JP2000266988A - 電子カメラ - Google Patents

電子カメラ

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JP2000266988A
JP2000266988A JP11070101A JP7010199A JP2000266988A JP 2000266988 A JP2000266988 A JP 2000266988A JP 11070101 A JP11070101 A JP 11070101A JP 7010199 A JP7010199 A JP 7010199A JP 2000266988 A JP2000266988 A JP 2000266988A
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コスト且つ省スペースで、焦点検出における
色収差を補正して正確な焦点調節を行うことが可能な焦
点調節装置を備えた電子カメラを提供する。 【解決手段】本発明の電子カメラは、撮影レンズ1と撮
像素子4を有する電子カメラであって、上記撮影レンズ
1を通過した被写体光を受光する焦点検出用受光センサ
2と、上記撮像素子1の出力に基いて、上記焦点検出用
受光センサ2の色収差に起因する検出誤差を補正するた
めの補正値を算出する補正部5と、上記焦点検出用受光
センサ2の出力に基いて、上記撮影レンズ1の焦点調節
状態を検出する焦点検出部3と、上記焦点検出部3の出
力と補正部5の出力とに基いて、上記撮影レンズ1を駆
動するよう制御する制御部6とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焦点調節装置を備
えた電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、TTL位相差検出方式を採用した
焦点調節装置では、被写体光の波長成分に応じて色収差
が発生するために、特定の光源下では焦点調節精度が劣
化することが知られている。
【0003】このような問題に対処するために、特開昭
63−168613号公報では焦点検出用の受光素子で
あるAFセンサICと同一ICチップ上に色温度検出用
受光素子を設けている。そして、この色温度検出用受光
素子により色温度の測定を行い、色収差の補正を行って
いる。
【0004】また、特開昭58−86504号公報で
は、焦点検出用の受光素子であるAFセンサICとは別
途に設けられた受光素子、処理回路、光学系を含む色温
度測定手段の出力を用いて、AFセンサを含む焦点検出
部での色温度による焦点検出誤差を補正している。
【0005】更に、近年では、TTL位相差検出方式を
採用した一眼レフタイプのデジタルカメラが発売されて
いる(「写真工業」1996年5月、P42、P5
1)。かかるカメラでは、専用の色温度検出用受光素
子、処理回路、光学系を別途設け、検出した色温度検出
情報を用いてホワイトバランス調整を行っている。
【0006】また、特開平9−274130号公報に
は、TTL位相差検出方式を採用したデジタルカメラが
開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭63−168613号公報により開示された技術で
は、ICの作成工程において色フィルタを設ける必要が
あり、工程が増加してコストアップになるという問題が
ある。
【0008】また、上記特開昭58−86504号公報
により開示された技術では、専用の色温度検出部を有す
るので、色温度検出用の受光素子及び光学系や処理回路
を別途設置する必要があり、コストアップや新たな実装
スペースが必要になるといった問題がある。
【0009】さらに、上記一眼レフタイプデジタルカメ
ラでは、色温度検出情報を用いてホワイトバランス調整
を行っているものの、焦点調節時の色収差の補正には使
用されていない。
【0010】また、特開平9−274130号公報によ
り開示されたTTL位相差検出方式を採用したデジタル
カメラでは、焦点調節時の色収差の補正については何等
考慮されていない。
【0011】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、低コスト且つ省スペース
で、焦点検出における色収差を補正して正確な焦点調節
を行うことが可能な焦点調節装置を備えた電子カメラを
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の態様では、撮影レンズとカラー撮像
素子を有する電子カメラであって、上記撮影レンズを通
過した被写体光を受光するAFセンサと、上記カラー撮
像素子の出力に基いて、上記AFセンサの色収差に起因
する検出誤差を補正するための補正値を算出する補正手
段と、上記AFセンサの出力に基いて、上記撮影レンズ
の焦点調節状態を検出する焦点検出手段と、上記焦点検
出手段の出力と補正手段の出力とに基いて、上記撮影レ
ンズを駆動するレンズ駆動手段とを具備したことを特徴
とする電子カメラが提供される。第2の態様では、上記
第1の態様において、上記補正手段は、被写体を照明す
る光源の種類及び色温度の少なくともいずれかを評価し
て、上記補正値を算出することを特徴とする電子カメラ
が提供される。
【0013】第3の態様では、上記第1の態様におい
て、上記補正手段は、複数の評価値を用いて光源の種類
及び色温度の少なくともいずれかを評価することを特徴
とする電子カメラが提供される。
【0014】上記第1乃至第3の態様によれば以下の作
用が奏される。
【0015】即ち、本発明の第1の態様では、AFセン
サにより撮影レンズを通過した被写体光が受光され、補
正手段により上記カラー撮像素子の出力に基いて上記A
Fセンサの色収差に起因する検出誤差が補正され、焦点
検出手段により上記AFセンサの出力に基いて上記撮影
レンズの焦点調節状態が検出され、レンズ駆動手段によ
り上記焦点検出手段の出力と補正手段の出力とに基いて
上記撮影レンズが駆動される。
【0016】第2の態様では、上記第1の態様におい
て、上記補正手段により、被写体を照明する光源の種類
及び色温度の少なくともいずれかが評価されて、上記補
正値が算出される。
【0017】第3の態様では、上記第1の態様におい
て、上記補正手段により、複数の評価値を用いて光源の
種類及び色温度の少なくともいずれかが評価される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。
【0019】図1は本発明の焦点調節装置を備えた電子
カメラの概念図である。
【0020】同図に示されるように、この電子カメラで
は、所定位置に被写体光を集光する撮影レンズ1が設け
られており、その後方には当該撮影レンズ1を通過した
被写体光を瞳分割して受光する焦点検出用受光センサ2
と、上記撮影レンズ1を通過した被写体光を撮像する撮
像素子4が設けられている。上記焦点検出用受光センサ
2は、当該焦点検出用受光センサ2の出力に基づいて上
記撮影レンズ1の焦点状態を検出する焦点検出部3に接
続されており、該焦点検出部3の出力は該焦点検出部3
の出力を補正する補正部5の入力に接続されている。さ
らに、上記撮像素子4の出力も補正部5の入力に接続さ
れている。この補正部5は、上記撮像素子4の出力に基
づいて色温度を検出する色温度検出部7と、上記色温度
検出部7の出力に基づいて色収差補正値を計算する補正
値計算部8とを有している。そして、この補正部5の出
力は、制御部6の入力に接続されており、該制御部6の
出力は撮影レンズ1に不図示の機械的機構を介して接続
されている。
【0021】このような構成において、上記撮影レンズ
1を介して入射された被写体光は、焦点検出用受光セン
サ2で瞳分割されて受光される。そして、この焦点検出
用受光センサ2の出力信号は焦点検出部3に入力され、
該焦点検出部3にて撮影レンズ1の焦点状態が検出され
る。一方、上記撮影レンズ1を介して入射された被写体
光は、撮像素子4にも入射され、該撮像素子4にて撮像
される。
【0022】上記補正部5では、上記撮像素子4の出力
に基づいて焦点検出部3の焦点検出出力が補正される。
このとき、補正部5内の色温度検出部7により撮像素子
4の出力に基づいて被写体の色温度が検出される。そし
て、補正部5内の補正値計算部8により温度検出部7の
出力に基づいて色収差補正値が算出される。
【0023】こうして、制御部6により、上記補正部5
の出力である補正された焦点検出出力に基づいて所定の
焦点調節が行われることになる。
【0024】次に、図2は本発明の実施の形態に係る焦
点調節装置を備えた電子カメラの光学系の構成を示す図
である。
【0025】同図に示されるように、この実施の形態に
係る電子カメラは、着脱自在の交換レンズ30とカメラ
ボディ40とに大別される。
【0026】先ず、交換レンズ30では、所定位置に焦
点調節用レンズ11a、絞り12等からなる撮影光学系
11が配置されており、その後方には被写体光を下方に
反射するとともに、一部をカメラボディ40側に透過さ
せるビームスプリッタ13が配置されている。このビー
ムスプリッタ13の反射光の光路上にはミラー14が設
けられており、当該ミラー14の反射光の光路上には焦
点検出光学系16とAFセンサ17等からなる焦点検出
部15が配置されている。尚、この実施の形態では、上
記焦点検出部15は位相差検出方式を採用している。さ
らに、上記絞り12は所定の絞り開口を保持することが
可能であると共に、シャッタ機能を有しており、完全に
遮光する機能も備えている。
【0027】一方、カメラボディ40では、所定位置に
ビームスプリッタ21が設けられており、当該ビームス
プリッタ21を透過した光の光路上には、ミラー25が
配置されている。そして、このミラー25で反射した光
の光路上にはミラー27と接眼レンズ28からなるファ
インダ光学系26が配置されている。さらに、上記ビー
ムスプリッタ21で反射された光の光路上には、赤外カ
ットフィルタ22、光学的ローパスフィルタ(LPF;Low
Pass Filter)23、固体撮像素子(CCD;Charge C
oupled Device)24が配置されている。
【0028】このような構成において、被写体からの光
束は撮影光学系11を通過し、ビームスプリッタ13に
より、上記光束の一部がカメラボディ40に、他がミラ
ー14を介して焦点検出部15にそれぞれ導かれる。一
方、上記撮影光学系11を通過してカメラボディ40内
へ導かれた被写体光束は、その一部がビームスプリッタ
21を透過して、赤外光成分をカットする赤外光カット
フィルタ22、モアレを低減させる光学的LPF23を
介して撮像素子CCD24に導かれる。他の光束は、ミ
ラー25で反射された後、ミラー27、接眼レンズ28
等からなるファインダ光学系26へと導かれる。
【0029】ここで、図3は上記焦点検出部15内のA
Fセンサ17の光電変換素子P上に被写体からの光束を
導く焦点検出光学系16の構成を詳細に示す図である。
【0030】図3において、符号11’は撮影レンズ、
RFは赤外カットフィルタ、Sは視野マスク、Cはコン
デンサレンズ、Kは撮影レンズ11の光軸に対して略対
称に配置された開口部K1,K2を有する瞳マスク、H
1,H2は瞳マスクK1,K2に対応してその後方に配
置されたセパレータレンズである。上記赤外光カットフ
ィルタRは、750nm以上の波長域の赤外光を除去
し、不要な赤外光成分を除去して色収差の悪影響を最小
限に抑える。
【0031】上記撮影レンズ11’の射出瞳の領域L
1,L2を通過して入射した被写体光束は、視野マスク
S、赤外カットフィルタRF、コンデンサレンズC、瞳
マスクKの開口部K1,K2及びセパレータレンズH
1,H2を通りAFセンサ17の光電変換素子P上に再
結像される。
【0032】上記撮影レンズ11’が合焦、即ち、結像
面G上に被写体像Iが形成される場合には、その被写体
像IはコンデンサレンズC及びセパレータレンズH1,
H2によって光軸Oに対して垂直な2次結像面P(AF
センサ17の光電変換素子P上)に再結像されて第1像
I1,第2像I2となる。
【0033】上記撮影レンズ11’が前ピン、即ち結像
面Gの前方に被写体像Fが形成される場合には、その被
写体像Fはお互いにより光軸Oに近づいた形で光軸Oに
対して垂直に再結像されて第1像F1,第2F2とな
る。
【0034】上記撮影レンズ11’が後ピン、即ち結像
面Gの後方に被写体像Rが形成される場合には、その被
写体像Rはお互いにより光軸Oから離れた形で、光軸O
に対して垂直に再結像されて第1像R1,第2像R2と
なる。
【0035】この実施の形態では、これら第1像と第2
像の間隔を検出することにより、撮影レンズ11’の焦
点状態を前ピン、後ピンを含めて検出する。具体的に
は、第1像と第2像の光強度分布をAFセンサ17の被
写体像データ出力により求めて両像の間隔を測定する。
【0036】上記AFセンサ17は、一般にシリコンの
ように可視光内で比較的フラットな分光感度を有するも
のを用いるので、撮影レンズ11’による可視光中の長
波長成分(例えばλ=720nm)r2の結像点が、撮
影レンズ11’の有する軸上色収差に起因して予定結像
面Gよりも後方に移動する。
【0037】従って、図3(b)に示されるように、長
波長成分反射光を多く含む被写体に対応する像間隔Z2
は可視光(重心(λ=560nm))r1の反射光成分
を多く含む被写体に対応する像間隔Z1より大きくな
る。
【0038】次に、図4は第1の実施の形態に係る電子
カメラの交換レンズ30及びカメラボディ40内の制御
系の構成を示す図である。
【0039】先ず、交換レンズ30の制御系を詳細に説
明する。
【0040】図4に於いて、レンズマイコン31は、交
換レンズ30の制御装置であり、その内部に中央処理装
置(CPU;Central Processing Unit)31a、リード
オンリメモリ(ROM;Read Only Memory)31b、ラ
ンダムアクセスメモリ(RAM;Random Access Memor
y)31c、アナログ/デジタル(A/D)コンバータ
ADC31dを有するコントローラである。さらに、レ
ンズマイコン31は、その内部に不揮発性メモリたるE
EPROM31eを有しており、焦点調節制御等に関す
る補正データを交換レンズ毎に記憶している。
【0041】かかるレンズマイコン31は、上記ROM
31bに格納されたシーケンスプログラムに従って一連
の動作を行う。
【0042】焦点検出部15の一部であるAFセンサ1
7は、レンズマイコン31によりその動作が制御され
る。このAFセンサ17の出力するセンサデータ(被写
体像データ)は、レンズマイコン31内のA/Dコンバ
ータADC31dでA/D変換された後、RAM31c
に格納される。
【0043】レンズマイコン31は、上記センサデータ
に基づいて焦点検出演算を行い、更にカメラボディ40
内のボディマイコン41から送信される補正データに基
づいて補正演算を行って、焦点調節用レンズ11aの駆
動量、駆動方向、駆動速度等を算出する。
【0044】ここで、焦点検出部15は、交換レンズ3
0の種類に応じて最適化された焦点検出精度、デフォー
カス検出範囲等の特性を有するように設定されている。
さらに、レンズ駆動部32はレンズマイコン31からの
司令に基づいて、焦点調節用レンズ11aを駆動する。
そして、絞り駆動部33はレンズマイコン31からの司
令に基づいて、絞り12を駆動する。
【0045】以上の他、交換レンズ30をカメラボディ
40に装着するマウント部分との接続部には、交換レン
ズ30側とカメラボディ40側との通信を行うための複
数の電気的接点34が設けられている。
【0046】次に、カメラボディ40の制御系を詳細に
説明する。
【0047】図4に於いて、ボディマイコン41はカメ
ラボディ40の制御装置で、内部にCPU41a、RO
M41b、RAM41c、A/DコンバータADC41
dを有するコントローラである。ボディマイコン41の
内部のROM41bに格納されたシーケンスプログラム
に従って一連の動作を行っている。
【0048】また、ボディマイコン41は、その内部に
EEPROM41eを有しており、焦点調節、測光、A
WB(オートホワイトバランス)、ストロボ制御等に関
する補正データをボディ毎に記憶している。撮像素子
(CCD;Charge Coupled Device)24は、撮影光学系
11により形成される被写体像を撮像して電気信号に変
換する。さらに、映像信号処理部42は、CCD24か
らの電気信号を処理して映像信号を作成する。そして、
CCD制御部43はCCD24に対して駆動信号を出力
してその動作を制御する。
【0049】上記CCD24は、縦型オーバーフロード
レイン型CCDであり、その詳細な構成については、図
5に示される通りである。
【0050】尚、電荷転送タイプとしては、インターラ
イン転送型CCDがある。
【0051】図5に於いて、このCCD24は、水平方
向と垂直方向に二次元状に配置されたフォトダイオード
101と、上記フォトダイオード101に蓄積された電
荷を垂直シフトレジスタ103に転送するトランスファ
ーゲート102と、転送された電荷を順次垂直方向に転
送する垂直シフトレジスタ103と、垂直シフトレジス
タ103により垂直方向に転送された電荷を水平方向に
順次転送する水平シフトレジスタ104と、水平シフト
レジスタ104により水平方向に転送された電荷を電圧
信号に変換して出力する出力部105とから構成され
る。
【0052】上記フォトダイオード101の前面には色
フィルタが配置されており、色フィルタの配列は図7に
示されるような所謂ベイヤー配列になっている。
【0053】尚、図7に示す「R」,「G」,「B」
は、それぞれ「赤」、「緑」、「青」を選択的に透過す
る色フィルタを示している。
【0054】さらに、上記R,G,Bに対応する画素
は、それぞれの分光感度が図8に示されるようになって
いる。即ち、R,G,Bは、図の如き波長域で所定の相
対強度を有している。
【0055】映像信号処理部42は、図6に示されるよ
うに、CCD24からリセットノイズ等を除去するため
の相関2重サンプリング回路(CDS)78と、この相
関2重サンプリング回路78の出力を増幅するゲインコ
ントロールアンプAMP79と、このゲインコントロー
ルアンプ79の出力をAD変換してデジタル信号に変換
するA/Dコンバータ80と、デジタル信号に変換され
た映像信号に各種の処理を行なうプロセス処理回路81
とから構成されている。
【0056】CCD制御部43は、図6に示されるよう
に、CCD24を駆動するための転送パルス等の駆動信
号を発生すると共に、上記相関2重サンプリング回路7
8のサンプルホールドパルス、上記A/Dコンバータ8
0のAD変換タイミングパルスを発生するタイミングジ
ェネレータ(TG)82と、このタイミングジェネレー
タ82とボディマイコン41との同期をとるための信号
を発生するシグナルジェネレータ(SG)83とから構
成されている。
【0057】記録部44は、図6に示されるように、映
像信号処理部42内のプロセス処理回路81から出力さ
れる映像信号(画素データ)を記憶するメモリであるD
RAM84と、上記DRAM84に蓄積された画素デー
タをデータ量を減らして記録するために圧縮し、また記
録媒体86から読み出した圧縮データの伸長を行なう圧
縮伸長回路85と、上記圧縮された静止画データを記録
する記録媒体86とから構成される。
【0058】測光露出演算部45は、上記映像信号処理
部42の出力する映像信号に基づいて測光値、露出制御
値を算出するものである。そして、AWB部51は、上
記映像信号処理部42の出力する映像信号に基づいてホ
ワイトバランスを自動的に制御するものである。
【0059】さらに、色収差補正演算部50は、上記映
像信号処理部42の出力する映像信号に基づいて、焦点
調節用の色収差補正データを演算するものであり、この
算出された色収差補正データをボティマイコン41に出
力する。このボディマイコン41は、色収差補正データ
をレンズマイコン31に送信し、該レンズマイコン31
は上記色収差補正データに基づいて焦点調節動作を制御
する。
【0060】CCD制御部43は、上記測光部、露出演
算部45の出力であるシャッタスピードに基づいて、撮
影時の撮像素子CCD24の電子シャッタを制御する。
また、ボディマイコン41は、上記測光部、露出演算部
45の露出演算により算出した絞り値データをレンズマ
イコン31に送信する。撮像時においては、レンズマイ
コン31によって撮影光学系11内の絞り12の制御が
行われる。表示部46は、撮像素子CCD24により撮
像された映像やカメラ内部の情報をLCD等により表示
し、ボディマイコン41により制御される。
【0061】ファーストレリーズスイッチ(1RSW)
47、セカンドレリーズスイッチ(2RSW48はレリ
ーズボタンに連動したスイッチで、レリーズボタンの第
1段階の押し下げにより1RSW47がオンし、引き続
いて第2段階の押し下げで2RSW48がオンするよう
構成されている。
【0062】ボディマイコン41は、1RSW47オン
で測光、AF動作を行い、2RSW48オンで露出動作
と画像記録動作を行うことになる。以上の他、交換レン
ズ30を装着するマウント部には、カメラボディ40側
と交換レンズ30側との通信を行うための複数の電気的
接点49が設けられている。
【0063】以下、図9のフローチャートを参照して、
レンズマイコン31による制御動作を詳細に説明する。
【0064】本シーケンスに入ると、レンズマイコン3
1は、先ず交換レンズ30内の各ブロックの初期化動作
を行う(ステップS101)。続いて、レンズマイコン
31は、カメラボディ側のボディマイコン41と相互に
通信を行い、必要なデータの通信を行う(ステップS1
02)。尚、焦点検出時に使用される種々の補正データ
としては、色収差補正データ、ボディ毎のフランジバッ
クずれデータ、撮像素子の画素サイズに応じた合焦許容
範囲に関するデータ等がある。
【0065】続いて、上記通信により受信したボディマ
イコン41からのコマンドがAFコマンドであるか否か
を判別する(ステップS103)。
【0066】上記ステップS103にて、AFコマンド
であると判別された場合には、詳細は後述するサブルー
チン“AF”を実行し(ステップS104)、焦点検出
部15(位相差検出方式)の出力に基づいて算出された
デフォーカス量に基づくレンズ駆動制御を行う。そし
て、AF動作の結果、合焦したか否か否かを判別し、非
合焦の場合は上記ステップS104に戻ってAF動作を
継続し、合焦した場合はAF動作を終了して上記ステッ
プS102に戻る。
【0067】一方、上記ステップS103にて、AFコ
マンドでないと判別された場合には、レンズマイコン3
1は、ボディマイコン41からのコマンドが絞りコマン
ドか否かを判別する(ステップS106)。ここで、絞
りコマンドであると判別された場合は、通信により指示
される所定の絞り値に絞り12を設定する絞り動作を行
い(ステップS107)、絞りコマンドではない場合
は、コマンド待ちの状態となり、上記ステップS102
に戻る。
【0068】次に、図10のフローチャートを参照し
て、サブルーチン“AF”のシーケンスを詳細に説明す
る。
【0069】本シーケンスに入ると、先ずレンズマイコ
ン31は、AFセンサ17の積分制御を行い(ステップ
S201)、AFセンサ17のセンサデータの読み出し
を行う(ステップS202)。続いて、レンズマイコン
31は、焦点検出演算を実行して、デフォーカス量を算
出する(ステップS203)。
【0070】次いで、ボディマイコン41との通信によ
り、既にレンズマイコン31内のRAM31bに格納さ
れているボディ毎の補正データHd(ピントずれ補正デ
ータ)によりデフォーカス量の補正を行う(ステップS
204)。
【0071】 DF′=DF+Hd (1) ここで、上記補正デフォーカス量DF′は、太陽光下に
おいて検出されたデフォーカス量を示すように設定され
ている。
【0072】続いて、色収差補正データHiに基づい
て、補正デフォーカス量DF′に対してさらに色収差分
を補正する(ステップS205)。
【0073】 DF″=DF′+Hi (2) 次いで、RAM31cに記載されている合焦許容範囲G
dを、上記補正デフォーカス量DF″とを比較して、合
焦許容範囲Gd内か否か判定する(ステップS20
6)。尚、上記(2)式において、上記合焦許容範囲G
dは、カメラボディの種類に固有のデータである。
【0074】上記ステップS206において、合焦許容
範囲Gd外であると判断された場合は、上記補正デフォ
ーカス量DF′より合焦となる焦点調節レンズ11aの
駆動量を算出して焦点調節レンズ11aを駆動する(ス
テップS207)。
【0075】その後、上記ステップS201に戻り、検
出した補正デフォーカス量DF″が合焦許容範囲Gd内
となるまで前述の動作を繰り返し行い、上記補正デフォ
ーカス量DF″が合焦許容範囲Gd内となるとリターン
する。
【0076】次に図11のフローチャートを参照して、
カメラボディ40内のボディマイコン41の制御動作を
説明する。尚、以下の説明では図12のタイムチャート
を適宜参照しつつ説明する。
【0077】不図示の電源SWがオンされるか、電池が
挿入されると、マイコン41は動作を開始し、内部のR
OM41bに格納された以下に説明するような一連のシ
ーケンスプログラムを実行することになる。
【0078】本シーケンスに入ると、先ずボディマイコ
ン41は、カメラボディ40内の各ブロックの初期化を
行う(ステップS301)。続いて、レンズマイコン3
1との相互通信を行う(ステップS302)。この通信
では、カメラボディ40に固有の焦点検出パラメータを
レンズマイコン31に送信する。
【0079】尚、上記焦点検出パラメータとしては、合
焦許容範囲に関するデータ、ボディのフランジバックず
れデータ等がある。
【0080】続いて、ボディマイコン41は、1RSW
47の状態を検出し(ステップS303)、該1RSW
47がオフの場合は、CCD24の露光、読み出し動作
である撮像動作を行い(ステップS304)、映像信号
処理部42の映像信号に基づいて測光、露出演算部45
により測光、露出演算を行い、本露光(画像記録)時の
絞り12の絞り制御値、CCD24の電子シャッタスピ
ード等を計算する。更に、このとき、色収差補正値検出
部50は色収差補正値を算出し上記ステップS303に
戻る(ステップS304)。
【0081】上記ステップS303にて、1RSW47
がオンされると、色収差補正値が算出済みかチェックし
(ステップS306)、算出済みでない場合には、上記
ステップS304に移行し、上記動作を行う。
【0082】一方、上記ステップS306にて、色収差
補正値が算出済みの場合には、レンズマイコン31にA
Fコマンドを送信する(ステップS307)。また、色
収差補正値検出部50により計算された色収差補正値
を、レンズマイコン31に送信する(ステップS30
8)。次いで、レンズマイコン31との通信により合
焦、非合焦を判別し(ステップS309)、合焦ならば
ステップS310に移行し、非合焦の場合はステップS
303に戻り、AF動作が繰り返される。
【0083】続くステップS310では、2RSW48
がオンされているか検出し、2RSW48がオフの場合
は上記ステップS303に移行し、2RSW48のオン
を待ちつつAF動作を継続する。
【0084】一方、2RSWがオンされている場合は、
ボディマイコン41はレンズマイコン31に対して露出
用絞りデータを送信する。レンズマイコン31は絞り制
御部33により絞り12を露出用絞り値に絞り込む(ス
テップS311)。
【0085】続いて、CCD制御部44は信号SUBを
オフしてCCD24の蓄積をスタートさせ、露出演算に
基づく電子シャッタスピードで制御して露出(本露光)
を行う(ステップS312)。
【0086】この電子シャッタ動作は、CCD制御部4
4によりシャッタスピードに応じた所定のタイミングで
転送パルスTGPを発生して、フォトダイオード101
の蓄積電荷を垂直シフトレジスト103に転送する(図
12参照)。
【0087】次いで、スミアを防止するために、レンズ
マイコン31に対して絞りコマンドを送信して絞り12
を完全に閉じさせ、CCD24を遮光状態とする(ステ
ップS313)。そして、CCD24を遮光した状態
で、CCD制御部43は信号DCLKをCCD24に出
力する(ステップS314)。そして、映像信号処理部
42は信号DCLKに同期して出力される映像信号(C
CD信号)をAD変換して読み出す(図12参照)。さ
らに、読み出し映像信号の圧縮等の処理を行い、その
後、記録媒体86に格納する(ステップS315)。
【0088】続いて、ボディマイコン41は、レンズマ
イコン31に対して、絞り開放のコマンドを送信して絞
り12を開放状態にする(ステップS316)。以上で
一連の撮影動作を終了してS302に戻り同様に動作を
繰り返す。
【0089】次に色収差補正データの算出方法について
説明する。
【0090】先ず、色収差の影響を発生する代表的な光
源の波長特性について説明する。
【0091】図13は一般的な蛍光灯の波長分布を示す
図である。一般に、蛍光灯には、数本の輝線スペクトル
と称される光エネルギーの突出した波長が存在するが、
全体的に見た光エネルギーではG出力が多くなってい
る。
【0092】図14はタングステンランプの波長分布を
示した線図である。色温度は、約3500〜4000K
(ケルビン)であり、R成分が強い光となっている。
【0093】次に色温度による光源の判別するための評
価値m,nについて説明する。
【0094】映像信号のR出力とB出力との比を表わす
変数をmとし、図15に示すような標準光源(色温度5
500K)の場合のR出力とB出力との比R/Bをm
0、撮影シーンでのR出力とB出力との比をm′とす
る。
【0095】かかる条件の下、次式(3)によって評価
値mを求める。
【0096】 m=m′/m0 (3) この(3)式において、mの値は標準光源の場合に比べ
て、R/Bが2倍であればm=2となり、R/Bが1/
2であればm=0.5となる。
【0097】次いで、映像信号のG出力とB出力、R出
力との比を表す評価値をnとし、上記標準光源の場合の
G出力とB,R出力との比G/(B・R)をn0、撮影
シーンでのG出力とB,R出力との比をn′とする。
【0098】かかる条件の下、次式(4)によりnを求
める。
【0099】 n=n′/n0 (4) この(4)式において、nの値は標準光源の場合に比べ
て、G/(B・R)が2倍であればn=2となり、逆
に、1/2であればn=0.5となる。
【0100】尚、上記数値m0、n0の値は、ボディマ
イコン41内のEEPROM41eに予め記憶されてい
る。この実施の形態では、上記評価値m,nに基づいて
色収差補正値を求めることとしている。
【0101】以下、図16のフローチャートを参照し
て、色収差補正値計算部50において実行される色収差
補正値計算のシーケンスを詳細に説明する。
【0102】尚、レンズマイコン31内のEEPROM
31e内に記録されているタングステンランプ用の色収
差補正データHit、及び蛍光灯用の色収差補正データ
Hifは、通信により既に色収差補正値計算部50に格
納されている。
【0103】先ず、色収差補正値計算部50は映像信号
データを用いて、撮影画面内のR,G,B画素全ての各
平均値を求める(ステップS401)。続いて、撮影領
域の全領域のR,G,Bのそれぞれの平均値R,G,B
を用いて、m′,n′を算出し(m′=R・B,n′=
G/(B・R))、更に上記(3)、(4)式により評
価値m,nを求める(ステップS402)。
【0104】続いて、m>2か否かを判別して(ステッ
プS403)、m>2の場合には、n<1か否かを判別
して(ステップS404)、n<1の場合はステップS
405に進み、n<1ではない場合はステップS409
に進む。
【0105】ステップS405では、m>2,n<1で
あり、R出力が標準状態に比べて2倍以上であるのでタ
ングステンランプと判定され、タングステンランプ用の
色収差補正データHitが選択され、Hi=Hitとす
る。
【0106】一方、上記ステップS403にて、m>2
で無い場合には、m<1か否かを判別し(ステップS4
06)、m<1ではない場合はステップS409に進
み、m<1の場合は、ステップS407に進む。
【0107】ステップS407では、n>2か否か判別
する。ここで、n>2の場合はステップS408に進
み、n>2ではない場合はステップS409に進む。ス
テップS408では、m<1,n>2であり、即ち、G
出力が標準状態に比べて2倍以上であるので、光源が蛍
光灯であると判定され、蛍光灯用の色収差補正データH
ifが選択され、Hi=Hifとする。
【0108】こうして、ステップS409では、タング
ステンランプ、蛍光灯以外の光源と判定され、太陽光ま
たはそれに近い光源下であると判定し、色収差補正デー
タをHi=0とする。以上で色収差補正値計算を終了
し、求められた色収差補正データHiは、ボディマイコ
ン41よりレンズマイコン31に送信され、焦点調節時
の色収差補正に使用されることになる。
【0109】次に本発明の第2の実施の形態について説
明する。
【0110】図17は第2の実施の形態に係る電子カメ
ラの光学系の構成を示す図である。同図に示されるよう
に、この実施の形態に係る電子カメラは、交換レンズ3
0とカメラボディ40とに大別される。
【0111】上記交換レンズ30は、焦点調節用レンズ
11a等の撮影光学系11、絞り12等から構成されて
いる。上記撮影光学系11を通過し、カメラボディ40
内へ導かれた被写体光束は、更にビームスプリッタ21
によりその光束の一部は赤外光成分をカットする赤外光
カットフィルタ22、モアレを低減させる光学的LPF
23を介して撮像素子CCD24に導かれる。
【0112】他方の一部の光束は、ミラー29で反射さ
れた後、焦点検出部15へと導かれる。焦点検出部15
は位相差検出方式を採用しており、焦点検出光学系16
及びAFセンサ17を有している。また、かかる焦点検
出部15は、複数の焦点検出エリアを有している。この
焦点検出エリアは、詳細には図18に符号201,20
2,203で示すような配置となっている。
【0113】この他、ファインダは電子ビューファイン
ダであり、表示部46と接眼レンズ28等から構成され
る。
【0114】ここで、図18は撮影画面のレイアウトを
示す図である。
【0115】同図に示されるように、撮像素子CCD2
4の撮像面200と、撮影画面内の焦点検出エリア20
1,202,203と、色温度検出のために使用する映
像信号の領域204,205,206が図示の如く割り
当てられている。
【0116】色温度検出領域204,205,206
は、それぞれ焦点検出エリア201,202,203に
対応して、それを含むように設定されている。
【0117】色収差補正値計算部50は、色温度検出領
域204,205,206内の映像信号に基づいて色温
度評価値を検出する。そして、算出した各色温度評価値
に基づいてそれぞれ色収差補正値を求める。
【0118】焦点検出部15により焦点検出エリア20
1,202,203についてそれぞれデフォーカス量を
検出して、各デフォーカス量に対して上記各色収差補正
値を用いて補正する。この色収差補正された補正デフォ
ーカス量は、ボティマイコン41からレンズマイコン3
1に送信され、レンズマイコン31により焦点調節が行
われることになる。
【0119】以下、図19のフローチャートを参照し
て、第2の実施の形態に係る電子カメラによる色収差補
正値計算のシーケンスを説明する。
【0120】尚、交換レンズ30内のEEPROM31
eには、800nm単色光源時の550nm(太陽光)
時に対する各焦点検出エリアの色収差量g1,g2,g
3が格納されている。この色収差量gは、レンズマイコ
ン31からボディマイコン41に対して送信される。そ
して、各色温度検出領域204(q1),205(q
2),206(q3)について、色温度評価値m,nを
計算してm1,n1,m2,n2,m3,n3を求め
る。
【0121】本シーケンスに入ると、先ず変数iに1を
代入し(ステップS501)、色温度検出領域qiにつ
いて評価値mi,niを算出する(ステップS50
2)。この評価値の算出方法は、前述した第1の実施の
形態と同様である。
【0122】続いて、詳細は後述するサブルーチン「色
収差補正値計算」を実行して色収差補正データを算出す
る(ステップS503)。次いで、iをインクリメント
して次の色温度検出領域を設定し(ステップS50
4)、全領域について終了したか否か判定し(ステップ
S505)、終了していない場合は上記ステップS50
2に戻って繰り返し実行し、全領域終了したならばリタ
ーンする。
【0123】次に図20のフローチャートを参照して、
上記サブルーチン「色収差補正値計算」について説明す
る。
【0124】本シーケンスに入ると、先ずmi≧1.5
か否かを判定する(ステップS601)。ここで、mi
≧1.5のときはステップS602に進み、ni≦0.
7か否かを判定する。mi≧1.5且つni≦0.7の
場合は、被写体からの入射光は長波長成分が多く、色温
度が低いと判別され、色収差量giに所定の係数klを
乗算し、色温度補正データHiとする(ステップS60
3)。
【0125】上記ステップS601で、mi<1.5の
場合は、ステップS604に進み、mi≦0.7か否か
判定する。ここで、mi≦0.7の場合は、ステップS
605に進み、ni≧1.5か否か判定する。
【0126】そして、mi≦0.7且つni≧1.5の
ときは、被写体からの入射光は短波長成分が多く、色温
度が低いと判別され、色収差量giに所定の係数k2
(k2<0)を乗算し、色温度補正データHiとする
(ステップS606)。
【0127】ステップS607では、被写体からの入射
光は太陽光に近い成分の光であると判定され、色収差補
正は必要ないので、色温度補正データHiをHi=0と
する。以上のようにして色収差補正データHiの計算を
終了する。
【0128】以上のようにして、焦点検出エリアが対応
する撮像素子CCD24の領域の映像信号に基づいて、
それぞれ色温度補正量Hiを決定する。そして、ボティ
マイコン41による焦点検出演算により求めた太陽光下
に相当する各焦点検出エリア毎にデフォーカス量DFi
に対して、上記色収差補正値Hiを加算して焦点検出エ
リア毎に補正デフォーカス量DFi′を算出する。その
後は、補正デフォーカス量に関して所定の焦点検出エリ
ア選択アルゴリズム(例えば最至近選択)に応じて、焦
点検出エリアを選択して焦点調節を行う。
【0129】第2の実施の形態によれば、上述したよう
な複数の焦点検出エリアに対応した色温度検出領域を設
け、それぞれ別々に色温度検出を行い、色収差補正デー
タを求めて補正するので、より正確な色収差補正を行う
ことができる。
【0130】尚、上記評価値m,nに対する判定値は上
記に限らず、様々に変更可能であることは勿論である。
また、焦点検出エリアの数も3個に限らずより増加させ
てもよいことは勿論である。
【0131】以上説明したように、本発明によれば、撮
影用の撮像素子の出力に基づいて色収差補正量を求めて
いるので、別に色温度検出センサ、検出回路、光学系を
必要とせず、実質的にコストアップすることなく、更に
は特別にスペースを必要とすることなく、色収差の影響
を除去して正確な焦点調節動作を可能とするという効果
を発揮することとなる。
【0132】尚、本発明の上記実施の形態には、以下の
発明も含まれる。
【0133】(1)撮影レンズを通過した被写体光を瞳
分割して受光する焦点検出用受光センサと、上記焦点検
出用受光センサの出力に基いて、上記撮影レンズの焦点
状態を検出する焦点検出手段と、上記撮影レンズを通過
した被写体光を撮像する撮像素子と、上記撮像素子の撮
像出力に基いて上記焦点検出手段の出力を補正する補正
手段と、上記補正手段の出力に基いて焦点調節を行う制
御手段と、を具備することを特徴とする電子カメラ。
【0134】(2)上記補正手段は、上記撮像素子の撮
像出力に基いて、色温度に関連するデータを検出する色
温度検出手段と、上記色温度検出手段の出力に基いて、
色収差補正値を算出する補正値算出手段と、を具備する
ことを特徴とする(1)記載の電子カメラ。
【0135】(3)上記焦点調節用受光センサは、撮影
画面内の複数の焦点検出領域に対応する複数の受光領域
を有し、上記焦点検出手段は、上記複数の焦点検出領域
に対応する複数の焦点検出部を有し、上記補正手段は、
上記複数の焦点検出領域に対応する上記撮像素子の領域
の撮像出力に基いて、対応する上記複数の受光領域の出
力に基づく上記複数の焦点検出部の出力を補正すること
を特徴とする(1)記載の電子カメラ。
【0136】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
低コスト且つ省スペースで、焦点検出における色収差を
補正して正確な焦点調節を行うことが可能な焦点調節装
置を備えた電子カメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焦点調節装置を備えた電子カメラの概
念図である。
【図2】第1の実施の形態に係る電子カメラの光学系の
構成を示す図である。
【図3】焦点検出部15内のAFセンサ17の光電変換
素子P上に被写体からの光束を導く焦点検出光学系16
の構成を詳細に示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る電子カメラの制御系の
構成を示す図である。
【図5】図4におけるCCD24の詳細な構成を示す図
である。
【図6】映像信号処理部42、CCD制御部43、記録
部44等の詳細な構成を示す図である。
【図7】フォトダイオード101の前面に配置される色
フィルタの配列を示す図である。
【図8】R,G,Bに対応する画素の分光感度を示す図
である。
【図9】第1の実施の形態におけるレンズマイコン31
による制御動作を詳細に説明するためのフローチャート
である。
【図10】サブルーチン“AF”のシーケンスを詳細に
説明する為のフローチャートである。
【図11】カメラボディ40内のボディマイコン41の
制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】ボディマイコン41の制御動作に係る各種の
信号の状態を示すタイムチャートである。
【図13】一般的な蛍光灯の波長分布を示す図である。
【図14】タングステンランプの波長分布を示す図であ
る。
【図15】標準光源(色温度5500K)のは量分布を
示す図である。
【図16】色収差補正値計算部50において実行される
色収差補正値計算のシーケンスを詳細に説明するフロー
チャートである。
【図17】第2の実施の形態に係る電子カメラの光学系
の構成を示す図である。
【図18】第2の実施の形態の撮影画面のレイアウトを
示す図である。
【図19】第2の実施の形態に係る電子カメラによる色
収差補正値計算のシーケンスを説明するためのフローチ
ャートである。
【図20】サブルーチン「色収差補正値計算」について
説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 撮影レンズ 2 焦点検出用受光センサ 3 焦点検出部 4 撮像素子 5 補正部 6 制御部 7 色温度検出部 8 補正値算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H011 AA03 BA23 BB00 BB02 2H051 AA00 BA04 CB20 CD12 CD23 CD30 5C022 AA13 AB27 AC09 AC42 AC54 AC74 5C065 AA03 BB01 BB48 CC01 DD02 DD07 DD11 EE05 EE13 EE20 FF03 GG17 GG32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズとカラー撮像素子を有する電
    子カメラであって、 上記撮影レンズを通過した被写体光を受光するAFセン
    サと、 上記カラー撮像素子の出力に基いて、上記AFセンサの
    色収差に起因する検出誤差を補正するための補正値を算
    出する補正手段と、 上記AFセンサの出力に基いて、上記撮影レンズの焦点
    調節状態を検出する焦点検出手段と、 上記焦点検出手段の出力と補正手段の出力とに基いて、
    上記撮影レンズを駆動するレンズ駆動手段と、を具備し
    たことを特徴とする電子カメラ。
  2. 【請求項2】 上記補正手段は、被写体を照明する光源
    の種類及び色温度の少なくともいずれかを評価して、上
    記補正値を算出することを特徴とする請求項1記載の電
    子カメラ。
  3. 【請求項3】 上記補正手段は、複数の評価値を用いて
    光源の種類及び色温度の少なくともいずれかを評価する
    ことを特徴とする請求項1記載の電子カメラ。
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