JP2000268875A - 非水電解液二次電池及びその製造方法 - Google Patents

非水電解液二次電池及びその製造方法

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JP2000268875A
JP2000268875A JP11069219A JP6921999A JP2000268875A JP 2000268875 A JP2000268875 A JP 2000268875A JP 11069219 A JP11069219 A JP 11069219A JP 6921999 A JP6921999 A JP 6921999A JP 2000268875 A JP2000268875 A JP 2000268875A
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secondary battery
aqueous electrolyte
electrolyte secondary
electrode
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JP11069219A
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Takashi Kuboki
貴 志 久保木
Asako Sato
藤 麻 子 佐
Norio Takami
見 則 雄 高
Hiroyuki Hasebe
裕 之 長谷部
Shuji Yamada
田 修 司 山
Takahisa Osaki
崎 隆 久 大
Motoi Kanda
田 基 神
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Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大容量化、大電流特性、低温特性およびサイ
クル性能にすぐれ、薄型化に特に好適な非水電解液二次
電池及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 正極、セパレータおよび負極からなる電
極群と非水電解液とを具備した薄型の非水電解液二次電
池において、前記正極、セパレータおよび負極からなる
電極群が2層以上に積層され、接着作用を有する高分子
を含有することにより前記電極群が接合・固定されてい
る二次電池であって、前記各層の界面に介在する接着作
用を有する高分子の少なくとも一部が、複数の前記層の
界面を介して、一つの層からこれに隣接する層の内部に
延出して配向するように少なくとも2つの層にまたがっ
て存在していることを特徴とする非水電解液二次電池を
製造するにあたり、分子同士が結合して分子量を増加さ
せることができる官能基を有する重合性化合物を前記電
極群に含浸させる工程と、このようにして含浸させた前
記重合性化合物の分子量を増加させる工程を含むことを
特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次電池に関し、
特に薄型の非水電解液二次電池およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、携帯電話などの携帯機器向けの非
水電解液二次電池として、薄型リチウムイオン二次電池
が商品化されている。この電池は、正極にリチウムコバ
ルト酸化物(LiCoO2)、負極に黒鉛質材料や炭素
質材料、電解液にリチウム塩を溶解した有機溶媒、セパ
レータに多孔質膜が用いられている。
【0003】携帯機器の薄型化に伴って電池の厚さを薄
くすることが要望されているものの、厚さ3mm以下の
薄型リチウムイオン二次電池の実用化は困難である。こ
のため、従来よりポリマー電解質を用いたカードタイプ
のリチウム二次電池が提案され、実用化開発が進められ
ている。
【0004】しかしながら、ポリマー電解質を用いたリ
チウム二次電池は、ポリマーに非水電解液が保持された
ゲル状ポリマーであるため、非水電解液を用いるリチウ
ム二次電池に比べて電極界面のインピーダンスが大き
く、かつリチウムイオン伝導度が低いという問題点があ
る。また、リチウムイオン移動度を高めるために厚さを
薄くすると、正負極の活物質量が減少するため、エネル
ギー密度が低下するという問題点を生じる。
【0005】従って、ポリマー電解質を用いたリチウム
二次電池は、非水電解液が溶液、液状の状態で含浸され
ている薄型リチウム二次電池に比べて体積エネルギー密
度、大電流特性および低温特定が劣るという問題点があ
る。
【0006】これらの問題を解決するために、正極及び
セパレータ間と、負極及びセパレータ間に多孔質の接着
層が介在するリチウム電池が提案された。このリチウム
電池は、ポリマー電解質を用いたリチウム二次電池と比
較して、体積エネルギー密度、大電流特性および低温特
定が優れているものであった。前記接着剤には高分子材
料が用いられており、電極シートに高分子の溶液を塗布
してから捲回して正極、負極、セパレータからなる電極
群を作製した後に、減圧加熱乾燥により溶媒を除去する
か、若しくは正極、負極、セパレータからなる電極群を
作製して外装材に挿入した後に高分子溶液を注液し、減
圧加熱乾燥により溶媒を除去する、という手法が取られ
ていた。このため、減圧加熱乾燥により溶媒を除去する
さいに高分子の配向性が低下、非晶質化してしまい、そ
の結果充放電を繰り返していくと高分子の非晶質部分が
膨潤してしまい、サイクル寿命が十分でないという問題
があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、大容量、大
電流特性、低温特性にすぐれ、薄型化に特に好適であっ
て、しかもすぐれたサイクル性能を有する非水電解液二
次電池及びその製造方法を提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る非水電解液二次電池は、正極、セパ
レータおよび負極からなる電極群と非水電解液とを具備
した薄型の非水電解液二次電池において、前記正極、セ
パレータおよび負極からなる電極群が2層以上に積層さ
れ、接着作用を有する高分子を含有することにより前記
電極群が接合・固定されている二次電池であって、前記
各層の界面に介在する接着作用を有する高分子の少なく
とも一部が、複数の前記層の界面を介して、一つの層か
らこれに隣接する層の内部に延出して配向するように少
なくとも2つの層にまたがって存在していることを特徴
とする。
【0009】上記のような構造を有する本発明の非水電
解液二次電池は、分子同士が結合して分子量を増加させ
ることができる官能基を有する重合性化合物を前記電極
群に含浸させる工程と、このようにして含浸させた前記
重合性化合物の分子量を増加させる工程を含む方法によ
って製造することができる。
【0010】本発明の好ましい態様においては、上記重
合性化合物の分子量は、26以上20000以下であ
る。
【0011】さらに、本発明の好ましい態様において
は、上記重合性化合物において、分子同士が結合して分
子量を増加させることができる官能基は、エポキシ基、
アミノ基、アミド基、カルボン酸基、エステル基、エー
テル基、酸無水物基、ニトリル基、エチレン基およびア
セチレン基からなる群から選ばれた少なくとも1種であ
る。
【0012】さらにまた、本発明の他の好ましい態様に
おいては、上記重合性化合物の分子量を増加させる工程
が、加熱、加圧より選ばれる少なくともひとつの操作を
含む。
【0013】また、本発明のさらに他の好ましい態様に
おいては、上記重合性化合物を含浸させる工程におい
て、該化合物を溶媒に溶解し、かつ、該溶媒の沸点は、
140℃以下である。
【0014】
【発明の実施の態様】以下、本発明に係わる非水電解液
二次電池(例えば、薄型リチウムイオン二次電池)を、
添付図面を参照して詳細に説明する。
【0015】例えば、ラミネートフィルムからなる外装
材1内には、電極群2が収納されている。前記電極群2
は、例えば多孔性導電性基板からなる集電体3に正極層
4が担持された構造を有する正極5と、例えば多孔性導
電性基板からなる集電体6に負極層7が担持された構造
を有する負極8と、前記正極層4及び前記負極層7にそ
れぞれ接着された多孔質の接着層9a、9bと、両面に
前記多孔質の接着層9a,9bが接着されているセパレ
ータ10とから構成される。非水電解液1は、前記外装
材1内に収納されている。正極端子11は、一端が前記
正極5に接続され、かつ他端が前記外装材1から延出さ
れている。一方、負極端子12は、一端が前記負極8に
接続され、かつ他端が前記外装材1から延出されてい
る。
【0016】本発明の非水電解液二次電池は、図3の断
面概念図に示すように、正極31、セパレータ32およ
び負極33からなる電極群の各層の界面に介在する接着
作用を有する高分子34の少なくとも一部が、図示のよ
うに、複数の層の界面を介して、一つの層からこれに隣
接する層(2またはそれ以上の多層)の内部に延出して
配向するように少なくとも2つの層にまたがって存在し
ている。このような構造は、後述するように、重合性の
モノマーを電極群に含浸させたのち、これを重合させる
ことによって得ることができる。したがって、本発明に
よる非水電解液二次電池の製造方法は、分子同士が結合
して分子量を増加させることができる官能基を有する重
合性化合物を前記電極群に接触ないし含浸させる工程
と、このようにして接触ないし含浸させた前記重合性化
合物の分子量を増加させる工程を含む方法からなる。
【0017】高分子バインダーの溶液を注液したのち、
これを乾燥させる従来の方法においては、高分子が部分
的に凝集する等して分子中に非晶質の部分が形成され易
くなる。このような非晶質部分が形成されると、電池特
性(特にサイクル性能)が低下するという問題が生じ
る。
【0018】本発明においては、重合性のモノマーない
し重合性化合物をあらかじめ電極群に含浸させた後にこ
れを重合してポリマー化するようにしたので、上記のよ
うな問題を解消することができるとともに、図3に示さ
れているように、接着性高分子によるアンカー効果によ
って電極群の各層間の接着はより強固になり、層間の接
着層9a、9bを除くことが可能となるため、低抵抗化
を含めた電池特性の向上を図ることができる点において
すぐれている。
【0019】次に、前記正極5、前記負極8、前記セパ
レータ10、前記多孔質の接着層9a,9bおよび前記
非水電解液について詳しく説明する。
【0020】1)正極5 この正極5は活物質を含む正極層4が集電体3に担持さ
れた構造を有する。前記正極5は、例えば、正極活物質
に導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物
を集電体に塗布、乾燥して薄板状にすることにより作製
される。
【0021】前記正極活物質としては、種々の酸化物、
例えば二酸化マンガン、リチウム含有マンガン酸化物、
リチウム含有マンガンアルミニウム酸化物、リチウム含
有マンガン鉄酸化物、リチウム含有マンガンアルミニウ
ム鉄酸化物、リチウム含有ニッケル酸化物、リチウム含
有コバルト化合物、リチウム含有ニッケルコバルト酸化
物、リチウム含有鉄酸化物、リチウム含有パナジウム酸
化物や、二硫化チタン、二硫化モリブデンなどのカルコ
ゲン化合物などを挙げることができる。中でも、リチウ
ム含有コバルト酸化物(例えば、LiCoO2)、リチ
ウム含有ニッケルコバルト酸化物(例えば、LiNi
0.8Co0.22)、リチウム含有マンガン酸化物(例え
ば、LiMn24、LiMnO2)を用いると、高電圧
が得られるために好ましい。
【0022】前記導電剤としては、例えばアセチレンブ
ラック、カーボンブラック、黒鉛などを挙げることがで
きる。
【0023】前記結着剤としては、例えばポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVdF)、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム
(EPBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)な
どを用いることができる。
【0024】前記正極活物質、導電剤及び結着剤の配合
割合は、正極活物質80〜95重量%、導電剤3〜20
%、結着剤2〜7重量%の範囲にすることが好ましい。
前記集電体としては、前述したような多孔性構造の導電
性基板か、あるいは無孔の導電性基板を用いることがで
きる。これら導電性基板は、例えば、アルミニウム、ス
テンレス、またはニッケルから形成することができる。
【0025】中でも、直径3mm以下の孔が10cm2
当たり1個以上の割合で存在する二次的な多孔質構造を
有する導電性基板を用いることが好ましい。すなわち、
導電性基板に開孔された孔の直径が3mmよりも大きく
なると、十分な正極強度が得られなくなる恐れがある。
一方、直径3mm以下の孔の存在割合が前記範囲よりも
小さくなると、電極群に非水電解液を均一に滲透させる
ことが困難になるために、十分なサイクル寿命が得られ
なくなる恐れがある。孔の直径は、0.1mm〜1mm
の範囲にすることがより好ましい。また、孔の存在割合
は、10cm2あたり10〜20個の範囲にすることが
より好ましい。
【0026】前述した直径3mm以下の孔は、電極活物
質を塗工する前に存在していても良いし、電極活物質を
塗工した後に作製してもよい。
【0027】前述した直径3mm以下の孔が10cm2
当たり1個以上の割合で存在する二次元的な多孔質構造
を有する導電性基板は、厚さを15〜100μmの範囲
に擦ることが望ましい。厚さを15μm未満にすると、
十分な正極強度が得られなくなる恐れがある。一方、厚
さが100μmを越えると、電池重量及び電極群の厚さ
が増加し、薄型二次電池の重量エネルギー密度や、体積
エネルギー密度を十分に高くすることが困難になる恐れ
がある。厚さのより好ましい範囲は、30〜80μmで
ある。
【0028】2)負極8 前記負極は負極層7が集電体6に担持された構造を有す
る。
【0029】前記負極8は、例えば、リチウムイオンを
吸蔵・放出する炭素質物と結着剤とを溶媒の存在下で混
練し、得られた懸濁物を集電体に塗布し、乾燥した後、
所望の圧力で1回プレスもしくは2〜5回多段階プレス
することにより作製することができる。
【0030】前記炭素質物としては、黒鉛、コークス、
炭素繊維、球状炭素などの黒鉛質材料もしくは炭素質材
料、熱硬化性樹脂、等方系炭素繊維、メソフェーズ小球
体などに500〜3000℃で熱処理を施すことにより
得られる黒鉛質材料または炭素質材料を2000℃以上
にすることにより得られ、(002)面の面間隔d00
2が0.340nm以下である黒鉛結晶を有する黒鉛質
材料を用いるのが好ましい。このような黒鉛質材料を炭
素質物として含む負極を備えた非水電解液は、電池容量
および大電流特性を大幅に向上することができる。前記
面間隔d002は、0.336nm以下であることがさ
らに好ましい。
【0031】前記結着剤としては、例えばポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVdF)、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム
(EPBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、
カルボキシメチルセルロース(CMC)などを用いるこ
とができる。
【0032】前記炭素質物および前記結着剤の配合割合
は、炭素質物80〜98重量%、結着剤2〜20重量%
の範囲であることが好ましい。特に、前記炭素質物は負
極を作製した状態で5〜20g/m2 の範囲にすること
が好ましい。
【0033】前記集電体としては、前述したような多孔
質構造の導電性基板、あるいは無孔の導電性基板を用い
ることができる。これら導電性基板は、例えば、銅、ス
テンレス、またはニッケルから形成することができる。
【0034】中でも、直径3mm以下の孔が10cm2
当たり1個以上の割合で存在する二次元的な多孔質構造
を有する導電性を用いることが好ましい。すなわち、導
電性基板の孔の直径が3mmよりも大きくなると、十分
な負極強度が得られなくなる恐れがある。一方、直径3
mm以下の孔の存在割合が前記範囲よりも小さくなる
と、電極群に非水電解液を均一に浸透させることが困難
になるために、十分なサイクル寿命が得られなくなる恐
れがある。孔の直径は、0.1mm〜1mmの範囲にす
ることがより好ましい。また、孔の存在割合は、10c
2 あたり10〜20個の範囲にすることがより好まし
い。
【0035】前述した直径3mm以下の孔は、電極活性
質を塗工する前に存在していても良いし、電極活物質を
塗工した後に作製してもよい。
【0036】前述した直径3mm以下の孔が10cm2
当たり1個以上の割合で存在する二次元的な多孔質構造
を有する導電性基板は、厚さを10〜50μmの範囲に
することが望ましい。厚さを10μm未満にすると、十
分な正極強度が得られなくなる恐れがある。一方、厚さ
が50μmを越えると、電池重量および電極群の厚さが
増加し、薄型二次電池の重量エネルギー密度や、体積エ
ネルギー密度を十分に高くすることが困難になる恐れが
ある。
【0037】前記負極としては、前述したリチウムイオ
ンを吸蔵・放出する炭素質物を含むものの他に、金属酸
化物か、金属硫化物か、もしくは金属窒化物を含むもの
や、リチウム金属またはリチウム合金からなるものを用
いることができる。
【0038】前記金属酸化物としては、例えば、スズ酸
化物、ケイ素酸化物、リチウムチタン酸化物、ニオブ酸
化物、タングステン酸化物などを挙げることができる。
【0039】前記金属硫化物としては、例えば、スズ硫
化物、チタン硫化物などを挙げることができる。
【0040】前記金属窒化物としては、例えば、リチウ
ム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物などを挙げること
ができる。
【0041】前記リチウム合金としては、例えば、リチ
ウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛
合金、リチウムケイ素合金などを挙げることができる。
【0042】3) セパレータ10 前記セパレータ10としては、例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレンまたはPVdFを含む多孔質フィルム
や、合成樹脂性不織布などを用いることができる。中で
も、ポリエチレンか、あるいはポリプロピレン、または
両者からなる多孔質フィルムは、二次電池の安全性を向
上できるため、好ましい。
【0043】前記セパレータの厚さは、30μm以下に
することが好ましい。厚さが30μmを越えるしと、正
負極間の距離が大きくなって内部抵抗が大きくなる恐れ
がある。また、厚さの下限値は、5μmにすることが好
ましい。厚さを5μm未満にすると、セパレータの強度
が著しく低下して内部ショートが生じ易くなる恐れがあ
る。厚さの上限値は、25μmにすることがより好まし
く、また、下限値は10μmにすることがより好まし
い。
【0044】前記セパレータは、120℃、1時間での
熱収縮率を20%以下にすることが好ましい。前記熱収
縮率が20%を越えると、正負極およびセパレータの接
着強度を十分なものにすることが困難になる恐れがあ
る。前記熱収縮率は、15%以下にすることがより好ま
しい。
【0045】前記セパレータは、多孔度を30〜60%
の範囲にすることが好ましい。これは次のような理由に
よるものである。多孔度を30%未満にすると、セパレ
ータにおいて高い電解液保持性を得ることが困難になる
恐れがある。一方、多孔度が60%を越えると、十分な
セパレータ強度を得られなくなる恐れがある。多孔度の
より好ましい範囲は、35〜50%である。
【0046】前記セパレータは、空気透過率が600秒
/100cm3 以下であることが好ましい。空気透過率
が600秒/100cm3 を越えると、セパレータにお
いて高いリチウムイオン移動度を得ることが困難になる
恐れがある。また、空気透過率の下限値は、100秒/
100cm3 にすることが好ましい。空気透過率を10
0秒/100cm3 未満にすると、十分なセパレータ強
度を得られなくなる恐れがあるからである。空気透過率
の上限値は500秒/100cm3 にすることがより好
ましく、また、下限値は150秒/100cm3 にする
ことが好ましい。
【0047】4) 多孔質の接着層9a,9b この多孔質の接着層9a,9bは、非水電解液に溶解せ
ず、また非水電解液を保持した状態で高い接着性を維持
できる材料から形成されていることが望ましい。さら
に、かかる材料は、リチウムイオン伝導性が高いとなお
好ましい。具体的には、前記多孔質の接着層は、主にポ
リアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリアクリル
酸、ポリメタクリレート、ポリメタクリル酸、ポリフッ
化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のよ
うにエチレン基を含有する原料から得られる高分子、ま
たはポリエチレンオキサイド等のようにエポキシ基を含
有する原料から得られる高分子から形成されていること
が好ましい。本発明においては、図3に示すように高分
子34の一部が強いアンカー効果をもたらしているた
め、この多孔質の接着剤9a、9bは存在しなくてもよ
い。
【0048】5) 非水電解液 前記非水電解液は、非水溶媒に電解質を溶解することに
より調整される液体状電解液である。
【0049】前記非水溶媒としては、リチウム二次電池
の溶媒として公知の非水溶媒を用いることができ、特に
限定はされないが、プロピレンカーボネート(PC)や
エチレンカーボネート(EC)と前記PCやECより低
粘度でありかつドナー数が18以下である1種以上の非
水溶媒(以下第2溶媒と称す)との混合溶媒を主体とす
る非水溶媒を用いることが好ましい。
【0050】前記第2種の溶媒としては、例えば鎖状カ
ーボネートが好ましく、中でもジメチルカーボネート
(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジ
エチルカーボネート(DEC)、プロピオン酸エチル、
プロピオン酸メチル、γ−ブチロラクトン(γ−B
L)、アセトニトリル(AN)、酢酸エチル(EA)、
トルエン、キシレンまたは酢酸メチル(MA)なとが挙
げられる。これらの第2の溶媒は、単独または2種以上
の混合物の形態で用いることができる。特に、前記第2
種の溶媒はドナー数が15.5以下であことがより好ま
しい。
【0051】前記第2溶媒の粘度、25℃において28
mp以下であることが好ましい。
【0052】前記混合溶媒中の前記ECまたはPCの配
合量は、体積比で10〜80%であることが好ましい。
より好ましい前記ECまたはPCの配合量は体積比率で
20〜75%である。
【0053】前記混合溶媒のより好ましい組成は、EC
とγ−BL、ECとMEC、ECとPCとMEC、EC
とMECとDEC、ECとMECとDMC、ECとME
CとPCとDECの混合溶媒で、MECを含有する場
合、MECの体積比率は30〜80%とすることが好ま
しい。より好ましいMECの体積比率は、40〜70%
の範囲である。
【0054】前記非水電解液に含まれる電解質として
は、例えば過塩素酸リチウム(LiClO4 )、六フッ
化リン酸リチウム(LiPF6 )、ホウフッ化リチウム
(LiBF4 )、六フッ化砒素リチウム(LiAsF
6 )、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiC
3 SO3 )、ビストリフルオロメチルスルホニルイミ
ドリチウム[LiN(CF3 SO22 ]などのリチウ
ム塩(電解質)が挙げられる。中でもLiPF6 、Li
BF4 を用いるのが好ましい。
【0055】前記電解質の前記非水溶媒に対する溶解量
は、0.5〜2.0モル/lとすることが望ましい。
【0056】前記非水電解液の量は、電池単位容量(A
h)当たり2〜6gにすることが望ましい。これは、次
のような理由によるものである。非水電解液量を2g/
Ah未満にすると、正極と負極のイオン伝導度を十分に
保つことができなくなる恐れがある。一方、非水電解液
量が6g/Ahを越えると、電解液量が多量になってラ
ミネートフィルムによる封止が困難になる恐れがある。
非水電解液量のより好ましい範囲は、4〜5.5g/A
hである。
【0057】以下、本発明に係る非水電解液二次電池の
製造方法についてさらに具体的に説明する。
【0058】まず、正極と負極とセパレータが渦巻状に
配置された扁平型の電極群を作製する。これを外装缶に
挿入し、分子同士が結合して分子量が増加させることが
できる官能基を有する重合性化合物を注液する。この溶
液には必要に応じて重合開始剤を添加することができ
る。
【0059】次に、前記化合物の分子量を増加させた後
に電池を常圧ないし減圧状態で、室温ないし加熱して乾
燥する。さらに非水電解液を注入して密封することによ
り薄型非水電解液二次電池を製造する。
【0060】前記分子同士が結合して分子量が増加させ
ることができる官能基を有する化合物とは、分子量が小
さい物質であり、具体的な分子量としては20000以
下の物質が好ましい。これは、次のような理由によるも
のである。化合物を注液するためには液体状である必要
があるが、分子量が20000を超えると溶媒に対する
溶解度が低下してしまい、液体状態にするためにはDM
F、DMAc、DMSOなどの極性の高い溶媒を使用す
る必要がある。そのため溶液の粘度が高くなってしま
い、注液の際に電極群全体に溶液を浸透させることが困
難となり、その結果溶媒を除去する際に高分子の配向性
が乱れ、非晶質部分が増加し、充放電を繰り返すうちに
高分子が膨潤してしまい、サイクル性能が低下してしま
う。また、溶媒を除去するのが困難となり、電池内部に
溶媒が残存してサイクル性能を低下させるという問題が
発生する。一方、化合物の分子量が20000以下の場
合、沸点の低い溶媒に溶解して溶液状とすることもで
き、また化合物自身が液体であれば溶媒を用いずに用い
ることができる。溶液の粘度が低いために電極群の全面
に化合物溶液を行き渡らせることが可能となり、分子量
を増加させた後には配向性の高く、充放電を繰り返して
も膨潤しない高分子が得られる。また、沸点の低い溶媒
が使用できるので、溶媒の除去が容易となり、溶媒によ
るサイクル性能の低下を抑制することができる。また、
化合物が液体であれば溶媒を使用せずに用いることが可
能となり、同様に溶媒によるサイクル性能の低下を抑制
することができる。
【0061】また、重合性化合物の分子量の下限は26
とすることがさらに望ましい。これは、次のような理由
によるものである。分子量が小さければ溶媒に対する溶
解性が向上し、また溶媒を用いずにこれを用いることが
可能となるが、分子量が小さすぎると室温で気体となっ
てしまう。分子量が26よりも小さくなると溶媒への溶
解性が低下し、また液化する圧力も上昇して実用には不
向きとなる。一方、分子量が26以上の場合、室温で気
体状態の物質であっても溶媒に溶解させたり圧力を加え
ることにより液体状態として用いることができる。
【0062】前記分子同士が結合して分子量が増加させ
ることができる官能基とは、具体的にはエポキシ基、ア
ミノ基、アミド基、カルボン酸基、エステル基、エーテ
ル基、酸無水物基、ニトリル基、エチレン基、アセチレ
ン基等を挙げることができる。官能基は、分子一つ当た
り一つ備えられていればよく、また2つ以上備えられて
いてもよい。官能基は、分子の末端に結合していてもよ
いし、分子の中央部分に備わっていてもよい。
【0063】前記低分子量の化合物としては、具体的に
は、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオ
キソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒド
ロフラン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、オ
クタメチルシクロテトラシロキサン、塩化ホスホニトリ
ル、ジアゾメタン、ジアゾエタン、フェニルジアゾメタ
ン、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、o−クロロスチレン、m−ク
ロロスチレン、p−クロロスチレン、o−メトキシスチ
レン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、
o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p
−ヒドロキシスチレン、メタクリル酸、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピ
ル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸iso−
プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸フェ
ニル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリ
デン、シアン化ビニリデン、メチルビニルケトン、N−
ビニルピロリドン、2−ビニルイミダゾール、N−メチ
ル−2−ビニルイミダゾール、N−ビニルイミダゾー
ル、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビ
ニルピリジン、N−ビニルカルバゾール、ビニルイソシ
アナート、アクロレイン、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸フェニル、アクリル
酸シクロヘキシル、α−クロロアクリル酸メチル、アク
リロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、アクリル
アミド、ビニレンカーボネート、フッ化ビニリデン、無
水マレイン酸、二酸化硫黄、エチレン、プロピレン、1
−ブデン、cis−2−ブデン、trans−2−ブデ
ン、イソブデン、ブタジエン、イソブチレン、クロロプ
レン、イソプレン、ジビニルベンゼン、シス−1,5−
シクロオクタジエン、メチルビニルケトン、フェニルビ
ニルケトン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエー
テル、イソブチルビニルエーテル、β−クロロエチルビ
ニルエーテル、フェニルビニルエーテル、p−メチルフ
ェニルビニルエーテル、p−クロロフェニルビニルエー
テル、p−ブロモフェニルビニルエーテル、p−ニトロ
フェニルビニルエーテル、p−メトキシフェニルビニル
エーテル等から単独あるいは2〜5種類の混合物を好ま
しく用いることができる。
【0064】前記混合物とは、具体的にはスチレン−メ
タクリル酸メチル、スチレン−ジビニルベンゼン、スチ
レン−ブタジエン、スチレン−無水マレイン酸、プロピ
レン−二酸化硫黄、塩化ビニル−酢酸ビニル、アクリロ
ニトリル−ブタジエン、ヘキサメチレンジイソシアナー
ト−ブタンジオール、オクタメチレンジイソシアナート
−ノナメチレンジアミン、ヘキサメチレンジメルカプタ
ン−1,5−ヘキサジエン等の混合物を挙げることがで
きる。
【0065】前記化合物の分子量を上げる際には、反応
時間を短縮するために重合開始剤あるいは重合触媒を用
いることができる。具体的には、過酸化ベンゾイル、化
硫酸カリウム、化硫酸アンモニウム、t−ブチルヒドロ
ペルオキシド、過酸化ジt−ブチル、クメンヒドロペル
オキシド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシク
ロヘキサンカルボニトリル、三フッ化ホウ素ジエチルエ
チルエーテラート、塩化アルミニウム、塩化第二スズ、
四塩化チタン、n−ブチルリチウム、ナフタレンナトリ
ウム等を用いることができる。
【0066】前記溶媒には、沸点140℃以下の有機溶
媒を用いることが望ましい。かかる有機溶媒としては、
例えばベンゼン、トルエン、n−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、n−オクタン、シクロヘキサン、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、is
o−プロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケト
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテ
ル、酢酸、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルム、塩
化メチレン、二硫化炭素等を上げることができる。有機
溶媒の沸点が140℃を越えると、100℃以下の温度
で溶媒の蒸発乾燥を速やかに行なうことが困難になる恐
れがある。また、有機溶媒の沸点の下限は、0℃にする
ことが好ましい。有機溶媒の沸点を0℃未満にすると、
室温で気体となってしまい、取り扱いが困難となるため
である。また、前記溶媒は、前記化合物が液体である場
合には用いなくてもよい。
【0067】前記乾燥は、100℃以下に加熱して行な
うことが好ましい。これは、次のような理由によるもの
である。前記電池を加熱すると、溶媒の蒸発乾燥が促進
されるため、好ましい。しかしながら、加熱温度が10
0℃を越えると、前記セパレータが大幅に熱収縮する恐
れがある。熱収縮が大きくなると、セパレータが反るた
め、正極、負極およびセパレータと、多孔質な接着層と
を強固に接着することが困難になる。また、前述した熱
収縮は、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む多孔
質フィルムからなるセパレータを用いる場合に顕著に生
じ易い。
【0068】
【実施例】以下、本発明の実施例を前述した図面を参考
して詳細に説明する。実施例1 平均粒径5μmのリチウムコバルト酸化物(LixCo
2 (0.8≦x≦1)粉末91重量%、アセチレンブ
ラック3重量%、グラファイト3重量%、ポリフッ化ビ
ニリデン3重量%をN−メチルピロリドンに加えて混合
してスラリーとし、このスラリーを25μmのアルミニ
ウム箔からなる集電体の両面に塗布後、熱風乾燥してN
−メチルピロリドンを除去した後、10cm2 当たり直
径0.5mmの穴を15個の割合であけて、さらにプレ
スすることにより電極密度3g/cm3 の正極を作製し
た。
【0069】また、炭素質材料として3000℃で熱処
理したメソフェーズピッチ系炭素繊維(繊維径が8μ
m、平均繊維長が20μm、平均面間隔(d002)が
0.3360nm、BET法による比表面積が2m2
g)の粉末97重量%をスチレンブタジエンゴム2重量
%およびカルボキシメチルセルロース1重量%と共に混
合し、水を溶媒として使用してスラリーとし、これを銅
箔からなる集電体の両面に塗布後、乾燥した。このシー
トに10cm2 当たり直径0.5mmの穴を15個の割
合であけて、さらにプレスすることにより電極密度が
1.3g/cm3 の負極を作成した。
【0070】セパレータとして、厚さが25μmで、1
20℃、1時間での熱収縮率が18%で、多孔度が40
%のポリエチレン−ポリプロピレン製多孔質フィルムを
用意した。
【0071】前記正極、前記セパレータおよび前記負極
シートをそれぞれこの順序で積層した後、渦巻き状に捲
回して円筒形状の電極群を作成し、さらにプレスするこ
とにより扁平型電極群を得た。
【0072】化合物溶液として、蒸留したメタクリル酸
10mlに対してアゾビスイソブチロニトリルを0.0
5gの割合で加えた溶液を用意した。この溶液は長時間
の保管を避け、できるだけ速く使用しなければならな
い。前記電極群を袋状ラミネートフィルム内に収納し、
前記化合物溶液1gを加え、電池を2枚のステンレス製
板で挟み、電池形状を板状に整えた。これを密閉加圧容
器(オートクレーブ)に封入し、窒素ガスボンベから窒
素ガスを導入し、容器の圧力を100気圧とした。密閉
加圧容器を80℃で10時間加熱し、化合物の分子量を
増加させた。反応終了後に窒素ガスを放出し、さらに容
器を減圧にして未反応のメタクリル酸を除去した。密閉
容器から取り出した電池は、80℃で12時間真空乾燥
した。
【0073】非水電解液として、六フッ化リン酸リチウ
ム(LiPF6)をエチレンカーボネート(EC)とメ
チルエチルカーボネート(MEC)の混合溶媒(混合体
積比率1:2)に1リットルあたり1モル溶解して非水
電解液を調整した。
【0074】真空加熱乾燥した電池に電池容量1Ah当
たり前記非水電解液5gを注液、ラミネートフィルムを
封じることにより、厚さ2mm、幅50mm、高さ86
mmの薄型非水電解液二次電池を組み立てた。
【0075】実施例2 化合物溶液として、蒸留した酢酸ビニル10mlに対し
てアゾビスイソブチロニトリルを0.05gの割合で加
えた溶液を用いたこと以外は、前述した実施例1と同様
の手法で、実施例1と同様な構成の薄型非水電解液二次
電池を組み立てた。
【0076】実施例3 化合物溶液として、蒸留したアクリロニトリル10ml
に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.05gの割
合で加えた溶液を用いたこと以外は、前述した実施例1
と同様の手法で、実施例1と同様な構成の薄型非水電解
液二次電池を組み立てた。
【0077】実施例4 化合物溶液として、蒸留したビニルピロリドン10ml
に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.05gの割
合で加えた溶液を用いたこと以外は、前述した実施例1
と同様の手法で、実施例1と同様な構成の薄型非水電解
液二次電池を組み立てた。
【0078】実施例5 化合物溶液として、蒸留したスチレン10mlに対して
アゾビスイソブチロニトリルを0.05gの割合で加え
た溶液を用いたこと以外は前述した実施例1と同様の手
法で、実施例1と同様な構成の薄型非水電解液二次電池
を組み立てた。
【0079】実施例6 化合物溶液として、トルエン10mlに対して無水マレ
イン酸3.57g、イソブデン1.25g、アゾビスイ
ソブチロニトリル0.05gの割合で溶解した溶液を用
いたこと以外は、前述した実施例1と同様の手法で、実
施例1と同様な構成の薄型非水電解液二次電池を組み立
てた。
【0080】比較例1 実施例1と同様の手法により作製した電極群を袋状ラミ
ネートフィルム内に収納し、N−メチルピロリドン10
0mlに対して数平均分子量150,000のポリフッ
化ビニリデン1gの割合で溶解した溶液1gを注液し
た。電池を2枚のステレンス製板で挟み、電池形状を板
状に整えた。100℃で8時間真空乾燥した後に、実施
例1と同様に電解液を注液、封口することにより実施例
1と同様な構成の薄型非水電解液二次電池を組み立て
た。
【0081】比較例2 実施例1と同様の手法により作製した電極群を袋状ラミ
ネートフィルム内に収納し、トルエン100mlに対し
て数平均分子量100,000のポリアクリル酸メチル
1gの割合で溶解した溶液1gを注液した。電池を2枚
のステレンス製板で挟み、電池形状を板状に整えた。1
00℃で8時間真空乾燥した後に、実施例1と同様に電
解液を注液、封口することにより実施例1と同様な構成
の薄型非水電解液二次電池を組み立てた。
【0082】得られた実施例1〜6及び比較例1,2の
二次電池について、充電電流100mAで4.2Vまで
5時間充電した後、40mAで2.7Vまで放電する充
放電サイクル試験を20℃で実施した。充放電サイクル
試験における1サイクル目の放電容量(初期容量)及び
300サイクル時における容量維持率(前記初期容量に
対する)を下記表1に記する。
【0083】また、得られた実施例1〜6及び比較例
1,2の二次電池について、充電電流100mAで4.
2Vまで5時間充電した後、40mAで2.7Vまで放
電する充放電サイクル試験を45℃で実施した。充放電
サイクル試験における1サイクル目の放電容量(初期容
量)及び300サイクル時における容量維持率(前記初
期容量に対する)を下記表1に併記する。
【0084】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1〜6の二次電池は常
温サイクル寿命及び45℃サイクル寿命が優れているこ
とがわかる。
【0085】これに対し、比較例1,2の二次電池は、
初期容量は優れているものの、サイクル寿命が実施例1
〜6の二次電池に比べて低いことがわかる。
【0086】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、優れ
た容量、サイクル性能を有する薄型化が可能な非水電解
液二次電池およびその製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる非水電解液二次電池の一例を示
す断面図。
【図2】図1のA部を示す拡大断面図。
【図3】本発明による非水電解液二次電池の電極群にお
ける接着性高分子の存在状態を示す断面概念図。
【符号の説明】
1 外装材 2 電極群 3 正極集電体 4 正極層 5 正極 6 負極集電体 7 負極層 8 負極 9a,9b 多孔質の接着層 10 セパレータ 11 正極端子 12 負極端子 31 正極 32 セパレータ 33 負極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高 見 則 雄 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝川崎事業所内 (72)発明者 長谷部 裕 之 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝川崎事業所内 (72)発明者 山 田 修 司 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝川崎事業所内 (72)発明者 大 崎 隆 久 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝川崎事業所内 (72)発明者 神 田 基 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝川崎事業所内 Fターム(参考) 5H028 AA01 AA05 BB03 BB04 BB05 BB10 CC01 CC02 CC21 EE06 FF02 FF03 FF04 HH01 HH08 5H029 AJ02 AJ03 AJ05 AK02 AK03 AK05 AL01 AL02 AL04 AL06 AL07 AL12 AM02 AM03 AM05 AM07 BJ04 BJ06 CJ02 CJ03 CJ05 CJ11 CJ23 DJ08 EJ11 EJ12 HJ01 HJ14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極、セパレータおよび負極からなる電極
    群と非水電解液とを具備した薄型の非水電解液二次電池
    において、前記正極、セパレータおよび負極からなる電
    極群が2層以上に積層され、接着作用を有する高分子を
    含有することにより前記電極群が接合・固定されている
    二次電池であって、前記各層の界面に介在する接着作用
    を有する高分子が、複数の前記層の界面を介して、一つ
    の層からこれに隣接する層の内部に延出して配向するよ
    うに少なくとも2つの層にまたがって存在していること
    を特徴とする、非水電解液二次電池。
  2. 【請求項2】分子同士が結合して分子量を増加させるこ
    とができる官能基を有する重合性化合物を前記電極群に
    含浸させる工程と、このようにして含浸させた前記重合
    性化合物の分子量を増加させる工程を含むことを特徴と
    する、請求項1に記載の非水電解液二次電池の製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記重合性化合物の分子量が、26以上2
    0000以下である、請求項2に記載の非水電解液二次
    電池の製造方法。
  4. 【請求項4】前記重合性化合物において、分子同士が結
    合して分子量を増加させることができる官能基が、エポ
    キシ基、アミノ基、アミド基、カルボン酸基、エステル
    基、エーテル基、酸無水物基、ニトリル基、エチレン基
    およびアセチレン基からなる群から選ばれた少なくとも
    1種である、請求項2に記載の非水電解液二次電池の製
    造方法。
  5. 【請求項5】前記重合性化合物の分子量を増加させる工
    程が、加熱、加圧より選ばれる少なくともひとつの操作
    を含む、請求項2に記載の非水電解液二次電池の製造方
    法。
  6. 【請求項6】前記重合性化合物を含浸させる工程におい
    て、該化合物を溶媒に溶解し、かつ、前記溶媒の沸点が
    140℃以下である、請求項2に記載の非水電解液二次
    電池の製造方法。
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