JP2000262151A

JP2000262151A - 植木鉢・プランター

Info

Publication number: JP2000262151A
Application number: JP11067974A
Authority: JP
Inventors: Yukimichi Fujimoto; 幸道藤本
Original assignee: KOMATSU SHIKO KK
Current assignee: KOMATSU SHIKO KK
Priority date: 1999-03-15
Filing date: 1999-03-15
Publication date: 2000-09-26

Abstract

(57)【要約】【課題】通気性・排水性が良好にして植込み作業がし
易く、その上、ワンショット型成形ができる植木鉢・プ
ランターを提供する。【解決手段】植物を植込む植栽凹部２の底部３の上に
横断面が台形状外形にして台形状中空部６を有する截頭
円錐形状の植栽台部５を一体に隆設し、この植栽台部５
の側壁９の垂直方向に伸びて底部３に至る４本の通気排
水スロット８を切設して、このスロット８を介して中空
部６と植栽凹部２を連通すると共に、台形状の中空部６
の下辺をそのまま排水孔４とした構造の植木鉢１が特徴
である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば菊・盆栽・
草花等の植物を植える植木鉢とプランターに関するもの
である。なお、本発明における植木鉢とは原則として単
数の植物を植える鉢形態の容器を意味し、プランターと
は複数の植物を並べて植える箱形態の容器を意味する。

【０００２】

【従来の技術】一般に広く使用されている植木鉢・プラ
ンターは多様な形状のものが普及しており、培土を入れ
て植物を植える中空部の底に排水孔を設けた基本形態に
なっている。しかし、それ等の植木鉢・プランターで植
物を栽培すると、培土中の根が鉢周にへばりついたり排
水孔を塞いで排水性や通気性を阻害する共通した難点が
る。そこで、その難点を解消するものとして「排水性・
通気性に優れ、かつ、適度の保水性を有する別体の植栽
部材」を培土の中へ埋め込んで植栽する植木鉢・植栽方
法が特開平１−２８１０１５号公報等に示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】以上の植栽部材を用い
る植木鉢・植栽方法は、植木鉢と植栽部材が別体のた
め、予め空の植木鉢にセットした植栽部材を片手で保持
しながら他の片手で植物の植付けをする作業となるので
やりづらく、その植栽部材と植物との相対姿勢が崩れた
状態となることがあり、植栽部材による良好な排水性・
通気性が得られないことがある。

【０００４】そして、その植栽部材と植木鉢が別体構造
であることから、利用者はその両物品を揃える必要があ
って煩わしく、コスト高になることが避けられない。本
発明は、以上の従来技術の難点を解消する植木鉢・プラ
ンターを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】以上の技術課題を解決す
る本発明は「植物を植込む植栽凹部の底部に排水孔を設
けた植木鉢において、前記底部に横断面が台形状外形に
して台形状中空部を有する截頭円錐形状または截頭角錐
形状の植栽台部を一体に隆設し、前記台形状中空部の下
底が前記排水孔となり、さらに、前記植栽台部の周壁の
上下方向に伸長して前記底部に至り、前記台形状中空部
と前記植栽凹部を連通する通気排水スロットを備えた構
造を特徴とする植木鉢」と、

【０００６】「植物を並植する植栽凹部の底部に排水孔
を設けたプランターにおいて、前記底部に、前記並植方
向に山状をなして連続し、かつ、横断面が台形状外形に
して台形状中空部を有する植栽台部を一体に隆設し、前
記台形状中空部の下底が前記植栽台部の長手方向に連続
する前記排水孔となり、さらに、前記植栽台部の周壁の
上下方向に伸長して前記底部に至り、前記台形状中空部
と前記植栽凹部を連通する通気排水スロットを任意間隔
で備えた構造を特徴とするプランター」になっている。

【０００７】即ち、本発明の植木鉢・プランターは、植
栽凹部に前記の植栽台部を一体に隆設した構造を有し、
その植栽台部に植物苗や移植物を載置セットして植込
み、その植栽台部の両側に存在する空所を埋めた培土中
に根を張らせて生育させると共に、その植栽台部の縦方
向に設けた通気排水スロットによって鉢内・プランター
内の良好な排水性・通気性を確保するようにしたもので
ある。

【０００８】

【作用】以上の本発明の植木鉢・プランターは植物苗や
移植植物を植栽凹所内に隆設固定している前記の植栽台
部に載置セットしてそのまま植込むことができるので、
その植込み作業が極めてし易くなると共に、それ等の植
込み姿勢も安定する。そして、その植栽台部は上下方向
に切設した通気排水スロットを有すると共に、底部の排
水孔も前記の形状限定によって大なるサイズに設定でき
るので、その排水孔・スロットを通して培土の通気・排
水が活発に行なわれ、前記植栽台部の上に植込んだ植物
の根を植栽台部の周辺の培土中へ良好に生育伸長させる
と共に、根ぐされ等の不良現象が防止できる。

【０００９】そして、その植栽台部と排水孔が前記の限
定形状を有することから「成形キヤイティーを有する上
型と下型をパートラインで接合してワンショットで樹脂
成形する」成形工法が可能になり、通気性・排水性向上
のために特別対策した植木鉢・プランターの量産性が向
上する。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、実施例に基づいて詳しく説
明する。まず、本発明の植木鉢の一実施例を示す図１・
図２を参照して、上方の開口部から苗木・草花等の植栽
物を植え込む植栽凹所２を有して、その植栽凹所２の底
部３の中央に排水孔４を設けた植木鉢において、その排
水孔４の上には「中空截頭円錐形状の植栽台部５」が底
部３と一体になって隆設され、この植栽台部５の外周の
空間部分に培土１５をつめるようになっている。

【００１１】詳しくは、植栽台部５は截頭部分を上にし
て下方が拡径する横断面台形状の外形と台形状の中空部
６を有する中空体にして、上底１７の中央に中心孔７を
有すると共に、この中心孔７を中心として十字状に切設
した４本の通気排水スロット８（以下単にスロット８）
を有し、このスロット８によって植栽凹所２と中空部６
が連通している。そして、このスロット８は植栽台部５
の上底１７から側壁９の垂直方向に伸長して底部３に達
すると共に、台形状中空部６の下辺がそのまま開口して
排水孔４となっている。

【００１２】そして、図２のように「小型の植木鉢で栽
培した草花苗２０」または「小型容器でポット栽培され
た草花苗」等を大きいサイズの植木鉢に植え替えると
き、その草花苗２０を植栽台部５に載せてセットし、そ
のまま培土１５に植え込んで通常の植木鉢と同様に使用
する。なお、この実施例のものは、植栽凹所２の深さが
約１２５粍、植栽台部５の高さが約４０粍、底部３の直
径が約１０５粍、植栽台部５の下端直径が約５０粍、ス
ロット８のスロット幅が４粍、の寸法諸元である。

【００１３】そして、この図１実施例の植木鉢１は、植
栽凹所２の周壁が平滑面にして突起物が存在せず、その
植栽凹所２の底部３に一体に隆設する植栽台部５が前記
の限定形状を有することから、上型・下型をパートライ
ンで接合させる成形型によるワンショット一体成形が可
能にして、全体が発泡スチロールによって一体に成形さ
れている。そして、底部３の下側に空間を設けるための
環状の鉢脚１１は、下端が先細になるテーパー形状を有
して前記成形型の型抜きを容易にすると共に、鉢脚１１
を通常形態の植木鉢より若干高くして鉢脚窓１２を大に
して設定し、底部３の下側の乾燥性を向上して「じめじ
め」感の発生や、その「じめじめ」に基づく「なめくじ
禍」を防止する配慮が施してある。

【００１４】続いて、図３を参照して本発明植木鉢の他
の実施例を説明する。即ち、図１実施例のものと同様に
植栽凹所２の底部３に横断面中空台形状の植栽台部５を
有するものにおいて、この図３に示すものは、植栽台部
５が植栽凹部２の深さの約７０％に達する高さに設定さ
れており、その植栽台部５の外周に深目の培土層が確保
できるようになっている。この図３実施例のものは菊苗
２１等の植栽に適している。

【００１５】以上の図１〜図３実施例の植木鉢１は前記
の作用があり、植栽台部５が存在するので苗花等の植込
みが極めてし易くして、その植込み姿勢も安定すると共
に、植栽台部５が縦長のスロット８を有するので、植栽
凹部２内の培土の通気性・排水性が良く、植栽台部５の
周辺培土に根１６を活発に伸長させて良好な栽培ができ
る。そして、植栽台部５の特別の通気性・排水性構造を
有する植木鉢１が一体にワンショット型成形できる量産
性を有し、広く一般の利用者に安価に提供できる。

【００１６】次に、図４を参照して本発明のプランター
の一実施例を説明する。即ち、草花類を並列に植える細
長容器からなるプランター１０において、植栽凹所２の
底部３に横断面が中空台形状の植栽台部５Ａが一体に隆
設され、この植栽台部５Aは底部３の幅方向の中央に位
置して植栽凹所２の長手方向に連続している。

【００１７】この植栽台部５Ａは前記実施例の植栽台部
５と同一形態にして同一機能を奏するものにして、長手
方向に「必要なピッチで配設した通気排水スロット８が
切設されており、このスロット８は植栽台部５の上底１
７を横断して側壁９を垂直方向に伸びて底部３に達して
いる。そして、その植栽台部５Aの中空部６の下底がそ
のまま排水孔４となり、この排水孔４は底部３の長手方
向に連続する細長孔になっている。なお、このプランタ
ー１０も発泡スチロールによる一体成形である。

【００１８】以上のプランター１０は、前記の植木鉢１
と同様に、植栽台部５Aに草花苗２０等を載せてセット
して植込み使用する。このプランター１０も植栽台部５
Aが存在するので草花苗２０等の植込みセットがし易
く、整列した植込み姿勢が得られると共に、植木鉢１と
同様な良好な通気・排水作用を享受して良好な植物栽培
ができる。

【００１９】なお、本発明の植木鉢・プランターは前記
の実施例に限定されず、植木鉢１は、植栽台部５を中空
角錐形状にしたり、スロット８を６本等の放射状配列に
することがあり、プランター１０は山状連続の植栽台部
５Aを複数にして並設する等の変化がある。

【００２０】

【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明の植木鉢・
プランターは通気性・排水性が良好にして菊等の植込み
植物の栽培性が良く、その上、その植込み作業が極めて
し易くして植込み姿勢が安定すると共に、良好な通気性
・排水性を確保するための別体部材を整えてセットする
煩雑性がなく、さらに、ワンショット型成形できる量産
性を有して安価に提供可能であり、広く一般の植物栽培
の便宜向上を図る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の植木鉢を示し、（A）はそ
の平面図、（B）は（A）のDD断面正面図、（C）は（A）
のEE断面の植栽台部のみの正面図

【図２】図１実施例の植木鉢の使用状態の正面図

【図３】本発明の他の実施例の植木鉢の正面断面図

【図４】本発明の一実施例のプランターを示し、（A）
はその正面断面図、（B）はその平面図、（C）は（A）
のFF断面図、（D）は（A）のGG断面図

【符号の説明】

１植木鉢２植栽凹部３底部４排水孔５・５A 植栽台部６中空部７中心孔８通気排水スロット９側壁１０プランター１１鉢脚１５培土１６根２０草花苗２１菊苗

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】植物を植込む植栽凹部の底部に排水孔を
設けた植木鉢において、前記底部に、横断面が台形状外
形にして台形状中空部を有する截頭円錐形状または截頭
角錐形状の植栽台部を一体に隆設し、前記台形状中空部
の下底が前記排水孔となり、さらに、前記植栽台部の周
壁の上下方向に伸長して前記底部に至り、前記台形状中
空部と前記植栽凹部を連通する通気排水スロットを備え
た構造を特徴とする植木鉢。
【請求項２】植物を並植する植栽凹部の底部に排水孔
を設けたプランターにおいて、前記底部に、前記並植方
向に山状をなして連続し、かつ、横断面が台形状外形に
して台形状中空部を有する植栽台部を一体に隆設し、前
記台形状中空部の下底が前記植栽台部の長手方向に連続
する前記排水孔となり、さらに、前記植栽台部の周壁の
上下方向に伸長して前記底部に至り、前記台形状中空部
と前記植栽凹部を連通する通気排水スロットを任意間隔
で備えた構造を特徴とするプランター。