JP2000268349A - 磁気ディスク用ガラス基板およびその製造方法 - Google Patents

磁気ディスク用ガラス基板およびその製造方法

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Kazufumi Nakano
和史 中野
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Asahi Techno Glass Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ディスク用ガラス基板の表面の突起物発
生を防止して、高記録密度を得るために必要な表面性を
有するとともに、化学的耐久性にも優れた磁気ディスク
用ガラス基板を提供する。 【解決手段】 磁気ディスク用ガラス基板のガラス中に
含有する水分量を300ppm以下に制御する。ガラス
材質としてソーダライムシリケートガラスまたはボロシ
リケートガラスを化学強化処理したもの、あるいはNa
2 Oの含有量の少ないまたはNa2 Oを含有しないボロ
シリケートガラス、無アルカリガラスまたは結晶化ガラ
スを用い、ガラス基板表面の算術平均粗さRaを0.5
nm以下、かつ最大高さRyを10nm以下にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスク用ガラ
ス基板に関するものである。より具体的には記録・読出
し時の磁気ヘッド浮上量の小さい磁気ディスク用ガラス
基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク用基板としては、従来から
アルミニウム基板が使用されているが、近年、磁気デイ
スクの小型化、高記録密度化を進めるために、従来のア
ルミニウム基板に代わってガラス基板の使用が進みつつ
ある。ガラス基板は従来のアルミニウム基板に比べて研
磨により、比較的容易に平滑化がなされることや、より
優れた剛性を持っていることなどの利点がある。
【0003】磁気ディスク用基板のガラス材質として
は、強化ガラスを用いた基板、もしくは結晶化ガラスが
主として用いられている。このような材質選択によっ
て、ガラスの強度を上げ、対衝撃性や対振動性の向上さ
せるほか、アルカリマイグレーシヨンを防止して化学的
耐久性の向上が図られている。
【0004】また最近は、読出用ヘッドとして、MRヘ
ッドが採用されたのに続き、さらにGMRヘッドが採用
されるようになり、磁気ディスクの記録密度は急激に高
められることになった。このため、磁気ディスクにおけ
る磁気ヘッドの記録や読出しを行う際の磁気ヘッド浮上
量を大幅に減少させることが必要になり、磁気ヘッドと
磁気ディスクとを接触状態に近付けたセミコンタクト方
式、あるいはコンタクト方式と名付けられる方式が盛ん
に研究され、これらの方式に対応した磁気ヘッドの開発
が進んでいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これに対応した磁気デ
ィスクは高平坦で高平滑の表面性であることが必要であ
り、このため磁気ディスク用ガラス基板に対し、高平坦
度および高平滑度が強く求められている。具体的には、
例えば浮上量0.03μm以下を可能にするために、磁
気ディスク用ガラス基板の少なくとも記録エリアにはテ
クスチャー処理を施さないこと、そして磁気ディスクの
記録エリア表面の算術平均粗さRa(以下、単にRaと
する)を0.5nm以下または0.3nm以下、最大高
さRy(以下、Ryとする)を10nm以下または7n
m以下の高平坦度および高平滑度にすることが要求され
ている。しかも磁気ディスク用ガラス基板は化学的耐久
性に優れ、かつ耐摩耗性に優れることが要求されてい
る。
【0006】表面のRaを小さくした磁気ディスク用ガ
ラス基板の材料組成が特開平9−208260号公報に
開示されている。また表面を平滑にした上で多数の微小
突起を適度に設けることのできる磁気ディスク用ガラス
基板の材料組成が特開平−194229号公報に開示さ
れている。これらの開示にみられるように、研磨剤を細
かくしたり、ポリッシャー、すなわち研磨パッドを選定
をすることによって、ガラス基板表面のRaを小さくす
ることが行われている。
【0007】しかしながら、上述のような高密度化を達
成するための磁気ディスク用ガラス基板は、表面粗さR
aを小さくするほかに、Ryを小さくすることが要求さ
れている。そこでガラス基板表面の研磨を行って、Ry
を小さくすることについて試みを重ねた結果、あるレベ
ルを超えて小さなRyを得るには、単に研磨を重ねるだ
けでは所要の値を得ることが困難であることがわかって
きた。即ち、ガラス表面を研磨してゆくと、表面に突起
物が発生し、それによってRyが大きくなるという現象
が認められたのである。
【0008】本発明は、磁気ディスク用ガラス基板にお
いて認められる上記のような表面突起物の発生を防止し
て、高記録密度を得るために必要な表面性を有するとと
もに、耐水性など化学的耐久性にも優れた磁気ディスク
用ガラス基板を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究を行
った結果、研磨工程での突起物の発生の程度は、ガラス
の材質によって大きく異なることがわかり、この点につ
いて究明を進めた結果、ガラス中の水分量が重要な役割
を果たしていることを発見し、本発明をなすに至った。
【0010】本発明の磁気ディスク用ガラス基板は、ガ
ラス中に含有する水分量が300ppm以下であること
を特徴とするものである。
【0011】また本発明の磁気ディスク用ガラス基板
は、ガラス中に含有する水分量が300ppm以下であ
るとともに、ガラス基板表面のRaが0.5nm以下で
あり、かつRyが10nm以下であることを特徴とする
ものである。
【0012】本発明の磁気ディスク用ガラス基板は、ガ
ラス材質としてソーダライムシリケートガラス(ソーダ
石灰ケイ酸ガラス)またはアルミノシリケートガラス
(アルミノケイ酸ガラス)の少なくともいずれか一方を
用いることができる。そして、これら磁気ディスク用ガ
ラス基板は化学強化処理をされたものであることが好ま
しい。
【0013】これらのガラス材質を用い、ガラス中に含
有する水分量が300ppm以下であることにより、ガ
ラス基板表面のRaが0.5nm以下であり、かつRy
が10nm以下が可能であり、また化学強化処理を行う
ことにより、強度を高めることに加えて、耐水性などの
化学的安定性を高めることができる。
【0014】また本発明の磁気ディスク用ガラス基板
は、ボロシリケートガラス(ホウケイ酸ガラス)、無ア
ルカリガラスまたは結晶化ガラスのいずれかを用いるこ
とができる。
【0015】これらのガラス材質を用い、ガラス中に含
有する水分量を300ppm以下とすることにより、ガ
ラス基板表面のRaが0.5nm以下であって、かつR
yが10nm以下が可能である。また、ボロシリケート
ガラスにおいて、成分Na2Oを少なくすることによ
り、耐水性などの化学的安定性を向上させることができ
る。また、成分としてNa2 Oを含まない無アルカリガ
ラスまたは結晶化ガラスのいずれかを用いることによっ
て、耐水性などの化学的安定性を高めることができる。
【0016】本発明においては、ガラス中に含有する水
分が250ppm以下であることがより好ましく、15
0ppm以下であることがさらに好ましい。
【0017】また本発明の磁気ディスク用ガラス基板の
製造方法は、ガラス原料を溶融する工程、溶融したガラ
スに不活性ガスまたは脱水剤を用いてバブリングを行っ
て水分を除去する工程、溶融したガラスを均一化する工
程、およびディスク状に加工する工程とを少なくとも有
し、ガラス中の水分量を300ppm以下としたことを
特徴とするものである。
【0018】本発明において、ガラス中に含まれる水分
量を300ppm以下にするために、原料に水酸化物や
水和物などOH基あるいは水分を含む原料をできるだけ
少なくし、できるだけ水酸化物や水和物などOH基ある
いは水分を含まない原料を使用することが好ましい。
【0019】そして本発明において、ガラスの溶融中に
バブリングを行うこと、即ち溶融ガラスに気体を送り込
んで泡を発生させることによって、効果的に水分を除去
することができる。
【0020】本発明において、バブリングに用いる不活
性ガスとして、乾燥空気、酸素、窒素、アルゴンのいず
れかを用いることができる。また、脱水剤として塩化チ
オニル、塩化ホスフィルなどを気化させたものいずれか
を用いることができる。
【0021】また本発明において、ガラス原料に水酸化
物や水和物などのOH基の含有量の少ない原料を使用す
ることが好ましい。
【0022】次に本発明の作用について述べる。
【0023】ガラス基板の研磨の際の異常突起の発生
は、ガラス中に含有される水分量が300ppmを超え
ている場合に生じることがわかった。これはガラス中に
含まれる水分のOH基が研磨液と反応して異常突起の原
因となるものと考えられる。そしてOH基はアルカリ金
属と同様に、ガラスのネットワークを分断するので、ガ
ラス中に含まれる水分量が300ppmを超えると、ガ
ラスのネットワークが分断された部分が表面に出る確率
も増加するため、化学的耐久性の低下も認められる。
【0024】このため、本発明においてはガラス中に含
有される水分量が300ppm以下とすることにより、
異常突起の発生を防止するとともに、化学的耐久性の低
下をも防止するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に用いるアルミノシリケー
トガラスはガラス組成として、SiO2 を55〜70質
量%、Al 2 3 を10〜18質量%、Li2 Oを3〜
7質量%、Na2 Oを5〜15質量%を主成分とするも
のが好ましく用いられる。
【0026】また本発明に用いるソーダライムシリケー
トガラスはガラス組成として、SiO2 を65〜75質
量%、Al 2 3 を0.5〜5質量%、Na2 Oを8〜
17質量%、CaOを7〜15質量%を主成分とするも
のが好ましく用いられる。
【0027】また本発明に用いるボロシリケートガラス
はガラス組成として、SiO2 を70〜85質量%、A
l 2 3 を1〜5質量%、Na2 Oを2〜12質量%、
23 を8〜18質量%を主成分とするものが好まし
く用いられる。
【0028】また本発明に用いる無アルカリガラスはガ
ラス組成として、SiO2 を50〜65質量%、Al 2
3 を8〜20質量%、BaOを8〜18質量%を主成
分とするものが好ましく用いられる。
【0029】さらに本発明に用いる結晶化ガラスはガラ
ス組成として、SiO2 を65〜80質量%、Al 2
3 を1〜10質量%、Li2 Oを8〜16質量%を主成
分とするものが好ましく用いられる。
【0030】そしてガラス原料を予備的に溶融するラフ
メルトの工程を設けることによって、原料中に含まれて
いる水分あるいは吸着されている水分を除去することが
でき、ガラスの溶融中に溶融ガラスに気体を送り込んで
泡を発生させる、バブリングを行うことによって、さら
に効果的に水分を除去することができる。バブリングに
用いる気体としては、既に述べたように、乾燥空気、酸
素、窒素やアルゴンなどの不活性ガスを用いることがで
き、また脱水剤である塩化チオニルや塩化ホスフィルな
どを気化させてバブリングすることによって有効に水分
の除去を行うことができる。
【0031】上記のように溶融を行って水分の除去を行
ったガラス原料(カレット)を使用し、白金ルツボ中に
投入し、脱泡および均質化を行う。なお、白金ルツボ中
に投入して溶融する際においても、バブリングを行っ
て、水分を除去することができる。これを例えば下記の
実施例で述べるような方法により成型加工および処理を
行って、磁気ディスク用ガラス基板を得る。
【0032】なお、ガラス中に含まれる水分量は、フー
リエ変換赤外分光光度計でOH基の吸収ピ一クの3.5
445μm(3544.5nm)における透過率を測定
し、次の計算式によって求めることができる。
【0033】C=18×ABS×103 /εdρ ここにCは水分量(ppm)、18はH2 Oの分子量、
ABSは吸光度、εはモル吸光係数、dは厚さ、そして
ρは比重である。
【0034】次に本発明の実施の形態を実施例に基づい
て具体的に述べる。
【0035】(実施例1)まず、ガラス材質として、ア
ルミノシリケートガラスを用いた場合について述べる。
ガラス組成として、SiO2 を64質量%、Al 2
3 を14質量%、Li2 Oを6質量%、Na2 Oを10
質量%、ZrO2 を22質量%、ZnOを4質量%を主
成分とするガラスを用いた。
【0036】ガラス原料からガラス中に水分が入るのを
少なく止めるために、水酸化アルミニウムの代わりに酸
化アルミニウムを用い、水和物を含む原料を用いること
を避けた。このようにして選んだ原料を均質に混合し、
石英ルツボにてラフメルトを行い、カレットを作製し
た。この石英ルツボでの溶融時には、溶融中に酸素をバ
ブリングすることによって、含有水分の低減を行った。
【0037】このようにして得たカレットを今度は白金
ルツボで均質に溶融して、泡や脈理(光学的に認められ
る不均一)を除き、ガラスブロックを得た。このブロッ
クを直径65mm、厚さ0.635mmのディスクに加
工した。
【0038】このディスク基板のポリッシングを1次ポ
リッシングと2次ポリッシングの二段階で行った。まず
1次ポリッシングはセリウムパッドを用い、研磨材には
酸化セリウムを用いて行った。次に2次ポリッシングは
スゥエード状パッドを用いて行い、研磨材には酸化セリ
ウムを用いて行った。
【0039】ポリッシングを終了したディスク基板を、
硝酸カリと硝酸ソーダの混合溶液を用いて、強化処理を
行った。また一部のディスク基板は強化処理を行わずに
次の測定評価を行うことにより、強化処理の効果を調べ
た。
【0040】作製した磁気ディスク用ガラス基板の水分
量の測定はホリバ製フーリエ変換赤外分光光度計(FT
IR)のFT−200を用いて行った。測定の結果、作
成した磁気ディスク用ガラス基板の水分量は130pp
mであつた。
【0041】この磁気ディスク用ガラス基板について、
原子間力顕微鏡(Digital Instruments 社製)を用いて
表面粗さの測定を行った。表面粗さの測定は、10μm
×10μmの視野に対して行った。その結果、基板面の
Raは0.30nm、、Ryは5nmであった。
【0042】次にこの磁気ディスク用ガラス基板の研磨
された表面の耐水性を測定した。耐水性の測定方法は8
0℃の純水中に基板を24時間浸漬した後の質量の減少
量を測定し、1平方センチメートル当たりの質量減を算
出した結果、0.5μg/cm2 であった。
【0043】(比較例1)石英ルツボでラフメルトを行
う際に、バブリングを行わなかったほかは実施例1と全
く同じ条件で磁気ディスク用ガラス基板の作成を行っ
た。ポリッシングを終了したディスク基板は、実施例1
と同様に硝酸カリと硝酸ソーダの混合溶液を用いて、強
化処理を行い、また一部のディスク基板は強化処理を行
わずに以下の測定評価を行って処理の効果を調べた。
【0044】作製した磁気ディスク用ガラス基板につい
て、実施例1と同じ方法で水分量、表面粗さおよび耐水
性の測定を行った。
【0045】その結果、作製した磁気ディスク用ガラス
基板の水分量は330ppm、ガラス基板面の表面粗さ
はRaは0.31nm、Ryは11nmであった。また
ガラス基板表面の耐水性を示す質量減は1.3μg/c
2 であった。
【0046】(実施例2)次にガラス材質として、ソー
ダライムシリケートガラスを用いた場合について述べ
る。 ガラス組成として、SiO2 を72質量%、Al
2 3 を3質量%、Na2 Oを13質量%、CaOを8
質量%を主成分とするガラスについて、実施例1と同じ
工程条件で磁気ディスク用ガラス基板の作製を行った。
ガラスの溶融はセラミックス製の溶融槽および白金製の
清澄槽と均質化槽を用いて行った。そして溶融槽での溶
融では、窒素をバブリングすることによって含水量を減
少させた。
【0047】作製した磁気ディスク用ガラス基板につい
て、実施例1と同じ方法で水分量、表面粗さ、および耐
水性の測定を行った。
【0048】その結果、作製した磁気ディスク用ガラス
基板水分量は130ppmであり、ガラス基板面の表面
粗さは、Raが0.3nm、Ryが5nmであった。ま
た、耐水性は1.7μg/cm2 の質量減であった。
【0049】(比較例2)セラミックス製の溶融槽で溶
融を行う際に、バブリングを行わなかったほかは実施例
2と全く同じ条件で磁気ディスク用ガラス基板の作成を
行った。
【0050】作製した磁気ディスク用ガラス基板につい
て、実施例1と同じ方法で水分量、表面粗さおよび耐水
性の測定を行った。
【0051】その結果、作製した磁気ディスク用ガラス
基板水分量は430ppmであつた。また、この磁気デ
ィスク用ガラス基板面の表面粗さは、Raが0.51n
mでありRyが16nmであった。さらに耐水性は2.
9μg/cm2 の質量減であった。
【0052】以上の実施例1、2および比較例1、2に
ついて、用いたガラス組成を表1に示し、結果を表2に
まとめて示した。
【0053】
【表1】
【表2】 表2の結果から、磁気ディスク用ガラス基板の水分量を
減少させることによって表面のRaを低減できること、
そして化学強化処理を行うことによって耐水性の向上が
得られることが認められた。
【0054】(実施例3〜6、比較例3〜6)先の表1
に示されたソーダライムシリケートガラス、および次の
表3に示されたボロシリケートガラス、無アルカリガラ
スおよび結晶化ガラスの各ガラス材質について、実施例
1と同様の工程により、水分量を異ならせた磁気ディス
ク用ガラス基板の作製を行い、水分量とRa、Ryおよ
び耐水性の測定を行い、これらの関係を調べた。その結
果を表4にまとめて示す。
【0055】
【表3】
【表4】 表4の結果から、ソーダライムシリケートガラス、ボロ
シリケートガラス、無アルカリガラスおよび結晶化ガラ
スの各ガラス材質を用いた磁気ディスク用ガラス基板
は、水分量を減少させることによって、いずれの場合も
表面のRaを低減できることが認められた。さらに耐水
性はNa2 Oの含有量の少ないボロシリケートガラスに
おいて比較的良好であり、Na2 Oを含まない無アルカ
リガラスおよび結晶化ガラスではさらに良好であること
が認められた。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、磁気ディスク用ガラス
基板中の水分すなわちガラスネットワーク内のOH基を
低減させ、研磨の際の異常突起の発生を大幅に減少さ
せ、表面性においてRaおよびRyが小さく、しかも耐
水性などの化学的耐久性についても良好な磁気ディスク
用ガラス基板を得ることができる。
【0057】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C03C 3/091 C03C 3/091 19/00 19/00 Z 21/00 101 21/00 101 G11B 5/84 G11B 5/84 Z Fターム(参考) 4G059 AA09 AB03 AB11 AC03 AC18 HB03 HB13 HB14 4G062 AA01 AA11 BB01 BB03 BB05 BB06 CC04 DA06 DA07 DB02 DB03 DB04 DC03 DC04 EA03 EA04 EB03 EB04 EC01 ED01 EE03 EE04 EF01 EG03 EG04 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM27 NN33 5D006 CB04 CB07 DA03 EA03 5D112 AA02 AA24 BA03 BA09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス中に含有する水分量が300pp
    m以下であることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基
    板。
  2. 【請求項2】 前記磁気ディスク用ガラス基板表面の算
    術平均粗さRaが0.5nm以下であり、かつ最大高さ
    Ryが10nm以下であることを特徴とする請求項1記
    載の磁気ディスク用ガラス基板。
  3. 【請求項3】 前記磁気ディスク用ガラス基板が、ソー
    ダライムシリケートガラスまたはアルミノシリケートガ
    ラスのいずれかであることを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の磁気ディスク用ガラス基板。
  4. 【請求項4】 前記磁気ディスク用ガラス基板が、化学
    強化処理されたものであることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3のいずれか1項記載の磁気ディスク用ガラ
    ス基板。
  5. 【請求項5】 前記磁気ディスク用ガラス基板が、ボロ
    シリケートガラス、無アルカリガラスまたは結晶化ガラ
    スのいずれかであることを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の磁気ディスク用ガラス基板。
  6. 【請求項6】 ガラス原料を溶融する工程、溶融したガ
    ラスに不活性ガスまたは脱水剤を用いてバブリングを行
    って水分を除去する工程、溶融したガラスを均一化する
    工程、およびディスク状に加工する工程とを少なくとも
    有し、ガラス中の水分量を300ppm以下としたこと
    を特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記不活性ガスが乾燥空気、酸素、窒
    素、アルゴンの少なくともいずれかを用いたことを特微
    とする請求項6記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記脱水剤が少なくとも塩化チオニル、
    塩化ホスフィルなどを気化させたものいずれかを用いた
    ことを特徴とする請求項6記載の磁気ディスク用ガラス
    基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 ガラス原料にOH基の含有量の少ない原
    料の使用をすることを特徴とする請求項6ないし請求項
    8記載の磁気デイスク用ガラス基板の製造方法。
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