JP2000271780A - 溶接作業性に優れたガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ - Google Patents

溶接作業性に優れたガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ

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JP2000271780A
JP2000271780A JP8198799A JP8198799A JP2000271780A JP 2000271780 A JP2000271780 A JP 2000271780A JP 8198799 A JP8198799 A JP 8198799A JP 8198799 A JP8198799 A JP 8198799A JP 2000271780 A JP2000271780 A JP 2000271780A
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welding
feeding
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dynamic friction
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JP8198799A
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Hiroshi Koyama
汎司 小山
Toshihiko Chiba
利彦 千葉
Toshio Aoki
俊雄 青木
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて
新たなワイヤ表面形態を有し、ワイヤ送給性の優れたワ
イヤを提供すること。 【解決手段】 ワイヤ表層部の外周部に亀裂を有し、該
ワイヤ長手方向Aの動摩擦係数aと長手方向Aとは反長
手方向Bの動摩擦係数bとがa>bであり、且つ動摩擦
係数(μ)が0.05〜0.11であり、表面に潤滑剤
を有することを特徴とする溶接作業性に優れたガスシー
ルドアーク溶接用鋼ワイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスシールドアーク
溶接用鋼ワイヤに係り、特にワイヤ送給性に優れ、溶接
作業性に優れた溶接用鋼ワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】ガスシールドアーク溶接法は、高能率、
高溶着性に優れ、溶接母材への溶け込みが良好であり、
また全姿勢溶接が可能で、信頼性の高い溶接継手が得ら
れる溶接法であり、建築、鉄骨、造船、橋梁、自動車等
の各産業分野で大型構造物や自動車、船舶の建造に幅広
く使用されている。
【0003】ガスシールドアーク溶接法には、溶接用ワ
イヤの形態、シールドガス組成・種類によって種々の方
式があるが、シールドガスは炭酸ガスとし鋼ワイヤとの
組み合わせが、最も一般的に多く採用されている。
【0004】近年、溶接能率の向上、高速化また溶接品
質の向上を目的に溶接用ロボットの導入・普及が急速に
拡大化している。特に自動車組立工程等においては、数
十台の溶接用ロボットが機能的に配置されているため、
その稼働率を高めることが、コスト低減に大きく寄与す
ることから、溶接トラブルによる溶接中断が少ないこと
が厳しく要求されている。特に、溶接用鋼ワイヤは、ボ
ビン、スプール、ペイルパックに卷装され送給されるワ
イヤが、溶接機の送給装置、コンジットライナを経て、
溶接トーチ先端まで安定して送給されることが極めて重
要である。これは一般的にワイヤ送給性と呼ばれてい
る。
【0005】このワイヤ送給性が極端に劣る場合は、ワ
イヤがコンジットライナ内で詰まり送給停止状態とな
り、アークが消滅する。ワイヤ送給性がこれ程悪くない
場合でもワイヤ送給速度が低下して、溶込み不良・融合
不良等の不具合、オーバラップ・アンダカット等の形状
欠陥や溶接能率低下さらにはスパッタ多発等の種々問題
点の原因となり、溶接継手の信頼性低下を惹起させる。
【0006】ワイヤ送給性向上に関して、ワイヤ面での
改善検討技術として、特開昭54−141349号公報
では、伸線時に得られるワイヤ表面の平坦度を80%未
満とし、その製造法としてワイヤ降伏応力の15〜80
%の圧力で強制潤滑しながら伸線加工することが提案さ
れている。特開昭61−242785号公報では、ワイ
ヤの素材を露点10〜20℃のN2ガスで700℃×3
時間の焼鈍を施し、素材表面の粒界酸化層厚さ(μm)
/平均結晶粒径(μm)が0.4〜1.8の送給性に優
れたワイヤ素材が示されている。また、特開昭55−1
56691号公報には、ワイヤ表面の銅めっき層を多孔
度5〜50%として、このめっき層に潤滑剤を含有させ
ることにより送給性を改善したワイヤおよび製造法が開
示されている。さらに特開平7−223087号公報で
は、ワイヤ外周面に傷深さ(h)が1〜100μm、そ
の開口部溝幅(w)がw/h≦0.5の溝に送給潤滑剤
を保持するワイヤが良好な送給性が得られることを開示
している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ワイヤ送給性向上に対
する技術は前述のように多くの提案がなされているが、
これらの手段は、ワイヤ送給性の比較的送給条件が過酷
でない環境下では送給性向上に対して有る程度の効果が
発揮される。しかしながら、ワイヤ送給条件が過酷な場
合には、アークが不安定でスパッタが多発する場合があ
ることが分かった。
【0008】本発明者らはワイヤ送給性に関して種々検
討を重ねた結果、従来のワイヤ送給性では十分でないこ
とが分かった。即ち、ガスシールドアーク溶接用鋼ワイ
ヤにおいて新たなワイヤ表面形態を有し、ワイヤ送給性
の優れたワイヤを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によるワイヤ送給
性に優れたガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの第1の
発明は、ワイヤ表層の部外周部に亀裂を有し、該ワイヤ
長手方向Aの動摩擦係数aと長手方向Aとは反長手方向
Bの動摩擦係数bとがa>bであり、且つ動摩擦係数
(μ)が0.05〜0.11であり、表面に潤滑剤を有
することを特徴とする溶接作業性に優れたガスシールド
アーク溶接用鋼ワイヤである。
【0010】第2の発明は、ワイヤ送給方向がワイヤ反
長手方向Bであることを特徴とする第1の発明記載の溶
接作業性に優れたガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。
【0011】第3の発明は、ワイヤ表層部の外周部に平
均幅が0.1〜1.5μm、平均ピッチが0.3〜7μ
mの亀裂を有し、表面潤滑剤量がワイヤ10kg当たり
0.2〜1.5gであることを特徴とする第1の発明又
は第2の発明記載の溶接作業性に優れたガスシールドア
ーク溶接用鋼ワイヤ。
【0012】第4の発明は、亀裂がワイヤ表面の長手方
向に連続で円周方向には30%以上に分布していること
を特徴とする第1の発明乃至第3の発明のいずれかに記
載の溶接作業性に優れたガスシールドアーク溶接用鋼ワ
イヤ。
【0013】第5の発明は、重量%でC:0.01〜
0.12%、Ti:0.05〜0.35%、総酸素量:
0.005〜0.015%を含有することを特徴とする
第1の発明乃至第4の発明のいずれかに記載の溶接作業
性に優れたガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。
【0014】さらに、第6の発明は、重量%でTi:
0.05〜0.19%を含有することを特徴とする第1
の発明乃至第5の発明のいずれかに記載の溶接作業性に
優れたガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤである。
【0015】
【発明の実施の形態】ワイヤの送給は、ワイヤ送給装置
の送給モータの送給ローラにより駆動されたワイヤが屈
曲したコンジットライナ内を経て、トーチ先端の給電チ
ップの接触を経て送給される。この際、主に鋼製のコン
ジットライナ内壁と直接接触して接触抵抗が生じる。コ
ンジットライナは鋼製、例えばステンレス鋼、また、送
給ローラも一般的には鋼製であり、また給電チップも一
般的には銅製である。よって、ワイヤの送給性は、ワイ
ヤ表面と送給ローラとの接触、コンジットライナおよび
給電チップとワイヤの接触現象によって影響を受ける。
従って、安定した送給状態を確保するためのワイヤの条
件とは、送給ローラとの十分な摩擦力が確保され、且
つ、コンジットライナおよび給電チップとの摩擦は出来
る限り小さいという相反する特性が要求される。
【0016】ワイヤとコンジットライナとの摩擦抵抗を
軽減させるために、ワイヤ表面に潤滑剤を塗布する技術
は、例えば特開昭56−144892号公報などに開示
されている手段である。しかし、平滑なワイヤ表面に潤
滑剤の所定量を均一に塗布することが困難なことから、
ワイヤ表面に潤滑剤としての油を保持する凹部を設ける
技術が例えば前述の特開昭54−14139号公報など
で開示されている。潤滑剤は植物油、鉱物油などの液状
潤滑剤にMoS2、フッ素樹脂等固体潤滑剤が含まれて
いるものである。
【0017】しかしながら、コンジットライナとの摩擦
抵抗は潤滑剤量とその均一塗布に依存するために、多く
の潤滑剤を確保するためには、凹部を多くする必要が生
じ、多量の油による溶接金属の機械的性能の劣化や拡散
性水素の増加および溶接部のブロホール発生などが問題
点となる。
【0018】一方、単にワイヤ表面に凹部を設けて潤滑
剤塗布量を増加せしめコンジットライナとの摩擦抵抗を
軽減させると、ワイヤ表面と送給ローラとの接触抵抗も
減少し、この間にスリップ現象が生じてワイヤ送給に短
時間の送給速度変化が起こり、安定した送給が損なわれ
ることが分かった。本発明のワイヤにおけるワイヤの送
給性の評価は、ワイヤ速度の微少な変化を測定する手段
を種々検討した結果、図1に示す非接触式のレーザ方式
による測定方法が最も優れていることが分かった。即
ち、図1に示すように、ワイヤスプール1からの溶接用
ワイヤ2は、送給ローラ3の作用により溶接トーチ4に
送給され、母材5を溶接する。ワイヤの送給速度は、レ
ーザフィードモニタ8によって測定し、制御ボックス7
を介してその測定値をワイヤ送給速度およびロードセル
10荷重測定用パソコンに入力し、ワイヤの送給速度の
変化を把握する。また、溶接時の条件は、電流、電圧測
定用パソコン9により測定する。この測定方法によれ
ば、ワイヤの送給速度の変化をワイヤに影響を与えるこ
と無く直接ワイヤ送給速度の微少速度変化現象の把握が
可能となり、新たな知見を得ることが出来る。この測定
手段を用いて種々ワイヤと送給条件におけるワイヤ送給
速度微少変動とアーク現象を高速度ビデオにより調査し
た結果、ワイヤ送給速度変化の標準偏差(以下σ(wf
r)と記す)が最も適当であることが判り、送給性評価
の尺度としてσ(wfr)を用いることとした。従来の
検討では、このような送給ローラとのスリップ現象につ
いての検討はなされていない。
【0019】本発明は、送給される鋼ワイヤとワイヤ送
給ローラおよびコンジットライナ双方とのワイヤ送給現
象に着目して、過酷な送給条件においても良好なワイヤ
送給性が得られる溶接用鋼ワイヤの条件を検討した結
果、完成したものである。
【0020】先ず、送給ローラとワイヤ間におけるワイ
ヤの送給力は、ローラ材質、ローラ溝形状やローラ加圧
力などの条件が一定の場合は、ローラとワイヤ間の摩擦
力に依存すると考えられ、ワイヤの摩擦力が大きい程送
給力は高くなると考えられる。従って、ワイヤの摩擦力
は表面状態、表面粗度、めっきの状態、潤滑剤の粘性や
流動性が相互に影響する。
【0021】一方、コンジットライナとワイヤ間におい
て、コンジットライナ内では、同一ワイヤ面がライナ内
壁に連続して接触するので、送給抵抗を少なくするため
に潤滑剤は必須のものである。一方、ワイヤ表面の潤滑
剤はコンジットライナ内壁に付着して消耗し、ときには
ライナ内壁とワイヤ表面間の金属同士の接触により送給
抵抗が飛躍的に増加する現象が起こる。このような潤滑
剤の切れの現象を回避することが必要である。
【0022】このように、ワイヤ送給現象は送給ローラ
とワイヤ間の送給力と主にコンジットライナとワイヤ間
の送給抵抗のバランスに支配されている。平均的には、
送給力(W)が送給抵抗(R)を超える条件、W>Rを
満足することが常に安定した送給性を確保する前提条件
である。しかしながら、比較的ワイヤ送給速度の変動が
小さい送給性が確保されていても、ワイヤ送給速度の短
時間での変化は小さいとは言えず、短時間における大き
い変動が観察され、このワイヤ送給速度の短時間変動が
溶接作業性に多大の影響を与える。
【0023】図2は、YGW11系(1.2mmφ)の
ワイヤを用いて、溶接電流300Aにおけるワイヤ送給
速度の標準偏差σ(wfr)とスパッタ発生量の関係を
示している。尚、コンジットライナ条件は長さ3mトー
チに直径100〜300mmφループを付けて、送給抵
抗を変化させている。
【0024】図2から明らかなように、同一溶接条件、
同一ワイヤでありながら、σ(wfr)の増加に伴って
スパッタ量は増加している。高速度カメラによるアーク
現象の観察から、σ(wfr)の増加に伴い移行溶滴が
粗大化してその移行時にスパッタとして飛散する現象が
観察された。また、スパッタ粒度分布を測定するとσ
(wfr)の増加した条件のスパッタ粒径は大きくなる
傾向を示した。このような現象を確認するため、高速ビ
デオによる溶滴移行状態を観察したところ、ワイヤ送給
速度が安定して一定に行われている場合には、溶滴は比
較的一定の時間で成長してほぼ周期的に溶融プールに接
触して移行する。しかし、ワイヤ送給速度変化が発生す
ると、未だ溶滴が十分成長しない段階でワイヤが溶融プ
ールに突っ込み短絡が強制的に発生し、その際にワイヤ
先端がスパッタとして飛散する。あるいは、アーク長が
長くなり、溶滴が大粒に成長した後、急激に溶融プール
に突っ込み大粒のスパッタが飛散するなど、溶滴移行が
極めてが不規則に行われている。このように、σ(wf
r)はミクロ的なワイヤ送給性を評価し、それと密接に
関係するアーク現象(溶接作業性)を評価する指標と成
りうることが確認された。
【0025】溶接作業性に影響するミクロ的なワイヤ送
給速度安定性を評価するσ(wfr)を指標として、ワ
イヤ送給性に影響するワイヤ表面諸因子との関係を検討
した。ワイヤ表面因子例を大別して一例を挙げると、
ワイヤ表面粗度(キズ寸法、形状、分布状態、形態
等)、潤滑剤状態(種類、付着量、形態等)、ワイ
ヤ剛性(ヤング率、耐力、強度、硬さ等)、巻き形状
(曲率、ねじり等)、表面材質(素地、めっき種類)
等が挙げられる。これら因子のワイヤ送給性への影響
は、個々の因子が単独で作用する部分と複数因子が相互
作用として影響する部分とが考えられ、その組み合わせ
は膨大な数となる、従ってこれらをつぶさに検討するこ
とは、非常な労力と時間を要し、効率的でない。そこ
で、これらの作用を統括的に記述・表現できる因子の抽
出が望ましい。
【0026】ワイヤ送給現象は、前述のように送給ロー
ラとワイヤ間の摩擦による送給力と主としてコンジット
ライナ内部とワイヤ間の摩擦により生ずる送給抵抗との
バランスであり、双方に共通する因子として摩擦抵抗が
考えられる。そこで、ワイヤの摩擦の程度を代表する動
摩擦係数に着目して送給性との関係を検討した。
【0027】ワイヤ表面の動摩擦係数を測定してその結
果を表1に示す。ワイヤ送給性を評価するσ(wfr)
との関係について、表2の条件で検討して、図3に示す
結果を得た。尚、動摩擦係数は主にワイヤ表面の潤滑剤
塗布量を調整して行った。図3から、動摩擦係数が大き
くなるほどσ(wfr)が増加してワイヤ送給速度変動
が大きくなる傾向を示すが、特に0.11超では飛躍的
に増加する。一方、動摩擦係数が0.05未満でもσ
(wfr)が増加することが分かった。この現象につい
てさらに調査した結果、動摩擦係数がある値より小さい
場合にはコンジットライナとワイヤ間の送給抵抗は小さ
くならないが、摩擦ローラとワイヤ間の抵抗は摩擦係数
とほぼ正比例関係にあるため送給ローラとワイヤ間でス
リップが発生していることが分かった。このようにワイ
ヤの動摩擦係数にはワイヤ送給性に対しての適正範囲が
あり、その範囲は0.05〜0.11である。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】図4は、表2に示す溶接条件におけるワイ
ヤ表面の動摩擦係数とコンジットライナによるワイヤ送
給抵抗および送給ローラのワイヤ送給力との関係を示し
ている。ワイヤ送給抵抗の測定は、図1のロードセルに
掛かる荷重を記録して行い、送給ローラの送給力の測定
は送給ローラとトーチとの間でワイヤ送給を固定し、ワ
イヤ送給を停止した状態でワイヤ送給ローラを回転した
時のロードセル荷重により測定した。図4に示すよう
に、ワイヤ表面の動摩擦係数の増加に伴い、コンジット
の送給抵抗は動摩擦係数(μ)の小さい時にはそれほど
増加しないが、μが0.1程度を超えると急激に増加す
る。一方、送給ローラの送給力は、ワイヤ動摩擦係数
(μ)が小さい時にはコンジット抵抗とほぼ同程度の値
であり、μの増加と比例して増加しコンジット抵抗を上
回り、μが0.07程度以上でローラ送給力はほぼ一定
の値に漸近し、μが0.11程度以上でコンジット抵抗
の値を下回る。このようにローラ送給力とコンジット抵
抗は異なった挙動を示し、ローラ送給力がコンジット抵
抗を超える領域のワイヤ動摩擦係数の範囲がワイヤ送給
が安定して行われる条件であると考えられる。
【0031】一般に動摩擦係数は、金属間では非常に大
きな値を示すが、潤滑剤が介在すると飛躍的に低下す
る。従って、動摩擦係数の低下には潤滑剤は是非とも必
要であるが、実際の送給状態では単にワイヤ表面に潤滑
剤が多量に付着しているだけでは良好なワイヤ送給は行
われない。即ち、長いコンジットライナ内をワイヤが通
過する際に、特定のワイヤ面はほぼ一定の箇所が接する
ことによりいわゆる油切れ現象が発生して送給抵抗が飛
躍的に増加する。この現象を回避するには、ワイヤ表面
には潤滑剤が分散して一定量確保される必要があり、ワ
イヤ表面の溝が油溜まりとして作用する。
【0032】このように、ワイヤ送給速度の微少変化を
押さえて安定した送給を得る条件として、ワイヤの動摩
擦係数が適当な範囲にあり、潤滑剤を分散して一定量供
給する溝状の亀裂が必要である。
【0033】本発明者らは、ワイヤの送給性向上につい
て種々の鋼ワイヤを試作して検討している課程で、ワイ
ヤ方向によって、ワイヤ送給性が異なる現象があること
が分かった。そこで、このような現象が起こる原因につ
いて調査した結果、ワイヤ長手方向の動摩擦係数がワイ
ヤの方向によって異なることに起因することを突き止め
た。通常、ワイヤ製造工程は素線を中間径まで一次の伸
線加工し、焼鈍、酸線、めっき工程を経た後、最終線径
まで二次の伸線加工して巻き取られる。このめっき工程
以降の二次伸線工程は数段のダイスにより一方向に伸線
加工される。この一方向の伸線加工によりワイヤ表面に
は伸線方向一定の角度を持つ伸線組織が形成される。ま
た、伸線加工により表面に伸線ダイスによるキズ、溝が
形成される。この表面の溝、キズが方向性を有するため
に、伸線と逆方向とでは摩擦係数に差が生じ、伸線方向
と同方向が動摩擦係数が小さい。従って、ワイヤの送給
方向を動摩擦係数の小さい方向と一致させることにより
送給性は向上する。
【0034】検討の結果では、伸線方向と逆方向のワイ
ヤの動摩擦係数は、ワイヤ表面に潤滑剤が存在しない
か、塗布量が少ない条件下では、表面性状が溝、亀裂が
ある場合の方が大きいが、潤滑剤塗布量が十分の場合に
は、溝、亀裂があるほど小さくなることが分かった。こ
のように、ワイヤ表面に溝、あるいは亀裂の効果は潤滑
剤の保持作用として機能し、潤滑剤の保持が可能となる
と考えられる。
【0035】ワイヤ送給性向上に最も有効であるワイヤ
表面の亀裂の最適な形状について検討を行った。ワイヤ
はJISZ3312のYGW11系ワイヤ(2.2mm
φ)を850℃、8分の加熱処理を行い、酸洗と銅めっ
き処理後1.2mmφまで伸線加工して仕上げた。尚、
亀裂の生成程度の調整は、加熱処理時の窒素ガスに添加
混合する酸素ガスの混合比を変化して行った。このよう
な加工処理によって得られた鋼ワイヤを表2に示す条件
で溶接を行い、溶接時の送給抵抗を評価し、亀裂の寸法
との関係で整理した結果、ワイヤ表層部外周部に平均幅
が0.1〜1.5μm、平均ピッチが0.3〜7μmの
亀裂を有し、潤滑油塗量がワイヤ10kg当たり0.2
〜1.5gの条件が最も優れた送給性が得られることが
分かった。尚、亀裂のピッチおよび幅の測定は、図5に
示す方法で行なった。図5において(a)はワイヤ表面
の亀裂を約450倍で示す模式図、(b)はその部分を
説明するための拡大模式図であり、亀裂の幅はワイヤ表
面21のワイヤ長手方向に平行な視野中心線22と交わ
る亀裂の両端を基準として該亀裂23および24の中心
角線25および26に直角な距離を亀裂幅27で求め
た。また、亀裂のピッチは亀裂23および亀裂24の視
野中心角線25と他方の中心角線26との交点の距離で
行った。評価は、図5(C)に示すワイヤC断面の各4
面を5本測定した平均値を用いた。
【0036】状亀裂は、ワイヤ円周方向全面およびワイ
ヤ長手方向に均一に生成するのが最も好ましい。しか
し、亀裂の発生程度の異なる各種ワイヤでワイヤ送給性
についてその効果を検討した結果、ワイヤ長手方向には
連続して亀裂の発生が必要であるが、ワイヤ円周方向に
対しては必ずしも全面に発生していなくても有る程度の
ワイヤ送給性が得られることが分かった。図6は、表2
の条件で行ったワイヤ送給速度の標準偏差σ(wfr)
と亀裂の円周方向発生率の関係を示している。図6から
明らかなように、亀裂のワイヤ円周方向の分布率が30
%以上で、σ(wfr)が急激に低下しワイヤ送給性が
向上する。ワイヤ円周方向の分布はワイヤ長0.5mm
間の平均的な亀裂の発生を示すもので、ワイヤ円周方向
で1カ所に集中していても、分散していても良い。尚、
ワイヤ長手方向の連続性は、ワイヤ長0.5mmのワイ
ヤ全周の一部に亀裂が認められる状態である。
【0037】亀裂を効率よく生成せしむるためには、ワ
イヤの組成が重要であり、特に強酸化性元素である、A
l、Tiの添加およびSi、Mn、Crも適当量添加さ
せることが望ましい。しかし、Alは溶接作業性、特に
炭酸ガスの比較的高電流域の溶接では溶滴移行性を低下
させるため好ましくない。またSi、MnはJISZ3
312のYGW11に規定の範囲であれば特に問題な
く、Crは溶接ワイヤの目標強度や溶接金属の特性に応
じて適宜添加することは妨げにならない。無論、Ni、
Mo等の合金元素もCrと同様に目的、用途に応じて適
宜添加することが出来る。
【0038】Tiは亀裂生成に極めて有効であるばかり
でなく、アーク溶接時に溶滴を細粒化し、亀裂による送
給性向上と合わせて相乗的に溶接作業性を向上させる。
その適当な添加量は0.05%〜0.35%である。
0.05%未満では、溶接時の溶滴細粒化が望めないば
かりでなく、亀裂生成も不十分となりやすい。また、
0.35%を超えると溶接金属が硬くなり、強度が増加
し、衝撃靱性も劣化する。さらに、亀裂生成が過度とな
り、鋼ワイヤ表面のめっき剥離等でワイヤ送給性を悪化
させ、また、数分程度の短時間溶接の場合は問題になら
なかった鋼ワイヤ表面状態でも例えば30分を超えるよ
うな長時間連続溶接のような条件下では、アーク切れ等
の問題が生じる場合のあることが分かった。これは、亀
裂が多量に生成した場合、ワイヤ表面に潤滑油が潤沢に
確保されるため、その潤滑油が送給ローラに付着して、
送給ローラとワイヤ間の送給力が低下する現象が生じる
ためである。ワイヤTi量を0.19%以下にすること
で適度な亀裂が生成して油量も適量に確保されて長時間
溶接性が向上するので、Ti量を0.05〜0.19%
とすることが好ましい。
【0039】ワイヤ中の酸素は、溶滴の移行間隔を狭め
て、アークを安定化して溶接作業性を向上させる。その
効果は0.005%を超えると顕著となり0.02%ま
で添加効果が認められる。しかし、0.015%を超え
る添加はワイヤ表面を劣化させ、ワイヤ送給性を損ね
る。
【0040】C添加は、アークの吹き付けを強めて、ス
パッタを増加させるため、少ない添加が推奨される。し
かし、0.12%以下の添加では溶接作業性への影響は
少ない。また、0.01%未満では炭酸ガスシールドア
ーク溶接での高温割れ感受性を高めるばかりでなく、ワ
イヤ素材溶解時のコストが増加することから0.01%
を下限とした。
【0041】
【実施例】表3に示す種々表面状態のワイヤにより、表
2の溶接条件にて溶接を行い、ワイヤ送給速度変化、ア
ーク状態、スパッタ発生量を評価し、表4の結果を得
た。ワイヤのTiレベルは、0.15%(記号イ)と
0.25%(記号ロ)の2種のとした。亀裂生成は、管
状炉にN2ガス中の酸素量添加両を調整した雰囲気ガス
中に2.5mmφワイヤを850℃の加熱温度でその保
持時間を1分〜30分間の範囲で加熱処理した後、酸
洗、銅めっき処理を行い、1.2mmφに伸線加工し
た。また、ワイヤ表面の亀裂は最終伸線段前の1.3m
mφに伸線後ローレット加工ローラによりワイヤ表面に
凹凸を付与した後に最終線径(1.2mmφ)にダイス
伸線したワイヤを用いた。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】ワイヤ表面への潤滑油塗布は最終径伸線後
に潤滑剤噴霧気流箱内にワイヤを通過させて行なった。
付着油量の測定は、約100gのワイヤを溶媒中(アセ
トン)で5分間超音波洗浄した後、溶媒を蒸発後の残宰
を化学天秤で秤量して求めた。
【0045】尚、表3に示すワイヤの動摩擦係数(μ)
の測定は、次に示す条件で行った。測定機は、連続荷重
式表面測定機によった。測定圧子は銅製(溶接用チップ
を加工)を用いて垂直荷重(P)は447grf、摺動
速度は70mm/min、摺動距離は30mmの条件で
水平平均荷重(P)を測定し、水平荷重チャートから水
平荷重の平均値(F)を求め、動摩擦係数(μ)=F/
Pで計算した。尚、測定温度は常温(20℃〜25℃)
である。
【0046】また、ワイヤ送給速度変化の標準偏差σ
(wfr)は、図1に示す装置により、溶接中の測定時
間30秒間のワイヤ送給速度を0.6秒間隔でサンプリ
ングした50データで求めた。溶接ワイヤ2は卷装した
スプール1からワイヤ送給ローラ3によりトーチ4に送
給され母材5にアークを発生させて溶接を行い、その溶
接電流、アーク電圧変化をパソコン9によって記録す
る。溶接ワイヤの送給速度はレーザフィードモニタ8の
制御ボックス7により条件を制御してワイヤ送給速度を
パソコン6に記録した。また、溶接ワイヤ2が溶接トー
チ4を通過する際の送給抵抗およびワイヤ送給ローラの
送給力はロードセル10にて荷重を測定してパソコン6
に記録した。1条件での繰り返しは3回とし、3回の平
均値により評価した。
【0047】ワイヤの溶接性評価は、アーク状態を肉眼
で観察する官能検査により、溶接時間30秒間で、溶滴
移行状態、アーク安定性を評価し、一部のワイヤでは約
30分間の連続溶接を行った。またスパッタ発生量は銅
製の捕集箱を用いて、3回の溶接で捕集されたスパッタ
量を1分間の発生量に換算して、その値が2g以下を良
好と判定した。
【0048】表3のワイヤ記号Aはワイヤ表面に亀裂が
無いため、平均的なワイヤ表面潤滑剤油量は確保できて
も付着の均一性に欠け、動摩擦係数が本発明の範囲をは
ずれているためアーク状態が不良で、スパッタ量も多
い。
【0049】ワイヤ記号Bはワイヤ表面に亀裂を有する
が表面潤滑油が無いため動摩擦係数が本発明の範囲をは
ずれており、アーク状態、スパッタ量共に劣る。
【0050】ワイヤ記号Cはワイヤ送給方向がワイヤ動
摩擦係数の大きい方向であるためワイヤ送給性が極めて
悪い。
【0051】ワイヤ記号Dは亀裂を有するが、その幅が
狭いため、表面潤滑油量が確保できず送給性が劣り、ア
ーク状態も悪い。
【0052】ワイヤ記号Eは亀裂幅が本発明の範囲をは
ずれて大きいため油量が多量となり、動摩擦係数が小さ
くワイヤ送給性が劣化する。
【0053】ワイヤ記号Fは亀裂ピッチが小さく本発明
の範囲をはずれているため油がワイヤ表面全面に付着し
て動摩擦係数が低く、ワイヤ送給性を劣化させる。
【0054】ワイヤ記号Gは亀裂ピッチが大きいため油
量少なく、ワイヤ送給抵抗も高く送給性、アーク状態も
劣る。
【0055】ワイヤ記号Hはワイヤ表面潤滑油塗布量が
不足のためワイヤ送給が円滑でない。
【0056】ワイヤ記号Iはワイヤ表面潤滑油塗布量が
本発明の範囲をはずれて多いためワイヤスリップが発生
して、ワイヤ送給性が劣る。
【0057】ワイヤ記号Jはワイヤ酸素量が本発明の上
限範囲をはずれているためワイヤ表面状態が劣化して銅
めっきの剥離が発生して、送給ローラに付着するため連
続溶接時間が30分程度の比較的長時間溶接でアークが
不安定となる。
【0058】これに比べて、ワイヤ記号Kからワイヤ記
号Tの各ワイヤは全て本発明の条件を満足するため、ワ
イヤ送給速度の標準偏差σ(wfr)、アーク状態、ス
パッタ発生量のいずれも満足する性能が得られる。
【0059】
【発明の効果】以上の如く、本発明の鋼ワイヤによれ
ば、ワイヤ送給性に優れ、且つ溶接作業性に優れた溶接
が可能となる。
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイヤ送給速度の測定方法を説明する図であ
る。
【図2】ワイヤ送給速度の標準偏差σ(wfr)とスパ
ッタ発生量の関係を示す図である。
【図3】ワイヤ動摩擦係数(μ)とワイヤ送給速度の標
準偏差σ(wfr)との関係を示す図である。
【図4】ワイヤ動摩擦係数(μ)と送給ローラ送給力お
よびコンジット送給抵抗との関係を示す図である。
【図5】亀裂の幅およびピッチの測定方法を示す模式図
で、(a)はワイヤ表面亀裂を示す模式図、(b)は亀
裂の幅および亀裂のピッチ測定方法を示す拡大模式図、
(c)は測定面位置を説明する図である。
【図6】亀裂のワイヤ円周方向分布率ととワイヤ送給速
度の標準偏差σ(wfr)の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ワイヤスプール 2 溶接用ワイヤ 3 ワイヤ送給ローラ 4 溶接トーチ 5 母材 6 ワイヤ送給速度およびロードセル荷重測定用パソコ
ン 7 制御ボックス 8 レーザフィードモニタ 9 電流、電圧測定用パソコン 10 ロードセル 11 ワイヤ表面 12 視野中心線 13、14 亀裂 15、16 中心角線 17 亀裂幅 18 亀裂ピッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 俊雄 東京都中央区築地三丁目5番4号 日鐵溶 接工業株式会社研究所内 Fターム(参考) 4E001 AA03 BB06 CA01 DC01 DD01 EA04 EA05 EA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ表層部の外周部に亀裂を有し、該
    ワイヤ長手方向Aの動摩擦係数aと長手方向Aとは反長
    手方向Bの動摩擦係数bとがa>bであり、且つ動摩擦
    係数(μ)が0.05〜0.11であり、表面に潤滑剤
    を有することを特徴とする溶接作業性に優れたガスシー
    ルドアーク溶接用鋼ワイヤ。
  2. 【請求項2】 ワイヤ送給方向がワイヤ反長手方向Bで
    あることを特徴とする請求項1記載の溶接作業性に優れ
    たガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。
  3. 【請求項3】 ワイヤ表層部の外周部に平均幅が0.1
    〜1.5μm、平均ピッチが0.3〜7μmの亀裂を有
    し、表面潤滑剤量がワイヤ10kg当たり0.2〜1.
    5gであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の溶接作業性に優れたガスシールドアーク溶接用鋼ワイ
    ヤ。
  4. 【請求項4】 亀裂がワイヤ表面の長手方向に連続で円
    周方向に30%以上に分布していることを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれかに記載の溶接作業性に優
    れたガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。
  5. 【請求項5】 重量%でC:0.01〜0.12%、T
    i:0.05〜0.35%、総酸素量:0.005〜
    0.015%、を含有することを特徴とする請求項1乃
    至請求項4のいずれかに記載の溶接作業性に優れたガス
    シールドアーク溶接用鋼ワイヤ。
  6. 【請求項6】 重量%でTi:0.05〜0.19%を
    含有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいず
    れかに記載の溶接作業性に優れたガスシールドアーク溶
    接用鋼ワイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002316294A (ja) * 2001-04-19 2002-10-29 Kisswell:Kk 溶接用無メッキワイヤ

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