JPS5811280B2

JPS5811280B2 - 固液分離による屎尿と雑排水との合併処理方法

Info

Publication number: JPS5811280B2
Application number: JP55033174A
Authority: JP
Inventors: 尾仲隆
Original assignee: EIKEN JUGEN
Current assignee: EIKEN JUGEN
Priority date: 1980-03-15
Filing date: 1980-03-15
Publication date: 1983-03-02
Also published as: JPS56129097A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、凍原と雑排水とを各戸毎に処理する方法に関
する。

今８．尿尿処理は、わが国において、もつとも大きな社
会問題の一つになっている。

すなわち、国民の生活水準、衛生観念の向上から、水洗
式便器の急速な普及をみた。

しかし、下水道施設の不備から、下水道施設のない地域
では、床屋浄化槽による処理が行われ、その設置数は、
すでに４５０万台を突破し、下水道による凍原処理を上
まわる比重を示している。

この床屋浄化槽による凍原処理も、約半数が無届、もし
くは、未維持管理の状態である。

そのため、放流水質、施工不良によるクレーム、汚泥引
抜き清掃等、多くの問題が発生している。

また、その汚泥処理も、簡易水洗便所の汲取り凍原、非
水洗の汲取り凍原の処理を含め、凍原処理場の能力、汲
取り作業能力の点で、すでに限界に達している現状であ
る。

さらに、厨房排水、浴水、洗濯水等の雑排水の放流上の
問題もある。

雑排水と凍原との合併処理は、単独凍原浄化槽による処
理に比し規模が犬となり現実的でない。

対象人員５００〜２０００人程度の合併処理施設は優れ
ているが、１人当りの施設費が割高となること、活性汚
泥の処理が困難なこと、維持管理の責任体制の強化が必
要なことなどが挙げられ、地方自治体の規制が強化され
つつある。

しかも、下水道の設置には巨額の費用を要するうえ、水
資源が枯渇しつつある。

したがって、国民生活に定着した水洗式便所の凍原処理
には、環境に対する配慮はもちろん、資源の有効利用、
設備費及び維持管理費の節減、維持管理の容易化など総
合的な配慮が要求されるものである。

本発明は、かかる要求に応えるものであり、洗浄水を含
む深床を、埋置液分離することにより処理をしやすくし
、固型物をコンポスト化して利用するとともに、雑排水
をもあわせて処理することを目的とする。

以下、実施例に基づき、本発明を詳説する。

まず、本発明の構成の概略を述べると、まず、洗浄水、
チリ紙等を誉む凍原を、固液分離する。

分離した固型物を、好気性バクテリアを混入した有機基
材を混入して発酵させ、コンポスト化するまた、固液分
離した汚水は、雑排水とともに、接触酸化により生物化
学的に処理する。

接触酸化により生じた汚泥は、移送して前記固型物に混
入し固型物とともにコンポスト化する。

ここで、埋置液分離を行うのは、本発明の特徴の−であ
り、固型物と汚水とを個々に処理するのは、深床が混合
したものを処理するより比較的容易であるからである。

固液分離は、第２図に示す固液分離装置１によって行う
。

固液分離装置は、分離パイプ２により簡易水洗便器の放
流パイプに接続される。

分離パイプ２は、縦断面鼓状の絞り部３を有するので、
液体は分離パイプ２表面を伝って流れる。

なお、本発明では固液分離による処理を行うので、洗浄
水は、洗浄と単なる移送の機能を有すれば足り、使用量
は１人３〜５７／日でよい。

絞り部によって固液を７０％分離することが可能となる
。

チリ紙及び尿は若干の水分と吉もに受皿４上に落下する
。

受皿周壁には多数の小孔が設けられているので、液体分
は、絞り部で分離された液体とともに汚水放出パイプ５
から放出される。

固型物はソレノイドにより開閉される開閉弁６の開放に
より、固型物排出パイプ７から、第１次発酵槽に落下す
る。

また、開閉弁の閉止後、コンポスト基材供給装置が作動
し、１回に約１５０ｃｃのビートを主材とする基材を基
材供給パイプ８を経て第１次発酵槽へ落下させる。

なお、小便、便器洗浄時には排水ペダルを用いて排水し
、大便時には、制御箱に接続する押しボタンを押して開
閉弁を開く。

開閉弁は、深床及び洗浄水が固液分離装置で分離された
後（１０秒〜２０秒後、可変）開き、約５秒後自動的に
閉止せしめられる。

つぎに、固液分離後の固型物（Ｎとチリ紙等）を、コン
ポスト基材であるビートとともに第１次発酵室、ついで
第２次発酵槽で発酵完熟させ、コンポスト化する。

このコンポスト基材は、好気性バクテリア（高温菌）を
混入したビート（その他パーク、おが屑等）の混合有機
材そある。

第１次発酵槽は、一時的貯留槽である撹拌室と第１次発
酵室とから成り、撹拌室と第１次発酵室とを通貫する撹
拌軸を有する。

モータにより駆動される撹拌軸には、撹拌羽根（パドル
）が装着される。

撹拌室上部には、固型物排出パイプに接続する汚物受パ
イプを有し、また、第１次発酵室外面には、面状ヒータ
またはパイプヒータが装着される。

そこで、汚物受パイプを経て撹拌室内に落下した固型物
とコンポスト基材とは、自動制御タイマーにより１〜数
時間に１回、１回に数秒ないし数分間（可変）破砕撹拌
されて第１次発酵室に移送される。

なお、大人の大便糞は１回に１２０ｇで、チリ紙２０Ｃ
Ｃ１基材１５０〜２００ＣＣ１汚水１００ｃｃ、合計約
４２０ｃｃが１回に投入されることになり、５人家族で
は、約２．１１／日となる。

撹拌室から１２時間後に移送された汚物は、第１次発酵
室で発酵する。

第１次発酵室内の温度は約６０〜６８℃と高温であり、
基材中の好気性高温菌の発酵増殖で短時間に発酵し、つ
ぎの第２次発酵槽に移送される。

最初室内に移送された汚物は、４８時間後には、含水率
４０〜４５％となって外部に搬出されるが、汚物中の大
便１２０ｇの水分８０係は蒸発し、有機無機固型物は、
平均２４．９（１５〜２０％、生産法の場合、固型物は
２．５〜３．Ｏ係）ょなる。

この固型物は、有機物１０、無機物２の比率であり、さ
らに、有機物は、タンパク質６（内訳は、炭素、水素、
酸素その他９、窒素１の比率）、その他リン１．カリウ
ム０．４、食塩０．７等から成るが、生物化学的処理に
よって、固型物としての目視は不可能である。

汚水１００ｃｃのほぼ１／２は蒸発するが、含水率１５
〜２０係の基材と混合されるため、投下された大人１人
の汚物総量的４２０ｃｃは、大便０１チリ紙１０ｃｃ、
汚水５０ｃｃ、基材１５０ｃｃで計２１０ｃｃとなり、
投下量のほぼ１／２となる。

第２次発酵槽で完熟させられた場合は、さらに１５〜２
０係減量する。

第１次発酵室内で発酵した生成コンポストは、４８時間
後に第２次発酵槽に移送され、２〜６ケ月間に完熟させ
られる。

さいごに、固液分離した、尿と洗浄水とからなる汚水は
、蒸発散方式により、大気中に蒸散せしめるか、あるい
は、接触酸化方式で処理後放流することも可能である。

しかし、本発明では、汚水を雑排水とともに３次処理槽
に導入し、接触酸化により同時処理するものである。

この３次処理槽は、第１分離室、第２分離室、−加酸化
室、沈澱室とから主として構成される。

固液分離後の汚水と、スクリーンで粗界を除去した雑排
水とを、汚水放出パイプから、第１分離室に通路する流
入管を経て第１分離室に流入させる。

第１分離室で、油脂分離させ、また厨芥のうち粗粒状の
ものは沈下させる。

油脂を分離した汚水と雑排水とから成る流入水は、油脂
分離仕切板上を溢流して、第２分離室へ流入する。

第２分離室は、流量調整の機能を有する。

すなわち、接触酸化室に流入水を導入する流出管先端は
、流入管先端より深く位置するので、一時的に多量の負
荷流入水が流入しても、負荷を均一にできる。

また浮上した油脂その他の浮遊物質の接触酸化室への流
入を防ぐ機能をも有する。

接触酸化室は、室内に多数のハニカムチューブを並立し
、さらに、ハニカムチューブの後側面及び底面に送気す
る散気管を有する。

したがって、好気性条件下で、濾材表面に微生物を増殖
させて微生物膜（シーグレア）を形成し、流入水を接触
通過させることにより、浄化槽が可能となる。

接触酸化室を通過した流入水は沈澱室に導き、混入して
くる汚泥を分離したのち、消毒放流する沈澱汚泥は、ポ
ンプにより汚泥返送室を経て、第１次発酵槽の撹拌室に
移送し、コンポスト化する。

なお、コンポスト基材の供給は、基材自動供給装置によ
って行われる。

地上に設置される本装置は、蓋付箱体の内部をホッパ状
に形成して、基材収納容器とし、容器底部にモータ駆動
されるパドルスクリューを収納する。

また、箱体内の基材収納容器外側の空間部に、固液分離
装置と制御箱とを収納する。

制御箱は、便所内の押ボタンを押すことにより、固液分
離装置の開閉弁の操作、コンポスト基材の移送を自動的
に行うものである。

本発明の特徴を要約すれば、つぎの如くなる。

（１）従来の簡易水洗便器を使用する。

水洗による快感、清潔感を維持し、かつ、少量の水で足
りる。

水使用量は１人３１〜５１／日で十分である。

（２）深床の固液を即分離する。

混合深床のＢＯＤ濃度は、１３，０００〜１５，０００
ＰＰＭに達するが、皿面液分離することにより、凍原中
の固型物が微生物分解を受ける前に分離することができ
るので、液相のＢＯＤ濃度が低くなり、負荷が著しく軽
減され、各家庭、各戸で容易な処理、維持管理が可能と
なる。

（３）固型物は極めて効率よく回収され、近隣に迷惑を
かけずに自家堆肥として、コンポスト化できる。

生成コンポストは、無臭かつ大腸菌群皆無の安全、衛生
的な有機肥料として利用できる。

（４）処理水をＢＯＤ３０ＰＰＭ以下で放流できる。

固液分離後の洗浄水を含む尿と雑排水とを、同時に、長
時間生物化学的に３次処理するので、従来の基準ＢＯＤ
９０ＰＰＭをはるかに下まわる。

（５）汚泥の引抜き、清掃、汲取りがない。

固液分離後の固型物はコンポスト化し、若干の発生が予
想される３次処理槽内の沈澱汚泥も、エアリフトポンプ
等により回収、コンポスト装置でそのままコンポスト化
できる。

（６）維持費が低廉であろうコンポスト化に必要な電力
と排気ファン消費電力は、月５４ＫＷ時と僅少である。

また、コンポスト基材も月１０００円程度である。

【図面の簡単な説明】

第１図はフローシート、第２図は固液分離装置の断面図
である。第１図において、Ａ…簡易水洗便器、Ｂ…固液分離装置
、Ｃ…コンポスト基材供給装置、Ｄ…第１次発酵槽、Ｅ
…第２次発酵槽、Ｆ…３次処理槽。第２図において、１…固液分離装置、２…分離パイプ、
３…紋り部、４…受皿、５市汚水放出パイプ、７…固型
物排出パイプ、８…基材供給パイプ○

Claims

【特許請求の範囲】

１洗浄水と他の固型物とを含む凍原を固液分離したの
ち、固相を発酵させてコンポスト化するとともに、液相
の接触酸化により生じた汚泥を、前記固相とともに発酵
させてコンポスト化する凍原と雑排水との合併処理にお
いて、簡易水洗便器と一体的に設けられて、便器の放流
パイプに接続される分離パイプに、液体が分離パイプ表
面を伝って流下可能な縦断面が鼓状の絞り部を有する固
液分離装置によって、凍原等め排出と同時に固液分離を
行うことを特徴とする固液分離による凍原と雑排水との
合併処理方法。