JP2000263172A - 成形工具の作動装置 - Google Patents

成形工具の作動装置

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JP2000263172A
JP2000263172A JP11067685A JP6768599A JP2000263172A JP 2000263172 A JP2000263172 A JP 2000263172A JP 11067685 A JP11067685 A JP 11067685A JP 6768599 A JP6768599 A JP 6768599A JP 2000263172 A JP2000263172 A JP 2000263172A
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forming tool
quill
forming
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憲史 阿比留
Mitsuhiro Okada
岡田  光弘
Eiji Obayashi
栄次 大林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイル成形においてその巻き方向を変更する
際に、関連部材の配置替えや調整を必要とする煩雑な段
取り替え、並びに2個の成形工具を独立して位置決め制
御できない不都合な問題を解決する。 【解決手段】 線材Wを2個の成形工具で湾曲させる作
動装置であって、クイル側成形工具T1は右巻きのコイ
ル径の増減に対応してクイル側衝合軌跡に沿って揺動可
能で、コイル成形工具T2は遠方側衝合軌跡に沿って進
退移動可能に装着されるようにクイル軸線を挟む対称位
置に設けられた一対の工具スライド機構4,5と、クイ
ル側成形工具T1を揺動させる揺動機構と、コイル成形
工具T2を進退移動させる進退機構と、クイル側成形工
具の揺動位置とコイル成形工具の進退位置とを関連的に
位置決め制御する制御手段とを備える。 左巻きコイル
は、前記各機構をクイル軸線を挟む対称位置に位置制御
することで加工できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコイルを加工する成
形工具の作動装置に係り、さらに詳しくは、クイルから
送り出される線材にクイル側成形工具を衝合させてその
線材を湾曲に形成し、この湾曲に形成された線材に更に
コイル成形工具を衝合させてその線材を所定の湾曲に形
成することで、少なくとも1巻回のコイルを加工する、
例えばリング製造装置やコイルばね製造装置に供用され
る2個の成形工具の作動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術としては、例えば、コイルば
ねを加工する装置に係る特開平4−89148号公報の
発明が知られている。この発明は、図9に示されたよう
に2個のコイリングピンt1,t2によって、線材を湾
曲成形することでコイルばねを加工する装置であって、
摺動部材イのコイリングピンt1(本発明のコイル成形
工具に相当)は、カム201の回動でレバー202が揺
動され、このレバー202の揺動でレバー203が揺動
され、このレバー203の揺動によってスライダ204
を介してコイリングピンt1が進退移動するとともに、
スライダ204に設けられた板カム205の進退移動で
旋回レバー206が揺動される。摺動部材ロのコイリン
グピンt2(本発明のクイル側成形工具に相当)は、前
記旋回レバー206の揺動によって旋回軸207を中心
に、ベース208を介してコイリングピンt2がコイリ
ングピンt1と関連的に揺動するように構成されてい
る。
【0003】また、他の従来技術として特開平11−7
38号公報の発明が知られている。この発明は、図10
に示されたように2個のポイントツールt3(本発明の
コイル成形工具に相当)、t4(本発明のクイル側成形
工具に相当)によって、線材を湾曲成形することでコイ
ルばねを加工する装置であって、ポイントツールt3,
t4は、前後方向移動テーブル210のX軸作動で連動
アーム211が進退移動され、この連動アーム211の
進退移動によって、第1傾斜スライドレール212,第
2傾斜スライドレール213に沿って傾斜して進退移動
するツール固定ブロック214,215を介してポイン
トツールt3,t4が進退移動し、二つの工具のX座標
位置とY軸方向の衝合距離とが位置決めされるととも
に、上下方向移動テーブル216のY軸作動でポイント
ツールt3,t4が、前記X軸座標位置とY軸方向の衝
合距離とを維持した状態で進退移動し、二つの工具のY
座標位置が位置決めされるように構成されているので、
右巻きまたは左巻きのコイルに対して関連部材を取り外
した後、クイル軸線に対して対称位置に取り付け、位置
調整する必要のないように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した前者の発明に
おいては、コイル径の増減に対応してコイリングピンt
1,t2を進退移動または揺動させる成形工具の作動機
構は、右巻きまたは左巻きのコイルに対して、前記コイ
リングピンt1とt2とを選択的に進退移動または揺動
させることはできないものである。すなわち、図9と逆
巻きのコイルを巻回する際には、レバー202,レバー
203および旋回レバー206と、これらの関連部材と
を取り外した後、クイル軸線に対して対称位置に取り付
け、位置調整しなければならないので、右巻きまたは左
巻きのコイルを適宜選択的に加工する際に、無駄な段取
り替え時間を要し、生産性の向上を図る阻害となる問題
があった。
【0005】また、後者の発明においては、増減するコ
イル径、若しくは、右巻きまたは左巻きのコイルに対し
て、この線材に衝合するポイントツールt3とt4との
座標位置をX,Yテーブルの2軸制御によって得るもの
であるから、X,Y軸作動で二つの工具の座標位置は関
連的に位置決めされ、独立して位置決めすることはでき
ない問題があった。このために、線材の材質やD/d
(コイル径と線材径との比)などによって変化するスプ
リングバックに対して、例えば、二つの工具の制御系に
設定係数を付加して位置決め制御することができない問
題があった。また、装置の構成が煩雑で高価になるとい
う問題もあった。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みなされたものであり、その目的とするところは、右
巻きまたは左巻きのコイルを適宜選択的に加工する際
に、無駄な段取り替え時間を必要とせず、生産性の向上
を図ることができるとともに、スプリングバックの変化
に対応でき、かつ、装置の構成が簡素にできる成形工具
の作動装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに請求項1の発明は、クイルから送り出される線材に
一方のクイル側成形工具を衝合させてその線材を湾曲に
形成し、この湾曲に形成された線材にさらに他方のコイ
ル成形工具を衝合させてその線材を湾曲に形成すること
で、コイルを加工する2個の成形工具の作動装置であっ
て、前記クイル側成形工具はコイル径の増減に対応して
コイル中心に略対向するようにクイル側衝合軌跡に沿っ
て揺動可能で、前記コイル成形工具は前記コイル中心に
略対向するように遠方側衝合軌跡に沿って進退移動可能
で、かつ、前記成形工具の個をそれぞれ着脱可能に装
着してクイル軸線を挟む略対称位置に設けられた一対の
工具スライド機構と、前記クイル側成形工具を揺動させ
る工具揺動作動機構と、前記コイル成形工具を進退移動
させる工具進退作動機構と、前記クイル側成形工具の揺
動位置と前記コイル成形工具の進退移動とをコイル径の
増減に対応して関連的に位置決め可能に、前記工具揺動
作動機構および前記工具進退作動機構を制御可能な制御
手段とを備えるようにしたものである。
【0008】また、請求項2の発明は、クイルから送り
出される線材に一方のクイル側成形工具を衝合させてそ
の線材を湾曲に形成し、この湾曲に形成された線材にさ
らに他方のコイル成形工具を衝合させてその線材を湾曲
に形成することで、右巻きまたは左巻きのコイルを適宜
選択的に加工する2個の成形工具の作動装置であって、
前記クイル側成形工具は右巻きまたは左巻きのコイル径
の増減に対応してコイル中心に略対向するようにクイル
側衝合軌跡に沿って揺動可能で、前記コイル成形工具は
前記コイル中心に略対向するように遠方側衝合軌跡に沿
って進退移動可能で、かつ、前記成形工具の2個をそれ
ぞれ着脱可能に装着してクイル軸線を挟む略対称位置に
設けられた一対の工具スライド機構と、右巻きコイル成
形時及び左巻きコイル成形時の前記クイル側成形工具を
揺動させる一対の工具揺動作動機構と、右巻きコイル成
形時及び左巻きコイル成形時の前記コイル成形工具を進
退移動させる一対の工具進退作動機構と、前記クイル側
成形工具の揺動位置と前記コイル成形工具の進退移動位
置とを右巻きまたは左巻きのコイル径の増減に対応して
関連的に位置決め可能に、前記工具揺動作動機構および
前記工具進退作動機構を制御可能な制御手段とを備える
ようにしたものである。
【0009】これら請求項1,2の発明によれば、コイ
ル径の増減に対応して、一方のクイル側成形工具と他方
のコイル成形工具とをそれぞれの衝合軌跡に沿って関連
的に位置決め可能にしたので、コイル径が相違する異種
のコイルを適宜選択的に加工できるとともに、巻初めか
ら巻き終りまでの間に相違するコイル径を有する違径コ
イルを容易に加工することができる。 また、線材の材
質やD/dなどによって変化するスプリングバックに対
応して、2個の成形工具の制御系に設定係数を付加して
制御することが容易であるから、異種のコイルを加工す
る際に各コイルの品質向上を図ることができる。 さら
に、2個の成形工具が装着される一対の工具スライド機
構をクイル軸線を挟む略対称位置に設けたので、右巻
き,左巻きのコイルを適宜選択的に加工する際に、無駄
な段取り替え時間を必要とせず、生産性の向上を図るこ
とができる。
【0010】また、請求項3の発明は、前記一対の工具
スライド機構の工具保持部は、巻回される線材と衝合可
能な前記クイル側成形工具と前記コイル成形工具とが、
クイル軸線と平行な基軸線を挟んで対称に略45度傾斜
して着脱可能に構成するようにしたものである。
【0011】この発明によれば、二つの成形工具の成形
溝がコイル中心にそれぞれ対向して収束し相互の位置角
度が直角をなすようになっているので、湾曲の曲率が安
定し正確な円弧のコイルを形成できる。
【0012】また、請求項4の発明は、前記揺動する工
具スライド機構の揺動中心位置は、前記クイル側成形工
具の成形溝部が成形可能な最小コイル径のコイルに衝合
する最小径衝合位置と、成形可能な最大コイル径のコイ
ルに衝合する最大径衝合位置とを通る直線に近似する円
弧軌跡の円弧中心位置に設けるようにしたものである。
【0013】この発明によれば、クイル側成形工具は、
コイル径の増減に際して最小径衝合位置と最大径衝合位
置との間の位置変位量がコイル成形工具に比べて小さ
く、その間の成形溝の変位軌跡を直線に近似的する円弧
軌跡に沿って揺動するようにしたので、進退移動可能な
スライド機構に比べて単純な機構に構成できるととも
に、他の機構部との干渉を防止することができる。 ま
た、位置変位量がコイル成形工具に比べて小さいので、
揺動作用によっても成形溝がコイル中心に対向するよう
に、クイル軸線と平行な基軸線に対して略45度の傾斜
角度を維持することができる。
【0014】また、請求項5の発明は、前記工具スライ
ド機構の前記揺動中心位置は、クイル軸線に対して、コ
イル径の増大につれて遠ざかるように傾斜する略22.
5度の直線に近似する円弧軌跡の円弧中心位置に設ける
ようにしたものである。
【0015】この発明によれば、クイル側成形工具は、
コイル径の増減に際して最小径衝合位置と最大径衝合位
置との間の位置変位量がコイル成形工具に比べて小さ
く、その間の成形溝の変位軌跡をクイル軸線に対して略
22.5度の直線に近似的する円弧軌跡に沿って揺動す
るようにしたので、進退移動可能なスライド機構に比べ
て単純な機構に構成できるとともに、他の機構部との干
渉を防止することができる。 また、位置変位量がコイ
ル成形工具に比べて小さいので、揺動作用によっても成
形溝がコイル中心に対向するように、クイル軸線と平行
な基軸線に対して略45度の傾斜角度を維持することが
できる。
【0016】また、請求項6の発明は、前記進退移動す
る工具スライド機構の進退移動軸線は、前記コイル成形
工具の成形溝部が成形可能な最小コイル径のコイルに衝
合する最小径衝合位置と、成形可能な最大コイル径のコ
イルに衝合する最大径衝合位置とを通る直線に略平行で
あるようにしたものである。
【0017】この発明によれば、コイル成形工具は、そ
の成形溝がコイル中心に対向するように、クイル軸線と
平行な基軸線に対して略45度の傾斜角度を維持して、
最小径衝合位置と最大径衝合位置とを通る直線に略平行
に進退移動できるので、湾曲の曲率が安定し正確な円弧
のコイルを形成できる。
【0018】また、請求項7の発明は、前記工具スライ
ド機構の前記進退移動軸線の傾斜角度は、クイル軸線と
直交するコイル中心軌跡に対して、コイル径の増大につ
れて遠ざかるように傾斜する略22.5度であるように
したものである。
【0019】この発明によれば、コイル成形工具は、そ
の成形溝がコイル中心に対向するように、クイル軸線と
平行な基軸線に対して略45度の傾斜角度を維持して、
コイル中心軌跡に対して略22.5度の傾斜直線に沿っ
て進退移動できるので、湾曲の曲率が安定し正確な円弧
のコイルを形成できる。
【0020】また、請求項8の発明は、前記クイル側成
形工具を揺動させる前記工具揺動作動機構は、駆動源と
前記クイル側成形工具が装着される工具スライド機構と
の間にカム機構を設け、このカム機構を介して揺動させ
るようにしたものである。
【0021】この発明によれば、クイル側成形工具の揺
動動作がカム機構によるので、クイル側成形工具の変位
量をカム面のリフト量により制御することができ微少な
位置制御が可能であるとともに、カムの回転角度とクイ
ル側成形工具の変位量との関係を自由に選択できる。
【0022】また、請求項9の発明は、前記クイル側成
形工具を揺動させる前記工具揺動作動機構は、駆動源と
前記クイル側成形工具が装着される工具スライド機構と
の間にクランク機構を設け、このクランク機構を介して
揺動させるようにしたものである。
【0023】この発明によれば、クイル側成形工具の変
位量を偏心クランクのクランク角度によって制御するよ
うにしたので、装置の構成が簡素にできる。
【0024】また、請求項10の発明は、前記コイル成
形工具を進退移動させる前記工具進退作動機構は、駆動
源と前記コイル成形工具との間にカム機構を設け、この
カム機構を介して進退移動させるようにしたものであ
る。
【0025】この発明によれば、コイル成形工具の進退
移動がカム機構によるので、コイル成形工具の変位量を
カム面のリフトにより制御することができ微少な位置制
御が可能であるとともに、カムの回転角度とコイル成形
工具の変位量との関係を自由に選択できる。
【0026】また、請求項11の発明は、前記コイル成
形工具を進退移動させる前記工具進退作動機構は、駆動
源と前記コイル成形工具との間にクランク機構を設け、
このクランク機構を介して進退移動させるようにしたも
のである。
【0027】この発明によれば、コイル成形工具の変位
量を偏心クランクのクランク角度により制御するように
したので、装置の構成が簡素にできる。
【0028】また、請求項12の発明は、前記成形工具
の作動装置は、コイルばね製造装置に供用される成形工
具の作動装置である。
【0029】この発明によれば、コイルばね製造装置に
おいて、他の切断工具,芯金工具,ピッチ工具、または
これらの工具作動装置等との干渉がなく簡素に構成でき
る。また、コイル径が相違する異種のコイルばねを適宜
選択的に加工でるとともに、巻初めから巻き終りまでの
間に相違するコイル径を有する違径コイルばねを容易に
加工することができる。 また、線材の材質やD/dな
どによって変化するスプリングバックに対応して、2個
の成形工具の制御系に設定係数を付加して制御すること
が容易であるから、異種のコイルばねを加工する際に各
コイルばねの品質向上を図ることができる。 さらに、
2個の成形工具が装着される一対の工具スライド機構を
クイル軸線を挟む略対称位置に設けたので、右巻き,左
巻きのコイルばねを適宜選択的に加工する際に、無駄な
段取り替え時間を必要とせず、生産性の向上を図ること
ができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の成形工具の作動装置に係
る実施の形態は、クイルより送り出された線材を2個の
成形工具に順次衝合させて湾曲させコイルを成形する装
置で、2個の成形工具が常にコイル中心に対向すべく一
対の工具スライド機構をクイル送り出し線材の軸芯に対
して上下にハ字形に配しそれぞれの成形工具の成形溝が
後述する所定の方向に移動するように構成し、成形工具
を進退移動させる工具進退作動機構及び成形工具を揺動
させる工具揺動作動機構に二つの実施例を開示するもの
である。
【0031】その第1実施例に係る成形工具の作動装置
は、図1乃至図3に示すように一対の工具スライド機構
が、クイルに近い側の成形工具(以下クイル側成形工具
と称す)T1とクイルより遠い側の成形工具(以下コイ
ル成形工具と称す)T2とでコイルを加工する際に成形
溝部を進退移動または揺動させる作動機構にカム機構を
介在して構成したものである。また第2実施例は、図4
乃至図6に示すように一対の工具スライド機構が、クイ
ル側成形工具T1とコイル成形工具T2とでコイルを加
工する際に成形溝部を進退移動または揺動させる作動機
構にクランク機構を介在して構成したものである。
【0032】〔第1実施例〕本発明の右巻きコイル成形
時における線材送り出しと工具の配置を示す正面説明図
の図1、図1の工具スライド機構のA−A線断面図を示
す図2、図1の工具揺動作動機構のB−B線断面図を示
す図3、及び成形コイルの変化するコイル径に対応する
2個の成形工具の位置を示す図7にもとづき説明する。
先ず本機の工具等の配置を説明する。
【0033】上下一対の線材送り出しローラ2A,2B
は基板1上に直立して軸承された支軸で回転可能に枢支
されており、図示しないNC制御装置で回転制御される
サーボモータで適宜回転される。この線材送り出しロー
ラ2A,2Bの前面には線材案内筒に続くクイル3が送
り出し線上に配置されている。クイル3の前方右斜め下
方にはクイル3の前面に向かう成形工具T1(右巻き成
形時はクイル側成形工具)の工具スライド機構4が、同
じく右斜め上方にはクイル3の前面に向かう成形工具T
2(右巻き成形時はコイル成形工具)の工具スライド機
構5が配置され横向きのハ字形を形成している。
【0034】また、クイル3の下位置で生成されるコイ
ルと係合可能にピッチ工具6が上下移動制御並びにコイ
ル巻き方向に対応して取り付け替え可能に配置されてい
る。さらにクイル3の前端面の真上に切刃面が位置する
切断工具7が上下移動制御並びにコイル巻き方向に対応
して取り替え可能に配置している。さらにまた、切断工
具7の切刃面に対応する相手側切刃がクイル前端面の直
上に位置する芯金工具8が成形コイル径並びにコイル巻
き方向に対応して上下位置調整可能に配置されている。
【0035】次いで本発明の特徴の一つである一対の工
具スライド機構のうち、右巻きコイルの場合におけるク
イル側成形工具の工具スライド機構4を説明する。
【0036】基板1上にスライド台11がそのスライド
案内面11aをクイル3から送り出される線材Wの線材
軸線方向Xと直交する上下線Yに対して、下側に開く2
2.5度の線を挟んで揺動可能に、スライド台11の下
隅において基板1に植設された支軸10に枢支状態に設
置されている。
【0037】この支軸10の位置は図7において、成形
する最小径のコイルA成形時のクイル側成形工具T1の
衝合点P1と、成形する最大径のコイルB成形時のクイ
ル側成形工具T1の衝合点P2を結ぶ軌跡線の二等分位
置で直交する線上で、かつ、クイル軸線と直交する線Y
に対し略22.5度の線上に位置するスライド台11の
軸線と平行な線上の最下点である。したがってコイル成
形時の衝合点Pnはスライド台11の揺動によってP
1,P2を通る直線に近似する円弧上に位置する。 な
お、この円弧は、必ずしも衝合点P1,P2を通る必要
はなく、衝合点P1,P2を結ぶ軌跡線に近似するよう
に構成すればよい。
【0038】スライド案内面11aにはスライダ12が
摺動可能に載置され、そのクイル側前端部にクイル側成
形工具T1をクイル3の線材送り出し軸線Xに対して下
方に略45度に向け、その成形溝T1aが、形成される
コイルの図7に示すコイル中心O1〜O2に対向するよ
うに着脱可能に固定された工具ホルダ13が角度調整可
能に取り付けられている。スライダ12の後端部には、
カムフオロア14を基板1面に垂直な軸で枢支したフオ
ロアホルダ16が移動方向位置調整可能に取り付けられ
ている。そしてスライダ12上に固着したばね掛けブロ
ック17に螺装した調整ボルト18によって、クイル側
成形工具T1の前後位置の微調整が可能である。この微
調整によってクイル側成形工具T1の成形溝T1aを所
定のコイル径の衝合点に正確に一致させることができ
る。
【0039】基板1を貫通して背面に突出する減速機2
0の出力軸20aをスライド台11の窓11bから突出
し、図示しないNC制御装置で駆動制御される減速機2
0付サーボモータ19が基板に設けられている。そして
出力軸20aに円板カム22のカム軸21がキー着され
ている。この円板カム22はカムフオロア14と当接
し、ばね掛けブロック17に左右対称に植設されたばね
掛けピン23,23と、このばね掛けピン23,23に
対向してスライド台11に植設されたばね掛けピン2
4,24との間に張設された引張りばね26,26によ
って円板カム22とカムフオロア14が常時圧接されて
いる。
【0040】更にスライド台11は支軸10を中心とし
て揺動させるために、クイル3より送り出される線材の
軸線Xに対してクイル3前端より下方略22.5度の線
上の位置に、基板1を貫通して背面に突出し、NC制御
で駆動制御される減速機30付のサーボモータ27が、
減速機の出力軸30aを取付板28の窓より突出して取
り付けられている。出力軸30aには円板カム31のカ
ム軸29がキー着されている。一方スライド台11に
は、工具ホルダ13近くのクイル3の軸線寄りにフロア
ホルダ32が円板カム31に対向するように設けられて
おり、先端に基板1面に対して直交する軸で枢支された
カムフオロア33が板カム31と当接しうるようになっ
ている。
【0041】またフロアホルダ32のクイル側にはばね
掛けブロック34が締着されていて、フロアホルダ32
の後面に当接する調整ボルト36が螺合されていて、フ
ロアホルダ32の位置を微調整可能としている。さらに
ばね掛けブロック34には2本のばね掛けピン37,3
7が植設され、取付板28には2本のばね掛けピン3
8,38が植設されていて、ピン37,37と38,3
8との間に引張ばね39,39が張設されていて円板カ
ム31とカムフオロア33とが常時圧接されている。な
おスライド台11は基板1から浮き上がることなく安定
して揺動可能なように基板1に圧着させるばねを設ける
場合もある。
【0042】次に右巻きコイルの加工を示す第1実施例
ではクイルより遠方側になる、コイル成形工具の工具ス
ライド機構5を説明する。この基本構成はクイル側成形
工具の工具スライド機構4と同じであり、クイル送り出
し線に対して対称となる上位置に配置されている。した
がって同じ部分に100番を加えた番号で表示して説明
を省略する。
【0043】スライド台111は、上隅で支軸10とク
イル送り出し線に対し対称となる位置の支軸110によ
り枢支されており、コイル成形工具T2は図1で左斜め
下向きの成形溝が、コイル中心に対向する45度の方向
に配置されている。従ってクイル側成形工具T1,コイ
ル成形工具T2とは90度をなし、クイルの送り出し軸
線と平行な基軸線を挟んで互いに45度をなす。そして
スライド台111を揺動させるサーボモータ,円板カム
131はクイル送り出し軸線に対してクイル側成形工具
の工具スライド機構4のスライド台11を揺動させるサ
ーボモータ27,円板カム31と対称位置に配置されて
いる。
【0044】図7は、上述のように配置されたクイル側
成形工具の工具スライド機構4、および、クイルより遠
いコイル成形工具の工具スライド機構5のクイル側成形
工具T1,コイル成形工具T2及びその各成形溝の衝合
点がコイル径に対応して変位する移動軌跡を説明したも
のである。即ち、クイル側成形工具T1はクイル前端よ
り立ち上がる垂直線Yの線上に位置する最小径コイルA
のコイル中心O1に対向する方向である。そしてクイル
軸線と平行な基軸線に対して下方45度の方向に設けら
れ、線材との衝合点はP1である。
【0045】成形すべきコイルのコイル径が増大するこ
とにより、コイル中心Onは垂直線Y上を移動し最大径
コイルBの中心O2に変位する。これに伴い衝合点Pn
は、クイル先端をS点とすると、コイルAの円の中心角
S・O1・P1=45度であるので二等辺三角形S・O
1・P1の底角は67.5度。従ってクイル軸線と線S
・P1とのなす角は22.5度となり、コイル径の変化
につれて移動する衝合点Pnはこの22.5度の線上に
位置し、最大径コイルBの衝合点P2に到達する。
【0046】本第1実施例および後述する第2実施例で
は、クイル側成形工具T1の衝合位置を揺動によって衝
合点P1・・・Pn・・・P2に移動させるもので、円
弧P1・P2をほぼ直線P1・P2に近似させるもので
ある。従って回動半径が大きい程直線に近くなる。コイ
ル成形工具T2は最小径のコイルAの中心O1を向く方
向で、クイル軸線と平行な基軸線に対して上方45度の
方向に設けられ、線材との衝合点はQ1である。コイル
径が増大することによりその衝合点Pnは、コイルAの
円の中心角Q1・O1・O2=45度であるので、その
円周角Q1・S・O1は22.5度となり、衝合点Qn
はこの22.5度の線上を移動して最大径のコイルBの
衝合点Q2に変位する。そこでコイル成形工具T2のス
ライド111はこの22.5度の線と平行な軸線上を移
動させるものである。
【0047】次に、上述した一対の工具スライド機構
4,5により右巻きコイルの成形動作について説明す
る。
【0048】図7において、最小径のコイルAを成形す
るものとする。クイル側成形工具の工具スライド機構4
は、サーボモータ19により円板カム22の回動でクイ
ル側成形工具T1を線材Wと衝合する前進位置とする。
また、工具揺動作動機構のサーボモータ27により円板
カム31を回動させ、円板カム31に圧接されているカ
ムフオロア33を介してスライド台11が支軸10を中
心として揺動される。そしてクイル側成形工具T1の成
形溝T1aとコイルAのコイル径位置となる線材衝合点
P1に回動位置決めする。
【0049】さらにクイルより遠いコイル成形工具の工
具スライド機構5は、図示しないサーボモータにより円
板カム131を回動させて、支軸110を揺動中心にス
ライド台111を揺動させて、スライダ112の軸線を
垂直線Yに対して22.5度に位置決めした後、図示し
ないサーボモータにより円板カム122を回動させてス
ライダ112を前進させ、コイルAのコイル径位置とな
る線材衝合点Q1にコイル成形工具T2の成形溝を位置
決めする。このように2個の成形工具T1,T2の位置
決めの準備が終了すると、NC制御のサーボモータで回
転駆動される上下一対の送り出しローラ2A,2Bが寸
転され線材Wがクイル3より少し送り出される。成形の
最初においては送り出された線材の先をクイル側成形工
具T1,コイル成形工具T2のそれぞれの成形溝に手作
業で係合させる(なお、加工されるコイルが2個目以後
はこの操作は不要である)。 このようにして線材が係
合した後、送り出しローラ2A,2Bを連続回転させ
る。
【0050】送り出しローラ2A,2Bで送り出された
線材Wは、クイル側成形工具T1の成形溝T1aに衝合
されつつ、上方に湾曲される。湾曲された線材はコイル
成形工具T2の成形溝に更に衝合されて、クイル3先
端,クイル側成形工具T1,コイル成形工具T2の3点
によって規定される円弧となりコイルが形成される。必
要により一巻きのコイル成形と同期又はそれ以前に上昇
したピッチ工具6がコイルの側面に係合してコイルに所
定のピッチが形成される。所定長のコイルが形成された
とき線材Wの送り出しが停止され、切断工具7が下降し
て芯金工具8との共働により線材Wが切断され一個のコ
イルが形成される。
【0051】さらに図7の最大径のコイルBを成形する
ものとする。クイル側成形工具T1が前進位置において
サーボモータ27が円板カム31を回動して、スライド
台11を支軸10を中心として回動させる。クイル側成
形工具T1の成形溝T1aを図7のコイルBとの衝合点
となる位置P2に位置決めする。またクイルより遠いコ
イル成形工具の工具スライド機構5のサーボモータ、円
板カム122を回動して、コイル成形工具T2の成形溝
をコイルBの衝合点Q2となるよう垂直線Yから22.
5度の線に沿って後退させて位置決めする。芯金工具8
を真上に移動させコイルBに内接する位置とする。この
あとコイルAの場合と同様の手順で最大径のコイルBが
成形される。
【0052】なおコイルAとコイルBとの中間のコイル
成形に際してはクイル側成形工具T1の成形溝T1aの
衝合点Pnへの移動はスライド台11を支軸10を中心
として揺動させるため、P1・P2を結ぶ円弧はクイル
軸線に対する22.5度の線より僅かにコイル中心側に
出る。この量は極く僅かであるので一般には成形コイル
の径は誤差範囲に入るのもであるが、正確なコイル径が
要求される場合には、サーボモータ19,円板カム22
を回動して、衝合点Pnが22.5度の線よりずれた分
だけクイル側成形工具T1を後退させることによって補
正することができる。一方のコイル成形工具T2は円板
カム122の回動によって垂直線Yに対して22.5度
の線に沿って移動させ中間衝合点Qnの位置に位置決め
するものである。
【0053】次に左巻きコイルを加工する際における成
形工具の配置を示す図8にもとづき説明する。各構成要
素について変わるところはなく工具の配置が変更される
だけである。またこの場合図7の成形コイルの変化する
コイル径に対応した成形工具の移動軌跡は、クイル3の
軸線に対して上下対称に形成される。即ち図7の裏返し
となる。
【0054】ピッチ工具6,切断工具7,芯金工具8は
それぞれ上下対称位置に取付替えされる。 この左巻き
コイルを加工する際には、先の右巻きコイルにおいて右
巻きコイル成形工具T2であったものが、左巻きクイル
側成形工具T2となる。即ち左巻きのAコイルの成形に
際しては、クイルより遠い先の右巻きコイル成形工具の
工具スライド機構5のサーボモータにより円板カム12
2を回動してスライド台112を大きく前進させるとと
もに、必要によりサーボモータ,円板カム131を回動
してスライド台111を揺動させて、先の右巻きコイル
成形工具T2の成形溝を衝合点P1のクイル送り出し軸
線に対して対称な位置P´1(図示せず)に位置決めす
る。この時点で先の右巻きコイル成形工具T2は、この
左巻きコイルを加工する際には左巻きクイル側成形工具
T2となる。先の右巻きクイル側成形工具T1であった
ものは、この左巻きコイルを加工する際には左巻きコイ
ル成形工具T1となる。即ち左巻きAコイルの成形で先
の右巻きクイル側成形工具の工具スライド機構4のサー
ボモータ19,円板カム22を回動してスライド台12
を大きく後退させるとともに、必要によりサーボモータ
27,円板カム31を回動してスライド台11を回動し
先の右巻きクイル側成形工具T1の成形溝を衝合点Q1
のクイル軸線に対して対称な位置Q´1(図示せず)に
位置決めする。この時点で先の右巻きクイル側成形工具
T1は、左巻きコイル成形工具T1となる。
【0055】芯金工具8をコイルA´に内接する位置と
する。このように準備が整ったあと同様にしてクイル3
より送り出された線材を左巻きクイル側成形工具T2,
左巻きコイル成形工具T1のそれぞれの成形溝に衝合さ
せて、線材を連続して送り出せばコイルが形成される。
このように左巻きのコイルA´も同様にして成形するこ
とができる。
【0056】大径の左巻きコイルB´を成形するには同
様にして、左巻きクイル側成形工具T2を円板カム13
1の回動でスライド台111を揺動させ成形溝をP2と
対称点P´2に位置決めし、左巻きコイル成形工具T1
を円板カム22の回動で大きく22.5度の線に沿って
後退させQ2のクイル軸線に対する対称点Q´2に位置
決めさせる。また芯金工具8をコイルB´に内接する位
置に位置決めすることにより、同様に左巻きコイルB´
が成形可能となる。
【0057】〔第2実施例〕ピッチ工具,切断工具,芯
金工具、並びに、第1実施例においてはカム機構による
開示をした成形工具の進退移動と揺動との作動機構に替
え、偏心クランク機構を採用したクイルに近いクイル側
成形工具の工具スライド機構4、および、クイルより遠
いコイル成形工具の工具スライド機構5の平面図である
図4、図4のC−C断面図の図5、図4のD−D断面図
の図6にもとづき説明する。
【0058】それぞれ先の第1実施例の変更のない部分
は第1実施例と同じ部品番号を付して説明を省し、変更
になった部分のみを説明する。この第2実施例の工具ス
ライド機構は、工具進退作動機構が、第1実施例で開示
したクイル側成形工具の工具スライド機構4の円板カム
22によるカム機構に替えて、クランク機構にしたもの
である。即ちサーボモータ19の減速機20の出力軸に
円板41がキー着されていて、偏心位置に球継ぎ手の雄
側の球体42が軸部において固着されている。一方スラ
イダ12の後端部には球継ぎ手の雌側の球座46を保持
した継ぎ手体47がボルトにより締着されている。そし
て球体42に嵌合枢結した継ぎ手の雌側の球座を有する
ロッド43と、球座46と嵌合枢結した球体44aを有
するロッド44とが長さ調整可能に螺結されている。従
ってクランク機構と球継ぎ手で駆動源とスライダを連結
したので進退両方向に伝達作用が可能となり、第1実施
例で張設した引張ばね26,26は不要となる。
【0059】また、工具揺動作動機構は、第1実施例で
開示したクイル側成形工具の工具スライド機構4の円板
カム31によるカム機構に替えて、クランク機構にした
ものである。即ちサーボモータ27の減速機30の出力
軸に円板51がキー着されていて、偏心位置に球継ぎ手
の雄側の球体52が軸部において固着されている。一方
スライド台11の工具前端部側面に球継ぎ手の雌側の球
座56が設けられている。そして球体52に嵌合枢結し
た継ぎ手の雌側の球座を有するロッド53と、球座56
と嵌合枢結した球体54aを有するロッド54とが長さ
調整可能に螺結されている。従ってクランク機構と球継
ぎ手で駆動源とスライド台11とを連結したので進退両
方向に伝達作用が可能となり、第1実施例で張設した引
張ばね39,39は不要となる。さらにこの第2実施例
において、クイル3より遠いコイル成形工具の工具スラ
イド機構5のクイル側成形工具の工具スライド機構4と
同じ部分は100番を付加して番号として説明を省略す
る。この第2実施例の作用も第1実施例と変わるところ
はないので特に説明しない。
【0060】
【発明の効果】上述のようであるので本願発明は以下の
効果を奏する。請求項1,2の発明は、コイル径の増減
に対応して、一方のクイル側成形工具と他方のコイル成
形工具とをそれぞれの衝合軌跡に沿って関連的に位置決
め可能にしたので、コイル径が相違する異種のコイルを
適宜選択的に加工できるとともに、巻初めから巻き終り
までの間に相違するコイル径を有する違径コイルを容易
に加工することができる。 また、線材の材質やD/d
などによって変化するスプリングバックに対応して、2
個の成形工具の制御系に設定係数を付加して制御するこ
とが容易であるから、異種のコイルを加工する際に各コ
イルの品質向上を図ることができる。 さらに、2個の
成形工具が装着される一対の工具スライド機構をクイル
軸線を挟む略対称位置に設けたので、右巻き,左巻きの
コイルを適宜選択的に加工する際に、無駄な段取り替え
時間を必要とせず、生産性の向上を図ることができる。
【0061】また、請求項3の発明は、クイル側成形工
具とコイル成形工具との成形溝がコイル中心にそれぞれ
対向して収束し相互の位置角度が直角をなすようになっ
ているので、線材の湾曲の曲率が安定して正確な円弧の
コイルを形成できる。
【0062】また、請求項4の発明は、クイル側成形工
具は、コイル径の増減に際して最小径衝合位置と最大径
衝合位置との間の位置変位量がコイル成形工具に比べて
小さく、その間の成形溝の変位軌跡を直線に近似的する
円弧軌跡に沿って揺動するようにしたので、進退移動可
能なスライド機構に比べて単純な機構に構成できるとと
もに、他の機構部との干渉を防止することができる。
また、位置変位量がコイル成形工具に比べて小さいの
で、揺動作用によっても成形溝がコイル中心に対向する
ように、クイル軸線と平行な基軸線に対して略45度の
傾斜角度を維持することができる。
【0063】また、請求項5の発明は、クイル側成形工
具は、コイル径の増減に際して最小径衝合位置と最大径
衝合位置との間の位置変位量がコイル成形工具に比べて
小さく、その間の成形溝の変位軌跡をクイル軸線に対し
て略22.5度の直線に近似的する円弧軌跡に沿って揺
動するようにしたので、進退移動可能なスライド機構に
比べて単純な機構に構成できるとともに、他の機構部と
の干渉を防止することができる。 また、位置変位量が
コイル成形工具に比べて小さいので、揺動作用によって
も成形溝がコイル中心に対向するように、クイル軸線と
平行な基軸線に対して略45度の傾斜角度を維持するこ
とができる。
【0064】また、請求項6の発明は、コイル成形工具
は、その成形溝がコイル中心に対向するように、クイル
軸線と平行な基軸線に対して略45度の傾斜角度を維持
して、最小径衝合位置と最大径衝合位置とを通る直線に
略平行に進退移動できるので、湾曲の曲率が安定し正確
な円弧のコイルを形成できる。
【0065】また、請求項7の発明は、コイル成形工具
は、その成形溝がコイル中心に対向するように、クイル
軸線と平行な基軸線に対して略45度の傾斜角度を維持
して、コイル中心軌跡に対して略22.5度の傾斜直線
に沿って進退移動できるので、湾曲の曲率が安定し正確
な円弧のコイルを形成できる。
【0066】また、請求項8の発明は、クイル側成形工
具の揺動動作がカム機構によるので、クイル側成形工具
の変位量をカム面のリフト量により制御することができ
微少な位置制御が可能であるとともに、カムの回転角度
とクイル側成形工具の変位量との関係を自由に選択でき
る。
【0067】また、請求項9の発明は、クイル側成形工
具の変位量を偏心クランクのクランク角度によって制御
するようにしたので、装置の構成が簡素にできる。
【0068】また、請求項10の発明は、コイル成形工
具の進退移動がカム機構によるので、コイル成形工具の
変位量をカム面のリフトにより制御することができ微少
な位置制御が可能であるとともに、カムの回転角度とコ
イル成形工具の変位量との関係を自由に選択できる。
【0069】また、請求項11の発明は、コイル成形工
具の変位量を偏心クランクのクランク角度によって制御
するようにしたので、装置の構成が簡素にできる。
【0070】また、請求項12の発明は、コイルばね製
造装置において、他の切断工具,芯金工具,ピッチ工
具、またはこれらの工具作動装置等との干渉がなく簡素
に構成できる。 また、コイル径が相違する異種のコイ
ルばねを適宜選択的に加工でるとともに、巻初めから巻
き終りまでの間に相違するコイル径を有する違径コイル
ばねを容易に加工することができる。 また、線材の材
質やD/dなどによって変化するスプリングバックに対
応して、2個の成形工具の制御系に設定係数を付加して
制御することが容易であるから、異種のコイルばねを加
工する際に各コイルばねの品質向上を図ることができ
る。 さらに、2個の成形工具が装着される一対の工具
スライド機構をクイル軸線を挟む略対称位置に設けたの
で、右巻き,左巻きのコイルばねを適宜選択的に加工す
る際に、無駄な段取り替え時間を必要とせず、生産性の
向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】右巻きコイル成形時の工具の配置を示し、工具
スライド機構を第1実施例とした説明正面図である。
【図2】図1のクイルに近い、クイル側成形工具の工具
スライド機構のA−A線断面図である。
【図3】図1のクイルに近い、クイル側成形工具の工具
スライド機構のB−B線断面図である。
【図4】右巻きコイル成形時の工具の配置を示し、工具
スライド機構を第2実施例とした説明正面図である。
【図5】図4のクイルに近い、クイル側成形工具の工具
スライド機構のC−C線断面図である。
【図6】図4のクイルに近い、クイル側成形工具の工具
スライド機構のD−D線断面図である。
【図7】成形コイルの変化するコイル径に対応するクイ
ル側成形工具,コイル成形工具の位置関係を示す説明図
である。
【図8】左巻きコイル成形時の工具の配置を示し、工具
スライド機構を第1実施例とした説明正面図である。
【図9】従来技術の成形工具作動装置並びに関連部材を
示す説明平面図である。
【図10】他の従来技術の成形工具作動装置並びに関連
部材を示す説明平面図である。
【符号の説明】
1 基板 3 クイル 4 クイルに近いクイル側成形工具の工具スライド機構 5 クイルよりクイル側成形工具の工具スライド機構 10,110 支軸 11,111 スライド台 12,112 スライダ 21,31,121,131 円板カム 14,33,114,133 カムフオロア 41,51,141,151 円板 32,42 球体 43,44,53,54,143,144,153,1
54 ロッド T1 右巻きクイル側成形工具(左巻きコイル成形工
具) T2 右巻きコイル成形工具(左巻きクイル側成形工
具)
フロントページの続き (72)発明者 大林 栄次 愛知県尾張旭市旭前町新田洞5050番地の1 旭精機工業株式会社内 Fターム(参考) 4E070 AB09 BC12 BC23 DA01 DA02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クイルから送り出される線材に一方のク
    イル側成形工具を衝合させてその線材を湾曲に形成し、
    この湾曲に形成された線材にさらに他方のコイル成形工
    具を衝合させてその線材を湾曲に形成することで、コイ
    ルを加工する2個の成形工具の作動装置であって、前記
    クイル側成形工具はコイル径の増減に対応してコイル中
    心に略対向するようにクイル側衝合軌跡に沿って揺動可
    能で、前記コイル成形工具は前記コイル中心に略対向す
    るように遠方側衝合軌跡に沿って進退移動可能で、か
    つ、前記成形工具の2個をそれぞれ着脱可能に装着して
    クイル軸線を挟む略対称位置に設けられた一対の工具ス
    ライド機構と、前記クイル側成形工具を揺動させる工具
    揺動作動機構と、前記コイル成形工具を進退移動させる
    工具進退作動機構と、前記クイル側成形工具の揺動位置
    と前記コイル成形工具の進退移動とをコイル径の増減に
    対応して関連的に位置決め可能に、前記工具揺動作動機
    構および前記工具進退作動機構を制御可能な制御手段と
    を備えるようにしたことを特徴とする成形工具の作動装
    置。
  2. 【請求項2】 クイルから送り出される線材に一方のク
    イル側成形工具を衝合させてその線材を湾曲に形成し、
    この湾曲に形成された線材にさらに他方のコイル成形工
    具を衝合させてその線材を湾曲に形成することで、右巻
    きまたは左巻きのコイルを適宜選択的に加工する2個の
    成形工具の作動装置であって、前記クイル側成形工具は
    右巻きまたは左巻きのコイル径の増減に対応してコイル
    中心に略対向するようにクイル側衝合軌跡に沿って揺動
    可能で、前記コイル成形工具は前記コイル中心に略対向
    するように遠方側衝合軌跡に沿って進退移動可能で、か
    つ、前記成形工具の2個をそれぞれ着脱可能に装着して
    クイル軸線を挟む略対称位置に設けられた一対の工具ス
    ライド機構と、右巻きコイル成形時及び左巻きコイル成
    形時の前記クイル側成形工具を揺動させる一対の工具揺
    動作動機構と、右巻きコイル成形時及び左巻きコイル成
    形時の前記コイル成形工具を進退移動させる一対の工具
    進退作動機構と、前記クイル側成形工具の揺動位置と前
    記コイル成形工具の進退移動位置とを右巻きまたは左巻
    きのコイル径の増減に対応して関連的に位置決め可能
    に、前記工具揺動作動機構および前記工具進退作動機構
    を制御可能な制御手段とを備えるようにしたことを特徴
    とする成形工具の作動装置。
  3. 【請求項3】 前記一対の工具スライド機構の工具保持
    部は、巻回される線材と衝合可能な前記クイル側成形工
    具と前記コイル成形工具とが、クイル軸線と平行な基軸
    線を挟んで対称に略45度傾斜して着脱可能に構成する
    ようにした請求項1又は2に記載の成形工具の作動装
    置。
  4. 【請求項4】 前記揺動する工具スライド機構の揺動中
    心位置は、前記クイル側成形工具の成形溝部が成形可能
    な最小コイル径のコイルに衝合する最小径衝合位置と、
    成形可能な最大コイル径のコイルに衝合する最大径衝合
    位置とを通る直線に近似する円弧軌跡の円弧中心位置に
    設けるようにした請求項1乃至3のいずれか1項に記載
    の成形工具の作動装置。
  5. 【請求項5】 前記工具スライド機構の前記揺動中心位
    置は、クイル軸線に対して、コイル径の増大につれて遠
    ざかるように傾斜する略22.5度の直線に近似する円
    弧軌跡の円弧中心位置に設けるようにした請求項1乃至
    4のいずれか1項に記載の成形工具の作動装置。
  6. 【請求項6】 前記進退移動する工具スライド機構の進
    退移動軸線は、前記コイル成形工具の成形溝部が成形可
    能な最小コイル径のコイルに衝合する最小径衝合位置
    と、成形可能な最大コイル径のコイルに衝合する最大径
    衝合位置とを通る直線に略平行であるようにした請求項
    1乃至5のいずれか1項に記載の成形工具の作動装置。
  7. 【請求項7】 前記工具スライド機構の前記進退移動軸
    線の傾斜角度は、クイル軸線と直交するコイル中心軌跡
    に対して、コイル径の増大につれて遠ざかるように傾斜
    する略22.5度であるようにした請求項1乃至6のい
    ずれか1項に記載の成形工具の作動装置。
  8. 【請求項8】 前記クイル側成形工具を揺動させる前記
    工具揺動作動機構は、駆動源と前記クイル側成形工具が
    装着される工具スライド機構との間にカム機構を設け、
    このカム機構を介して揺動させるようにした請求項1乃
    至7のいずれか1項に記載の成形工具の作動装置。
  9. 【請求項9】 前記クイル側成形工具を揺動させる前記
    工具揺動作動機構は、駆動源と前記クイル側成形工具が
    装着される工具スライド機構との間にクランク機構を設
    け、このクランク機構を介して揺動させるようにした請
    求項1乃至7のいずれか1項に記載の成形工具の作動装
    置。
  10. 【請求項10】 前記コイル成形工具を進退移動させる
    前記工具進退作動機構は、駆動源と前記コイル成形工具
    との間にカム機構を設け、このカム機構を介して進退移
    動させるようにした請求項1乃至7のいずれか1項に記
    載の成形工具の作動装置。
  11. 【請求項11】 前記コイル成形工具を進退移動させる
    前記工具進退作動機構は、駆動源と前記コイル成形工具
    との間にクランク機構を設け、このクランク機構を介し
    て進退移動させるようにした請求項1乃至7のいずれか
    1項に記載の成形工具の作動装置。
  12. 【請求項12】 前記成形工具の作動装置は、コイルば
    ね製造装置に供用される成形工具の作動装置であること
    を特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の
    成形工具の作動装置。
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KR20010000535A (ko) * 2000-10-05 2001-01-05 최연창 좌우권 스프링 외경 가공장치
CN102989935A (zh) * 2013-01-01 2013-03-27 嵊州市创宇机械科技有限公司 弹簧机的摆动式变径机构
CN114850352A (zh) * 2022-05-30 2022-08-05 中国科学院精密测量科学与技术创新研究院 一种高精度金属零长弹簧反向旋转装置
CN119964979A (zh) * 2025-04-08 2025-05-09 罗仪科技(上海)有限公司 一种空心线圈加工装置及其加工工艺

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