JP2003024930A - 雑排水浄化装置及び浄化システム - Google Patents

雑排水浄化装置及び浄化システム

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JP2003024930A
JP2003024930A JP2001346578A JP2001346578A JP2003024930A JP 2003024930 A JP2003024930 A JP 2003024930A JP 2001346578 A JP2001346578 A JP 2001346578A JP 2001346578 A JP2001346578 A JP 2001346578A JP 2003024930 A JP2003024930 A JP 2003024930A
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wastewater
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mesh container
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JP2001346578A
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Wahei Mishima
和平 三嶋
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SHIATORU CATALYZER LABORATORY KK
SORA CATALYZER LAB CO Ltd
SORA CATALYZER LABORATORY CO Ltd
Maruka Corp
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SHIATORU CATALYZER LAB KK
SHIATORU CATALYZER LABORATORY KK
SORA CATALYZER LAB CO Ltd
SORA CATALYZER LABORATORY CO Ltd
Maruka Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品加工工場や飲食店等で排水処理のために
使用されているグリーストラップ内の汚濁処理を効率的
に行う浄化装置において、コスト増、大型設備の増設等
の不利不便を伴うことなく、グリーストラップの処理能
力を超えた量の油脂成分や有機物残渣を含んだ雑排水を
可能な限り事前に浄化処理して、グリーストラップの処
理能力に見合った量の油脂成分等を含んだ雑排水を常に
供給することにより、グリーストラップを有効に機能さ
せることを可能とした雑排水浄化装置及び浄化システム
を提供する。 【解決手段】 油脂成分及び有機物残渣を含む雑排水を
供給する雑排水供給手段から供給された雑排水を内部に
受け入れて水分を通過させ残渣を内部に保持する有底の
メッシュ容器20と、メッシュ容器を包囲する外容器2
1と、メッシュ容器の上方に配置されて外容器内壁とメ
ッシュ容器外壁との間のギャップ内に浄水を供給して外
容器内壁を主として洗浄する浄水供給手段26と、を備
え、メッシュ容器内に保持された残渣による濾過作用、
及び油脂分吸着作用によって、雑排水を浄化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油脂成分や有機物
残渣を含んだ雑排水の浄化装置及び浄化システムに関す
るものであり、特に、食品加工工場や飲食店等で排水処
理のために使用されているグリーストラップ内の汚濁処
理を効率的に行う装置である。更に食品加工工場や飲食
店に限らず、例えば、工場から排出される有機物や油脂
類を含んだ雑排水の浄化装置として有効な技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】食品加工工場やレストランなど、調理に
油を使用している業務用厨房等から出る雑排水には多量
の有機物、油脂成分、更にはビニル、紙、楊枝等の異物
が含まれている。食品関係以外でも多くの工場から排出
される産業排水や、一般の生活雑排水には、油脂成分や
食品カス等の有機物残渣を含んだものが多い。大型の業
務用及び産業排水では、この油脂成分を含んだ汚物を直
接河川に流す事はもとより、下水に排出する事も法律で
禁止されている。スカムとこの油脂成分を分解し、自然
環境に無害なレベルにもっていくためには、膨大な下水
処理費用が掛かるためである。そのため大型の食品加工
工場やレストランでは、雑排水をグリーストラップなど
に一旦入れ、油脂成分や残渣物を除いた状態にしてから
合併槽処理を行っている。食品加工工場や飲食店で行わ
れている油脂成分や残渣物の除去方法には、自然浮遊
法、加圧浮上法、薬品沈殿法、濾過法、吸着法、微生物
処理および曝気処理など、様々な処理方法がある。更
に、これらの処理方法で除去しきれない場合には、専用
の浄化槽が汚濁であふれる恐れがあるため、定期的に網
ですくったりバキュームカーにより汚濁を吸い出すとい
った清掃を行う。
【0003】しかしながら、油溜桝またはグリーストラ
ップなどの専用の浄化槽で行われる上記の除去方法で
は、汚濁物質を十分に除去できないのが実情である。例
えば、微生物処理などは最も人に優しい方法であるが、
投与した微生物の処理能力が優勢な間は機能しているも
のの、直ぐに共食いが始まり、有用菌も不活性化し、投
与後数日間程度しか油脂成分の分解能力は維持されない
のが普通である。その結果、浄化槽内にはスカムが形成
され、悪臭の発生源となったり、有害雑菌や害虫又は有
害な小動物の繁殖の場と化してしまう。また、分解され
ずに残った汚濁物質を網ですくったりバキュームカーで
吸い上げる方法では、吸い出した汚濁物質を最終的に産
業廃棄物として処理する必要があるが、汚濁物質を簡便
に分解する方法がないため、自然環境に負荷をかけない
最終処理が難しく処理費の高騰を招いている。また、汚
濁物質を除去した後の排水についても、その後、大型の
合併槽において活性汚泥等での浄化を行っているが、実
際には合併槽の処理能力も不足しており排水基準を満足
しないものが多く、他に方法がなく苦慮している。すな
わち、現在行われているグリーストラップの浄化方法で
は、雑排水から浮遊物質(スカム)、有機物、油脂成分
を完全に取り除くのが大変難しいため、合併槽内でも微
生物処理を行っているが油脂成分の若干の部分は、どう
しても未処理のまま流出してしまうのであり、これを完
全に行う場合には多大な設備投資が必要でありコストの
上昇を招く。
【0004】このような不具合を解消するため、本出願
人らは、特許第3007333号等において、雑排水を
貯留する貯留槽と、該貯留槽内に入れられた多孔質且つ
水分子に対して酸化還元作用をおよぼす性質を有する緑
泥片岩を含んだ構成体と、貯留槽の雑排水中に触媒装置
を通したエアーを放出して雑排水を活性化された空気に
より攪拌するエアー放出手段と、を備えた雑排水の浄化
装置を提案した。緑泥片岩の多孔内には油脂成分を分解
する微生物を有しているため、グリーストラップ内の油
脂成分を含んだ雑排水から自然環境に優しい方法で油脂
成分をほぼ完全に分解し除去することが可能となり、更
に、低コストで設置および維持する事の出来る雑排水の
浄化装置を提供することが可能となった。しかし、上記
特許第3007333号に係る雑排水の浄化装置にあっ
ては、大量の油脂分と、生ゴミ、食品かす等の有機物残
渣(多くは、家庭や厨房などから排出されてくる加熱処
理済みの食物かす)を含む雑排水が短期間に集中して排
出されてきた場合に、上記微生物によって分解不可能な
大きな生ゴミが貯留槽内に溜まり、短時間(1〜2時
間)に発酵、腐食してスカムとなって異臭を放ち、周辺
の衛生環境を悪化させることがある。このような生ゴミ
等を多量に含んだ雑排水による不具合を解決するために
は、上記生物的処理を施す前に、貯留槽内に溜まろうと
する生ゴミ等を水分とともに汚泥ポンプによって強制的
に吸引して槽外に排出する必要があるが、槽外へ排出し
た生ゴミ及び油脂を含む雑排水は、そのまま河川や下水
に放流できないため、再度浄化処理を施す必要がある。
この場合、生ゴミについては雑排水中から生ゴミだけを
取り出して消却処分する等の廃棄処理を行い、更に残っ
た水分については油脂を除去する等の浄化処置を施した
上で河川等に放流する必要があった。このように、従来
はグリーストラップの他に、生ゴミと油脂分について夫
々格別の浄化設備を設ける必要があったため、設備の大
型化、コストアップを回避することができなかった。
【0005】また、汚泥ポンプによってグリーストラッ
プ内の生ゴミ等を吸引して生ゴミ処理装置にて処分する
場合には、ある程度大量の生ゴミ等を処理するのでない
限り装置の稼働効率が低下するので、頻繁に吸引して少
量の生ゴミ等を槽外へ取り出して頻繁に処理する訳には
行かない。更に、汚泥ポンプによって雑排水を吸引する
場合には、大量の汚水も一緒に吸引することになるた
め、吸引動作を常時行って大量の水を別途浄化した上で
グリーストラップ外へ排出する訳には行かず、ある程度
多量の生ゴミが堆積した時点で必要な時間だけ吸引作業
を行う必要がある。従って、通常は2、3日に一度程度
の頻度で吸引作業が行われる。しかし、油脂成分や生ゴ
ミはグリーストラップ内の雑菌の作用によって短時間で
腐食しスカムとなり易いばかりでなく、雑菌を増殖させ
易いため、2、3日に一度という従来の吸引作業の作業
間隔では、悪臭や周辺の衛生環境悪化を回避することは
困難であった。仮に作業間隔を1日に1度以上に増やし
たとしても、夏期は勿論、冬期であっても悪臭等の不具
合を解決することは困難である。しかも油脂分は生ゴミ
に付着し易いため、油脂分を吸着して硬化した生ゴミを
グリーストラップ内から吸引するためには出力の大きい
ポンプを使用する必要があり、そのため、さらなるコス
トアップを避けることができなかった。更に、吸引ポン
プの停止中に、回転式の吸引ノズルの回転軸や吸引口に
油脂分や残渣物が付着して回転不良や目詰まりによる吸
引不良を起こす原因となりやすかった。更に、雑排水の
排出源から排出される雑排水の排水量、排水時間は一定
ではなく、予想ができない。このため、従来のように吸
引間隔が長い場合には、排出源から不定期に多量の排水
が行われることにより、排水を受ける貯留槽がオーバー
フローし、生ゴミ等を吸引する前に浄化槽側へ流れ込ん
でしまう等の不具合があった。さらに、従来排水源から
排出される雑排水が浄化槽に達する前にカゴ状のフィル
タを配置して生ゴミ等の大きな異物を直接除去するよう
にしたものも提案されてはいるが、この場合にはカゴ内
に溜まった生ゴミ、油脂成分等は、大量に排水されてく
る雑排水によって常時洗い流されるため、後段の浄化槽
内には細かい生ゴミや油脂成分が大量に溜まり、浄化槽
の処理能力を超えた状態となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みて
なされたものであり、食品加工工場や飲食店等で排水処
理のために使用されているグリーストラップ内の汚濁処
理を効率的に行う浄化装置において、コスト増、大型設
備の増設等の不利不便を伴うことなく、グリーストラッ
プの処理能力を超えた量の油脂成分や有機物残渣を含ん
だ雑排水を可能な限り事前に浄化処理して、グリースト
ラップの処理能力に見合った量の油脂成分等を含んだ雑
排水を常に供給することにより、グリーストラップを有
効に機能させることを可能とした雑排水浄化装置及び浄
化システムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、油脂成分及び有機物残渣を含む
雑排水を供給する雑排水供給手段と、該雑排水供給手段
から供給された雑排水を内部に受け入れて前記水分を通
過させ前記残渣を内部に保持する有底のメッシュ容器
と、該メッシュ容器の少なくとも側面及び底面との間に
所定のギャップを隔ててメッシュ容器を包囲する外容器
と、該メッシュ容器を通過した水分を排出するために外
容器下部に接続された水分排出手段と、該メッシュ容器
の上方に配置されて前記外容器内壁とメッシュ容器外壁
との間のギャップ内に浄水を供給して外容器内壁を主と
して洗浄する浄水供給手段と、を備え、前記メッシュ容
器内に保持された残渣による濾過作用、及び油脂分吸着
作用によって、雑排水を浄化することを特徴とする。レ
ストラン、食堂、家庭等から排出される雑排水中には、
油脂成分、有機残渣等の汚染物質が多量に含まれてお
り、従来のグリーストラップや、これに配設される種々
の浄化装置を用いた場合には、短時間で汚染物質が腐敗
してスカムとなり、衛生状態の悪化をもたらす。これに
対して本発明では、グリーストラップ等に排出源からの
雑排水を直接排出するのではなく、その前段階として物
理的浄化手段によって可能な限り油脂成分、有機残渣を
除去するようにして、最終的に下水に排出される排水中
の汚染物質を大幅に低減させることを可能とした。この
物理的浄化手段は、網目状の側面と底面を備えたメッシ
ュ容器内に未処理の雑排水を供給して大半の異物を捕捉
する一方で、有機残渣等の異物自体が有する油脂吸着能
力を利用して油脂成分を吸着除去した状態で排水を第2
の浄化装置に排出する。一方、メッシュ容器は一日に一
度程度の短期間に外容器から取り出して内部のゴミを廃
棄して新たな使用に供されるが、この際、外容器内部や
メッシュ容器外面が汚損していると不快であるため、メ
ッシュ容器の上方に位置する浄水供給手段により水道水
等の浄水を強い圧力で外容器内部やメッシュ容器外面に
散布して、これらを常に清潔に保つ。請求項2の発明
は、油脂成分及び有機物残渣を含む雑排水を供給する雑
排水供給手段と、該雑排水供給手段から供給された雑排
水を内部に受け入れて前記水分を通過させ前記残渣を内
部に保持する有底のメッシュ容器と、該メッシュ容器の
少なくとも側面及び底面との間に所定のギャップを隔て
てメッシュ容器を包囲する外容器と、該メッシュ容器を
通過した水分を排出するために外容器下部に接続された
水分排出手段と、該メッシュ容器の外周面と該外容器の
内壁との間に配置されてメッシュ容器の外周面に浄水を
供給して洗浄する浄水散布装置と、を備え、前記メッシ
ュ容器内に保持された残渣による濾過作用、及び油脂分
吸着作用によって、雑排水を浄化することを特徴とす
る。この発明は、主としてメッシュ容器の外周面に浄水
を強力な圧力にて散布して洗浄したり、メッシュ穴から
外部へ流出しようとする残渣等を押し戻すようにするの
で、メッシュ容器の外面を常に洗浄できる。
【0008】請求項3の発明は、前記有機物残渣は、加
熱処理を受けた生ゴミであることを特徴とする。レスト
ラン等の厨房から排出される雑排水中に含まれる有機物
残渣は、加熱処理を受けた状態にある生ゴミであること
が多いため、油脂を吸着する能力が強く、濾過能力に優
れている。請求項4の発明は、前記浄水供給手段は、回
転することによって前記ギャップ内に浄水を的確に供給
する回転ノズルを備えていることを特徴とする。浄水供
給手段として、回転ノズルを用いるので、効率的に外容
器とメッシュ容器間のギャップ内に浄水を強力に散布す
ることにより、両者を洗浄できる。請求項5の発明は、
前記メッシュ容器の底面に雑排水中の微細な残渣がメッ
シュを通過することを阻止するフィルタを配置し、該フ
ィルタは間隙を介して配置した多段フィルタであること
を特徴とする。排出源からほぼ直接に物理的浄化手段に
供給される雑排水中には細かい液状、或いは粉状の残渣
等も多量に含まれているため、メッシュ容器の目から流
出することがある。これを捕捉して第2の浄化装置側へ
移動することを防止するために、フィルタを用いる。請
求項6の発明は、前記ギャップ又は間隙内には、前記浄
水供給手段から供給される浄水を通過させる際に浄水中
に有用微生物を浸出させるフィルタを配置したことを特
徴とする。このフィルタに用いる濾材は、後述する有用
微生物を多孔内に棲息させている天然の岩石を粉々にし
たものであり、浄水により流出して雑排水中に入り込
み、浄化することができる。
【0009】請求項7の発明は、前記フィルタとして、
多孔質かつ水分子に対して酸化還元作用を及ぼす性質を
有する緑泥片岩を含んだ構成体が使用されていることを
特徴とする。請求項8の発明は、前記構成体に含まれて
いる緑泥片岩は宙石であることを特徴とする。請求項9
の発明は、前記雑排水供給手段は、雑排水タンクに貯留
された雑排水を汲み上げて前記雑排水浄化装置に供給す
る手段であり、前記雑排水浄化装置の水分排出手段から
排出された水分を第2の浄化装置に供給するように構成
されていることを特徴とする。物理的浄化手段である雑
排水浄化装置により浄化した排水は、そのまま下水等に
排出するのではなく、第2の浄化装置により微生物を利
用した浄化処理を受けることにより、最終的に下水に排
出可能な状態とすることができる。請求項10の発明
は、前記雑排水浄化装置の水分排出手段から排出された
水分を前記第2の浄化装置に供給する前に少なくとも一
度前記雑排水タンクに戻してから雑排水浄化装置に再供
給することを特徴とする。雑排水浄化装置にて一度浄化
を受けただけの排水中には、依然として無視できない量
の異物が含まれていることがあるので、2度以上繰り返
し物理的浄化を実施することにより、最終的に排出され
る排水中の浄化度を高めることができる。請求項11の
発明は、前記第2の浄化装置は、油脂成分を含んだ雑排
水を浄化する雑排水の浄化装置であって、雑排水を貯留
する貯留槽と、該貯留槽内に入れられた次の1と2の性
質を有する緑泥片岩を含んだ構成体と、1 多孔質、2
水分子に対して酸化還元作用をおよぼす性質、前記貯留
槽の雑排水中に触媒装置を通したエアーを放出して雑排
水を活性化された空気により攪拌するエアー放出手段
と、を備えたことを特徴とする。
【0010】請求項12の発明は、前記緑泥片岩の多孔
に油脂成分を分解する微生物を有していることを特徴と
する。請求項13の発明では、前記雑排水供給手段は、
雑排水タンク内の底部近傍に沈殿した沈殿物を吸引する
と共に、雑排水タンク内の雑排水上層に浮遊する油脂分
及び残渣を吸引して、夫々前記雑排水浄化装置へ供給す
る少なくとも単一のポンプを備えていることを特徴とす
る。雑排水タンク内の雑排水中の油分や、比重の小さい
残渣は、比重が大きいために沈殿するゴミ類とは異な
り、雑排水の上層に浮上した状態となる。従って、主と
して雑排水タンクの内底部から吸引を行う構成としただ
けでは、浮上した状態にある油分等を的確に吸引して雑
排水浄化装置へ供給することは不可能である。そこで、
請求項13の発明では、少なくとも一つのポンプを用い
て、雑排水タンク内底部近傍の沈殿物と、雑排水上層の
油分等を同等に吸引して雑排水浄化装置へ供給するよう
に構成したものである。このため、部品点数の増大によ
る装置構成の複雑、大型化を招くことなく、雑排水タン
ク内の雑排水を洩れなく確実に雑排水浄化装置へ供給
し、浄化することができる。請求項14の発明では、前
記ポンプは、前記雑排水タンクの内底部近傍に配置さ
れ、雑排水タンク内に沈殿する沈殿物を吸引する吸引口
と、雑排水タンク内の雑排水上層に浮上する油脂分及び
残渣を吸引する吸引管と、を備えていることを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施の形態に
基づいて本発明を詳細に説明する。図1は本発明の一実
施形態にかかる雑排水浄化装置を備えたシステムの全体
略図、図2は本発明の雑排水浄化装置の一例の構成を示
す断面図、図3は雑排水浄化装置の分解斜視図である。
図1に示した浄化システムは、本発明の雑排水浄化装置
1を第2の浄化装置としての貯留槽2に組み合わせたシ
ステムである。本発明では、貯留槽(第2の浄化装置)
2は、食品加工工場や飲食店等(以下、排出源、とい
う)3から排出されてきた雑排水を直接受け入れて浄化
を行うわけではなく、後述するように、雑排水浄化装置
1によって雑排水中の有機残渣や油脂成分をある程度除
去されて汚濁濃度が十分に低減した状態の雑排水を浄化
する浄化機能を備えた浄化装置である。雑排水浄化装置
1は、図2にも示すように、排出源3の排出管3aから
排出される油脂成分及び有機物残渣を含む雑排水10を
一旦蓄える雑排水タンク11と、雑排水タンク11内の
雑排水10を吸い上げる管体12及びポンプ13から成
る該雑排水供給手段14と、雑排水供給手段14から供
給された雑排水を受入れて物理的な浄化方法によって油
脂成分及び有機物残渣をある程度まで除去する物理的浄
化手段15と、物理的浄化手段15によって油脂成分及
び有機物残渣を除去された水分17を貯留槽2に排出す
る水分排出手段16と、を備える。雑排水タンク11と
第2の浄化装置2とは仕切板18によって完全に区分け
され、連通していないため、雑排水タンク11内の雑排
水が直接第2の浄化装置2に流れ込むことはない。物理
的浄化手段15は、雑排水供給手段14によって雑排水
タンク11から汲み上げられて供給された雑排水10を
内部に受け入れて主に水分を通過させ油脂成分及び有機
物残渣を保持する有底メッシュ(パンチング)容器20
と、該メッシュ容器20の少なくとも側面及び底面との
間に所定のギャップGを隔ててメッシュ容器20を包囲
するステンレス板などから成る外容器21と、該メッシ
ュ容器20を通過した水分(一次処理済み排水)を貯留
槽2側に排出するために外容器21下部に接続された水
分排出手段16と、該メッシュ容器20の上方に配置さ
れて外容器内壁とメッシュ容器外壁との間のギャップG
内に水道水等の浄水25を供給して外容器内壁やメッシ
ュ容器側壁を主として洗浄する浄水供給手段26と、を
備えている。この物理的浄化手段15は、メッシュ容器
20内に保持された残渣30自体が有する濾過作用、及
び油脂成分吸着作用を利用して、雑排水10中からある
程度、油脂成分を除去させるようにした構成が特徴的で
ある。メッシュ容器20内に溜められて所定期間フィル
タとして機能した残渣30は、例えば一日に一度程度の
間隔で廃棄される。メッシュ容器20は、上面が開口
し、側周面と底面にメッシュ部(多数のパンチング小孔
を含む)を備えた構成を備え、上部開口周縁から外径方
向へ張り出したフランジ20aを外容器21の内壁に突
設した支持部21a上に着座させるように構成されてい
る。外容器21は、内部に保持したメッシュ容器20の
上部開口よりも上方に位置する側壁に雑排水供給手段1
4と接続されてメッシュ容器20の上部開口内に雑排水
を排出する排出孔21bが設けられている。外容器21
の上部は開口しており、外容器の上部開口には蓋35が
着脱可能に取り付けられる。一方、蓋35に設けた図示
しない穴からは浄水供給手段26が外容器内部に差し込
まれ位置決め固定される。浄水供給手段26は、蓋35
に形成した穴から外容器21内部に差し込まれ図示しな
い水道管と接続された管体26aと、管体26aの先端に
回転自在に支持され回転することによってギャップG上
部に水道水等の浄水を散布する回転ノズル26bを備え
ている。回転ノズル26bは、回転軸26cと、回転軸
26cから外径方向へ所定のピッチで突出した複数のノ
ズル部26eとを備えている。各ノズル部26eは、い
ずれもその先端から吐出する浄水25が直接ギャップG
内に供給され、メッシュ容器20の上部開口には入り込
まないように構成されている。メッシュ容器20内に浄
水が浸入すると、メッシュ容器内に堆積することによ
り、油脂成分を付着させた有機物残渣30が浄水によっ
て洗浄され、油脂成分が貯留槽2内に流出してしまうか
らである。回転ノズル26bは、水圧によって回転する
ように構成してもよいし、図示しないモータによって回
転させるように構成してもよい。いずれにしても、この
実施形態では、雑排水を吸い上げるポンプ13と回転ノ
ズル26bの回転動作とは連動するように構成されてい
る。したがって、雑排水供給手段14からメッシュ容器
20内に雑排水を供給する動作と、回転ノズル26bか
らギャップGの上部に浄水を供給する動作とが同時に行
われる。雑排水供給手段14から空の状態にあるメッシ
ュ容器20内に雑排水が供給されたとき、雑排水中の生
ゴミ等の有機物残渣、その他の異物がメッシュ容器内底
面に溜まる。メッシュ容器内底面に溜まった有機物残渣
30は、後からメッシュ容器内に供給されてくる雑排水
中の油脂成分の大半を吸着し、油脂成分がメッシュ容器
内部から外部へ排出されることを防止する。即ち、本発
明においては、雑排水を一旦物理的浄化手段15にくみ
上げてメッシュ容器内に有機物残渣をトラップし、残渣
をフィルタ材として利用して油脂成分を吸着除去する。
雑排水タンク11内に一旦貯留された雑排水を比較的短
いピッチで間欠的にくみ上げるため、雑排水タンク11
内の有機残渣は腐敗する暇が無く、腐敗する前にメッシ
ュ容器内に供給される。即ち、雑排水タンク11内に有
機残渣及び油脂成分が滞留する時間は極めて短い(例え
ば、20〜30分間)ため、有機残渣と油脂成分が雑菌
によって腐敗することにより形成されるスカムが発生す
る余地が無く、雑排水タンク11内の雑排水も衛生状態
は常に良好である。雑排水タンク11からメッシュ容器
20内に順次供給される雑排水もスカムや有害雑菌を含
んでいない。したがって、メッシュ容器内に捕捉された
残渣は、比較的長期にわたって腐敗せずにフィルタとし
て機能し続ける。即ち、生ゴミは汚水内では雑菌の作用
によってすぐに腐敗し始める。しかし、本発明では、生
ゴミが腐敗する前に吸引して取り出し、メッシュ容器内
で腐敗していない状態でフィルタとして用いられる。こ
のため、格別複雑高価な設備を必要とせずに、グリース
トラップを長時間にわたって正常に機能せしめ、しかも
衛生状態を維持することができる。メッシュ容器内でフ
ィルタとして使用された残渣は、一日1000食以内の
レストラン等において、通常一日に一度廃棄すればよ
く、その際、メッシュ容器も洗浄すればよい。一方、メ
ッシュ容器20内に雑排水を供給したときに、メッシュ
容器の側面のメッシュ部から外部に放出される雑排水の
飛沫(微小な有機残渣、油脂分を含む)は、当該メッシ
ュ容器の側面や外容器の内壁に付着しようとするが、雑
排水の供給中はメッシュ容器の側面や外容器の内壁には
回転ノズル26bから継続的に強い水圧で浄水25が供
給、噴出されているので、そこに付着しようとする汚物
を洗浄して常に清潔に保ち、さらに雑排水を供給してい
る間は浄水が常に流れ落ちているために、そこに油脂分
が付着することがない。のみならず、回転ノズル26b
から浄水を散水する時にギャップG内に生じる空気流、
霧状の水によって、メッシュ容器の側面や外容器の内壁
のぬめりが防止され、腐敗の進行も遅延する。次に、ギ
ャップG内に後述する宙石の粉末等を保持したフィルタ
(着脱可能なカセットタイプ)40を配置することによ
り、回転ノズル26bから供給される浄水25中に、雑
排水に含まれる油脂成分や有機物を分解し除去する作用
を有した微生物を供給して後段の第2の浄化装置2にお
ける浄化を促進するように構成してもよい。このフィル
タ40に使用する濾材としては、種々のものを使用でき
るが、後述する宙石の粒、或いは粉末を使用することが
好ましい。
【0012】次に、図4はメッシュ容器底部にフィルタ
を配置した例を示している。即ち、この例では、メッシ
ュ容器20の内底部に複数段のフィルタ42を配置して
いることにより、流動性を有するためにメッシュ容器底
部から落下し易い液状、汚泥状の残渣、油脂分を捕捉、
濾過して水分排出手段16から排出される雑排水中の残
渣、油脂分を大幅に低減させることができる。厚肉のフ
ィルタ42を一段設けるよりも、複数段設ける方が濾過
効率が高まることは勿論、各フィルタ42間にスペーサ
43を配置して間隙を形成することにより、濾過効率が
更に高めることができる。なお、各フィルタ42の濾材
としては、目詰まりし易い網目の細かいものよりも、粗
目のフィルタの方が好ましい。この種のフィルタに用い
る濾材としては、宙石の他に、例えばトウモロコシの繊
維をこんにゃくにより凝固させたものを用いても良い。
次に、図5は本発明の浄化システムの他の実施形態であ
り、この実施形態に係る浄化システムでは、物理的浄化
手段15にて一次浄化されて水分排出装置16から排出
されてきた雑排水を、即座に貯留槽2に排出するのでは
なく、一旦雑排水タンク11内に戻してから、再度ポン
プ13によって汲み上げて物理的浄化手段15により物
理的浄化を施すようにしている。即ち、この実施形態で
は、水分排出手段16の途中に、雑排水タンク11への
排出部45と電磁バルブ46、47を設け、雑排水タン
ク11と物理的浄化手段15との間で雑排水を循環させ
て浄化を行うことを可能ならしめている。即ち、図示し
ない制御部が、ポンプ13、浄水供給手段16を作動さ
せる際に、バルブ46を閉じ且つバルブ47を開放し
て、雑排水タンク11と物理的浄化手段15との間に閉
ループを形成することにより、雑排水タンク11内の雑
排水中の残渣、油脂成分をより多く除去することがで
き、後段の貯留槽2での浄化をより効率化することがで
きる。上記閉ループ内で、ある程度の浄化が進行した時
点で、バルブ46を開放し、且つバルブ47を閉じるこ
とにより、水分排出手段16からの雑排水を貯留槽2に
初めて排出する。
【0013】次に、図6(a)及び(b)は本発明の他
の実施形態に係る物理的浄化手段の構成例を示す縦断面
図であり、この実施形態は、メッシュ容器20の側面と
外容器21の内壁との間のギャップ内に、浄水散布装置
100を配置してメッシュ容器20の外周面の浄化、冷
却を行うようにしている。即ち、浄水供給手段26は、
その稼働中にはギャップG内に浄水を強力な水圧で間断
なく噴出するため、外容器21の内壁は勿論、メッシュ
容器20の外周面も洗浄されるが、ノズル部26eから
の浄水の吐出方向が外容器の内壁に向けられているた
め、外容器の内壁の洗浄が中心になる。本実施形態の浄
水散布装置100では、メッシュ容器20の外面にしみ
出した残渣や油脂成分をターゲットとして洗い流した
り、メッシュ容器内部に押し戻すように浄水を噴射して
メッシュ容器外面を清潔に保つ。また、排出源3から排
出される雑排水は、厨房などにおいて、温水による食器
洗浄機などを使用する関係から50〜60度の高温であ
ることが多いため、メッシュ容器20内に溜まった残渣
30が高温のままであると腐敗が進行しやすくなる。そ
こで、本発明では、メッシュ容器20の外面に浄水を散
布して冷却させ、腐敗を防止するようにしている。即
ち、この浄水散布装置100は、外容器21の内底部と
メッシュ容器20の外底部との間の空間に配置した回転
式給水部101と、回転式給水部101に浄水を供給す
る配管102と、回転式給水部101から所定の周方向
間隔(この例では180度間隔で2本)で外径方向へ延
びて外容器21とメッシュ容器20との間のギャップ内
に突出したノズル管103と、を有する。回転式給水部
101及びこれと一体化されたノズル管103は、配管
102から圧送される浄水の水圧によって回転するよう
に構成されている。ノズル管103は、軽量の金属、例
えばアルミニウム、チタン等により構成する。
【0014】長尺の管体から成る各ノズル管103は、
メッシュ容器20の外周面と対向する位置に穴104を
有し、各穴104は図6(b)の平面略図に示すように
メッシュ容器20の中心部ではなく斜め方向(接線方
向)へ向けて下向きに浄水を噴出させるように構成され
ている。このように、各穴104からメッシュ容器20
の外周面に斜め(下向き)に浄水を強い水圧で吐出する
ことにより、回転式給水部101を中心とした回転力を
得るようにしている。また、斜め方向へ噴出する浄水
は、直接メッシュ容器内に入りにくいので、浄水がメッ
シュ容器内部の残渣30、或いは残渣に吸着した油脂成
分を洗い流すこともない。また、各ノズル管103に設
けた各穴104の位置は、図示のように上下方向に位置
ずれするように構成することにより、少ない穴数でメッ
シュ容器の外周面全体に対して平均的に効率的な噴出を
おこなうことができる。即ち、穴数が多い場合には、出
力の強い高価なポンプによりより強い水圧を与える必要
が生じるが、穴数が少ない場合には水道の水圧だけで強
い水圧を確保できるので、装置のコストを低減できる。
ノズル管103の本数を2本に少なくしている理由も、
水圧の確保にある。このようにメッシュ容器の外周面を
も常に清浄に保つことにより、メッシュ容器内の残渣を
廃棄する際に、悪臭や、メッシュ外周面の汚れによる不
快感を作業者に与えることが無くなる。
【0015】次に、図6(a)に示すように回転式給水
部101の上面にも穴105を形成する一方で、メッシ
ュ容器20の外底面中心部には、穴105と対向するよ
うに非メッシュの板材(回転式給水部への残渣等の落下
防止板)106を配置する。穴105からは、板材10
6の下面に向けて水を噴出させる。このように構成する
ことにより、メッシュ容器20の底部から排出されて板
材106の周縁から回り込んで回転式給水部101の上
面に落下して溜まろうとする残渣、油脂分を洗浄するこ
とができる。即ち、穴105から噴出した水が一旦板材
106に当たって反射し、回転式給水部101の上面を
洗浄することができる。従って、回転式給水部の汚損を
防止できる。なお、浄水供給手段26を構成するノズル
部26eをノズル管103のようにギャップG内にまで
延在させるとともに、ノズル部26eに外容器内壁とメ
ッシュ容器21外周面と対向する穴を形成して、各穴か
ら噴出する浄水によって外容器内壁とメッシュ容器外周
面を同時に洗浄するように構成しても良い。なお、この
場合、排出孔21bから排出されてくる雑排水10がノ
ズル部26eや、浄水25と干渉することを防止するた
めに、排出孔21bからの雑排水の排出時には浄水供給
手段26を停止させるようにしても良い。
【0016】次に、図7は、第2の浄化装置としての貯
留槽2の構成説明図である。この実施の形態に係る第2
の浄化装置2は、雑排水浄化装置1によって生ゴミ等の
有機物残渣、及び油脂成分を充分に除去された雑排水、
即ち、メッシュ容器を通過した細かい有機物残渣や、メ
ッシュ容器内に溜まった有機物残渣30によって吸着し
切れなかった油脂成分を受入れて、これを浄化して下水
に流せるレベルまで効率的に浄化する装置であり、槽5
0、エアーパイプ51、宙石を含んだ構成体としての宙
石ユニット52および宙石の粉砕粒(図示略)、マイナ
スイオン供給手段としてのマイナスイオン発生筒53、
並びに、エアー圧力を緩衝する曝気膨張管54等を備え
て構成される。槽50は、水分排出手段16から排出さ
れてくる雑排水を貯留する手段であり、従来の油溜桝や
グリーストラップと同等の構成で良い。更に、浄化処理
の済んだ排水は下水に流せるレベルになるため貯留して
いる排水を下水に導く排出口を付設すると良い。また、
この槽50内には雑排水と共に上記宙石の粉砕粒が多数
入れられる。エアーパイプ51は、槽50内に配管され
て、槽50内の雑排水中にエアーを放出するものであ
る。そのエアー吸入口51aにはコンプレッサー等が接
続され、槽50の底面部に配された部分にはエアーを放
出する複数の放出孔h…が設けられている。マイナスイ
オン発生筒53には、例えば、放電により空気中にマイ
ナスイオンを発生させるイオンフィルターや、水滴を分
解してイオン化した酸素を発生させるマイナスイオン発
生装置などが設けられ、エアーパイプ51中のエアーに
マイナスイオンを供給する。
【0017】図8には、宙石ユニット52の詳細を示す
図を示す。同図(a)は、(b)のHの範囲を拡大した
拡大図、同図(b)は宙石ユニットの斜視図である。宙
石ユニット52は、緑泥片岩である宙石と、宙石を粉砕
した微粉末とセラミックの粉を混合して燒結した構成体
である。宙石ユニット52の内部にはエアーの流路が形
成されておりエアーパイプ51が接続されている。宙石
ユニット52は、図8(a)に示すようなハニカム構造
に成形されており、槽50中の雑排水と多くの面で接触
するようになっている。上記の流路に供給されたエアー
は、宙石ユニット52内部の細孔を通って表面から外部
に放出される。また、宙石ユニット52のエアー流路に
は、磁気手段としての磁石55…が封入されている。宙
石ユニット52や、槽50に入れられる宙石の粉砕粒
は、微細で貫通した細孔を多数有しており、これら多孔
の中に油脂成分を分解する好気性の微生物を多数含んで
いる。また、宙石は水分子に対し酸化還元作用を及ぼす
という性質を有し微生物を活性化させる。この実施の形
態の浄化装置2は、宙石を含んだ宙石ユニット52およ
び槽50内に入れられる宙石の粉砕粒により、顕著な浄
化作用を得るものである。このような微生物の働きによ
り、槽50内の雑排水の中に含まれている汚濁物質が、
吸着もしくは分解され、槽50中の雑排水が浄化される
ようになっている。なお、宙石ユニット52の構造や、
宙石の成分および特性等は、本願出願人による特許第3
007333号公報にて詳しく説明されている。
【0018】なお、本発明において液体や気体を浄化、
脱臭するために使用する宙石(堆積岩である緑泥片岩類
(学術名)に分類され、石墨片岩・絹雲母岩に属する)
は、本発明者による以前の特許出願:特願平10−26
6889号及び特願平11−324675号等に詳しく
説明したように、岩質が泥岩質であり、例えば、三波変
成岩に含まれている。三波変成岩は広域変成岩であり、
広域変成岩は、地殻の偏圧下にて変成作用が行われて鉱
物組成の異なる薄層が片状に形成される。また、地殻の
偏圧下にて広域変成岩の片状の薄層には無数に発達した
劈開が生成され、その劈開に沿って再結晶作用が行われ
る。結晶の成長方向は、劈開に平行方向であるか、地殻
の偏圧方向である。この劈開及び再結晶により、緑泥片
岩中には貫通孔が無数に形成されるため、緑泥片岩は
0.7μm〜40μm程度の微粉末にしても貫通孔が維
持される多孔質形状となる。この貫通孔はフィルタとし
ての濾過機能の他に広い表面積で吸着する機能及び微生
物のコロニーとしての機能を有している。
【0019】また、緑泥片岩は、2価鉄と3価鉄とを約
3:1の比率で含んでおり、炭素を媒介として酸化作用
と還元作用を反復することができる。2価鉄が酸化され
て3価鉄が生成される際には、マイナスイオンが発生す
ると共に周囲の物質(例えば酸素を含む水等)から酸素
を奪って、周囲の物質を還元させると考えられる。ま
た、緑泥片岩は、3価鉄が2価鉄に還元される際に電気
エネルギーを発生し、電流が流れることから磁気(磁力
線)を発生させる。この磁力線は、水の分子のクラスタ
規模を大きくするので、油分と水分との分離度を高める
ことができる。従って、緑泥片岩は、水や気体の浄水作
用、酸化防止作用及び消臭、脱臭作用を有しており、一
般的な粒状の岩石にない効果を有している。すなわち、
緑泥片岩は、上記した微生物のコロニーとしての機能、
マイナスイオン、磁気効果等の総合的な効果により、長
期的に水の浄化を実施することができる。また、緑泥片
岩の粒径については、細かい方が水と緑泥片岩との接触
面積が増加するため、水の浄水及び酸化防止効果が優れ
ていることが判明しているが、あまり細かいと、水の流
体抵抗を増加させてしまい流量が減るため、逆に浄水及
び酸化防止効果を減少させてしまう。このため、例え
ば、粒径としては、0.5mm以上かつ10mm以下が
効果的である。また、緑泥片岩は軟質であるため、一部
の細粒や粉末状のものは、液体や空気の移動経路に流出
するが、それらも浄化効果、酸化防止効果、脱臭効果を
有していることから、移動経路中に付着したスケール等
を除去することができる。
【0020】この実施の形態の浄化装置2は、この宙石
を含んだ宙石ユニット52および宙石の粉砕粒等によ
り、例えば業務用厨房から直接出た多数の有機物や油脂
成分を含んだ雑排水を下水に流せるレベルにまで浄化処
理する。次に、この浄化プロセスについて詳細を説明す
る。雑排水浄化装置1により一次処理を受けて排出され
てきた雑排水は、槽50に入れられる。エアーパイプ5
1にはコンプレッサーから圧搾空気が送られて、エアー
放出孔h…から雑排水中に放出される。放出されたエア
ーは雑排水と宙石の粉砕粒を撹拌しエアレーションを行
う。また、エアーパイプ51内のエアーは宙石ユニット
52中を通過して宙石ユニット52の表面から放出され
る。宙石ユニット52中を通ったエアー、および、宙石
と接触している若干の水は、宙石による酸化還元作用に
よる界面活性機能をもつようになる。雑排水中の汚濁物
質(有機物や油脂成分)はこの作用によって分散・乳化
し、外部からの影響を受け易い不安定な状態になる。ま
た、上記エアレーションは、槽50内の汚濁物質を撹拌
し、宙石による分散・乳化作用を一層促進させると共
に、微生物に酸素を供給し微生物の増殖を促進させる。
宙石の酸化還元作用によるマイナスイオン及び界面活性
作用は、トルマリンによる作用と同じで、そのプロセス
は次の如くと考えられる。
【0021】すなわち、宙石には二価と三価の鉄が3対
1の比率で含有されており、水又は空気の湿気成分であ
る水分子が宙石に接触すると、水は電解圧以下で水素原
子と水酸基に解離する。水素原子は移動速度も早く陰極
側に移動し容易に還元され水素ガスになり空気中に拡散
される。一方、水酸基は、陽極に移動するものの、分解
圧以下では酸素の発生はなく酸化されず、水分子と水和
してヒドロキシルイオンになり、電気的に非平衡状態の
不安定で活性の強い水をつくりだしていると考えられ
る。このヒドロキシルイオンは疎水基と親水基が一体と
なった構造をもつマイナスイオンで、界面活性作用をも
っている。宙石の酸化還元作用によって、エアー及び水
中には大量のマイナスイオンが発生している。このマイ
ナスイオンと、エアーパイプ51によって送られたエア
ーの酸素によって、宙石ユニット52や宙石の粉砕粒を
棲家として定着している好気性微生物は活性化し、分裂
を繰り返し繁殖する。この好気性微生物は油脂成分を分
解する能力があり、また、宙石の微細な孔は重金属を吸
着・分解する機能も有している。同時に槽50内で発生
した土着の微生物等も活性化され、宙石の微生物と共生
し相乗効果を発揮する。
【0022】更に、宙石ユニット52内の磁石55…に
より、宙石、エアー、雑排水に磁力が及ぼされる。磁力
の有効性は顕著なものであり、磁石55…を設置した場
合としない場合とでは、目視で確認できる程度(ほぼ2
倍程度)に雑排水の汚濁の分解速度が異なる。最近の研
究により、磁力は一定の流速をもった水や空気に作用
し、その分子クラスターを微細化し浄化作用を及ぼすこ
とが分かっている。また、磁力の微生物への作用に関し
ては、活性抑制効果があるという報告と活性促進効果が
あるという、相反する結果が学会等で報告されているの
が現状である。何れにせよ、この実施の形態の浄化装置
2では磁力が油脂等の汚濁物質の分解速度に明らかな差
を生じさせている。また、マイナスイオン発生筒53に
よりエアー内にマイナスイオンが供給され、宙石から発
生するマイナスイオンの不足を補完し、微生物の繁殖と
活性化による汚濁物質の分解作用を一層促進させる。こ
の実施の形態の雑排水の浄化装置2によれば、宙石ユニ
ット52や宙石の粉砕粒を棲家としている好気性微生物
や、槽50内の土着微生物の働きによって、油脂成分を
含む汚濁物質を顕著な分解能力で分解する。
【0023】また、従来の生物的浄化装置の決定的なウ
イークポイントは、微生物が流出したり死滅したりして
長期に渡って装置内に定着せず、又微生物を急速に活性
化する手段を有していないという事であったが、この実
施の形態の雑排水の浄化装置2では、微生物が元々生息
していた多孔質な宙石の中で、微生物を活性化させる空
気中の酸素の供給、マイナスイオンの供給、磁力の作用
により、有用微生物が雑排水中に流出しても十分に取り
返すことのできる微生物の増殖力が得られる。同時に、
宙石の貫通した多孔により、多孔が詰ったりせず酸素や
マイナスイオンの供給がスムーズに行われ、微生物にと
って優良な環境が提供される。その結果、従来のグリー
スストラップなどの処理槽などでは、汚濁物質が徐々に
分解しながら排出できるものの、油性成分や残渣物を含
んだ汚濁物質の浄化は進まず、排出口から下水に流せる
レベルに至る装置はなかったが、この実施の形態の浄化
装置1、2を用いた浄化システムでは、業務用厨房から
直接出されるような有機物・油脂成分を多量に含んだ残
渣物を分解し、下水に流せるレベルまで浄化することが
可能となった。実用化試験によれば、厨房から流した汚
濁物質は、1日で跡形もなく分解され、透明な水に変わ
っていた。そして、産業廃棄物の処理を必要とせず下水
に排出することが可能であった。なお、本発明は、この
実施の形態の雑排水の浄化装置2に限られるものではな
く、例えば、浄化可能な雑排水は食品加工工場や飲食店
の厨房からでるものだけでなく、工場から排出される有
機物や油脂類を含んだ雑排水も同様に浄化可能である。
また、磁石(磁気手段)の設置個所は、宙石ユニット内
に限られず、エアーパイプ中のその他の個所や、或い
は、エアーパイプ外であっても良い。また、マイナスイ
オン供給手段もエアーの吸入口など様々に配置変更可能
である。
【0024】次に、図9は図1等に示した浄化システム
をあるファミリーレストランに設けた雑排水処理用のグ
リーストラップに設置する前に、グリーストラップの最
終排出口4から排出される排水中の成分を分析した結果
を示す表である。ちなみに、各地方公共団体の雑排水に
対する要求基準は、水素イオン濃度に関してはpH5.
8〜8.6、生物化学的酸素要求量は80〜160mg
/L、浮遊物質量は90〜200mg/L、ノルマルヘ
キサン抽出物質含有量は30mg/L程度である。図9
から明らかなように、各測定項目中、水素イオン濃度以
外の点に関しては、このグリーストラップから排出され
た排水は基準値を大きく逸脱している。次に、図10は
上記と同一のファミリーレストランに設けたグリースト
ラップに、図1に示した第2の浄化システムだけ(物理
的浄化手段15を除去したもの)を設置した状態で、グ
リーストラップの最終排出口4にて採取した試料中の成
分を分析した結果を示す表である。この結果から明らか
なように、各項目について上記基準を満たすには至って
いない。
【0025】次に、図11(a)(b)(c)及び
(d)は上記と同一のファミリーレストランに設けたグ
リーストラップに、図1に示した本発明の浄化システム
を設置した状態で、排水源3(排出管3a)、水分排出
手段16、第2の浄化装置2内、及びグリーストラップ
の最終排出口4にて夫々同時に採取した試料中の成分を
分析した結果を示す表である。まず、図11(a)は排
水源3から排出された直後の雑排水中の成分を分析した
結果を示しており、各項目について前記基準を満たさな
い結果が得られた。なお、この成分分析結果と図9の成
分分析結果を比較した場合、図11(a)の結果の方が
各項目の測定値が少なくなっているが、これは図9の場
合には長期間の使用によってグリーストラップ内にて浄
化されず腐敗した状態で溜まった汚物がコンデンスされ
た状態で最終排出口4から逐次排出されるためである。
次に、図11(b)は水分排出手段16から排出される
雑排水中の成分分析結果を示しており、この場合には、
物理的浄化手段15による浄化を経ているため、各項目
の測定値が大幅に減少している。次に、図11(c)は
第2の浄化装置2内の排水、即ち微生物を用いた浄化処
理を完全には受けていない状態の排水中の成分分析結果
を示しており、この場合には、微生物を用いた浄化処理
を全く受けていない図11(b)の排水よりも浄化が進
行(ほぼ値が半減)していることが分かる。次に、図1
1(d)は第2の浄化装置2によって微生物を用いた浄
化処理を完了した排水中の成分分析結果を示している。
この場合、(c)の場合よりも更に浄化が進行している
ことが明らかである。(d)の結果を図10に示した分
析結果(微生物を用いた浄化処理のみを行った場合)と
比較すると、全ての項目について大幅に良い結果が出て
いることが明らかである。次に、上記実施形態に係る浄
化システムにおいては、ポンプ13からの負圧を管体1
2を介して雑排水タンク底部に導入してタンク底部から
吸引を行っているため、タンク底部に沈殿しようとする
比重の大きいゴミ等を含む雑排水を積極的に吸引するこ
とができる。しかし、油脂成分、残渣等の比重の小さい
物質は、雑排水の上層に溜まって浮遊油脂層等を形成し
ており、排水源3側から所要量以上の雑排水がタンク内
に供給され続ける限り、タンク内の雑排水の水位は低下
しないため、浮遊油脂成分等はポンプ13の吸引口から
充分に離間した状態で上層部に滞留し続けることとな
り、このような上層に滞留した汚れ成分を雑排水下層に
配置されたポンプ13によって吸引することは容易では
ない。また、浮遊油脂層は、時間の経過とともに体積と
密度が高まり、汚染も高まるため、吸引されて浄化され
ない状態が長期間継続すると、浄化システム自体の機能
を低下させる原因となる。
【0026】図12は、このような不具合を解決するこ
とができる本発明の他の実施形態に係る雑排水を用いた
浄化システムの構成例であり、図1等に示した前記実施
形態の浄化システムと同一部分には同一符号を付して説
明し、重複した説明は省略するが、雑排水供給手段14
としてポンプ150を使用し、このポンプ150によっ
て、雑排水タンク11内の底部近傍に沈殿した沈殿物を
吸引すると共に、雑排水タンク11内の雑排水上層に浮
上する油脂分及び残渣を吸引して、夫々雑排水浄化装置
1へ供給するようにした構成が特徴的である。具体的に
は、図12、図13にも示すように、この例では、ポン
プ150は、雑排水タンク11の内底部近傍に配置さ
れ、雑排水タンク内に沈殿する沈殿物を吸引する吸引口
155と、雑排水タンク内の雑排水上層に浮上する油脂
分及び残渣を吸引する吸引管160と、を備えている。
即ち、ポンプ150は、ポンプ本体151と、ポンプ本
体151が発生する負圧を導入するために連結一体化さ
れた中空密閉型のケース152と、ケース152に形成
された吸引口155と、ケース152の適所に連通接続
されて上方へ伸びる吸引管156と、を備えている。ケ
ース152には、吸引口155の開口量を調節する開閉
蓋156が軸156aを中心として回動可能に支持され
ており、吸引口155に対する開閉蓋156の角度を適
切に調整することによってその開口量を調整して沈殿物
の吸引量を調整する。また、ケース152の上部適所に
は、ケース内に溜まる空気を除去する抜気用の穴157
を形成してもよい。また、吸引管160は、上向きに伸
びてその先端開口部で雑排水の上層にある浮遊油脂層か
ら油脂成分等の浮遊物を吸引するように構成されてい
る。こうして吸引された沈殿物や浮遊物は、ポンプ本体
に直結した管体12を経て、雑排水浄化装置1へ供給さ
れる。雑排水浄化装置1では、図1等に基づいて説明し
た如きプロセスにて浄化作業が実施され、浄化された水
は再びタンク11に戻される。雑排水タンク11内に
は、必要に応じて図7に示した第2の浄化装置2を併設
することができ、第2の浄化装置2によるバイオ的な浄
化システムによって浄化が更に促進される。その後は、
仕切板170の下部に設けた連通開口170aを経て浄
化された水が移動し、最終排出口4から槽外へ排出され
る。最後に、本発明は、上述した実施形態に限定される
ものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲で種々
の変更および改良が可能であることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明の雑排水の浄化装
置及び浄化システムによれば、食品加工工場や飲食店等
で排水処理のために使用されているグリーストラップ内
の汚濁処理を効率的に行う浄化装置において、コスト
増、大型設備の増設等の不利不便を伴うことなく、グリ
ーストラップの処理能力を超えた量の油脂成分や有機物
残渣を含んだ雑排水を可能な限り事前に浄化処理して、
グリーストラップの処理能力に見合った量の油脂成分等
を含んだ雑排水を常に供給することにより、グリースト
ラップを有効に機能させることを可能とした雑排水浄化
装置及び浄化システムを提供することができる。また、
雑排水浄化装置によって浄化された雑排水を、第2の浄
化装置に供給して浄化する際に、人工的な薬品類を一切
使用することなく、天然鉱石の緑泥片岩と自然の微生物
により顕著な浄化能力を引き出し、油脂成分を含んだ雑
排水を見事な分解能力で浄化することが出来る。また、
雑排水タンク内の雑排水中の油分や、比重の小さい残渣
は、比重が大きいためにタンク内底部に沈殿しようとす
る物質とは異なり、雑排水の上層に浮上して滞留した状
態となる。従って、主として雑排水タンクの内底部から
吸引を行う構成としただけでは、浮上した状態にある油
分等を効率よく、且つ強制的に吸引して雑排水浄化装置
へ供給することは不可能である。このため、雑排水上槽
に滞留した浮遊成分は経時的にコンデンスされて、更に
吸引しにくくなるばかりか、腐敗が進行して衛生上の問
題発生するおそれがある。そこで、本発明では、少なく
とも一つのポンプを用いて、雑排水タンク内底部近傍の
沈殿物と、雑排水上層の油分等を同等に吸引して雑排水
浄化装置へ供給するように構成した。このため、部品点
数の増大による装置構成の複雑、大型化を招くことな
く、雑排水タンク内の雑排水を洩れなく確実に雑排水浄
化装置へ供給し、浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る雑排水浄化装置を用
いた浄化システムの構成図。
【図2】本発明の一実施形態に係る雑排水浄化装置の内
部構成説明図。
【図3】雑排水浄化装置の一例の分解斜視図。
【図4】本発明の変形例の要部構成図。
【図5】本発明の浄化システムの他の例を示す図。
【図6】本発明の物理的浄化手段の他の例を示す図。
【図7】第2の浄化装置の一例を示す概略構成図。
【図8】宙石ユニットの一例の構成説明図。
【図9】従来のグリーストラップから排出される排水中
の成分分析結果を示す図。
【図10】微生物を用いた浄化処理手段を装備したグリ
ーストラップから排出される排水中の成分分析結果を示
す図。
【図11】(a)乃至(d)は本発明の浄化システムを
装備したグリーストラップから排出される排水中の成分
分析結果を示す図。
【図12】本発明の他の実施形態に係る浄化システムの
全体略図。
【図13】図12の実施形態において使用するポンプの
構成例を示す図。
【符号の説明】
1 雑排水浄化装置、2 貯留槽(第2の浄化装置)、
3 排出源、3a 排出管、4 最終排出口、10 雑
排水、11 雑排水タンク、12 管体、13ポンプ、
14 雑排水供給手段、15 物理的浄化手段、16
水分排出手段、17 水分(一次処理済み排水)、18
仕切板、20 メッシュ(パンチング)容器、21
外容器、G ギャップ、25 浄水、26 浄水供給手
段、26a 管体、26b 回転ノズル、26c 回転
軸、26e ノズル部、30残渣、40 フィルタ(着
脱可能なカセットタイプ)、50 槽、51 エアーパ
イプ、52 宙石ユニット、53 マイナスイオン供給
手段(マイナスイオン発生筒)、54 曝気膨張管、1
00 浄水散布装置、101 回転式給水部、102
配管、103 ノズル管、104 穴、105 穴、1
06 板材、150 ポンプ、151 ポンプ本体、1
52 ケース、155 吸引口、156 開閉蓋、15
7 抜気用の穴、160 吸引管、170 仕切板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 3/10 C02F 3/12 V 4D041 3/12 E03F 5/16 4D051 E03F 5/16 B01D 23/02 A (72)発明者 三嶋 和平 神奈川県川崎市多摩区東生田4−2−4 宙総合研究所有限会社内 Fターム(参考) 2D063 DB04 DB08 4D003 AA01 BA02 CA02 CA03 EA14 EA18 EA23 FA06 4D019 AA03 BA07 BA12 BA16 BB13 BC07 BC20 CA05 4D024 AA04 AB06 BA16 BC01 DB03 DB15 4D028 AB03 BA00 BA01 BD07 4D041 AA01 AB03 AB15 AC01 CA07 CA08 CB02 CB04 CC02 4D051 AA01 AB02 DB01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂成分及び有機物残渣を含む雑排水を
    供給する雑排水供給手段と、該雑排水供給手段から供給
    された雑排水を内部に受け入れて前記水分を通過させ前
    記残渣を内部に保持する有底のメッシュ容器と、該メッ
    シュ容器の少なくとも側面及び底面との間に所定のギャ
    ップを隔ててメッシュ容器を包囲する外容器と、該メッ
    シュ容器を通過した水分を排出するために外容器下部に
    接続された水分排出手段と、該メッシュ容器の上方に配
    置されて前記外容器内壁とメッシュ容器外壁との間のギ
    ャップ内に浄水を供給して外容器内壁を主として洗浄す
    る浄水供給手段と、を備え、 前記メッシュ容器内に保持された残渣による濾過作用、
    及び油脂分吸着作用によって、雑排水を浄化することを
    特徴とする雑排水浄化装置。
  2. 【請求項2】 油脂成分及び有機物残渣を含む雑排水を
    供給する雑排水供給手段と、該雑排水供給手段から供給
    された雑排水を内部に受け入れて前記水分を通過させ前
    記残渣を内部に保持する有底のメッシュ容器と、該メッ
    シュ容器の少なくとも側面及び底面との間に所定のギャ
    ップを隔ててメッシュ容器を包囲する外容器と、該メッ
    シュ容器を通過した水分を排出するために外容器下部に
    接続された水分排出手段と、該メッシュ容器の外周面と
    該外容器の内壁との間に配置されてメッシュ容器の外周
    面に浄水を供給して洗浄する浄水散布装置と、を備え、 前記メッシュ容器内に保持された残渣による濾過作用、
    及び油脂分吸着作用によって、雑排水を浄化することを
    特徴とする雑排水浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記有機物残渣は、加熱処理を受けた生
    ゴミであることを特徴とする請求項1又は2に記載の雑
    排水浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記浄水供給手段は、回転することによ
    って前記ギャップ内に浄水を的確に供給する回転ノズル
    を備えていることを特徴とする請求項1、2又は3のい
    ずれか一項に記載の雑排水浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記メッシュ容器の底面に雑排水中の微
    細な残渣がメッシュを通過することを阻止するフィルタ
    を配置し、該フィルタは間隙を介して配置した多段フィ
    ルタであることを特徴とする請求項1、2、3又は4の
    いずれか一項に記載の雑排水浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記ギャップ又は前記間隙内には、前記
    浄水供給手段から供給される浄水を通過させる際に浄水
    中に有用微生物を浸出させるフィルタを配置したことを
    特徴とする請求項1、2、3、4、又は5のいずれか一
    項に記載の雑排水浄化装置。
  7. 【請求項7】 前記フィルタとして、多孔質かつ水分子
    に対して酸化還元作用を及ぼす性質を有する緑泥片岩を
    含んだ構成体が使用されていることを特徴とする請求項
    5又は6に記載の雑排水浄化装置。
  8. 【請求項8】 前記構成体に含まれている緑泥片岩は宙
    石であることを特徴とする請求項7に記載の雑排水浄化
    装置。
  9. 【請求項9】 前記雑排水供給手段は、雑排水タンクに
    貯留された雑排水を汲み上げて前記雑排水浄化装置に供
    給する手段であり、 前記雑排水浄化装置の水分排出手段から排出された水分
    を第2の浄化装置に供給するように構成されていること
    を特徴とする請求項1乃至8に記載の雑排水浄化装置を
    用いた浄化システム。
  10. 【請求項10】 前記雑排水浄化装置の水分排出手段か
    ら排出された水分を前記第2の浄化装置に供給する前に
    少なくとも一度前記雑排水タンクに戻してから雑排水浄
    化装置に再供給することを特徴とする請求項9に記載の
    雑排水浄化装置を用いた浄化システム。
  11. 【請求項11】 前記第2の浄化装置は、油脂成分を含
    んだ雑排水を浄化する雑排水の浄化装置であって、 雑排水を貯留する貯留槽と、 該貯留槽内に入れられた次の1と2の性質を有する緑泥
    片岩を含んだ構成体と、 1 多孔質 2 水分子に対して酸化還元作用をおよぼす性質 前記貯留槽の雑排水中に触媒装置を通したエアーを放出
    して雑排水を活性化された空気により攪拌するエアー放
    出手段とを備えたことを特徴とする請求項9又は10に
    記載の浄化システム。
  12. 【請求項12】 前記緑泥片岩の多孔に油脂成分を分解
    する微生物を有していることを特徴とする請求項9、1
    0、又は11の何れか一項に記載の浄化システム。
  13. 【請求項13】 前記雑排水供給手段は、雑排水タンク
    内の底部近傍に沈殿した沈殿物を吸引すると共に、雑排
    水タンク内の雑排水上層に浮遊する油脂分及び残渣を吸
    引して、夫々前記雑排水浄化装置へ供給する少なくとも
    単一のポンプを備えていることを特徴とする請求項1乃
    至12の何れか一項に記載の雑排水浄化装置を用いた浄
    化システム。
  14. 【請求項14】 前記ポンプは、前記雑排水タンクの内
    底部近傍に配置され、雑排水タンク内に沈殿する沈殿物
    を吸引する吸引口と、雑排水タンク内の雑排水上層に浮
    上する油脂分及び残渣を吸引する吸引管と、を備えてい
    ることを特徴とする請求項13に記載の雑排水浄化装置
    を用いた浄化システム。
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