JP2000264269A - 弾性クローラ用芯金及び該芯金を有する弾性クローラ - Google Patents

弾性クローラ用芯金及び該芯金を有する弾性クローラ

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JP2000264269A
JP2000264269A JP11046723A JP4672399A JP2000264269A JP 2000264269 A JP2000264269 A JP 2000264269A JP 11046723 A JP11046723 A JP 11046723A JP 4672399 A JP4672399 A JP 4672399A JP 2000264269 A JP2000264269 A JP 2000264269A
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Kenichi Sakai
謙一 酒井
Tomohisa Yoshida
知久 吉田
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Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
Original Assignee
Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯底と芯金との間に咬込んだ異物を確実に排
出することで、抗張体の破断を防止する。 【解決手段】 クローラ本体2の長手方向に間隔を有し
て埋設する芯金3は、この係合部4の側方に排出部6を
形成すべく突起5A,5Bを前後に突隆形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性クローラ用芯
金及び該芯金を有する弾性クローラに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】駆動爪が係脱する係合部を有し、この係
合部の左右でクローラ幅方向に延伸する左右翼部を備
え、係合部の側方における基部にクローラ内周面側に突
出する突起を突隆形成している芯金は公知であり、該芯
金を弾性材料製の無端状のクローラ本体に所定間隔おき
に埋設して弾性クローラを構成し、クローラ本体を駆動
スプロケットと従動輪に無端状に巻掛けして、駆動爪を
芯金の係合部に係合することにより、循環回走自在とし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図21は、従来例にお
ける弾性クローラの巻掛け部を例示しており、矢示Q方
向に回転される駆動スプロケットAの駆動爪Bをクロー
ラ本体Cに埋設した芯金Dの係合部Eに係合させること
によって、ラグFを有するクローラ本体Cを循環回走す
ることで矢示Tの方向に本機(ミニバックホウ等)を走
行する状態を示すものである。従来の芯金Dにおける係
合部Eに隆起されていた突起Gは、駆動スプロケット
A、従動輪及び転輪等の脱輪を防止するものであって、
係合部Eの左右側方に隆起形成されていた。
【0004】この従来例によれば、スプロケットAの歯
底A1と芯金Dにおける係合部Eとの間に、石等の異物
Hが挟まった場合、該異物Hは左右突起Gがあるため逃
げ(排出)難くなって、クローラ本体Cにその長手方向
に沿って埋設しているスチールコード等の抗張体Kに過
張力が発生し、該抗張体K又は芯金Dの破断要因となっ
ていた。また、スプロケットAからクローラ本体Cが脱
輪したときには、その駆動爪Bが転輪転動面に当たるこ
とから、巻掛け部での巻径が大きくなり、これによって
も抗張体の破断要因となっていた。
【0005】これらは、抗張体K又は芯金Dの破断のみ
ならず、該抗張体Kの過張力に基因してクローラ本体C
における抗張体Kの埋設部位において繰り返し応力が作
用して該本体Cの亀裂および亀裂成長によって水等が浸
入し易く、抗張体K又は芯金Dの発錆を招き易く、耐久
性の点で課題があった。なお、特許第2795394号
公報において、下記のような弾性クローラ用芯金(弾性
クローラを含む)が提案がされている。すなわち、「弾
性材料製クローラ本体内に周方向所定間隔毎に埋設され
ていて、左右一対の翼部と、左右翼部を連結している係
止部と、各翼部の係止部側端でクローラ本体内周側に突
出しかつ翼部から周方向に突出した突起部と、各翼部の
突起部側端部上に翼部よりクローラ本体内周側に突出し
たまたぎ転輪用通過部とを一体的に有し、左右各突起部
は係止部側の面の車輪のフランジ部と当接可能な脱輪防
止面を、その頂面に車輪の転動部が転動する通過面をそ
れぞれ形成している弾性クローラ用芯金において、前記
左右各突起部には、頂面の通過面からまたぎ転輪用通過
部近傍まで凹まされて通過面を周方向に分離すると共に
脱輪防止面から左右外方側に横断して脱輪防止面を周方
向に分離しかつ弾性材料を充填可能にした凹部を形成し
ていることを特徴とする弾性クローラ用芯金。」が提案
されている。
【0006】この芯金は、凹部を形成しているが故に、
図21を参照して説明したように、スプロケット歯底と
芯金との間に異物が咬込んだとき、該凹部を介して異物
が排出できれば、前述の課題は達成できる。しかしなが
ら、前述公報で開示の芯金における凹部は、実質的に弾
性材料が充填されるものであることから、前述の異物の
排出は不可能であった。そこで本発明は、芯金における
係合部の側方に隆起形成される突起を工夫することによ
って、該突起によって脱輪を確実に防止しつつ係合部と
歯底に咬込んだ異物を確実に排除して抗張体に過張力が
発生するのを阻止した弾性クローラ用芯金及びこの芯金
を埋設した弾性クローラを提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、駆動爪が係脱
する係合部を有し、この係合部の左右でクローラ幅方向
に延伸する左右翼部を備え、係合部の側方における基部
にクローラ内周面側に突出する突起を突隆形成している
弾性クローラ用芯金において、前述の目的を達成するた
めに、次の技術的手段を講じている。すなわち、本発明
に係る弾性クローラ用芯金における前記突起は、係合部
の一側方のみにおける基部に前後対としてクローラ長手
方向で互いに離れるように突隆形成されていて、前後対
の突起間はクローラ幅方向に開口する排出部とされてい
ることを特徴とするものである(請求項1)。
【0008】このような構成を採用したことにより、当
該芯金を弾性材料製のクローラ本体に長手方向の間隔を
有して埋設して弾性クローラを循環回走させるとき、駆
動スプロケット(駆動爪)の歯底と芯金における係合部
との間に異物が咬込んでも、係合部の左右は突起によっ
て閉塞されてなく、排出部を有することから、前記異物
は左右外方に逃げ易くなり、これ故、抗張体の過張力は
発生し難くなるのである。また、前後対の突起はクロー
ラ長手方向で互いに離れるように突隆形成されているこ
とによって、駆動爪を先行してガイドして係合部に導く
こととなって脱輪は生じ難くなるのである。
【0009】更に、本発明に係る弾性クローラ用芯金に
おける前記突起は、係合部の左右側方でかつ前後におけ
る基部に左右千鳥状の前後対としてクローラ長手方向で
互いに離れるように突隆形成されていて、左右側方視に
おいて前後対の突起間はクローラ幅方向に開口する排出
部とされていることを特徴とするものである(請求項
2)。このような構成を採用したことによって、前述し
た請求項1における作用効果よりも、係合部の側方に隆
起形成される突起は左右において前後のいずれか一方に
だけ隆起されることとなって、閉塞部はなく、排出部が
広くなって異物の逃げはより一層容易となったのであ
る。
【0010】前述した請求項1又は2において、前記排
出部は、左右側方視においてクローラ内周面側に向かっ
て徐々に拡大する樋形に形成されていることが望ましい
(請求項3)。このような構成にすることによって、ス
プロケットの歯先のガイド機能は更に良くなるし、異物
の排出も良好となるのである。また、請求項1又は2に
おいて、前後対の突起は、突隆端の屈曲部を介してクロ
ーラ長手方向に延伸する頂面を平坦面に形成されている
ことが振動軽減できることから望ましい(請求項4)。
【0011】更に、前記左右翼部のそれぞれにはクロー
ラ長手方向に延伸する転輪通過面(レール面)が突隆形
成されていることが望ましく(請求項5)、又、前記左
右の転輪通過面(レール面)は、クローラ長手方向で長
さを異にする長・短転輪通過面に形成されていることが
望ましい(請求項6)。更に、本発明に係る弾性クロー
ラは、駆動爪が係脱する係合部を有し、この係合部の左
右でクローラ幅方向に延伸する左右翼部を備え、係合部
の側方における基部にクローラ内周面側に突出する突起
を突隆形成している芯金を、弾性材料製のクローラ本体
にクローラ長手方向の間隔をおいて埋設している弾性ク
ローラにおいて、前述の目的を達成するために、次の技
術的手段を講じている。
【0012】すなわち、前記芯金は、係合部の一側方の
みにおける基部に前記突起が前後対としてクローラ長手
方向で互いに離れるように突隆形成されていて、前後対
の突起間はクローラ幅方向に開口する排出部とされ、該
芯金を前記排出部が左右千鳥状の配列としてクローラ本
体の長手方向に間隔をおいて埋設しているとともに、ク
ローラ長手方向で隣り合う芯金の係合部間には駆動爪が
係脱自在な係合窓をクローラ本体に形成していることを
特徴とする(請求項7)。また、前記芯金は、係合部の
左右側方でかつ前後における基部に左右千鳥状の前後対
としてクローラ長手方向で互いに離れるように突隆形成
されていて、左右側方視において前後対の突起間はクロ
ーラ幅方向に開口する排出部とされ、該芯金を前記前後
対の突起が左右千鳥状の配列としてクローラ本体の長手
方向に間隔をおいて埋設しているとともに、クローラ長
手方向で隣り合う芯金の係合部間には駆動爪が係脱自在
な係合窓をクローラ本体に形成していることを特徴とす
るものである(請求項8)。
【0013】更に、前記排出部は、左右側方視において
クローラ内周面側に向かって徐々に拡大する樋形に形成
されていることが望ましく(請求項9)、請求項7又は
8の弾性クローラにおいて、前後対の突起は係合窓の左
右側部においてクローラ長手方向でずれ量を有して配列
されていることが望ましい(請求項10)。このような
構成を採用したことによって、長手方向(周方向)で隣
接す芯金の基部と突起基部間においてクローラ本体を巻
掛部において屈曲し易くなって、巻掛が容易となるだけ
でなく、巻掛部での爪の係脱が確実とできるのである。
【0014】なお、請求項7又は8における弾性クロー
ラにおいて左右の突起列は、これが転輪等のレール面と
することもできるが、該左右の突起列は脱輪防止用であ
り、該脱輪防止用の左右の突起列の各外側方に、芯金に
おける左右翼部において転輪通過面(レール面)を突隆
形成していることが推奨される(請求項11)。また、
請求項11において、左右の転輪通過面は、クローラ長
手方向で長さを異にする長・短転輪通過面に形成されて
いて、該長・短転輪通過面が左右交互の千鳥状の配列と
されていることが望ましい(請求項12)。
【0015】このような構成を採用することによって、
左右の突起列によって脱輪を確実に防止しながら、長・
短転輪通過面によって、またぎ転輪の円滑,軽快な転動
を確保して振動軽減を図れるのである。更に、請求項
7,8,及び10に記載の突起又は突起列は、芯金突起
とゴム突起の複合材料より構成されていることが望まし
い(請求項13)。また、請求項11又は12に記載の
左右の転輪通過面がクローラ長手方向で隣り合うクロー
ラ本体には屈曲用くぼみが形成されていることが巻掛部
での屈曲抵抗を軽減できて有利となる(請求項14)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明に係る
芯金および弾性クローラの実施の形態について説明す
る。図1および図2は弾性クローラの実施形態を示して
おり、図3は芯金の実施形態を示している。図1および
図2において、本発明に係る弾性クローラ1は、ゴム等
の弾性材料製で帯状に作成されたクローラ本体2と、該
クローラ本体2の長手方向に所定間隔をおいて埋設され
ている芯金3とで主構成されていて、クローラ本体2は
駆動スプロケット(駆動爪)と従動輪に亘って巻掛けら
れる無端帯状である。
【0017】芯金3は、金属,硬質樹脂製であって、鍛
造,鋳造等の手段で作成されており、駆動スプロケット
の駆動爪が係脱する係合部4を有し、この係合部4の左
右でクローラ幅方向に延伸する左右翼部5L,5Rを備
え、係合部4の側方における基部にクローラ内周面側に
突出する突起5A,5Bを突隆形成している。図1〜図
3の第1実施形態においては、係合部4の左右いずれか
の一側方のみにおける基部に突起5A,5Bが前後対と
して突隆形成されているとともに、該前後対の突起5
A,5Bはクローラ長手方向(芯金の幅方向)で互いに
離れるように突隆形成されていて、前後対の突起5A,
5B間はクローラ幅方向に開口する排出部6とされてい
る。
【0018】より具体的には、前後対の突起5A,5B
は互いに離れるように斜めに突隆されていて、前記排出
部6が左右側方視においてクローラ内周面に向かって徐
々に拡大する樋形に形成されている。更に、前後対の突
起5A,5Bは、突隆端の屈曲部5A−1,5B−1を
介してクローラ長手方向で互いに離れる方向に延伸する
平坦面5A−2,5B−2を頂面に形成しており、前後
頂面の高さは同一とされている。前後対の突起5A,5
Bは、係合部4の肉厚とほぼ同じ厚みで形成されてい
て、かつ、屈曲部5A−1,5B−1を介して平坦面5
A−2,5B−2を形成していることから、当該芯金3
をクローラ本体2に埋設したとき、前後対の突起5A,
5Bにおけるフトコロ部5A−3,5B−3には、クロ
ーラ本体2の構成材料である弾性材料が充填され、ここ
に、前後対の突起5は、芯金突起5A,5Bと、フトコ
ロ部に充填されたゴム突起5A−4,5B−4との複合
材料によって断面台形状の突起とされている(図1
(B)参照)。
【0019】このような複合材料による前後対の突起5
とすることによって、芯金突起5A,5B部分を薄くで
きて軽量化に寄与できるし、ゴム突起5A−4,5B−
4によってスプロケット爪を、ソフトに案内できて、該
爪の欠損等を防止できる。なお、芯金突起5A,5Bと
ゴム突起5A−4,5B−4とは加硫接着されるもので
あることから、両者の接着強度(耐剥離性)を増大する
意味から図3で示すように、芯金突起5A,5Bのフト
コロ部にリブ7A,7Bを形成することが望ましい。
【0020】このリブ7A,7Bの形成位置、形成本数
等は任意であって、芯金突起5A,5Bの幅方向(クロ
ーラ幅方向)の内側、すなわち、係合部4側に形成する
ことによって、スプロケット爪との接触部の強度を確保
できて有利となる。但し、リブ7A,7Bは外側又は幅
方向中央に形成することは任意である。前述した構成の
芯金3は、図1(A)で示すように前後対の突起5A,
5Bが左右交互の千鳥状の配列でクローラ本体2に所定
間隔をおいて埋設され、クローラ長手方向で隣り合う芯
金3における係合部4間においては、歯先が係脱自在と
なる係合窓8がクローラ本体2に形成されている。
【0021】ここに、係合窓8の左右両側に台形乃至角
形の突起5が突隆形成され、この左右突起5は図1
(A)で示すように、ずれ量Sをもって配列されること
によって、クローラ本体2の巻掛部における巻掛抵抗が
小さくなって有利となるけれども、左右突起5は係合窓
8の左右両側においてずれ量なしで突隆されていても構
わない。すなわち、前後対の突起5間には排出部6が形
成されていることから、図20で示す如く、巻掛け部に
おいて爪Xが矢示Qのように回転することで係合部4に
順次係脱してクローラ本体2が循環回走されるとき、歯
底X1と係合部4との間に異物Rが咬込んだとしても、
突起5が係合部4の側方を閉塞することがなく排出部6
を介して異物Rは逃げることができるからである。ま
た、異物Rが係合部4と歯底X1にはさまってスプロケ
ットXが浮き上がろうとするとき、従来の構造(図21
参照)であれば、突起Gより上方に歯底XA1がきて、
クローラ進行方向に対して外側方向への動きを止めるも
のがないが、図20で示すように本発明ではスプロケッ
トXの動きを突起5で抑えることによって脱輪を防止す
るのである。
【0022】なお、図1(A)で示すように、前後対の
突起5A,5B間の排出部6と対向する左右方向部位で
は係合部4には突起5A,5Bが突隆形成されていない
ことから、より大きな排出部6Aが形成されることにな
る。これ故、係合窓8の左右両側にて左右突起5はずれ
量なし(周方向で同位相)であっても構わないけれど
も、図示のように、ずれ量Sを有していることによっ
て、爪Xを先行側(図1(A)では右側)の突起5(5
B)によって係合窓8にガイドすることから、爪Xの係
合が確実となるのである。
【0023】図1(B)および図2において、芯金3に
おける左右翼部5L,5Rの直下でクローラ本体2の巻
掛部における中立面には、スチールコード等の抗張体9
L,9Rが左右に振り分け状としてクローラ長手方向に
沿って無端状として埋設してあり、前述したように、異
物Rの咬込みによる過張力が発生し難いことから、該抗
張体9L,9R及び芯金3の切断等は防止できるのであ
る。また、前後対の突起5A,5Bを有する芯金3を突
起5A,5Bが千鳥状の配列となるようにクローラ本体
2内に埋設したことによって、左右に突起列が備えら
れ、該左右突起列は図2で示すように、またぎ転輪10
の脱輪防止用となり、左右の突起列の各外側方には、ま
たぎ転輪10のための転動面(レール面)2L,2Rが
実質的にクローラ長手方向に弾性材料によって帯状とし
て連続形成されている。
【0024】図4〜図7は本発明の第2の実施形態に示
しており、弾性材製のクローラ本体2の長手方向に間隔
を有して埋設される芯金3の構成が前述した第1の実施
形態と異なるものである。すなわち、芯金突起5A,5
Bは、係合部4の左右側方でかつ前後における基部に左
右千鳥状(左右交互)の前後対として突隆形成してあ
り、該前後対の突起5A,5Bはクローラ長手方向で互
いに離れるように突隆形成されていて、左右側方視にお
いて前後対の突起5A,5B間にはクローラ幅方向に開
口する排出部6とされている。
【0025】更に、左右かつ前後1個づつの芯金突起5
A,5Bの左右外側方には左右の芯金翼部5L,5Rか
らクローラ長手方向の前後相反する方向として帯状の転
輪転動面(レール面)11L,11Rが形成されてお
り、この転動面11L,11Rは図6で示すように露出
されていて、またぎ転輪10が接触しつつ転動可能とさ
れている。この第2実施形態の芯金3は、クローラ本体
2に長手方向の間隔を有して左右交互に配列されて係合
窓8の左右に、ずれ量Sを有して突起5が突隆形成され
ている点において、前述した第1の実施形態と共通し、
これ故、共通部分は共通符号で示している。
【0026】但し、第2実施形態では、左右の転輪通過
面11L,11Rの長手方向間(クローラ長手方向で隣
り合う部分)のクローラ本体2には屈曲用くぼみ2C,
2Dを形成して、該本体2の巻掛部での巻掛抵抗を少な
くするようにされている。なお、以上の各実施形態およ
び後述する実施形態において、芯金3と対応するクロー
ラ本体2の接地面側には断面台形状の走行ラグ12が隆
起形成されており、実質的にこの走行ラグ12による牽
引力によってミニバックホウ等の本機は路面走行するも
のである。
【0027】図8〜図10は第3実施形態を示してお
り、前述した第2実施形態における芯金3において、帯
状のレール面を省略して、第1実施形態と同様に、左右
突起5A,5Bの外側方に、クローラ長手方向で連続す
る転輪面(レール面)2L,2Rを形成したものであ
り、基本構成は第1・2実施形態と共通するので共通部
分は共通符号で示している。更に、図11〜15は第4
実施形態を示しており、前述した第1実施形態における
芯金3の左右翼部5L,5Rにクローラ長手方向に延伸
する転輪通過面(レール面)11L,11Rを突隆形成
し、該レール面11L,11Rをクローラ長手方向で長
さを異にする長・短レール面に構成し、クローラ本体2
に長・短レール面11L,11Rが左右交互の千鳥状配
列としてクローラ長手方向の間隔を有して埋設したもの
である。
【0028】この第4実施形態における芯金3の突起5
A,5Bは係合部4の左右一側方のみにおける基部に前
後対として突隆形成されており、長レール面11L,1
1Rは前後対の突起5A,5Bのクローラ長手方向長さ
と略同一長として翼部5L,5Rより前後に延伸され、
短レール面11L,11Rは翼部5L,5Rと略同一か
やや長く形成されている。また、前後対の突起5A,5
Bの基部5A−5,5B−5は図12で示すようにすえ
広り状の広幅部に形成され、突起5A,5Bの頂部(平
坦面)5A−2,5B−2は図14で示すように厚肉に
形成され、更に、長レール面11L,11Rの外面(接
地面側)には、リブ11L−1,11R−1がそれぞれ
形成されている。
【0029】第4実施形態における芯金3は、長・短レ
ール面11L,11Rが左右交互となるように図11で
示すようにクローラ長手方向に間隔を有して埋設され
(但し、レール面は露出する)、クローラ長手方向で隣
り合う長・短レール面11L,11R間のスキマPが前
述した屈曲用くぼみ2C,2Dを実質的に構成してお
り、翼部と突起との間のクローラ本体部分2E,2Fと
相まって巻掛け部における巻掛抵抗を軽減している。そ
の他の構成と作用は記述した実施形態と共通するので、
共通部分は共通符号を付している。
【0030】更に、図16〜図19は第5実施形態を示
しており、芯金3は係合部4の左右いずれかの一側方に
図1〜図3で示したと同様な前後対の芯金突起5A,5
Bが隆起形成されており、該突起5A,5Bを隆起形成
した側の翼部5Lの内周面には帯状でクローラ長手方向
に長い転輪通過面13Lが形成され、突起5A,5Bを
隆起形成していない側の翼部5Rの内周面には、前記通
過面13Lよりもクローラ長手方向の長さが短い転輪通
過面13Rが形成され、このような構成の芯金3をクロ
ーラ本体2内にクローラ長手方向の間隔を有して左右交
互の千鳥状配列で埋設したものである。
【0031】更に、第5実施形態では、芯金3における
係合部4は、図19で示すように断面台形とされていて
爪先の係脱が円滑化されているとともに、走行ラグ12
は図17で示すように芯金3における左右翼部5L,5
Rの投影面上でクローラ長手方向で位相がずれたハの字
状にして隆起形成されることによって、振動が軽減さ
れ、更に、芯金3と対応する接地面側には弾性材料によ
る被覆層14L,14Rが走行ラグ12の前後で帯状に
薄く形成されていることによって、芯金3の露出が防止
されている。
【0032】この第5実施形態においても、係合窓8の
左右にずれ量Sをもって芯金突起5A,5Bとゴム突起
5A−4,5B−4からなる複合材料による断面台形状
乃至角形の突起5が左右で突起列を構成するように列設
されている。その他、第5実施形態においては、前述し
た第1〜4実施形態と共通する部分は共通符号を付して
その構成,作用等は割愛する。なお、上述した各実施形
態は一例であって、例えば、芯金3における突起5A,
5Bはこれが脱輪専用ではなく、中鍔転輪等のレール面
とすることも可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明は以上の通りであり、歯底と芯金
との間に異物が咬込んでも、これを確実に排出できるこ
とから、抗張体に過張力を与えることはなく、これ故、
抗張体の切断事故等を回避できながら、脱輪を確実に阻
止しつつ爪の係脱を円滑にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弾性クローラの第1実施形態を示
し、(A)は要部平面図、(B)は(A)のZ−Z断面
図である。
【図2】図1(A)のY−Y断面図である。
【図3】本発明に係る芯金の第1実施形態を示す斜視図
である。
【図4】本発明に係る弾性クローラの第2実施形態を示
す要部平面図である。
【図5】図4のZ−Z断面図である。
【図6】図4のY−Y断面図である。
【図7】本発明に係る芯金の第2の実施形態を示す斜視
図である。
【図8】本発明に係る弾性クローラの第3実施形態を示
す要部平面図である。
【図9】図8のY−Y断面図である。
【図10】本発明に係る芯金の第3の実施形態を示す斜
視図である。
【図11】本発明に係る弾性クローラの第4の実施形態
を示す要部平面図である。
【図12】図11の芯金を示す平面図である。
【図13】図12の芯金の正面図である。
【図14】図12の芯金の側面図である。
【図15】図12のX−X断面図である。
【図16】本発明に係る弾性クローラの第5の実施形態
を示す要部平面図である。
【図17】図16の裏面図である。
【図18】図17のY−Y断面図である。
【図19】図17のZ−Z断面図である。
【図20】本発明に係る弾性クローラの巻掛部における
作用説明図である。
【図21】従来例による巻掛部における作用説明図であ
る。
【符号の説明】
1 弾性クローラ 2 クローラ本体 3 芯金 4 係合部 5 突起 6 排出部 8 係合窓

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動爪が係脱する係合部を有し、この係
    合部の左右でクローラ幅方向に延伸する左右翼部を備
    え、係合部の側方における基部にクローラ内周面側に突
    出する突起を突隆形成している弾性クローラ用芯金にお
    いて、 前記突起は、係合部の一側方のみにおける基部に前後対
    としてクローラ長手方向で互いに離れるように突隆形成
    されていて、前後対の突起間はクローラ幅方向に開口す
    る排出部とされていることを特徴とする弾性クローラ用
    芯金。
  2. 【請求項2】 駆動爪が係脱する係合部を有し、この係
    合部の左右でクローラ幅方向に延伸する左右翼部を備
    え、係合部の側方における基部にクローラ内周面側に突
    出する突起を突隆形成している弾性クローラ用芯金にお
    いて、 前記突起は、係合部の左右側方でかつ前後における基部
    に左右千鳥状の前後対としてクローラ長手方向で互いに
    離れるように突隆形成されていて、左右側方視において
    前後対の突起間はクローラ幅方向に開口する排出部とさ
    れていることを特徴とする弾性クローラ用芯金。
  3. 【請求項3】 前記排出部は、左右側方視においてクロ
    ーラ内周面側に向かって徐々に拡大する樋形に形成され
    ていることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性クロ
    ーラ用芯金。
  4. 【請求項4】 前後対の突起は、突隆端の屈曲部を介し
    てクローラ長手方向に延伸する頂面が平坦面に形成され
    ていることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性クロ
    ーラ用芯金。
  5. 【請求項5】 左右翼部のそれぞれにはクローラ長手方
    向に延伸する転輪通過面(レール面)が突隆形成されて
    いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    弾性クローラ用芯金。
  6. 【請求項6】 左右の転輪通過面(レール面)は、クロ
    ーラ長手方向で長さを異にする長・短転輪通過面に形成
    されていることを特徴とする請求項5に記載の弾性クロ
    ーラ用芯金。
  7. 【請求項7】 駆動爪が係脱する係合部を有し、この係
    合部の左右でクローラ幅方向に延伸する左右翼部を備
    え、係合部の側方における基部にクローラ内周面側に突
    出する突起を突隆形成している芯金を、弾性材料製のク
    ローラ本体にクローラ長手方向の間隔をおいて埋設して
    いる弾性クローラにおいて、 前記芯金は、係合部の一側方のみにおける基部に前記突
    起が前後対としてクローラ長手方向で互いに離れるよう
    に突隆形成されていて、前後対の突起間はクローラ幅方
    向に開口する排出部とされ、該芯金を前記排出部が左右
    千鳥状の配列としてクローラ本体の長手方向に間隔をお
    いて埋設しているとともに、クローラ長手方向で隣り合
    う芯金の係合部間には駆動爪が係脱自在な係合窓をクロ
    ーラ本体に形成していることを特徴とする弾性クロー
    ラ。
  8. 【請求項8】 駆動爪が係脱する係合部を有し、この係
    合部の左右でクローラ幅方向に延伸する左右翼部を備
    え、係合部の側方における基部にクローラ内周面側に突
    出する突起を突隆形成している芯金を、弾性材料製のク
    ローラ本体にクローラ長手方向の間隔をおいて埋設して
    いる弾性クローラにおいて、 前記芯金は、係合部の左右側方でかつ前後における基部
    に左右千鳥状の前後対としてクローラ長手方向で互いに
    離れるように突隆形成されていて、左右側方視において
    前後対の突起間はクローラ幅方向に開口する排出部とさ
    れ、該芯金を前記前後対の突起が左右千鳥状の配列とし
    てクローラ本体の長手方向に間隔をおいて埋設している
    とともに、クローラ長手方向で隣り合う芯金の係合部間
    には駆動爪が係脱自在な係合窓をクローラ本体に形成し
    ていることを特徴とする弾性クローラ。
  9. 【請求項9】 前記排出部は、左右側方視においてクロ
    ーラ内周面側に向かって徐々に拡大する樋形に形成され
    ていることを特徴とする請求項7又は8記載の弾性クロ
    ーラ。
  10. 【請求項10】 前後対の突起は係合窓の左右側部にお
    いてクローラ長手方向でずれ量を有して配列されている
    ことを特徴とする請求項7又は8記載の弾性クローラ。
  11. 【請求項11】 左右の突起列は脱輪防止用であり、該
    脱輪防止用の左右の突起列の各外側方に、芯金における
    左右翼部において転輪通過面(レール面)を突隆形成し
    ていることを特徴とする請求項7又は8記載の弾性クロ
    ーラ。
  12. 【請求項12】 左右の転輪通過面(レール面)は、ク
    ローラ長手方向で長さを異にする長・短転輪通過面に形
    成されていて、該長・短転輪通過面が左右交互の千鳥状
    の配列とされていることを特徴とする請求項11記載の
    弾性クローラ。
  13. 【請求項13】 請求項7,8,及び10に記載の突起
    又は突起列は、芯金突起とゴム突起の複合材料より構成
    されていることを特徴とする弾性クローラ。
  14. 【請求項14】 請求項11又は12に記載の左右の転
    輪通過面がクローラ長手方向で隣り合うクローラ本体に
    は屈曲用くぼみが形成されていることを特徴とする弾性
    クローラ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003182656A (ja) * 2001-12-14 2003-07-03 Atex Co Ltd ゴムクローラ及びそのゴムクローラ作業機
JP2012218639A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Sumitomo Rubber Ind Ltd ゴムクローラ
CN111605635A (zh) * 2020-06-02 2020-09-01 吉林大学 一种具有多行走模式的轮履复合行走装置

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