JP2000263755A - 転写パッドを用いた曲面印刷方法 - Google Patents

転写パッドを用いた曲面印刷方法

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JP2000263755A
JP2000263755A JP11068877A JP6887799A JP2000263755A JP 2000263755 A JP2000263755 A JP 2000263755A JP 11068877 A JP11068877 A JP 11068877A JP 6887799 A JP6887799 A JP 6887799A JP 2000263755 A JP2000263755 A JP 2000263755A
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JP11068877A
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Hiroshi Miyato
比呂志 宮東
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DAIICHI MEKATETSUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲面である被印刷物にパッド印刷された印刷
イメージに歪みを生じさせることがなく、印刷品質を高
めることができると共に、そのパッド印刷工程の簡素化
を可能とする曲面印刷方法の提供。 【解決手段】 三次元形状である被印刷物と同形の曲面
に施されているサンプルイメージを、その一方向からの
カメラ又はイメージスキャナによる画像入力手段を介し
て、コンピュータの画面上にサンプルデータとして表示
させる第1の工程と、該第1の工程で得たサンプルデー
タを修正して修正画像データを得る第2の工程と、第2
の工程で得た修正画像データを基にしてポジフィルムを
作成する第3の工程と、第3の工程で得たポジフィルム
を基に凹版イメージを作成する第4の工程と、該第4の
工程で得た凹版イメージを、転写パッドを用いて上記被
印刷物の曲面に転写することからなる印刷方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転写パッドを用い
て被印刷面が球形、円筒形、又は円錐形等である曲面印
刷物へパッド印刷する方法であって、特に曲面である被
印刷物にパッド印刷された印刷イメージに歪みを生じさ
せることがなく、印刷品質を高めることができると共
に、そのパッド印刷工程の簡素化を可能とする曲面印刷
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】転写パッドを用いる一般的な印刷方法
は、図8で示すように平面に凹状の版イメージ1を形成
している凹版2上にインキ3を塗布し、このときの余分
なインキ3をドクターブレード4により掻き落して凹状
の版イメージ1内のみにインキ3を残留させる。次いで
その凹版2上に転写パッド5を押圧させて、凹版2上の
版イメージ1を、その転写パッド5に転写させる。かく
して凹版2上の版イメージ1が転写された転写パッド5
を所定の被印刷物6へ押し当てて、その被印刷物へのイ
メージの転写、つまり印刷を行なうものである。
【0003】上記のように、転写パッド5を使用するパ
ッド印刷法において使用される凹版2は平面であり、こ
の平面に形成されている版イメージ1を、被印刷物6の
平面部位に転写する場合には、その凹版2上の版イメー
ジ1を被印刷物6の平面部位で歪みを生じさせることな
く、転写印刷させることができるが、例えばその被印刷
物6が図9で示すように球体であって、その曲面である
被印刷面に転写印刷を施そうとするときに、平板である
凹版から版イメージを転写してなる転写パッド5をその
被印刷物6曲面に押し当てると、その転写パッド5は、
図9(ロ)で示すように、被印刷物6の曲面形態に追従
して圧縮変形を生る。
【0004】このために被印刷物6の曲面に転写された
印刷イメージ1は、図9(ハ)で示すよう転写パッド表
面の変形に追従した形で歪曲が生じる。この印刷イメー
ジの歪曲は転写パッド5の中央部から、その周囲方向に
沿って歪曲の度合が大きくなり、そのために転写パッド
印刷法による曲面への印刷時には、使用する転写パッド
の形状、大きさ、硬度等、さらにはその印刷時に使用す
る被印刷物の固定治具の向き(角度)等を十分に考慮し
なければならない。
【0005】これらの考慮により、転写パッドを使用す
る曲面印刷時の歪曲を小さくすることが可能であるもの
の、その歪曲を完全に解消することは不可能であった。
つまり転写パッドを使用する上記曲面印刷時の歪曲の発
生を小さくするための従来の転写パッド印刷方法の一例
としてイメージの分割転写印刷法が知られている。
【0006】このイメージ分割転写印刷法は、例えば図
10で示すように、その被印刷物7が自動車用ワイパー
スイッチを操作するに用いられる操作ノブのように、そ
の周面円柱形(円筒形)でありかつその軸方向にテーパ
ー(円錐形)を有する形状であって、その表面(曲面)
に転写印刷されたそれぞれの印刷イメージ8は、図10
で示されるように、被印刷物7に対して、その印刷位
置、仕上り寸法(大きさ)及び各印刷イメージ間のピッ
チ寸法等が指定されているものとする。
【0007】そこで上記の各印刷イメージ8に対応する
凹版を作成する場合、先ずは被印刷物7の形状、大きさ
を示した図面を基にして、図11で示すように各印刷イ
メージ8の配置角度θa,θb,θc,θdを基本とし
てsinθを展開し、図12で示すように各イメージ8
間のピッチ寸法(a),(b),(c),(d)を割出
している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記被印刷物7表面は
テーパ形状(円錐形状)となっていて、その軸方向に沿
って周面の曲率が異なっており、その曲率が小さい程転
写パッドの局所的な歪が生じ易く、さらには転写パッド
全体の圧縮分布が不均一となる。このために各印刷イメ
ージ8は、図13で示すように転写パッド全体の圧縮率
分布図で示すように曲率の小さい方向へ引き寄せられ、
さらに周方向への伸長化と相俟って、結果的には図14
で示すように歪曲を有して外観及び品質的にも良くない
イメージ印刷となる。
【0009】そのため従来では、印刷イメージの歪曲の
発生を抑制するために、印刷イメージを複数に分割する
と共に、各印刷イメージに対応するそれぞれの版イメー
ジを、作成して一回の転写パッド印刷において極力小さ
な展開角度で部分印刷を行なっているものであるがかく
して分割された各印刷イメージ8を使用する分割印刷方
法であっても前述の理由によって、各印刷イメージ8に
は多少の歪曲が生じ、さらには各印刷イメージ間のピッ
チ寸法も伸長化する。上記のイメージを分割して転写パ
ッドで印刷する従来の印刷方法では、各分割イメージ毎
に転写印刷を行なわなければならず、このために各分割
イメージ毎の印刷用凹版を複数用意しなければならず、
また各分割イメージ毎に転写印刷しなければならないこ
とから印刷工程が大幅に増大する等のことで印刷作業性
が悪く、また印刷経済性も低下するという問題点があっ
た。
【0010】本発明は、かかる従来の転写パッドを使用
する曲面印刷の問題点に着目してなされたもので、被印
刷物の曲面と同形の曲面に施されているサンプルイメー
ジを、そのサンプルイメージの一方向(正面)から撮像
して、投影形態のサンプルデータを画面上で得、このサ
ンプルデータを基にして歪曲補正を有する修正画像とな
し、該修正画像データを基にして形成した凹版イメージ
を、転写パッドを用いて被印刷物の曲面に転写させるよ
うにして、結果的に被印刷物の曲面で歪曲を生じない印
刷イメージを転写することができる転写パッドを用いた
曲面印刷方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1では、三次元形状である被印刷物と
同形の曲面に施されているサンプルイメージを、その一
方向からのカメラ又はイメージスキャナによる画像入力
手段を介して、コンピュータの画面上にサンプルデータ
として表示させる第1の工程と、該第1の工程で得たサ
ンプルデータを基にして修正画像データを得る第2の工
程と、第2の工程で得た修正画像データを基にしてポジ
フィルムを作成する第3の工程と、第3の工程で得たポ
ジフィルムを基に凹版イメージを作成する第4の工程
と、該第4の工程で得た凹版イメージを、転写パッドを
用いて上記被印刷物の曲面に転写する曲面印刷方法であ
ることを特徴としている。
【0012】また本発明の請求項2では、三次元形状で
ある被印刷物と同形の曲面に施されているサンプルイメ
ージを、その一方向からのカメラ又はイメージスキャナ
によるイメージ入力手段を介して、コンピュータの画面
上にサンプルデータとして表示させる第1の工程と、被
印刷物の曲面に施すべく、予め用意されている版下イメ
ージを上記コンピュータの画面上に版下データとして表
示させる第2の工程と、第1の工程で得たサンプルデー
タと、第2の工程で得た版下データを比較して、版下デ
ータをサンプルデータの投影形態に対比修正して、修正
画像データを得るための第3の工程と、第3の工程で得
た修正画像データを基にしてポジフィルムを作成する第
4の工程と、第4の工程で得たポジフィルムを基に凹版
イメージを作成する第5の工程と、該第5の工程で得た
凹版イメージを、転写パッドを用いて上記被印刷物の曲
面に転写する曲面印刷方法であることを特徴としてい
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図面に示す実施の
形態に基いて詳細に説明する。
【0014】図1、図2は、上記図10で示しているよ
うに、自動車用ワイパースイッチの操作ノブである被印
刷物のサンプル10に施されているイメージ8を、その
イメージ8の真正面に、デジタルカメラ11の光軸12
が一致するようにして撮影し、その時の撮影画像13を
図2で示す。この撮影画像13は、カメラ11の光軸1
2に接近する位置ある画像部分は歪みが少ないが、その
光軸12と遠ざかっている画像部分では歪みが大きくな
り、特に撮影画像13の上下両側端部においては、上下
方向に押しつぶされた形状の歪みとなっている。
【0015】この撮影画像13を、例えば図3で示すよ
うにデジタルカメラ11等のイメージ入力手段を介して
コンピュータの表示画面14上で二値化してサンプルデ
ータ15として表示させる第1の工程を行った後、該同
一のコンピュータの表示画面14上で予め用意されてい
る版下シート等を基にして版下データ16を表示させる
第2の工程を行う。次に図4で示すようにサンプルデー
タ15の形態と版下データ16の形態を重ね合せて両デ
ータの比較を行なう。このときサンプルデータ15の形
態と版下データ16の形態との間には、図4で示すよう
に形態的にずれが生じるために、その版下データ16の
形態を上記サンプルデータ15の形態に接近するよう
に、その版下データ16の形態を修正する第3の工程を
行う。
【0016】そこで、この版下データ16の形態修正を
行なうための手段としては、図5で示すように、版下デ
ータ16の文字太さ、マークの太さ等は基本的に一定と
なるようにして、その版下データ16の形態を、投影の
形態を有するサンプルデータ15の形態(輪郭)に一致
させるようにして両データのずれを、コンピュータ画面
上のアートワークで順次修正し、最終的には図6で示す
ように、版下データ16をサンプルデータ15の投影の
形態に整えた修正画像データ16Aをコンピュータの画
面上で作成する。
【0017】このようにしてサンプルデータ15を基に
して版下データ16を適正に補正した形態の修正画像デ
ータ16Aを基にしてポジフィルムを作成する第4の工
程を行った後、このポジフィルムを基にして周知の凹版
製作手段により、例えば図7で示す如く歪曲が適正に補
正されてなる形態の凹版イメージ17を作成する第5の
工程を行う。
【0018】なお上記実施の形態では、サンプルイメー
ジをコンピュータに取り込む画像入力手段としてカメラ
を使用したが、このカメラにあっては、スチールカメ
ラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ等を用いて画像入力
させることができる。またこのカメラによる画像入力手
段の外にイメージスキャナを用いることができ、上記い
ずれの画像入力手段でも、本発明の目的を有効に達成す
ることができる。
【0019】また上記の実施の形態にあっては、コンピ
ュータの画面上でサンプルデータ15と版下データ16
とを比較して、歪曲を適正に補正した形態の修正画像デ
ータ16Aを得ているが、その歪曲の補正時において、
例えばこの種の補正の熟練者又は経験者であれば、強い
て版下データ16との比較を必要とすることなく、サン
プルデータ15の歪曲補正を行なうことも可能である。
【0020】従ってこの場合は上記第2の工程を省い
て、第1の工程で得たサンプルデータ表示を基にして修
正画像データを得ることができるので、工程の削減に伴
う印刷の迅速化と経済性が高められる。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明の転写パッドを用い
た曲面印刷方法によれば、サンプルイメージをカメラ、
イメージスキャナ等の画像入力手段を介してコンピュー
タに入力させ、この入力をデータをコンピュータ画面上
で歪曲補正を行なって適正な歪曲を有する修正画像デー
タを得、この修正画像データを基にして印刷用凹版を作
成しているので、表面が球面、曲面である被印刷物の表
面に対して、転写パッドを用いて転写印刷するに適した
印刷用凹版の作成が容易であって、製版コストの削減が
可能であると共に印刷工程の削減も可能となり、また上
記球面又は曲面の表面に、版下イメージに対応する精度
の高い印刷を行なうことができ、品質に優れたパッド印
刷が可能となる等の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明よりなる実施の形態であって、カメラに
よるサンプルイメージの撮影時を示した説明図。
【図2】本発明よりなる実施の形態であるサンプルイメ
ージの説明図。
【図3】図2のサンプルイメージをコンピュータ画面に
入力して二値化したサンプルデータの説明図。
【図4】サンプルデータと版下データの比較説明図。
【図5】版下データの修正(補正)時を示した説明図。
【図6】修正が終えた修正画像データの説明図。
【図7】修正画像データに基いて作成した凹版イメージ
の説明図。
【図8】従来の転写パッド印刷工程を示し、(イ)は版
へのインキ塗布時を示し、(ロ)は転写パッドへの転写
時を示し、(ハ)は被印刷物への転写を示した説明図。
【図9】従来の転写パッド印刷工程を示し、(イ)は球
体へのパッド印刷時を示した斜視図、(ロ)はその側面
説明図、(ハ)はパッド印刷の形態を示した平面図。
【図10】従来のスイッチノブに施されている画像を示
した説明図。
【図11】従来の被印刷物断面でのイメージ割り付け角
度を示した説明図。
【図12】図10におけるイメージの展開を示した説明
図。
【図13】三次元被印刷物へのパッド印刷時のイメージ
歪曲方向を示した説明図。
【図14】図13により歪曲を生じたイメージ印刷の説
明図。
【符号の説明】
10…サンプル 11…デジタルカメラ 12…光軸 13…撮影画像 14…表示画面 15…サンプルデータ 16…版下データ 16A…修正画像データ 17…凹版イメージ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元形状である被印刷物と同形の曲面
    に施されているサンプルイメージを、その一方向からの
    カメラ又はイメージスキャナによる画像入力手段を介し
    て、コンピュータの画面上にサンプルデータとして表示
    させる第1の工程と、該第1の工程で得たサンプルデー
    タを基にして修正画像データを得る第2の工程と、第2
    の工程で得た修正画像データを基にしてポジフィルムを
    作成する第3の工程と、第3の工程で得たポジフィルム
    を基に凹版イメージを作成する第4の工程と、該第4の
    工程で得た凹版イメージを転写パッドを用いて上記被印
    刷物の曲面に転写することを特徴とする転写パッドを用
    いた曲面印刷方法。
  2. 【請求項2】 三次元形状である被印刷物と同形の曲面
    に施されているサンプルイメージを、その一方向からの
    カメラ又はイメージスキャナによるイメージ入力手段を
    介して、コンピュータの画面上にサンプルデータとして
    表示させる第1の工程と、被印刷物の曲面に施すべく、
    予め用意されている版下イメージを上記コンピュータの
    画面上に版下データとして表示させる第2の工程と、第
    1の工程で得たサンプルデータと、第2の工程で得た版
    下データを比較して、版下データをサンプルデータの投
    影形態に対比修正して、修正画像データを得るための第
    3の工程と、第3の工程で得た修正画像データを基にし
    てポジフィルムを作成する第4の工程と、第4の工程で
    得たポジフィルムを基に凹版イメージを作成する第5の
    工程と、該第5の工程で得た凹版イメージを転写パッド
    を用いて上記被印刷物の曲面に転写することを特徴とす
    る転写パッドを用いた曲面印刷方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105730037A (zh) * 2014-12-10 2016-07-06 比亚迪股份有限公司 平面图案的制取方法、钢板图案的加工方法和钢板
JP2021014094A (ja) * 2019-07-16 2021-02-12 株式会社Screenホールディングス 継ぎ目補正方法および継ぎ目補正装置

Cited By (3)

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CN105730037A (zh) * 2014-12-10 2016-07-06 比亚迪股份有限公司 平面图案的制取方法、钢板图案的加工方法和钢板
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