JP2002124185A - プラズマディスプレイパネルの蛍光面形成方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの蛍光面形成方法

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JP2002124185A
JP2002124185A JP2000313429A JP2000313429A JP2002124185A JP 2002124185 A JP2002124185 A JP 2002124185A JP 2000313429 A JP2000313429 A JP 2000313429A JP 2000313429 A JP2000313429 A JP 2000313429A JP 2002124185 A JP2002124185 A JP 2002124185A
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coating
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Hiroyuki Kadowaki
広幸 門脇
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスペンサー方式や電界ディスペンサー方
式により基板のリブ間に蛍光体ペーストを充填するに際
して、ムラを生じることなく安定な塗布を可能とする。 【解決手段】 複数の吐出孔hを有する塗布ヘッドを使
用し、この塗布ヘッドを基板と対向させて相対的に移動
させながら、基板G上のリブ3で区画されたセルに蛍光
体ペーストPを充填するようにしたプラズマディスプレ
イパネルの蛍光面形成方法において、吐出孔hのサイズ
・形状を規定する。そのような吐出孔hを有する塗布ヘ
ッドを用いて、蛍光体ペーストPを背面板のリブ3によ
って仕切られたセルへ充填することにより、安定して均
一な塗布を行うことができ、結果として均一な蛍光面を
形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスペンス方式
の塗布ヘッドを使用してプラズマディスプレイパネル
(以下、PDPと記す)の蛍光面を形成する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般にPDPは、2枚の対向するガラス
基板にそれぞれ規則的に配列した一対の電極を設け、そ
の間にNe,Xe等を主体とするガスを封入した構造に
なっている。そして、これらの電極間に電圧を印加し、
電極周辺の微小なセル内で放電を発生させることによ
り、各セルを発光させて表示を行うようにしている。情
報表示をするためには、規則的に並んだセルを選択的に
放電発光させる。このPDPには、電極が放電空間に露
出している直流型(DC型)と絶縁層で覆われている交
流型(AC型)の2タイプがあり、双方とも表示機能や
駆動方法の違いによって、さらにリフレッシュ駆動方式
とメモリー駆動方式とに分類される。
【0003】図1にAC型PDPの一構成例を示してあ
る。この図は前面板と背面板を離した状態で示したもの
で、図示のように2枚のガラス基板1,2が互いに平行
に且つ対向して配設されており、両者は背面板となるガ
ラス基板2上に互いに平行に設けられたストライプ状の
リブ3により一定の間隔に保持されるようになってい
る。前面板となるガラス基板1の背面側には維持電極4
である透明電極とバス電極5である金属電極とで構成さ
れる複合電極が互いに平行に形成され、これを覆って誘
電体層6が形成されており、さらにその上に保護層7
(MgO層)が形成されている。また、背面板となるガ
ラス基板2の前面側には前記複合電極と直交するように
リブ3の間に位置してアドレス電極8が互いに平行に形
成され、必要に応じてその上に誘電体層9が形成されて
おり、さらにリブ3の壁面とセル底面を覆うようにして
蛍光体層10が設けられている。このAC型PDPは面
放電型であって、前面板上の複合電極間に交流電圧を印
加し、空間に漏れた電界で放電させる構造である。この
場合、交流をかけているために電界の向きは周波数に対
応して変化する。そしてこの放電により生じる紫外線に
より蛍光体層10を発光させ、前面板を透過する光を観
察者が視認するようになっている。
【0004】上記の如きPDPにおける背面板は、ガラ
ス基板2の上にアドレス電極8を形成し、必要に応じて
それを覆うように誘電体層9を形成した後、リブ3を形
成してそのリブ3の間に蛍光体層10を設けることで製
造される。電極8の形成方法としては、真空蒸着法、ス
パッタリング法、メッキ法、厚膜法等によってガラス基
板2上に電極材料の膜を形成し、これをフォトリソグラ
フィー法によってパターニングする方法と、厚膜ペース
トを用いたスクリーン印刷法によりパターニングする方
法とが知られている。また、誘電体層9はスクリーン印
刷等により形成される。リブ3はスクリーン印刷による
重ね刷り、或いはサンドブラスト法等によってパターン
形成される。
【0005】そして、蛍光体層10は、リブ3の間に赤
(R)、緑(G)、青(B)の各色用の蛍光体ペースト
を選択的に充填した後、乾燥させてから焼成することで
形成されており、従来その蛍光体ペーストの充填にはス
クリーン印刷が採用されている。すなわち、蛍光体ペー
ストをスクリーン印刷でリブ間に選択的に充填して乾燥
させる工程を3回繰り返し、その後で焼成するようにし
ている。ところが、PDPの高精細化及び大面積化に伴
い、それに対応したスクリーン版を使用する必要がある
が、このようなスクリーン版は、伸びたり歪んだりする
ために、背面板のガラス基板との位置合わせが難しく、
蛍光体ペーストの充填を正確に行えないという問題点が
あった。
【0006】そこで、最近では、塗布方向と直角な方向
に複数の吐出孔を有するディスペンサー方式の塗布ヘッ
ドを使用し、この塗布ヘッドを基板と対向させて相対的
に移動させながら蛍光体ペーストをリブ間に充填するよ
うにした塗布方法が提案されている。この塗布ヘッドを
組み込んだ塗布装置を用いて行われる蛍光体ペーストの
3色同時塗布方法の模式図を図2に示す。
【0007】図2においてGはリブ3までが形成された
基板であり、複数個の塗布ヘッドHを備えた塗布装置を
この基板Gに対して相対的に移動させることで蛍光体ペ
ーストをリブ間に一度で充填するように構成されてい
る。すなわち、4つの塗布ヘッドHrは赤色用の蛍光体
ペーストを吐出するもので、主フレームFmに跨がる第
1の副フレームF1 の前後に2つずつが交互に取り付け
られ、各塗布ヘッドHrにおける複数の吐出孔が基板G
の幅方向に連続するようになっている。同様に、4つの
塗布ヘッドHgは緑色用の蛍光体ペーストを吐出するも
ので、主フレームFmに跨がる第2の副フレームF2
前後に2つずつが交互に取り付けられ、各塗布ヘッドH
gにおける複数の吐出孔が基板の幅方向に連続するよう
になっている。また同様に、4つの塗布ヘッドHbは青
色用の蛍光体ペーストを吐出するもので、主フレームF
mに跨がる第3の副フレームF3 の前後に2つずつが交
互に取り付けられ、各塗布ヘッドHbにおける複数の吐
出孔が基板の幅方向に連続するようになっている。した
がって、複数の吐出孔から蛍光体ペーストを吐出しなが
らそれぞれの塗布ヘッドHが一体となって基板と相対的
に移動することで、一度の塗布工程で3色の蛍光体ペー
ストが所定のリブ間に充填される。
【0008】図3は塗布ヘッドによる蛍光体ペーストの
塗布方法の説明図である。図示のように、蛍光体ペース
トPは予めペーストタンクTに投入される。そして、エ
アによりペーストタンクT内に圧力をかけることで、塗
布ヘッドHに蛍光体ペーストPが供給され、この塗布ヘ
ッドHでもエアによりマニホールド内に一定の圧力をか
けることで、先端の吐出孔から蛍光体ペーストPが吐出
される。したがって、所定間隔を保って基板Gと塗布ヘ
ッドHを相対的に移動させながら、蛍光体ペーストPを
塗布ヘッドHの吐出孔から吐出させることで所定のリブ
3間に充填することができる。
【0009】このように、塗布ヘッドを用いてリブ間に
蛍光体ペーストを充填することができるが、この方法に
おいて、図3に示すように、塗布ヘッドHのノズル部N
と基板Gとの間に高圧パルス発生器Aからの高圧パルス
を印加して電界を生じさせ、この状態で蛍光体ペースト
Pの吐出を行うと、所定のリブ3間に蛍光体ペーストP
をスムースに充填することができることが経験的に分か
っている。高圧パルスを印加するには塗布ヘッドHに電
極を取り付ける必要があり、図4に塗布ヘッドへの電極
の取付け例を示している。この例ではノズル部Nの先端
外側に一対の電極Eを取り付けている。他の例として
は、塗布ヘッドHの内部に取り付けるようにしても構わ
ない。また、高圧パルス発生器Aから出す高圧パルスは
図5に示すようであり、通常、パルス間隔aは0.01
〜10kHz程度に、またパルス幅bは3〜10kV程
度に設定する。
【0010】このように電界を印加した状態で塗布ヘッ
ドにより蛍光体ペーストをリブ間に充填する方法(以
下、電界ディスペンサー方式と言う)によれば、図6に
示すように、リブ3間に蛍光体ペーストPをスムースに
充填することができる。同図は充填する状態を進行方向
の正面から見たものである。そして、3色同時塗布を行
った後では図7(a)に示すように、所定のリブ3間に
それぞれ赤用の蛍光体ペーストPr、緑用の蛍光体ペー
ストPg、青用の蛍光体ペーストPbが充填された状態
となる。また、乾燥工程を経て図7(b)に示す如く蛍
光体ペーストが凹んだ状態になる。この乾燥工程の後、
焼成工程を経て蛍光面が形成される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うなPDPでは、基板サイズや画素数などによって背面
板のセルサイズが種々異なるが、一般に高精細化して
も、セルが放電空間であるという関係上、ピッチの減少
に対して高さの減少は小さい。例えば、42インチVG
Aはピッチ360μm、リブ高さ120μmであるのに
対し、42インチHD(ハイビジョン)はピッチ160
μm、リブ高さ95μmである。そのため、画素数が粗
い背面板は、セル形状が比較的底の浅い台形となり、上
記した塗布ヘッドを用いたタイプの塗布装置により蛍光
体ペーストを充填する際に、次のような問題が起こる。
【0012】すなわち、図8に示すように、塗布ヘッド
のノズル部Nに設けた円形状の吐出孔hの孔サイズが小
さすぎると、ペーストPを押し出す傾向が強くなるた
め、一方のリブ3に偏るか、ペーストPを押しつぶして
蛇行しながらの塗布になってしまう。また、図9に示す
ように、逆に塗布ヘッドのノズル部Nに設けた円形状の
吐出孔hの孔サイズが大きすぎると、ペーストPが引き
伸ばされるため、塗布方向に対して周期的に濃淡が出る
段ムラが生じたり、リブ3の頂部付近を塗布する傾向が
強くなる。
【0013】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、ディスペ
ンサー方式や電界ディスペンサー方式により基板のリブ
間に蛍光体ペーストを充填するに際して、ムラを生じる
ことなく安定な塗布を可能とする吐出孔のサイズ・形状
を規定し、そのような吐出孔を有する塗布ヘッドを用い
て、蛍光体ペーストを背面板のリブによって仕切られた
セルへ充填することにより、安定して均一な塗布を行う
ことを可能としたPDPの蛍光面形成方法を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
あるPDPの蛍光面形成方法は、複数の吐出孔を有する
塗布ヘッドを使用し、この塗布ヘッドを基板と対向させ
て相対的に移動させながら、基板上のリブで区画された
セルに蛍光体ペーストを充填するようにしたPDPの蛍
光面形成方法において、セル断面積をScとし、塗布ヘ
ッドの吐出孔面積をSoとしたときに、 0.1<So/Sc<20 の関係を満たす条件で蛍光体ペーストを充填することを
特徴としている。
【0015】請求項2に記載の発明であるPDPの蛍光
面形成方法は、複数の吐出孔を有する塗布ヘッドを使用
し、この塗布ヘッドを基板と対向させて相対的に移動さ
せながら、基板上のリブで区画されたセルに蛍光体ペー
ストを充填する工程を行うPDPの蛍光面形成方法にお
いて、セル開口幅をLcとし、塗布ヘッドの吐出孔幅を
Loとしたときに、 0.1<Lo/Lc<5.0 の関係を満たす条件で蛍光体ペーストを塗布することを
特徴としている。
【0016】請求項3に記載の発明であるPDPの蛍光
面形成方法は、複数の吐出孔を有する塗布ヘッドを使用
し、この塗布ヘッドを基板と対向させて相対的に移動さ
せながら、基板上のリブで区画されたセルに蛍光体ペー
ストを充填する工程を行うPDPの蛍光面形成方法にお
いて、セル開口幅をLcとし、塗布ヘッドの吐出孔幅を
Loとしたときに、 0.3≦Lo/Lc≦0.8又は2.3≦Lo/Lc≦
3.7 の関係を満たす条件で蛍光体ペーストを塗布することを
特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】セルに蛍光体ペーストを100%
充填する場合、セル断面積をScとし、塗布ヘッドの吐
出孔面積をSoとしたときに、So/Sc=塗布速度/
吐出速度となる。ここでいう塗布速度とは塗布ヘッドと
基板との相対速度、すなわちペーストが基板と接する速
度である。
【0018】丸孔からの吐出の場合、このSo/Scが
1より小さいと、吐出から接地までのペーストメニスカ
スに圧縮の力が掛かり、0.8程度未満になると図8の
ように蛇行して塗布し、外観上のムラとなる。また、こ
の比が1より大きいと、吐出から接地までのペーストメ
ニスカスに引っ張りの力が掛かり、1.2程度より大き
くなると図9のように片側のリブ頂部のみ塗布してしま
う。これは、細い溝に液体を少し離したところから溝の
壁に触れずに入れることが困難であるのと同じ現象であ
る。したがって、丸孔からでは0.8<So/Sc<
1.1程度という狭い範囲でのみ図10のようにリブ壁
に触れることなく塗布することが可能であると考えられ
る。しかしこの塗布状態は、移動方向に対して垂直方向
のアライメントや、リブと移動方向との水平度(いわゆ
るθ)、振動、吐出量安定性などの各種要因に大きく左
右されやすく、一旦左右いずれかのリブ壁に接触する
と、接触したまま塗布してしまうこともあり、若干安定
性に欠ける面もある。
【0019】そこで、画素数が粗い場合は、特に図11
に示すように、吐出孔hから押し出したペーストメカニ
カスを、セル左右のリブ頂部に接触させながら塗布する
と安定かつ均一な塗布が可能となることが分かった。こ
の場合、吐出口hは、孔形をノズルの列方向に引き伸ば
した形となる。この場合、So/Scの比が20程度以
上では段ムラが生じるが、それ以下では良好な塗布が可
能となる。この範囲は、ペースト粘度、ペースト粘弾性
等の改善により変化し、またリブ寸法の変化によっても
変化し、許容できる範囲は、0.1<So/Sc<2
0、好ましくは、0.2≦So/Sc≦11、より好ま
しくは、0.9≦So/Sc≦10.9である。
【0020】実際には、基板(正確にはリブ頂部)と吐
出孔の距離により、ペーストは吐出されてから接地する
までの間に幅変化が生じる。基板と吐出孔の実質的な距
離は100〜1500μm程度である。すなわち、10
0μmより近いとノズル部と基板が接触する可能性が大
きく、また両者の距離が1500μmを越えるようだ
と、塗り始めと終わりの制御が困難となり、段ムラが顕
著になる。
【0021】セルのような凹部に蛍光体ペーストを充填
する場合、丸孔からの吐出では、孔形(幅)をいくら大
きくしても、左右リブ壁に接触しながらの塗布は不可能
である。しかし、セル開口幅をLcとし、塗布ヘッドの
吐出孔幅をLoとしたときに、0.3≦Lo/Lc≦
0.8程度の範囲であれば、図10のような塗布は可能
である。一方、左右リブ壁にペーストメニスカスを接触
させながらの塗布では、ある程度以上の幅が必要であ
り、またセル開口幅Lcに比べて、吐出孔の幅Loがあ
まりに大きく、Lo/Lcが5程度を越えるようだと、
図12のように塗布時に蛍光体ペーストPが隣接セルへ
はみ出し混色してしまう。したがって、この場合、2.
3≦Lo/Lc≦3.7程度が、はみ出しのない条件と
なる。上記以外の組合せでは、図13のように、蛍光体
ペーストPが片側のリブ3に偏った塗布となり、ムラを
生じて不良となりやすい。この範囲は、ペースト粘度、
ペースト粘弾性等の改善により変化し、またリブ寸法の
変化によっても変化し、許容できる範囲は、0.1<L
o/Lc<5.0、好ましくは、0.3≦Lo/Lc≦
4.0、より好ましくは、0.7≦Lo/Lc≦3.7
である。
【0022】塗布ヘッドの吐出孔は、上記のいずれかの
条件を満たせば、その形状は円形に限定されるものでは
なく、比較的自由に設計できる。例えば、図14(a)
〜(e)に示すような、長方形、長円形、楕円形、多角
形、双子円形でもよい。或いは、図15に例示するよう
な、複数の孔を組み合わせたものであってもよい。図1
5(a)は2孔並列タイプ、図15(b)は2孔入れ子
タイプであり、これらに示した吐出孔は、2つの隣接す
る円形孔で1つの吐出孔hを構成しており、吐出孔hの
ピッチpは、2つの円形孔の中間点を結ぶ距離となる。
また、図16に示すような2孔先端ざぐりタイプでもよ
い。このタイプは、2つの孔h1 ,h2とそれらの先端
を繋ぐ連結部h3 とからなっており、連結部h3 は2つ
の孔h1,h2 の底面側を切削加工することで形成され
る。このタイプでは吐出孔hのピッチは、2つの孔
1 ,h2 の中間点を結ぶ距離となる。
【0023】
【実施例】この実施例においては、42インチVGAの
基板を対象としてテストを行った。まず、背面板となる
ガラス基板の上にアドレス電極をパターン形成した後、
それを覆って誘電体層を形成し、その誘電体層の上にサ
ンドブラスト法でライン状のリブを形成した。形成した
リブのピッチは360μm、高さは120μm、リブ頂
部幅は60μm、リブ底部幅は110μm、セル断面積
は0.033mm2である。そして、このリブまでを形
成したガラス基板を複数枚準備し、電界ディスペンサー
方式によりリブ空間への蛍光体ペーストの充填を行うよ
うにした。
【0024】蛍光体ペーストとして、赤色用にNAMI
CS(株)製「XFP5511K−16」(使用蛍光体
は化成オプトニクス(株)製「KX−504A」)、緑
色用にNAMICS(株)製「XFP5512K−1
4」(使用蛍光体は化成オプトニクス(株)製「P1−
G1S」)、青色用にNAMICS(株)製「XFP5
513K−13」(使用蛍光体は化成オプトニクス
(株)製「KX−501A」)をそれぞれ準備した。こ
れら各色の蛍光体ペーストの導電率は、ともに5E−7
〜1E−6(1/Ω・cm)であった。
【0025】塗布装置は、XYZ方向に移動機能を持つ
塗布ヘッドと、基板吸着機構を持つ定盤とを具備した実
験用装置を使用した。
【0026】塗布ヘッドのノズル部は、易切削性セラミ
ック(三井鉱山マテリアル(株)製「マセライト」)を
加工して作製した。具体的には、表1に示す形状(円
形、長方形、2孔先端ざぐり)の吐出孔を1.08mm
のピッチで有するものをそれぞれ作製した。また、ノズ
ル部の内部でペーストと接触する位置に板状の電極を長
さ方向に渡って配置した。表1において、長方形タイプ
は、進行方向に対して垂直辺長さ×平行辺長さで表して
いる。また、2孔ざぐりタイプの2孔間ピッチは孔径+
100μmとした。
【0027】テスト方法は、ノズル部とマニホールドを
組み合わせた塗布ヘッド内に上記ペーストを入れ、ディ
スペンサーによるエアー圧制御により吐出量を制御する
ことで実施した。
【0028】塗布条件は、代表的には、基板とノズル部
先端との間隔を400μm、塗布速度を70mm/se
cとし、高圧パルスとして、振幅が7kVでオフセット
0Vの矩形波の電圧パルスを800Hzの周波数で印加
するようにし、この条件を中心に、導電率に応じて調整
した。
【0029】そして、基板に対して塗布ヘッドをセッテ
ィングしてから、基板のリブ方向とノズル部の移動方向
とが平行になるように基板の向きを合わせ、アライメン
ト合わせを行い、さらに基板とノズル部との間隔を調整
した後、電圧パルスを印加しながら塗布を実施した。こ
のようにリブ付きの基板に対する塗布テストに加え、ラ
イン塗布の良し悪しを見るため、同じ条件で素ガラスに
塗布を行った。
【0030】塗布状況の評価は、CCDカメラでノズル
部先端と塗布状態を観察することで行った。また、塗布
後の基板状態も評価した。その結果を表1に示す。この
表1において、○印はライン塗布が良好であることを示
している。また、段ムラは塗布ラインに周期的に現れる
濃淡ムラのことである。なお、蛍光体ペーストは、赤
用、緑用、青用のいずれを用いても結果は同じであっ
た。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のPDPの
蛍光面形成方法は、ディスペンサー方式や電界ディスペ
ンサー方式により基板のリブ間に蛍光体ペーストを充填
するに際して、ムラを生じることなく安定な塗布を可能
とする吐出孔のサイズ・形状を規定したので、このよう
な吐出孔を有する塗布ヘッドを用いて、蛍光体ペースト
を背面板のリブによって仕切られたセルへ充填すること
により、安定して均一な塗布を行うことができ、結果と
して均一な蛍光面を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】AC型プラズマディスプレイパネルの一構成例
をその前面板と背面板を離間した状態で示す構造図であ
る。
【図2】塗布ヘッドを組み込んだ塗布装置を用いて行わ
れる蛍光体ペーストの3色同時塗布方法の模式図であ
る。
【図3】塗布ヘッドによる蛍光体ペーストの塗布方法の
説明図である。
【図4】塗布ヘッドへの電極の取付け例を示す断面図で
ある。
【図5】塗布ヘッドと基板の間にかける高圧パルスの波
形図である。
【図6】蛍光体ペーストをリブ間に充填する様子を示す
説明図である。
【図7】3色それぞれの蛍光体ペーストが充填された状
態と乾燥工程を経た後の状態を示す説明図である。
【図8】セル断面積に比べて吐出孔面積が小さすぎる場
合の蛍光体ペーストの塗布状況を示す説明図である。
【図9】セル断面積に比べて吐出孔面積が大きすぎる場
合の蛍光体ペーストの塗布状況を示す説明図である。
【図10】蛍光体ペーストの塗布状況が良好な場合を示
す説明図である。
【図11】蛍光体ペーストの塗布状況が良好な塗布状態
を示す説明図である。
【図12】セル開口幅に比べて吐出孔幅が大きすぎる場
合の蛍光体ペーストの塗布状況を示す説明図である。
【図13】蛍光体ペーストの塗布状況が良好でない塗布
状態を示す説明図である。
【図14】円形以外の吐出孔形状を示す説明図である。
【図15】2孔並列タイプと2孔入れ子タイプの吐出孔
形状を示す説明図である。
【図16】2孔先端ざぐりタイプの吐出孔形状を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 前面板 2 背面板 3 リブ 4 維持電極 5 バス電極 6 誘電体層 7 保護層(MgO層) 8 アドレス電極 9 誘電体層 10 蛍光体層 11 セル空間 G 基板 H 塗布ヘッド N ノズル部 P 蛍光体ペースト h 吐出孔 p ピッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の吐出孔を有する塗布ヘッドを使用
    し、この塗布ヘッドを基板と対向させて相対的に移動さ
    せながら、基板上のリブで区画されたセルに蛍光体ペー
    ストを充填する工程を行うプラズマディスプレイパネル
    の蛍光面形成方法において、セル断面積をScとし、塗
    布ヘッドの吐出孔面積をSoとしたときに、 0.1<So/Sc<20 の関係を満たす条件で蛍光体ペーストを塗布することを
    特徴とするプラズマディスプレイパネルの蛍光面形成方
    法。
  2. 【請求項2】 複数の吐出孔を有する塗布ヘッドを使用
    し、この塗布ヘッドを基板と対向させて相対的に移動さ
    せながら、基板上のリブで区画されたセルに蛍光体ペー
    ストを充填する工程を行うプラズマディスプレイパネル
    の蛍光面形成方法において、セル開口幅をLcとし、塗
    布ヘッドの吐出孔幅をLoとしたときに、 0.1<Lo/Lc<5.0 の関係を満たす条件で蛍光体ペーストを塗布することを
    特徴とするプラズマディスプレイパネルの蛍光面形成方
    法。
  3. 【請求項3】 複数の吐出孔を有する塗布ヘッドを使用
    し、この塗布ヘッドを基板と対向させて相対的に移動さ
    せながら、基板上のリブで区画されたセルに蛍光体ペー
    ストを充填する工程を行うプラズマディスプレイパネル
    の蛍光面形成方法において、セル開口幅をLcとし、塗
    布ヘッドの吐出孔幅をLoとしたときに、 0.3≦Lo/Lc≦0.8又は2.3≦Lo/Lc≦
    3.7 の関係を満たす条件で蛍光体ペーストを塗布することを
    特徴とするプラズマディスプレイパネルの蛍光面形成方
    法。
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