JP2000260318A - プラズマディスプレー用蛍光体面の形成方法 - Google Patents

プラズマディスプレー用蛍光体面の形成方法

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JP2000260318A
JP2000260318A JP6259699A JP6259699A JP2000260318A JP 2000260318 A JP2000260318 A JP 2000260318A JP 6259699 A JP6259699 A JP 6259699A JP 6259699 A JP6259699 A JP 6259699A JP 2000260318 A JP2000260318 A JP 2000260318A
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phosphor paste
paste
forming
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Masahito Okabe
岡部将人
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマディスプレーパネル(PDP)の背
面板の蛍光体層形成方法を提供する。さらに、ファイン
ピッチのPDP背面板の形成方法を提供する。 【解決手段】 開口部から、蛍光体ペーストを吐出し
て、隔壁で仕切られたセル内に蛍光体ペーストを充填し
た後、乾燥、焼成を行い、蛍光体以外の物質を除去する
ことにより、PDPの蛍光体層を形成する方法におい
て、高電圧パルスを印加することで、蛍光体ペーストの
形状を制御して、安定的に、充填作業を行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レー用パネル用の背面板の蛍光体層形成方法に関し、特
に、1000cps〜1000000cpsの高粘度物
質からなる蛍光体蛍光体ペーストを吐出し、これを背面
板の所定位置の隔壁間に埋め込み、必要に応じ、乾燥熱
処理を施して蛍光体層を隔壁間、隔壁側面に形成する蛍
光体の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラズマディスプレーパネル(以
下PDPとも記す)は、厚さが薄いこと、軽量であるこ
と、さらに鮮明な表示と液晶パネルに比べて視野角が広
いことにより、種々の表示装置に利用されつつある。一
般にPDPは、2枚の対向するガラス基板にそれぞれ規
則的に配列した一対の電極を設け、その間にネオン、キ
セノン等を主体とするガスを封入した構造になってい
る。そして、これらの電極間に電圧を印加し、電極周辺
の微少なセル内で放電を発生させることにより、各セル
を発光させて表示させるようにしている。
【0003】ここで、PDPの構成を、図16に示すA
C型PDPの一例を挙げて説明する。図16は構成斜視
図であるが、分かり易くするため、前面版(ガラス基板
610)、背面板(ガラス基板620)とを実際より離し
て示してある。図16に示すように、2枚のガラス基板
610、620が互いに平行且つ対向して配設されてお
り、両者は背面板となるガラス基板620上に互いに平
行に設けられた隔壁630により、一定の間隔に保持さ
れている。前面板となるガラス基板610の背面板側に
は、放電維持電極である透明電極640とベース電極で
ある金属電極650とで構成されている複合電極が平行
に形成され、これを覆って、誘電体層660が形成され
ており、さらにその上に保護層(MgO層)670が形
成されている。
【0004】また、背面板となるガラス基板620の前
面板側には前記複合電極と直行するように、隔壁630
間に位置して、アドレス電極680が互いに平行に形成
されており、さらに隔壁630の側面とセル底面を覆う
ように蛍光面690が設けられている。隔壁630は放
電空間を区画するもので、区画された各放電空間をセル
ないし単位発光領域という。AC型PDPは、面放電型
であって、前面板上の複合電極間に交流電圧を印加し、
放電させる構造である。この場合、交流をかけているた
めに電界の向きは周波数に対応して変化する。そして、
この放電により生じる紫外線により蛍光体690を発光
させ、前面板を通過する光を観察者が視認できるもので
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなPDPの作製における蛍光体層の形成には、スクリ
ーン印刷法が多く用いられているが、スクリーン印刷法
では印刷を繰り返す内にスクリーン版の形状が変化した
り摩耗してしまい、製造コストが高くなってしまうこと
や、スクリーン印刷法は精度の高い印刷ができないこと
から、大サイズや高精細パターンのパネルの蛍光体層形
成に用いることができなかった。また、蛍光体層を形成
する他の方法として、フォトリソグラフィー法を用いる
方法がある。しかしながらフォトリソ法においては、隔
壁の側面全部、隔壁間の底部全部に確実に蛍光体層を密
着性良く形成することは困難であった。
【0006】すなわち、フォトリソグラフィー法により
蛍光体層を形成した場合には図15に示すように、現像
処理後、隔壁313間の底部315Aの隔壁側の隅に空
間351が発生したり、また、隔壁313の側面313
Aに沿うように隙間352が発生することがあった。な
お、図15中、311はガラス基板、312は電極、3
13は隔壁、313Aは側面、314RはR(赤)色蛍光
体層、314GはG(緑)色蛍光体層、314BはB(青)
色蛍光体層、315は誘電体層、315Aは底部であ
る。また、この方法では、赤色、緑色、青色の蛍光体層
を形成するために、各色について、蛍光体ペースト層の
塗布、露光、現像、乾燥等の工程を繰り返す必要があ
り、また、各色ごとに不要な部分の蛍光体を除去、廃棄
するためコスト高になってしまうといった問題があっ
た。
【0007】また一方インクジェット法により、蛍光体
層を形成する方法も提案されている。ここで、インクジ
ェット法としては、インクを収容した容器の一部を加熱
して、気泡を発生させることによりインクを押し出す方
法や、圧電セラミックを振動させることによりその圧力
でインクを押し出す方法が知られているが、いずれもイ
ンクを押し出す力は弱く、20cps以下の粘度の液体
しか吐出することができない。また、オリフィスの径が
小さいため、蛍光体等の粒子を含む液体を吐出しようと
すると、目詰まりを起こす問題があった。
【0008】また、吐出されるインクの径は、オリフィ
ス径の数倍の大きさになるため、オリフィス径を大きく
すると、高精細なパターニングをすることができなかっ
た。また、蛍光体層を形成する他の方法として、ディス
ペンサーを用いる方法が提案されている。ディスペンサ
ー法とはノズルまたはニードル上の孔部を持つ容器に蛍
光体ペーストを収容し、容器に圧力をかけて蛍光体ペー
ストを押し出し、吐出させる方法である。しかしながら
ディスペンサー法の場合には、ノズルまたはニードルの
先端と基板との距離を精密に制御する必要があり、基板
の微妙な反りや凹凸等を検出して、それに応じて基板と
の距離が一定になるような機構を設ける必要がある。P
DPのように少なくとも数百本以上の蛍光体層を形成す
る場合、多数のノズルまたはニードルを配列し、同時に
塗布、形成する必要があるが、これらの多数のノズルを
独立に制御しようとすると装置が複雑になり、装置コス
トが高くなる問題があった。
【0009】また、ディスペンサー法では、吐出される
蛍光体ペーストの外径は、少なくともノズルまたはニー
ドルの内径より太くなるため、高精細なパターンの蛍光
体層を形成しようとすると、ノズルまたはニードルの孔
径を小さくする必要がある。このような小さい孔径のノ
ズルまたはニードルを多数配列すると装置コストが高く
なり、また、蛍光体粒子の目詰まり、オリフィス部の摩
耗等の問題が発生する。低コストで、多数のオリフィス
を有する形成装置を作製するには、容器底面に多数孔開
けした構造のものが望ましい。このような吐出部に圧力
を付与して、蛍光体ペーストを吐出しようとすると、吐
出の方向が定まらず、精度良く吐出を行うことができな
い。本発明はこれらの上記課題を解決するためのもの
で、低コストで、高精細なPDPの蛍光体面を形成する
方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のPDP用の蛍光体層形成方法は、開口部
(オリフィス)から、蛍光体粒子を含むペースト(蛍光
体ペースト)を吐出して、ガラス基板上に形成した隔壁
(リブ)により仕切られた凹部内に充填した後、乾燥し、
蛍光体以外の成分を除去することで、凹部内に、蛍光体
層を形成する方法であって、前記蛍光体ペーストの吐出
手段が、蛍光体ペーストを充填する容器の底部に、少な
くとも1つ以上孔空けして、円形または、多角形のオリ
フィスを形成し、容器内に圧力を付与することで、前記
オリフィスから蛍光体ペーストを押し出すとともに、容
器全体、またはオリフィス近傍に形成した電極に高電圧
パルスを印加して、吐出された蛍光体ペーストの形状を
制御して、オリフィス径よりも、先端部分の径を小さく
することを特徴とする。
【0011】本発明の第1の具体的なプラズマディスプ
レー用蛍光体面の形成方法として、オリフィスを有し、
内部に蛍光体ペーストが収納された蛍光体層形成装置に
より、オリフィスから突出する蛍光体ペーストのメニス
カスを形成する工程と、蛍光体層形成装置に高電圧パル
スを印加して、メニスカスを引き出して伸長させ、リブ
壁面および底部に蛍光体ペーストを塗布する工程と、蛍
光体ペースト層を乾燥、焼成を行ない、蛍光体ペースト
層の、蛍光体以外の成分を除去して凹部内に蛍光体層を
形成する工程と、を備えたことを特徴とする。また第2
の本発明のプラズマディスプレー用蛍光体面の形成方法
としては、オリフィスを有し、内部に蛍光体ペーストが
収納された蛍光体層形成装置により、蛍光体ペーストを
加圧して押し出して、オリフィスから蛍光体ペーストを
押出す工程と、蛍光体層形成装置に高電圧パルスを印加
して、オリフィスから押出された蛍光体ペーストの先端
部分が、リブ壁面または底部または既に塗布された蛍光
体ペースト層のいずれかに接地した部分の、接地面積
が、オリフィス面積よりも小さくなるように、伸長部の
形状を制御し、リブ壁面および底部に蛍光体層を塗布す
る工程と、蛍光体ペースト層を乾燥させて、蛍光体ペー
ストのうち蛍光体以外の成分を除去して凹部内に蛍光体
層を形成することを特徴とする。
【0012】これらのプラズマディスプレー用蛍光体面
の形成方法においては、オリフィス中心を、凹部中心よ
り、片方のリブ壁面近くに配置し、蛍光体ペーストの伸
長部の先端を、リブ壁面の頂部付近に接地させ、リブ壁
面および底部に、蛍光体ペーストを塗布することを特徴
とする。また、蛍光体ペーストの粘度が1000cps
〜1000000cpsであることを特徴とする。さら
に、これら蛍光体ペーストは平均粒径1〜10μmの大
きさの粒子の蛍光体を含むものである。また、これらの
プラズマディスプレー用蛍光体面の形成方法において
は、オリフィスの内径とリブピッチの長さの比が1:1
〜3:1の範囲であることを特徴とする。
【0013】さらに、これらのプラズマディスプレー用
蛍光体面の形成方法において、蛍光体ペーストの吐出量
を、パルス電圧の印加条件により制御すると共に、吐出
量に応じて、吐出部とガラス基板の相対速度を制御しな
がら相対的にリブ形成方向に移動させながら、蛍光体ペ
ーストの充填を行うことを特徴とする。さらに、これら
のプラズマディスプレー用蛍光体面の形成方法におい
て、蛍光体ペーストの吐出量を、容器内に加えた圧力を
変化させて制御すると共に、吐出量に応じて、吐出部と
ガラス基板の相対速度を制御しながら相対的にリブ形成
方向に移動させながら、蛍光体ペーストの充填を行うこ
とを特徴とする。さらに、これらのプラズマディスプレ
ー用蛍光体面の形成方法において、蛍光体ペーストの吐
出量を容器内に加えた圧力およびパルス電圧の印加条件
により制御すると共に、吐出量に応じて、吐出部とガラ
ス基板の相対速度を制御しながら相対的にリブ形成方向
に移動させながら、蛍光体ペーストの充填を行うことを
特徴とする。
【0014】また本発明では、これらのプラズマディス
プレー用蛍光体面の形成方法を用い、第1の色の蛍光体
ペーストを隔壁間に充填した後、前記蛍光体ペーストの
溶剤分を乾燥除去させた後、続けて、同様の作業を繰り
返し、第2、第3の色の蛍光体ペーストを充填、溶剤分
を除去した後、焼成により、蛍光体以外の成分を除去
し、プラズマディスプレー用蛍光体面を作製することを
特徴とする。
【0015】
【作用】本発明によれば、高電圧パルスを印加すること
で、吐出された蛍光体ペーストの先端が細くなるため、
比較的大きなオリフィス部を有する吐出部を用いて、蛍
光体ペーストの吐出ができるため、目詰まりや、蛍光体
によるオリフィスの摩耗が起きずに、安定に蛍光体ペー
ストの充填を行うことができる。また、高精細なパター
ンのPDPにも用いることができ、かつ、多数の蛍光体
層を同時に充填できる装置を低コストで作製することが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】図面を用いて、本発明のPDP用
蛍光体層形成方法について説明する。<高電圧パルスに
よる蛍光体ペースト形状の制御>図1は、本発明のPD
P蛍光体層形成方法の、高電圧パルスによるメニスカス
の伸長の様子を説明するための図である。また、図2
は、吐出された蛍光体ペーストの形状と電圧印加条件の
関係の一例を説明するための図である。さらに、図3
は、印加電圧条件の例を示す図である。図1は、シリン
ジタイプの吐出部を用いた場合についての説明図であ
る。図1において、容器13には蛍光体ペースト14が
充填されており、オリフィス部13aから蛍光体ペース
トの突出部(メニスカス)17が形成されている。オリフ
ィスの径や、蛍光体ペーストの粘度等の諸条件により、
メニスカス17が形成しにくい場合には、圧力を付与す
ることで、メニスカスの形成を促しても良い。
【0017】この状態で、図示しない電極に高電圧パル
スを印加すると、メニスカス17が次第に引き出され、
伸長部18を形成する。このとき印加される高電圧パル
スは、図3に示すように、矩形の電圧が繰り返し印加さ
れるものが好ましく用いられる。パルス電圧の波形とし
ては、矩形波に限定されるものではなく、正弦波や三角
波等の波形を用いても、同様に伸長部を形成することが
できる。また、電圧のオフセット位置については、0V
〜−5kVのように、吐出部側が正になるように電圧を
印加しても良いし(図3(a))、−2.5kV〜2.
5kVのように、両極性の電圧を交互にかけても良いし
(図3(b))、あるいは−5kV〜0Vのように、吐
出部側が負になるようにかけても良く、所定の振幅値以
上の電圧であれば、オフセット位置は、任意の値に設定
しても同様に、メニスカス17を伸長させることができ
る。
【0018】また、パルス電圧の周波数は周波数が高い
ほうが好ましく、10Hz〜100kHz、好ましくは
1kHz〜10kHzの高周波数のパルス電圧を用いる
ことが望ましい。周波数が低くなるにつれて伸長部が形
成しにくくなり、10Hz以下では、伸長部の形成が見
られなかった。また、直流電圧を印加した場合、圧力を
高くしても、蛍光体ペーストの吐出は見られなかった。
また、パルス電圧の周波数が100kHz以上では電源
装置が大きくなりすぎ、実用性に欠け好ましくない。次
に印加電圧条件とメニスカス10の伸長度の関係を説明
する。電圧印加条件を下記に示す。 ノズル材質:テフロン オリフィス径(ノズル内径):270μm オリフィスと基材との距離:750μm 波形:矩形 周波数:1kHz オフセット電圧:0V 背圧:3気圧 振幅電圧を2kV〜15kVの範囲で変化させた以外は
すべて、上記の条件で電圧印加を行い、オリフィス部か
ら0.25mmの位置における蛍光体ペーストの外径を
CCDカメラを用いて測定した。測定結果を図2に示
す。
【0019】図2のように、3kVより振幅が大きい場
合に、オリフィス径より細い伸長部が形成され、振幅が
2kVより小さい場合には、メニスカス17の伸長が見
られなかった。電圧印加条件は、基板と吐出部との距離
に応じて最適に設定されるものであり、振幅電圧が低す
ぎると、基板付近においても、蛍光体ペーストの径が大
きくなり、開口部よりも太くなると、リブ頂部にかかっ
たり、あるいは隣接するセル内に蛍光体ペーストが流れ
込む等の不都合が生じる。また、先端部分が大きな径の
ままだと、蛍光体ペーストが分離しにくくなり、凹部へ
の蛍光体ペーストの充填がスムーズに行われなくなる。
また、振幅が大きすぎる場合には、リブ頂部よりも高い
位置で、蛍光体ペーストの伸長部が充分細くなり、一部
19が分離する。分離した蛍光体ペースト19は、電界
の影響で分離した位置から、かなり広い範囲に飛散する
ため、分離位置が高いと飛散領リブ頂部や隣接するセル
内に付着する不具合が生じる。このように、電圧印加条
件を適切な範囲に調節することで、比較的大きな開口の
オリフィスから、適切な径でリブ間の凹部に、蛍光体ペ
ーストを充填することができる。従って、好ましい振幅
範囲は3KV〜10KVであることが分かった。
【0020】次に、図4を用いて比較例として、高電圧
パルスを印加しないで、圧力のみで蛍光体ペーストを押
し出した場合について説明する。図4では、簡単のた
め、平面の基板に対して、蛍光体ペーストを形成する場
合を表している。図4において、ディスペンサー容器2
1の底部には、ノズル22が設けられている。また、容
器21内には、蛍光体ペースト23が収容されており、
図示しない、加圧手段により、圧力が加えられて蛍光体
が押し出され、基板20上に蛍光体ペースト層24が形
成される。このとき、安定に吐出を行うためには、ノズ
ルのオリフィス位置と基板との距離を精密に制御する必
要がある。この距離は、吐出する物質のレオロジー特性
や、吐出量、移動速度により適切な値にする必要があ
る。これは、図4に示したように、蛍光体ペーストがノ
ズル下部と基板との間に満たされた状態でノズル下部と
基板の両方の濡れ性や表面張力の影響を受けていて、バ
ランスがとれた状態を維持する必要があるためである。
このため、移動速度や基板との距離が少しでも変化する
とバランスが崩れ、吐出が不安定になる。
【0021】蛍光体ペーストを用いた場合には、基板と
オリフィス位置との適切な距離は0.1〜0.3mmの
範囲である。例えば、基板との距離を0.2mmとした
場合、0.2mmの数パーセントの範囲の数μm程度の
精度で制御する必要があり、このようなディスペンサを
用いる場合には、基板との距離を測定し、距離を調整す
るサーボ機能を有しているのが普通である。PDPに蛍
光体ペースト層を形成しようとした場合、基板ガラスの
通常の反りや起伏に加えて、形成されている隔壁の高さ
の変化があるため、このようなサーボ機構が不可欠にな
る。しかし、生産性を高めるため、多数のノズルで同時
に蛍光体ペーストを充填するため、すべてのノズルにサ
ーボ機構を付与すると、装置コストが高くなるため、あ
まり現実的ではない。
【0022】本発明の蛍光体ペースト層形成方法によれ
ば、蛍光体ペーストが分離する位置では、径が充分細く
なっており、しかも電界の力により蛍光体ペーストが分
離されるため、基板や、オリフィス部の影響をほとんど
受けないため、基板との距離をそれほど厳密に制御する
必要がない。また、電界により、蛍光体ペーストの一部
が分離せず、伸長部が壁面部分や底部まで伸びて、接地
した場合でも、接地部部分の面積が小さくなっていれ
ば、接地部からの影響を受け難いため、同様に基板との
距離をそれほど厳密に制御する必要が無い。
【0023】<蛍光体層形成装置>次に、本発明のPDP
用蛍光体層形成装置について説明する。図5は、蛍光体
ペースト層形成装置の全体構成を示す図、図6は、吐出
部の形態の一例を表す図である。図5において、リブを
形成したPDP用ガラス基板6をXYステージ5の上に
設置し、図示しない位置決め機構により、蛍光体ペース
トの吐出部のオリフィスの中心が、隔壁により仕切られ
た凹部の中央の真上になるように、アライメントする。
図5においては、吐出部1として、蛍光体ペーストを収
容する容器の底面に多数のオリフィスを設けたタイプの
ものを用いており、オリフィスは容器の底に一列に並ん
でおり、そのピッチを隔壁のピッチの3倍にすること
で、同色の蛍光体ペーストを一度に充填することができ
た。また、本発明の蛍光体層形成装置は、高電圧パルス
を印加する電源2と圧力を付与する手段4を備えてお
り、これらの動作は、制御装置2によって制御する。ま
た、XYステージ5も、同様にして、制御装置2によって
制御される。
【0024】本発明の蛍光体層形成装置の吐出部として
は、図6に示すようなものが一例として、用いられる。
図6(a)は、吐出部の外観を表したもので、図6
(b)は断面図を表している。図6(a)のおいて、蛍
光体ペースト収容部10は特に材質は何でも良く、吐出
部の形状を保持するために剛性に優れたステンレスや黄
銅等が好ましく用いられる。先端部11としては、テフ
ロンやポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)等
のプラスチックや、セラミックが用いられる。特に、孔
空け等の精密加工性を考慮してマセライト(商品名:三
井鉱山マテリアル社製)が好適に用いられる。また、耐
摩耗性を考慮する場合には、アルミナやジルコニア等の
セラミック素材が用いられる。さらに、蛍光体ペースト
へ電界を効率良くかけるためには、誘電率の高い材料を
用いることが望ましく、添加剤等を付与して、誘電率1
0以上のの材料を用いることが好ましい。
【0025】先端部11をステンレス等の金属性のもの
を用いる場合には、吐出部11と蛍光体ペースト収容部
10の間に、少なくとも5mm程度の絶縁性の接合部を
設ける必要がある。また、吐出部11は、図6(b)の
断面図に示したように、下部に向かって、幅が狭くなる
ような構造のものが好ましく、2つの面が作る角度αは
90°以下であり、できれば45°以下が望ましい。こ
のような構成にすることで、吐出部の底面の幅wを狭く
し、吐出が停止したとき等に、蛍光体ペーストが底面に
濡れ広がるのを防止する効果がある。底面に蛍光体ペー
ストが塗れ広がったり、液溜り等ができたりすると、蛍
光体ペーストの吐出の障害になるため好ましくない。従
って、底面の幅wとしては、2mm以下にすることが好
ましく、できればオリフィス13aの径の3倍以下にす
ることにより良好な蛍光体ペーストの充填を行うことが
できた。
【0026】先端部11が絶縁性の場合には、電極12
が形成されている。図6では、多数のオリフィスを有す
る吐出部について表しているが、電極は必ずしも、オリ
フィスごとに独立して設ける必要はなく、図6(a)の
ように、共通の電極を設けても良い。電極12は、ステ
ンレス板等を、先端部のオリフィス近傍に設けることで
電極とすることができる。図6(b)では、異常放電を
避けるため、ステンレス板が先端部中に埋め込まれてい
るが、この形状に限定されるものではなく、先端部11
に、例えばアルミ箔等の薄い金属片を貼り付けても良い
し、棒状の細いワイヤを設置しても良い。また、この例
では、電極12を先端部11の側面部分に設置している
が、底面部分に蒸着やコーティングにより設置しても良
い。リブを形成したガラス基板には、電極層を有してい
るが、本発明の蛍光体ペースト層形成方法では、対向す
る基板には特に電極を設ける必要はなく、電極を形成し
ていないガラス基板上においても同様に、蛍光体層を形
成することができる。
【0027】<蛍光体ペーストの調整>次に蛍光体ペース
トの調整方法について説明する。蛍光体ペーストに用い
られる蛍光体としては、特に制限されるものではない
が、例えば、赤色蛍光体では、Y23:Eu、緑色蛍光
体としては、Zn2SiO4:Mn、青色蛍光体として
は、BaMgAl1017:Eu等が用いられる。蛍光体
の平均粒径としては、0.5〜15μm程度のものが用
いられるが、好ましくは、1〜10μmのものが使用で
きる。平均粒径が小さいと、蛍光体の発光効率の低下や
寿命が短くなる等の問題が起こる。本発明の蛍光体ペー
スト形成方法では、オリフィス径が大きいため、吐出で
きる蛍光体の粒径に特に制限はないが、PDPの発光効
率を考慮して、上記の範囲の粒径の蛍光体が用いられ
る。
【0028】バインダーとしては、スチレン系ポリマー
やアクリル系ポリマー等の汎用ポリマーが使用できる
が、特にエチルセルロース等のセルロース径のポリマー
が好ましく使用できる。溶剤としては、バインダーの溶
解性等を考慮して用いられるが、ポリエチルセルロース
を用いる場合、ポリブチルカルビトールアセテート(B
CA)、ターピノールおよび、これらの混合溶媒が好ま
しく用いられる。蛍光体ペーストの粘度は、1000c
ps〜1000000cpsの範囲、好ましくは100
00cpc〜1000000cpsの範囲にあることが
望ましい。1000cps以下であると、オリフィス部
におけるメニスカスおよび伸長部の形状を保持しにくい
ため使用することができない。また、1000000c
ps以上であると、オリフィスからの吐出が行われず、
使用することができない。また、10000cps以下
では、蛍光体ペーストをリブ間に充填、乾燥したとき
に、側面での蛍光体層の形状を維持しにくくなるため好
ましくなく、従って、10000cps〜100000
0cpsの範囲にすることが好ましい。具体的には、緑
色蛍光体(化成オプトロニクス社製P1−G1S=商品
名)65wt%、アクリル樹脂(綜研化学社製MP−4
009=商品名)10wt%、溶剤;ブチルカルビトー
ルアセテート:ターピノール=1:125wt%を混練
し、3本ロール処理を施し、緑色蛍光体ペーストとし
た。この蛍光体ペーストの粘度を測定したところ、70
000cpsであった。
【0029】<蛍光体ペーストの充填方法>次に、本発明
の蛍光体ペースト層形成方法による蛍光体ペーストの充
填方法について説明する。図7は蛍光体ペーストの充填
方法を説明するためのものである。図7(a)は蛍光体
ペースト充填開始直後、図7(b)は充填途中を、それ
ぞれリブに直行する平面で切った断面図で示している。
また、図7(c)は、充填途中の状態を、斜視図で表し
たものである。図において、35はガラス基板、36は
リブをそれぞれ表している。圧力を加えながら、電圧印
加を開始すると、オリフィス部30に形成したメニスカ
スが引き出され、伸長部32を形成する。伸長部32は
パルス電圧により先端部が細くなるため、狭い開口部の
セル内にも、蛍光体ペーストを充填することができる。
伸長部の先端の細い部分で蛍光体ペーストの一部が分離
切断され、セル内のガラス基板35上に付着する。場合
により、電界が弱い場合には、伸長部先端で滴状に分離
することなく、ガラス基板35上に付着する場合もある
が、この場合でも、接する部分の蛍光体ペーストの径が
十分小さいため、ガラス基板35や、オリフィス部30
の、表面張力等の影響は受け難いため、ガラス基板35
とオリフィス部との距離は、それほど厳密に制御する必
要はない。
【0030】また、電気力線の関係で、ガラス基板35
上でなく、リブの側面に付着する場合もある。充填最中
は、既に蛍光体ペーストがセル内に充填されているた
め、伸長部32の先端が、既に充填された蛍光体ペース
トに接したような状態で引き続き充填が行われる(図7
(b))。伸長部32の先端が接していない状態で、分
離した滴が飛翔して付着するような状態も観察される。
通常は、蛍光体ペーストをリブ36で仕切られた凹部3
6a(セル内)にいっぱいになるように充填する。高電
圧パルスを印加した場合には、電気力線の影響で、オリ
フィスから一番近い場所に、伸長部32の先端が引き寄
せられるため、図7(c)のように、既に充填した蛍光
体ペーストに引き寄せられるような形で、新たな蛍光体
ペーストが供給される。充填される蛍光体ペーストの量
が少ないと、既に充填された蛍光体ペースト層よりもリ
ブ頂部の方が相対的に近くなり、リブ頂部に伸長部32
の先端が向かい易くなる。また、乾燥、焼成後に蛍光体
がリブ側面の頂部付近まで形成されない不具合の原因に
なるため適量を充填する必要がある。充填量が多く、蛍
光体ペーストがリブより高い位置まで積みあがった状態
になると、次に隣接するセルに、蛍光体ペーストを充填
する工程で、高くなった部分に伸長部32の先端が向か
い、混色等の不具合が生じ、好ましくない。
【0031】このように、蛍光体ペーストの吐出量と吐
出部の移動速度を制御して、適切な量の蛍光体ペースト
をセル内に充填する必要がある。適量としては、図8
(a)に示すように、リブ36で仕切られた凹部36a内
に蛍光体ペーストが丁度充填された状態が最も好まし
く、溶剤を乾燥させた状態で、図8(b)のような形状
になる。複数の色の蛍光体ペーストを連続して充填する
場合、2色目以降の蛍光体ペーストを充填する際には、
片方あるいは両隣のセル内に蛍光体がすでに充填されて
いる状態である。もし、隣のセルに充填した蛍光体ペー
ストの量が多くて、リブ高さより高い位置に、蛍光体ペ
ーストが盛られているような状態の場合には、場合によ
って、隣のセルの蛍光体ペーストめがけて、充填しよう
とする蛍光体ペーストの伸長部の先端が向かいやすくな
り、混色の原因になる(図9)。
【0032】このような混色は、リブを形成したガラス
基板のリブ位置と、蛍光体ペースト形成装置の塗布部の
オリフィス位置とのアライメントを正確に行うことで回
避することができるが、各色の蛍光体ペーストを充填す
るたびに、乾燥を行い、溶媒分を除いて、セル中央に凹
部を形成しておくことでなくすことができる。このよう
な、隣接するセルへの蛍光体ペーストの混入を避ける他
の方法を説明する。本発明の、蛍光面形成装置では、オ
リフィスから伸長した蛍光体ペーストは、電気力線の影
響を受けるため、距離が一番近い部分に向かいやすい。
従って、オリフィス位置を隔壁によって形成された凹部
の中心位置より、どちらか片方のリブに近い位置に配置
し、電気力線をリブ頂部付近に向かわせ、先端が壁面の
頂部に近い部分に接地するような条件で塗布を行なう
(図10)。塗布した蛍光体ペーストは、流動性を持って
いるため、次第に底部まで塗れ広がる。
【0033】リブ壁面の頂部付近に、蛍光体ペースト伸
長部の先端を向かわせるには、形成装置のオリフィスと
基板との距離および塗布速度を調節することにより行な
う。オリフィスと基板との距離が広すぎると、相対的
に、底部との距離との差が少なくなるため、頂部に向か
わず、底部に蛍光体ペーストが向かいやすくなる。ま
た、蛍光体ペーストの吐出量が多すぎると、吐出の勢い
が電気力線による影響より強くなるため、やはり、底部
に向かって吐出される。図10では、一つの塗布装置
に、オリフィスを2列にずらして配置し、壁面の両側を
一度で塗布する場合を示している。このときの、オリフ
ィスとリブとの水平方向の位置関係を説明するため、上
部から観察した図を図11に示す。
【0034】図11において、36はリブ頂部を表し、
オリフィス30は、図のように、中心がそれぞれのリブ近
くになるように配置されている。あるいは、一つのオリ
フィスを用いて片側の壁面を塗布した後、塗布装置をず
らして、同じオリフィスから、もう一方の壁面に蛍光体
ペーストを塗布しても良い。このような方法によれは、
壁面および底部にのみ蛍光体ペースト層が形成されてい
るので、余分な溶媒を除去する乾燥工程を行なわずに、
次の色の蛍光体ペースト層の塗布を行なうことができ
る。また、余計な溶剤を使用することもない。また、蛍
光体ペーストを凹部一杯に充填して、乾燥する方法で
は、乾燥後の底部の蛍光体層の厚みが図12(b)のよ
うに、壁面に比べて厚くなってしまう場合があるが、こ
の方法によれば、図12(a)のように、均一な蛍光体
層を形成することができる。
【0035】<吐出量の調節>次に、本発明のPDP蛍光
体層形成方法における、蛍光体ペーストの吐出量の調整
方法について説明する。ここでは、300μmピッチで
リブが形成されている場合について説明する。このよう
なリブの断面積は約6.5×10-2mm2であるから、
充填するときのガラス基板または吐出部の移動速度によ
り、蛍光体ペーストの吐出量を制御する必要がある。例
えば、移動速度を30mm/secとすると、約1.2
μl(リットル)/secの吐出量で充填する必要があ
る。図13に、ノズル状の吐出部を用いて、容器に付与
する圧力と蛍光体ペーストの吐出量の関係を測定した測
定条件並びにその結果を示す。
【0036】 ノズル材質:PP(ポリプロピレン) ノズル長さ:20mm オリフィス径(ノズル内径):300μm オリフィスと基材との距離:500μm 波形:矩形 周波数:1kHz オフセット電圧:0V 振幅:5kV 圧力に応じて、吐出量のが増加しており、このことから
1.0μl/secの吐出量にするためには、約4.6
気圧かければ良いことがわかる。また、上記と同様の条
件で、圧力を固定して、電圧印加条件を変化させて吐出
量を測定したところ、吐出量に大きな変化は見られなか
った。ここでは一定速度で、充填する場合について示し
たが、速度を変化させながら蛍光体ペーストを充填する
場合について説明する。図14に、停止状態から等加速
度で速度をあげ、5秒後に一定速度になるような条件
で、充填を行う場合を示す。
【0037】図14(a)は、ガラス基板または吐出部
の移動速度、図14(b)は蛍光体ペーストの吐出量の
変化、図14(c)は吐出量を圧力で制御する場合の、
加圧する圧力の変化をそれぞれ示している。図14に示
したように、移動速度の変化に合わせて、加圧する圧力
を制御しながら上げていくことで、全体にわたり均一に
蛍光体ペーストを充填することができる。ここでは、圧
力によって吐出量を制御する方法について説明したが、
移動速度が遅く、吐出量が少ない領域では、電圧印加条
件によって吐出量を調整することも可能であり、振幅が
大きいほど、あるいは周波数が大きいほど吐出量が多く
なる。また、移動速度が遅く、吐出量が少ないときに、
パルス電圧の振幅を大きくしすぎると、リブ頂部よりも
高い位置で蛍光体ペーストの伸長部の先端が分離して、
飛散するため、隣接するセル内に混入する等の不具合が
生じるため、電圧印加条件も適切な値に調節する必要が
ある。
【0038】リブピッチが100μm程度の間隔に狭い
リブで仕切られたセル内に蛍光体ペーストを充填する場
合には、断面積が小さくなる事から吐出量も少なくな
り、付与する圧力も小さくなる。このような場合にも同
様に、電圧印加条件で吐出量を調整することもできる。
図14は、吐出量の制御の1例を示したもので、蛍光体
ペーストのレオロジー特性や吐出部のオリフィス径やノ
ズル長さ等の諸条件により、吐出量が変化するため、そ
れぞれの場合に応じて、適宜、加圧する圧力や電圧印加
条件を変化させてと吐出量を制御することができる。図
10に示したように、片側のリブ壁面ずつ異なるオリフ
ィスから、蛍光体層を形成する場合には、一つのオリフ
ィスから塗布する塗布量は、上記の値の1/5程度にな
る。また、この場合には、蛍光体ペーストの組成も蛍光
体の含有率を高くして調節する必要がある。
【0039】
【発明の効果】以上のような本発明によれば、1000
cps〜1000000cpsの高粘度の蛍光体ペース
トを、隔壁により仕切られたセルの中に安定的に充填す
ることができ、また、蛍光体を無駄にすることがないた
め、安価にPDP用背面板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高電圧パルス印加による蛍光体ペーストの伸長
部の形状の制御方法を説明するための図である。
【図2】メニスカス径と印加する周波数の関係説明する
ための図である。
【図3】印加電圧条件の例を示す図である。
【図4】高電圧パルスを印加しない通常のディスペンサ
ーの原理を説明するための図である。
【図5】本発明の蛍光体ペースト層形成装置の全体構成
を示す図である。
【図6】(a)、(b)はそれぞれ本発明の蛍光体ペー
スト層形成装置の吐出部の一例を示す図である。
【図7】(a)、(b)、(c)はそれぞれ本発明の蛍
光体ペースト層形成装置による蛍光体ペーストの充填の
様子を説明するための図である。
【図8】(a)、(b)はそれぞれ蛍光体ペースト層が
形成されたPDPの断面図である。
【図9】蛍光体ペーストの伸長部が隣のセルに向かう様
子を説明するための図である。
【図10】本発明の蛍光体面形成方法を説明するための
一例図である。
【図11】本発明の蛍光体面形成方法のオリフィスと隔
壁の位置関係を示す図である。
【図12】(a)、(b)はそれぞれ、蛍光体ペースト
層が形成されたプラズマディスプレイパネルの断面図で
ある。
【図13】蛍光体ペーストの吐出量と加圧条件の一例を
示す図である。
【図14】(a)、(b)、(c)はそれぞれ、本発明
の蛍光体ペースト充填方法における蛍光体ペーストの吐
出量の制御方法を説明するための図である。
【図15】プラズマディスプレーパネルの断面図であ
る。
【図16】プラズマディスプレーパネルの構成を説明す
るための斜視図である。
【符号の説明】
1・・・吐出部 2・・・制御装置 3・・・電源 4・・・加圧手段 5・・・X−Yステージ 6・・・ガラス基板 7・・・蛍光体ペースト 8・・・隔壁 9・・・凹部 10・・・蛍光体ペースト収納部 11・・・先端部 11a・・・オリフィス部 12・・・電極 13・・・容器 13a・・・オリフィス部 14・・・蛍光体ペースト 17・・・メニスカス 18・・・伸長部 19・・・蛍光体ペースト 20・・・ガラス基板 21・・・容器 22・・・ノズル 23・・・蛍光体ペースト 30・・・オリフィス 31・・・蛍光体ペースト 32・・・伸長部 33・・・蛍光体ペースト 34・・・蛍光体ペースト 35・・・ガラス基板 36・・・リブ 36a・・・凹部 37・・・蛍光体面 38・・・蛍光体層 311・・・ガラス基板 312・・・アドレス電極 313・・・隔壁 313A・・・側面 314R・・・赤色用蛍光体層 314G・・・緑色用蛍光体層 314B・・・青色用蛍光体層 315・・・誘電体層 315A・・・底部 351・・・空間 610・・・ガラス基板(前面板) 620・・・ガラス基板(背面板) 630・・・隔壁 640・・・透明電極 650・・・金属電極 660・・・誘電体層 665・・・誘電体層 670・・・保護層 680・・・アドレス電極 690・・・蛍光面

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オリフィスを有し、内部に蛍光体ペース
    トが収納された蛍光体層形成装置により、オリフィスか
    ら突出する蛍光体ペーストのメニスカスを形成する工程
    と、蛍光体層形成装置に高電圧パルスを印加して、メニ
    スカスを引き出して伸長させ、リブ壁面および底部に蛍
    光体ペーストを塗布する工程と、蛍光体ペースト層を乾
    燥、焼成を行ない、蛍光体ペースト層の、蛍光体以外の
    成分を除去して凹部内に蛍光体層を形成する工程と、を
    備えたことを特徴とするプラズマディスプレー用蛍光体
    面の形成方法。
  2. 【請求項2】 オリフィスを有し、内部に蛍光体ペース
    トが収納された蛍光体層形成装置により、蛍光体ペース
    トを加圧して押し出して、オリフィスから蛍光体ペース
    トを押出す工程と、蛍光体層形成装置に高電圧パルスを
    印加して、オリフィスから押出された蛍光体ペーストの
    先端部分が、リブ壁面または底部または既に塗布された
    蛍光体ペースト層のいずれかに接地した部分の、接地面
    積が、オリフィス面積よりも小さくなるように、伸長部
    の形状を制御し、リブ壁面および底部に蛍光体層を塗布
    する工程と、蛍光体ペースト層を乾燥させて、蛍光体ペ
    ーストのうち蛍光体以外の成分を除去して凹部内に蛍光
    体層を形成することを特徴とするプラズマディスプレー
    用蛍光体面の形成方法。
  3. 【請求項3】 オリフィス中心を、凹部中心より、片方
    のリブ壁面近くに配置し、蛍光体ペーストの伸長部の先
    端を、リブ壁面の頂部付近に接地させ、リブ壁面および
    底部に、蛍光体ペーストを塗布することを特徴とする請
    求項1または2記載のプラズマディスプレー用蛍光体面
    の形成方法。
  4. 【請求項4】 蛍光体ペーストの粘度が1000cps
    〜1000000cpsであることを特徴とする請求項
    1〜3いずれか記載のプラズマディスプレー用蛍光体面
    の形成方法。
  5. 【請求項5】 蛍光体ペーストが平均粒径1〜10μm
    の大きさの粒子の蛍光体を含むことを特徴とする請求項
    1〜3いずれか記載のプラズマディスプレー用蛍光体面
    の形成方法。
  6. 【請求項6】 オリフィスの内径とリブピッチの長さの
    比が1:1〜3:1の範囲であることを特徴とする請求
    項1〜3いずれか記載のプラズマディスプレー用蛍光体
    面の形成方法。
  7. 【請求項7】 蛍光体ペーストの吐出量をパルス電圧の
    印加条件により制御すると共に、吐出量に応じて、吐出
    部とガラス基板の相対速度を制御しながら相対的にリブ
    形成方向に移動させながら、蛍光体ペーストの充填を行
    うことを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のプラズ
    マディスプレー用蛍光体面の形成方法。
  8. 【請求項8】 蛍光体ペーストの吐出量を容器内に加え
    た圧力を変化させて制御すると共に、吐出量に応じて、
    吐出部とガラス基板の相対速度を制御しながら相対的に
    リブ形成方向に移動させながら、蛍光体ペーストの充填
    を行うことを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のプ
    ラズマディスプレー用蛍光体面の形成方法。
  9. 【請求項9】 蛍光体ペーストの吐出量を容器内に加え
    た圧力およびパルス電圧の印加条件により制御すると共
    に、吐出量に応じて、吐出部とガラス基板の相対速度を
    制御しながら相対的にリブ形成方向に移動させながら、
    蛍光体ペーストの充填を行うことを特徴とする請求項1
    〜6いずれか記載のプラズマディスプレー用蛍光体面の
    形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の方法
    を用いて、第1の色の蛍光体ペーストを隔壁間に充填し
    た後、前記蛍光体ペーストの溶剤分を乾燥除去させた
    後、続けて、同様の作業を繰り返し、第2、第3の色の
    蛍光体ペーストを充填、溶剤分を除去した後、焼成によ
    り、蛍光体以外の成分を除去することを特徴とするプラ
    ズマディスプレー用蛍光体面の形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007222609A (ja) * 2006-01-24 2007-09-06 Toray Ind Inc ワイピングクロス

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