JPH07246963A - 4輪車両の空気入りタイヤ配置構造 - Google Patents

4輪車両の空気入りタイヤ配置構造

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JPH07246963A
JPH07246963A JP6066612A JP6661294A JPH07246963A JP H07246963 A JPH07246963 A JP H07246963A JP 6066612 A JP6066612 A JP 6066612A JP 6661294 A JP6661294 A JP 6661294A JP H07246963 A JPH07246963 A JP H07246963A
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    • B60C2011/0337Tread patterns characterised by particular design features of the pattern
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特に後輪駆動(FR)の高速車両に好適に採用
でき、駆動時において車両外側に排水でき、ウエット路
面及びドライ路面の双方において優れた走行性能を発揮
する。 【構成】2輪駆動又は4輪駆動輪車両に装着される空気
入りタイヤ1の配置構造であって、全ての空気入りタイ
ヤ1は、トレッド面に、タイヤ軸方向の一方の接地端E
から他方の接地端Eに至りタイヤ赤道に対して同じ向き
で連続してのびる主斜溝10を具える。駆動輪となる空
気入りタイヤ1Aは、車両上方から見たとき、主斜溝1
0の車両の外側となる接地端E1が車両の内側となる接
地端E2に比して車両進行方向の後方に位置する向きに
該主斜溝10を傾けて装着され、2輪駆動車両における
非駆動輪となる空気入りタイヤ1Bは、主斜溝10の車
両の外側となる接地端E1を車両進行方向の前方に位置
する向きに該主斜溝10を傾けて装着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に後輪駆動車両に好
適に採用でき、ウエット路面及びドライ路面の双方にお
いて優れた走行性能を発揮しうる4輪車両の空気入りタ
イヤ配置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の高性能化、高出力化に伴いタイヤ
においても優れた高速走行性能が要求されつつあり、近
年タイヤ巾に対するタイヤ断面高さの比(偏平率)を減
じタイヤ剛性及び構造耐久性等を高めた偏平ラジアルタ
イヤが多用されつつある。
【0003】他方このような偏平ラジアルタイヤにあっ
ては、偏平化による接地面積の増大及び接地圧力の減少
等に原因して、特に降雨時の高速走行においてタイヤと
路面間に水膜が生じやすく、グリップ性を著しく低下す
るなどウエット性能に劣るという傾向にある。
【0004】このために、従来、種々の試みがなされて
おり、例えばトレッド面に設ける溝の形状、割合を工夫
して排水性の向上を計ったり、又トレッドにウエットグ
リップ性のよいゴム組成物を採用したりすることが行わ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来のタイヤ側のみでの対応では未だに満足のいく効
果を得るに至っていない。従って、近年、非対称パター
ンを用いかつこれらの車両への配置位置を特定すること
によりウエット性能を高める検討もなされており、例え
ば特公平3−73481号公報及び特公平4−4679
6号公報のものが提案されている。
【0006】これらはいずれもV字状のトレッド溝を有
する非対称パターンのタイヤを用い、そのV字の頂部を
車両の進行方向の前方に向け、しかもV字の頂部をタイ
ヤ赤道より車両の外側寄りに偏位させて配している。そ
して特に前者のものは、このような構成により、タイヤ
前面の滞水を車両の内側接地域の方へ多く流して外側接
地域への滞水の浸入を防ぎ、外側接地域での接地性を高
めて、ハイドロプレーニングを抑制することが提案され
ている。
【0007】しかしながらこのような構成では、車両が
最もグリップを必要とする旋回時においては、図12に
示すように、旋回における外輪のタイヤToでは、負荷
荷重が増す車両の外側接地域K1が最も排水されて接地
性が高まるとはいえ、内輪タイヤTiでは負荷荷重が増
す内側接地域K2に大な滞水が押し分けられて接地性を
低下することとなる。なお内輪タイヤTiと外輪タイヤ
Toとで負荷荷重を比較した時、外輪側が高くなる。従
って負荷荷重の大きい外輪タイヤToのみ大巾にグリッ
プ力が増大し、逆に負荷荷重の小さい内輪タイヤTiの
グリップ力が減少するため、グリップ性のアンバランス
が過大となり、特にコーナからの加速立上がり時などに
おいて内輪タイヤTiがグリップ力を失い、車両の横す
べり、スピン等を誘発するなど旋回安定性を損ねるとと
もに、制動距離の増大を招くという問題がある。
【0008】本発明は、一方の接地端から他方の接地端
に至り同じ傾斜方向でのびる主斜溝を有するタイヤを用
い、かつこのタイヤの主斜溝の傾斜方向を、駆動輪及び
非駆動輪で夫々特定することを基本として、駆動時にお
いて、滞水を車両の外側接地域側に排水することがで
き、高いドライ性能を維持しつつウエット路面における
直進安定性と旋回安定性とを向上しうる4輪車両の空気
入りタイヤ配置構造の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の4輪車両の空気入りタイヤ配置構造は、空
気入りタイヤを装着し、かつ前輪、後輪の一方を駆動輪
とした2輪駆動又は、4輪を駆動輪とした4輪駆動の4
輪車両に装着される空気入りタイヤのタイヤ配置構造で
あって、全ての空気入りタイヤは、トレッド面に、タイ
ヤ軸方向の一方の接地端から他方の接地端に至りタイヤ
赤道に対して同じ向きで連続してのびかつタイヤ周方向
に隔てて配される主斜溝を具えるとともに、駆動輪とな
る前記空気入りタイヤは、車両上方から見たとき、前記
主斜溝の車両の外側となる接地端が車両の内側となる接
地端に比して車両進行方向の後方に位置する向きに該主
斜溝を傾けて装着され、2輪駆動の4輪車両における非
駆動輪となる空気入りタイヤは、前記主斜溝の車両の外
側となる接地端を車両進行方向の前方に位置する向きに
該主斜溝を傾けて装着されることを特徴としている。
【0010】なお前記主斜溝は、前記トレッド面の中央
域において、タイヤ赤道に対する傾斜角度αを10〜2
0度とすることが好ましく、又トレッド面のショルダ域
において、タイヤ赤道に対する傾き角度βを60〜90
度とすることが好ましい。
【0011】
【作用】空気入りタイヤの主斜溝は、一方の接地端から
外方の接地端に至り同じ傾斜方向でのびるため、主斜溝
間で挟まれる陸部は、リブ状に長く延在し、パターン剛
性を高めて、優れたドライ走行性能を発揮する。特に、
トレッドの中央域での主斜溝の傾斜角度αを10〜20
度、ショルダ域での傾斜角度βを60〜90度とした時
には、前記リブ状陸部は、直進時に負荷荷重が大となる
中央域において円周方向の作用力に近似してのびるとと
もに、旋回時に負荷荷重が大となるショルダ域において
横方向の作用力に近似して延在することとなる。すなわ
ちリブ状陸部が、走行の際の作用力の向きに応じてその
耐力及び剛性を高めるため、直進、旋回を含めたドライ
走行性能をさらに向上できる。
【0012】又このような空気入りタイヤを、前記した
ように、駆動輪側及び非駆動輪側において主斜溝の傾斜
の向きを特定して装着することによって、以後の実施例
の項で説明するごとく、滞水は、駆動時において車両の
外側に向かって排水されることとなる。その結果、旋回
時にあっては、負荷荷重が高くグリップ力が過大傾向に
ある外輪のタイヤにおいて、前記排水の向きによる接地
性の低下によって前記グリップ力が緩和され、逆に内輪
のタイヤにおいてはグリップ性が高まる。従って内輪、
外輪間でのグリップ力の差が減少することとなり、旋回
安定性を大巾に向上しうる。
【0013】又このようなタイヤ配置構造を特にレーシ
ングカーに採用した場合には、車両と路面との間に排水
が浸入するのを抑制でき、車両に作用するダウンフォー
スを向上しうる。これにより直進、旋回双方におけるグ
リップ性能がさらに高まるため、例えばコーナリング限
界速度も大巾に増加でき走破タイムの短縮に役立つ。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、空気入りタイヤ1を装着した、本例では後
輪駆動の4輪車両Aを車両上方から見た略平面図であ
り、又図2は、該空気入りタイヤ1の子午断面を示す。
【0015】図2において空気入りタイヤ1は、トレッ
ド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビー
ドコア5の廻りで折返して係止されるラジアル配列のカ
ーカス6を具え、本例では、タイヤ断面高さHとタイヤ
巾Wとの比H/Wである偏平率を50%程度以下とした
レース用のラジアルタイヤとして形成される。又このカ
ーカス6の半径方向外側かつトレッド部2内方には強靭
なベルト層7が巻装されタイヤ横剛性及びトレッド剛性
を向上させる一方接地巾を拡大し、高速走行性を高めて
いる。
【0016】又前記トレッド部2のトレッド面には、図
3に示すように、トレッド接地縁e、e間をのびかつタ
イヤ円周方向に隔置される主斜溝10が凹設される。
【0017】なお前記トレッド面は、タイヤ赤道CO上
の中央域Pと、その両側の側域Q、Qとからなり、各側
域Qは、トレッド接地縁eに沿うトレッド両端のショル
ダ域Q1、及びショルダ域Q1と前記中央域Pとの間の
中間域Q2を具える。
【0018】又前記中央域Pは、接地巾WTの1/5倍
以上、より好ましくは1/4倍以上の巾L1を有し、又
前記ショルダ域Q1は接地巾WTの1/6倍以上の巾L
2を有する。なお前記トレッド接地縁eとは、タイヤを
JIS等で定まる標準リムにリム組しかつ標準内圧を充
填するとともに標準内圧を負荷した時に、トレッド面が
接地する接地領域Sの両側端を通るタイヤ円周方向の線
であり、又前記接地巾TWは前記接地縁e、e間のタイ
ヤ軸方向の距離である。又このような各域P、Q1、Q
2は、接地巾WTに対して設定される領域であって、例
えばトレッド面の曲率半径及びその曲率の偏曲点位置等
の他の要素によって定まるものではない。
【0019】そして前記主斜溝10は、図3に示すよう
に、一方の前記接地縁e上の接地端Eからタイヤ赤道C
Oをこえて他方の接地縁e上の接地端Eまで連続して滑
らかにのびる略S字状をなし、前記中央域Pを通る中央
溝部10Aと、前記ショルダ域Q1を通る側溝部10B
と、前記中間域Q2を通りかつ前記中央溝部10Aと側
溝部10Bとを円滑に継ぐ中間溝部10Cとから形成さ
れる。
【0020】又前記中央溝部10Aは、その溝中心線n
がタイヤ円周方向に対して10度以上かつ20度以下の
傾斜角度αで傾斜する直線状の主部を具え、本例ではそ
の両端部分は接地端Eに向かってその傾斜角度αを漸増
して湾曲している。なお前記両端部分においても、その
溝中心線nにおける接線の傾きはタイヤ円周方向に対し
て10度〜20度である。すなわち前記中央溝部10A
は、その全長に亘り前記範囲の浅い傾斜角度αで傾斜し
ており、このことにより、タイヤ赤道CO近傍で溜点傾
向となる滞水を効果的に排水しうる。しかも中央溝部1
0Aは傾斜しているため、接地領域S内における溝長さ
を縦溝に比してSec αだけ拡張でき、従来の横溝を設け
ることなく必要な海/陸比をバランスよく確保しうる。
【0021】なお前記傾斜角度αが20度より大の時、
中央域Pでの円周方向のパターン剛性が不十分となり、
直進の際の耐力を損ね、かつ直進性能を低下する。又傾
斜角度αが10度より小の時、水膜への破断効果が劣
り、かつ必要な海/陸比を得るために新たな横溝の形設
が要求されるなどパターン剛性の低下を招き、操縦安定
性を減じることとなる。
【0022】又前記側溝部10Bは、排水の流線に近似
してのびる略円弧状の溝であって、その内端は中間溝部
10Cを介して中央溝部10Aに連なるとともに、タイ
ヤ円周方向に対する傾斜角度βを漸増させてのびる外端
は、本例では、前記接地縁eを横切りかつトレッド縁で
開口する。なお前記傾斜角度βは溝中心線nにおける接
線のタイヤ円周方向に対する角度であって、該傾斜角度
βは側溝部10Bの全長に亘って60度以上かつ90度
以下の範囲に設定される。なお本例では内端における傾
斜角度βを60度程度及び接地端Eにおける傾斜角度β
を90度程度としている。
【0023】このように側溝部10Bは形成されるた
め、中央溝部10A及び中間溝部10Cを通る水を流線
に沿って効果的に排水しうる。しかも前記リブ部11が
ショルダ域Q1においてタイヤ軸方向にのびるため、旋
回時の横力に対する耐力が増し、旋回性能を高めうると
ともに操縦安定性を向上しうる。
【0024】又前記排水性をより高めるために、少なく
とも側溝部10Bの溝巾を接地端Eに向かって漸増する
一方、前記主斜溝10間かつショルダ域Q1には、前記
側溝部10Bと同角度で傾きかつ外端がトレッド縁で開
口する独立した副斜溝12を1本もしくは2本形成して
いる。なお副斜溝12の内端は、例えばショルダ域Q1
を通って中間域Q2内で終端している。
【0025】そして本発明では、駆動輪となる空気入り
タイヤ(駆動輪タイヤ)1Aは、図1に示すように、車
両上方から見たとき、前記主斜溝10の車両外側となる
接地端E1が車両の内側となる接地端E2に比して車両
進行方向Fの後方に位置する向きに、前記主斜溝10を
傾けて装着されるとともに、非駆動輪となる空気入りタ
イヤ(非駆動輪タイヤ)1Bは、車両外側の接地端E1
が内側の接地端E2に比して進行方向Fの前方に位置す
る向きに、前記主斜溝10を傾けて装着している。
【0026】ここで図4に示すように、駆動走行時、駆
動輪タイヤ1Aのトレッド面速度V1Aは、路面とのス
リップ分だけ路面速度VOより大となり、非駆動輪タイ
ヤ1Bのトレッド面速度V1Bは、逆にスリップ分路面
速度VOより小となる。なお、路面速度とは車両に対す
る路面の相対速度であり、又トレッド面速度とは車両に
対するトレッド面の相対速度である。
【0027】この時図5の各タイヤ1A、1Bの路面上
の接地面PA、PBを用いて説明するように、駆動側の
接地面PAにおいては、路面及び路面上の水はタイヤ1
Aに対して相対的に前方に移動することとなり、その結
果、水は主斜溝10を通って車両の外側に向かって排出
される。又非駆動側の接地面PBにおいては、タイヤ1
Bに対して相対的に後方移動し、同様に水は主斜溝10
を通って車両の外側に排出される。従って接地面PA、
PBの車両内側の水量が減じ、車両内側の接地性を外側
に比して向上しうる。その結果、ウエット路面での直進
時、通常のグリップ性能を発揮する一方、旋回時におい
ては、外輪のタイヤと内輪のタイヤとの間のグリップ力
の差が減じられ、旋回安定性が大巾に向上するととも
に、車両全体の総グリップ力も向上し旋回性能をさらに
高めうる。
【0028】特にレーシングカーにおいては、この外側
への排水により、車両下に排水が浸入するのを抑制で
き、車両へのダウンフォースを高め、直進、旋回双方に
おけるグリップ性能を向上しうる。なおフォーミュラー
カー等に代表されるごとき空気力学を導入した近年のレ
ーシングカーにおいては、高速走行時の車両下の空気流
れは、いわゆるグランドエフェクトと呼ばれるダウンフ
ォース(車両を路面におさえ付ける力)を発生する効果
を発揮し、特に車両下面と路面との距離を適正に保こと
が、前記ダウンフォース発生に極めて重要となる。従っ
て、本願のタイヤ配置を採用することによって、排水が
車両下に浸入して前記距離が変化するのを抑制するとと
もに、前記排水の一部が露状となり、車両下の空気流れ
を阻害するのを防止し、ダウンフォースを高めうる。
【0029】又制動時においては、図6に示すように、
駆動輪タイヤ1A及び非駆動輪タイヤ1Bは、夫々スリ
ップ分だけ各トレッド面速度V2A、V2Bが路面速度
Voよりも相対的に小となり、その結果、図7に示すよ
うに、駆動輪タイヤ1Aでは車両の内側に向かって排水
されるとともに、非駆動輪タイヤ1Bでは、外側に向か
って排水される。
【0030】従って旋回時、少なくとも非駆動輪側にお
いて、同様に内輪、外輪との間のグリップ力が緩和され
るため、旋回安定性が高まり、又制動距離を減少しう
る。
【0031】又表1において、例えばF3000仕様の
フォーミュラーカーを用いて鈴鹿サーキット(1周5.
86km)をテスト走行した時のタイヤのスリップ量を示
す。テストは、排気量(3000cc)、最大馬力(5
00HP)、駆動形式(後輪駆動)、車重(540kg
w)、前輪荷重(110kgw/1輪)、後輪荷重(16
0kgw/1輪)、タイヤサイズ(前輪:220/620
R13、後輪:340/620R13)、タイヤ内圧
(120kpa)の条件のもとで走行し、タイヤ回転パ
ルス及びエンジン回転数×ギヤレシオからタイヤのスリ
ップ量(cm/秒)を求め、この時の各速度域ごとのスリ
ップ量の平均値を示したものである。なお表中「+」は
トレッド面速度が路面速度より大を示し、「−」は小を
示している。
【0032】
【表1】
【0033】表1に示すように、駆動輪タイヤ1Aにお
いては、駆動時及び制動時のスリップ量の絶対値はあま
り変化せず、すなわち排水性があまり変化しないが、非
駆動輪タイヤ1Bにおいては、制動時のスリップ量の絶
対値が駆動時に比して高まるなど、該タイヤ1Bの排水
性が増大する。その結果、特に後輪駆動の車両では、後
輪となる駆動輪タイヤ1Aの排水への負担を大巾に軽減
し、駆動輪タイヤ1Aの接地性が高まり、制動性能が大
巾に向上される。
【0034】又図8a、bに、前記空気入りタイヤ1を
前輪駆動の4輪車両に配置した際の駆動時及び制動時に
おける排水方向を示すとともに、図9a、bに、空気入
りタイヤ1を4輪駆動の4輪車両に配置した際の駆動時
及び制動時における排水方向を示す。
【0035】同図に示すように、前輪駆動車両及び4輪
駆動車両の双方において、排水方向は、後輪駆動車両と
同様、駆動時に車両外側に向き、前述したごとくダウン
フォースの向上効果を発揮するとともに、旋回時におけ
る外輪と内輪との間のグリップ差が減じられ、旋回安定
性を大巾に向上する。
【0036】なお制動時における排水方向は、前輪駆動
車両では、前輪のタイヤで車両内側に向き、4輪駆動車
両では、前輪及び後輪のタイヤで車両内側に向くことと
なる。しかしながら一般道路における高速走行、又サー
キット等における高速走行においても、制動時の排水性
は駆動時よりその重要性が低く、又後述する具体例での
テスト結果によっても、駆動輪については、駆動時の特
性を重視した場合の方が、トータル走行性能(ラップタ
イム)の向上に大きく寄与しうることが確かめられてい
る。
【0037】又図10に、本願で用いうる空気入りタイ
ヤ1のさらに好ましいトレッドパターンの一例をしめ
す。図のようにトレッドパターンは、タイヤ配置におい
て車両内側となる側域Q、例えばショルダ域Q1にタイ
ヤ円周方向にのびる縦溝13を形成し、車両内側の接地
性を向上している。
【0038】又図11に、本願で用いうる空気入りタイ
ヤ1のさらに好ましいトレッドパターンの一例をしめ
す。図のようにトレッドパターンは、タイヤ配置におい
て車両内側となる側域Q、例えばショルダ域Q1及び中
間域Q2に夫々タイヤ円周方向にのびる2本の縦溝13
を形成し、車両内側の接地性をさらに向上している。
【0039】(具体例)図3に示すトレッドパターンを
なすタイヤを表1に示すタイヤ配置に基づき、後輪駆動
車両、前輪駆動車両、4輪駆動車両に夫々装着するとと
もに、表2に示す走行条件により実車走行した時のラッ
プタイムを夫々比較した。
【0040】
【表2】
【0041】表2に示すように、本願のタイヤ配置は、
特に後輪駆動車両における高速走行性能の向上に最も大
きく貢献できる。
【0042】
【発明の効果】本発明は叙上のごとく構成しているた
め、ドライ性能を維持しつつ高いウェット性能を発揮し
うる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤ配置構造の一実施例を示す車両
上方から見た略平面図である。
【図2】それに用いる空気入りタイヤの一実施例を示す
子午断面図である。
【図3】そのトレッドパターンを示す展開図である。
【図4】駆動時のタイヤのスリップ状態を示す略図であ
る。
【図5】駆動時の排水方向を説明する略図である。
【図6】制動時のタイヤのスリップ状態を示す略図であ
る。
【図7】制動時の排水方向を説明する略図である。
【図8】a、bは前輪駆動車両における、駆動時及び制
動時の夫々の排水方向を示す線図である。
【図9】a、bは4輪駆動車両における、駆動時及び制
動時の夫々の排水方向を示す線図である。
【図10】本発明に用いるタイヤのトレッドパターンの
他の実施例を示す展開図である。
【図11】本発明に用いるタイヤのトレッドパターンの
他の実施例を示す展開図である。
【図12】従来技術を説明するための略線図である。
【符号の説明】
1、1A、1B 空気入りタイヤ 10 主斜溝 CO タイヤ赤道 E、E1、E2 接地端 P 中央域 Q1 ショルダ域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気入りタイヤを装着し、かつ前輪、後輪
    の一方を駆動輪とした2輪駆動又は、4輪を駆動輪とし
    た4輪駆動の4輪車両に装着される空気入りタイヤのタ
    イヤ配置構造であって、全ての空気入りタイヤは、トレ
    ッド面に、タイヤ軸方向の一方の接地端から他方の接地
    端に至りタイヤ赤道に対して同じ向きで連続してのびか
    つタイヤ周方向に隔てて配される主斜溝を具えるととも
    に、 駆動輪となる前記空気入りタイヤは、車両上方から見た
    とき、前記主斜溝の車両の外側となる接地端が車両の内
    側となる接地端に比して車両進行方向の後方に位置する
    向きに該主斜溝を傾けて装着され、2輪駆動の4輪車両
    における非駆動輪となる空気入りタイヤは、前記主斜溝
    の車両の外側となる接地端を車両進行方向の前方に位置
    する向きに該主斜溝を傾けて装着されることを特徴とす
    る4輪車両の空気入りタイヤ配置構造。
  2. 【請求項2】前記主斜溝は、前記トレッド面の中央域に
    おいて、タイヤ赤道に対する傾斜角度αを10〜20度
    としたことを特徴とした請求項1記載の4輪車両の空気
    入りタイヤ配置構造。
  3. 【請求項3】前記主斜溝は、前記トレッド面のショルダ
    域において、タイヤ赤道に対する傾斜角度βを60〜9
    0度としたことを特徴とした請求項1、2記載の4輪車
    両の空気入りタイヤ配置構造。
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