JPH02136979A - 絵柄フィルム歪補正方法 - Google Patents
絵柄フィルム歪補正方法Info
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- JPH02136979A JPH02136979A JP63290891A JP29089188A JPH02136979A JP H02136979 A JPH02136979 A JP H02136979A JP 63290891 A JP63290891 A JP 63290891A JP 29089188 A JP29089188 A JP 29089188A JP H02136979 A JPH02136979 A JP H02136979A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は絵柄フィルム歪補正方法、特に三次元曲面を有
する成形物に絵柄、文字等を付与する場合に用いる絵柄
フィルム歪補正方法に関する。
する成形物に絵柄、文字等を付与する場合に用いる絵柄
フィルム歪補正方法に関する。
近年、射出成形と同時に印刷フィルムを型の中に入れて
インクだけを成形物に転写させる射出同時絵付法が普及
している。
インクだけを成形物に転写させる射出同時絵付法が普及
している。
第1図はこのような射出同時絵付法を行う装置の基本的
構成を示す図である。供給ロール]−には転写フィルム
2が巻かれている。この転写フィルム2は、シリンダ3
に接続されたヒータ4を通り、雄型5と雌型6との間を
通って巻取りロール7で巻取られる。転写フィルム2に
は、成形品に転写すべき絵柄や文字等が予め印刷されて
いる。この絵柄や文字等を型に位置合わせし、雄型5を
雌型6に押付けるか、あるいは雌型6から吸引を行うと
、転写フィルム2はヒータ4によって加熱されて伸びや
すくなっているため、雌型6の型に沿って変形する。こ
うして、雄型5から樹脂を注入すれば、射出成形時に成
形物に転写フィルムの絵柄、文字等が転写される。
構成を示す図である。供給ロール]−には転写フィルム
2が巻かれている。この転写フィルム2は、シリンダ3
に接続されたヒータ4を通り、雄型5と雌型6との間を
通って巻取りロール7で巻取られる。転写フィルム2に
は、成形品に転写すべき絵柄や文字等が予め印刷されて
いる。この絵柄や文字等を型に位置合わせし、雄型5を
雌型6に押付けるか、あるいは雌型6から吸引を行うと
、転写フィルム2はヒータ4によって加熱されて伸びや
すくなっているため、雌型6の型に沿って変形する。こ
うして、雄型5から樹脂を注入すれば、射出成形時に成
形物に転写フィルムの絵柄、文字等が転写される。
第2図は、上述の方法によって成形物8に転写フィルム
2による転写を行った状態を示した図である。三次元の
成形物の上面に文字が転写された印刷成形品9ができる
が、この印刷面は実際には第3図のように歪んだものと
なる。これは、転写フィルム2が伸びるためである。
2による転写を行った状態を示した図である。三次元の
成形物の上面に文字が転写された印刷成形品9ができる
が、この印刷面は実際には第3図のように歪んだものと
なる。これは、転写フィルム2が伸びるためである。
このような歪みを補正するために、従来は、とりあえず
第3図に示すような歪んだ絵柄、文字等をもった印刷成
形品9を試作し、この試作品の印刷の歪量を手作業で測
定し、もともとの絵柄、文字等が描かれた版下を修正す
るという作業を行っている。修正した版下に基づいて更
に試作品を作成し、歪量を測定して修正を行うという作
業を繰返して最終的に使用する版下を得ている。
第3図に示すような歪んだ絵柄、文字等をもった印刷成
形品9を試作し、この試作品の印刷の歪量を手作業で測
定し、もともとの絵柄、文字等が描かれた版下を修正す
るという作業を行っている。修正した版下に基づいて更
に試作品を作成し、歪量を測定して修正を行うという作
業を繰返して最終的に使用する版下を得ている。
しかしながら、従来の手作業による歪補正では、手間と
時間がかかるためコストが高くなるとともに、良好な版
下の作成が非常に困難である。たとえば1關の方眼パタ
ーンを用いて300X300mmの大きさの成形品につ
いての歪み補正を千作業で行った場合、方眼の交点座標
の数が9万点にも及び、人手によってこれを入力するこ
とは非常に困難である。方眼の眼を荒くして交点数を減
らすこともできるが、精度が低下するため、高品質な補
正を行うことができない。
時間がかかるためコストが高くなるとともに、良好な版
下の作成が非常に困難である。たとえば1關の方眼パタ
ーンを用いて300X300mmの大きさの成形品につ
いての歪み補正を千作業で行った場合、方眼の交点座標
の数が9万点にも及び、人手によってこれを入力するこ
とは非常に困難である。方眼の眼を荒くして交点数を減
らすこともできるが、精度が低下するため、高品質な補
正を行うことができない。
そこで本発明は、短時間に高品質な補正を行うことがで
き、しかも立体的な成形品に対しても十分適用すること
のできる絵柄フィルム歪補正方法を提供することを目的
とする。
き、しかも立体的な成形品に対しても十分適用すること
のできる絵柄フィルム歪補正方法を提供することを目的
とする。
本発明は、複数の基準点をもった基準パターンが形成さ
れた二次元の絵柄フィルムを成形品に合わせて三次元立
体状に成形したときに、基準パターンが歪むことにより
成形品表面に得られる歪パターンをn枚の投影平面に投
影し、各投影平面ごとに得られるn個の投影歪パターン
をそれぞれ別個にn個の第1座標系に入力する段階と、
成形品に付与した状態の絵柄をn枚の各投影平面に投影
し、この投影された各絵柄を被補正絵柄としてそれぞれ
対応するn個の第1座標系に入力し、同一座標系上で各
投影歪パターンに重ねる段階と、 基準パターンを、n個の第2座標系上で定義する段階と
、 基準パターンにおける基準点と投影歪パターンにおける
基準点との対応関係に基づいて、第1座標系上の絵柄の
写像をこれに対応する第2座標系上に求める作業を、n
組の座標系対について行う段階と、 n個の第2座標系上に求まったn個の写像を接続して、
1枚の補正絵柄として出力する段階と、により、絵柄フ
ィルムの歪補正を行うようにしたものである。
れた二次元の絵柄フィルムを成形品に合わせて三次元立
体状に成形したときに、基準パターンが歪むことにより
成形品表面に得られる歪パターンをn枚の投影平面に投
影し、各投影平面ごとに得られるn個の投影歪パターン
をそれぞれ別個にn個の第1座標系に入力する段階と、
成形品に付与した状態の絵柄をn枚の各投影平面に投影
し、この投影された各絵柄を被補正絵柄としてそれぞれ
対応するn個の第1座標系に入力し、同一座標系上で各
投影歪パターンに重ねる段階と、 基準パターンを、n個の第2座標系上で定義する段階と
、 基準パターンにおける基準点と投影歪パターンにおける
基準点との対応関係に基づいて、第1座標系上の絵柄の
写像をこれに対応する第2座標系上に求める作業を、n
組の座標系対について行う段階と、 n個の第2座標系上に求まったn個の写像を接続して、
1枚の補正絵柄として出力する段階と、により、絵柄フ
ィルムの歪補正を行うようにしたものである。
また本発明は、複数の基準点をもった基準パターンが形
成された二次元の絵柄フィルムを成形品に合わせて三次
元立体状に成形したときに、基準パターンが歪むことに
より成形品表面に得られる歪パターンを、成形品を内包
する円柱投影面あるいは球状投影面に投影し、この投影
面を展開することにより二次元の投影歪パターンを得て
、これを第1座標系に入力する段階と、 成形品に付与した状態の絵柄を前回と同じ投影面に投影
し、この投影面を展開することにより得られる二次元の
被補正絵柄を第1座標系に入力し、同一座標系上で投影
歪パターンに重ねる段階と、基準パターンを、第2座標
系上で定義する段階と、 基準パターンにおける基準点と投影歪パターンにおける
基準点との対応関係に基づいて、第1座標系上の絵柄の
写像を第2座標系上に求める段階と、 第2座標系上に求まった写像を補正絵柄として出力する
段階と、 により、絵柄フィルムの歪補正を行うようにしたもので
ある。
成された二次元の絵柄フィルムを成形品に合わせて三次
元立体状に成形したときに、基準パターンが歪むことに
より成形品表面に得られる歪パターンを、成形品を内包
する円柱投影面あるいは球状投影面に投影し、この投影
面を展開することにより二次元の投影歪パターンを得て
、これを第1座標系に入力する段階と、 成形品に付与した状態の絵柄を前回と同じ投影面に投影
し、この投影面を展開することにより得られる二次元の
被補正絵柄を第1座標系に入力し、同一座標系上で投影
歪パターンに重ねる段階と、基準パターンを、第2座標
系上で定義する段階と、 基準パターンにおける基準点と投影歪パターンにおける
基準点との対応関係に基づいて、第1座標系上の絵柄の
写像を第2座標系上に求める段階と、 第2座標系上に求まった写像を補正絵柄として出力する
段階と、 により、絵柄フィルムの歪補正を行うようにしたもので
ある。
本発明によれば、まず基準パターンの印刷された絵柄フ
ィルムが成形品に合わせて成形される。
ィルムが成形品に合わせて成形される。
この結果、絵柄フィルム上のパターンは歪むことになる
。この歪パターンは所定の投影面に投影され、投影歪パ
ターンが得られる。複数の投影平面を用いれば複数の投
影歪パターンが得られる。円柱投影面や球状投影面を用
いて投影後にこれらの投影面を展開すれば、単一の投影
歪パターンが得られる。いずれにせよ、得られた投影歪
パターンは第1座標系上において、歪みない正規の絵柄
に重ね合わされる。一方、正規の基準パターンが第2座
標系上に作成される。そして両座種糸に作成された両パ
ターンのそれぞれ対応する基準点の位置関係に基づいて
、第1座標系上の絵柄の写像が第2座標系上に求められ
る。複数の投影歪パターンを用いた場合には、複数の写
像が求められるが、これらを接続することにより1つの
合成写像を得ることができる。こうして得られた写像が
、絵柄フィルムに印刷される。絵柄フィルム上の絵柄は
そのままでは歪んでいるが、絵柄フィルムを成形品に合
わせて成形すれば、絵柄フィルムが歪むがわりに付与さ
れた絵柄は歪みのない正規のものとなる。
。この歪パターンは所定の投影面に投影され、投影歪パ
ターンが得られる。複数の投影平面を用いれば複数の投
影歪パターンが得られる。円柱投影面や球状投影面を用
いて投影後にこれらの投影面を展開すれば、単一の投影
歪パターンが得られる。いずれにせよ、得られた投影歪
パターンは第1座標系上において、歪みない正規の絵柄
に重ね合わされる。一方、正規の基準パターンが第2座
標系上に作成される。そして両座種糸に作成された両パ
ターンのそれぞれ対応する基準点の位置関係に基づいて
、第1座標系上の絵柄の写像が第2座標系上に求められ
る。複数の投影歪パターンを用いた場合には、複数の写
像が求められるが、これらを接続することにより1つの
合成写像を得ることができる。こうして得られた写像が
、絵柄フィルムに印刷される。絵柄フィルム上の絵柄は
そのままでは歪んでいるが、絵柄フィルムを成形品に合
わせて成形すれば、絵柄フィルムが歪むがわりに付与さ
れた絵柄は歪みのない正規のものとなる。
以下、本発明を図示する実施例に基づいて説明する。本
発明の特徴は、成形品の表面に形成された歪パターンを
円柱投影面、球状投影面、あるいは複数の投影平面に投
影する点にあるが、ここでは説明の便宜上、まず単一の
投影平面に投影する方法について91〜95で述べ、続
<36において種々の投影面に投影する方法について述
べることにする。
発明の特徴は、成形品の表面に形成された歪パターンを
円柱投影面、球状投影面、あるいは複数の投影平面に投
影する点にあるが、ここでは説明の便宜上、まず単一の
投影平面に投影する方法について91〜95で述べ、続
<36において種々の投影面に投影する方法について述
べることにする。
61 装置の基本構成
第4図(a>は本発明に係る転写フィルム歪補正装置の
構成を示すブロック図、同図(b)はそのうちの歪補正
処理部の詳細図である。歪パターン画像読取装置11は
、歪パターンを画像として入力するための装置であり、
CCDカメラやITVなどで構成される。被補正絵柄入
力装置1.2は、成形品に転写すべき絵柄を入力する装
置であり、フラットスキャナなどの装置を用いることが
できる。
構成を示すブロック図、同図(b)はそのうちの歪補正
処理部の詳細図である。歪パターン画像読取装置11は
、歪パターンを画像として入力するための装置であり、
CCDカメラやITVなどで構成される。被補正絵柄入
力装置1.2は、成形品に転写すべき絵柄を入力する装
置であり、フラットスキャナなどの装置を用いることが
できる。
絵柄は版下または原版情報を用いて入力される。
なお、被補正絵柄入力装置12として、CADシステム
を利用することもできる。この場合、絵柄はCADシス
テムで作成されたデジタルデータがそのまま入力される
。演算処理装置13は、これらの装置から入力したデー
タに基づいて、絵柄の補正を行う装置であり、画像処理
部14と歪補正処理部15とを有する。画像処理部14
は、歪パターン画像読取装置11から入力したパターン
に基づいて、各基準点の位置座標を抽出する機能を有す
るがその動作については後に詳述する。歪補正処理部1
5は、画像処理部14から与えられるデータに基づいて
、被補正絵柄入力装置12から入力した絵柄を補正する
機能を有する。歪補正処理部15には、外部に磁気ディ
スクや磁気テープなどの記憶装置16が接続されており
、−度入力したデータや演算したデータなどを蓄積する
ことができる。記憶装置16は演算処理装置13の内部
に組み込んでもよい。歪補正処理部15で補正された補
正済絵柄は、補正済絵柄出力装置17によって出力され
る。この補正済絵柄出力装置17としては、プロッタ、
ドツトインパクトプリンタ、インクジェットプリンタ、
熱転写プリンタ、フィルムレコーダなどの装置を用いる
ことができる。
を利用することもできる。この場合、絵柄はCADシス
テムで作成されたデジタルデータがそのまま入力される
。演算処理装置13は、これらの装置から入力したデー
タに基づいて、絵柄の補正を行う装置であり、画像処理
部14と歪補正処理部15とを有する。画像処理部14
は、歪パターン画像読取装置11から入力したパターン
に基づいて、各基準点の位置座標を抽出する機能を有す
るがその動作については後に詳述する。歪補正処理部1
5は、画像処理部14から与えられるデータに基づいて
、被補正絵柄入力装置12から入力した絵柄を補正する
機能を有する。歪補正処理部15には、外部に磁気ディ
スクや磁気テープなどの記憶装置16が接続されており
、−度入力したデータや演算したデータなどを蓄積する
ことができる。記憶装置16は演算処理装置13の内部
に組み込んでもよい。歪補正処理部15で補正された補
正済絵柄は、補正済絵柄出力装置17によって出力され
る。この補正済絵柄出力装置17としては、プロッタ、
ドツトインパクトプリンタ、インクジェットプリンタ、
熱転写プリンタ、フィルムレコーダなどの装置を用いる
ことができる。
また、フロッピディスクや磁気テープなどの記憶媒体に
データを一旦出力しておき、これをオフラインで他の出
力装置に伝送することもできる。この場合、補正済絵柄
出力装置17は、各記憶媒体のドライブ装置となる。な
お、歪補正処理部15は、第4図(b)に示すように、
第1座標系18と、第2座標系19と、写像演算装置2
0と、を有するが、その動作については後で詳述する。
データを一旦出力しておき、これをオフラインで他の出
力装置に伝送することもできる。この場合、補正済絵柄
出力装置17は、各記憶媒体のドライブ装置となる。な
お、歪補正処理部15は、第4図(b)に示すように、
第1座標系18と、第2座標系19と、写像演算装置2
0と、を有するが、その動作については後で詳述する。
52 装置の基本動作
ここでは、まず第4図(a)に示す装置全体の動作を説
明する。第2図に示したように、転写フィルム2を成形
物8に合わせて成形すると、絵柄には第3図に示すよう
な歪みが生じる。したがって、たとえば第5図(a)に
示すように、転写フィルム2に正方格子パターンを印刷
しておき、成形物8に合わせて実際に成形すると、転写
フィルム2が伸びるため、同図(b)に示すようにこの
パターンは歪むことになる。実際に成形物を作成せずに
、雌型に吸引して転写フィルム2のみを成形しても同様
である。この転写フィルムの成形の様子は第5図(e)
および(d)の上面図により明瞭に示されている。ここ
では、正方格子パターンを用いた例を示すが、このパタ
ーンは要するに複数の基準点をもった基準パターンであ
れば、どのようなものを用いてもかまわない。一般には
方眼柄、斜交座標の柄、極座標の柄などのパターンが好
ましい。
明する。第2図に示したように、転写フィルム2を成形
物8に合わせて成形すると、絵柄には第3図に示すよう
な歪みが生じる。したがって、たとえば第5図(a)に
示すように、転写フィルム2に正方格子パターンを印刷
しておき、成形物8に合わせて実際に成形すると、転写
フィルム2が伸びるため、同図(b)に示すようにこの
パターンは歪むことになる。実際に成形物を作成せずに
、雌型に吸引して転写フィルム2のみを成形しても同様
である。この転写フィルムの成形の様子は第5図(e)
および(d)の上面図により明瞭に示されている。ここ
では、正方格子パターンを用いた例を示すが、このパタ
ーンは要するに複数の基準点をもった基準パターンであ
れば、どのようなものを用いてもかまわない。一般には
方眼柄、斜交座標の柄、極座標の柄などのパターンが好
ましい。
正方格子パターンの場合には、格子の各交点、すなわち
各正方形の四項点が基準点となる。なお、転写フィルム
の一部に型との位置合わせ用マークをつけておき、成形
時にこの位置合わせ用マークを型に合わせるようにする
と、後の工程での位置合わせが容易になる。
各正方形の四項点が基準点となる。なお、転写フィルム
の一部に型との位置合わせ用マークをつけておき、成形
時にこの位置合わせ用マークを型に合わせるようにする
と、後の工程での位置合わせが容易になる。
オペレータは歪パターン画像読取装置11によって、第
5図(d)に示すような歪パターンを入力する。後述す
るように、この歪パターン画像読取装置11は、具体的
にはビデオカメラなどの装置であり、読取られた画像デ
ータは、画像処理部1−4において、二値化処理、細線
化処理などの画像処理が施されて、各交点(格子点)の
位置が検出される。一方、オペレータは被補正絵柄入力
装置12によって、印刷すべき絵柄の版下または原版か
ら、その絵柄を画像データとして入力する。
5図(d)に示すような歪パターンを入力する。後述す
るように、この歪パターン画像読取装置11は、具体的
にはビデオカメラなどの装置であり、読取られた画像デ
ータは、画像処理部1−4において、二値化処理、細線
化処理などの画像処理が施されて、各交点(格子点)の
位置が検出される。一方、オペレータは被補正絵柄入力
装置12によって、印刷すべき絵柄の版下または原版か
ら、その絵柄を画像データとして入力する。
歪補正処理部15は、画像処理部14で処理されたデー
タ、被補正絵柄入力装置12で入力されたデータ、およ
び予め記憶していた歪みのない正方格子パターンに基づ
いて、補正済絵柄を生成する。この補正済絵柄は補正済
絵柄出力装置によって外部に出力される。
タ、被補正絵柄入力装置12で入力されたデータ、およ
び予め記憶していた歪みのない正方格子パターンに基づ
いて、補正済絵柄を生成する。この補正済絵柄は補正済
絵柄出力装置によって外部に出力される。
続いて、画像処理部14および歪補正処理部15の動作
について章を改めて詳述する。
について章を改めて詳述する。
53 画像処理部の動作
3.1 全体の手順
画像処理部14の動作を第6図の流れ図に示す。
まず、ステップS1において二値化処理が行われる。歪
パターン画像読取装置11から与えられる画像は階調を
もった画像である。たとえば、1つの画素は0〜255
の間のいずれかの濃度値をもったものである。これを二
値化すると、すべての画素は“0”または“1”のいず
れかの値をとることになる。二値化の方法としては、一
般に固定しきい値による二値化と、浮動しきい値による
二値化が知られている。前者は各画素を、固定濃度値(
たとえば全画素の濃度値の平均値)を境に“1”か“0
″かに分ける方法である。後者は境となる濃度値を画像
内の各部で変化させる方法であり、画像読取時に照明に
よる明度分布が生じているような場合に有効である。正
方格子の歪パターンを二値化した例を第7図(a)に示
す。
パターン画像読取装置11から与えられる画像は階調を
もった画像である。たとえば、1つの画素は0〜255
の間のいずれかの濃度値をもったものである。これを二
値化すると、すべての画素は“0”または“1”のいず
れかの値をとることになる。二値化の方法としては、一
般に固定しきい値による二値化と、浮動しきい値による
二値化が知られている。前者は各画素を、固定濃度値(
たとえば全画素の濃度値の平均値)を境に“1”か“0
″かに分ける方法である。後者は境となる濃度値を画像
内の各部で変化させる方法であり、画像読取時に照明に
よる明度分布が生じているような場合に有効である。正
方格子の歪パターンを二値化した例を第7図(a)に示
す。
続いてステップS2において、細線化処理が行われる。
これは、二値化したパターンを線幅が1画素になるよう
に細線化する処理である。このような細線化処理は、た
とえば「画像処理サブルーチン・パッケージ 5PID
ERUSER″SMANUALJ (昭和57年、協
同システム開発株式会社刊)の491頁からに詳述され
ている公知の方法なので、ここでは説明を省略する。第
7図(a)のパターンを細線化した例を同図(b)に示
す。
に細線化する処理である。このような細線化処理は、た
とえば「画像処理サブルーチン・パッケージ 5PID
ERUSER″SMANUALJ (昭和57年、協
同システム開発株式会社刊)の491頁からに詳述され
ている公知の方法なので、ここでは説明を省略する。第
7図(a)のパターンを細線化した例を同図(b)に示
す。
最後にステップS3において、交点追跡処理が行われる
。これは、第7図(b)のように細線化処理されたパタ
ーンから、同図(C)のように交点Vを決定する処理で
ある。第7図(b)に示す細線化処理されたパターンの
拡大図を第8図に示す。ここで円で示されているのが1
つの画素である。このように互いに連結した多数の画素
の中で、どの画素が交点(すなわち格子パターンの格子
点)であるかを決定するのが交点追跡処理である。次に
、この交点追跡処理の詳細を第9図および第10図の流
れ図を参照して説゛明する。
。これは、第7図(b)のように細線化処理されたパタ
ーンから、同図(C)のように交点Vを決定する処理で
ある。第7図(b)に示す細線化処理されたパターンの
拡大図を第8図に示す。ここで円で示されているのが1
つの画素である。このように互いに連結した多数の画素
の中で、どの画素が交点(すなわち格子パターンの格子
点)であるかを決定するのが交点追跡処理である。次に
、この交点追跡処理の詳細を第9図および第10図の流
れ図を参照して説゛明する。
3.2 交点追跡処理
まず、ステップS4において、各画素について連結数の
計算を行う。ここで、ある画素についての連結数とは、
その周囲に別な画素がいくつ存在するかを示す数である
。第11図に示すように、ハツチングを施して示す着目
する画素についての連結数Cは、同図(a)〜(e)の
場合、それぞれ0〜4である。なお、細線化処理が施さ
れているため、周囲の画素は必ず互いに孤立しており、
連結数C−4が最大値となる。この連結数によって、着
目すべき点の属性を次のとおり決定することができる。
計算を行う。ここで、ある画素についての連結数とは、
その周囲に別な画素がいくつ存在するかを示す数である
。第11図に示すように、ハツチングを施して示す着目
する画素についての連結数Cは、同図(a)〜(e)の
場合、それぞれ0〜4である。なお、細線化処理が施さ
れているため、周囲の画素は必ず互いに孤立しており、
連結数C−4が最大値となる。この連結数によって、着
目すべき点の属性を次のとおり決定することができる。
C−0孤立点(例:第8図のa点)
C−1端点 (例:第8図のb点)
C−2連続点(例:第8図の0点)
C−3分岐点(例:第8図の61〜64点)C−4交点
(例:第8図のe点) 次に、ステップS5において、初期追跡開始点の指定を
行う。これは、オペレータが第8図のような表示を見て
、明らかに交点と認識できる点(たとえば点e)を初期
追跡開始点として指定すればよい。オペレータが最初に
この点を指定すれば、ステップS6以降の手順により他
の交点は自動的に決定される。ステップS6では、追跡
開始点および追跡方向が決定される。追跡開始点はいま
の場合、ステップS5で指定した初期追跡開始点となる
。また、追跡方向は、たとえば右方向へと予め定めてお
けばよい。以下の手順では、追跡開始点から右方向へ順
次交点が追跡されてゆくことになる。このような交点追
跡の概念図を第12図に示す。たとえば、追跡開始点が
点S1であったとすると、図の実線矢印の方向に追跡が
行われ、交点S2,33.S4が決定されてゆく。右方
向への追跡が不可能になったら、今度は点S1から図の
破線矢印で示す逆方向への追跡を行うことになる。この
ように横方向へ追跡を行う場合には、右または左方向に
のみ追跡が行われ、上下の縦方向への追跡は行われない
。したがって、たとえば点S5が交点であることが認識
されても、現時点では交点S5への追跡は行われない。
(例:第8図のe点) 次に、ステップS5において、初期追跡開始点の指定を
行う。これは、オペレータが第8図のような表示を見て
、明らかに交点と認識できる点(たとえば点e)を初期
追跡開始点として指定すればよい。オペレータが最初に
この点を指定すれば、ステップS6以降の手順により他
の交点は自動的に決定される。ステップS6では、追跡
開始点および追跡方向が決定される。追跡開始点はいま
の場合、ステップS5で指定した初期追跡開始点となる
。また、追跡方向は、たとえば右方向へと予め定めてお
けばよい。以下の手順では、追跡開始点から右方向へ順
次交点が追跡されてゆくことになる。このような交点追
跡の概念図を第12図に示す。たとえば、追跡開始点が
点S1であったとすると、図の実線矢印の方向に追跡が
行われ、交点S2,33.S4が決定されてゆく。右方
向への追跡が不可能になったら、今度は点S1から図の
破線矢印で示す逆方向への追跡を行うことになる。この
ように横方向へ追跡を行う場合には、右または左方向に
のみ追跡が行われ、上下の縦方向への追跡は行われない
。したがって、たとえば点S5が交点であることが認識
されても、現時点では交点S5への追跡は行われない。
実際には次のような手順で交点追跡が行われる。
まず、ステップS7で交点検出処理が行われる。
いま、第13図(a)において、図の矢印方向に追跡が
行われており、交点aに至るまでの各交点が追跡流であ
るものとする。ここで、「ある交点が追跡流」というこ
とは、ある画素が格子パターンの格子点であることが確
認され、その座標値も確認されており、かつ、格子内で
の位相的位置も確認された状態をいう。位相的位置の確
認は、たとえば第13図(b)において、実線で示すよ
うな交点の連結状態が正しく、破線で示すような連結状
態は誤りであるというような確認である。ステップS7
の交点検出処理は、交点aに連結した3つの交点す、c
、dを検出する処理である。矢印後方の交点は既に追跡
流であるため、交点aに隣接する未追跡交点としては3
つの交点す、c、dが残っており、この3つの交点がス
テップS7で求められるのである。
行われており、交点aに至るまでの各交点が追跡流であ
るものとする。ここで、「ある交点が追跡流」というこ
とは、ある画素が格子パターンの格子点であることが確
認され、その座標値も確認されており、かつ、格子内で
の位相的位置も確認された状態をいう。位相的位置の確
認は、たとえば第13図(b)において、実線で示すよ
うな交点の連結状態が正しく、破線で示すような連結状
態は誤りであるというような確認である。ステップS7
の交点検出処理は、交点aに連結した3つの交点す、c
、dを検出する処理である。矢印後方の交点は既に追跡
流であるため、交点aに隣接する未追跡交点としては3
つの交点す、c、dが残っており、この3つの交点がス
テップS7で求められるのである。
次に、ステップS8で追跡成功か否かを判断する。3つ
の交点のうち、位相幾何学的に中央に位置する交点(こ
の場合、交点C)が次に追跡すべき交点となるが、これ
が追跡交点として適当であるか否かが判断されるのであ
る。すなわち、交点aの次に交点Cを追跡することが適
当かが判断される。これはたとえば、点ae間の距離が
所定の範囲内にあるか否かを判断すればよい。
の交点のうち、位相幾何学的に中央に位置する交点(こ
の場合、交点C)が次に追跡すべき交点となるが、これ
が追跡交点として適当であるか否かが判断されるのであ
る。すなわち、交点aの次に交点Cを追跡することが適
当かが判断される。これはたとえば、点ae間の距離が
所定の範囲内にあるか否かを判断すればよい。
交点Cが適当なものであれば、追跡成功としてステップ
S9において、この交点Cを追跡流の交点として記録す
る。具体的には、追跡流の交点座標を記録するマトリッ
クスを用意し、交点aの座標値の右隣に交点Cの座標値
を記録することになる。このようにマトリックスを用い
れば、交点の位置と位相関係が同時に記録できる。続い
て、ステップSIOで未追跡交点の記録を行う。ここで
、未追跡交点とは、第13図(a)の交点す、 dで
ある。交点追跡は右方向に行われているため、現段階で
は交点す、dは追跡されないが、せっかく交点として認
識されたのであるから、これらの点は交点であるが、ま
だ追跡はしていないという事実を記録しておくのである
。
S9において、この交点Cを追跡流の交点として記録す
る。具体的には、追跡流の交点座標を記録するマトリッ
クスを用意し、交点aの座標値の右隣に交点Cの座標値
を記録することになる。このようにマトリックスを用い
れば、交点の位置と位相関係が同時に記録できる。続い
て、ステップSIOで未追跡交点の記録を行う。ここで
、未追跡交点とは、第13図(a)の交点す、 dで
ある。交点追跡は右方向に行われているため、現段階で
は交点す、dは追跡されないが、せっかく交点として認
識されたのであるから、これらの点は交点であるが、ま
だ追跡はしていないという事実を記録しておくのである
。
こうして、再びステップS7へ戻り、次の3交点e、
f、 gが検出される。以下、この手順を繰り返し
、右方へ右方へと交点追跡がなされる。こうして、第1
3図(C)に示すように、ハツチングを施した交点が追
跡交点として記録され、二重丸で示した交点が未追跡交
点として記録される。X印で示した交点はまだ検出され
ていない。
f、 gが検出される。以下、この手順を繰り返し
、右方へ右方へと交点追跡がなされる。こうして、第1
3図(C)に示すように、ハツチングを施した交点が追
跡交点として記録され、二重丸で示した交点が未追跡交
点として記録される。X印で示した交点はまだ検出され
ていない。
なお、ステップS8で追跡が成功しなかった場合はステ
ップSllにおいて、いままでに追跡方向の逆転が行わ
れたか判断され、逆転がまだであればステップS12に
おいて、追跡方向を逆転しステップS7からの追跡が続
行される。すなわち、第12図の破線矢印に示す方向へ
追跡が行われるのである。追跡が成功せず、かつ、追跡
方向も逆転済である場合には、ステップ313において
、未追跡交点が残っているか否かが判断される。残って
いれば、ステップS6へ戻り、未追跡交点のうちのいず
れか1点を新たな追跡開始点として、追跡が続行される
。すなわち、第13図(e)において、二重丸で示した
交点のいずれか1点が追跡開始点とされ、まず右方向へ
の追跡が行われる。
ップSllにおいて、いままでに追跡方向の逆転が行わ
れたか判断され、逆転がまだであればステップS12に
おいて、追跡方向を逆転しステップS7からの追跡が続
行される。すなわち、第12図の破線矢印に示す方向へ
追跡が行われるのである。追跡が成功せず、かつ、追跡
方向も逆転済である場合には、ステップ313において
、未追跡交点が残っているか否かが判断される。残って
いれば、ステップS6へ戻り、未追跡交点のうちのいず
れか1点を新たな追跡開始点として、追跡が続行される
。すなわち、第13図(e)において、二重丸で示した
交点のいずれか1点が追跡開始点とされ、まず右方向へ
の追跡が行われる。
この追跡によって、今まで未追跡交点(二重丸)であっ
た交点が、追跡済交点(ハツチング)へと変わってゆく
ことになり、同時に今まで検出されていなかった交点(
×印)が検出され新たな未追跡交点として記録される。
た交点が、追跡済交点(ハツチング)へと変わってゆく
ことになり、同時に今まで検出されていなかった交点(
×印)が検出され新たな未追跡交点として記録される。
結局、以後の処理において、交点は未検…交点(X)か
ら未追跡交点(二重丸)を経て、最終的に追跡済交点(
ハツチング)へと順次変わってゆくことになる。こうし
て、未追跡交点がなくなれば、すべての交点が追跡済と
なり、第7図(C)に示すような交点Vの位置座標が求
まる。
ら未追跡交点(二重丸)を経て、最終的に追跡済交点(
ハツチング)へと順次変わってゆくことになる。こうし
て、未追跡交点がなくなれば、すべての交点が追跡済と
なり、第7図(C)に示すような交点Vの位置座標が求
まる。
3.3 交点検出処理
次に、第9図ステップS7の交点検出処理の詳細を第1
0図の流れ図を参照して説明する。前述のように、この
処理は第13図(a)の交点aから、交点す、c、dを
検出する処理である。まず、ステップS14において、
検出方向を決定する。第13図(a)の例において、交
点すを検出するのであれば、上方向が検出方向となる。
0図の流れ図を参照して説明する。前述のように、この
処理は第13図(a)の交点aから、交点す、c、dを
検出する処理である。まず、ステップS14において、
検出方向を決定する。第13図(a)の例において、交
点すを検出するのであれば、上方向が検出方向となる。
そしてステップS15においてその検出方向に1画素分
画素を追跡する。すなわち、画素gが着目される。そし
て、着目した画素の属性が、分岐点(ステップ516)
か、交点か(ステップ517)、端点か(ステップ51
8)、あるいは連続点か(ステップ519)、を判断す
る。(画素を順次追跡しているため、孤立点であること
はない) この属性の判断は、前述したように、ステッ
プS4で求めた各画素の連結数を参照して行うことがで
きる。
画素を追跡する。すなわち、画素gが着目される。そし
て、着目した画素の属性が、分岐点(ステップ516)
か、交点か(ステップ517)、端点か(ステップ51
8)、あるいは連続点か(ステップ519)、を判断す
る。(画素を順次追跡しているため、孤立点であること
はない) この属性の判断は、前述したように、ステッ
プS4で求めた各画素の連結数を参照して行うことがで
きる。
追跡した画素が連続点である限り、ステップS15へ戻
って1画素分の追跡を続けてゆく。第13図(a)の例
では、交点aから点b(この時点では点すが交点である
ことは認識されていない)に向かって上方へ1画素ずつ
追跡が行われることになる。そして、 (1)属性が「交点」である画素が見付かったら(ステ
ップ517)、ステップS21で交点検出と判断する。
って1画素分の追跡を続けてゆく。第13図(a)の例
では、交点aから点b(この時点では点すが交点である
ことは認識されていない)に向かって上方へ1画素ずつ
追跡が行われることになる。そして、 (1)属性が「交点」である画素が見付かったら(ステ
ップ517)、ステップS21で交点検出と判断する。
この場合は、その画素の座標位置がそのまま交点の座標
位置となる。たとえば、第8図のe点は属性が「交点」
であり、この座標位置がそのまま交点の座標位置となる
。
位置となる。たとえば、第8図のe点は属性が「交点」
であり、この座標位置がそのまま交点の座標位置となる
。
(2)属性が「分岐点」である画素が見付かったら(ス
テップ516)、ステップS20において、対となる分
岐点を捜し、両者の平均座標を交点の座標位置とする。
テップ516)、ステップS20において、対となる分
岐点を捜し、両者の平均座標を交点の座標位置とする。
たとえば第8図の61点が属性「分岐点」の点として見
付かったら、これと対となる分岐点d2を捜すことにな
る。これは、たとえば分岐点d1から所定半径以内に存
在する別な分岐点としてd2を捜せばよい。このような
一対の分岐点は元来1つの交点であったと考えられるの
で、線分dld2の中点(両分岐点の平均座標)をもっ
て交点の座標位置とするのである。分岐点の対d3.d
4についても同様である。
付かったら、これと対となる分岐点d2を捜すことにな
る。これは、たとえば分岐点d1から所定半径以内に存
在する別な分岐点としてd2を捜せばよい。このような
一対の分岐点は元来1つの交点であったと考えられるの
で、線分dld2の中点(両分岐点の平均座標)をもっ
て交点の座標位置とするのである。分岐点の対d3.d
4についても同様である。
(3)属性が「端点」である画素が見付かったら(ステ
ップS 18)、ステップS22において、「交点検出
てきず」の判断をする。
ップS 18)、ステップS22において、「交点検出
てきず」の判断をする。
このようにして、隣接する交点の検出が行われる。前述
のように、交点追跡を行う場合、1つの交点について隣
接する3つの交点の検出が行われる。そこで、ステップ
323で全検出方向について終了するまで、ステップS
14からの手順が繰り返され、3つの交点検出がなされ
る。なお、このような交点検出は、あくまでも交点が検
出されていない場合に必要な処理であって、隣接する交
点が追跡済交点あるいは未追跡交点として既に検出され
ている場合には不要な処理である。
のように、交点追跡を行う場合、1つの交点について隣
接する3つの交点の検出が行われる。そこで、ステップ
323で全検出方向について終了するまで、ステップS
14からの手順が繰り返され、3つの交点検出がなされ
る。なお、このような交点検出は、あくまでも交点が検
出されていない場合に必要な処理であって、隣接する交
点が追跡済交点あるいは未追跡交点として既に検出され
ている場合には不要な処理である。
3.4 交点を求める別な手法 I
さて、」二連したように、第7図(a)に示すような二
値化された歪パターンの画像を同図(b)のように細線
化し、さらに交点追跡によって同図(C)のように交点
位置が決定されることになるが、この交点位置を求める
より簡便な別な手法をここで述べておく。この手法では
、細線化や交点追跡といった手順が全く必要ない。第7
図(a)に示す二値化画像から直接交点位置(正確には
、交点位置そのものではなく、交点に準する点の位置で
ある)を求めることができるのである。
値化された歪パターンの画像を同図(b)のように細線
化し、さらに交点追跡によって同図(C)のように交点
位置が決定されることになるが、この交点位置を求める
より簡便な別な手法をここで述べておく。この手法では
、細線化や交点追跡といった手順が全く必要ない。第7
図(a)に示す二値化画像から直接交点位置(正確には
、交点位置そのものではなく、交点に準する点の位置で
ある)を求めることができるのである。
第7図(a)に示すように、二値化された歪パターンの
画像は、白または黒の画素の集合となっている。上述し
た細線化処理は黒い部分の幅を1画素分になるまで狭め
る処理であり、交点追跡処理は更に交点となる黒い画素
の位置を決定する処理であるといえる。いずれも、黒い
画素に着目した処理といえる。ここで説明する別な手法
は、逆に白い画素に着目した処理である。第7図(a)
に示すパターンの拡大図を同図(d)に示す。ここで、
白い部分は多数の白い画素で構成され、黒い部分は多数
の黒い画素で構成されている。いま、それぞれ独立した
白い部分ごとにその幾何的な重心Wを求めると、第7図
(d)に示すように、各白い部分の中央部に重心Wが求
まる。この重心Wの位置座標は、単純な算術演算で求め
ることができる。
画像は、白または黒の画素の集合となっている。上述し
た細線化処理は黒い部分の幅を1画素分になるまで狭め
る処理であり、交点追跡処理は更に交点となる黒い画素
の位置を決定する処理であるといえる。いずれも、黒い
画素に着目した処理といえる。ここで説明する別な手法
は、逆に白い画素に着目した処理である。第7図(a)
に示すパターンの拡大図を同図(d)に示す。ここで、
白い部分は多数の白い画素で構成され、黒い部分は多数
の黒い画素で構成されている。いま、それぞれ独立した
白い部分ごとにその幾何的な重心Wを求めると、第7図
(d)に示すように、各白い部分の中央部に重心Wが求
まる。この重心Wの位置座標は、単純な算術演算で求め
ることができる。
この手法の特徴は、この重心Wを交点Vの代わりに用い
ようという発想にある。第7図(d)に示されているよ
うに、交点Vが格子配列をとるのと同様に、重心Wも格
子配列をとることになる。交点からなる格子と重心から
なる格子との関係を第7図(e)に示す。この図の実線
で示すような交点からなる格子があったとすると、重心
からなる格子は図の破線で示すような格子となる。それ
ぞれの格子点の位置はずれているが、いずれも格子とし
てはほぼ同じ位相情報をもつ。したがって、もとの格子
に歪みがあれば、その格子の重心を連結して作った格子
も同し歪みをもつのである。結局、第7図(d)におけ
る交点Vを求める代わりに、重心Wを求め、これを交点
として取り扱っても支障は生じない。この手法は、演算
が単純なだけでなく、画像読取時に混入するノイズの影
響を受けにくいというメリットがある。
ようという発想にある。第7図(d)に示されているよ
うに、交点Vが格子配列をとるのと同様に、重心Wも格
子配列をとることになる。交点からなる格子と重心から
なる格子との関係を第7図(e)に示す。この図の実線
で示すような交点からなる格子があったとすると、重心
からなる格子は図の破線で示すような格子となる。それ
ぞれの格子点の位置はずれているが、いずれも格子とし
てはほぼ同じ位相情報をもつ。したがって、もとの格子
に歪みがあれば、その格子の重心を連結して作った格子
も同し歪みをもつのである。結局、第7図(d)におけ
る交点Vを求める代わりに、重心Wを求め、これを交点
として取り扱っても支障は生じない。この手法は、演算
が単純なだけでなく、画像読取時に混入するノイズの影
響を受けにくいというメリットがある。
3.5 交点を求める別な手法 ■
上述の方法はいずれも細線化処理を行なった後に交点を
求める方法であるが、ここでは細線化処理をせずに交点
を求めるための方法を説明する。
求める方法であるが、ここでは細線化処理をせずに交点
を求めるための方法を説明する。
第14図(a)は、入力したパターンを細線化する前の
段階のパターンの一部を示す。すなわち、第7図(a)
に示すパターンの部分拡大図に相当する。
段階のパターンの一部を示す。すなわち、第7図(a)
に示すパターンの部分拡大図に相当する。
ここで白丸で表わすのは、各画素である。人間はこのパ
ターンを幅Wの水平方向の線の一部であると認識するこ
とができるが、コンピュータにこれを認識させるために
は、所定のアルゴリズムによる解析を行わねばならない
。
ターンを幅Wの水平方向の線の一部であると認識するこ
とができるが、コンピュータにこれを認識させるために
は、所定のアルゴリズムによる解析を行わねばならない
。
そこでまず、直径Rの円を定義する。ここで、R>Wと
なるように設定する。この円で囲まれた領域をスポット
閉領域と呼ぶことにする。このスポット閉領域を、第1
4図(a)に示すようにパターンの一部に重ね、スポッ
ト閉領域の境界線上あるいはその返戻にある画素を境界
画素として抽出するのである。第14図(b)は、同図
(a)の拡大図である。ここでハツチングで示された画
素が抽出された境界画素である。この例の場合、境界画
素は、G1と02との2つのグループに分かれた分布と
なっている。このように境界画素の分布が2つのグルー
プに分かれた場合には、現在のスポット閉領域は、パタ
ーンの連続点上にあると判断するのである。すなわち、
前述の実施例における第11図(C)と等価である。結
局、この方法の要点は、境界画素の分布におけるグルー
プの数を前述の実施例の連結数Cと等価に扱えばよいの
である。第14図(b)の場合、グループ数は2である
から、連結数C−2の場合と等価に扱えばよい。
なるように設定する。この円で囲まれた領域をスポット
閉領域と呼ぶことにする。このスポット閉領域を、第1
4図(a)に示すようにパターンの一部に重ね、スポッ
ト閉領域の境界線上あるいはその返戻にある画素を境界
画素として抽出するのである。第14図(b)は、同図
(a)の拡大図である。ここでハツチングで示された画
素が抽出された境界画素である。この例の場合、境界画
素は、G1と02との2つのグループに分かれた分布と
なっている。このように境界画素の分布が2つのグルー
プに分かれた場合には、現在のスポット閉領域は、パタ
ーンの連続点上にあると判断するのである。すなわち、
前述の実施例における第11図(C)と等価である。結
局、この方法の要点は、境界画素の分布におけるグルー
プの数を前述の実施例の連結数Cと等価に扱えばよいの
である。第14図(b)の場合、グループ数は2である
から、連結数C−2の場合と等価に扱えばよい。
第14図(C)のスポット閉領域SP3について同様の
判断を行うと、境界画素は1つのグループだけであるの
で、連結数C−,1の場合と等価になり、第11図(b
)に相当する扱いをすればよい。
判断を行うと、境界画素は1つのグループだけであるの
で、連結数C−,1の場合と等価になり、第11図(b
)に相当する扱いをすればよい。
すなわち、端点と判断される。
第14図(d)のスポット閉領域について同様の判断を
行うと、境界画素は4つのグループGl。
行うと、境界画素は4つのグループGl。
G2.G3.G4に分かれるので、連結数C−4の場合
と等価になり、第11図(e)に相当する扱いをすれば
よい。すなわち、交点と判断される。
と等価になり、第11図(e)に相当する扱いをすれば
よい。すなわち、交点と判断される。
第14図(e)のスポット閉領域について同様の判断を
行うと、境界画素は3つのグループGl。
行うと、境界画素は3つのグループGl。
G2.G3に分かれるので、連結数C−3の場合と等価
になり、第11図(d)に相当する扱いをすればよい。
になり、第11図(d)に相当する扱いをすればよい。
すなわち、分岐点と判断される。
以上のようにして、細線化処理を行わずに交点の認識が
可能になる。なお交点の位置は、第14図(d)におい
て、グループG1の画素の重心位置とグループG2の画
素の重心位置とを結ぶ直線と、グループG3の画素の重
心位置とグループG4の画素の重心位置とを結ぶ直線と
の交点PXを求め、これを交点座標とすればよい。
可能になる。なお交点の位置は、第14図(d)におい
て、グループG1の画素の重心位置とグループG2の画
素の重心位置とを結ぶ直線と、グループG3の画素の重
心位置とグループG4の画素の重心位置とを結ぶ直線と
の交点PXを求め、これを交点座標とすればよい。
また、交点から次の交点までの追跡は、第14図(C)
に示すように、1つのスポット閉領域SP1についての
判断が終了したら、スポット閉領域をSF3にまで移動
させて同様の判断処理を繰り返すようにすればよい。ス
ポット閉領域の移動方向は、第14図(b)に示すよう
に、グループG1の画素の重心位置g1とグループG2
の画素の重心位置g2とを結ぶ直線gの方向になるよう
にする。移動ピッチptは、Pt<Rとなるようにオペ
レータが適当な値を指定してやればよい。ただし、p
t <<Rになると、処理に時間がかかり過ぎ好ましく
ない。なお、第14図(e)に分岐点の例を示したが、
細線化処理を行っていないため、理論的には分岐点が現
れることはない。
に示すように、1つのスポット閉領域SP1についての
判断が終了したら、スポット閉領域をSF3にまで移動
させて同様の判断処理を繰り返すようにすればよい。ス
ポット閉領域の移動方向は、第14図(b)に示すよう
に、グループG1の画素の重心位置g1とグループG2
の画素の重心位置g2とを結ぶ直線gの方向になるよう
にする。移動ピッチptは、Pt<Rとなるようにオペ
レータが適当な値を指定してやればよい。ただし、p
t <<Rになると、処理に時間がかかり過ぎ好ましく
ない。なお、第14図(e)に分岐点の例を示したが、
細線化処理を行っていないため、理論的には分岐点が現
れることはない。
94 歪み補正処理部の動作
4.1 全体の手順
前述のように歪補正処理部15は、第5図(C)に示す
ような基準パターンデータを予め記憶している。なお、
この基準パターンデータは記憶装置16から読み出すよ
うにしてもよい。また歪補正処理部15には、画像処理
部14から第5図(d)に示すような歪パターンデータ
が与えられ、被補正絵柄入力装置12から被補正絵柄の
データが与えられる。この歪補正処理部15内部には、
第4図(b)に示すように2つの座標系が用意されてい
る。
ような基準パターンデータを予め記憶している。なお、
この基準パターンデータは記憶装置16から読み出すよ
うにしてもよい。また歪補正処理部15には、画像処理
部14から第5図(d)に示すような歪パターンデータ
が与えられ、被補正絵柄入力装置12から被補正絵柄の
データが与えられる。この歪補正処理部15内部には、
第4図(b)に示すように2つの座標系が用意されてい
る。
以下、第4図(b)の基本構成図および第15図の流れ
図を参照して、その動作を説明することにする。まず、
歪パターンデータは第1座標系18に与えられ(ステッ
プ524)、基準パターンデータは第2座標系1つに与
えられる(ステップ525)。そして、被補正絵柄デー
タは第1座標系18に与えられる(ステップ526)。
図を参照して、その動作を説明することにする。まず、
歪パターンデータは第1座標系18に与えられ(ステッ
プ524)、基準パターンデータは第2座標系1つに与
えられる(ステップ525)。そして、被補正絵柄デー
タは第1座標系18に与えられる(ステップ526)。
この例では、rAJなる文字を絵柄として扱う場合を示
すことにする。したがって、第1座標系18上では、歪
パターンに歪んでいない正規の文字(被補正絵柄)「A
」が重なることになる。写像演算装置20は、第1座標
系18上の基準パターンの基準点と、第2座標系19上
の歪パターンの基準点と、の対応関係に基づいて、文字
rAJの写像を第2座標系19上に求める演算を行う(
ステップ527)。この写像は、第4図(b)に示すよ
うに歪んだ文字「A」 (補正済絵柄)となる。補正済
絵柄出力装置17に対しては、この歪んだ文字rAJの
画像データが出力される。これを受けて、補正済絵柄出
力装置17(たとえばプロッタ)は歪んだ文字rAJを
補正版下として描画する(ステップ528)。この補正
版下に基づいて、転写フィルム2に歪んだ文字rAJを
印刷し、第2図に示すように前回と同じ条件で成形、転
写を行えば、転写フィルム2が前回と同じ条件で伸びる
ため、結局、印刷成形品9の上面には、歪みのない文字
「A」が転写されることになる。
すことにする。したがって、第1座標系18上では、歪
パターンに歪んでいない正規の文字(被補正絵柄)「A
」が重なることになる。写像演算装置20は、第1座標
系18上の基準パターンの基準点と、第2座標系19上
の歪パターンの基準点と、の対応関係に基づいて、文字
rAJの写像を第2座標系19上に求める演算を行う(
ステップ527)。この写像は、第4図(b)に示すよ
うに歪んだ文字「A」 (補正済絵柄)となる。補正済
絵柄出力装置17に対しては、この歪んだ文字rAJの
画像データが出力される。これを受けて、補正済絵柄出
力装置17(たとえばプロッタ)は歪んだ文字rAJを
補正版下として描画する(ステップ528)。この補正
版下に基づいて、転写フィルム2に歪んだ文字rAJを
印刷し、第2図に示すように前回と同じ条件で成形、転
写を行えば、転写フィルム2が前回と同じ条件で伸びる
ため、結局、印刷成形品9の上面には、歪みのない文字
「A」が転写されることになる。
4.2 写像演算の実施例
次に、写像演算装置20の行う写像演算の実施例を説明
する。写像演算装置20は、第4図(b)に示すように
、第1座標系18上で絵柄を構成する各点の写像を第2
座標系19上に求める仕事を行う。すなわち、第1座標
系18上の任意の一点Pについて、第2座標系19上の
写像点Qを求めることができればよい。
する。写像演算装置20は、第4図(b)に示すように
、第1座標系18上で絵柄を構成する各点の写像を第2
座標系19上に求める仕事を行う。すなわち、第1座標
系18上の任意の一点Pについて、第2座標系19上の
写像点Qを求めることができればよい。
従来から、第2座標系19上の正規なパターンを第1座
標系18上の歪んだパターンに変換する関数fを求める
手法が知られている。ところが、点Pの写像点Qを求め
るには、関数fの逆関数gを求める必要があり、数学的
に非常に困難な作業となる。そこで、このような関数を
用いない方法を考える。いま、−点Pが基準点(格子点
)の位置にある点であれば、これに対する写像点Qは容
易に求まる。すなわち、第4図(b)において、点P1
の写像点は点Q1となる。正方格子の位相的に対応する
格子点が写像点となるのである。問題は、−点P2のよ
うに格子の内部にある点について、写像点Q2を求める
方法である。ここで、−点P2の所属する格子A B
CD l::対応する第2座標系上の格子EFGHは、
位相的に対応する格子としてすぐにみつけることができ
る。この例の場合、−点P2の所属する格子は右下の格
子であるから、対応する第2座標系上の格子も右下の格
子となる。続いて、格子ABCD内の一点P2に対応す
る点Q2を、格子EFGH内に求めればよい。この点Q
は、結局、位相的に点Pに対応する位置にある点として
求めることになる。このように、位相的に対応する点を
求める手法も、従来からいくつかの方法が知られている
。ところが、従来の方法はいずれも絵柄に段差が生じる
という問題ある。すなわち、第16図(a)に示すよう
に、隣接する2つの単位格子にまたがった絵柄について
、これを構成する各点の写像を求めた場合、同図(b)
に示すような写像が得られればよいが、従来の方法では
、同図(C)のように段差が生じてしまうのである。本
願発明者は、絵柄に段差の生じない写像を得ることがで
きる具体的手法をいくつか考案したので、以下に4つの
例を説明する。
標系18上の歪んだパターンに変換する関数fを求める
手法が知られている。ところが、点Pの写像点Qを求め
るには、関数fの逆関数gを求める必要があり、数学的
に非常に困難な作業となる。そこで、このような関数を
用いない方法を考える。いま、−点Pが基準点(格子点
)の位置にある点であれば、これに対する写像点Qは容
易に求まる。すなわち、第4図(b)において、点P1
の写像点は点Q1となる。正方格子の位相的に対応する
格子点が写像点となるのである。問題は、−点P2のよ
うに格子の内部にある点について、写像点Q2を求める
方法である。ここで、−点P2の所属する格子A B
CD l::対応する第2座標系上の格子EFGHは、
位相的に対応する格子としてすぐにみつけることができ
る。この例の場合、−点P2の所属する格子は右下の格
子であるから、対応する第2座標系上の格子も右下の格
子となる。続いて、格子ABCD内の一点P2に対応す
る点Q2を、格子EFGH内に求めればよい。この点Q
は、結局、位相的に点Pに対応する位置にある点として
求めることになる。このように、位相的に対応する点を
求める手法も、従来からいくつかの方法が知られている
。ところが、従来の方法はいずれも絵柄に段差が生じる
という問題ある。すなわち、第16図(a)に示すよう
に、隣接する2つの単位格子にまたがった絵柄について
、これを構成する各点の写像を求めた場合、同図(b)
に示すような写像が得られればよいが、従来の方法では
、同図(C)のように段差が生じてしまうのである。本
願発明者は、絵柄に段差の生じない写像を得ることがで
きる具体的手法をいくつか考案したので、以下に4つの
例を説明する。
以下の4つの方法は、いずれにも共通した規則が適用さ
れる。すなわち、隣接した単位格子にまたがった点(た
とえば第16図(a)の点P)についての写像を求める
際に、このまたがった点をはさむ2つの格子点(第16
図(a)の点B、 C)の座標値のみによって写像(第
16図(b)の点Q)が決定される。このような条件を
満足するような方法で写像を求めれば、絵柄に段差が生
じるという問題を解決することができる。
れる。すなわち、隣接した単位格子にまたがった点(た
とえば第16図(a)の点P)についての写像を求める
際に、このまたがった点をはさむ2つの格子点(第16
図(a)の点B、 C)の座標値のみによって写像(第
16図(b)の点Q)が決定される。このような条件を
満足するような方法で写像を求めれば、絵柄に段差が生
じるという問題を解決することができる。
<man分割法〉
まず、第1の手法を第17図を参照して説明する。いま
、第17図(a)に示すように、格子点ABCD内の一
点Pに対応する写像点Qを、同図(b)に示す正方格子
EFGH内に求める場合を考える。はじめに、格子点A
BCDを結んで四角形ABCDを作る。そして、直線A
BとDCとの交点Xと点Pとを直線で結び、この直線の
四角形ABCD内の部分を点Pが分割する比manを求
める。更に、直線ADとBCとの交点Yと点Pとを直線
で結び、この直線の四角形ABCD内の部分を点Pが分
割する比q:「を求める。一方、正方格子EFGHでは
、辺EFおよびHGをそれぞれm:nに分割する二点I
Jを結ぶ直線と、辺FGおよびEHをそれぞれq:rに
分割する二点KLを結ぶ直線と、を引き、この交点を点
Qとするのである。各点はそれぞれ(x、y)の二次元
座標値で与えられているため、上述の手法は非常に容易
な演算によって行うことが可能である。なお、第18図
に示すように、四角形ABCDの対辺、たとえば辺BC
とADが平行な場合は交点Yが求められなくなるが、こ
の場合は、点Pを通り辺BCまたはACに平行な直線を
考えればよい。
、第17図(a)に示すように、格子点ABCD内の一
点Pに対応する写像点Qを、同図(b)に示す正方格子
EFGH内に求める場合を考える。はじめに、格子点A
BCDを結んで四角形ABCDを作る。そして、直線A
BとDCとの交点Xと点Pとを直線で結び、この直線の
四角形ABCD内の部分を点Pが分割する比manを求
める。更に、直線ADとBCとの交点Yと点Pとを直線
で結び、この直線の四角形ABCD内の部分を点Pが分
割する比q:「を求める。一方、正方格子EFGHでは
、辺EFおよびHGをそれぞれm:nに分割する二点I
Jを結ぶ直線と、辺FGおよびEHをそれぞれq:rに
分割する二点KLを結ぶ直線と、を引き、この交点を点
Qとするのである。各点はそれぞれ(x、y)の二次元
座標値で与えられているため、上述の手法は非常に容易
な演算によって行うことが可能である。なお、第18図
に示すように、四角形ABCDの対辺、たとえば辺BC
とADが平行な場合は交点Yが求められなくなるが、こ
の場合は、点Pを通り辺BCまたはACに平行な直線を
考えればよい。
く等分割法〉
第2の手法を第20図を参照して説明する。まず、第2
0図(a)に示すように、点Pを通り辺ABおよび辺C
Dを等しい比m:nで分割する点IおよびJ (Al
: IB−DJ : JC−man)を通る直線g1と
、点Pを通り辺BCおよび辺ADを等しい比q:rて分
割する点におよびL(AK+KD−BL : LC−q
: r)を通る直線Ω2とを引く。このときの比、r
rznおよびq:「を用いて、第20図(b)のように
写像点Qを求める。すなわち、辺EFおよびHGをそれ
ぞれmanに分割する二点ビ J′を結ぶ直線と、辺F
GおよびEHをそれぞれq:rに分割する二点に’ L
’を結ぶ直線と、の交点を点Qとすればよい。
0図(a)に示すように、点Pを通り辺ABおよび辺C
Dを等しい比m:nで分割する点IおよびJ (Al
: IB−DJ : JC−man)を通る直線g1と
、点Pを通り辺BCおよび辺ADを等しい比q:rて分
割する点におよびL(AK+KD−BL : LC−q
: r)を通る直線Ω2とを引く。このときの比、r
rznおよびq:「を用いて、第20図(b)のように
写像点Qを求める。すなわち、辺EFおよびHGをそれ
ぞれmanに分割する二点ビ J′を結ぶ直線と、辺F
GおよびEHをそれぞれq:rに分割する二点に’ L
’を結ぶ直線と、の交点を点Qとすればよい。
m:nを演算で求める方法の一例を以下に示す。
いま、4点ABCDの座標値を、それぞれ(x a。
ya)+ (xb、Y b)r (xC+ VC
)+(x d、 y d)とし、点Pの座標値を(x
pryp)とする。ここで、点1.Jの座標値を、(x
iy i) + (x jl y J)とすると
、x 1−m・ (xb−xa)+xa (L)
x j−mIl(yb−ya) +ya (
2)y i−m・(xc−xd) +xd
(3)yj−m−(yc−yd)+yd (4
)一般に、2点Xi (xi、yl)、X2 (x2゜
y2)を通る直線は、 (Y−yl)(x2−xi) −(x−xi)(y2−yl) (5)で表され
る。したがって、直線11の方程式は、(y−Y i)
(x j−x i)= (x−xf)(yj Y
i) (6)となる。この式に式(1)〜(4)
を代入し、かつX。
)+(x d、 y d)とし、点Pの座標値を(x
pryp)とする。ここで、点1.Jの座標値を、(x
iy i) + (x jl y J)とすると
、x 1−m・ (xb−xa)+xa (L)
x j−mIl(yb−ya) +ya (
2)y i−m・(xc−xd) +xd
(3)yj−m−(yc−yd)+yd (4
)一般に、2点Xi (xi、yl)、X2 (x2゜
y2)を通る直線は、 (Y−yl)(x2−xi) −(x−xi)(y2−yl) (5)で表され
る。したがって、直線11の方程式は、(y−Y i)
(x j−x i)= (x−xf)(yj Y
i) (6)となる。この式に式(1)〜(4)
を代入し、かつX。
yに点Pの座標(x p、 3/ p)を代入すれば
、am2+bm+c=0 (7)なる形
のmについての式か得られる。ここで、a〜Cは既知の
座標値から求まる係数である。この式(7)を解けば、
0≦m≦1なるmが求まる。
、am2+bm+c=0 (7)なる形
のmについての式か得られる。ここで、a〜Cは既知の
座標値から求まる係数である。この式(7)を解けば、
0≦m≦1なるmが求まる。
n−1−m(8)
であるから、m:nの比を演算で求めることができる。
q:rも同様に求まる。
〈歪量空間法〉
続いて第3の手法を説明する。まず、前述の第1の手法
または第2の手法を用いて、m:nおよびq:「の比を
求める。ここでは、第1の手法でこれらの比を求めた場
合について説明する。第19図において、各点ABCD
のXおよびy座標値について、正方形EFGH(第4図
(b))の対応する各頂点のXおよびy座標値との差を
求める。
または第2の手法を用いて、m:nおよびq:「の比を
求める。ここでは、第1の手法でこれらの比を求めた場
合について説明する。第19図において、各点ABCD
のXおよびy座標値について、正方形EFGH(第4図
(b))の対応する各頂点のXおよびy座標値との差を
求める。
たとえば、点Aの座標値が(x、 y)であり、点E
の座標値が(X木、y本)である場合には、差はΔ1x
−X−)!+、 Δ1y−y−y*となる。これを、A
BCDの各点について第19図に示すように求める。そ
して、差の総合計ΔXおよびΔyを次式によって求める
。
の座標値が(X木、y本)である場合には、差はΔ1x
−X−)!+、 Δ1y−y−y*となる。これを、A
BCDの各点について第19図に示すように求める。そ
して、差の総合計ΔXおよびΔyを次式によって求める
。
ΔX−ΔLx−n/ (m+n)
+Δ2x−m/(m+n)
+Δ8x◆m/(m+n)
+Δ4x−n/ (m+n)
Δy−Δ1y中n/ (m+n)
+Δ2y−m/(m+n)
+Δ3yφm/ (m+n)
Cq+r)
(q+r)
(q+r)
(q+r)
(q十r)
(q+r)
(q+r)
・ r/
・ r/
・q/
・q/
・ r/
・ r/
・q/
+Δ4y−n/ (m+n) ・q/(q+r)点P
を差ΔX1Δyだけ移動させた座標に、点Qが求まる。
を差ΔX1Δyだけ移動させた座標に、点Qが求まる。
く三角形ベクトル比分割法〉
最後に、第4の手法を第21図を参照して説明する。こ
の方法では、第21図(a)に示すように、点Pが所属
する四角形を2つの三角形に分割し、点Pの所属する万
の三角形を抽出して写像を求めるものである。すなわち
、今までの3つの手法における四角形ABCDおよび正
方形EFGHの代わりに、それぞれ三角形ABC(第2
1図(b))および直角二等辺三角形DEF (第21
図(C))を用い、図の一点鎖線で示す対となる三角形
の部分を無視して取り扱えばよい。
の方法では、第21図(a)に示すように、点Pが所属
する四角形を2つの三角形に分割し、点Pの所属する万
の三角形を抽出して写像を求めるものである。すなわち
、今までの3つの手法における四角形ABCDおよび正
方形EFGHの代わりに、それぞれ三角形ABC(第2
1図(b))および直角二等辺三角形DEF (第21
図(C))を用い、図の一点鎖線で示す対となる三角形
の部分を無視して取り扱えばよい。
まず、点Aから点PにベクトルAPを引き、べA P
−a 周+ b p、で で表わして係数aおよびbを求める。ここでO≦a≦1
.0≦b≦1である。そして、2つの単位ベクトル前お
よび5了によって、 DQ−aDE+bDF で表わされるベクトルDQを求め、その先端位置として
点Qを求める。
−a 周+ b p、で で表わして係数aおよびbを求める。ここでO≦a≦1
.0≦b≦1である。そして、2つの単位ベクトル前お
よび5了によって、 DQ−aDE+bDF で表わされるベクトルDQを求め、その先端位置として
点Qを求める。
4.3 写像演算についての補足
、最後に具体的な写像演算を行う場合に好ましい実施例
を補足的に述べる。
を補足的に述べる。
まず、被補正絵柄データが第1座標系にベクトルデータ
で与えられた場合には、このベクトルデータを細分化し
てから写像を求めるのが好ましい。
で与えられた場合には、このベクトルデータを細分化し
てから写像を求めるのが好ましい。
たとえば、第22図(a)に示すように、被補正絵柄が
5点におけるベクトルで与えられた場合、この5点の写
像を求めて写像点を新たなベクトルで結んだ場合、点間
の細かい情報が失われてしまう。
5点におけるベクトルで与えられた場合、この5点の写
像を求めて写像点を新たなベクトルで結んだ場合、点間
の細かい情報が失われてしまう。
そこでまず、第22図(b)に示すように、ベクトルデ
ータを細分化し1つのベクトルの長さを微小化してやっ
た後、同図(C)に示すように、第2座標系に写像を求
めて補正済絵柄とすれば、点間の細かい情報まで再現さ
れる。
ータを細分化し1つのベクトルの長さを微小化してやっ
た後、同図(C)に示すように、第2座標系に写像を求
めて補正済絵柄とすれば、点間の細かい情報まで再現さ
れる。
被補正絵柄データが第1座標系にラスターデータで与え
られた場合には、第2座標系に得られる補正済絵柄に画
素抜けが生じることがある。この様子を第23図に示す
。ここで、同図(a)および(b)は第1座標系に与え
らえる被補正絵柄および歪パターンを示し、同図(C)
および(d)は第2座標系に与えられる補正済絵柄およ
び基準パターンを示す。同図(a)に示す被補正絵柄の
写像が、同図(C)に示す補正済絵柄に相当するが、同
図(C)の白丸で示す部分に画素抜けが生じていること
がわかる。これは、同図(a)の画素1つ1つについて
、第2座標系に写像を求めたためである。
られた場合には、第2座標系に得られる補正済絵柄に画
素抜けが生じることがある。この様子を第23図に示す
。ここで、同図(a)および(b)は第1座標系に与え
らえる被補正絵柄および歪パターンを示し、同図(C)
および(d)は第2座標系に与えられる補正済絵柄およ
び基準パターンを示す。同図(a)に示す被補正絵柄の
写像が、同図(C)に示す補正済絵柄に相当するが、同
図(C)の白丸で示す部分に画素抜けが生じていること
がわかる。これは、同図(a)の画素1つ1つについて
、第2座標系に写像を求めたためである。
このような画素抜けに対処する1つの方法は、周囲の画
素に基づいて補間を行う方法である。たとえば、図の黒
丸で示す画素を1“、それ以外の画素を“01と表し、
値“0”の画素のうち周囲8つの画素の値の合計が所定
値以上(たとえば5以上)である場合には、その画素を
“1”に修正するというような作業を行えば、第23図
(C)の白丸で示す画素はすべて黒丸に修正される。
素に基づいて補間を行う方法である。たとえば、図の黒
丸で示す画素を1“、それ以外の画素を“01と表し、
値“0”の画素のうち周囲8つの画素の値の合計が所定
値以上(たとえば5以上)である場合には、その画素を
“1”に修正するというような作業を行えば、第23図
(C)の白丸で示す画素はすべて黒丸に修正される。
画素抜けに対処する別な方法は、第1座標系への逆写像
を求め、逆写像の位置にある画素に基づいて補間を行う
方法である。たとえば、第23図(C)の白丸の画素に
ついて、第1座標系への逆写像を求めると、同図(a)
のいずれかの黒丸の画素の位置に写像が求まるはずであ
る。したがって、逆写像の位置に黒丸があれば、もとに
なった第2座標系上の画素も黒丸に修正するような補間
を行えばよい。
を求め、逆写像の位置にある画素に基づいて補間を行う
方法である。たとえば、第23図(C)の白丸の画素に
ついて、第1座標系への逆写像を求めると、同図(a)
のいずれかの黒丸の画素の位置に写像が求まるはずであ
る。したがって、逆写像の位置に黒丸があれば、もとに
なった第2座標系上の画素も黒丸に修正するような補間
を行えばよい。
なお、このような逆写像を求めるという方法は、画素抜
けの補間に利用できるだけでなく、第2座標系上に補正
済絵柄のラスターデータそのものを求めるのに利用する
こともできる。この場合は、第1座標系上の各画素につ
いて、第2座標系上に写像を求める作業は不要になる。
けの補間に利用できるだけでなく、第2座標系上に補正
済絵柄のラスターデータそのものを求めるのに利用する
こともできる。この場合は、第1座標系上の各画素につ
いて、第2座標系上に写像を求める作業は不要になる。
たとえば、第23図(C)に示す例では、l0XIOの
画素を第2座標系上で定義する。各画素が“0”か“1
”かはまだ未定である。そして、すべての画素1つ1つ
について、第1座標系上に逆写像を求め、この逆写像位
置の画素の値に基づいて、第2座標系上で定義した各画
素の値を“0”にするか“1”にするか決定するのであ
る。
画素を第2座標系上で定義する。各画素が“0”か“1
”かはまだ未定である。そして、すべての画素1つ1つ
について、第1座標系上に逆写像を求め、この逆写像位
置の画素の値に基づいて、第2座標系上で定義した各画
素の値を“0”にするか“1”にするか決定するのであ
る。
55 位置合わせの方法
5.1 位置合わせの必要性
ここで、g1〜54で述べた全体の手順を簡単に振り返
ってみる。まず、第24図(a)に示すように、正方格
子パターンが印刷された転写フィルムを用意し、これを
成形物に合わせて成形すると、同図(b)に示すように
、転写フィルムの一部分が歪み、同図(C)に示すよう
な歪パターンが得られる。このような歪パターンを歪補
正装置に入力する。具体的にはCCDカメラなどで歪パ
ターンを画像として読取り、交点追跡などの手法によっ
て同図(C)に示すような歪パターンをデジタルデータ
として取込むことは前述のとおりである。続いて、同図
(d)に示すように、この歪パターンに被補正絵柄を重
ね合わせる。そして、この同図(d)に示す絵柄の写像
として、同図(e)に示す補正済絵柄を得る。このよう
にして得られた補正済絵柄を転写フィルムに印刷し、こ
れを成形品に合わせて成形すると、成形品上には歪みの
ない絵柄が得られる。
ってみる。まず、第24図(a)に示すように、正方格
子パターンが印刷された転写フィルムを用意し、これを
成形物に合わせて成形すると、同図(b)に示すように
、転写フィルムの一部分が歪み、同図(C)に示すよう
な歪パターンが得られる。このような歪パターンを歪補
正装置に入力する。具体的にはCCDカメラなどで歪パ
ターンを画像として読取り、交点追跡などの手法によっ
て同図(C)に示すような歪パターンをデジタルデータ
として取込むことは前述のとおりである。続いて、同図
(d)に示すように、この歪パターンに被補正絵柄を重
ね合わせる。そして、この同図(d)に示す絵柄の写像
として、同図(e)に示す補正済絵柄を得る。このよう
にして得られた補正済絵柄を転写フィルムに印刷し、こ
れを成形品に合わせて成形すると、成形品上には歪みの
ない絵柄が得られる。
以上の手順において、以下のとおり4回の位置合わせが
必要である。
必要である。
(1) 第24図(a)に示す転写フィルムを転写成
形するときに、成形品との間で行う位置合わせ。
形するときに、成形品との間で行う位置合わせ。
(2) 第24図(d)に示すように、被補正絵柄を
歪パターンに重ねる場合の両者の位置合わせ。
歪パターンに重ねる場合の両者の位置合わせ。
(3) 第24図(e)に示すような補正済絵柄を転
写フィルムに印刷する場合の印刷位置を決める位置合わ
せ。
写フィルムに印刷する場合の印刷位置を決める位置合わ
せ。
(4) 第24図(e)に示すような補正済絵柄が印
刷された転写フィルムを転写成形するときに、成形品と
の間で行う位置合わせ。
刷された転写フィルムを転写成形するときに、成形品と
の間で行う位置合わせ。
ここで述べる実施例によれば、これらの位置合わせを有
効に行うことができる。
効に行うことができる。
5.2 位置合わせの原理
まず、第25図を参照して、本発明による位置合わせの
原理を説明する。はじめに、同図(a)の左側に示すよ
うに、供給ロール1に巻かれた転写フィルム2に、正方
格子の基準パターンの他に、2つの参照点α1.β1か
らなる第1の位置合わせパターンと参照線α、βからな
る第2の位置合わせパターンを形成しておく。参照線β
は転写フィルム2の送り方向に平行な直線になるように
し、参照線αはこれに垂直な直線になるようにする。
原理を説明する。はじめに、同図(a)の左側に示すよ
うに、供給ロール1に巻かれた転写フィルム2に、正方
格子の基準パターンの他に、2つの参照点α1.β1か
らなる第1の位置合わせパターンと参照線α、βからな
る第2の位置合わせパターンを形成しておく。参照線β
は転写フィルム2の送り方向に平行な直線になるように
し、参照線αはこれに垂直な直線になるようにする。
このとき、転写フィルム上で定義した座標系における参
照点α1.β1の座標値(α1 、α1 )x
y (β1 、β1 )と参照線α、βの座標値x
y (α )、(β )とを記録しておくようにする。
照点α1.β1の座標値(α1 、α1 )x
y (β1 、β1 )と参照線α、βの座標値x
y (α )、(β )とを記録しておくようにする。
x y
一方、第25図(a)の右側に示すように、雌型6にも
参照線α′、β′を記しておく。こうして転写フィルム
2上の参照線α、βを雌型6上の参照線α′、β′に位
置合わせし、同図(b)のような成形を行う。すなわち
、前述の位置合わせ(1)を第2の位置合わせパターン
である参照線α、βに基づいて行うことになる。参照線
αはフィルムの送り方向、βはこれに垂直な方向の位置
合わせに用いる。
参照線α′、β′を記しておく。こうして転写フィルム
2上の参照線α、βを雌型6上の参照線α′、β′に位
置合わせし、同図(b)のような成形を行う。すなわち
、前述の位置合わせ(1)を第2の位置合わせパターン
である参照線α、βに基づいて行うことになる。参照線
αはフィルムの送り方向、βはこれに垂直な方向の位置
合わせに用いる。
第25図(b)のように成形が行われると、転写フィル
ムが伸びて基準パターンが歪むために、参照点α1.β
1の位置関係も歪むことになる。したがって、画像入力
された歪パターンには、同図(C)に示すように、歪ん
だ位置に参照点α2.β2が形成されている。続いて、
同図(d)に示すように、この歪パターンに被補正絵柄
が重ね合わされる。このときの位置合わせ(前述の位置
合わせ(2))には、参照点を利用せずに、成形品の輪
郭線を利用するのが便利である。第25図(b)に示す
ような成形品に合わせて成形された転写フィルム上の歪
パターンは、CCDカメラなどの画像入力装置によって
入力されるが、このとき、成形品の輪郭線も一緒に画像
入力されることになる。そこで、この輪郭線に基づいて
被補正絵柄の割付は位置が決定される。
ムが伸びて基準パターンが歪むために、参照点α1.β
1の位置関係も歪むことになる。したがって、画像入力
された歪パターンには、同図(C)に示すように、歪ん
だ位置に参照点α2.β2が形成されている。続いて、
同図(d)に示すように、この歪パターンに被補正絵柄
が重ね合わされる。このときの位置合わせ(前述の位置
合わせ(2))には、参照点を利用せずに、成形品の輪
郭線を利用するのが便利である。第25図(b)に示す
ような成形品に合わせて成形された転写フィルム上の歪
パターンは、CCDカメラなどの画像入力装置によって
入力されるが、このとき、成形品の輪郭線も一緒に画像
入力されることになる。そこで、この輪郭線に基づいて
被補正絵柄の割付は位置が決定される。
続いて、画1象変換によって、第25図(e)に示すよ
うな補正済絵柄を写像として得るが、このとき、参照点
α2.β2に対しても絵柄同様の画像変換を行うように
して、写像α3.β3を得るようにする。そして、補正
済絵柄を転写フィルムに印刷することになるが、このと
きに前述の位置合わせ(3)を行うことになる。この位
置合わせは、参照点α3.β3を用いて行う。すなわち
、同図(a)に示す参照点α1.β1の転写フィルムに
対する相対位置と、これから印刷しようとする転写フィ
ルムに対する参照点α3.β3の相対位置とが同じにな
るような位置合わせをして、補正済絵柄の転写フィルム
への印刷を行うようにする。これは、転写フィルム上に
常に同一の座標系をとるようにして、β1−β3 、β
1−β3 、x x y
yβ1−β3 、β1 − β3 となるよう
x x y
yな位置合わせをすればよい。
うな補正済絵柄を写像として得るが、このとき、参照点
α2.β2に対しても絵柄同様の画像変換を行うように
して、写像α3.β3を得るようにする。そして、補正
済絵柄を転写フィルムに印刷することになるが、このと
きに前述の位置合わせ(3)を行うことになる。この位
置合わせは、参照点α3.β3を用いて行う。すなわち
、同図(a)に示す参照点α1.β1の転写フィルムに
対する相対位置と、これから印刷しようとする転写フィ
ルムに対する参照点α3.β3の相対位置とが同じにな
るような位置合わせをして、補正済絵柄の転写フィルム
への印刷を行うようにする。これは、転写フィルム上に
常に同一の座標系をとるようにして、β1−β3 、β
1−β3 、x x y
yβ1−β3 、β1 − β3 となるよう
x x y
yな位置合わせをすればよい。
理論的には、β1.β1の2点は、β3.β3の2点に
完全に重なるはずである。この理由は次のように考えれ
ば理解できる。すなわち、点α1゜β1を成形品に合わ
せて歪ませると、 点α2゜β2が得られた。また、点
α3.β3を成形品に合わせて歪ませると、点α2.β
2が得られるはずである。なぜなら、そうなるような写
像を求めたからである。結局、点α1.β1も、点α3
゜β3も、いずれも同じ成形品に基づいて歪ませると、
点α2.β2になるのである。したがって、点α1.β
]と、点α3.β3とは、本来等価な点ということにな
る。しかしながら、実際には画像入力時の誤差や写像を
求めるときの誤差などによって、完全に一致する点とは
ならない。このため、具体的な位置合わせ処理としては
、点α1とβ3とを完全に重ねるようにした上で、直線
α1β1と直線α3β3とが完全に重なるような向きに
位置合わせを行うようにする。なお、補正済絵柄を転写
フィルムに印刷する際には、第25図(e)に示すよう
に、参照線α、βも一緒に印刷するようにする。これは
参照点α3.β3と参照線α、βとの位置関係が、参照
点α1.β1と参照線α、βとの位置関係に等しくなる
ような位置に印刷すれば良い。
完全に重なるはずである。この理由は次のように考えれ
ば理解できる。すなわち、点α1゜β1を成形品に合わ
せて歪ませると、 点α2゜β2が得られた。また、点
α3.β3を成形品に合わせて歪ませると、点α2.β
2が得られるはずである。なぜなら、そうなるような写
像を求めたからである。結局、点α1.β1も、点α3
゜β3も、いずれも同じ成形品に基づいて歪ませると、
点α2.β2になるのである。したがって、点α1.β
]と、点α3.β3とは、本来等価な点ということにな
る。しかしながら、実際には画像入力時の誤差や写像を
求めるときの誤差などによって、完全に一致する点とは
ならない。このため、具体的な位置合わせ処理としては
、点α1とβ3とを完全に重ねるようにした上で、直線
α1β1と直線α3β3とが完全に重なるような向きに
位置合わせを行うようにする。なお、補正済絵柄を転写
フィルムに印刷する際には、第25図(e)に示すよう
に、参照線α、βも一緒に印刷するようにする。これは
参照点α3.β3と参照線α、βとの位置関係が、参照
点α1.β1と参照線α、βとの位置関係に等しくなる
ような位置に印刷すれば良い。
最後に、上述のようにして印刷された転写フィルムを用
いて成形転写を行うときに、前述の位置合わせ(4)を
行うことになるが、この位置合わせは参照線α、βを雌
型の参照線α′、β′に合わせることによって行う。こ
のような位置合わせを行えば、転写フィルムの伸び方が
、基準パターンを歪ませたときの伸び方と全く等価にな
り、確実な歪補正が可能になる。
いて成形転写を行うときに、前述の位置合わせ(4)を
行うことになるが、この位置合わせは参照線α、βを雌
型の参照線α′、β′に合わせることによって行う。こ
のような位置合わせを行えば、転写フィルムの伸び方が
、基準パターンを歪ませたときの伸び方と全く等価にな
り、確実な歪補正が可能になる。
以上のように、第1の位置合わせパターンとして参照点
α1.β1を、第2の位置合わせパターンとして参照線
α、βを、それぞれ形成しておけば、各工程における位
置合わせを容易に行うことができる。なお、第2の位置
合わせパターンとしては少なくとも2つの参照点から成
るパターンを用いればよいが実用上は2本の参照線を用
いるのが好ましい。
α1.β1を、第2の位置合わせパターンとして参照線
α、βを、それぞれ形成しておけば、各工程における位
置合わせを容易に行うことができる。なお、第2の位置
合わせパターンとしては少なくとも2つの参照点から成
るパターンを用いればよいが実用上は2本の参照線を用
いるのが好ましい。
5.3 具体的な位置合わせパターン前述の例では、
位置合わせパターンとして、2つの参照点α1.β1を
用いて位置合わせの原理を示した。ここでは、より実用
的な具体的位置合わせパターンの好ましい実施例を述べ
ることにする。
位置合わせパターンとして、2つの参照点α1.β1を
用いて位置合わせの原理を示した。ここでは、より実用
的な具体的位置合わせパターンの好ましい実施例を述べ
ることにする。
平面は2点で決定されるため、本来、このような位置合
わせパターンは少なくとも2点の参照点を含んだパター
ンであれば、どのようなパターンであってもかまわない
。しかしながら、本発明による歪補正を行う場合には、
基準パターンの認識作業の妨げにならないような位置合
わせパターンを用いる必要がある。第26図(a)にこ
のようなパターンの一例を示す。ここで、鉤型をしたマ
ークα11およびβ11が位置合わせパターンである。
わせパターンは少なくとも2点の参照点を含んだパター
ンであれば、どのようなパターンであってもかまわない
。しかしながら、本発明による歪補正を行う場合には、
基準パターンの認識作業の妨げにならないような位置合
わせパターンを用いる必要がある。第26図(a)にこ
のようなパターンの一例を示す。ここで、鉤型をしたマ
ークα11およびβ11が位置合わせパターンである。
この位置合わせパターンの特徴は、基準パターンである
正方格子の格子線に交差しないような位置に設けられて
いる点である。このようにすると、口3で述べた交点追
跡の処理において、マークα]1.β11は孤立点とし
て認識されるため、交点追跡処理に悪影響を及ぼずこと
はない。
正方格子の格子線に交差しないような位置に設けられて
いる点である。このようにすると、口3で述べた交点追
跡の処理において、マークα]1.β11は孤立点とし
て認識されるため、交点追跡処理に悪影響を及ぼずこと
はない。
第26図()+)に示す実施例は、正方格子パターンの
交点にマークα12.β12を形成した例である。この
ように位置合わせパターンと基準パターンとが重なると
、交点追跡処理に悪影響を及ぼすことになる。そこで、
このような場合には、マークα12.β12の印刷色が
正方格子パターンの印刷色と異なるようにしておくとよ
い。適当なフィルターを通して画像入力を行えば、位置
合わせパターンと基準パターンとを別個に入力すること
が可能になる。
交点にマークα12.β12を形成した例である。この
ように位置合わせパターンと基準パターンとが重なると
、交点追跡処理に悪影響を及ぼすことになる。そこで、
このような場合には、マークα12.β12の印刷色が
正方格子パターンの印刷色と異なるようにしておくとよ
い。適当なフィルターを通して画像入力を行えば、位置
合わせパターンと基準パターンとを別個に入力すること
が可能になる。
第26図(c)に示す実施例は、正方格子パターンの一
部分をそのまま位置合わせパターンとして利用した実施
例である。正方格子パターンの縦線A1〜A4はそれぞ
れ一点鎖線〜四点鎖線で構成されており、横線81〜B
4もそれぞれ一点鎖線〜四点鎖線で構成されている。し
たがって、ある特定の線が何本目の線であるかというこ
とが、点線部分の点の数を数えることによって容易に把
握でき、位置合わせのマークとして非常に便利である。
部分をそのまま位置合わせパターンとして利用した実施
例である。正方格子パターンの縦線A1〜A4はそれぞ
れ一点鎖線〜四点鎖線で構成されており、横線81〜B
4もそれぞれ一点鎖線〜四点鎖線で構成されている。し
たがって、ある特定の線が何本目の線であるかというこ
とが、点線部分の点の数を数えることによって容易に把
握でき、位置合わせのマークとして非常に便利である。
また、縦線と横線との交点に着目すると、縦線A1〜A
4は実線部分に交点が位置するのに対し、横線B1〜B
4は点線部分に交点が位置する。
4は実線部分に交点が位置するのに対し、横線B1〜B
4は点線部分に交点が位置する。
したがって、成形に基づく歪みによって縦横の関係が不
明になったとしても、もともと縦線だったのか横線だっ
たのかという判断を容易に行い得る。
明になったとしても、もともと縦線だったのか横線だっ
たのかという判断を容易に行い得る。
この例ではすべての線を位置合わせパターンとして利用
できるようにしているが、たとえば10本おきの線ごと
に位置合わせパターンにするようにしてもよい。この場
合、たとえば縦線A1とA2との間には、実線からなる
普通の縦線を9本人れることになる。
できるようにしているが、たとえば10本おきの線ごと
に位置合わせパターンにするようにしてもよい。この場
合、たとえば縦線A1とA2との間には、実線からなる
普通の縦線を9本人れることになる。
このように第26図(e)に示すパターンは、1つのパ
ターンで基準パターンと位置合わせパターンとを兼ねる
ことができ、非常に実用的である。
ターンで基準パターンと位置合わせパターンとを兼ねる
ことができ、非常に実用的である。
しかしながら、実線のかわりに鎖線を用いているため、
このままでは交点追跡処理に支障が生じる。
このままでは交点追跡処理に支障が生じる。
鎖線については、53で述べた交点追跡処理をうまく行
うことができないのである。この問題を解決するために
次のようなことを行うとよい。まず、第26図(d)に
示すような基準パターンを赤インクで転写フィルムに印
刷しておき、これに重ねて同図(C)に示すような位置
合わせパターンを黒インクで印刷しておくのである。こ
のような重ね刷りを行うと、同図(C)に示すような位
置合わせパターンが黒インクで描かれ、その点線部の点
と点との間が赤インクで連結されたパターンが得られる
。この様子を第27図(a)に示す。この図は、三点鎖
線の部分拡大図であり、斜線ハツチングを施した部分B
kが黒インクで描かれた部分、ドツトハツチングを施し
た部分Rdが赤インクで描かれた部分を示す。このよう
な二色で印刷されたパターンから黒インクの部分Bkの
みを抽出すれば、第26図(e)に示すような位置合わ
せパターンとして利用でき、黒インクの部分Bkと赤イ
ンクの部分Rdとの両方を抽出すれば、同図(d)に示
すような基準パターンとして利用できる。具体的には、
次のようにすればよい。まず、位置合わせパターンとし
て利用する場合には、赤いフィルターを通してモノクロ
カメラで画像入力する。すると、第27図(b)に示す
ように、赤インクの部分Rdは背景部分と同化して黒イ
ンクの部分Bkのみが抽出されることになる。また、基
準パターンとして利用する場合には、フィルターを通さ
ずにモノクロカメラで画像入力する。このとき、赤イン
クの部分Rdの明度よりやや高い値に明暗の二値化を行
うためのしきい値を設定すれば、部分B k +Rdと
もに「暗」として二値化され、第27図(C)に示すよ
うに実線のパターンが得られることになる。
うことができないのである。この問題を解決するために
次のようなことを行うとよい。まず、第26図(d)に
示すような基準パターンを赤インクで転写フィルムに印
刷しておき、これに重ねて同図(C)に示すような位置
合わせパターンを黒インクで印刷しておくのである。こ
のような重ね刷りを行うと、同図(C)に示すような位
置合わせパターンが黒インクで描かれ、その点線部の点
と点との間が赤インクで連結されたパターンが得られる
。この様子を第27図(a)に示す。この図は、三点鎖
線の部分拡大図であり、斜線ハツチングを施した部分B
kが黒インクで描かれた部分、ドツトハツチングを施し
た部分Rdが赤インクで描かれた部分を示す。このよう
な二色で印刷されたパターンから黒インクの部分Bkの
みを抽出すれば、第26図(e)に示すような位置合わ
せパターンとして利用でき、黒インクの部分Bkと赤イ
ンクの部分Rdとの両方を抽出すれば、同図(d)に示
すような基準パターンとして利用できる。具体的には、
次のようにすればよい。まず、位置合わせパターンとし
て利用する場合には、赤いフィルターを通してモノクロ
カメラで画像入力する。すると、第27図(b)に示す
ように、赤インクの部分Rdは背景部分と同化して黒イ
ンクの部分Bkのみが抽出されることになる。また、基
準パターンとして利用する場合には、フィルターを通さ
ずにモノクロカメラで画像入力する。このとき、赤イン
クの部分Rdの明度よりやや高い値に明暗の二値化を行
うためのしきい値を設定すれば、部分B k +Rdと
もに「暗」として二値化され、第27図(C)に示すよ
うに実線のパターンが得られることになる。
以上、具体的な位置合わせパターンの例を示したが、少
なくとも2点が位置合わせパターンとして認識でき、し
かも、交点追跡処理に支障を与えないようなパターンで
あれば、どのようなパターンを位置合わせパターンとし
て利用してもかまわない。上述の例のように一点鎖線、
二点鎖線のような区別をする方法もあれば、線の太さを
変えて区別する方法も考えられよう。また、「交点追跡
処理に支障を与えない」という条件は、少なくとも交点
追跡が必要となる部分についてのみ満たされていればよ
い。すなわち、交点追跡は絵柄の写像を求めるために必
要なのであるから、絵柄が割付けられることのないパタ
ーンの外周部分の領域では、交点追跡を行う必要がない
のであるから、交点追跡に支障を及ぼすような位置合わ
せパターンを形成してもかまわないのである。
なくとも2点が位置合わせパターンとして認識でき、し
かも、交点追跡処理に支障を与えないようなパターンで
あれば、どのようなパターンを位置合わせパターンとし
て利用してもかまわない。上述の例のように一点鎖線、
二点鎖線のような区別をする方法もあれば、線の太さを
変えて区別する方法も考えられよう。また、「交点追跡
処理に支障を与えない」という条件は、少なくとも交点
追跡が必要となる部分についてのみ満たされていればよ
い。すなわち、交点追跡は絵柄の写像を求めるために必
要なのであるから、絵柄が割付けられることのないパタ
ーンの外周部分の領域では、交点追跡を行う必要がない
のであるから、交点追跡に支障を及ぼすような位置合わ
せパターンを形成してもかまわないのである。
96 種々の投影面を用いる実施例
6.0 単一の投影平面では不適当な成形品ここで、9
2で述べた歪パターンの入力方法をもう一度振り返って
みる。第28図(a)に示すように転写フィルム2を成
形物8に合わせて実際に成形すると、フィルムの伸びに
より成形物8の表面上のパターンは歪むことになる。こ
れを同図(b)に示すように、CCDカメラ11aなど
の画像入力手段によって入力することにより、同図(C
)に示すような歪パターンが二次元平面上に得られるこ
とになる。ところで、成形物8は実際には三次元立体で
あるから、その表面上のパターンは三次元立体面に形成
されたパターンである。したがって、同図(e)に示す
歪パターンは、実際には、同図(b)において成形物表
面に形成されたパターンを投影平面Tに投影した投影パ
ターンであるということができる。このように、92で
説明した歪パターンの入力方法によって得られる画像は
、カメラの撮像面に平行な平面に投影された投影歪パタ
ーンということになる。
2で述べた歪パターンの入力方法をもう一度振り返って
みる。第28図(a)に示すように転写フィルム2を成
形物8に合わせて実際に成形すると、フィルムの伸びに
より成形物8の表面上のパターンは歪むことになる。こ
れを同図(b)に示すように、CCDカメラ11aなど
の画像入力手段によって入力することにより、同図(C
)に示すような歪パターンが二次元平面上に得られるこ
とになる。ところで、成形物8は実際には三次元立体で
あるから、その表面上のパターンは三次元立体面に形成
されたパターンである。したがって、同図(e)に示す
歪パターンは、実際には、同図(b)において成形物表
面に形成されたパターンを投影平面Tに投影した投影パ
ターンであるということができる。このように、92で
説明した歪パターンの入力方法によって得られる画像は
、カメラの撮像面に平行な平面に投影された投影歪パタ
ーンということになる。
第28図(a)に示すような比較的厚みの小さな成形物
8であれば、側面の面積も小さく、この側面に絵柄を割
付ける割合も少ないので、この部分の絵柄を歪補正する
必要性も小さい。このため同図(b)に示すように、成
形物上面に平行な投影平面に投影した歪パターンを用い
た歪補正を行うだけで実用的には問題は生じない。とこ
ろが、同図(d)に示すように、厚みの大きな成形物8
1のようなものの場合、側面B、 Cの面積も大きく
、これら側面に絵柄を割付ける割合も多いので、この部
分の絵柄を歪補正する必要性が大きくなる。このため、
単一の投影平面に投影した歪パターンだけでは不十分で
ある。たとえば、同図(d)において、成形物81表面
上のパターンを投影平面Tに投影した場合、成形物81
の面A上のパターンは忠実に再現されることになるが、
面B、C上のパターンは正方格子間隔が密になり、後の
画像処理過程で格子線の区別が困難になり、この結果こ
の部分の絵柄を歪補正することができなくなるため、投
影平面Tに投影するのは不適当である。特に、投影平面
Tに対して垂直な面上のパターンは全く投影されないこ
とになる。このように、単一の投影平面に投影するだけ
では不適当な成形品についての取扱いを以下に述べるこ
とにする。
8であれば、側面の面積も小さく、この側面に絵柄を割
付ける割合も少ないので、この部分の絵柄を歪補正する
必要性も小さい。このため同図(b)に示すように、成
形物上面に平行な投影平面に投影した歪パターンを用い
た歪補正を行うだけで実用的には問題は生じない。とこ
ろが、同図(d)に示すように、厚みの大きな成形物8
1のようなものの場合、側面B、 Cの面積も大きく
、これら側面に絵柄を割付ける割合も多いので、この部
分の絵柄を歪補正する必要性が大きくなる。このため、
単一の投影平面に投影した歪パターンだけでは不十分で
ある。たとえば、同図(d)において、成形物81表面
上のパターンを投影平面Tに投影した場合、成形物81
の面A上のパターンは忠実に再現されることになるが、
面B、C上のパターンは正方格子間隔が密になり、後の
画像処理過程で格子線の区別が困難になり、この結果こ
の部分の絵柄を歪補正することができなくなるため、投
影平面Tに投影するのは不適当である。特に、投影平面
Tに対して垂直な面上のパターンは全く投影されないこ
とになる。このように、単一の投影平面に投影するだけ
では不適当な成形品についての取扱いを以下に述べるこ
とにする。
6.1 複数の投影平面を用いる実施例第29図に、
複数の投影平面を用いて歪パターンの入力を行う実施例
を示す。いま、同図(a)に示すような成形物81の表
面に歪パターン(図示省略)が形成されているものとす
る。この場合、CCDカメラによる画像入力は、図の矢
印で示す5つの方向AA、BB、CC,DD、EEから
行うことにする。たとえば、方向BBから画像入力を行
えば、投影平面T8への投影像が得られ、この投影像は
面Bのパターンを最もよく表しているものになる。結局
、5つの投影平面TA−TE(図ではTBのみ示す)を
用いて5つの投影像が得られることになる。このように
複数の投影平面に投影した画像を得るには、CCDカメ
ラに方を移動させてもよいし、成形物81の方を移動さ
せてもよい。移動手段としては、手作業で行ってもよい
が、モータを用いた移動系を用意すると便利である。な
お、各投影平面は必ずしも直交する関係にある必要はな
く、たとえば第29図(b)の投影平面TB2のように
、面Bに平行な投影平面をとって、方向BB2から画像
入力することも可能である。
複数の投影平面を用いて歪パターンの入力を行う実施例
を示す。いま、同図(a)に示すような成形物81の表
面に歪パターン(図示省略)が形成されているものとす
る。この場合、CCDカメラによる画像入力は、図の矢
印で示す5つの方向AA、BB、CC,DD、EEから
行うことにする。たとえば、方向BBから画像入力を行
えば、投影平面T8への投影像が得られ、この投影像は
面Bのパターンを最もよく表しているものになる。結局
、5つの投影平面TA−TE(図ではTBのみ示す)を
用いて5つの投影像が得られることになる。このように
複数の投影平面に投影した画像を得るには、CCDカメ
ラに方を移動させてもよいし、成形物81の方を移動さ
せてもよい。移動手段としては、手作業で行ってもよい
が、モータを用いた移動系を用意すると便利である。な
お、各投影平面は必ずしも直交する関係にある必要はな
く、たとえば第29図(b)の投影平面TB2のように
、面Bに平行な投影平面をとって、方向BB2から画像
入力することも可能である。
結局、第4図(a)に示す装置において、歪パターン画
像読取装置11によって5つの投影歪パターンが別個に
入力されることになる。この5つの投影歪パターンは、
画像処理1N14でそれぞれ別個に処理され、歪補正処
理部15内の第1座標系に入力される。この場合も、5
つの別個な第1座標系が準備され、それぞれの第1座標
系に各投影歪パターンが独立して入力されることになる
。
像読取装置11によって5つの投影歪パターンが別個に
入力されることになる。この5つの投影歪パターンは、
画像処理1N14でそれぞれ別個に処理され、歪補正処
理部15内の第1座標系に入力される。この場合も、5
つの別個な第1座標系が準備され、それぞれの第1座標
系に各投影歪パターンが独立して入力されることになる
。
この場合は、CADに対して所定の投影平面を定義し、
各投影平面上の投影像データをCADで演算して求め、
これを被補正絵柄のデータとすることになる。
各投影平面上の投影像データをCADで演算して求め、
これを被補正絵柄のデータとすることになる。
結局、被補正絵柄入力装置12からは、5つの被補正絵
柄が別個に入力されることになり、それぞれが5つの第
1座標系のうちの対応する座標系に入力され、投影歪パ
ターンに重ねられる。歪補正処理部15では、5つの第
1座標系のそれぞれに対応した5つの第2座標系が用意
され、5つの被補正絵柄に対する5つの写像がそれぞれ
独立して求められる。
柄が別個に入力されることになり、それぞれが5つの第
1座標系のうちの対応する座標系に入力され、投影歪パ
ターンに重ねられる。歪補正処理部15では、5つの第
1座標系のそれぞれに対応した5つの第2座標系が用意
され、5つの被補正絵柄に対する5つの写像がそれぞれ
独立して求められる。
最後に、5つの写像を相互に接続して1枚の合成写像を
得る。このように、絵柄の接続を第1座標系上で行わず
に第2座標系上で行うという点は非常に重要である。5
つの第1座標系上の絵柄は、それぞれ異なる投影面につ
いて得られたものであるため、うまく接続することがで
きないが、第2座標系はいずれも正方格子パターンの定
義に基づいた統一座標系であるため、写像の接続をうま
く行−うことができるのである。この写像の接続は、6
5で述べた位置合わせマークを利用するとよい。
得る。このように、絵柄の接続を第1座標系上で行わず
に第2座標系上で行うという点は非常に重要である。5
つの第1座標系上の絵柄は、それぞれ異なる投影面につ
いて得られたものであるため、うまく接続することがで
きないが、第2座標系はいずれも正方格子パターンの定
義に基づいた統一座標系であるため、写像の接続をうま
く行−うことができるのである。この写像の接続は、6
5で述べた位置合わせマークを利用するとよい。
たとえば、第26図(C)に示すように、正方格子パタ
ーンに等間隔な鎖線を入れておいた場合には、この鎖線
に基づいて次のような位置合わせを行って写像の接続が
可能である。いま、成形物81に第30図(a)に示す
ような絵柄を付した場合に、同図(b)に示すような、
写@sA、s8が得られたとする。このとき、同図(、
l)の成形物81の表面に形成された鎖線Ll、L2.
L3を絵柄と同様に扱ってこれらの写像を求めるように
すれば、同図(b)の写像SA、S8にもこの鎖線Ll
、L2、L3が描かれることになる。そこで、この鎖線
LL、L2.L3が平行かつ等間隔になるように位置合
わせをして写IIJ、SA、SBを接続すればよい。こ
うして5枚の写像を接続することにより、1つの合成写
像が得られることになる。補正済絵柄出力装置17は、
このような合成写像を出力する。
ーンに等間隔な鎖線を入れておいた場合には、この鎖線
に基づいて次のような位置合わせを行って写像の接続が
可能である。いま、成形物81に第30図(a)に示す
ような絵柄を付した場合に、同図(b)に示すような、
写@sA、s8が得られたとする。このとき、同図(、
l)の成形物81の表面に形成された鎖線Ll、L2.
L3を絵柄と同様に扱ってこれらの写像を求めるように
すれば、同図(b)の写像SA、S8にもこの鎖線Ll
、L2、L3が描かれることになる。そこで、この鎖線
LL、L2.L3が平行かつ等間隔になるように位置合
わせをして写IIJ、SA、SBを接続すればよい。こ
うして5枚の写像を接続することにより、1つの合成写
像が得られることになる。補正済絵柄出力装置17は、
このような合成写像を出力する。
以上、複数の投影平面を用いる実施例を一例について説
明したが、投影平面はいかなる採り方を行ってもかまわ
ない。要するに、歪パターン画像読取装置11によって
画像入力するときの投影平面と、被補正絵柄入力装置1
2によって画像入力するときの投影平面とが一致してい
ればよいのである。
明したが、投影平面はいかなる採り方を行ってもかまわ
ない。要するに、歪パターン画像読取装置11によって
画像入力するときの投影平面と、被補正絵柄入力装置1
2によって画像入力するときの投影平面とが一致してい
ればよいのである。
また、上述の実施例では、1つの投影平面上の投影画像
を1画像として一度に取込んでいるが、これを複数の部
分画像に分割して取込むことも可能である。この場合、
分割して取込んだ画像を第1座標系に入力する前に接続
してもよいし、接続せずにそれぞれ別個に歪補正処理を
行い、補正済絵柄を得てからこれらを接続することも可
能である。
を1画像として一度に取込んでいるが、これを複数の部
分画像に分割して取込むことも可能である。この場合、
分割して取込んだ画像を第1座標系に入力する前に接続
してもよいし、接続せずにそれぞれ別個に歪補正処理を
行い、補正済絵柄を得てからこれらを接続することも可
能である。
6.2 円柱投影面を用いる実施例
前述の実施例で説明した方法は、第31図(a)に示す
ような成形物82に対しては不適当である。
ような成形物82に対しては不適当である。
たとえば、方向AAから画像入力すると同図(b)のよ
うな投影像が得られ、方向BBから画像入力すると同図
(C)のような投影像が得られるが、ハツチングを施し
た部分が重複入力されてしまうため無駄が多く、また、
ドツトを施した部分では正方格子の線が密になり、正確
な歪補正絵柄が得られなくなる。このため、同図(b)
に示す投影像に基づいて得られた補正済絵柄と、同図(
C)に示す投影像に基づいて得られた補正済絵柄とを接
続する場合に、重複部に不一致が生じて問題となる。
うな投影像が得られ、方向BBから画像入力すると同図
(C)のような投影像が得られるが、ハツチングを施し
た部分が重複入力されてしまうため無駄が多く、また、
ドツトを施した部分では正方格子の線が密になり、正確
な歪補正絵柄が得られなくなる。このため、同図(b)
に示す投影像に基づいて得られた補正済絵柄と、同図(
C)に示す投影像に基づいて得られた補正済絵柄とを接
続する場合に、重複部に不一致が生じて問題となる。
以下に述べる方法は、成形物82のような回転体を基礎
とした立体成形物に対して有効な方法である。
とした立体成形物に対して有効な方法である。
まず第32図(a)に示すように、成形物82を内包す
るような円柱投影面T。を定義する。このとき、成形物
82が回転体を基礎とした立体である場合は、同図(b
)に示すように回転体の中心軸を円柱投影面の中心軸Ω
に一致させるのが好ましい。この状態で、成形物82表
面上のパターンを、中心軸gから垂直外方に向かって円
柱投影面Tc上に投影する。具体的な投影方法としては
、第32図(a>に示すように、中心軸gに平行に複数
の受光素子を配したラインセンサ111を用い、成形物
82を軸gを中心に回転させればよい。逆にセ:/すを
回転させてもよい。円柱投影面Tc上の任意の投影点P
は、図に示すように、中心軸gに沿った距離X1と、回
転角度θ1とによって定まる。したがって、ラインセン
サ111による投影点Pに対する出力は、距離x1に相
当する位置にある受光素子からの、成形物82が回転角
度θ1だけ回転した時点での出力となる。
るような円柱投影面T。を定義する。このとき、成形物
82が回転体を基礎とした立体である場合は、同図(b
)に示すように回転体の中心軸を円柱投影面の中心軸Ω
に一致させるのが好ましい。この状態で、成形物82表
面上のパターンを、中心軸gから垂直外方に向かって円
柱投影面Tc上に投影する。具体的な投影方法としては
、第32図(a>に示すように、中心軸gに平行に複数
の受光素子を配したラインセンサ111を用い、成形物
82を軸gを中心に回転させればよい。逆にセ:/すを
回転させてもよい。円柱投影面Tc上の任意の投影点P
は、図に示すように、中心軸gに沿った距離X1と、回
転角度θ1とによって定まる。したがって、ラインセン
サ111による投影点Pに対する出力は、距離x1に相
当する位置にある受光素子からの、成形物82が回転角
度θ1だけ回転した時点での出力となる。
結局、任意の投影点PはXとθとの関数で表され、円柱
投影面T。はXθ平面に展開することができる。したが
って、成形物82の表面に形成された歪パターンは、第
33図に示すようにXθ平面上の投影歪パターンとして
入力されることになる。
投影面T。はXθ平面に展開することができる。したが
って、成形物82の表面に形成された歪パターンは、第
33図に示すようにXθ平面上の投影歪パターンとして
入力されることになる。
一方、被補正絵柄の入力も全く同様にしてなされる。す
なわち、成形物82の表面上に実際に実現したい絵柄を
直接描き、これを同じ投影方法で入力する(CADで作
成した画像データを入力してもよい)。たとえば、第3
4図に示すように、成形物82の表面に絵柄を描き、第
32図(a)と同じ方法で絵柄の投影像を入力すれば、
第35図に示すような絵柄の投影像が被補正絵柄として
得られる。
なわち、成形物82の表面上に実際に実現したい絵柄を
直接描き、これを同じ投影方法で入力する(CADで作
成した画像データを入力してもよい)。たとえば、第3
4図に示すように、成形物82の表面に絵柄を描き、第
32図(a)と同じ方法で絵柄の投影像を入力すれば、
第35図に示すような絵柄の投影像が被補正絵柄として
得られる。
こうして、第33図に示すような投影歪パターンと、第
35図に示すような被補正絵柄とが、第1座標系上で重
ね合わされる。これに対して、第36図(a)に示す基
準パターンが第2座標系上で定義され、94で説明した
方法によって、この第2座標系上に同図(b)に示すよ
うな写像が得られることになる。
35図に示すような被補正絵柄とが、第1座標系上で重
ね合わされる。これに対して、第36図(a)に示す基
準パターンが第2座標系上で定義され、94で説明した
方法によって、この第2座標系上に同図(b)に示すよ
うな写像が得られることになる。
この方法では、1つの投影面しか用いないため、前述の
実施例のように複数の投影像を後で接続するような必要
はないという利点がある。なお、上述の例ではラインセ
ンサ111を投影画像の入力手段として用いたが、代わ
りにエリアセンサやCCDカメラを用いてもよい。ただ
し、この場合は受光素子の配列が二次元になるため、中
心軸Ωがら垂直外方に向かう投影像にする補正が必要に
なる。
実施例のように複数の投影像を後で接続するような必要
はないという利点がある。なお、上述の例ではラインセ
ンサ111を投影画像の入力手段として用いたが、代わ
りにエリアセンサやCCDカメラを用いてもよい。ただ
し、この場合は受光素子の配列が二次元になるため、中
心軸Ωがら垂直外方に向かう投影像にする補正が必要に
なる。
6.3 球状投影面を用いる実施例
前述の実施例で説明した円柱投影面を用いる方法は、第
34図に示すような成形物82の面Cに絵柄を付す場合
は有効であるが、面A、 Bに絵柄を付す場合には、
これらの面が投影されないため不適当である。以下に述
べる方法は、このような場合にも有効な方法である。
34図に示すような成形物82の面Cに絵柄を付す場合
は有効であるが、面A、 Bに絵柄を付す場合には、
これらの面が投影されないため不適当である。以下に述
べる方法は、このような場合にも有効な方法である。
まず第37図に示すように、成形物を中心点0に置き、
これを内包するような球状投影面T5を定義する。この
状態で、成形物の表面上のパターンを、中心点Oから外
方に向かって球状投影面T8上に投影する。具体的な投
影方法としては、第37図に示すように、中心点0を向
いた単一の受光素子をもったセンサ112を用いればよ
い。
これを内包するような球状投影面T5を定義する。この
状態で、成形物の表面上のパターンを、中心点Oから外
方に向かって球状投影面T8上に投影する。具体的な投
影方法としては、第37図に示すように、中心点0を向
いた単一の受光素子をもったセンサ112を用いればよ
い。
球状投影面Ts上の任意の投影点Pは、図に示すように
、緯度γ1と、経度θ1とによって定まる。
、緯度γ1と、経度θ1とによって定まる。
したがって、センサ112の緯度を変化させ、かつ、成
形物を経度が変わる方向に回転させれば、球状投影面T
s上のすべての投影点をセンサ112によって読取るこ
とができる。
形物を経度が変わる方向に回転させれば、球状投影面T
s上のすべての投影点をセンサ112によって読取るこ
とができる。
結局、任意の投影点Pはγとθとの関数で表され、球状
投影面T8はγθ平面に展開することができる。したが
って、成形物の表面に形成された歪パターンは、第38
図に示すようにγθ平面上の投影歪パターンとして入力
されることになる。
投影面T8はγθ平面に展開することができる。したが
って、成形物の表面に形成された歪パターンは、第38
図に示すようにγθ平面上の投影歪パターンとして入力
されることになる。
被補正絵柄の入力も全く同様にしてなされる。以下の処
理については、円柱投影面を用いた実施例と同様である
。
理については、円柱投影面を用いた実施例と同様である
。
57 産業上への利用可能性
以上、本発明を射出同時給付法に適用した例について説
明したが、本発明は転写フィルムやラミネート用フィル
ムの歪補正一般に広く利用することができる。たとえば
、成形手段を用いる缶や、樹脂を用いた成形品(たとえ
ば、インモールド成形品やシュリンク・フィルム)を製
造する工程において、成形前に絵柄を印刷する際に、素
材の伸縮によって絵柄の歪みが生じるが、このような場
合にも、本発明によって得られた補正済絵柄を印刷して
おけば成形後の歪みのない絵柄を得ることができる。
明したが、本発明は転写フィルムやラミネート用フィル
ムの歪補正一般に広く利用することができる。たとえば
、成形手段を用いる缶や、樹脂を用いた成形品(たとえ
ば、インモールド成形品やシュリンク・フィルム)を製
造する工程において、成形前に絵柄を印刷する際に、素
材の伸縮によって絵柄の歪みが生じるが、このような場
合にも、本発明によって得られた補正済絵柄を印刷して
おけば成形後の歪みのない絵柄を得ることができる。
上述の実施例では転写フィルムの歪補正を例にとって説
明した。このような転写フィルムは最終的には成形品か
ら剥離されるものであるが、最終的に成形品に接着され
たまま製品の一部となるようなラミネート用フィルムに
ついても全く同様に適用できる。
明した。このような転写フィルムは最終的には成形品か
ら剥離されるものであるが、最終的に成形品に接着され
たまま製品の一部となるようなラミネート用フィルムに
ついても全く同様に適用できる。
以上のとおり本発明によれば、基準パターンの印刷され
た絵柄フィルムを成形品に合わせて成形し、成形品表面
の歪パターンを所定の投影面に投影した投影歪パターン
を得て、この投影歪パターンに歪みのない正規の絵柄の
投影像を第1座標系上で重ね合わせ、基準パターンが作
成された第2座標系上に第1座標系上の絵柄の写像を求
め、この写像を補正した絵柄の版下として用いるように
したため、版下の補正を容易に、かつ、正確に行うこと
ができるようになる。
た絵柄フィルムを成形品に合わせて成形し、成形品表面
の歪パターンを所定の投影面に投影した投影歪パターン
を得て、この投影歪パターンに歪みのない正規の絵柄の
投影像を第1座標系上で重ね合わせ、基準パターンが作
成された第2座標系上に第1座標系上の絵柄の写像を求
め、この写像を補正した絵柄の版下として用いるように
したため、版下の補正を容易に、かつ、正確に行うこと
ができるようになる。
第1図は射出同時給付法を行う一般的な装置の基本構成
図、第2図は射出同時給付法の説明図、第3図は射出同
時絵付法を行った結果歪んだ転写フィルムを示す図であ
る。第4図(a)は本発明に係る転写フィルム歪補正装
置の基本構成を示すブロック図、第4図(b)は同図(
a)に示す装置のうちの歪補正処理部の詳細説明図、第
5図は転写フィルムが成形によって変形することを示す
図、第6図は第4図に示す装置における画像処理部の処
理手順を示す流れ図である。第7図(a)〜(C)は第
6図の流れ図に沿った処理結果を示す図であり、同図(
a)は二鎖化処理後のパターン、同図(b)は細線化処
理後のパターン、同図(e)は交点追跡処理後のパター
ンをそれぞれ示す。第7図(d)は同図(a)の拡大図
、同図(e)は重心を交点に代用することができること
を示す概念図である。第8図は第7図(b)に示す細線
化処理後のパターンの拡大図、第9図は第6図の中の交
点追跡処理の詳細な手順を示す流れ図、第10図は第9
図の中の交点検出処理の詳細な手順を示す流れ図である
。第11図は第9図に示す連結数計算の原理を示す図、
第12図は第9図に示す交点追跡処理の概念図、第13
図は第9図に示す交点追跡処理の説明図である。第14
図は細線化処理をせずに交点を求める方法の説明図であ
る。第15図は第4図に示す装置における歪補正処理部
の処理手順を示す流れ図、第16図は写像演算によって
絵柄に生じる段差を説明する図、第17図および第18
図は本発明によるm:n分割法の説明図、第19図は本
発明による歪量空間法の説明図、第20図は本発明によ
る等分割法の説明図、第21図は本発明による三角形ベ
クトル比分割法の説明図、第22図はベクトルデータで
表される絵柄についてベクトルの細分化を行った後に写
像を求める方法の説明図、第23図はラスターデータで
表される絵柄について、写像の画素波は補間を行う方法
の説明図、第24図は本発明に係る歪補正処理の手順の
概説図、第25図は本発明に係る歪補正処理の手順に位
置合わせの手順を組み合わせた概説図、第26図は本発
明に係る位置合わせパターンの具体例を示す図、第27
図は位置合わせパターンと基準パターンとを兼ねるパタ
ーンの読取り方法を示す図、第28図は単一の投影平面
を用いて歪パターンの入力を行う方法の説明図、第29
図は複数の投影平面を用いて歪パターンの入力を行う本
発明の一実施例に係る方法の説明図、第30図は第29
図の方法で入力した場合における写像の接続方法を説明
する図、第31図は第29図の方法の問題点を示す図、
第32図は円柱投影面を用いて画1象入力を行う本発明
の一実施例に係る方法の説明図、第33図は第32図の
方法で入力した投影歪バタ−ンを示す図、第34図は第
32図の方法で入力する対象となる絵柄を示す図、第3
5図は第32図の方法で入力した被補正絵柄を示す図、
第36図は第32図の方法で入力した投影歪パターンお
よび被補正絵柄に基づいて行う写像変換の説明図、第3
7図は球状投影面を用いて画像入力を行う本発明の一実
施例に係る方法の説明図、第38図は第37図の方法で
入力した画像の展開状態を示す図である。 1・・・供給ロール、2・・・転写フィルム、3・・シ
リンダ、4・・・ヒータ、5・・・雄型、6・・・雌型
、7・・・巻取りロール、8・・・成形物、9・・・印
刷成形品、11・・歪パターン画像読取装置、12・・
・被補正絵柄入力装置、13・・・演算処理装置、14
・・・画像処理部、15・・・歪補正処理部、16・・
・記憶装置、17・・・補正済絵柄出力装置、18・・
・第1座標系、1つ・・・第2座標系、20・・・写f
&演算装置。 出願人代理人 志 村 浩(a) 第4図 第1図 第2図 第6図 CCL) (b) 第10図 (C) 第9図 (a) (b) (C) (d) (e) 第12図 第13図(C) (り 第14図 第17図 第1.座標系 第1庄桿系 第2序凛系 <a> (b) (C) 第22図 第1座襟系 第2座標系 (a> (C) (b) (d) 第23図 第20図 第24図 (G) (d) 第26図 (a> (b) CG) 第27図 (a) (b) 7、T (C) (d) 第28図 (b) 第30図 (f2.) 第31図 第32図
図、第2図は射出同時給付法の説明図、第3図は射出同
時絵付法を行った結果歪んだ転写フィルムを示す図であ
る。第4図(a)は本発明に係る転写フィルム歪補正装
置の基本構成を示すブロック図、第4図(b)は同図(
a)に示す装置のうちの歪補正処理部の詳細説明図、第
5図は転写フィルムが成形によって変形することを示す
図、第6図は第4図に示す装置における画像処理部の処
理手順を示す流れ図である。第7図(a)〜(C)は第
6図の流れ図に沿った処理結果を示す図であり、同図(
a)は二鎖化処理後のパターン、同図(b)は細線化処
理後のパターン、同図(e)は交点追跡処理後のパター
ンをそれぞれ示す。第7図(d)は同図(a)の拡大図
、同図(e)は重心を交点に代用することができること
を示す概念図である。第8図は第7図(b)に示す細線
化処理後のパターンの拡大図、第9図は第6図の中の交
点追跡処理の詳細な手順を示す流れ図、第10図は第9
図の中の交点検出処理の詳細な手順を示す流れ図である
。第11図は第9図に示す連結数計算の原理を示す図、
第12図は第9図に示す交点追跡処理の概念図、第13
図は第9図に示す交点追跡処理の説明図である。第14
図は細線化処理をせずに交点を求める方法の説明図であ
る。第15図は第4図に示す装置における歪補正処理部
の処理手順を示す流れ図、第16図は写像演算によって
絵柄に生じる段差を説明する図、第17図および第18
図は本発明によるm:n分割法の説明図、第19図は本
発明による歪量空間法の説明図、第20図は本発明によ
る等分割法の説明図、第21図は本発明による三角形ベ
クトル比分割法の説明図、第22図はベクトルデータで
表される絵柄についてベクトルの細分化を行った後に写
像を求める方法の説明図、第23図はラスターデータで
表される絵柄について、写像の画素波は補間を行う方法
の説明図、第24図は本発明に係る歪補正処理の手順の
概説図、第25図は本発明に係る歪補正処理の手順に位
置合わせの手順を組み合わせた概説図、第26図は本発
明に係る位置合わせパターンの具体例を示す図、第27
図は位置合わせパターンと基準パターンとを兼ねるパタ
ーンの読取り方法を示す図、第28図は単一の投影平面
を用いて歪パターンの入力を行う方法の説明図、第29
図は複数の投影平面を用いて歪パターンの入力を行う本
発明の一実施例に係る方法の説明図、第30図は第29
図の方法で入力した場合における写像の接続方法を説明
する図、第31図は第29図の方法の問題点を示す図、
第32図は円柱投影面を用いて画1象入力を行う本発明
の一実施例に係る方法の説明図、第33図は第32図の
方法で入力した投影歪バタ−ンを示す図、第34図は第
32図の方法で入力する対象となる絵柄を示す図、第3
5図は第32図の方法で入力した被補正絵柄を示す図、
第36図は第32図の方法で入力した投影歪パターンお
よび被補正絵柄に基づいて行う写像変換の説明図、第3
7図は球状投影面を用いて画像入力を行う本発明の一実
施例に係る方法の説明図、第38図は第37図の方法で
入力した画像の展開状態を示す図である。 1・・・供給ロール、2・・・転写フィルム、3・・シ
リンダ、4・・・ヒータ、5・・・雄型、6・・・雌型
、7・・・巻取りロール、8・・・成形物、9・・・印
刷成形品、11・・歪パターン画像読取装置、12・・
・被補正絵柄入力装置、13・・・演算処理装置、14
・・・画像処理部、15・・・歪補正処理部、16・・
・記憶装置、17・・・補正済絵柄出力装置、18・・
・第1座標系、1つ・・・第2座標系、20・・・写f
&演算装置。 出願人代理人 志 村 浩(a) 第4図 第1図 第2図 第6図 CCL) (b) 第10図 (C) 第9図 (a) (b) (C) (d) (e) 第12図 第13図(C) (り 第14図 第17図 第1.座標系 第1庄桿系 第2序凛系 <a> (b) (C) 第22図 第1座襟系 第2座標系 (a> (C) (b) (d) 第23図 第20図 第24図 (G) (d) 第26図 (a> (b) CG) 第27図 (a) (b) 7、T (C) (d) 第28図 (b) 第30図 (f2.) 第31図 第32図
Claims (3)
- (1)複数の基準点をもった基準パターンが形成された
二次元の絵柄フィルムを成形品に合わせて三次元立体状
に成形したときに、前記基準パターンが歪むことにより
前記成形品表面に得られる歪パターンをn枚の投影平面
に投影し、各投影平面ごとに得られるn個の投影歪パタ
ーンをそれぞれ別個にn個の第1座標系に入力する段階
と、前記成形品に付与した状態の絵柄を前記n枚の各投
影平面に投影し、この投影された各絵柄を被補正絵柄と
してそれぞれ対応する前記n個の第1座標系に入力し、
同一座標系上で前記各投影歪パターンに重ねる段階と、 前記基準パターンを、n個の第2座標系上で定義する段
階と、 前記基準パターンにおける基準点と前記投影歪パターン
における基準点との対応関係に基づいて、前記第1座標
系上の絵柄の写像をこれに対応する前記第2座標系上に
求める作業を、n組の座標系対について行う段階と、 前記n個の第2座標系上に求まったn個の写像を接続し
て、1枚の補正絵柄として出力する段階と、 を備えることを特徴とする絵柄フィルム歪補正方法。 - (2)複数の基準点をもった基準パターンが形成された
二次元の絵柄フィルムを成形品に合わせて三次元立体状
に成形したときに、前記基準パターンが歪むことにより
前記成形品表面に得られる歪パターンを、前記成形品を
内包する円柱投影面に投影し、この円柱投影面を展開す
ることにより二次元の投影歪パターンを得て、これを第
1座標系に入力する段階と、 前記成形品に付与した状態の絵柄を前記円柱投影面に投
影し、この円柱投影面を展開することにより得られる二
次元の被補正絵柄を前記第1座標系に入力し、同一座標
系上で前記投影歪パターンに重ねる段階と、 前記基準パターンを、第2座標系上で定義する段階と、 前記基準パターンにおける基準点と前記投影歪パターン
における基準点との対応関係に基づいて、前記第1座標
系上の絵柄の写像を前記第2座標系上に求める段階と、 前記第2座標系上に求まった写像を補正絵柄として出力
する段階と、 を備えることを特徴とする絵柄フィルム歪補正方法。 - (3)複数の基準点をもった基準パターンが形成された
二次元の絵柄フィルムを成形品に合わせて三次元立体状
に成形したときに、前記基準パターンが歪むことにより
前記成形品表面に得られる歪パターンを、前記成形品を
内包する球状投影面に投影し、この球状投影面を展開す
ることにより二次元の投影歪パターンを得て、これを第
1座標系に入力する段階と、 前記成形品に付与した状態の絵柄を前記球状投影面に投
影し、この球状投影面を展開することにより得られる二
次元の被補正絵柄を前記第1座標系に入力し、同一座標
系上で前記投影歪パターンに重ねる段階と、 前記基準パターンを、第2座標系上で定義する段階と、 前記基準パターンにおける基準点と前記投影歪パターン
における基準点との対応関係に基づいて、前記第1座標
系上の絵柄の写像を前記第2座標系上に求める段階と、 前記第2座標系上に求まった写像を補正絵柄として出力
する段階と、 を備えることを特徴とする絵柄フィルム歪補正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63290891A JP2747706B2 (ja) | 1988-11-17 | 1988-11-17 | 絵柄フィルム歪補正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP63290891A JP2747706B2 (ja) | 1988-11-17 | 1988-11-17 | 絵柄フィルム歪補正方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02136979A true JPH02136979A (ja) | 1990-05-25 |
JP2747706B2 JP2747706B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=17761847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63290891A Expired - Lifetime JP2747706B2 (ja) | 1988-11-17 | 1988-11-17 | 絵柄フィルム歪補正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2747706B2 (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1988
- 1988-11-17 JP JP63290891A patent/JP2747706B2/ja not_active Expired - Lifetime
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