JPS61109827A - 地下階の施工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、建築物等の地下階を構築する施工方法に関す
る。

さらに詳述すると、複数の地下階を構築するに際して、
複数本の地下柱を構築し、これら地士柱で囲まれた部分
に地下１階部分の型枠を設け、この型枠中にコンクリー
トを打設し、その後、下方の地盤を掘削して下方の地下
階の型枠を設け、その型枠中にコンクリートを打設する
ことを繰り返すことによって、地下柱によって躯体を支
持しながら複数の地下階を上方から下方に向かって順次
構築する、言語、逆打ち工法と呼ばれる施工方法に関す
る。

〔従来の技術〕

従来、上述した逆打ち工法においては、各地下階を構築
するのに、以下に示すような方法により行っていた。

つまり、第６図に示すように、ある地下階に相当する部
分の地盤を掘削した後、その根切り底面（ロシ）上に型
枠支保工としてのパイプサポート（２４）群を立設し、
それらパイプサポー）　（２４）によって、堰板として
のベニヤ板（２５，１）及び根太、大引としての鋼管端
太（２５ｂ）等からなる床スラブ及び梁の型枠（２５）
を支持し、床配筋完了後この型枠（２５）内にコンクリ
−）　（２６）を打設するものである（特に文献はない
）、尚、図中（１）は連続山土め壁、（２５ｃ）は下方
を７字形に形成した柱の型枠である。

しかし、上述した従来方法による場合、以下に示すよう
な問題のある現状であり、改良の余地があった。

先ず、床や梁の型枠（２５）及びその型枠（２５）中に
打設されるコンクリートをパイプサポート（２４）によ
って支持しているから、そのコンクリートが充分に強度
発現するまで（通常は２８日間）は、このサポートを撤
去することが出来ず、従って、次の地下階に相当する部
分の掘削も、コンクリート打設後直ぐに取り掛かること
が出来ない。

また、根切り底面（ＢＬ）が軟弱な場合には、パイプサ
ポート（２４）のみでは沈下が生じるので、根切り底面
（Ｂい上に補強のためのコンクリート盤（２７）を設け
たり、或いは、地盤改良を施す必要がある。　そのため
、前者においては、型枠支保工撤去後にさらにこのコン
クリート盤（２７）を破壊してから掘削しなければなら
ず、また、後者においては、特殊工事でありコストもか
かることとなる。

従って、全体として、地下階構築に係る工期が不当に延
びたり施工費が嵩んだりする虞れがあった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明の目的は、上記実情に鑑み、逆打ち工法により地
下階を構築するにあたって、その工期を短縮することに
ある。

ｒ問題点を解決するための手段〕 本発明による地下階の施工方法の特徴は、次の工程によ
り複数の地下階を構築することにある。

（へ）複数本の地下柱を構築する。

（Ｂ）それら地下柱から、吊り下げ機構を介して、地下
１階部分の型枠を吊り下げ固定する。

（Ｃ）　この型枠中にコンクリートを打設する。

（Ｄ）コンクリート打設後、その型枠の下方の地盤を掘
削する。

（Ｅ）吊り下げ機構を次の地下階まで伸長させ、その階
の型枠を吊り下げ固定する。

（Ｆ）　この型枠中にコンクリートを打設する。

（Ｇ）上記（Ｄ）〜（Ｆ）の工程を繰り返すことにより
、複数の地下階を上方から下方に順次構築する。

上記特徴方法による作用効果は次のとおりである。

〔作　用〕

つまり、各地下階を構築するための型枠は、地下柱から
吊り下げ支持されているから、コンクリート打設後、そ
のコンクリートの強度が未だ設計基準強度に達していな
い状態であっても、その型枠下方の、次の地下階に相当
する部分の地盤を掘削することができて、次工程に進む
ことができる。　しかも、掘削後の根切り底面が軟弱で
あっても、何ら特別の処置を講しる必要なく上階の型枠
を支持することができるのである。

その上、上階のコンクリートの強度発現時期が、下階の
掘削完了時期とほぼ同時か或いは以前であれば、上方の
地下階を構築するために用いた型枠を、吊り下げ機構の
伸長と共に下降させて下方の地下階の構築用として用い
ることが可能である。

〔発明の効果〕

その結果、逆打ち工法による地下階構築にあたって、各
地下階相当部分の掘削に際して、従来必要とした上階の
コンクリート強度発現待ち、及び、型枠支保工撤去、更
には、軟弱な根切り底面に対する補強コンクリート盤の
設置や撤去等が全く不要であり、そのことによって、工
期を著しく短縮できるようになった。

また、前述したように建築物の規模がある程度大きくな
って床スラブや梁の型枠の転用が可能な場合には、コス
トダウンを計ることが可能になるとともに、狭くかつ作
業条件の悪い場所での型枠、及び型枠支保工の組み立て
作業並びに解体撤去作業を少なくすることができて、作
業能率の向上をも計れるようになった。

〔実施例〕

以下に、図面に基づいて、本発明による複数の地下階の
施工方法の実施例を、工程を追って説明する。

（イ）建築予定の建物敷地周囲に連続歯止め壁（１）を
構築する。　その山止め壁（１）の内側に、複数本の杭
（２）を構築する。　各抗（２）は、アースオーガ等に
より地盤面に縦孔（３）を掘削し、その縦孔（３）内の
、建築予定の建物の底盤レベルとほぼ同レベルにまでセ
メントミルりを注入して得たものである。　そして、内
周部の縦孔（３）内に地下鉄骨柱（４ａ）を建て込み、
セメントミルクがまだ固まらない状態の抗（２）の上端
部に、その柱（４ａ）の下端部を挿入し、各地下鉄骨柱
（４ａ）を、その上端部が地盤面レベル（ＧＬ）より上
方に突出する状態に保持して、セメントミルクを硬化さ
せる（第１図（イ）参照）。

（［＋）山止め壁（１）により囲まれる地盤の、地下１
階に相当する部分を掘削する。　山止め壁（１）に近接
した外周部については、各縦孔（３）の上方に相当する
位置において、山止め壁（１）の内周面に固定したブラ
ケ・ノド（５）上に鉄骨柱（４ｂ）を載せ、内周部の鉄
骨柱（４ａ）と同様にその上端部が地盤面レベル（ＧＬ
）より上方に突出する状態で固定する。　そして、各地
下鉄骨柱（４ａ）　、　（４ｂ）どうしを繋ぐ鉄骨大梁
（６ｘ）。

（６ｙ）を取り付けてボルトを本締めする。　各鉄骨柱
（４ａ）　、　（４ｂ）の頂部には予めブラケット（７
）が取り付けてあり、このブラケット（７）上　　。

に固定したジヤツキ（８）、及びロッド（９）を介して
地下１階部分の型枠の支持体（１５）を吊り下げ支持す
る（第１図（ＴＩ）参照）。

第３図ないし第５図に示すように、各ブラケット（７）
上には、一対のＣ型鋼からなる支持台（Ｈ）がロッド（
９）の径よりも若干広い間隔を隔てて背中合わせに載置
され、ブラケット（７）に溶接されている。　この支持
台（Ｈ）の両端部分に、夫々１個宛のセンターホールジ
ヤツキ（８）を固定し、両Ｃ形鋼の隙間を通して、ジヤ
ツキ（８）の上下２つのラムによって挟持された口・ノ
ド（９）を下方に向かって伸ばす。　ロッド（９）の下
端部に、一対のＣ形鋼を背中合わせに配置した支持金具
（１２）を外嵌し、ロッド（９）に外嵌されたナツト（
１３）で上下から締め付は固定する。　そして、隣りあ
う地下鉄骨柱から吊り降ろされた支持金具（１２）の上
部どうしに亘って、一対の１形鋼からなる梁間方向に延
びる型枠受梁（１４）を、両■形鋼によりロッド（９）
を挟む状態で架設し、この型枠受梁（１４）上に、床ス
ラブ及び梁の型枠の支持体（１５）を架設する。　各支
持体（１５）は、隣り合う型枠受梁（１４）間に亘るＨ
形鋼からなる一対の大引き受梁（１５ａ）、この両大引
・き受梁（１５ａ）間に亘る複数本の伸縮自在な鋼製組
合わせ桁（ベコビーム）からなる大引き（１５ｂ）、及
び、この大引（１５ｂ）上に載せられた鋼管製の根太（
１５ｃ）等から構成され、現場内の地表面上において、
それら大引き受梁（１５ａ）、大引き（１５ｂ）及び根
太（１５ｃ）を予め組み立てて一体化したものである。

そして、この支持体。

（１５）上に床スラブ型枠（ＩＯＰ）の＠仮となるベニ
ヤ板（１６）を敷き詰める。

一方、第４図に示すように、鉄骨大梁（６ｙ）の両側に
型枠受梁（１４）が架は渡されている方向く梁間方向）
については、側型枠受梁（１４）を構成するｒ形鋼のフ
ランジ上部に亘って、適宜間隔おきに支持具（１７）を
架は渡し、この支持具（１７）上に、梁間方向の鉄骨大
梁（６ｙ）を被覆するコンクリート大梁の型枠（１０Ｇ
ｙ）を組み立てる。　第５図に示すように、鉄骨大梁（
６Ｘ）の両側に型枠受梁（１４）がない方向（桁行方向
）については、鉄骨大梁（６ｘ）の両側に架は渡されて
いる、大引き受梁（１５ａ）であるＨ形鋼のフランジか
ら夫々適宜間隔おきにＺ形受金具（１８）を吊り下げ、
この金具（１８）間に亘って架は渡した支持具（１７）
上に、桁行方向の鉄骨大Ｂｊ（６ｘ）を被覆するコンク
リート大梁の型枠（１０Ｇｘ）を組み立てる。　桁行方
向に架は渡される鉄筋コンクリート造の小梁の型枠（Ｉ
ＯＢ）は、第５図に示すように、その小梁の型枠（ＩＯ
Ｂ）部分近くに位置する、大引き受梁（１５ａ）である
一対のＨ形鋼のフランジ上部に亘って適当間隔おきに架
は渡した支持具（１７）上に組み立てる。　各地下鉄骨
柱（４ａ）　、　（４ｂ）を被覆するコンクリート柱の
型枠（ＩＯｃ）は、第４図に示すように、後刻の打ち継
ぎのために下面を側面視■字形に形成してあり、この型
枠（ＩＯＣ）を、地下鉄骨柱（４ａ）から吊り下げ支持
する。　外周部については、第４図に示すように、その
柱および大梁の型枠（ＩＯＣ）　。

（１０Ｇｘ）　、　（１０Ｇｙ）は、下方を（頃斜させ
て鉄骨柱（４ｂ）及び鉄骨大梁（６ｘ）　、　（６ｙ）
から吊り下げ支持するとともに、連続山土め壁（１）の
頂部に、床スラブ及び大梁と一体となるコンクリート部
分（１９ａ）を載せ掛けて、連続山土め壁（１）により
外周部を支持するようにする。　そして、上記の大梁型
枠（１０Ｇｘ）　、　（１０Ｇｙ）、小梁型枠（ＩＯＢ
）及び柱型枠（ＩＯＣ）を、夫々、床スラブ型枠（ＩＯ
Ｆ）と連結固定する。　その後、柱、梁及び床の配筋、
並びに各設備埋込配管を完了して、この階のコンクリー
ト（１９）を打設するのである。

（ハ）コンクリート打設後、養生のために４日ないし６
日存置した柱の型枠（ＩＯＣ）を解体撤去し、未だ存置
した床スラブ及び梁型枠（ＩＯＦ）（ＬＯＧ）　、　Ｃ
ｌ０Ｂ）の下方において、次の地下階の掘削を行う（第
１図（ハ）参照）、掘削した土砂は、第１１図（ハ）及
び第２図に示すように、床スラブの一部に形成した仮設
用開口（２０）から外部に搬出する。

（ニ）掘削終了後、外周部の鉄骨柱（４ｂ）を下方に継
ぎ足し、各鉄骨柱（４ａ）　、　（４ｂ）を繋ぐ大梁を
取り付けてボルトを本締めする。　先に打設した上階の
コンクリ−１−（１９）が設計基準強度に達すれば、こ
の階のコンクリート打設に用いた型枠（ＩＯＦ）　、　
（ＩＯＣ）　、　（１０Ｂ）　、　（ＩＯＣ）及びその
支持体（１５）を吊り降ろし、次の地下階の位置に固定
してその型枠（ＩＯＦ）　、　（ＩＯＣ）　、　（ＩＯ
Ｂ）　、　（ＩＯＣ）内にコンクリートを打設する（第
１図（ニ）参照）。

上述した型枠（ＩＯＦ）　、　（ＩＯＣ）　、　（ＩＯ
Ｂ）　、　（ＩＯＣ）及び支持体（１５）の下降に際し
ては、先ず、各センターホールジヤツキ（８）を駆動し
て、ロッド（９）を若干下降させる。　この状態で各大
梁型枠（ＩＯＣ）を解体撤去する。　そして、各ロッド
（９）の上端に、カプラを介して新たなロッド（９・）
をねじ込んで継ぎ足し、この延長されたロッド（９）を
、ジヤツキ（８）のラムによって交番に挟持しながら下
方に送り、もって、このロッド（９）により支持された
型枠受梁（１４）及び支持体（１５）を共に、次の地下
階の位置に下降させるのである。　ロッド（９）は、１
本の長さを地下１階分の階高にほぼ等しく　（約３　、
５ｍ）形成してあり、地下１階分下降させるにあたって
新たなロッド（９）を１本継ぎ足せば足るようになって
いる。　次の地下階において、上の地下階と同様に各梁
の型枠（１０Ｇｘ）　。

（１０Ｇｙ）　、　（ＩＯＢ）及び各社の型枠（ＩＯＣ
）を組み立て、各支持体（１５）上に床スラブ型枠（Ｉ
ＯＦ）の堰板としてベニヤ板（１６）を敷き詰め、各梁
及び柱の型枠（１０Ｇｘ）　、　（１０Ｇｙ）　、　（
ＩＯＢ）　、　（ＩＯＣ）と連結固定する。　その後、
配筋と設備配管を行い、この型枠（１０Ｇｘ）　、　（
１０Ｇｙ）　、　（ＩＯＢ）　、　（ＩＯｃ）中にコン
クリートを打設するのである。

（ネ）上記（ハ）及び（＝）の工程を繰り返すことによ
って、複数の地下階を上方から下方に順次構築する（第
１図（ネ）参照）、尚、第１図（ネ）中（２２）は、基
盤構築にあたって土圧を負担させるために必要に応じて
設ける、控えの部材である。

（へ）地下最下階部分において最下階床スラブ（２１）
と基盤（２３）と構築し、控え部材（２２）を取り外し
て複数の地下階の構築を完了する（第１図（へ）参照）
。

各地下階を構築するにあたって、例えば、地下２階を構
成する柱は一般的に地下２階柱と称し、地下２階と地下
１階の間にある梁及び床スラブは夫々一般的に地下１階
梁及び地下１階床スラブと称するが、本明細書中におい
ては、それら地下２階柱、地下１階梁、及び地下１階床
は一体的にコンクリート打設されるものであるので、そ
れらのコンクリート打設のために用いる型枠を地下２階
部分の型枠と称し、それにならって、ある地下階を構成
する柱、梁、及び床スラブのコンクリート打設のために
用いる型枠を、その階の型枠（１０）と称する。

各地下階の型枠（１０）を吊り下げ支持するに、ジヤツ
キ（８）とワイヤ（９）との組み合わせによって型枠（
１０）を載置した支持体（１５）を支持する方式に替え
て、ウィンチとワイヤとの組み合わせを用いてもよく、
それらを吊り下げ機構（Ｈ）と称する。

各支持体（１５）は、予め一体的に形成しておく方式に
替えて、地下の所定位置においてコンクリート打設ごと
に組立て及び解体するようにしてもよい。　また、各支
持体（１５）の形状や使用する材料、或いはその具体的
寸法等は適宜変更可能である。

さらに、地下１階の天井レベル、即ち１階の床レベルが
地表面レベル（ＧＬ）よりも比較的高い場合においては
、上述の実施例で説明した地下１階部分を掘削する工程
を省略してもよい。

本発明は、先の実施例で説明した鉄骨鉄筋コンクリート
造の建築物の他に、鉄筋コンクリート造の建築物に適用
してもよく、その場合には、先の実施例における地下鉄
骨柱（４ａ）　、　（４ｂ）に替えて、構真柱と呼ばれ
る躯体重量支持のための柱を設ければよく、それらを地
下柱（４）と称する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明に係る地下階の。 施工方法の実施例を示し、第１図（イ）〜（へ）は地・
下階の構築工程を示す断面図、第２図は建築物の１階の
一部の平面図、第３図は要部拡大平面図、第４図は第３
図におけるＩＶ−ＴＶ線断面図、第５図は第３図におけ
るＶ−Ｖ線断面図である。 第６図は従来例を示す第４図に相当する断面図である。 （４）・・・・・・地下柱、（８）・・・・・・ジヤツ
キ、（９）・・・・−・ロッド、（１０）・・・・・・
型枠、　（Ｈ）・・・・・・吊り下げ機構。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）複数の地下階を次の工程により構築する施工方法
   。 （Ａ）複数本の地下柱（４）を構築する。 （Ｂ）前記地下柱（４）から、吊り下げ機構（Ｈ）を介
   して、地下１階部分の型枠（１０）を吊り下げ固定する
   。 （Ｃ）この型枠（１０）中にコンクリートを打設する。 （Ｄ）コンクリート打設後、前記型枠（１０）の下方の
   地盤を掘削する。 （Ｅ）前記吊り下げ機構（Ｈ）を次の地下階まで伸長さ
   せ、その階の型枠（１０）を吊り下げ固定する。 （Ｆ）この型枠（１０）中にコンクリートを打設する。 （Ｇ）上記（Ｄ）〜（Ｆ）の工程を繰り返すことにより
   、複数の地下階を上方から下方に順次構築する。
2. （２）前記吊り下げ機構（Ｈ）が、前記地下柱（４）の
   頂部に設けたジャッキ（８）、及び、このジャッキ（８
   ）に挟持されるロッド（９）を有する、特許請求の範囲
   第（１）項に記載の地下階の施工方法。
3. （３）前記地下柱（４）が、鉄骨鉄筋コンクリート造の
   建築物における構造柱である、特許請求の範囲第１項又
   は第２項に記載の地下階の施工方法。