JP2000264009A - 車 両 - Google Patents

車 両

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JP2000264009A
JP2000264009A JP11070492A JP7049299A JP2000264009A JP 2000264009 A JP2000264009 A JP 2000264009A JP 11070492 A JP11070492 A JP 11070492A JP 7049299 A JP7049299 A JP 7049299A JP 2000264009 A JP2000264009 A JP 2000264009A
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JP
Japan
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air
vehicle body
vehicle
road surface
air outlet
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Pending
Application number
JP11070492A
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English (en)
Inventor
Kazumitsu Iwamura
和光 岩村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 路面上の水膜を空気の噴射により排除して耐
ハイドロプレーニング性能を高めた車両において、前記
空気の噴射による車体の浮き上がりを抑制しうる。 【解決手段】 車体2に、タイヤ接地面Sの車両進行方
向前方位置の路面Rに向かって空気を噴射させることに
よりハイドロプレーニングを防ぐ第1の空気吹出し口4
と、車体2の上方に向かって空気を噴射させることによ
り車体2の浮き上がりを防ぐ第2の空気吹出し口5とを
設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、路面上の水膜を空
気の噴射により排除して耐ハイドロプレーニング性能を
高めた車両において、前記空気の噴射による車体の浮き
上がりを抑制した車両に関する。
【0002】
【従来の技術】耐ハイドロプレーニング性能を高めるべ
く、本発明者は、例えば特開平9−188103号公報
に記載する如く、タイヤ接地面よりも前方の路面に向か
って空気を噴射させる空気吹出し口を有する空気送風具
を、車体に取付けることを提案している。
【0003】このものは、前記空気噴射により、路面上
の水膜を接地前に吹き飛ばして除去し、耐ハイドロプレ
ーニング性能を高めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな下向きの空気噴射は、他方では車両を浮き上げる向
きの力を発生する。この力は、走行速度、空気取り入れ
口と空気吹出し口との断面積比、流路内抵抗等の種々の
条件にも影響するが、数10kgfにも及ぶ場合があ
り、特に高速走行における操縦安定性の低下原因とな
る。
【0005】そこで本発明は、上向きに空気を噴射させ
ることにより、前記力に対抗するダウンフォースを発生
せしめ、車体の浮き上がりを抑制して高速走行における
操縦安定性を改善しうる車両の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願の請求項1の発明は、空気入りタイヤを車体に
装着した車両において、前記車体に、前記空気入りタイ
ヤが接地する路面かつタイヤ接地面の車両進行方向前方
位置に向かって空気を噴射させることによりハイドロプ
レーニングを防ぐ第1の空気吹出し口と、車体の上方に
向かって空気を噴射させることにより車体の浮き上がり
を防ぐ第2の空気吹出し口とを設けたことを特徴として
いる。
【0007】また請求項2の発明では、前記第2の空気
吹出し口は、車体のフロントガラスの前面に向かって下
方から上方に空気を斜めに吹付けることにより、フロン
トガラスに付着する雨水を除去しうることを特徴として
いる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の一例を
車両が乗用車である場合を例にとり図面に基づき説明す
る。
【0009】図において車両1は、車体2に走行用の空
気入りタイヤ3を装着している。本例では、前記空気入
りタイヤ3は、車体2の前方に配される操舵用の一対の
前輪タイヤ3A、3Aと、車体2の後方に配される例え
ば駆動用の一対の後輪タイヤ3B、3Bとからなり、こ
の前輪タイヤ3Aと後輪タイヤ3Bとは車両進行方向の
前後に略直線状に並んで配している。
【0010】又車体2には、前記空気入りタイヤ3が接
地する路面Rかつ接地面Sの車両進行方向の前方位置に
向かって空気を噴射させる第1の空気吹出し口4と、車
体2の上方に向かって空気を噴射させる第2の空気吹出
し口5とを具えた空気送風手段6を設けている。
【0011】なお空気入りタイヤ3としては、本願で
は、特に規制されるものではなく、乗用車用など車両に
応じて要求される種々な仕様のタイヤが用いうる。例え
ば内部構造においては、ラジアル構造、セミラジアル構
造、バイアス構造等が一般タイヤと同様に採用でき、ま
たカーカス、ブレーカ等のコード層に用いるタイヤコー
ドも要求するタイヤ性能に応じて自在に設定できる。
【0012】またトレッドパターンにおいても、種々の
パターンが採用でき、本例では、図5に示す如く、タイ
ヤ周方向にのびる例えば4本の縦溝30と、この縦溝3
0と交わりかつタイヤ赤道C近傍からトレッド縁Eに向
かってV字状にのびる横溝31とからなるトレッド溝3
2によって形成した左右略対称パターンの場合を例示し
ている。このパターンでは、空気入りタイヤ3が路面R
に接地した際、前記接地面S内に存在する水膜は、前記
縦溝30に導かれて進行方向後方に、また前記横溝31
に導かれて両外側方に夫々排出されるため、優れた排水
効果を発揮できる。
【0013】ここで前記「接地面S」とは、JATMA
等のタイヤ規格で規定される正規リム、正規内圧、正規
荷重の条件下で空気入りタイヤ3が路面Rと接地する接
地領域をいう。
【0014】次に、前記空気送風手段6は、図1、2に
示す如く、車体2の前面で開口する空気取入れ口7と、
前記第1、第2の空気吹出し口4、5との間を、送気管
9によって接続することによって形成されており、本例
では、空気送風手段6として、前記車体2の左右両側に
独立して配される空気送風具10L、10Rからなる場
合を例示している。
【0015】すなわち、前記空気取入れ口7と第1、第
2の空気吹出し口4、5とは、夫々左右一対の前記空気
取入れ口7L、7Rと前記第1、第2の空気吹出し口4
L、4R、5L、5Rとから構成される。
【0016】また一方(例えば左)の空気送風具10L
は、前記空気取入れ口7Lと、この空気取入れ口7Lか
らのびる送気管9Lと、該送気管9Lの主部から分岐す
る第1の分岐管9Laの端部に導通する第1の空気吹出
し口4Lと、前記送気管9Lの主部から分岐する第2の
分岐管9Lbの端部に導通する第2の空気吹出し口5L
とを具えている。また他方(例えば右)の空気送風具1
0Rは、同様に、前記空気取入れ口7Rと、この空気取
入れ口7Rからのびる送気管9Rと、該送気管9Rの主
部から分岐する第1の分岐管9Raの端部に導通する第
1の空気吹出し口4Rと、前記送気管9Rの主部から分
岐する第2の分岐管9Rbの端部に導通する第2の空気
吹出し口5Rとを具えている。
【0017】ここで、前記空気取入れ口7L、7Rは、
図2に示す如く、車体2前面に位置するラジエータの両
側にそれぞれ配置され、進行方向前方に向かって開口す
る。空気取入れ口7L、7Rの各断面積W1(図3に示
す)は、必要な空気流量を確保するため、夫々50cm2
以上であることが好ましく、また必要な噴出力を得るた
めに、第1の空気吹出し口4L、4Rの各断面積W2と
第2の空気吹出し口W5L、5Rの各断面積W3との和
Σ2+W3は、前記断面積W1の0.7倍以下としてい
る。
【0018】また前記第1の空気吹出し口4L、4R
は、ハイドロプレーニング現象が顕著に現れる前輪側に
のみ設けられている場合を例示しており、各第1の空気
吹出し口4L、4Rは、路面Rからの高さHが300m
m以下、かつ路上傷害物を考慮して、例えば30mm以
上の高さ位置に設けるのが好ましい。又第1の空気吹出
し口4L、4Rは、タイヤ赤道Cの前方延長線上かつ接
地面Sの車両進行方向前端点SFとの間の距離Lを0を
こえかつ800mm以下とするのが好ましい。なお前記
第1の空気吹出し口4L、4Rの車両進行方向に対する
ズレは、前記接地面Sの軸方向の巾である接地巾を外れ
て横ズレすることは好ましくない。
【0019】なお第1の空気吹出し口4L、4Rは、例
示の如く路面Rに対して鉛直の方向を吹出し方向線とし
て開口させてもよく、又図6に示す如く、その吹出し方
向線が鉛直線に対して例えば進行方向後方に角度θ1で
傾くように傾斜させて設けることも出来る。
【0020】また前記第1の空気吹出し口4L、4R
は、本例では、前記第1の分岐管9La、9Raの端部
を、図4に示す如く、前輪タイヤ3Aを軸支するサスペ
ンション12の軸受部13に固定することにより、各第
1の空気吹出し口4L、4Rは、車体2の動きから独立
することができる。従って、ハンドル操作による旋回に
対して、各第1の空気吹出し口4L、4Rを、各前輪タ
イヤ3Aの動きに追従させることができ、常に前輪タイ
ヤ3Aの接地面Sの前方位置に各空気吹出し口4L、4
Rを位置させることが可能となる。この場合には、前記
第1の分岐管9La、9Raの一部に可撓部分を介在さ
せる。
【0021】次に、前記第2の空気吹出し口5L、5R
は、車体2の上方に向かって空気を噴射させるべく、そ
の吹出し方向線を、上方に向く鉛直線に沿って或いは鉛
直線に対して角度θ2で傾斜させて開口してなり、本例
では、吹出し方向線を車体2のフロントガラス15の前
面に向かって下方から上方に向けて斜めに配している。
【0022】この前記第2の空気吹出し口5L、5R
は、図7に略示するように、フロントガラス15の下縁
15eに沿って配される管状体16の周壁に設けられこ
の下縁15eに沿ってのびる巾狭のスリットとして形成
する場合を例示しているが、前記下縁15eに沿って隔
設される複数の小孔として形成することもできる。なお
各管状体16は、前記第2の分岐管9Lb、9Rbの端
部に夫々接続する。
【0023】また各送気管9L、9Rは、空気取入れ口
7L、7Rから、第1の空気吹出し口4L、4Rに至る
管内流路、及び第2の空気吹出し口5L、5Rに至る管
内流路の流路抵抗ができるだけ小さするために、段差部
及び屈曲部をできるだけ排除した円滑な流路で構成して
いる。
【0024】このような空気送風手段6では、空気取入
れ口7から吸引した空気の一部を第1の空気吹出し口4
から噴出するため、路面R上の水膜を接地前に吹き飛ば
して排除でき、耐ハイドロプレーニング性能を大巾に向
上できる。この水膜の排除効果は、前記空気吹出し口4
の路面Rからの高さHが300mmをこえた時、及び前
記距離Lが800mmをこえた時、著減する傾向にあ
り、従って前記高さHは300mm以下、前記距離Lは
800mm以下が好ましい。
【0025】また空気取入れ口7L、7Rの各断面積W
1が50cm2 以下では、噴射される空気流量が不足し、
また第1の空気吹出し口4L、4Rの各断面積W2と第
2Wの空気吹出し口5L、5Rの各断面積W3との和Σ
2+W3が前記断面積W1の0.7倍を越えると空気の
噴射速度が不充分となって、必要な水膜の排除効果が得
られなくなる。
【0026】また前記空気送風手段6では、吸引した空
気の残部を、第2の空気吹出し口5から上方に向かって
噴射する。これにより、前記第1の空気吹出し口4から
の噴射によって生じる上向きの力F1と対抗させる向き
の下向きの力F2(ダウンフォース)を同時に発生させ
ることができる。従って、前記力F1に起因する車体2
の浮き上がりを防止することができ、高速走行における
操縦安定性を改善しうる。また下向きの力F2により、
接地圧が増加するため、耐ハイドロプレーニング性能の
向上効果をさらに高めることが可能となる。
【0027】また第2の空気吹出し口5からの噴射空気
は、本例ではフロントガラス15に吹付けられるため、
このフロントガラス15に付着する雨天を除去しうると
いう効果も発揮でき、雨天時の運転をより快適かつ安全
に行いうる。
【0028】ここで、前記車体2の浮き上がり防止のた
めには、前記上向きの力F1を、下向きの力F2の1.
0倍±0.5倍の範囲、さらには0.5〜1.0倍の範
囲で発生させることが好ましい。
【0029】そのために、第1、第2の空気吹出し口
4、5における前記断面積W2、W3、吹出し方向線の
前記角度θ1、θ2、及び各管内流路の太さや屈曲状態
等による流路抵抗等を調整する。本例では、第1、第2
の空気吹出し口4、5からの流量の均衡化を図るため
に、前記断面積W2、W3の比W2/W3を0.6〜
2.0としている。
【0030】本例では、自然吸気によって前記空気送風
手段6を構成しているため、構造が極めて簡易でありか
つエネルギーロスが少なく、また走行速度の上昇ととも
に各空気吹出し口4、5からの噴射量も略同じ比率で上
昇するため、上向きの力F1と下向きの力F2との均衡
は安定して維持される。加うるに、走行速度の上昇とと
もにハイドロプレーニングが発生しやすいという現象と
水膜の排除効果とが調和するため、高速走行時における
ハイドロフレーニングの発生を効率よく抑制しうる。
【0031】なお前記空気送風手段6には、送気管9を
流過する空気を加温するためのヒータ等、或いは流量を
増加するためのファンなどを介在させることができる。
また空気送風手段6としては、図8に略示するように、
一方(例えば左)の空気取入れ口7Lに第1の双方の空
気吹き出し口4L、4Rを送気管19Aで接続した空気
送風具20Aと、他方の空気取入れ口7Rに第2の双方
の空吹き出し口5L、5Rを送気管19Bで接続した空
気送風具20Bとで構成することもできるなど種々な構
造を採用することができる。
【0032】また、第1の空気吹出し口4は、要求によ
り、前輪タイヤ3Aの前方のほかに、後輪タイヤ3Bの
前方に設けるおとができる。また第2の空気吹出し口5
としては、その吹出し方向線が上向きであれば、フロン
トガラス15以外の自在な位置に向かって開口させるこ
とができ、またその断面形状も第1の空気吹出し口4と
同様に形成することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明は叙上の如く構成しているため、
路面上の水膜を空気の噴射により排除して耐ハイドロプ
レーニング性能を高めた車両において、前記空気の噴射
による車体の浮き上がりを抑制でき、高速走行における
操縦安定性を改善しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す側面図であ
る。
【図2】その正面図である。
【図3】空気送風手段の接続状態を示す線図である。
【図4】空気送風具の取付けの一例を示す斜視図であ
る。
【図5】車体に装着するタイヤのトレッドパターンを示
す展開平面図である。
【図6】第1の空気吹き出し口の他の形態を示す側面図
である。
【図7】第2の空気吹き出し口の一形態を示す斜視図で
ある。
【図8】空気送風手段の接続状態を示す線図である。
【符号の説明】
1 車両 2 車体 3 空気入りタイヤ 4、4L、4R 第1の空気吹出し口 5、5L、5R 第2の空気吹出し口 15 フロントガラス R 路面 S 接地面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気入りタイヤを車体に装着した車両にお
    いて、 前記車体に、前記空気入りタイヤが接地する路面かつタ
    イヤ接地面の車両進行方向前方位置に向かって空気を噴
    射させることによりハイドロプレーニングを防ぐ第1の
    空気吹出し口と、車体の上方に向かって空気を噴射させ
    ることにより車体の浮き上がりを防ぐ第2の空気吹出し
    口とを設けた車両。
  2. 【請求項2】前記第2の空気吹出し口は、車体のフロン
    トガラスの前面に向かって下方から上方に空気を斜めに
    吹付けることにより、フロントガラスに付着する雨水を
    除去しうることを特徴とする請求項1記載の車両。
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Effective date: 20040727