JP2000265546A - 柱の構築方法、並びに、柱および梁の構築方法 - Google Patents

柱の構築方法、並びに、柱および梁の構築方法

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JP2000265546A
JP2000265546A JP11073753A JP7375399A JP2000265546A JP 2000265546 A JP2000265546 A JP 2000265546A JP 11073753 A JP11073753 A JP 11073753A JP 7375399 A JP7375399 A JP 7375399A JP 2000265546 A JP2000265546 A JP 2000265546A
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和久 末岡
Takao Kotake
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工効率の高い柱および梁の構築方向を提供
する。 【解決手段】 先組柱主筋11は、2階分の階高長さを
有して上部に(1階分+パネルゾーン分)の柱剪断補強筋
17が束ねて仮止めされており、(N−2)階からの第2
柱主筋12aに接続されて立設される。先組柱主筋11
のN階部分には第1柱型枠20が形成される一方、(N
−1)階からの第3柱主筋13のN階部分13aには第2
柱型枠21が形成されて、コンクリートが打設される。
ハーフPC梁22は、一端側の梁主筋23を先組柱主筋
11に挿入する一方、他端側の梁主筋25を第3柱主筋
13aに挿入して吊り降ろされて架設される。その結
果、先組柱主筋11のN階への揚重回数,先組柱主筋1
1の接続回数を従来の半分にできる。また、柱剪断補強
筋17を先組柱主筋11の上方に仮止めしておくこと
で、ハーフPC梁22の架設と柱剪断補強筋17の配筋
を容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、先組柱主筋を用
いた柱の構築方法、並びに、この柱の構築方法を用いた
柱および梁の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【従来の技術】従来、コンクリート製の柱および梁の構
築方法として図2に示すような方法がある。この柱およ
び梁の構築方法においては、先ず、図2(a)に示すよう
に、N階の柱設置位置に、1階分の階高長さを有する柱
主筋1を立設する。この柱主筋1の立設は、例えばN階
の床面から突出している(N−1)階の柱主筋の上端に、
N階の柱主筋1の下端を接続することによって行う。次
に、上記立設された柱主筋1の周囲に、N階床面まで柱
剪断補強筋2を巻き付ける。そして、図2(b)に示すよ
うに、柱剪断補強筋2が巻き付けられた柱主筋1の周囲
に柱型枠3を組み立てて、コンクリートを打設する。
【0003】こうして、図2(c)に示すように、1階分
の階高長さを有するコンクリート柱4が完成した後に、
隣接するコンクリート柱4,4間の施工階床面上に1階
分階高の足場(図示せず)を設け、例えばハーフプレキャ
ストコンクリート(以下、ハーフPCと略称する)梁5を
吊り込んで、ハーフPC梁5の両端から突出している梁
主筋6,6をコンクリート柱4,4の上端から突出してい
る柱主筋1,1の間に垂直方向に挿入して、ハーフPC
梁5の両端部をコンクリート柱4,4の上端に載置す
る。このようにして、2本のコンクリート柱4,4の間
にハーフPC梁5を架設する。最後に、コンクリート柱
4,4とハーフPC梁5との接合部であるパネルゾーン
7,7に型枠を組み、床型枠および床鉄筋を組み立て
て、コンクリートを打設する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の柱及び梁の構築方法には以下のような問題がある。 (a)地上から各施工階まで柱主筋1や柱剪断補強筋2
等の鉄筋とハーフPC梁5を揚重しなければならず、高
層建築物に適用する場合には、施工高さ(揚重高さ)が高
くなるために揚重に要する時間が長くなり、施工効率が
悪くなってしまう。
【0005】(b)上記柱主筋1の長さは1階分の階高
長さである。したがって、総ての階で柱主筋1と柱主筋
1との接続を行わなければならず、柱構築に時間と労力
を要する。尚、予め柱主筋1に柱剪断補強筋2を配筋し
た先組鉄筋籠を使用しても同様である。
【0006】(c)(a)における揚重回数や(b)におけ
る柱主筋と柱主筋との接続回数を少なくする方法とし
て、図2(a)に示す柱主筋の長さを一様に2階分階高長
さまたはそれ以上にすることが考えられる。ところが、
ハーフPC梁5の両端から突出している梁主筋6,6
を、コンクリート柱4,4の上端から突出している柱主
筋の間に垂直に挿入する作業が高所作業になるので、施
工性が悪いという問題がある。さらに、柱主筋の長さを
一様に2階分階高長さあるいはそれ以上にすると、従来
よりも高所まで足場を設けなければならず、そのため施
工コストが上がるという問題もある。
【0007】そこで、この発明の目的は、各施工階毎の
揚重回数が少なく、柱主筋と柱主筋との接続回数が少な
く、現場で柱主筋に柱剪断補強筋を配筋する必要がな
く、施工効率の高い柱の構築方法、並びに、柱および梁
の構築方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明の柱の構築方法は、2階分階高
長さの複数の第1柱主筋を,2階下で連結されて施工階
床面上に突出している2階分階高長さの第2柱主筋に連
結する第1工程と、上記第1柱主筋の周囲に1階分階高
長さの第1柱型枠を形成する一方,1階下で連結されて
上記施工階床面上に突出している2階分階高長さの第3
柱主筋の周囲に1階分階高長さの第2柱型枠を形成する
第2工程と、少なくとも上記第1柱型枠内および上記第
2柱型枠内にコンクリートを打設する第3工程を備えた
ことを特徴としている。
【0009】上記構成によれば、施工階に立設される第
1柱主筋の長さは2階分の階高長さを有しており、2層
1節を成している。したがって、柱主筋と柱主筋との接
続個所が従来の1/2となり、柱の構築コストが低減さ
れる。さらに、柱主筋の揚重回数が従来の1/2となる
ため、柱主筋の揚重時間が短縮される。
【0010】また、請求項2に係る発明は、隣接して立
設された柱型枠間に梁部材を架設する柱及び梁の構築方
法であって、2階分階高長さの複数の第1柱主筋を,2
階下で連結されて施工階床面上に突出している2階分階
高長さの第2柱主筋に連結する第1工程と、上記第1柱
主筋の周囲に1階分階高長さの第1柱型枠を形成する一
方,1階下で連結されて上記施工階床面上に突出してい
る2階分階高長さの第3柱主筋の周囲に1階分階高長さ
の第2柱型枠を形成する第2工程と、上記梁部材を吊り
上げ,この梁部材の一端から突出している梁主筋を上記
第1柱主筋の間に挿入した後,他端から突出している梁
主筋を上記第3柱主筋の間に挿入して,上記梁部材を上
記第1柱型枠と第2柱型枠との間に架設する第3工程
と、少なくとも上記第1柱型枠内,上記第2柱型枠内,上
記梁部材と第1柱主筋との接合部および上記梁部材と第
3柱主筋との接合部に,コンクリートを打設する第4工
程を備えたことを特徴としている。
【0011】上記構成によれば、請求項1の場合と同様
に、施工階に立設される第1柱主筋の長さは2階分の階
高長さを有しているために、接続個所および揚重回数が
従来の1/2となる。したがって、柱の構築コストが低
減されると共に柱主筋の揚重時間が短縮される。
【0012】さらに、上記第1柱主筋の施工階床面から
の高さは2階分の階高であるのに対して、上記第3柱主
筋の上記高さは1階分の階高である。したがって、吊り
上げた上記梁部材が低い方の上記第3柱主筋の近傍まで
降下されて、梁主筋の両端を上記第1柱主筋と第3柱主
筋とに挿入して上記梁主筋が架設される。その結果、架
設に際して2階分の階高の足場は必要なく、従来と同じ
足場を用いて梁の架設が行われる。さらに、梁主筋の両
端を上記各柱主筋に挿入する際に、先ず高い方の第1柱
主筋に挿入され、次に低い方の第3柱主筋に挿入され
る。こうして、高い方の第1柱主筋がガイドになって低
い方の第3柱主筋への挿入が容易に行われる。
【0013】また、請求項3に係る発明は、隣接して立
設された柱部材間に梁部材を架設する柱および梁の構築
方法であって、2階分階高長さの複数の第1柱主筋を,
2階下で連結されて施工階床面上に突出している2階分
階高長さの第2柱主筋に連結する第1工程と、上記第1
柱主筋の周囲に1階分階高長さの第1柱型枠を形成する
一方,1階下で連結されて上記施工階床面上に突出して
いる2階分階高長さの第3柱主筋の周囲に1階分階高長
さの第2柱型枠を形成し,上記第1柱型枠内および第2
柱型枠内にコンクリートを打設して第1柱部材および第
2柱部材を構築する第2工程と、上記梁部材を吊り上
げ,この梁部材の一端から突出している梁主筋を上記第
1柱主筋の間に挿入した後,他端から突出している梁主
筋を上記第3柱主筋の間に挿入して,上記梁部材を上記
第1柱部材と第2柱部材との間に架設する第3工程と、
少なくとも上記梁部材と第1柱主筋との接合部および上
記梁部材と第3柱主筋との接合部に,コンクリートを打
設する第4工程を備えたことを特徴としている。
【0014】上記構成によれば、施工階に立設される第
1柱主筋の長さは2階分の階高長さを有しているため
に、接続個所および揚重回数が従来の1/2となる。し
たがって、柱の構築コストが低減されると共に、柱主筋
の揚重時間が短縮される。さらに、上記第1柱主筋の施
工階床面からの高さは2階分の階高であり、上記第3柱
主筋の上記高さは1階分の階高である。したがって、従
来と同じ足場を用いて梁の架設が行われる。さらに、梁
主筋の両端を上記各柱主筋に挿入する際に、高い方の第
1柱主筋がガイドになって、低い方の第3柱主筋への挿
入が容易に行われる。
【0015】また、請求項4に係る発明は、隣接して立
設された柱型枠間に先組梁主筋籠を架設する柱および梁
の構築方法であって、2階分階高長さの複数の第1柱主
筋を,2階下で連結されて施工階床面上に突出している
2階分階高長さの第2柱主筋に連結する第1工程と、上
記第1柱主筋の周囲に1階分階高長さの第1柱型枠を形
成する一方,1階下で連結されて上記施工階床面上に突
出している2階分階高長さの第3柱主筋の周囲に1階分
階高長さの第2柱型枠を形成する第2工程と、上記先組
梁主筋籠を吊り上げて,この先組梁主筋籠の一端から突
出している梁主筋を上記第1柱主筋の間に挿入した後,
他端から突出している梁主筋を上記第3柱主筋の間に挿
入して,上記先組梁主筋籠を上記第1柱型枠と第2柱型
枠との間に架設する第3工程と、少なくとも上記第1柱
型枠内,上記第2柱型枠内,上記先組梁主筋籠,上記先組
梁主筋籠と第1柱主筋との接合部および上記先組梁主筋
籠と第3柱主筋との接合部に,コンクリートを打設する
第4工程を備えたことを特徴としている。
【0016】上記構成によれば、施工階に立設される第
1柱主筋の長さは2階分の階高長さを有しているため
に、接続個所および揚重回数が従来の1/2となる。し
たがって、柱の構築コストが低減されると共に、柱主筋
の揚重時間が短縮される。さらに、上記第1柱主筋の施
工階床面からの高さは2階分の階高であり、上記第3柱
主筋の上記高さは1階分の階高である。したがって、従
来と同じ足場を用いて梁の架設が行われる。さらに、梁
主筋の両端を上記各柱主筋に挿入する際に、高い方の第
1柱主筋がガイドになって、低い方の第3柱主筋への挿
入が容易に行われる。
【0017】また、請求項5に係る発明は、隣接して立
設された柱部材間に先組梁主筋籠を架設する柱および梁
の構築方法であって、2階分階高長さの複数の第1柱主
筋を,2階下で連結されて施工階床面上に突出している
2階分階高長さの第2柱主筋に連結する第1工程と、上
記第1柱主筋の周囲に1階分階高長さの第1柱型枠を形
成する一方,1階下で連結されて上記施工階床面上に突
出している2階分階高長さの第3柱主筋の周囲に1階分
階高長さの第2柱型枠を形成し,上記第1柱型枠内およ
び第2柱型枠内にコンクリートを打設して第1柱部材お
よび第2柱部材を構築する第2工程と、上記先組梁主筋
籠を吊り上げて,この先組梁主筋籠の一端から突出して
いる梁主筋を上記第1柱主筋の間に挿入した後,他端か
ら突出している梁主筋を上記第3柱主筋の間に挿入し
て,上記先組梁主筋籠を上記第1柱部材と第2柱部材と
の間に架設する第3工程と、少なくとも上記先組梁主筋
籠,上記先組梁主筋籠と第1柱主筋との接合部及び上記
先組梁主筋籠と第3柱主筋との接合部に,コンクリート
を打設する第4工程を備えたことを特徴としている。
【0018】上記構成によれば、施工階に立設される第
1柱主筋の長さは2階分の階高長さを有しているため
に、接続個所および揚重回数が従来の1/2となる。し
たがって、柱の構築コストが低減されると共に、柱主筋
の揚重時間が短縮される。さらに、上記第1柱主筋の施
工階床面からの高さは2階分の階高であり、上記第3柱
主筋の上記高さは1階分の階高である。したがって、従
来と同じ足場を用いて梁の架設が行われる。さらに、梁
主筋の両端を上記各柱主筋に挿入する際に、高い方の第
1柱主筋がガイドになって、低い方の第3柱主筋への挿
入が容易に行われる。
【0019】また、請求項6に係る発明は、請求項2乃
至請求項5の何れか一つに係る発明の柱および梁の構築
方法において、上記第2柱型枠は、柱剪断補強筋が埋設
された中空筒状柱型枠であることを特徴としている。
【0020】上記構成によれば、コンクリートが打設さ
れた後の中空筒状柱型枠は、そのまま第3柱主筋の柱部
材として使用される。したがって、通常の柱型枠のよう
に解体する必要がなく、柱構築の作業性が向上される。
【0021】また、請求項7に係る発明は、請求項2乃
至請求項5の何れか一つに係る発明の柱および梁の構築
方法において、上記第1柱主筋の上部に上階用の柱剪断
補強筋を束にして係止しておくことを特徴としている。
【0022】上記構成によれば、上記第1柱主筋に配筋
されるべき上階分の柱剪断補強筋が予め上端部にまとめ
て仮止めされている。したがって、上記柱剪断補強筋が
邪魔になることなく上記梁部材あるいは先組梁主筋籠の
架設が容易に行われる。さらに、上記梁部材の架設が終
了した後における上記第1柱主筋に対する柱剪断補強筋
の配筋が上記仮止めを解くだけで簡単に行われ、施工効
率の向上が図られる。
【0023】また、請求項8に係る発明は、請求項2乃
至請求項7の何れか一つに係る発明の柱および梁の構築
方法において、上記施工階より上階の夫々において、上
記第1工程乃至第4工程を繰り返して行うことを特徴と
している。
【0024】建築する建物が高層階になればなるほど、
柱主筋や柱剪断補強筋や型枠材料の揚重に要する時間が
長くなる。したがって、上記柱主筋の長さを2階分の階
高長さにしたり、柱剪断補強筋を柱主筋に仮止めした
り、柱型枠を上記中空筒状柱型枠にしたりして、柱主筋
や柱剪断補強筋や型枠材料の揚重回数を減らすことによ
って、上記揚重時間の大幅な削減が図られる。さらに、
上記柱主筋の長さを2階分の階高長さにすることに基づ
く、上記柱主筋の接続回数の削減によるコスト低減や、
施工階床面からの柱主筋の高さに段差を設けることによ
る作業効率の向上が、各施工階毎に図られる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の柱お
よび梁の構築方法における作業手順を示す図である。本
実施の形態においては、上下2階分の階高の長さを有す
る複数本の第1柱主筋を矩形や円形の柱の形状に組み立
てて成る先組柱主筋11を用いることによって、各施工
階毎の揚重回数を少なくし、先組柱主筋11と先組柱主
筋11との接続回数を少なくするのである。
【0026】図1(a)に示すように、柱立設作業を行う
N階の床面からは、(N−2)階に立設された2階分の階
高の長さを有する第2柱主筋12の先端12aが突出し
ている。また、(N−1)階に立設された2階分の階高の
長さを有する第3柱主筋13のN階部分13aが突出し
ている。そして、第2柱主筋12と第3柱主筋13とは
交互に配列されている。
【0027】先ず、位置保持用コンパネ14に取り付け
られて略矩形に配列された先組柱主筋11が、クレーン
15によって吊り上げられる。そして、先組柱主筋11
の下端が、N階の床面から突出している第2柱主筋12
の先端12aに溶接,圧接,機械式継ぎ手,重ね継ぎ手等に
よって接続される。ここで、先組柱主筋11の下側に
は、(1階分の階高の長さ−先端12aの長さ−梁高さ)
分だけのN階分の柱剪断補強筋16が配筋されている。
さらに、先組柱主筋11の上部には、(N+1)階分とN
階パネルゾーン分との柱剪断補強筋17が一まとめにし
て仮止めされている。
【0028】上記(N+1)階分の柱剪断補強筋17の仮
止め方法に付いては特に限定するものではないが、例え
ば次の様な方法によって行う。すなわち、一番上に位置
する柱剪断補強筋17を先組柱主筋11の所定位置に取
り付ける。以下、上記最上の柱剪断補強筋17に他の柱
剪断補強筋17を順次鎖やロープ等によって所望の間隔
で吊り下げ、全柱剪断補強筋17を紐等で束ねて上記最
上の柱剪断補強筋17の位置に仮止めするのである。そ
して、柱剪断補強筋17を配筋する場合には、上記束ね
用の紐を解くことによって自重で全柱剪断補強筋17が
所望の間隔で配筋されるのである。あるいは、鉄筋を矩
形の螺旋状に所望の回数だけ旋回させて柱剪断補強筋1
7を構成し、最上の1旋回分を先組柱主筋11の所定の
位置に取り付けて、他の旋回分を上記最上の旋回分と一
緒に紐等で束ねて仮止めしておいてもよい。そして、柱
剪断補強筋17を配筋する場合には、上記束ね用の紐を
解いて最下の旋回分を所定の位置まで引き降ろして第1
柱主筋11に取り付けるのである。N階パネルゾーン分
の柱剪断補強筋17も同様にして、(N+1)階分の柱剪
断補強筋17の直下に仮止めされる。
【0029】一方、上記(N−1)階からの第3柱主筋1
3におけるN階部分13aには、(1階分の階高の長さ−
梁高さ)分の柱剪断補強筋18が既に配筋されている。
ここで、この柱剪断補強筋18の配筋は、N≧2である
場合には、上述のごとく、予め第3柱主筋13の上部に
仮止めされた柱剪断補強筋18の上記仮止めを解くこと
によって行われる。同様に、(N−2)階の第2柱主筋1
2のN階への突出部分12aにも柱剪断補強筋19が既
に配筋されている。
【0030】次に、図1(b)に示すように、上記第2柱
主筋12aの柱剪断補強筋19の個所と先組柱主筋11
の柱剪断補強筋16の個所とには、N階の第1柱型枠2
0が組み立てられる。同様に、第3柱主筋13aの柱剪
断補強筋18の箇所にN階の第2柱型枠21が組み立て
られる。そして、第1,第2柱型枠20,21内にコンク
リートが打設されて、N階のコンクリート柱が形成され
る。
【0031】次に、図1(c)に示すように、ハーフPC
梁22を第3柱主筋13aの先端近傍までクレーン15
で吊り上げ、一端から突出している上側梁主筋23を先
組柱主筋11における仮止めされた柱剪断補強筋17と
コンクリート柱24との間に挿入した後、ハーフPC梁
22を吊り降ろす。さらに、ハーフPC梁22を、その
他端から突出している上側梁主筋25をコンクリート柱
26から突出している第3柱主筋13aに挿入しながら
更に吊り降ろし、ハーフPC梁22の端部の夫々をコン
クリート柱24あるいはコンクリート柱26上に載置す
る。こうして、コンクリート柱24,26の間にハーフ
PC梁22を架設する。
【0032】次に、上記上側梁主筋23,25をコンク
リート柱24上のパネルゾーン外に(図中右側に)ずら
し、仮止めされているN階パネルゾーン分の柱剪断補強
筋17の束ね用の紐を解いて、自重で(螺旋状の柱剪断
補強筋の場合は最下の柱剪断補強筋を引き降ろして)上
記パネルゾーンに配筋して固定する。
【0033】次に、上記上側梁主筋23,25をコンク
リート柱26上のパネルゾーン外に(図中左側に)ずら
し、第3柱主筋13aの上記パネルゾーンに柱剪断補強
筋を配筋して固定する。そうした後、上側梁主筋23,
25を元の位置に戻す。
【0034】次に、図1(d)に示すように、上記コンク
リート柱24,26の間に架設されたハーフPC梁22
の中央部を、支持材27で支持する。さらに、先組柱主
筋(第1柱主筋)11とハーフPC梁22との接合部であ
るパネルゾーンに第1型枠28を形成する一方、第3柱
主筋13aとハーフPC梁22とのパネルゾーンに第2
型枠29を形成する。そうした後、床型枠および床鉄筋
を組み立てて、第1型枠28,第2型枠29の各型枠
内、および、上記床型枠内に、コンクリートを打設して
N階の柱と(N+1)階の床とが形成される。
【0035】次に、図1(e)に示すように、上記先組柱
主筋11の上部に仮止めされている(N+1)階分の柱
剪断補強筋17の束ね用の紐を解いて、自重で(螺旋状
の柱剪断補強筋17の場合は最下の柱剪断補強筋17を
引き降ろして)(N+1)階分の柱剪断補強筋17を所望
の間隔で配筋して固定する。また、第3柱主筋13にお
ける(N+1)階への突出部分13aにも柱剪断補強筋3
1を配筋して固定する。
【0036】以後、(N+1)階の床30から突出してい
る先組柱主筋11を図1(a)の第3柱主筋13aと見な
し、(N+1)階の床30から突出している第3柱主筋1
3aを図1(a)における第2柱主筋12の先端12aと見
なして、図1(a)から図1(e)までの手順を繰り返すこと
によって、(N+1)階の柱および梁が構築されるのであ
る。
【0037】上述のように、本実施の形態においては、
施工階であるN階の床から突出している(N−2)階から
の第2柱主筋12の先端12aに、上部に1階分の柱剪
断補強筋17を束ねて仮止めされた2階分の階高の長さ
を有する先組柱主筋(第1柱主筋)11の下端を取り付け
て立設する。次に、先組柱主筋11の柱剪断補強筋16
が配筋されているN階部分に第1柱型枠20を形成する
一方、第3柱主筋13における柱剪断補強筋18が配筋
されているN階部分13aに第2柱型枠21を形成す
る。そして、両柱型枠20,21内にコンクリートを打
設してN階分のコンクリート柱24,26を形成する。
次に、上記ハーフPC梁22をクレーン15で吊り上げ
て、一端から突出している梁主筋23を先組柱主筋11
に挿入する一方、他端から突出している梁主筋25を第
3柱主筋13aに挿入して吊り降ろす。そして、ハーフ
PC梁22の両端部をコンクリート柱24,26上に載
置して、コンクリート柱24,26の間にハーフPC梁
22を架設するようにしている。
【0038】したがって、上記フルPC柱12のN階へ
の揚重回数を、図2に示す従来の構築方法における柱主
筋の揚重回数の半分にすることができ、施工効率を上げ
ることができるのである。さらに、先組柱主筋11の長
さは2階分階高長さを有している。したがって、(N+
1)階では、先組柱主筋11に対する次の先組柱主筋と
の接続を省略でき、柱主筋と柱主筋の接続回数を従来の
半分にできる。したがって、上記接続に要する時間と労
力とコストを略半減できる。また、先組柱主筋11の上
部に柱剪断補強筋17を1階分束ねて予め仮止めしてお
くので、ハーフPC梁22の一端から突出している梁主
筋23を先組柱主筋11に挿入して、ハーフPC梁22
の架設を容易に行うことができる。さらに、ハーフPC
梁22を架設した後に上記仮止めを解くだけで柱剪断補
強筋17を簡単に配筋することができ、施工効率を上げ
ることができる。
【0039】また、上記先組柱主筋11における当該N
階床面からの高さは2階分の階高であるのに対して、第
3柱主筋13におけるN階部分13aの上記高さは1階
分の階高である。したがって、先組柱主筋11と第3柱
主筋13aの間にハーフPC梁22を架設する場合に、
吊り上げたハーフPC梁22を低い方の第3柱主筋13
aの近傍まで降下させてから夫々の梁主筋23,25を柱
主筋11,13aに挿入できる。そのため2階分高さの特
別な足場を必要とはせず、第3柱主筋13aの上方の空
間を利用することができ、ハーフPC梁22の架設を作
業性良く行うことができる。さらに、ハーフPC梁22
の梁主筋25を第3柱主筋13aに挿入する際に、先に
梁主筋23が挿入された先組柱主筋11がガイドになっ
て容易に挿入できる。
【0040】尚、上記実施の形態においては、上記先組
柱主筋11および第3柱主筋13のN階部分に第1柱型
枠20および第2柱型枠21を形成した後、両柱型枠2
0,21内にコンクリートを打設している。しかしなが
ら、この発明はこれに限定されるものではなく、先組柱
主筋11および第3柱主筋13aの周囲に組み立てられ
た両柱型枠20,21には、ハーフPC梁22と柱主筋
11,13aとのパネルゾーンに形成された第1,第2型
枠28,29および床型枠内に、コンクリートを打設す
る際に、同時にコンクリートを打設しても差し支えな
い。
【0041】また、上記実施の形態においては、先組柱
主筋11の上部に仮止めされた上階分の柱剪断補強筋1
7を、上記仮止めを解くことによって配筋するようにし
ている。しかしながら、この発明はこれに限定されるも
のではなく、長手方向に所定の間隔で配列された矩形の
柱剪断補強筋を1階分の階高分長さのコンクリート型枠
に埋設して形成された鉄筋コンクリート構造の中空筒状
柱型枠を先組柱主筋11に挿通させてもよい。その場合
には、先組柱主筋11の上部に柱剪断補強筋17を予め
仮止めしておく必要はない。尚、上記中空筒状柱型枠は
必ずしも四角筒体である必要はなく、円筒体等の他の筒
体であっても差し支えない。
【0042】また、上記実施の形態においては、上記梁
としてハーフPC梁22を用いている。しかしながら、
この発明における上記梁の構成は上記実施の形態に限定
されるものではなく、以下のような種々の構成が可能で
ある。
【0043】(A) 先組梁主筋籠 上記先組梁主筋籠は、一方向に配設された複数の梁主筋
と、この梁主筋の長手方向に所定の間隔で上記梁主筋に
外接して巻き付け固定された矩形の梁剪断補強筋で構成
される。この場合における上記先組梁主筋籠の架設手順
は、図1(c)に示すハーフPC梁22の場合と同様に、
上記梁剪断補強筋の一端から突出している梁主筋を先組
柱主筋11における仮止めされた柱剪断補強筋17とコ
ンクリート柱24との間に挿入した後、当該先組梁主筋
籠を吊り降ろす。さらに、当該先組梁主筋籠を、その梁
剪断補強筋の他端から突出している梁主筋をコンクリー
ト柱26から突出している第3柱主筋13aに挿入しな
がら更に吊り降ろし、当該先組梁主筋籠の両端から突出
している下側梁主筋の夫々をコンクリート柱24あるい
はコンクリート柱26上にスペーサを介して所定の間隔
を置いて載置する。
【0044】こうして、上記両コンクリート柱24,2
6の間に先組梁主筋籠を架設した後に、先組梁主筋籠と
両柱主筋11,13aとの接合部であるパネルゾーンに第
1,第2型枠28,29を組み立てる際に、当該先組梁主
筋籠の周囲に梁型枠も一緒に組み立てるのである。
【0045】尚、上記梁型枠の組み立て時期は、上述の
ように先組梁主筋籠を架設した後に限定されるものでは
なく、先組梁主筋籠の架設に先立って予め組み立ててお
いても差し支えない。その場合には、先組梁主筋籠の架
設に先立って、両コンクリート柱24,26の間にある
いは両柱型枠20,21の間に、上記梁型枠を組み立て
て支持材で支持しておく。さらに、先組梁主筋籠と両柱
主筋11,13aとの接合部であるパネルゾーンにも第
1,第2型枠28,29を組み立てておく。そして、図1
(c)に示すハーフPC梁22の場合と同様にしてクレー
ン15で吊り降ろされた先組梁主筋籠を上記梁型枠と両
型枠28,29との中に収納するのである。
【0046】(B) 鉄筋一体型梁型枠 上記鉄筋一体型梁型枠は、上記先組梁主筋籠とその周囲
に一体に組み立てられた梁型枠で構成される。この場合
における上記鉄筋一体型梁型枠の架設手順は、図1(c)
に示すハーフPC梁22あるいは上述の先組梁主筋籠の
場合と同様である。尚、鉄筋一体型梁型枠の場合は、上
記先組梁主筋籠のごとく架設後に型枠を組み立てる必要
はないが、複数本の支柱で梁型枠を支持する必要があ
る。
【0047】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係
る発明の柱の構築方法は、2階分階高長さの第1柱主筋
を2階下からの第2柱主筋に連結し、上記第1柱主筋の
周囲に第1柱型枠を形成する一方、1階下からの第3柱
主筋の施工階床面から突出している部分の周囲に第2柱
型枠を形成し、上記両柱型枠内にコンクリートを打設す
るので、2階分階高長さの第1柱主筋を施工階に立設す
ることによって、柱主筋と柱主筋との接続個所および柱
主筋の揚重回数を従来の1/2できる。したがって、柱
の構築コストを低減し、柱主筋の揚重時間を短縮でき
る。
【0048】また、請求項2に係る発明の柱および梁の
構築方法は、2階分階高長さの第1柱主筋を2階下から
の第2柱主筋に連結し、上記第1柱主筋の周囲および1
階下からの第3柱主筋の施工階床面から突出している部
分の周囲に第1,第2柱型枠を形成し、梁部材を吊り上
げて一端側の梁主筋を上記第1柱主筋に挿入した後に他
端側の梁主筋を上記第3柱主筋に挿入して架設し、上記
両柱型枠内,上記梁部材と第1柱主筋との接合部および
上記梁部材と第3柱主筋との接合部にコンクリートを打
設するので、請求項1と同様に、2階分階高長さの第1
柱主筋を施工階に立設することにより、接続個所および
揚重回数を従来の1/2にできる。したがって、柱の構
築コストを低減し、柱主筋の揚重時間を短縮できる。
【0049】さらに、上記第1柱主筋の施工階床面から
の高さは2階分階高であるのに対して、上記第3柱主筋
の上記高さは1階分階高である。したがって、低い方の
上記第3柱主筋の近傍で梁主筋の両端を上記第1,第3
柱主筋に挿入して上記梁部材を架設できる。したがっ
て、上記架設に際して2階分階高の足場は必要なく、従
来と同じ足場を用いて上記梁部材を架設できる。さら
に、その場合に、先ず高い方の第1柱主筋に一方の梁主
筋を挿入し、次に低い方の第3柱主筋に他方の梁主筋を
挿入することによって、高い方の第1柱主筋をガイドと
して低い方の第3柱主筋への挿入を容易に行うことがで
きる。
【0050】また、請求項3に係る発明の柱および梁の
構築方法は、2階分階高長さの第1柱主筋を2階下から
の第2柱主筋に連結し、上記第1柱主筋の周囲および1
階下からの第3柱主筋の施工階床面から突出している部
分の周囲に第1,第2柱型枠を形成し、コンクリートを
打設して柱部材を構築し、梁部材を吊り上げて一端側の
梁主筋を上記第1柱主筋に挿入した後に他端側の梁主筋
を上記第3柱主筋に挿入して架設し、上記梁部材と第1
柱主筋との接合部および上記梁部材と第3柱主筋との接
合部にコンクリートを打設するので、2階分階高長さの
第1柱主筋を施工階に立設することにより、接続個所お
よび揚重回数を従来の1/2にできる。したがって、柱
の構築コストを低減し、柱主筋の揚重時間を短縮でき
る。
【0051】また、上記第1柱主筋の施工階床面からの
高さは2階分の階高であり、上記第3柱主筋の上記高さ
は1階分の階高である。したがって、従来と同じ足場を
用いて梁の架設を行うことができる。さらに、梁主筋の
両端を上記各柱主筋に挿入する際に、高い方の第1柱主
筋をガイドにして低い方の第3柱主筋への挿入を容易に
行うことができる。
【0052】また、請求項4に係る発明の柱および梁の
構築方法は、2階分階高長さの第1柱主筋を2階下から
の第2柱主筋に連結し、上記第1柱主筋の周囲および1
階下からの第3柱主筋の施工階床面から突出している部
分の周囲に第1,第2柱型枠を形成し、先組梁主筋籠を
吊り上げて一端側の梁主筋を上記第1柱主筋に挿入した
後に他端側の梁主筋を上記第3柱主筋に挿入して架設
し、上記両柱型枠内,上記先組梁主筋籠,上記先組梁主筋
籠と第1柱主筋との接合部および上記先組梁主筋籠と第
3柱主筋との接合部にコンクリートを打設するので、2
階分階高長さの第1柱主筋を施工階に立設することによ
り、接続個所および揚重回数を従来の1/2にできる。
したがって、柱の構築コストを低減し、柱主筋の揚重時
間を短縮できる。
【0053】また、上記第1柱主筋の施工階床面からの
高さは2階分の階高であり、上記第3柱主筋の上記高さ
は1階分の階高である。したがって、従来と同じ足場を
用いて梁の架設を行うことができる。さらに、梁主筋の
両端を上記各柱主筋に挿入する際に、高い方の第1柱主
筋をガイドにして低い方の第3柱主筋への挿入を容易に
行うことができる。
【0054】また、請求項5に係る発明の柱および梁の
構築方法は、2階分階高長さの第1柱主筋を2階下から
の第2柱主筋に連結し、上記第1柱主筋の周囲および1
階下からの第3柱主筋の施工階床面から突出している部
分の周囲に第1,第2柱型枠を形成し、コンクリートを
打設して柱部材を構築し、先組梁主筋籠を吊り上げて一
端側の梁主筋を上記第1柱主筋に挿入した後に他端側の
梁主筋を上記第3柱主筋に挿入して架設し、上記先組梁
主筋籠,上記先組梁主筋籠と第1柱主筋との接合部およ
び上記先組梁主筋籠と第3柱主筋との接合部にコンクリ
ートを打設するので、2階分階高長さの第1柱主筋を施
工階に立設することにより、接続個所及び揚重回数を従
来の1/2にできる。したがって、柱の構築コストを低
減し、柱主筋の揚重時間を短縮できる。
【0055】また、上記第1柱主筋の施工階床面からの
高さは2階分の階高であり、上記第3柱主筋の上記高さ
は1階分の階高である。したがって、従来と同じ足場を
用いて梁の架設を行うことができる。さらに、梁主筋の
両端を上記各柱主筋に挿入する際に、高い方の第1柱主
筋をガイドにして低い方の第3柱主筋への挿入を容易に
行うことができる。
【0056】また、請求項6に係る発明の柱および梁の
構築方法は、上記第2柱型枠を柱剪断補強筋が埋設され
た中空筒状柱型枠としたので、コンクリートを打設した
後の中空筒状柱型枠をそのまま第3柱主筋の柱部材とし
て使用できる。したがって、上記第1柱主筋の上階部分
に柱剪断補強筋を配筋したり、通常の柱型枠のように解
体する必要がなく、柱構築の作業性を向上できる。
【0057】また、請求項7に係る発明の柱および梁の
構築方法は、上記第1柱主筋の上部に上階用の柱剪断補
強筋を束にして係止しておくので、上記梁部材あるいは
先組梁主筋籠の架設を上記柱剪断補強筋に邪魔されるこ
となく容易に行うことができる。さらに、上記第1柱主
筋に対する柱剪断補強筋の配筋を上記仮止めを解くだけ
で簡単に行うことができ、施工効率の向上を図ることが
できる。
【0058】また、請求項8に係る発明はの柱および梁
の構築方法は、上記施工階より上階の夫々において、上
記第1工程乃至第4工程を繰り返して行うので、上記柱
主筋の長さを2階分の階高長さにしたり、柱剪断補強筋
を柱主筋に仮止めしたり、柱型枠を上記中空筒状柱型枠
にしたりして、柱主筋や柱剪断補強筋や型枠材料の揚重
回数を減らすことによって、上記揚重時間の大幅な削減
を図ることができる。さらに、上記柱主筋の長さを2階
分の階高長さにすることに基づく、上記柱主筋の接続回
数の削減によるコスト低減や、施工階床面からの柱主筋
の高さに段差を設けることによる作業効率の向上を、各
施工階毎に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の柱および梁の構築方向における作
業手順の説明図である。
【図2】 従来の柱および梁の構築方向における作業手
順の説明図である。
【符号の説明】
11…先組(第1)柱主筋、12…第2柱主筋、
13…第3柱主筋、16,17,18,19,3
1…柱剪断補強筋、20…第1柱型枠、
21…第2柱型枠、22…ハーフPC梁、
23,25…梁主筋、28…第1型枠、
29…第2型枠、30…(N+1)階床。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E174 AA01 AA03 BA03 CA03 CA12 DA12 DA13 DA17 DA32 DA61 DA62 DA67

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2階分階高長さの複数の第1柱主筋を、
    2階下で連結されて施工階床面上に突出している2階分
    階高長さを有する第2柱主筋に連結する第1工程と、 上記第1柱主筋の周囲に1階分階高長さの第1柱型枠を
    形成する一方、1階下で連結されて上記施工階床面上に
    突出している2階分階高長さの第3柱主筋の周囲に1階
    分階高長さの第2柱型枠を形成する第2工程と、 少なくとも上記第1柱型枠内および上記第2柱型枠内に
    コンクリートを打設する第3工程を備えたことを特徴と
    する柱の構築方法。
  2. 【請求項2】 隣接して立設された柱型枠間に梁部材を
    架設する柱および梁の構築方法であって、 2階分階高長さの複数の第1柱主筋を、2階下で連結さ
    れて施工階床面上に突出している2階分階高長さの第2
    柱主筋に連結する第1工程と、 上記第1柱主筋の周囲に1階分階高長さの第1柱型枠を
    形成する一方、1階下で連結されて上記施工階床面上に
    突出している2階分階高長さの第3柱主筋の周囲に1階
    分階高長さの第2柱型枠を形成する第2工程と、 上記梁部材を吊り上げ、この梁部材の一端から突出して
    いる梁主筋を上記第1柱主筋の間に挿入した後、他端か
    ら突出している梁主筋を上記第3柱主筋の間に挿入し
    て、上記梁部材を上記第1柱型枠と第2柱型枠との間に
    架設する第3工程と、 少なくとも、上記第1柱型枠内、上記第2柱型枠内、上
    記梁部材と第1柱主筋との接合部、および、上記梁部材
    と第3柱主筋との接合部に、コンクリートを打設する第
    4工程を備えたことを特徴とする柱および梁の構築方
    法。
  3. 【請求項3】 隣接して立設された柱部材間に梁部材を
    架設する柱および梁の構築方法であって、 2階分階高長さの複数の第1柱主筋を、2階下で連結さ
    れて施工階床面上に突出している2階分階高長さの第2
    柱主筋に連結する第1工程と、 上記第1柱主筋の周囲に1階分階高長さの第1柱型枠を
    形成する一方、1階下で連結されて上記施工階床面上に
    突出している2階分階高長さの第3柱主筋の周囲に1階
    分階高長さの第2柱型枠を形成し、上記第1柱型枠内お
    よび第2柱型枠内にコンクリートを打設して第1柱部材
    及び第2柱部材を構築する第2工程と、 上記梁部材を吊り上げ、この梁部材の一端から突出して
    いる梁主筋を上記第1柱主筋の間に挿入した後、他端か
    ら突出している梁主筋を上記第3柱主筋の間に挿入し
    て、上記梁部材を上記第1柱部材と第2柱部材との間に
    架設する第3工程と、 少なくとも、上記梁部材と第1柱主筋との接合部、およ
    び、上記梁部材と第3柱主筋との接合部に、コンクリー
    トを打設する第4工程を備えたことを特徴とする柱およ
    び梁の構築方法。
  4. 【請求項4】 隣接して立設された柱型枠間に先組梁主
    筋籠を架設する柱および梁の構築方法であって、 2階分階高長さの複数の第1柱主筋を、2階下で連結さ
    れて施工階床面上に突出している2階分階高長さの第2
    柱主筋に連結する第1工程と、 上記第1柱主筋の周囲に1階分階高長さの第1柱型枠を
    形成する一方、1階下で連結されて上記施工階床面上に
    突出している2階分階高長さの第3柱主筋の周囲に1階
    分階高長さの第2柱型枠を形成する第2工程と、 上記先組梁主筋籠を吊り上げて、この先組梁主筋籠の一
    端から突出している梁主筋を上記第1柱主筋の間に挿入
    した後、他端から突出している梁主筋を上記第3柱主筋
    の間に挿入して、上記先組梁主筋籠を上記第1柱型枠と
    第2柱型枠との間に架設する第3工程と、 少なくとも、上記第1柱型枠内、上記第2柱型枠内、上
    記先組梁主筋籠、上記先組梁主筋籠と第1柱主筋との接
    合部、および、上記先組梁主筋籠と第3柱主筋との接合
    部に、コンクリートを打設する第4工程を備えたことを
    特徴とする柱および梁の構築方法。
  5. 【請求項5】 隣接して立設された柱部材間に先組梁主
    筋籠を架設する柱および梁の構築方法であって、 2階分階高長さの複数の第1柱主筋を、2階下で連結さ
    れて施工階床面上に突出している2階分階高長さの第2
    柱主筋に連結する第1工程と、 上記第1柱主筋の周囲に1階分階高長さの第1柱型枠を
    形成する一方、1階下で連結されて上記施工階床面上に
    突出している2階分階高長さの第3柱主筋の周囲に1階
    分階高長さの第2柱型枠を形成し、上記第1柱型枠内お
    よび第2柱型枠内にコンクリートを打設して第1柱部材
    及び第2柱部材を構築する第2工程と、 上記先組梁主筋籠を吊り上げて、この先組梁主筋籠の一
    端から突出している梁主筋を上記第1柱主筋の間に挿入
    した後、他端から突出している梁主筋を上記第3柱主筋
    の間に挿入して、上記先組梁主筋籠を上記第1柱部材と
    第2柱部材との間に架設する第3工程と、 少なくとも、上記先組梁主筋籠、上記先組梁主筋籠と第
    1柱主筋との接合部、および、上記先組梁主筋籠と第3
    柱主筋との接合部に、コンクリートを打設する第4工程
    を備えたことを特徴とする柱および梁の構築方法。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至請求項5の何れか一つに記
    載の柱および梁の構築方法において、 上記第2柱型枠は、柱剪断補強筋が埋設された中空筒状
    柱型枠であることを特徴とする柱および梁の構築方法。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至請求項5の何れか一つに記
    載の柱および梁の構築方法において、 上記第1柱主筋の上部に上階用の柱剪断補強筋を束にし
    て係止しておくことを特徴とする柱および梁の構築方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項2乃至請求項7の何れか一つに記
    載の柱および梁の構築方法において、 上記施工階より上階の夫々において、上記第1工程乃至
    第4工程を繰り返して行うことを特徴とする柱および梁
    の構築方法。
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