JP2000272868A - タイヤマウント式クレーンの給電ケーブルガイド移動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のタイヤマウント式クレーンにおける給
電ケーブルガイドはクレーン車の車体に固定されている
ため、クレーン車が給電用ケーブルピットの近傍に停車
できない場合は、給電用ケーブルを地上に延設させ、プ
ロテクタで保護する必要があったが、プロテクタを使用
しないで安全に作業ができる装置を提供することを目的
とする。 【解決手段】 給電ケーブルガイド４を、クレーン車体
１に取付けられている複数の支持フレーム７_１、７_２に
駆動装置Ｄにより摺動可能に支承されているケーブルガ
イド移動フレーム６の先端部に、設置したことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はタイヤマウント式ク
レーンにおける給電ケーブルガイドに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のタイヤマウント式クレーンにおけ
る給電ケーブルガイド２０は図７に示すように、タイヤ
マウント式クレーンの車体２１に固着されており、クレ
ーンへの給電手段は、地中に埋設されている給電用ケー
ブルピット２２内に設置されているコンセントに、ケー
ブルドラム２３に巻回されている給電ケーブル２４をケ
ーブルガイド２０で案内し、該ケーブル２４のプラグを
接続して行なっている。

【０００３】タイヤマウント式クレーンは作業位置を自
由に選択できるため、地上側の給電用ケーブルピットか
ら離れた場所に位置決めをしなければならない場合があ
る。このような場合、高電圧の電流が流れている給電用
ケーブル２４を地上に延設させているため、人や車両等
が通行する場所では、プロテクター２５で掩蔽して安全
を期しているが、プロテクター２５の設置や撤去が煩雑
で、プロテクター２５の上を重量車両が通過するとプロ
テクター２５が破損するおそれがあり極めて危険であ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決し、プロテクターを使用することがなく安全に
作業が出来る装置を提供することを目的とするものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】給電ケーブルガイド４を
タイヤマウント式クレーの車体１に取付けられている複
数の支持フレーム７_１、７_２に、駆動装置Ｄにより摺動
可能に支承されているケーブルガイド移動フレーム６の
先端部に設置したことを特徴とする。さらに、ケーブル
ガイド移動フレーム６は、支持フレーム７_１、７_２に、
垂直ローラー９、９’、水平ローラー１０、１０’を介
して支承されており、ウインチで駆動されることを特徴
とする。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１〜図３は本発明にかかる給電
ケーブルガイド移動装置の実施態様の概要を示す説明図
で図１は正面図、図２は平面図、図３は側面図である。
１はタイヤマウント式クレーンの車体で、該車体１に設
置されているケーブルドラム２に給電ケーブル３が巻回
されている。４はケーブルガイドでケーブルドラム２か
らのケーブル３をＸ−Ｚ平面内のガイドをする上部ガイ
ド部材４_１と、上部ガイド部材でＺ方向に案内されたケ
ーブルをＺ−Ｙ平面内のガイドをする下部ガイド部材４
_２からなり、上部ガイド部材４_１及び下部ガイド部材４
_２は連結フレーム５によりケーブルガイド移動フレーム
（以下移動フレームと略称する）６の先端部に連結され
ている。前記上部ガイド部材４_１及び下部ガイド部材４
_２内には多数のガイドローラＲが設置されており、ケー
ブル３はこれらのガイドローラＲにより案内されてい
る。

【０００７】前記移動フレーム６は車体１から突設して
いる支持フレーム７_１、７_２で支持されており、駆動装
置Ｄにより往復動される構造となっている。図４〜図６
を参照して上記駆動装置Ｄと支持フレーム７_１、７_２に
支持されている移動フレーム６の詳細機構を説明する。
図示の例では駆動装置として手動ウインチを採用してい
るが、電動ウインチを採用してもよい。

【０００８】移動フレーム６は長尺角筒構造をしてお
り、角筒の各角部外周面はアングル状のスライド部材８
で被覆されている。支持フレーム７_１は窓枠形状をして
おり、支持フレーム７_１の前面上部角部と後面下部角部
に夫々垂直ローラー９、９’及び水平ローラー１０、１
０’をブラケット１１により回転可能に設置し、ローラ
ー９、９’１０、１０’で前記スライド部材８の垂直面
及び水平面を支承している。支持フレーム７_２について
も上記支持フレーム７_１におけると同一構造にして移動
フレーム６のスライド部材８を支承している。

【０００９】次に、移動フレーム６の駆動手段について
説明する。支持フレーム７_１の下部にブラケット１２を
介してワイヤドラム１３を具備する手動ウインチＷを設
置している。１４はギヤボックスで、該ギヤボックス内
にはドラム軸に直結している歯車と該歯車に噛合するピ
ニオンを内蔵しており、ピニオン軸にハンドル１５を取
付けている。そして、ワイヤドラム１３に巻回している
ワイヤ１６の一端は移動フレーム６の先端部下部に、ま
た、ワイヤ１６の他端は移動フレーム１６の後端部下部
に夫々取付けられている。

【００１０】したがって、ハンドル１５の正回転または
逆回転によりドラム１３に巻回されているワイヤが正逆
方向に移動させられるので移動フレーム６を車体から伸
縮することができる。図示の例では移動フレーム６の駆
動機構としてウインチＷを採用したが、移動フレームに
ラックを設け、ラックに噛合するピニオンを手動または
動力で駆動する機構を採用してもよい。

【００１１】本発明は上記の構造としたので、タイヤマ
ウント式クレーンの作業位置がケーブル用ピット１７か
ら離れた位置にセットせざるを得ない場合、移動フレー
ム６の駆動装置Ｄを駆動して移動フレーム６を車体１か
ら伸長させ、給電ケーブル３を地面に這わせることなく
ケーブル用ピット１７のコンセントに接続することが出
来る。なお、図中１８はアウトリガー、１９は走行用タ
イヤである。

【００１２】

【発明の効果】本発明は上記の構造としたので、タイヤ
マウント式クレーンの作業位置がケーブル用ピット１７
から離れた位置にセットせざるを得ない場合、移動フレ
ーム６の駆動装置Ｄを駆動して移動フレーム６を車体１
から伸長させ、給電ケーブル３を地面に這わせることな
くケーブル用ピット１７のコンセントに接続することが
出来るのでプロテクタが不要となり、プロテクタの敷設
および撤去のための煩雑な作業を要しないので給電ケー
ブル接続作業が迅速、安全に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる給電ケーブルガイド移動装置の
概要を示す正面図。

【図２】同平面図。

【図３】同側面図。

【図４】本発明にかかる移動フレーム駆動機構の詳細を
示す拡大正面図。

【図５】同平面図。

【図６】図５におけるＡ−Ａ断面図。

【図７】従来から公知のタイヤマウント式クレーンにお
ける給電ケーブルの接続状態の説明図。

【符号の説明】

１ タイヤマウント式クレーン車体 ２ ケーブルドラム ３ 給電ケーブル ４ ケーブルガイド ５ 連結フレーム ６ ケーブルガイド移動フレーム ７_１、７_２ 支持フレーム ８ スライド部材 ９、９’ 垂直ローラー １０、１０’ 水平ローラー １１、１２ ブラケット １３ ワイヤドラム １４ ギヤボックス １５ ハンドル １６ ワイヤ １７ ケーブル用ピット

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】給電ケーブルガイド（４）をタイヤマウン
   ト式クレーの車体（１）に取付けられている複数の支持
   フレーム（７_１）、（７_２）に、駆動装置（Ｄ）により
   摺動可能に支承されているケーブルガイド移動フレーム
   （６）の先端部に設置したことを特徴とするタイヤマウ
   ント式クレーンの給電ケーブルガイド移動装置。
2. 【請求項２】ケーブルガイド移動フレーム（６）は、支
   持フレーム（７_１）、（７_２）に、垂直ローラー
   （９）、（９’）、水平ローラー（１０）、（１０’）
   を介して支承されていることを特徴とする請求項１記載
   のタイヤマウント式クレーンの給電ケーブルガイド移動
   装置。
3. 【請求項３】駆動装置はワイヤドラム（１３）を具備す
   るウインチ（Ｗ）であることを特徴とする請求項１また
   は請求項２記載のタイヤマウント式クレーンの給電ケー
   ブルガイド移動装置。