JP2000266338A - 電子式ガスメータ用アダプタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子式ガスメータにおいて、マイコン等の正
常作動に必要な電圧を内蔵のバッテリの電圧が割り込ん
で、本来の計量表示動作や、警報信号入力とか地震検知
等に呼応した遮断弁によるガス通路の閉塞動作等が行わ
れなくなってしまう状態を招くのを防止すること。 【解決手段】 内部バッテリ３６を電源として、内部の
ガス通路３１を通過するガスの流量を計測すると共に外
部から入力される遮断指令信号に呼応して開放状態の前
記ガス通路３１を遮断弁３４により閉塞させ、かつ、前
記内部バッテリ３６の電圧が所定値を下回った際に電圧
低下信号を外部に出力する電子式ガスメータ３に接続さ
れる電子式ガスメータ用アダプタ装置１であって、前記
電圧低下信号の入力に呼応して前記遮断指令信号を生成
し前記電子式ガスメータ３に対して出力する指令信号出
力手段１１Ａを備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、流体としてのガス
の流量を計測して積算し積算流量を求め表示する電子式
ガスメータ用のアダプタ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ガス機器の分野では、ガス消費源だけで
なくガスメータや周辺保安機器についても電子化が進
み、近年では、内部のガス通路を通過するガスの流量を
超音波センサやフルイディック流量センサ等を用いてマ
イコンにより計測し表示する電子式ガスメータが多用さ
れている。

【０００３】上述した電子式ガスメータには、例えばＳ
型保安ガスメータと称されるものの場合、保安上の要請
から、その代表的なものとしては、計測したガス流量の
経時変化等を基に下流側（即ちガス消費源側）でのガス
漏洩を判定する機能や、このガス漏洩の判定結果や外部
からの指令に応じて内部のガス通路を電動の遮断弁によ
り閉塞する機能の搭載が義務づけられており、これらの
機能は、内部バッテリ（電池）を電源としたマイコンの
制御の下に実行される。

【０００４】また、上述したＳ型保安ガスメータと称さ
れる電子式ガスメータには、外部機器を接続を行うため
の端子台が設けられており、この端子台には、ガスセン
サによりガス消費源の設置先における実際のガス漏れを
検出、警報するガス漏れ警報器を接続するための警報器
端子、ＣＯ（一酸化炭素）警報器や自動診断調整器等を
接続するための外部１，２端子、遠隔監視を行うホスト
コンピュータに電話回線を介して通じる網制御装置（Ｎ
ＣＵ）を接続するための通信端子、遮断弁の開閉指令信
号を取り込むための弁開閉信号端子等が設けられてい
る。

【０００５】そして、上述した電子式ガスメータのマイ
コンは、ガス漏れ警報器やＣＯ警報器等からのガス漏れ
警報信号が警報器端子や外部１，２端子から入力された
り、弁開閉信号端子から閉弁信号が入力されると、或
は、内蔵の地震検知器が一定震度以上の地震を検知する
と、開放状態の内部の開放状態のガス通路を遮断弁によ
り閉塞させてガスの流れを遮断させ、これに伴って通信
端子から、ホストコンピュータとの電話回線の形成を網
制御装置に要求する信号を出力させた後、ガス通路の遮
断をホストコンピュータに報知するための遮断信号を出
力させる。

【０００６】また、内蔵のバッテリの電圧がマイコンや
遮断弁の正常作動に必要な電圧を割りそうになると、そ
の旨を示す表示を表示部において行わせると共に、バッ
テリ電圧低下を示す電圧低下信号を通信端子から出力さ
せる。

【０００７】したがって、上述した電子式ガスメータで
は、遠隔監視を行うホストコンピュータに電話回線を介
して通じる網制御装置が通信端子に接続されていれば、
内部バッテリの電圧がマイコンや遮断弁の正常作動に必
要な電圧を上回っているか否かを監視することができ、
また、電圧低下信号を受け取った場合には、マイコンや
遮断弁の正常作動に必要な電圧を割り込む前に電子式ガ
スメータを新しいものと交換する手当てを行うことがで
きる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通信端
子に網制御装置を接続して電子式ガスメータの様子をホ
ストコンピュータにより遠隔監視するという使用形態
は、主に大量のユーザを抱える大規模ガス供給業者に限
られ、少数のユーザを相手にガスを供給する業者におい
ては、設備費と導入効果との関係でコスト的に見合わな
いため、なかなか採用されることが少ないのが実情であ
る。

【０００９】したがって、ホストコンピュータによる電
子式ガスメータの遠隔監視を行っていない場合には、通
信端子から出力される電圧低下信号が何の役にも立た
ず、内蔵のバッテリの電圧がマイコンや遮断弁の正常作
動に必要な電圧を割りそうになった際に、早い段階で電
子式ガスメータの交換を確実に行って、本来の計量表示
動作や、警報信号入力とか地震検知等に呼応した遮断弁
によるガス通路の閉塞動作等が行われなくなってしまう
状態を招かないようにすることが困難になる。

【００１０】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、電子式ガスメータにおいて、マイコン
等の正常作動に必要な電圧を内蔵のバッテリの電圧が割
り込んで、本来の計量表示動作や、警報信号入力とか地
震検知等に呼応した遮断弁によるガス通路の閉塞動作等
が行われなくなってしまう状態を招くのを防止すること
ができる電子式ガスメータ用アダプタ装置を提供するこ
とにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項１に記載した本発明の電子式ガスメータ用アダプ
タ装置は、図１に基本構成図で示すように、内部バッテ
リ３６を電源として、内部のガス通路３１を通過するガ
スの流量を計測すると共に外部から入力される遮断指令
信号に呼応して開放状態の前記ガス通路３１を遮断弁３
４により閉塞させ、かつ、前記内部バッテリ３６の電圧
が所定値を下回った際に電圧低下信号を外部に出力する
電子式ガスメータ３に接続される電子式ガスメータ用ア
ダプタ装置１であって、前記電圧低下信号の入力に呼応
して前記遮断指令信号を生成し前記電子式ガスメータ３
に対して出力する指令信号出力手段１１Ａを備えること
を特徴とする。

【００１２】また、請求項２に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置は、請求項１に記載した本発
明の電子式ガスメータ用アダプタ装置において、前記電
子式ガスメータ用アダプタ装置１が、前記電子式ガスメ
ータ３と、前記ガス通路３１を通過したガスが供給され
るガス消費源側におけるガス漏れの検出時に前記遮断指
令信号を前記電子式ガスメータ３に対して出力し、か
つ、前記ガス消費源側におけるガス漏れの検出に呼応し
て警報を出力するガス漏れ警報器５との間に介設され、
前記電圧低下信号の入力に呼応して、前記警報の出力を
前記ガス漏れ警報器５に指令する警報出力指令信号を該
ガス漏れ警報器５に出力する警報指令信号出力手段１１
Ｂをさらに備えるものとした。

【００１３】さらに、請求項３に記載した本発明の電子
式ガスメータ用アダプタ装置は、請求項２に記載した本
発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置において、前記
指令信号出力手段１１Ａが、前記電圧低下信号の入力か
ら所定時間後に前記遮断指令信号を生成し前記電子式ガ
スメータ３に対して出力するものとした。

【００１４】また、請求項４に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置は、内部バッテリ３６を電源
として、内部のガス通路３１を通過するガスの流量を計
測すると共に外部から入力される遮断指令信号に呼応し
て開放状態の前記ガス通路３１を遮断弁３４により閉塞
させ、かつ、前記内部バッテリ３６の電圧が所定値を下
回った際に電圧低下信号を外部に出力する電子式ガスメ
ータ３と、前記ガス通路３１を通過したガスが供給され
るガス消費源側におけるガス漏れの検出時に前記遮断指
令信号を前記電子式ガスメータ３に対して出力し、か
つ、前記ガス消費源側におけるガス漏れの検出に呼応し
て警報を出力するガス漏れ警報器５との間に介設される
アダプタ装置１であって、前記電圧低下信号の入力に呼
応して、前記警報の出力を前記ガス漏れ警報器５に指令
する警報出力指令信号を該ガス漏れ警報器５に出力する
警報指令信号出力手段１１Ｂを備えることを特徴とす
る。

【００１５】さらに、請求項５に記載した本発明の電子
式ガスメータ用アダプタ装置は、請求項２、３又は４に
記載した本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置にお
いて、前記電子式ガスメータ３及び前記ガス漏れ警報器
５が、前記ガス消費源側におけるガス漏れの検出時の前
記ガス漏れ警報器５から前記電子式ガスメータ３に対す
る遮断要求信号と、前記遮断弁３４による前記ガス通路
３１の遮断時の前記電子式ガスメータ３から前記ガス漏
れ警報器５に対する警報信号とが伝送される信号ライン
７を介して接続されていて、前記ガス漏れ警報器５が、
前記信号ライン７を介して外部から入力される前記警報
信号に呼応して前記警報を出力するように構成されてお
り、前記電子式ガスメータ用アダプタ装置１が前記信号
ライン７上に介設され、前記警報指令信号出力手段１１
Ｂが前記信号ライン７を介して前記警報出力指令信号を
前記ガス漏れ警報器５に出力するものとした。

【００１６】また、請求項６に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置は、図２に基本構成図で示す
ように、内部バッテリ３６を電源として内部のガス通路
３１を通過するガスの流量を計測すると共に、前記内部
バッテリ３６の電圧が所定値を下回った際に電圧低下信
号を外部に出力する電子式ガスメータ３に接続されるア
ダプタ装置１であって、前記電圧低下信号の入力に呼応
して前記内部バッテリ３６の電圧低下を報知する電圧低
下警報を出力する電圧低下警報出力手段１１Ｃを備える
ことを特徴とする。

【００１７】さらに、請求項７に記載した本発明の電子
式ガスメータ用アダプタ装置は、請求項６に記載した本
発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置において、前記
電子式ガスメータ３が、監視センタのホストコンピュー
タに電話回線を介して通じる網制御装置が接続可能な電
圧低下信号出力端子３５ｂを有していて、該電圧低下信
号出力端子３５ｂから前記電子式ガスメータ３の外部に
前記電圧低下信号を出力するように構成されており、前
記電子式ガスメータ用アダプタ装置１が、前記電圧低下
信号出力端子３５ｂに接続される電圧低下信号入力端子
１２ｃをさらに備え、前記電圧低下警報出力手段１１Ｃ
が、前記電圧低下信号入力端子１２ｃ及び前記電圧低下
信号出力端子３５ｂを介して前記電子式ガスメータ３か
ら入力される前記電圧低下信号に呼応して前記電圧低下
警報を出力するものとした。

【００１８】また、請求項８に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置は、請求項６又は７に記載し
た本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置において、
前記電子式ガスメータ３が、該電子式ガスメータ３の外
部から入力される遮断指令信号に呼応して開放状態の前
記ガス通路３１を閉塞させる遮断弁３４を有しており、
前記電子式ガスメータ用アダプタ装置１が、前記電圧低
下信号の入力から所定時間後に前記遮断指令信号を生成
し前記電子式ガスメータ３に対して出力する指令信号出
力手段１１Ａをさらに備えるものとした。

【００１９】さらに、請求項９に記載した本発明の電子
式ガスメータは、図１及び図２に示すように、請求項３
又は８に記載した本発明の電子式ガスメータ用アダプタ
装置において、前記所定時間を設定する時間設定手段Ａ
をさらに備えるものとした。

【００２０】請求項１に記載した本発明の電子式ガスメ
ータ用アダプタ装置によれば、図１に示す内部バッテリ
３６の電圧が所定値を下回って電子式ガスメータ３が電
圧低下信号を出力すると、この電圧低下信号が入力され
る電子式ガスメータ用アダプタ装置１の指令信号出力手
段１１Ａによって、開放状態のガス通路３１を遮断弁３
４により閉塞させる指令である遮断指令信号が生成され
て電子式ガスメータ３に対して出力され、電子式ガスメ
ータ３において、指令信号出力手段１１Ａにより生成、
出力される遮断指令信号に呼応して開放状態のガス通路
３１が遮断弁３４により閉塞されることになる。

【００２１】また、請求項２に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置によれば、請求項１に記載し
た本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置において、
内部バッテリ３６の電圧が所定値を下回って電子式ガス
メータ３が電圧低下信号を出力すると、この電圧低下信
号が入力される電子式ガスメータ用アダプタ装置１の警
報指令信号出力手段１１Ｂから、ガス漏れ警報器５に警
報の出力を指令する警報出力指令信号がガス漏れ警報器
５に対して出力されることになる。

【００２２】さらに、請求項３に記載した本発明の電子
式ガスメータ用アダプタ装置によれば、請求項１又は２
に記載した本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置に
おいて、電子式ガスメータ３から電圧低下信号が入力さ
れると、その入力から所定時間が経過した時点で、指令
信号出力手段１１Ａにより生成される遮断指令信号の電
子式ガスメータ３に対する出力と、この遮断指令信号に
呼応した電子式ガスメータ３における遮断弁３４による
ガス通路３１の閉塞とが行われることになる。

【００２３】また、請求項４に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置によれば、内部バッテリ３６
の電圧が所定値を下回って電子式ガスメータ３が電圧低
下信号を出力すると、この電圧低下信号が入力される電
子式ガスメータ用アダプタ装置１の警報指令信号出力手
段１１Ｂから、ガス漏れ警報器５に警報の出力を指令す
る警報出力指令信号がガス漏れ警報器５に対して出力さ
れることになる。

【００２４】さらに、請求項５に記載した本発明の電子
式ガスメータ用アダプタ装置によれば、請求項２、３又
は４に記載した本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装
置において、内部バッテリ３６の電圧が所定値を下回り
電子式ガスメータ３から電圧低下信号が入力されるのに
呼応して、電子式ガスメータ３の遮断弁３４によるガス
通路３１の遮断時に電子式ガスメータ３からガス漏れ警
報器５に対する警報信号が伝送される信号ライン７を介
して、警報指令信号出力手段１１Ｂがガス漏れ警報器５
に警報出力指令信号を出力することになる。

【００２５】また、請求項６に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置によれば、図２に示す内部バ
ッテリ３６の電圧が所定値を下回って電子式ガスメータ
３が電圧低下信号を出力すると、この電圧低下信号が入
力される電子式ガスメータ用アダプタ装置１の電圧低下
警報出力手段１１Ｃから、電子式ガスメータ３の内部バ
ッテリ３６の電圧低下を報知する電圧低下警報が音声又
は表示、或は、それらの両方により出力されることにな
る。

【００２６】さらに、請求項７に記載した本発明の電子
式ガスメータ用アダプタ装置によれば、請求項６に記載
した本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置におい
て、内部バッテリ３６の電圧が所定値を下回った際に、
監視センタのホストコンピュータにこれを通知するため
に、電話回線を介してホストコンピュータに通じる網制
御装置が接続可能な電圧低下信号出力端子３５ｂに対し
て出力される電圧低下信号が、電圧低下信号出力端子３
５ｂに接続された電圧低下信号入力端子１２ｃを介して
入力され、この電圧低下信号入力端子１２ｃを介して入
力される電圧低下信号に呼応して電圧低下警報出力手段
１１Ｃが電圧低下警報を出力することになる。

【００２７】また、請求項８に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置によれば、請求項６又は７に
記載した本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置にお
いて、電子式ガスメータ３から電圧低下信号が入力され
ると、この電圧低下信号の入力から所定時間が経過した
時点で、電圧低下信号が入力される電子式ガスメータ用
アダプタ装置１の指令信号出力手段１１Ａにより生成さ
れる遮断指令信号の電子式ガスメータ３に対する出力
と、この遮断指令信号に呼応した電子式ガスメータ３に
おける遮断弁３４によるガス通路３１の閉塞とが行われ
ることになる。

【００２８】さらに、請求項９に記載した本発明の電子
式ガスメータ用アダプタ装置によれば、請求項３又は８
に記載した本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置に
おいて、指令信号出力手段１１Ａにより生成される遮断
指令信号の電子式ガスメータ３に対する出力と、この遮
断指令信号に呼応した電子式ガスメータ３における遮断
弁３４によるガス通路３１の閉塞とが、電子式ガスメー
タ３から電圧低下信号が入力されてから、時間設定手段
Ａにより設定された所定時間だけ経過した時点で行われ
ることになる。

【００２９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の電子式ガスメータ
用アダプタ装置の実施形態を図面を参照して説明する。

【００３０】図３は本発明の一実施形態に係るアダプタ
装置とこのアダプタ装置が接続される電子式ガスメータ
（以下、「ガスメータ」と略記する。）及びガス漏れ警
報器の概略構成を一部ブロックにて示す説明図であり、
図３中引用符号１で示す本実施形態のアダプタ装置は、
ガスメータ３とガス漏れ警報器５との間に介設される。

【００３１】そして、前記ガスメータ３は、従来の技術
の欄で説明したＳ型保安ガスメータと称されるもので、
内部のガス通路３１において、超音波センサやフルイデ
ィック流量センサ等の従来公知の構成による流量センサ
３２により通過ガスの流速を計測し、この流速を基にマ
イコン３３が、ガスの単位時間当たりの通過流量を測定
するように構成されている。

【００３２】また、ガスメータ３は、マイコン３３が、
流量センサ３２を用いて測定したガスの通過流量の経時
変化を基に、ガスメータ３の下流側（ガス消費源側）に
おけるガス漏れの有無を判定し、ガス漏れがあると判定
した場合には、電磁ソレノイドを駆動源とする遮断弁３
４によってガス通路３１を閉塞してガスの流れを遮断す
るように構成されている。

【００３３】さらに、ガスメータ３は、前記ガス漏れ警
報器５を接続するための警報器端子３５ａや、電話回線
接続用の網制御装置（図示せず）が接続可能な通信端子
３５ｂから、遮断指令信号が入力されると、マイコン３
３が、上述した遮断弁３４によってガス通路３１を閉塞
してガスの流れを遮断させ、その旨を示す遮断フラグを
立てたセキュリティ信号（ガス通路の遮断時の電子式ガ
スメータからガス漏れ警報器に対する警報信号に相当）
を、外部からの要求に応じて通信端子３５ｂから出力さ
せると共に、遮断の完了を示す信号を警報器端子３５ａ
から出力させるように構成されている。

【００３４】また、ガスメータ３は、マイコン３３や遮
断弁３４を作動させるための電源としてのバッテリ３６
を内蔵しており、マイコン３３は、このバッテリ３６の
電圧を電圧センサ３７により監視して、電圧センサ３７
の検出するバッテリ３６の電圧がマイコン３３や遮断弁
３４の正常作動に必要な電圧の少し上のスレッショルド
電圧を下回ると、その旨を示す電圧低下フラグを立てた
セキュリティ信号（電圧低下信号に相当）を電話回線を
介して外部に出力させるために、不図示の網制御装置に
対する発呼要求信号を通信端子３５ｂ（電圧低下信号出
力端子に相当）から出力させるように構成されている。

【００３５】前記ガス漏れ警報器５は、ガスメータ３を
介してガスが供給される、例えば屋内のガスコンロ等の
ガス消費源（図示せず）が配置された箇所に設置されて
おり、その設置箇所において、例えば半導体式のガスセ
ンサ５１により所定濃度以上のガスを検知した場合に、
マイコン５２が、信号ライン７を介してガスメータ３の
警報器端子３５ａに接続するための信号入出力端子５３
から、ガス漏れ警報信号（ガス消費源側におけるガス漏
れの検出時にガスメータ３に対して出力する遮断指令信
号に相当）を出力させるように構成されている。

【００３６】また、ガス漏れ警報器５は、マイコン５２
が、外部からの遮断信号が信号入出力端子５３から入力
されると、スピーカ５４により警報音（音声メッセージ
を含む）を鳴動させると共に、インジケータ５５により
警報表示を行わせるように構成されている。

【００３７】前記アダプタ装置１は、ガスメータ３の警
報器端子３５ａに接続される第１信号入出力端子１２ａ
と、ガス漏れ警報器５の信号入出力端子５３に接続され
る第２信号入出力端子１２ｂとを有しており、信号ライ
ン７上においてガスメータ３とガス漏れ警報器５との間
に介設されていると共に、ガスメータ３の通信端子３５
ｂに通信ライン９を介して接続される第３信号入出力端
子１２ｃ（電圧低下信号入力端子に相当）をさらに有し
ている。

【００３８】そして、アダプタ装置１はマイコン１１を
有しており、このマイコン１１は、ＣＰＵ１１ａ、ＲＡ
Ｍ１１ｂ、及び、ＲＯＭ１１ｃを有していて、このう
ち、ＣＰＵ１１ａには、ＲＡＭ１１ｂ及びＲＯＭ１１ｃ
の他、前記第１乃至第３の各信号入出力端子１２ａ，１
２ｂ，１２ｃやディップスイッチ１３、リセットスイッ
チ１４が各々接続されている。

【００３９】前記ＲＡＭ１１ｂは、各種データ記憶用の
データエリア及び各種処理作業に用いるワークエリアを
有しており、前記ＲＯＭ１１ｃには、ＣＰＵ１１ａに各
種処理動作を行わせるための制御プログラムが格納され
ている。

【００４０】前記ディップスイッチ１３は、第３信号入
出力端子１２ｃを介してガスメータ３からの電圧低下信
号が入力された際に、第１信号入出力端子１２ａを介し
てガスメータ３に出力される、遮断弁３４によるガス通
路３１の遮断を要求する遮断指令信号の、電圧低下信号
入力から遮断指令信号出力までの待機時間（所定時間に
相当）を設定するためのもので、２つのスイッチＳＷ
１，ＳＷ２を有している。

【００４１】ちなみに、本実施形態では、スイッチＳＷ
１，ＳＷ２が共にオフだと待機時間＝０、スイッチＳＷ
１がオンでスイッチＳＷ２がオフだと待機時間＝１２時
間、スイッチＳＷ１がオフでスイッチＳＷ２がオンだと
待機時間＝２４時間、スイッチＳＷ１，ＳＷ２が共にオ
ンだと待機時間＝４０日に設定される。

【００４２】次に、前記ＲＯＭ１１ｃに格納された制御
プログラムに従いＣＰＵ１１ａが行う処理を、図４及び
図５のフローチャートを参照して説明する。

【００４３】アダプタ装置１内の不図示の電池が接続さ
れてマイコン１１が起動し、プログラムがスタートする
と、ＣＰＵ１１ａは、まず、図４に示すように、初期設
定を実行する（ステップＳ１）。

【００４４】このステップＳ１における初期設定では、
ＲＡＭ１１ｂのワークエリア内に設けられた各種フラグ
エリアのフラグを「０」に設定すると共に、カウンタエ
リアやタイマエリアのゼロリセット及びバッファエリア
のクリア等を行う。

【００４５】ステップＳ１の初期設定が済んだならば、
次に、第１信号入出力端子１２ａにガスメータ３の警報
器端子３５ａから出力されたガス漏れ警報器５に対する
伝送データが入力されたか否かを確認し（ステップＳ
３）、入力された場合は（ステップＳ３でＹ）、入力さ
れた伝送データを第２信号入出力端子１２ｂからガス漏
れ警報器５の信号入出力端子５３に対して出力した後
（ステップＳ５）、ステップＳ３にリターンする。

【００４６】また、ガスメータ３からガス漏れ警報器５
に対する伝送データが第１信号入出力端子１２ａに入力
されていない場合は（ステップＳ３でＮ）、第２信号入
出力端子１２ｂにガス漏れ警報器５の信号入出力端子５
３から出力されたガスメータ３に対する伝送データが入
力されたか否かを確認し（ステップＳ７）、入力された
場合は（ステップＳ５でＹ）、入力された伝送データを
第１信号入出力端子１２ａからガスメータ３の警報器端
子３５ａに対して出力した後（ステップＳ９）、ステッ
プＳ３にリターンする。

【００４７】また、ガス漏れ警報器５からガスメータ３
に対する伝送データが第２信号入出力端子１２ｂに入力
されていない場合は（ステップＳ７でＮ）、通信ライン
９を介してガスメータ３の通信端子３５ｂに接続された
第３信号入出力端子１２ｃの入力状態を基に、ガスメー
タ３から電話回線への発呼要求信号が入力されたか否か
を確認し（ステップＳ１１）、入力なされていない場合
は（ステップＳ１１でＮ）、ステップＳ３にリターンす
る。

【００４８】一方、発呼要求信号が入力された場合は
（ステップＳ１１でＹ）、ガスメータ３に対するバッテ
リ電圧低下に関するセキュリティデータの出力要求を、
第３信号入出力端子１２ｃからガスメータ３の通信端子
３５ｂに対して出力させ（ステップＳ１３）、これに呼
応して通信端子３５ｂから出力されて第３信号入出力端
子１２ｃに入力された、バッテリ電圧低下に関するセキ
ュリティデータを受信した後（ステップＳ１５）、その
セキュリティデータ中のデータ内容を基に、ガスメータ
３のバッテリ３６の電圧が低下しているか否かを確認す
る（ステップＳ１７）。

【００４９】バッテリ３６の電圧が低下していない場合
は（ステップＳ１７でＮ）、ステップＳ３にリターン
し、低下している場合は（ステップＳ１７でＹ）、ＲＡ
Ｍ１１ｂのタイマエリアにおけるタイマ値Ｔをゼロリセ
ットした後タイムカウントを開始した後（ステップＳ１
９）、タイマ値Ｔがディップスイッチ１３により設定さ
れた待機時間Ｔｔｈに達したか否かを確認する（ステッ
プＳ２１）。

【００５０】タイマ値Ｔが待機時間Ｔｔｈに達した場合
は（ステップＳ２１でＹ）、後述するステップＳ２７に
進み、達していない場合は（ステップＳ２１でＮ）、ガ
ス漏れ警報器５の信号入出力端子５３に対して、スピー
カ５４の警報音やインジケータ５５の表示による警報出
力を指令する警報指令を、第２信号入出力端子１２ｂか
ら出力し（ステップＳ２３）、一定時間待機した後（ス
テップＳ２５）、ステップＳ２１にリターンする。

【００５１】また、ステップＳ２１においてタイマ値Ｔ
が待機時間Ｔｔｈに達した場合（Ｙ）に進むステップＳ
２７では、図５に示すように、ガスメータ３の通信端子
３５ｂに対するガス通路３１の遮断弁３４による遮断の
要求データ、即ち、遮断指令信号を、第３信号入出力端
子１２ｃを介して通信ライン９に送出し、次に、ＲＡＭ
１１ｂのカウンタエリアにおける遮断要求回数のカウン
ト値Ｃを「１」インクリメントする（ステップＳ２
９）。

【００５２】続いて、ガスメータ３に対する遮断弁３４
の遮断動作の完了確認に関するセキュリティデータの出
力要求を、通信端子３５ｂに接続された通信ライン９に
対して第３信号入出力端子１２ｃから出力させ（ステッ
プＳ３１）、これに呼応してガスメータ３の通信端子３
５ｂから出力され通信ライン９を介して第３信号入出力
端子１２ｃに入力された、遮断動作の完了確認に関する
セキュリティデータを受信した後（ステップＳ３３）、
そのセキュリティデータ中のデータ内容を基に、ガスメ
ータ３の遮断弁３４によるガス通路３１の遮断が完了し
ているか否かを確認する（ステップＳ３５）。

【００５３】ガス通路３１の遮断が完了している場合は
（ステップＳ３５でＹ）、ＲＡＭ１１ｂのカウンタエリ
アにおける遮断要求回数のカウント値Ｃをゼロリセット
した後（ステップＳ３７）、ステップＳ３にリターン
し、完了していない場合は（ステップＳ３５でＮ）、遮
断要求回数のカウント値Ｃが「３」に達したか否かを確
認する（ステップＳ３９）。

【００５４】カウント値Ｃが「３」に達していない場合
は（ステップＳ３９でＮ）、ステップＳ２７にリターン
し、達した場合は（ステップＳ３９でＹ）、ガス漏れ警
報器５の信号入出力端子５３に対して、スピーカ５４の
警報音やインジケータ５５の表示による警報出力を指令
する警報指令を、第２信号入出力端子１２ｂから出力し
（ステップＳ４１）、一定時間待機した後（ステップＳ
４３）、リセットスイッチ１４が操作されたか否かを確
認する（ステップＳ４５）。

【００５５】リセットスイッチ１４が操作されていない
場合は（ステップＳ４５でＮ）、ステップＳ４１にリタ
ーンし、操作された場合は（ステップＳ４５でＹ）、Ｒ
ＡＭ１１ｂのカウンタエリアにおける遮断要求回数のカ
ウント値Ｃをゼロリセットした後（ステップＳ４７）、
ステップＳ２７にリターンする。

【００５６】以上の説明からも明らかなように、本実施
形態では、図５のフローチャートにおけるステップＳ２
７が請求項中の指令信号出力手段１１Ａに対応する処理
となっており、図４のフローチャートにおけるステップ
Ｓ１９が請求項中の警報指令信号出力手段１１Ｂに対応
する処理となっている。

【００５７】また、本実施形態では、図４中のステップ
Ｓ２１が請求項中の時間設定手段Ａに対応する処理とな
っており、このステップＳ２１とディップスイッチ１４
とにより時間設定手段Ａが構成されている。

【００５８】次に、上述のように構成された本実施形態
のアダプタ装置１の動作について説明する。

【００５９】まず、ガス漏れ警報器５においてガスセン
サ５１によりガス消費源の設置箇所でのガス漏れが検出
されると、その旨を示すデータが信号入出力端子５３、
第２信号入出力端子１２ｂ、マイコン１１、第１信号入
出力端子１２ａ、並びに、警報器端子３５ａを経て、ガ
ス漏れ警報器５からガスメータ３に信号ライン７及びア
ダプタ装置１を介して伝送され、ガスメータ３の遮断弁
３４によりガス通路３１が閉塞されてガスメータ３にお
けるガスの流れが遮断される。

【００６０】すると、発呼要求信号がガスメータ３の通
信端子３５ｂから通信ライン９に出力され、これに呼応
してアダプタ装置１の第３信号入出力端子１２ｃから通
信ライン９に、ガスメータ３の通信端子３５ｂに対する
セキュリティデータの要求信号が出力され、これに呼応
してガスメータ３の通信端子３５ｂから通信ライン９に
セキュリティデータが出力されるが、このセキュリティ
データは、バッテリ電圧低下に関するものではなく、ガ
ス通路３１の遮断動作の完了確認に関するものであるた
め、アダプタ装置１においては、このセキュリティデー
タの入力が無視されて特別な動作は行われない。

【００６１】また、遮断弁３４によりガス通路３１が遮
断されると、遮断の完了を示す信号が、ガスメータ３の
マイコン３３から警報器端子３５ａ、第１信号入出力端
子１２ａ、マイコン１１、第２信号入出力端子１２ｂ、
並びに、信号入出力端子５３を経て、ガスメータ３から
ガス漏れ警報器５に信号ライン７及びアダプタ装置１を
介して伝送され、この信号が入力されたガス漏れ警報器
５のマイコン５２により、スピーカ５４の音声やインジ
ケータ５５の表示による警報が出力される。

【００６２】次に、カスメータ３内のバッテリ３６の電
圧が、マイコン３３や遮断弁３４の正常作動に必要な電
圧を割り込みそうになってスレッショルド電圧を下回る
と、発呼要求信号がガスメータ３の通信端子３５ｂから
通信ライン９に出力され、これに呼応してアダプタ装置
１の第３信号入出力端子１２ｃから通信ライン９に、ガ
スメータ３の通信端子３５ｂに対するセキュリティデー
タの要求信号が出力される。

【００６３】すると、これに呼応してガスメータ３の通
信端子３５ｂから通信ライン９に、バッテリ３６の電圧
低下を示す電圧低下フラグを立てたセキュリティ信号が
出力され、これに呼応してアダプタ装置１の第２入出力
端子１２ｂから信号ライン７に、ガス漏れ警報器５の信
号入出力端子５３に対する警報指令信号が出力されて、
ガス漏れ警報器５のスピーカ５４やインジケータ５５に
より音声や表示による警報が出力されると共に、電圧低
下フラグを立てたセキュリティ信号のマイコン１１への
入力からディップスイッチ１３により設定された待機時
間Ｔｔｈが経過すると、ガスメータ３の通信端子３５ｂ
に対する、ガス通路３１の遮断弁３４による遮断を要求
する遮断指令信号が、アダプタ装置１の第３信号入出力
端子１２ｃから通信ライン９に出力される。

【００６４】この遮断指令信号に呼応して、ガスメータ
３のマイコン３３によりガス通路３１の遮断弁３４によ
る遮断が実行されると、これに伴ってガスメータ３のマ
イコン３３から通信ライン９を介してアダプタ装置１の
マイコン１１に出力される、ガス通路３１の遮断動作の
完了確認に関するセキュリティデータによって、遮断弁
３４によるガス通路３１の遮断の実行がアダプタ装置１
のマイコン１１により確認されて、それ以後は、アダプ
タ装置１からガスメータ３への遮断指令信号の出力は行
われない。

【００６５】一方、アダプタ装置１からガスメータ３に
遮断指令信号が３回出力される間に、ガスメータ３にお
いてガス通路３１の遮断弁３４による遮断が実行されな
いと、その後、アダプタ装置１においてリセットスイッ
チ１４が操作されるまでの間、ガス漏れ警報器５のスピ
ーカ５４やインジケータ５５から、音声や表示による警
報が出力され続ける。

【００６６】このように本実施形態によれば、バッテリ
３６を電源として、内部のガス通路３１を通過するガス
の流量を計測すると共に外部から入力される遮断指令信
号に呼応して開放状態のガス通路３１を遮断弁３４によ
り閉塞させ、かつ、バッテリ３６の電圧が、マイコン３
３や遮断弁３４の正常作動に必要な電圧を割り込みそう
になってスレッショルド電圧を下回ると、これに呼応し
て遮断弁３４によるガス通路３１の遮断の要求データを
アダプタ装置１がガスメータ３に出力し、ガスメータ３
のマイコン３３において、アダプタ装置１からの要求に
呼応してガス通路３１の遮断弁３４による遮断が実行さ
れる構成とした。

【００６７】このため、遠隔監視用のホストコンピュー
タに電話回線を介して通じる網制御装置がガスメータ３
に接続されていなくても、バッテリ３６の電圧低下によ
りマイコン３３や遮断弁３４の正常作動が補償できなく
なってしまう前にガス通路３１のガスの流れを遮断弁３
４により遮断させて、本来の計量表示動作や、警報信号
入力とか地震検知等に呼応した遮断弁３４によるガス通
路３１の閉塞動作等が行われなくなってしまう状態を招
かないようにすることができる。

【００６８】また、本実施形態によれば、バッテリ３６
を電源として、内部のガス通路３１を通過するガスの流
量を計測すると共に外部から入力される遮断指令信号に
呼応して開放状態のガス通路３１を遮断弁３４により閉
塞させ、かつ、バッテリ３６の電圧が、マイコン３３や
遮断弁３４の正常作動に必要な電圧を割り込みそうにな
ってスレッショルド電圧を下回ると、これに呼応してア
ダプタ装置１が、ガス消費源の近傍におけるガス漏れを
検出し警報を出力するガス漏れ警報器５に対して、警報
の出力を指令する信号を出力し、ガス漏れ警報器５のス
ピーカ５４やインジケータ５５を用いて音声や表示によ
る警報を出力させる構成とした。

【００６９】このため、遠隔監視用のホストコンピュー
タに電話回線を介して通じる網制御装置がガスメータ３
に接続されていなくても、バッテリ３６の電圧低下によ
りマイコン３３や遮断弁３４の正常作動が補償できなく
なってしまう前に、ガスメータ３に接続可能なガス漏れ
警報器５が有しているスピーカ５４やインジケータ５５
を利用し警報を出力させて、バッテリ３６の電圧低下を
報知して交換を促すことができる。

【００７０】尚、本実施形態においては、バッテリ３６
の電圧低下に伴って、アダプタ装置１からの要求に呼応
したガス通路３１の遮断弁３４による遮断と、ガス漏れ
警報器５が有しているスピーカ５４やインジケータ５５
を利用したバッテリ３６の電圧低下の警報出力とを、共
に行わせる構成としたが、どちらか一方のみを行わせる
構成としてもよい。

【００７１】また、バッテリ３６の電圧低下に伴うアダ
プタ装置１からの要求に呼応したガス通路３１の遮断弁
３４による遮断を即時に実行させる構成としてもよい
が、本実施形態のように、ディップスイッチ１３により
設定された待機時間Ｔｔｈの経過後に実行させ、それま
での間、ガス漏れ警報器５が有しているスピーカ５４や
インジケータ５５を利用したバッテリ３６の電圧低下の
警報出力を行わせる構成とすれば、次のような点で有利
である。

【００７２】即ち、警報の出力でバッテリ３６の電圧低
下を認識したユーザの要請等によりガスメータ３の交換
を迅速に行わせて、復帰操作が必要となるガス通路３１
の遮断弁３４による遮断を実行させずに済ませられるよ
うにすることができるので、有利である。

【００７３】さらに、バッテリ３６の電圧低下に伴う警
報の出力は、アダプタ装置１にスピーカやインジケータ
といった音声や表示による自前の警報出力手段を設け
て、その警報出力手段により行わせるようにしてもよ
く、そのように構成する場合には、少なくとも図４のフ
ローチャートにおけるステップＳ２３を、アダプタ装置
１の自前の警報出力手段による警報出力処理に変更すれ
ばよいことになる。

【００７４】しかし、本実施形態のように、ガス漏れ警
報器５が有しているスピーカ５４やインジケータ５５を
利用したバッテリ３６の電圧低下の警報出力を行わせる
構成とすれば、アダプタ装置１に自前の警報出力手段を
設けず既存の構成を有効利用してコストの上昇を防ぐこ
とができるので、有利である。

【００７５】また、ガス漏れ警報器５が有しているスピ
ーカ５４やインジケータ５５を利用したバッテリ３６の
電圧低下の警報出力を行わせる構成とするに当たり、こ
れらスピーカ５４やインジケータ５５によるバッテリ３
６の電圧低下の警報出力を行わせるための指令は、信号
ライン７をアダプタ装置１の第１及び第２信号入出力端
子１２ａ，１２ｂに接続しこの信号ライン７を介してガ
ス漏れ警報器５に伝送する構成とせず、アダプタ装置１
とガス漏れ警報器５とを専用線にて接続しこの専用線に
より伝送する構成としてもよい。

【００７６】しかし、本実施形態のように、第１及び第
２信号入出力端子１２ａ，１２ｂに接続した信号ライン
７を介してバッテリ３６の電圧低下の警報出力指令をア
ダプタ装置１からガス漏れ警報器５に伝送する構成とす
れば、専用線が不要となるほか、この専用線を接続する
ための端子を少なくともガス漏れ警報器５に持たせなく
て済む分だけ、既存の構成を有効利用しコストの上昇を
防ぐことができるので、有利である。

【００７７】

【発明の効果】以上説明したように請求項１に記載した
本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置によれば、内
部バッテリを電源として、内部のガス通路を通過するガ
スの流量を計測すると共に外部から入力される遮断指令
信号に呼応して開放状態の前記ガス通路を遮断弁により
閉塞させ、かつ、前記内部バッテリの電圧が所定値を下
回った際に電圧低下信号を外部に出力する電子式ガスメ
ータに接続される電子式ガスメータ用アダプタ装置であ
って、前記電圧低下信号の入力に呼応して前記遮断指令
信号を生成し前記電子式ガスメータに対して出力する指
令信号出力手段を備える構成とした。

【００７８】このため、電子式ガスメータによるガスの
流量計測動作や遮断弁によるガス通路の遮断動作が正常
に行えなくなるまで内部バッテリの電圧が低下するより
も先に、内部バッテリの電圧が所定値を下回った際に、
指令信号出力手段により生成されて出力される遮断指令
信号により電子式ガスメータの開放状態のガス通路を遮
断弁により閉塞させて、電子式ガスメータの本来の動作
が行えなくなってしまう状態を招くのを防止することが
できる。

【００７９】また、請求項２に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置によれば、請求項１に記載し
た本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置において、
前記電子式ガスメータ用アダプタ装置が、前記電子式ガ
スメータと、前記ガス通路を通過したガスが供給される
ガス消費源側におけるガス漏れの検出時に前記遮断指令
信号を前記電子式ガスメータに対して出力し、かつ、前
記ガス消費源側におけるガス漏れの検出に呼応して警報
を出力するガス漏れ警報器との間に介設され、前記電圧
低下信号の入力に呼応して、前記警報の出力を前記ガス
漏れ警報器に指令する警報出力指令信号を該ガス漏れ警
報器に出力する警報指令信号出力手段をさらに備える構
成とした。

【００８０】このため、電子式ガスメータによるガスの
流量計測動作や遮断弁によるガス通路の遮断動作が正常
に行えなくなるまで内部バッテリの電圧が低下するより
も先に、警報指令信号出力手段によりガス漏れ警報器に
出力される警報出力指令信号によりガス漏れ警報器に警
報を出力させて、指令信号出力手段による遮断指令信号
の出力により開放状態のガス通路が遮断弁により閉塞さ
れたことを認識させ、内部バッテリの電圧が低下した電
子式ガスメータの交換を促すことができる。

【００８１】さらに、請求項３に記載した本発明の電子
式ガスメータ用アダプタ装置によれば、請求項２に記載
した本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置におい
て、前記指令信号出力手段が、前記電圧低下信号の入力
から所定時間後に前記遮断指令信号を生成し前記電子式
ガスメータに対して出力する構成とした。

【００８２】このため、警報指令信号出力手段がガス漏
れ警報器に出力する警報出力指令信号によるガス漏れ警
報器の警報出力の開始から所定時間後に、指令信号出力
手段が生成、出力する遮断指令信号による電子式ガスメ
ータの遮断弁によるガス通路の閉塞を実行させるように
して、遮断弁によりガス通路が閉塞されてガス通路の開
放のための復帰操作が必要となるよりも前の、ガス漏れ
警報器により警報が出力されている段階で、内部バッテ
リの電圧が低下した電子式ガスメータの交換を完了させ
るようにすることができる。

【００８３】また、請求項４に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置によれば、内部バッテリを電
源として、内部のガス通路を通過するガスの流量を計測
すると共に外部から入力される遮断指令信号に呼応して
開放状態の前記ガス通路を遮断弁により閉塞させ、か
つ、前記内部バッテリの電圧が所定値を下回った際に電
圧低下信号を外部に出力する電子式ガスメータと、前記
ガス通路を通過したガスが供給されるガス消費源側にお
けるガス漏れの検出時に前記遮断指令信号を前記電子式
ガスメータに対して出力し、かつ、前記ガス消費源側に
おけるガス漏れの検出に呼応して警報を出力するガス漏
れ警報器との間に介設されるアダプタ装置であって、前
記電圧低下信号の入力に呼応して、前記警報の出力を前
記ガス漏れ警報器に指令する警報出力指令信号を該ガス
漏れ警報器に出力する警報指令信号出力手段を備える構
成とした。

【００８４】このため、電子式ガスメータによるガスの
流量計測動作や遮断弁によるガス通路の遮断動作が正常
に行えなくなるまで内部バッテリの電圧が低下するより
も先に、警報指令信号出力手段によりガス漏れ警報器に
出力される警報出力指令信号によりガス漏れ警報器に警
報を出力させて、内部バッテリの電圧が低下した電子式
ガスメータの交換を促すことができる。

【００８５】さらに、請求項５に記載した本発明の電子
式ガスメータによれば、請求項２、３又は４に記載した
本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置において、前
記電子式ガスメータ及び前記ガス漏れ警報器が、前記ガ
ス消費源側におけるガス漏れの検出時の前記ガス漏れ警
報器から前記電子式ガスメータに対する遮断要求信号
と、前記遮断弁による前記ガス通路の遮断時の前記電子
式ガスメータから前記ガス漏れ警報器に対する警報信号
とが伝送される信号ラインを介して接続されていて、前
記ガス漏れ警報器が、前記信号ラインを介して外部から
入力される前記警報信号に呼応して前記警報を出力する
ように構成されており、前記電子式ガスメータ用アダプ
タ装置が前記信号ライン上に介設され、前記警報指令信
号出力手段が前記信号ラインを介して前記警報出力指令
信号を前記ガス漏れ警報器に出力する構成とした。

【００８６】このため、ガス漏れ警報器に警報を出力さ
せるためにガス漏れ警報器に対して伝送する必要のある
警報出力指令信号を、新たな伝送路を用いず既存の信号
ラインを用いて簡単安価に伝送することができる。

【００８７】また、請求項６に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置によれば、内部バッテリを電
源として内部のガス通路を通過するガスの流量を計測す
ると共に、前記内部バッテリの電圧が所定値を下回った
際に電圧低下信号を外部に出力する電子式ガスメータに
接続されるアダプタ装置であって、前記電圧低下信号の
入力に呼応して前記内部バッテリの電圧低下を報知する
電圧低下警報を出力する電圧低下警報出力手段を備える
構成とした。

【００８８】このため、電子式ガスメータによるガスの
流量計測動作や遮断弁によるガス通路の遮断動作が正常
に行えなくなるまで内部バッテリの電圧が低下するより
も先に、電圧低下警報出力手段から音声又は表示、或
は、それらの両方により出力される電圧低下警報により
内部バッテリの電圧低下を報知して、内部バッテリの電
圧が低下した電子式ガスメータの交換を促すことができ
る。

【００８９】さらに、請求項７に記載した本発明の電子
式ガスメータ用アダプタ装置によれば、請求項６に記載
した本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置におい
て、前記電子式ガスメータが、監視センタのホストコン
ピュータに電話回線を介して通じる網制御装置が接続可
能な電圧低下信号出力端子を有していて、該電圧低下信
号出力端子から前記電子式ガスメータの外部に前記電圧
低下信号を出力するように構成されており、前記電子式
ガスメータ用アダプタ装置が、前記電圧低下信号出力端
子に接続される電圧低下信号入力端子をさらに備え、前
記電圧低下警報出力手段が、前記電圧低下信号入力端子
及び前記電圧低下信号出力端子を介して前記電子式ガス
メータから入力される前記電圧低下信号に呼応して前記
電圧低下警報を出力する構成とした。

【００９０】このため、電圧低下警報出力手段による電
圧低下警報の出力を行わせるために電圧低下信号入力端
子に入力させる必要のある電圧低下信号を、新たに発生
させることなく、監視センタのホストコンピュータに電
話回線を介して通じる網制御装置が接続可能な既存の電
圧低下信号出力端子から、容易に得ることができる。

【００９１】また、請求項８に記載した本発明の電子式
ガスメータ用アダプタ装置によれば、請求項６又は７に
記載した本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置にお
いて、前記電子式ガスメータが、該電子式ガスメータの
外部から入力される遮断指令信号に呼応して開放状態の
前記ガス通路を閉塞させる遮断弁を有しており、前記電
子式ガスメータ用アダプタ装置が、前記電圧低下信号の
入力から所定時間後に前記遮断指令信号を生成し前記電
子式ガスメータに対して出力する指令信号出力手段をさ
らに備える構成とした。

【００９２】このため、指令信号出力手段が生成、出力
する遮断指令信号によりガスメータのガス通路が遮断弁
で閉塞されて、ガス通路の開放のための復帰操作が必要
となるよりも前に、ガス漏れ警報器により出力される警
報により、電子式ガスメータによるガスの流量計測動作
や遮断弁によるガス通路の遮断動作が正常に行えなくな
りかねないほど内部バッテリの電圧が低下したことを報
知して、内部バッテリの電圧が低下した電子式ガスメー
タの交換を促すことができる。

【００９３】さらに、請求項９に記載した本発明の電子
式ガスメータ用アダプタ装置によれば、請求項３又は８
に記載した本発明の電子式ガスメータ用アダプタ装置に
おいて、前記所定時間を設定する時間設定手段をさらに
備える構成とした。

【００９４】このため、ガス漏れ警報器の警報出力によ
り内部バッテリの電圧が低下したことを早い時期に認識
させて、電子式ガスメータの遮断弁によりガス通路が閉
塞されてガス通路の開放のための復帰操作が必要となる
よりも前に、内部バッテリの電圧が低下した電子式ガス
メータの交換を完了させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による電子式ガスメータ用アダプタ装置
の基本構成図である。

【図２】本発明による電子式ガスメータ用アダプタ装置
の基本構成図である。

【図３】本発明の一実施形態に係る電子式ガスメータ用
アダプタ装置とこのアダプタ装置が接続される電子式ガ
スメータ及びガス漏れ警報器の概略構成を一部ブロック
にて示す説明図である。

【図４】図３の電子式ガスメータ用アダプタ装置に設け
られたマイコンのＲＯＭに格納された制御プログラムに
従いＣＰＵが行う処理を示すフローチャートである。

【図５】図３の電子式ガスメータ用アダプタ装置に設け
られたマイコンのＲＯＭに格納された制御プログラムに
従いＣＰＵが行う処理を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ 電子式ガスメータ用アダプタ装置 １１ マイクロコンピュータ １１ａ ＣＰＵ １１ｂ ＲＡＭ １１ｃ ＲＯＭ １１Ａ 指令信号出力手段 １１Ｂ 警報指令信号出力手段 １１Ｃ 電圧低下警報出力手段 １２ｃ 電圧低下信号入力端子 ３ 電子式ガスメータ ３１ ガス通路 ３４ 遮断弁 ３５ｂ 電圧低下信号出力端子 ３６ 内部バッテリ ５ ガス漏れ警報器 ７ 信号ライン Ａ 時間設定手段

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部バッテリを電源として、内部のガス
   通路を通過するガスの流量を計測すると共に外部から入
   力される遮断指令信号に呼応して開放状態の前記ガス通
   路を遮断弁により閉塞させ、かつ、前記内部バッテリの
   電圧が所定値を下回った際に電圧低下信号を外部に出力
   する電子式ガスメータに接続される電子式ガスメータ用
   アダプタ装置であって、 前記電圧低下信号の入力に呼応して前記遮断指令信号を
   生成し前記電子式ガスメータに対して出力する指令信号
   出力手段を備える、 ことを特徴とする電子式ガスメータ用アダプタ装置。
2. 【請求項２】 前記電子式ガスメータ用アダプタ装置
   は、前記電子式ガスメータと、前記ガス通路を通過した
   ガスが供給されるガス消費源側におけるガス漏れの検出
   時に前記遮断指令信号を前記電子式ガスメータに対して
   出力し、かつ、前記ガス消費源側におけるガス漏れの検
   出に呼応して警報を出力するガス漏れ警報器との間に介
   設され、前記電圧低下信号の入力に呼応して、前記警報
   の出力を前記ガス漏れ警報器に指令する警報出力指令信
   号を該ガス漏れ警報器に出力する警報指令信号出力手段
   をさらに備える請求項１記載の電子式ガスメータ用アダ
   プタ装置。
3. 【請求項３】 前記指令信号出力手段は、前記電圧低下
   信号の入力から所定時間後に前記遮断指令信号を生成し
   前記電子式ガスメータに対して出力する請求項２記載の
   電子式ガスメータ用アダプタ装置。
4. 【請求項４】 内部バッテリを電源として、内部のガス
   通路を通過するガスの流量を計測すると共に外部から入
   力される遮断指令信号に呼応して開放状態の前記ガス通
   路を遮断弁により閉塞させ、かつ、前記内部バッテリの
   電圧が所定値を下回った際に電圧低下信号を外部に出力
   する電子式ガスメータと、前記ガス通路を通過したガス
   が供給されるガス消費源側におけるガス漏れの検出時に
   前記遮断指令信号を前記電子式ガスメータに対して出力
   し、かつ、前記ガス消費源側におけるガス漏れの検出に
   呼応して警報を出力するガス漏れ警報器との間に介設さ
   れるアダプタ装置であって、 前記電圧低下信号の入力に呼応して、前記警報の出力を
   前記ガス漏れ警報器に指令する警報出力指令信号を該ガ
   ス漏れ警報器に出力する警報指令信号出力手段を備え
   る、 ことを特徴とする電子式ガスメータ用アダプタ装置。
5. 【請求項５】 前記電子式ガスメータ及び前記ガス漏れ
   警報器は、前記ガス消費源側におけるガス漏れの検出時
   の前記ガス漏れ警報器から前記電子式ガスメータに対す
   る遮断要求信号と、前記遮断弁による前記ガス通路の遮
   断時の前記電子式ガスメータから前記ガス漏れ警報器に
   対する警報信号とが伝送される信号ラインを介して接続
   されていて、前記ガス漏れ警報器は、前記信号ラインを
   介して外部から入力される前記警報信号に呼応して前記
   警報を出力するように構成されており、前記電子式ガス
   メータ用アダプタ装置は前記信号ライン上に介設され、
   前記警報指令信号出力手段は前記信号ラインを介して前
   記警報出力指令信号を前記ガス漏れ警報器に出力する請
   求項２、３又は４記載の電子式ガスメータ用アダプタ装
   置。
6. 【請求項６】 内部バッテリを電源として内部のガス通
   路を通過するガスの流量を計測すると共に、前記内部バ
   ッテリの電圧が所定値を下回った際に電圧低下信号を外
   部に出力する電子式ガスメータに接続されるアダプタ装
   置であって、 前記電圧低下信号の入力に呼応して前記内部バッテリの
   電圧低下を報知する電圧低下警報を出力する電圧低下警
   報出力手段を備える、 ことを特徴とする電子式ガスメータ用アダプタ装置。
7. 【請求項７】 前記電子式ガスメータは、監視センタの
   ホストコンピュータに電話回線を介して通じる網制御装
   置が接続可能な電圧低下信号出力端子を有していて、該
   電圧低下信号出力端子から前記電子式ガスメータの外部
   に前記電圧低下信号を出力するように構成されており、
   前記電子式ガスメータ用アダプタ装置は、前記電圧低下
   信号出力端子に接続される電圧低下信号入力端子をさら
   に備え、前記電圧低下警報出力手段は、前記電圧低下信
   号入力端子及び前記電圧低下信号出力端子を介して前記
   電子式ガスメータから入力される前記電圧低下信号に呼
   応して前記電圧低下警報を出力する請求項６記載の電子
   式ガスメータ用アダプタ装置。
8. 【請求項８】 前記電子式ガスメータは、該電子式ガス
   メータの外部から入力される遮断指令信号に呼応して開
   放状態の前記ガス通路を閉塞させる遮断弁を有してお
   り、前記電子式ガスメータ用アダプタ装置は、前記電圧
   低下信号の入力から所定時間後に前記遮断指令信号を生
   成し前記電子式ガスメータに対して出力する指令信号出
   力手段をさらに備える請求項６又は７記載の電子式ガス
   メータ用アダプタ装置。
9. 【請求項９】 前記所定時間を設定する時間設定手段を
   さらに備える請求項３又は８記載の電子式ガスメータ用
   アダプタ装置。