硬化性組成物は、
本実施例の組成、配合比に限定されるものではない。ま
た、本実施例では、環状ケテンアセタールである2−メ
チレンー1,3ージオキセパンの例をもって説明した
が、その他の環の員数が5の場合を除く環状ケテンアセ
タールや、環の員数が5の場合を除くメチレンジオキソ
ランを用いても同様の効果を得ることができる。また、
本発明の熱硬化性組成物成形体を浸漬し、分解処理した
溶液は、本実施例の組成、配合比に限定されず、少なく
とも塩基と加溶媒分解性溶媒を含有するものであればよ
い。塩基としては、本実施例で示した水酸化ナトリウム
以外にも、水酸化カルシウム、水酸化カリウムのような
金属水酸化物、酸化ナトリウム、酸化カルシウムのよう
な金属酸化物、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブ
トキシドのような金属アルコキシドなどが挙げられる。
これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用され
得る。また、加溶媒分解性溶媒としては、本実施例使用
のエタノール、水以外にも、メタノール、エチレングリ
コール、アンモニア、酢酸、ヒドラジンなどを使用する
ことができる。
【0032】また、本実施例使用の溶液中には、加溶媒
分解性溶媒以外にも、ジエチルエーテル、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、アセトン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアミンなどの親水性有機溶媒を、1種ある
いは2種以上を混合しても使用され得る。なお、本実施
例では、板状に成形した例を用いたが、これに限定され
ることなく、その他の形状を有する成形体、および塗
料、パテ、接着剤などであっても良い。
【0033】〈実施例3〉 本発明のモールド材の好適な第1の実施例について説明
する。本発明のモールド材は、不飽和ポリエステル、付
加重合性モノマー、脂肪族ポリエステル、および開環重
合性モノマーをバインダーとして含むモールド材であっ
て、開環重合性モノマーが、環の員数が5の場合を除く
環状ケテンアセタールおよび環の員数が5の場合を除く
メチレンジオキソランよりなる群から選択される少なく
とも1種である。本発明に用いられる開環重合性モノマ
ーは、式(12)で示す環の員数が5の場合を除く環状
ケテンアセタール、式(13)で示す環の員数が5の場
合を除くメチレンジオキソラン誘導体である。これらモ
ノマーは、ラジカルにより開環し、直鎖上にエステル結
合を導入することができる。上記開環重合性モノマー
は、上記不飽和ポリエステル100重量部に対して好ま
しくは1〜150重量部、さらに好ましくは1〜100
重量部の範囲で用いられる。本発明のモールド材は、必
要に応じて、充填材、増粘剤、離型剤、ワックス、着色
剤などを添加し得る。
【0034】充填材としては、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウムのような炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、亜硫酸カルシウムのような(亜)硫酸塩、クレ
ー、マイカ、ガラスバルーン、モンモリロナイト、ケイ
酸、カオリン、タルクのようなケイ酸塩類、シリカ、珪
燥土、酸化鉄、軽石バルーン、酸化チタン、アルミナの
ような酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ムのような水酸化物、グラファイト、ガラス繊維、炭素
繊維、アスベスト繊維などの無機充填材;ならびに、木
粉、もみ殻、木綿、紙細片、ナイロン繊維、ポリエチレ
ン繊維、木材、パルプ、セルロースなどの有機充填材な
どが挙げられる。上記充填材は、熱硬化性組成物100
重量部に対して好ましくは5〜600重量部、さらに好
ましくは20〜500重量部の範囲で添加される。この
ような範囲で充填材を添加することにより、モールド材
の機械的強度が向上する。
【0035】増粘剤としては、酸化ベリリウム、酸化マ
グネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水
酸化カルシウム、酸化亜鉛、安息香酸、無水フタル酸、
テトラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸などが挙げ
られる。離型剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどが挙げられる。ワッ
クスとしては、ヘキストワックス、カルナバワックス、
パラフィンなどが挙げられる。着色剤としては、チタン
ホワイト、酸化クロム、カーボンブラックなどが挙げら
れる。
【0036】次に、本発明のモールド材の第1の実施例
について、実際に試作し、成形した例を説明する。 [試作例2] 不飽和ポリエステル(日本触媒(株)製、商品名:エポ
ラック)15.6重量部に対して、付加重合性モノマー
であるスチレンを10.5重量部、脂肪族ポリエステル
であるポリカプロラクトン(分子量4万、ダイセル化学
工業(株)製、商品名:プラクセル)を1.8重量部、
環状ケテンアセタールである2−メチレンー1,3ージ
オキセパンを2.1重量部、さらに硬化剤第3級ブチル
パーオキシベンゾエイト(日本油脂(株)製、商品名:
パーブチルZ)を0.3重量部加え、良く混合してバイ
ンダーとなる組成物を得た。次に、充填材である炭酸カ
ルシウム57重量部、離型剤であるステアリン酸亜鉛2
重量部、および増粘剤の酸化マグネシウム1重量部をニ
ーダに移し、乾式混合した。約5分間混合後、均一に混
ったこの乾式混合物に、先に混合しておいたバインダー
組成物を徐々に加えて混練し、均一なペースト状のもの
を得た。更に、このペースト状物に、10重量部のガラ
ス繊維をまんべんなく分散させながら、極力短時間で添
加し、ガラス繊維が濡れて均一に分散したところで混練
を終了して、モールド材を得た。
【0037】こうして得られたモールド材は、バルク状
であるので、通常BMC(Bulk Molding Compound)
と呼ばれる成形材料の1種であり、スチレンを含むにも
かかわらず、非粘着状態である。このモールド材をトラ
ンスポットに入れ、金型温度150℃、注入圧力150
kg/cm2でトランスファー成形を行い、板状の成形
体を得た。この成形体を、通常工業的によく使用される
不飽和ポリエステル樹脂からなるFRP(繊維強化プラ
スチック)と比較した場合、成形性、硬化性(硬化時
間、ゲル化時間)、強度などに関してはほぼ同等であ
り、寸法安定性に関してはより優れていることがわかっ
た。ただ、スパイラルフロー長さが幾分短くなるが、成
形上問題になるようなものではない。従って、本発明に
よるモールド材は、通常FRP材料が使用されるような
用途へは十分応用できる。
【0038】[比較例2] 不飽和ポリエステル15.6重量部に対して、スチレン
12.6重量部、ポリカプロラクトン(分子量4万)
1.8重量部、さらに硬化剤第3級ブチルパーオキシベ
ンゾエイト0.3重量部を加えてバインダーとなる組成
物を得た。この組成物に、炭酸カルシウム57重量部、
ステアリン酸亜鉛2重量部、酸化マグネシウム1重量
部、さらにガラス繊維10重量部を加えてモールド材を
得た。なお、作製方法は、試作例2と同様である。この
モールド材をトランスポットに入れ、金型温度150
℃、注入圧力150kg/cm2でトランスファー成形
を行い、板状の成形体を得た。
【0039】[比較例3] 不飽和ポリエステル15.6重量部に対して、スチレン
12.6重量部および硬化剤第3級ブチルパーオキシベ
ンゾエイト0.3重量部を加えて得られるバインダーと
なる組成物に、炭酸カルシウム57重量部、ステアリン
酸亜鉛2重量部、酸化マグネシウム1重量部、およびガ
ラス繊維10重量部を加え、モールド材得た。なお、作
製方法は、試作例2と同様である。このモールド材をト
ランスポットに入れ、金型温度150℃、注入圧力15
0kg/cm2でトランスファー成形を行い、板状の成
形体を得た。
【0040】これら3種のモールド材の組成を表1に記
す。
【0041】
【表1】
【0042】次に、試作例2、および比較例2、3のモ
ールド材を用いた板状成形体を、水酸化ナトリウム1重
量部、水3重量部、およびメタノール21重量部からな
る溶液に室温で浸漬した。溶液浸漬時間25、50およ
び100時間後におけるモールド成形体の重量変化率を
表2に示した。比較例2のモールド材による成形体は、
100時間後に15wt%の重量減少を示した。このと
き、強度は極端に低下し、容易に形状を崩せる状態であ
り、成形状態を保持できなくなっていた。
【0043】
【表2】
【0044】試作例2のモールド材による成形体は、さ
らに分解の程度が大きく、100時間後において約40
wt%の重量減少を示しており、バインダー樹脂は完全
に形を失い、粒子などの充填物が分解溶液中に沈澱して
いるのが確認された。一方、比較例3のモールド材によ
る成形体は、100時間後においても形状の変化は観察
できず、また、重量変化や強度の劣化も認められなかっ
た。比較例3のモールド材は、従来使用されている組成
のモールド材であり、ここに用いたような塩基と1価ア
ルコールを含む溶液によっても処理することはできな
い。
【0045】しかし、脂肪族ポリエステルであるポリカ
プロラクトンを混入した組成を有する比較例2のモール
ド材では、硬化成形により、不飽和ポリエステル樹脂の
3次元架橋構造中にポリカプロラクトンが分散した状態
になるため、塩基と1価アルコールを含む溶液の浸透性
が向上し、モールド材のバインダーであるポリカプロラ
クトンと不飽和ポリエステル樹脂が、加溶媒分解を受け
るため、モールド成形体はもはや形状を維持できなくな
り、崩壊した。さらに、環状ケテンアセタールを混入し
た試作例2のモールド材では、硬化成形により、不飽和
ポリエステル樹脂の3次元架橋構造における架橋鎖中に
もエステル結合が導入されるため、塩基と1価アルコー
ルを含む溶液により、架橋鎖も加溶媒分解を受け、バイ
ンダー樹脂3次元構造はより細かく切断され、モールド
成形体は、充填物質を放出しつつ分解した。以上のよう
に、バインダー中に環の員数が5の場合を除く環状ケテ
ンアセタールを有するモールド材は、現FRP材料と同
等に応用できる成形材料であると共に、塩基とメタノー
ルを含む溶液に浸漬することによって、室温でも分解す
ることができる処理容易なモールド材である。
【0046】なお、本発明におけるモールド材は、本実
施例の組成、配合比に限定されるものではない。また、
本発明のモールド材成形品を浸漬し、分解処理した溶液
は、本実施例の組成、配合比に限定されず、少なくとも
塩基と加溶媒分解性溶媒を含有するものであればよい。
塩基としては、本実施例で示した水酸化ナトリウム以外
にも、水酸化カルシウム、水酸化カリウムのような金属
水酸化物、酸化ナトリウム、酸化カルシウムのような金
属酸化物、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキ
シドのような金属アルコキシドなどが挙げられる。これ
らは単独で、あるいは2種以上を混合して使用され得
る。また、加溶媒分解性溶媒としては、本実施例使用の
メタノール、水以外にも、エタノール、エチレングリコ
ール、アンモニア、酢酸、ヒドラジンなどを使用するこ
とができる。
【0047】また、本実施例使用の溶液中には、加溶媒
分解性溶媒以外にも、ジエチルエーテル、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、アセトン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアミンなどの親水性有機溶媒を、1種、あ
るいは2種以上が混合しても使用され得る。なお、本実
施例ではモールド材成形時にトランスファー成形を用い
たが、圧縮成形、射出成形などによっても良い。また、
本実施例では、バルク状のモールド材について説明した
が、バルク状以外にも、シート状のSMC(sheet mol
ding compound)や、粒状のPMC(petletized type
molding compound)であってもよい。なお、本実施
例では板状の成形品について説明したが、このモールド
材から得られる最終成形品は、これ以外に、浴槽、便
槽、貯水槽、洗面台のような建設資材;椅子、机、家具
のような家庭用品;タイル、人工大理石、パイプのよう
な土木資材;船舶、自動車、鉄道、航空機のような輸送
機器のボディや部品;住宅機器;化粧板;装飾品などの
様々な分野で使用され得る。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明の熱硬化性組成物
は、不飽和ポリエステル樹脂架橋鎖中にもエステル結合
を含むよう構成したので、熱分解処理、加溶媒分解処理
などの廃棄処理時における分解が速やかであり、かつ分
解の程度が大きい。また、本発明のモールド材は、その
成形体が使用後において廃棄されたときには、少なくと
も塩基と1価アルコールまたは水を含む分解溶液に浸漬
するか、充填化合物の分解温度まで加熱することによっ
て、バインダー樹脂を容易に分解させることができるの
で、容易に崩壊することができる。本発明の分解処理方
法によれば、モールド材を容易に崩壊させることがで
き、さらに、モールド材成形体および分解溶液を分別し
て各成分を再利用することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−32109(JP,A) 特開 昭61−55144(JP,A) 特開 昭61−19655(JP,A) 特開 昭61−293256(JP,A) 特開 平10−147621(JP,A) 特開 平8−134340(JP,A) 特開 平8−113619(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 65/26 - 65/28 C08L 67/06 - 67/07

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも不飽和ポリエステル、付加重
    合性モノマー、および開環重合性モノマーを含み、前記
    開環重合性モノマーが、環の員数が5の場合を除く環状
    ケテンアセタールおよび環の員数が5の場合を除くメチ
    レンジオキソラン誘導体よりなる群から選択される少な
    くとも1種である熱硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、脂肪族ポリエステルを含む請求
    項1記載の熱硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 脂肪族ポリエステルが、ポリカプロラク
    トン、ポリプロピオラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコー
    ル酸、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペー
    ト、ポリテトラメチレンアジペート、ポリエチレンサク
    シネート、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラク
    トンジオール、ポリカプロラクトントリオール、および
    3−ヒドロキシアルカノエートの共重合体よりなる群か
    ら選択される少なくとも1種である請求項2記載の熱硬
    化性組成物。
  4. 【請求項4】 少なくとも不飽和ポリエステル、付加重
    合性モノマー、および開環重合性モノマーからなる熱硬
    化性組成物をバインダーとして含み、前記開環重合性モ
    ノマーが、環の員数が5の場合を除く環状ケテンアセタ
    ールおよび環の員数が5の場合を除くメチレンジオキソ
    ラン誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種で
    あるモールド材。
  5. 【請求項5】 さらに、脂肪族ポリエステルを含む請求
    項4記載のモールド材。
  6. 【請求項6】 脂肪族ポリエステルが、ポリカプロラク
    トン、ポリプロピオラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコー
    ル酸、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペー
    ト、ポリテトラメチレンアジペート、ポリエチレンサク
    シネート、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラク
    トンジオール、ポリカプロラクトントリオール、および
    3−ヒドロキシアルカノエートの共重合体よりなる群か
    ら選択される少なくとも1種である請求項5記載のモー
    ルド材。
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