JP2000271594A - 生ごみ処理装置 - Google Patents

生ごみ処理装置

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JP2000271594A
JP2000271594A JP11081871A JP8187199A JP2000271594A JP 2000271594 A JP2000271594 A JP 2000271594A JP 11081871 A JP11081871 A JP 11081871A JP 8187199 A JP8187199 A JP 8187199A JP 2000271594 A JP2000271594 A JP 2000271594A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置を大きくすることなく固形物懸濁液の汚
濁量を低減することができる生ごみ処理装置を提供す
る。 【解決手段】 破砕された生ごみの固形物懸濁液を固液
分離する分離装置11と、槽内に分離装置11によって
分離される固形物が移流される第1の室(下室)29
と、分離装置11を通過する懸濁物液が移流される第2
の室(上室)28とを有する前処理槽7と、を備えるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、家庭や飲食店か
ら出てディスポーザによって破砕される生ごみの固形物
懸濁液を処理するための生ごみ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディスポーザによって破砕された
生ごみの固形物懸濁液は、屎尿、その他雑排水と合わせ
て、微生物を用いた活性汚泥法、接触ばっ気法、浸漬ろ
床法等によって処理されている。しかし、このような汚
水との合併処理では、生ごみの固形物懸濁液の汚濁負荷
が高くなり(汚濁量が多くなり)、処理装置が大きくな
るという問題がある。
【0003】このような観点から、特開平9−1926
24号公報には、生ごみの固形物懸濁液を、別装置を用
いて単独に処理して汚濁負荷低減を図った上で、これに
よって得られた処理水を既設の合併処理浄化槽等の処理
施設又は下水道に放流させるようにした装置が提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平9−1
92624号公報に開示されている装置では、固形物懸
濁液の汚濁量を低減するために、生ごみの固形物懸濁液
を別装置を用いて別個に処理しなければならず、装置が
大きくなってしまうという課題があった。
【0005】そこで、この発明は、装置を大きくするこ
となく固形物懸濁液の汚濁量を低減することができる生
ごみ処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に記載の生ごみ処理装置1は、図1に示す
ように、破砕された生ごみの固形物懸濁液を固液分離す
る分離装置11と、槽内に分離装置11によって分離さ
れる固形物が移流される第1の室(下室)29と、分離
装置11を通過する懸濁物液が移流される第2の室(上
室)28とを有する前処理槽7と、を備えることを特徴
とする。
【0007】この請求項1に記載の生ごみ処理装置1に
よれば、固形物懸濁液が分離装置11により固液分離さ
れ(固形物と懸濁物液に分離され)、固形物は前処理槽
7の第1の室(下室)29に移流し、槽底部へ沈降す
る。一方、懸濁物液は前処理槽7の第2の室(上室)2
8に移流する。第1の室(下室)29と第2の室(上
室)28とを有する前処理槽とを備えることにより、別
装置を用いないで、固形物懸濁液から分離された固形物
を効果的に第1の室(下室)29へ沈降させることがで
きるので、装置を大きくすることなく固形物懸濁液の汚
濁量を低減することができる。
【0008】請求項2に記載の生ごみ処理装置1によれ
ば、前処理槽7は、第1の室(下室)29と第2の室
(上室)28とを仕切る仕切板13を備え、この仕切板
13は、第1の室(上室)28と第2の室(下室)29
とを連通させる開口部31を有することを特徴とする。
【0009】この請求項2に記載の発明は、請求項1に
記載の生ごみ処理装置1と同様な作用効果を奏するとと
もに、仕切板13を備えることにより、固形物と懸濁物
液とを確実に区分けすることができる。また、仕切板1
3は開口部31を有しているので、固形物を槽底部に沈
降させると共に、第1の室(下室)28の懸濁物液を第
2の室(上室)29に移流させることができる。
【0010】請求項3に記載の生ごみ処理装置1は、デ
ィスポーザ2で破砕された生ごみの固形物懸濁液を固液
分離する分離装置11と、槽内に分離装置11によって
分離される固形物が移流される第1の室(下室)29
と、分離装置11を通過する懸濁物液が移流される第2
の室(上室)28と、第1の室(下室)29と第2の室
(上室)28とを仕切り且つ連通させる開口部31を有
する仕切板13とを備える前処理槽7と、前処理槽7の
第2の室(上室)28に接続され、第2の室(上室)2
8から移流される懸濁物液を嫌気的生物分解させる嫌気
槽8と、嫌気槽8に接続され、嫌気槽8から移流する懸
濁物液を好気的生物分解させる好気槽9と、好気槽9に
接続され、好気槽9から移流される好気的生物分解後の
処理水を貯留する処理水槽10と、を備えることを特徴
とする。
【0011】この請求項3に記載の生ごみ処理装置1に
よれば、嫌気槽8及び好気槽9において固形物懸濁液中
の有機物が嫌気的生物分解及び好気的生物分解される前
に、前処理槽7で固形物懸濁液が分離装置11により、
固形物と懸濁物液とに分離される。分離された固形物
は、前処理槽7の第1の室29に移流し、槽底部に沈降
する。一方、懸濁物液は前処理槽7の第2の室(上室)
28に移流する。
【0012】前処理槽7を備えることにより、別装置を
用いないで、固形物懸濁液から分離された固形物を効果
的に第1の室(下室)28へ沈降させることができるの
で、装置を大きくすることなく固形物懸濁液の汚濁量を
低減することができる。また、前処理槽7で固形物懸濁
液を固形物と懸濁物液とに効果的に分離しているので、
後続の嫌気槽8及び好気槽9への汚濁負荷が低減される
とともに、嫌気槽8及び好気槽9における生物分解に固
形物による悪影響が及ばないため、生物分解の分解効率
を向上することができる。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれかに記載の生ごみ処理装置1において、前処理
槽7の第1の室(下室)29に設けられ、第1の室(下
室)29内の固形物を可溶化する可溶化手段(固形物可
溶化装置)12を備えることを特徴とする。
【0014】この請求項4に記載の発明によれば、請求
項1乃至3のいずれかに記載の生ごみ処理装置1と同様
な作用効果を奏するとともに、第1の室(下室)29の
固形物は、可溶化手段(固形物可溶化装置)12により
可溶化されるので、固形物の減量化ができる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項3又は4
に記載の生ごみ処理装置1において、嫌気槽8と好気槽
9の少なくとも一方に設けられ、槽内の懸濁物液を加温
する加温手段(加温ヒータ)19を備えることを特徴と
する。
【0016】この請求項5に記載の発明によれば、請求
項3又は4に記載の生ごみ処理装置と同様な作用効果を
奏するとともに、加温手段(加温ヒータ)19の作用に
より、嫌気性或いは好気性微生物の活性が高まるため、
嫌気的或いは好気的生物分解効率(速度)が高くなる。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項3乃至5
のいずれかに記載の生ごみ処理装置1において、第2の
室(上室)29から嫌気槽8への懸濁物液の移流量を調
整する流量調整手段(流量調整装置)14を備えること
を特徴とする。
【0018】この請求項6に記載の発明によれば、請求
項3乃至5のいずれかに記載の生ごみ処理装置1と同様
な作用効果を奏するとともに、前処理槽7内の固形物懸
濁液は、流量調整手段(流量調整装置)14によってそ
の一定量が嫌気槽8に移流される。したがって、流量変
動が平均化され、前処理槽7における固形物の分離機能
及び嫌気槽8と好気槽9の処理性能が安定に維持され
る。
【0019】請求項7に記載の発明は、請求項3乃至6
のいずれかに記載の生ごみ処理装置1において、処理水
槽10内の処理水の一部を前処理槽7の分離装置11に
向けて移送する移送手段(移送ポンプ)17を備えるこ
とを特徴とする。
【0020】この請求項7に記載の発明によれば、請求
項3乃至6のいずれかに記載の生ごみ処理装置1と同様
な作用効果を奏するとともに、移送手段(移送ポンプ)
17によって処理水槽10内の処理水の一部が配管26
から前処理槽7の分離装置11に移送されるため、分離
装置11の目詰まりが防止される。
【0021】請求項8に記載の発明は、請求項5乃至7
のいずれかに記載の生ごみ処理装置1において、加温す
る温度は、嫌気槽8内及び好気槽9内の懸濁物液の温度
を40〜60℃に維持することを特徴とする。
【0022】この請求項8に記載の生ごみ処理装置によ
れば、請求項5乃至7のいずれかに記載の生ごみ処理装
置1と同様な作用効果を奏するとともに、加温手段(加
温ヒータ)19の作用により、液温が40〜60℃に維
持される。このとき、嫌気性或いは好気性微生物の活性
が、特に高まるため、嫌気的或いは好気的生物分解効率
(速度)が更に高くなる。
【0023】請求項9に記載の発明は、請求項3乃至8
のいずれかに記載の生ごみ処理装置1において、嫌気槽
8の下部と前処理槽7の第1の室(下室)29の下部と
を接続する配管21と、該配管21に介挿される開閉弁
22と、前処理槽7の第2の室(上室)28内の懸濁物
液の液位を検知するセンサ(液位センサ)20とを備
え、該開閉弁22が該センサ20からの信号によって開
閉されることを特徴とする。
【0024】この請求項9に記載の生ごみ処理装置1に
よれば、請求項3乃至8のいずれかに記載の生ごみ処理
装置1と同様な作用効果を奏するとともに、センサ(液
位センサ)20からの信号による開閉弁22が開くと、
嫌気槽8に沈殿している汚泥は、前処理槽7に自動的に
移送される。一方、開閉弁22が閉じると、嫌気槽8か
ら前処理槽7への汚泥の移流が阻止される。このよう
に、センサ(液位センサ)20からの信号により、嫌気
槽8の沈殿汚泥が、自動的に且つ間欠に前処理層7に移
流するので、嫌気槽8内への懸濁物液の流入により、嫌
気槽8の堆積汚泥が巻き上げられて好気槽9に移流して
しまうことを防止できる。
【0025】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の生ごみ処理装置1において、前処理槽7の第2の室
(上室)28の液位が嫌気槽8の液位よりも常時低い状
態に設定され、開閉弁22が開動作されると、嫌気槽8
から前処理槽7の第1の室(下室)29に向かう流れが
生じることを特徴とする。
【0026】この請求項10に記載の生ごみ処理装置1
によれば、請求項9に記載の生ごみ処理装置1と同様な
作用効果を奏するとともに、開閉弁22が開動作される
と、嫌気槽8に沈殿している汚泥が、自動的に前処理槽
7の第1の室(下室)29に移送され、前処理槽7の槽
内液が配管21を通って嫌気槽8に逆流することを防止
する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。
【0028】図1に示されるように、本発明の実施の形
態に係る生ごみ処理装置1は、家庭や飲食店等に設置さ
れた流し台27からディスポーザ2を介して延びる配管
4に連結される。具体的には、生ごみ処理装置1は、デ
ィスポーザ2によって破砕された生ごみの固形物懸濁液
中の固形物を分離して可溶化する前処理槽7と、前処理
槽7に接続され且つ懸濁物液中の有機物を嫌気的生物分
解する嫌気槽8と、嫌気槽8に接続され且つ固形物懸濁
液中の有機物を好気的生物分解する好気槽9と、好気槽
9に接続され且つ処理水を貯留する処理水槽10とを備
えている。
【0029】前処理槽7には、その流入部32側に、固
形物懸濁液を固形物と懸濁物液とに分離する分離装置1
1が設けられている。この分離装置11は、固形物懸濁
液の分離が可能で且つ固形物による目詰まりを起こしに
くい構造であることが好ましく、例えば0.8〜1.5
mm目のメッシュ構造又は見開き構造を有する板によっ
て形成される。また、前記板は、好ましくは、水平方向
に対して45°〜60°程度の角度をもって設置され
る。
【0030】また、前処理槽7は、分離装置11の下側
に、仕切板13によって区画された上室(第1の室)2
8と下室(第2の室)29とを有している。この場合、
分離装置11から下室29に向かって移流管30が形成
されている。また、下室29には、固形物懸濁液中の固
形物を可溶化する固形物可溶化装置(可溶化手段)12
が配設されている。この固形物可溶化装置12は、超音
波、オゾン、UV、加圧、酸、熱アルカリ処理等によっ
て固形物を可溶化する。特に本実施の形態においては、
維持管理性や装置構造の簡易性等を考慮して、固形物可
溶化装置12が超音波発生装置として構成されている。
【0031】また、仕切板13には開口部31が設けら
れている。この開口部31は、固形物可溶化装置12で
行なわれる固形物の分解により生成される微生物分解性
有機物が上室28へ移動することを許容する。また、仕
切板13は、その上側においては、分離装置11で除去
しきれなかった固形物をその上面に沈降させて滑り落と
すことにより下室29に移送できることが好ましい。ま
た、仕切板13は、その下側においては、固形物懸濁液
中の固形物が移流管30を通って下室29に流入する際
に、下室29の底部に蓄積された汚泥が巻上げられて仕
切板13の開口部31から上室28に移送されない構造
であることが好ましい。
【0032】そのため、本実施の形態では、前記条件を
満たすために、仕切板13が水平方向に対して下向きに
45°〜60°程度の角度で設置されるとともに、開口
部31が仕切板13の下端に設けられている。このよう
な仕切板13を備えることにより、固形物と懸濁物液と
を確実に区分けすることができる。また、仕切板13は
開口部31を有しているので、固形物を槽底部に沈降さ
せると共に、第1の室(下室)28の懸濁物液を第2の
室(上室)29に移流させることができる。
【0033】また、上室28には、分離装置11により
分離し得なかった固形物及び懸濁物液の一定量を嫌気槽
8に移流する計量装置を備えた流量調整手段としての流
量調整装置14が配設されている。この流量調整装置1
4は計量装置を有する移送ポンプ又は水中ポンプ等から
なる。特に本実施の形態では、コスト的な面等の理由か
ら、流量調整装置14として移送ポンプが使用される。
移送ポンプの場合、流量調整装置14の計量は、計量装
置の返送水側に設けた上下稼働式の「せき」の高さを調
整することにより行なうことができる。一方、水中ポン
プの場合、前記「せき」を用いる方法でも良いし、バル
ブを設けてバルブの開閉度を調整して計量を行なう方法
でも良い。また、上室28には、例えば電極式又はフロ
ート式等の液位センサ20が配設されている。
【0034】嫌気槽8には、嫌気性微生物を槽内に保持
(担持)して嫌気的生物分解を効率的に行なわせるため
に、微生物の付着体(第1の微生物担持体)15が設け
られている。付着体15は、微生物を保持(担持)でき
且つ目詰まりを起こしにくい構造であることが好まし
く、例えば、網目状、筒状、へチマ状のもの等が使用さ
れる。また、付着体15の材質としては、40〜60℃
に達する槽内温度に耐えることができるように、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネート、フェノ一ル樹脂等の樹
脂、又は、セラミックス等の耐熱性のある材料が好まし
い。
【0035】嫌気槽8からは、好気槽9で開口する移流
管24が上方に向かって延びている。また、嫌気槽8に
は、槽底部に貯留された堆積汚泥が懸濁物液の流入時に
巻上げられて移流管24から好気槽9内に移流してしま
うことを防止する汚泥移流防止機構33が設けられてい
る。この汚泥移流防止機構33は、嫌気槽8の下部から
前処理槽7の下部に通じる配管21と、配管21に介挿
された開閉弁22とからなる。
【0036】開閉弁22は、前処理槽7の上室28に設
けられた液位センサ20からの信号によって開閉され、
その開位置で嫌気槽8から前処理槽7への汚泥の移流を
自動的に許容するとともに、その閉位置で嫌気槽8から
前処理槽7への汚泥の移流を阻止する。具体的には、前
処理槽7が低液位(L.W.L)になると、液位センサ
20からの信号によって開閉弁22が開いて、嫌気槽8
の堆積汚泥を含む液が前処理槽7に自動的に移流される
ようになっている。また、前処理槽7の液位が調整液位
(C.W.L)に達すると、開閉弁22が閉じるように
なっている。このように、開閉弁22の開閉により、嫌
気槽8の堆積汚泥を含む液を前処理槽7に間欠に移流す
るようになっている。
【0037】前処理槽7における前記調整液位(C.
W.L)は所定の値に設定されている。すなわち、前処
理槽7を低液位(L.W.L)にするとともに嫌気槽8
を定常液位にした後、開閉弁22を開いて嫌気槽8の液
を前処理槽7に移流させると、一定時間後に前処理槽7
と嫌気槽8との液位が平衡になるが、その平衡液位以下
に調整液位(C.W.L)が設定される。そのため、開
閉弁22が開いて嫌気槽8内の懸濁物液が前処理槽7内
に流入しても、前処理槽7の液位が嫌気槽8の液位より
も高くなることはなく、前処理槽7の槽内液が配管21
を通って嫌気槽8に逆流することが防止される。つま
り、本実施の形態において、前処理槽7の液位は嫌気槽
8の液位よりも常時低い状態に設定されるため、開閉弁
22が開動作されると、高液位にある嫌気槽8から低液
位にある前処理槽7への流れが自動的に生じ、嫌気槽8
の底部に蓄積している汚泥が前処理槽7に移流される。
【0038】好気槽9内には、槽内を好気性雰囲気に保
つために、ブロワ25に接続された散気管23が設置さ
れている。また、好気性微生物によって懸濁物液の好気
的生物分解を行なうために、好気槽9内には微生物の付
着体(第2の微生物担持体)16が設けられている。こ
の付着体16は、ポリプロピレン、ポリカーボネート、
フェノール樹脂等の樹脂、又は、セラミックス、活性炭
等の後述する液温40〜60℃に耐えられる耐熱性及び
耐久性のある材質によって形成されており、好ましく
は、ヘチマ状、円筒状に形成した網、球状に形成した骨
格、小円筒状、波板状、ハニカム状、発泡体(スポンジ
状)等の比表面積の大きい形状を成している。
【0039】少なくとも嫌気槽8及び好気槽9の液温を
40〜60℃に設定した場合に、微生物の活性を高める
ために、生ごみ処理装置1(図1では、好気槽9)には
加温手段としての加温ヒータ19が取り付けられてい
る。加温ヒ一夕19は、温度センサと制御器とを備えて
おり、例えば、設定液温が40℃の場合、槽内が40℃
以下になると作動スイッチが入り、42℃以上になると
作動スイッチが切れるようになっている。
【0040】処理水槽10からは上方に向かって配管
(移送手段)26が延びている。配管26の上端側は前
処理槽7に設置された分離装置11に向かって延びてい
る。また、処理水槽10内の処理水の一部を配管26を
介して分離装置11に流して分離装置11の目詰まりを
防止するために、配管26には計量装置を有する移送ポ
ンプ(移送手段)17が設けられている。移送ポンプ1
7としては、エアリフトポンプ又は電動ポンプを用いる
ことができるが、本実施の形態では、コストの安いエア
リフトポンプが使用される。なお、処理水槽10内の処
理水を生ごみ処理装置1の外部に排出するために、放流
管18が処理水槽10の上部で開口している。
【0041】また、食器の洗い水等、固形物をほとんど
含まない汚濁度の低い水を前処理槽7に流すことなく下
水道、浄化槽、側溝等の系外に直接に放流させるため
に、生ごみ処理装置1は、ディスポーザ2から延びる配
管4に接続されるバイパス管6を有している。このバイ
パス管6には、ディスポーザ2と連動して作動する開閉
弁5が設けられている。開閉弁5は、ディスポーザ2が
作動している時には閉じて、懸濁物液を前処理槽7に流
入させる。また、開閉弁5は、ディスポーザ2の作動が
停止している時には開いて、食器の洗い水等を配管4か
ら分岐するバイパス管6を通じて下水道、浄化槽、側溝
等の系外に直接に放流させる。
【0042】次に、上記構成の生ごみ処理装置1の動作
について説明する。
【0043】家庭や飲食店等で使われる野菜、果物、肉
類、魚介類等の生ごみは、流し台27に装着されたディ
スポーザ2によって1〜2mm程度に破砕され、この時
に加えられる水道水とともに固形物懸濁液となって配管
4から前処理槽7へと移流される。
【0044】なお、ディスポーザ2の生ごみ投入口3に
は、ディスポーザ2による破砕によって生じた固形物懸
濁液だけでなく、食器の洗い水等も流入される。この洗
い水を固形物懸濁液とともに生ごみ処理装置1に移流さ
せると、生ごみ処理装置1への水量負荷が高くなり、装
置容量が大きくなるという問題が生じる。そのため、固
形物をほとんど含まない汚濁度の低い食器等の洗い水
は、配管4から分岐するバイパス管6を介して下水道、
浄化槽、側溝等の系外に直接に放流される。具体的に
は、ディスポーザ2が作動している時には、前記開閉弁
5が閉じて、固形物懸濁液が配管4を経て前処理槽7に
流入される。また、ディスポーザ2の作動が停止されて
いる時には、開閉弁5が開いて、食器等の洗い水が配管
4からバイパス管6を介して下水道、浄化槽、側溝等の
系外に直接に放流される。これにより、生ごみ処理装置
1への水量負荷が低減される。
【0045】前処理槽7内に移流された固形物懸濁液
は、分離装置11によって固形物懸濁液が固形物と懸濁
物液に分離される。すなわち、前処理槽7では、後続の
嫌気槽8及び好気槽9への汚濁負荷を低減するとととも
に槽内の汚泥発生量を低減するために、固形物懸濁液中
の固形物が分離・可溶化される。
【0046】固形物懸濁液中に含まれる骨、貝殻、卵殻
等の固形物は、生物分解が行なわれ難く、後続の嫌気槽
8及び好気槽9に移流されると、分解されずに付着体1
5,16に付着して微生物処理の弊害となるばかりか、
槽底部に堆積して処理水悪化の原因となる。一方、固形
物懸濁液中の米粒、野菜・果物屑、肉魚類等の生物分解
性固形物も、一般に生物分解速度が遅く、そのまま後続
の嫌気槽8及び好気槽9に移流させると、分解されない
まま微生物の付着体15,16に付着して生物処理の弊
害となる。
【0047】そのため、本実施の形態の生ごみ処理装置
1においては、固形物懸濁液が前処理槽7の流入部32
に設けられた分離装置11によって、固形物と懸濁物液
とに分離される。分離装置11によって分離された固形
物は、移流管30を介して、仕切板13で区画された下
室29に移送され、固形物可溶化装置12によって微生
物分解性有機物に分解される。また、分離装置11によ
って分離され得なかった固形物及び懸濁物液は上室28
に移流される。また、分離装置11で分離されずに上室
28に流入した固形物は、仕切板13の上面に沈降して
滑り落ち、開口31から下室29へと移送される。無
論、この固形物も固形物可溶化装置12によって微生物
分解性有機物に分解される。
【0048】固形物可溶化装置12による固形物の分解
によって生成された微生物分解性有機物は、仕切板13
の開口部31を通って前処理槽7の上室28に移動し、
上室28内の固形物及び懸濁物液とともに、流量調整装
置14によってその一定量が嫌気槽8に移流される。な
お、分離・可溶化後に前処理槽7に残留する固形物は、
維持管理の際などにおいて、水中ポンプ等を使用して系
外に排出される。
【0049】流量調整装置14によって前処理槽7から
嫌気槽8への懸濁物液の流れを制御するのは以下の理由
による。すなわち、前処理槽7への懸濁物液の流入はデ
ィスポーザ2の使用時のみであるため、前処理槽7に対
しては懸濁物液が間欠で短時間に流入することになる。
このような大きな流量変動があると、前処理槽7では固
形物の分離機能が低下し、また、後段の嫌気槽8及び好
気槽9の処理性能も不安定なものとなる。したがって、
この流量変動を平均化して処理の安定化を図るために、
前処理槽7に流量調整装置14が設けられている。
【0050】流量調整装置14を介して嫌気槽8に移送
された懸濁物液は、嫌気槽8内の付着体15に繁殖させ
た嫌気性微生物の作用によって固形物が可溶化され有機
物が嫌気的生物分解される。この場合、嫌気性微生物の
活性は、好気槽9に設けられたヒータ19の作用を間接
的に受け(嫌気槽8にもヒータ19が設けられている場
合にはその作用を直接的に受け)、高まっているため、
嫌気的生物分解効率(速度)は非常に大きい。
【0051】また、嫌気槽8で余剰に発生した汚泥は、
槽上部にスカムとして、また、槽底部に堆積汚泥として
貯留される。しかし、堆積汚泥がある一定量を越える
と、これが懸濁物液の流入時に巻き上げられ移流管24
を通過して好気槽9に移流してしまう。そのため、本実
施の形態では、前処理槽7が低液位(L.W.L)にな
ると、液位センサ20からの信号によって開閉弁22が
開いて、嫌気槽8の堆積汚泥を含む液が前処理槽7に移
流される。なお、前述したように、前処理槽7の液位が
調整液位(C.W.L)に達すると、開閉弁22は閉じ
られる。したがって、前処理槽7の槽内液が配管21を
通って嫌気槽8に逆流することはない。
【0052】嫌気槽8で嫌気処理が施された懸濁物液
は、移流管24を通って自然流下により好気槽9に移流
され、槽内の微生物付着体16に付着した好気性微生物
によって好気分解される。この場合、好気槽9内は、ブ
ロワ25に接続された散気管23の作用により好気性雰
囲気に保たれ、また、ヒータ19の作用(液温が40〜
60℃に設定)により好気性微生物の活性が高まってい
るため、好気分解効率(速度)は非常に大きい。
【0053】好気槽9で好気分解を受けた懸濁物液は、
処理水として好気槽9の下部を通って処理水槽10に移
流される。処理水槽10では、移送ポンプ17によって
処理水の一部が配管26から前処理槽7に常時循環され
るとともに、残りの処理水が放流管18を通じて装置外
に排出される。配管26を通じて流れる処理水は、前処
理槽7の流入部32に設けられた分離装置11に向けて
上側から流し落とされ、分離装置11の目詰まりを防止
する。
【0054】このように、ディスポーザ2から配管4を
通じて送られてくる固形物懸濁液は、前処理槽7と嫌気
槽8と好気槽9とを経て固形物が分解されて低BODま
で処理された後、処理水槽10を経て処理水槽10の上
部に設けられた放流管18から処理水として下水道、浄
化槽、側溝等の装置外に放流される。
【0055】次に、上記構成の生ごみ処理装置1を用い
て行なった固形物懸濁液分解試験の結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】なお、この試験において、生ごみ処理装置
1の全有効容量は120L(リットル)に設定した。ま
た、各槽の容量は、前処理槽7が45L、嫌気槽8が3
0L、好気槽9が30L、処理水槽10が15Lとし
た。前処理槽7の流入部32に設けられる分離装置11
には1.2mmの見開き構造を有する板を使用した。こ
の場合、前記板は水平面に対して60°の角度で設置し
た。また、固形物可溶化装置12には、出力120W、
周波数47kHzの超音波発生装置を使用した。前処理槽
7の上室28に設置される液位センサ20にはステンレ
ス製の棒状電極式センサを使用した。
【0058】また、開閉弁22が閉じる調整液位(C.
W.L)は、前処理槽7を低液位(L.W.L)にし且
つ嫌気槽8を定常液位にした後に開閉弁22を開けて前
処理槽7と嫌気槽8との液位が平衡に達した位置よりも
30mm低い位置(C.W.L)に設定した。また、前
処理槽7及び処理水槽10に設置される移送ポンプ1
4,17にはエアリフトポンプを用い、ブロワ25から
分岐させた空気をエアリフトポンプに供給した。また、
これら2つのエアリフトポンプ14,17には、移送量
を調整する計量装置を設け、前処理槽7から嫌気槽8へ
の移送量は間欠で流入する固形物懸濁液量を24時間に
平均化した時間当りの流量(Q)の4倍(4Q)量に設
定した。すなわち、固形物懸濁液流入量IQと処理水槽
10のエアリフトポンプ17から移送されてくる量3Q
とを合わせた量である4Qを移送させるようにした。
【0059】また、前処理槽7の上部には流量調整部
(H.W.LとL.W.Lとの間)を設けた。嫌気槽8
及び好気槽9には、微生物の付着体15,16としてポ
リプロピレン製のへチマ状濾材を用い、有効容量の70
%を固定床として液没させるように充填した。また、好
気槽9には、ブロワ25に接続した散気管23により空
気曝気を行ない、さらに、バイプ状ステンレス製の加温
ヒータ19を配して槽内液を40〜42℃(設定液温=
40℃)に保温した。
【0060】また、ディスポーザ2で破砕した生ごみの
固形物懸濁液(BOD=5100mg/L、SS=53
00mg/L)25Lを朝、昼、夕の3回/日に分けて
毎日前処理槽7に投与した。なお、別に40℃で馴養し
た好気性菌を好気槽9に植種して試験を開始した。
【0061】また、液温に関する比較例として、生ごみ
処理装置1の槽内液を20〜22℃(設定液温=20
℃)に調整し、20℃で馴養した好気性菌を好気槽9に
植種した試験も行なった。なお、表1の値は定常状態に
なってからの結果を示している。
【0062】表1に示されるように、装置1内を40℃
に加温すると、加温を行なわない比較例と比較して、B
OD除去速度が高まり、結果として、処理水BOD及び
処理水SSが大きく低減した。また、汚泥転換量につい
ても、実施例の値は比較例と比較して大幅に低減されて
いる。すなわち、本実施の形態の生ごみ処理装置1を用
いれば、固形物懸濁液のBODが大幅に低減し、固形物
の減量化を図れることが分かる。
【0063】以上説明したように、本実施の形態の生ご
み処理装置1によれば、嫌気槽8及び好気槽9において
固形物懸濁液中の有機物が嫌気分解及び好気分解される
前に、前処理槽7で固形物懸濁液が分離装置11及び固
形物可溶化装置12により分離・可溶化される。このよ
うに、前処理槽7を備えることにより、別装置を用いな
いで、固形物懸濁液から分離された固形物を効果的に下
室29へ沈降させることができるので、装置を大きくす
ることなく固形物懸濁液の汚濁量を低減することができ
る。また、前処理槽7で固形物懸濁液を固形物と懸濁物
液とに効果的に分離しているので、後続の嫌気槽8及び
好気槽9への汚濁負荷が低減されるとともに、嫌気槽8
及び好気槽9における生物分解に固形物による悪影響が
及ばないため、生物分解の分解効率を向上することがで
きる。しかも、固形物可溶化装置12により、固形物を
効率的に可溶化しているので、固形物の減量化が容易に
実現される。
【0064】また、嫌気槽8及び好気槽9に設けられた
付着体15,16による生物処理に固形物による悪影響
が及ばないため、付着体15,16による分解効率が向
上するとともに、付着体15,16の分解性能が長期間
にわたって維持される。したがって、装置の維持管理が
し易い。また、前処理槽7内の懸濁物液は、流量調整装
置14によってその一定量が嫌気槽8に移流される。し
たがって、流量変動が平均化され、前処理槽7における
固形物懸濁液の分離機能及び嫌気槽8と好気槽9の処理
性能が安定に維持される。また、移送ポンプ17によっ
て処理水槽10内の処理水の一部が配管26から前処理
槽7の分離装置11に移送されるため、分離装置11の
目詰まりが防止される。
【0065】また、本実施の形態の生ごみ処理装置で
は、加温ヒータ19によって嫌気槽8内及び好気槽9内
の液の温度が40〜60℃に維持される。したがって、
加温ヒータ19の作用(液温が40〜60℃に設定)に
より好気性微生物の活性が特に高まるため、好気分解効
率(速度)が更に高くなる。
【0066】また、本実施の形態の生ごみ処理装置で
は、開閉弁22が液位センサ20からの信号によって開
閉される。したがって、嫌気槽8内への懸濁物液の流入
時に、嫌気槽8の堆積汚泥が巻き上げられて好気槽9に
移流してしまうことを防止できる。この場合、特に、前
処理槽7の上室28の液位が嫌気槽8の液位よりも常時
低い状態に設定され、開閉弁22が開動作されると、嫌
気槽8から前処理槽7の下室29に向かう流れが生じる
ようになっているため、前処理槽7の槽内液が配管21
を通って嫌気槽8に逆流することがない。
【0067】
【発明の効果】請求項1に記載の生ごみ処理装置によれ
ば、第1の室と第2の室とを有する前処理槽とを備える
ことにより、別装置を用いないで、固形物懸濁液から分
離された固形物を効果的に第1の室へ沈降させることが
できるので、装置を大きくすることなく固形物懸濁液の
汚濁量を低減することができる。
【0068】請求項2に記載の生ごみ処理装置によれ
ば、請求項1に記載の生ごみ処理装置と同様な効果を奏
するとともに、仕切板を備えることにより、固形物と懸
濁液とを確実に区分けすることができる。また、仕切板
は開口部を有しているので、固形物を槽底部に沈降させ
ると共に、第1の室の懸濁物液を第2の室に移流させる
ことができる。
【0069】請求項3に記載の生ごみ処理装置によれ
ば、前処理槽を備えることにより、別装置を用いない
で、固形物懸濁液から分離された固形物を効果的に第1
の室へ沈降させることができるので、装置を大きくする
ことなく固形物懸濁液の汚濁量を低減することができ
る。また、前処理槽7で固形物懸濁液を固形物と懸濁物
液とに効果的に分離しているので、後続の嫌気槽及び好
気槽への汚濁負荷が低減されるとともに、嫌気槽及び好
気槽における生物分解に固形物による悪影響が及ばない
ため、生物分解の分解効率を向上することができる。
【0070】請求項4に記載の生ごみ処理装置によれ
ば、請求項1乃至3のいずれかに記載の生ごみ処理装置
と同様な効果を奏するとともに、第1の室の固形物は、
可溶化手段により可溶化されるので、固形物の減量化が
できる。
【0071】請求項5に記載の生ごみ処理装置によれ
ば、請求項3又は4に記載の生ごみ処理装置と同様な効
果を奏するとともに、加温手段の作用により、嫌気性或
いは好気性微生物の活性が高まるため、嫌気的或いは好
気的生物分解効率(速度)が高くなる。
【0072】請求項6に記載の生ごみ処理装置によれ
ば、請求項3乃至5のいずれかに記載の生ごみ処理装置
と同様な効果を奏するとともに、前処理槽内の固形物懸
濁液は、流量調整手段によってその一定量が嫌気槽に移
流される。したがって、流量変動が平均化され、前処理
槽における固形物の分離機能及び嫌気槽と好気槽の処理
性能が安定に維持される。
【0073】請求項7に記載の生ごみ処理装置によれ
ば、請求項3乃至6のいずれかに記載の生ごみ処理装置
と同様な効果を奏するとともに、移送手段によって処理
水槽内の処理水の一部が配管から前処理槽の分離装置に
移送されるため、分離装置の目詰まりが防止される。
【0074】請求項8に記載の生ごみ処理装置によれ
ば、請求項5乃至7に記載の生ごみ装置と同様な効果を
奏するとともに、加温手段の作用により、液温が40〜
60℃に維持される。このとき、嫌気性或いは好気性微
生物の活性が、特に高まるため、嫌気的或いは好気的生
物分解効率(速度)が更に高くなる。
【0075】請求項9に記載の生ごみ処理装置によれ
ば、請求項3乃至8のいずれかに記載の生ごみ処理装置
と同様な効果を奏するとともに、センサからの信号によ
り、嫌気槽の沈殿汚泥が、自動的に且つ間欠に前処理層
に移流するので、嫌気槽内への懸濁物液の流入により、
嫌気槽の堆積汚泥が巻き上げられて好気槽に移流してし
まうことを防止できる。
【0076】請求項10に記載の生ごみ処理装置によれ
ば、請求項9に記載の生ごみ処理装置と同様な効果を奏
するとともに、前処理槽の槽内液が配管を通って嫌気槽
に逆流することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る生ごみ処理装置を概
略的に示した断面図。
【符号の説明】
1…生ごみ処理装置、2…ディスポーザ、3…生ごみ投
入口、4…配管、5…開閉弁、6…バイパス管、7…前
処理槽、8…嫌気槽、9…好気槽、10…処理水槽、1
1…固形物分離装置、12…固形物可溶化装置(可溶化
手段)、13…仕切板、14…流量調整装置(流量調整
手段)、15,16…付着体(微生物担持体)、17…
移送ポンプ(移送手段)、18…放流管、19…加温ヒ
ータ(加温手段)、20…液位センサ、21…配管、2
2…開閉弁、23…散気管、24…移流管、25…ブロ
ワ、26…配管、27…流し台、28…上室(第2の
室)、29…下室(第1の室)、30…移流管、31…
開口部、32…流入部、33…移流防止機構。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 破砕された生ごみの固形物懸濁液を固液
    分離する分離装置と、 槽内に分離装置によって分離される固形物が移流される
    第1の室と、分離装置を通過する懸濁物液が移流される
    第2の室とを有する前処理槽と、を備えることを特徴と
    する生ごみ処理装置。
  2. 【請求項2】 前処理槽は、第1の室と第2の室とを仕
    切る仕切板を備え、この仕切板は、第1の室と第2の室
    とを連通させる開口部を有することを特徴とする請求項
    1に記載の生ごみ処理装置。
  3. 【請求項3】 ディスポーザで破砕された生ごみの固形
    物懸濁液を固液分離する分離装置と、 槽内に分離装置によって分離される固形物が移流される
    第1の室と、分離装置を通過する懸濁物液が移流される
    第2の室と、第1の室と第2の室とを仕切り且つ連通さ
    せる開口部を有する仕切板とを備える前処理槽と、 前処理槽の第2の室に接続され、第2の室から移流され
    る懸濁物液を嫌気的生物分解させる嫌気槽と、 嫌気槽に接続され、嫌気槽から移流する懸濁物液を好気
    的生物分解させる好気槽と、 好気槽に接続され、好気槽から移流される好気的生物分
    解後の処理水を貯留する処理水槽と、 を備えることを特徴とする生ごみ処理装置。
  4. 【請求項4】 前処理槽の第1の室に設けられ、第1の
    室内の固形物を可溶化する可溶化手段を備えることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の生ごみ処理
    装置。
  5. 【請求項5】 嫌気槽と好気槽の少なくとも一方に設け
    られ、槽内の懸濁物液を加温する加温手段を備えること
    を特徴とする請求項3又は4に記載の生ごみ処理装置。
  6. 【請求項6】 第2の室から嫌気槽への懸濁物液の移流
    量を調整する流量調整手段を備えることを特徴とする請
    求項3乃至5のいずれかに記載の生ごみ処理装置。
  7. 【請求項7】 処理水槽内の処理水の一部を前処理槽の
    分離装置に向けて移送する移送手段を備えることを特徴
    とする請求項3乃至6のいずれかに記載の生ごみ処理装
    置。
  8. 【請求項8】 加温する温度は、嫌気槽内及び好気槽内
    の液の温度を40〜60℃に維持することを特徴とする
    請求項5乃至7のいずれかに記載の生ごみ処理装置。
  9. 【請求項9】 嫌気槽の下部と前処理槽の第1の室の下
    部とを接続する配管と、該配管に介挿される開閉弁と、
    前処理槽の第2の室内の懸濁物液の液位を検知するセン
    サとを備え、該開閉弁が該センサからの信号によって開
    閉されることを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに
    記載の生ごみ処理装置。
  10. 【請求項10】 前処理槽の第2の室の液位が嫌気槽の
    液位よりも常時低い状態に設定され、開閉弁が開動作さ
    れると、嫌気槽から前処理槽の第1の室に向かう流れが
    生じることを特徴とする請求項9に記載の生ごみ処理装
    置。
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