JP2005224733A - ペースト塗布方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ディスペンス法によりPDPの蛍光体ペーストのような高粘度ペーストを塗布する場合に、簡単で安価な方法で所望の位置に塗布パターンを形成し、塗布の開始と終了時点での塗布ムラをなくす塗布方法を提供する。
【解決手段】 被塗布物に吐出ヘッドからペーストを吐出して塗布するディスペンス法によるペーストの塗布方法おいて、塗布を開始および終了する被塗布物の両端部にテープ表面の水の接触角が90°以下となるマスキングテープを貼り、該マスキングテープ上でペーストの塗布開始および終了を行い、ペースト塗布後に前記マスキングテープを剥がすことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被塗布物に吐出ヘッドからペーストを吐出して塗布するディスペンス法によるペーストの塗布方法に関し、特にプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す)用の蛍光体ペーストを塗布するディスペンス法によるペーストの塗布方法に関するものである。
近年、PDPは、その奥行きの薄いこと、軽量であること、鮮明な表示と視野角が広いことにより、種々の表示装置に利用されつつある。一般に、PDPは、2枚の対向するガラス基板にそれぞれ規則的に配列した一対の電極を設け、その間にネオン、キセノン等を主体とするガスを封入した構造になっている。そして、これらの電極間に電圧を印加し、電極周辺の微小なセル内で放電を発生させることにより、各セルを発光させて表示を行うようにしている。特に情報表示をするためには、規則的に並んだセルを選択的に放電発光させている。
ここで、PDPの構成を、図4に示すAC型PDPの一例をあげて説明しておく。図4はPDP構成斜視図であるが、分かり易くするため前面板(ガラス基板41)と背面板(ガラス基板42)を実際より離した状態で示してある。図示のように2枚のガラス基板41、42が互いに平行に且つ対向して配設されており、両者は背面板となるガラス基板42上に互いに平行に設けられたリブ(障壁ともいう)43により、一定の間隔に保持されるようになっている。前面板となるガラス基板41の背面側には、透明電極よりなる放電維持電極44と金属電極よりなるバス電極45とで構成される複合電極が互いに平行に形成され、これを覆って誘電体層46が形成されており、さらにその上に保護層47(MgO層)が形成されている。また、背面板となるガラス基板42の前面側には、前記複合電極と直交するようにリブ43の間に位置してアドレス電極48が互いに平行に形成されており、これを覆って誘電体層49が形成され、さらにリブ43の壁面とセル底面を覆うようにして蛍光体50が設けられている。リブ43は放電空間を区画するためのもので、区画された各放電空間をセルないし単位発光領域と言う。このAC型PDPは面放電型であって、前面板上の複合電極間に交流電圧を印加し、放電させる構造である。この場合、交流をかけているために電界の向きは周波数に対応して変化する。そして、この放電により生じる紫外線により蛍光体50を発光させ、前面板を透過する光を観察者が視認するようになっている。なお、DC型PDPにあっては、電極は誘電体層で被覆されていない構造を有する点でAC型と相違するが、その放電効果は同じである。
上記の如きPDPの背面板は、ガラス基板42の上にアドレス電極48を形成し、必要に応じて、それを覆うように誘電体層49を形成した後、リブ43を形成して、そのリブ43の間に蛍光体層50を設けることで製造される。電極48の製造方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、めっき法、厚膜法等によってガラス基板42上に電極材料の膜を形成し、これをフォトリソグラフイ法によってパターニングする方法と、厚膜ペーストを用いたスクリーン印刷法とが知られている。また、誘電体層49はスクリーン印刷等により形成される。リブ43はスクリーン印刷による重ね刷り、あるいはサンドブラスト法等によってパターン形成される。
そして、蛍光体層50は、リブ43の間に赤色、緑色、青色(以後、R、G、Bとも記す)の蛍光体ペーストを選択的に充填した後、乾燥させてから焼成することで形成されており、従来、その蛍光体ペーストの充填にはスクリーン印刷法やフォトリソグラフイ法が用いられている。スクリーン印刷法は、蛍光体ペーストをスクリーン印刷でリブ間に選択的に充填して乾燥させる工程を3回繰り返し、その後焼成するようにしている。ところが、スクリーン印刷法は、PDPの高精細化および大面積化に伴い、それに対応したスクリーン版を使用する必要があるが、このようなスクリーン版は、伸びたり歪んだりするために、背面板のガラス基板との位置合せが難しく、蛍光体ペーストの充填を正確に行えないという問題があった。
また、フォトリソグラフイ法は、感光性の蛍光体ペーストを塗布し、露光、現像し、乾燥させる工程を3回繰り返し、その後焼成して蛍光体層を形成する。しかし、ペースト中の蛍光体が紫外線の透過を阻害し感度が低くなるために、感光性蛍光体ペーストの塗布厚を厚くすることができず、そのために、得られる蛍光面の輝度が十分でないという問題があった。さらに、フォトリソグラフイ法ゆえに、相当量の蛍光体ペーストは現像時に除去されてしまい、蛍光体の回収が困難であることにより、使用する蛍光体の有効利用率が低く、コスト面で不利であった。
そこで、最近では、塗布方向と直角な方向に吐出孔を有するペースト塗布用の吐出ヘッドを使用し、吐出ヘッドを基板と対向させ、基板もしくは吐出ヘッドのどちらか一方を相対的に移動させながら、吐出ヘッド内に圧力を印加して、蛍光体ペーストをリブ間に充填するようにしたディスペンス法による塗布方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。吐出ヘッドを複数設ければ、一度の塗布工程で3色の蛍光体ペ−ストを大面積に塗布することが可能である。ディスペンス法は、さらに、吐出ヘッドのペースト吐出口近傍に設けた電極と被塗布物との間に電圧を印加しながらペーストを塗布する電界ジェット法と称する方法へと発展してきている(例えば、特許文献2参照。)。電界ジェット法は、R、G、B3色の蛍光体ペーストを同時に所定のリブ間に充填できるため、従来のスクリーン印刷法やフォトリソグラフイ法に比べて、大幅な工程の短縮と低コスト化が可能と期待されている。
特開平11−96911号公報 特開2001−88306号公報
しかしながら、特許文献2に記載されるような電界ジェット法による塗布方法においては、先に塗布されている蛍光体ペーストに後から塗布する蛍光体ペーストが引き寄せられて、所望の位置に塗布パターンが形成できないという問題(セル飛びと称する)があった。さらに、電界ジェット法による塗布方法においては、被塗布物となる基板に導電性のパターンが形成されている場合、塗布液が導電性のパターンに引き寄せられてしまうという現象があった。PDP蛍光面の作製においては、基板上に既に形成されているアドレス電極のパターンに、塗布する蛍光体ペーストが影響され、本来の塗布位置からずれるという問題があった。その結果、PDP蛍光面においては、隣接セル、特に、既に他の色の蛍光体ペーストが充填されているセルへの混色を引き起こすことがあった。また、塗布の始めの時点と、塗布の終わりの時点で、塗布ムラを生じるという問題もあった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、ディスペンス法によりPDPの蛍光体ペーストのような高粘度ペーストを塗布する場合に、簡単で安価な方法で所望の位置に塗布パターンを形成し、塗布の開始と終了時点での塗布ムラをなくす塗布方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わるペーストの塗布方法は、被塗布物に吐出ヘッドからペーストを吐出して塗布するディスペンス法によるペーストの塗布方法おいて、塗布を開始および終了する被塗布物の両端部にテープ表面の水の接触角が90°以下となるマスキングテープを貼り、該マスキングテープ上でペーストの塗布開始および終了を行い、ペースト塗布後に前記マスキングテープを剥がすようにしたものである。
請求項2の発明に係わるペーストの塗布方法は、被塗布物に吐出ヘッドからペーストを吐出して塗布するディスペンス法によるペーストの塗布方法おいて、塗布を開始および終了する被塗布物の両端部にマスキングテープを貼り、該マスキングテープ表面の濡れ性を改質した後に、該マスキングテープ上でペーストの塗布開始および終了を行い、ペースト塗布後に前記マスキングテープを剥がすようにしたものである。
請求項3の発明に係わるペーストの塗布方法は、前記マスキングテープ表面の濡れ性を改質する方法として、マスキングテープ上にペーストを塗布したものである。
請求項4の発明に係わるペーストの塗布方法は、前記マスキングテープ表面の濡れ性を改質する方法として、マスキングテープ上にペーストのレベリング促進剤を塗布したものである。
請求項5の発明に係わるペーストの塗布方法は、前記マスキングテープ表面の濡れ性を改質する方法として、マスキングテープを加熱したものである。
請求項6の発明に係わるペーストの塗布方法は、ペ−ストが表面張力35dyn/cm2以下であるようにしたものである。
請求項7の発明に係わるペ−ストの塗布方法は、ペーストが粘度150poise以下であるようにしたものである。
請求項8の発明に係わるペーストの塗布方法は、被塗布物がガラス基板上にリブを形成したプラズマディスプレイ用背面板であり、前記ペーストがプラズマディスプレイ用蛍光体ペーストであるようにしたものである。
本発明の方法によれば、マスキングテープを被塗布物の塗布開始および終了となる両端部に貼る場合に、水の接触角が90°以下のテープを貼るか、あるいはテープ表面の濡れ性を良くすることにより、高価な設備を要せずに工程が短く作業が容易な方法で、ディスペンス法における混色を防ぎ、塗布ムラのない良好な塗布面が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明のペースト塗布方法の概略工程図であり、一例としてPDP背面板の蛍光体ペースト塗布工程を示す。図1(a)に示すように、ガラス基板1上にリブにより各蛍光体を形成すべきセルが仕切られた被塗布物2を設け、ディスペンス法により各色蛍光体ペーストを所定のセルに吐出して充填塗布するに際し、被塗布物2の塗布開始および終了となる両端部に、マスキングテープ3を貼る。
本発明のペースト塗布方法に用いるマスキングテープ3としては、テープ表面の水の接触角が90°以下のテープ、あるいはマスキングテープを被塗布物に貼った後に表面の濡れ性を改質したテープが用いられる。本発明において用いるマスキングテープ3の材料としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、塩化ビニル等のフィルムを基材とし、フィルムの一方の面に粘着層を設けたマスキングテープが用いられる。マスキングテープは蛍光体ペースト塗布後に被塗布物2から剥がすので、マスキングテープの粘着力はペースト塗布時に被塗布物に固定されている程度の粘着力が好ましい。
表面絶縁性の導電性マスキングテープ3の全体膜厚は10〜70μm程度の範囲のものが好ましい。膜厚10μm未満であると取扱いにくく、70μmを超えると被塗布物との貼り合わせに柔軟性が欠けてくるからである。導電性金属の厚さは、導電性と真空成膜の容易性の点から、0.05μm程度〜数μmで設けるのが好ましい。導電性マスキングテープ3の幅は、およそ3〜15cm程度であり、テープの片側が被塗布物2を構成する各々のリブ端部に接するか、 略1mm程度重なっていれば本発明の実施に十分である。
本発明の一例として用いた蛍光体ペースト、塗布装置、塗布条件について以下に述べる。
(ペーストの作製)本発明で、ディスペンス法によるPDP用蛍光体の塗布ペーストとして、下記の3種類の蛍光体ペーストを作製した。
(青色蛍光体ペースト)
・エチルセルロース(ダウケミカルズ社製、STD−100) 15部
・ブチルカルビトール 120部
・ターピネオール 180部
上記の組成物を上記の割合で、加熱還流機構を有する容器に入れ、60℃で24時間撹拌をして溶解した後、室温に冷却した。この樹脂溶液150部に青色蛍光体(化成オプトニクス社製 KX−501A)95部を加え、撹拌により混合した後、3本ロールミルで3回処理し、青色蛍光体ペーストを得た。得られたペーストの粘度は20℃にて95poiseであった。
(赤色蛍光体ペースト)
・エチルセルロース(ダウケミカルズ社製、STD−100) 18部
・ブチルカルビトール 195部
・ターピネオール 105部
上記の組成物を用い、蛍光体として赤色蛍光体(化成オプトニクス社製 KX−504A)100部とした以外は、上記の青色蛍光体ペーストと同様にして、赤色蛍光体ペーストを得た。得られたペーストの粘度は20℃にて82poiseであった。
(緑色蛍光体ペースト)
組成物を
・エチルセルロース(ダウケミカルズ社製、STD−100) 15部
・ブチルカルビトール 300部
上記の組成物を用い、蛍光体として緑色蛍光体(化成オプトニクス社製 P1−G1S)95部とした以外は、上記の青色蛍光体ペーストと同様にして、緑色蛍光体ペーストを得た。得られたペーストの粘度は20℃にて80poiseであった。
塗布後のペーストが速やかにレベリングするために、本発明で用いるR、G、B3色の蛍光体ペーストの表面張力は35dyn/cm2 以下であることが好ましい。また、吐出ヘッドのノズルを詰まらせずに安定して蛍光体ペーストを吐出させるために、ペーストの粘度は150poise以下であることが好ましい。
(塗布装置)次に、図1(b)に示すように、ディスペンス法の吐出ヘッド4を有する塗布装置を用いて、PDP背面板のリブ両端部にマスキングテープ3を貼った被塗布物に、上記のR、G、B蛍光体ペーストを順じ吐出し、所定のセルを充填した。
図2は、図1に示した本発明のペースト塗布方法で用いた吐出ヘッド4の概略模式図である。図2(a)は全体概略図であり、図2(b)は吐出口付近の拡大側面図である。図2(b)に示す吐出ヘッドは一例であり、吐出ヘッド4は複数の吐出口8を有し、複数のリブ間に同時に同色の蛍光体ペーストを塗布できる構造としてある。なお、吐出ヘッドは単一の吐出口を設けたヘッドであってもよい。
図3は、図2に示した吐出ヘッド4を用いてPDP背面板のリブ12間に蛍光体ペースト13を塗布する様子を拡大した模式図である。R、G、Bともに同様の形状の吐出ヘッドを用いた。吐出ヘッド先端部の吐出口の孔径等の仕様は以下の通りとした。
・孔径:500μm
・孔深さ(上記の孔径部分の長さ):1000μm
・孔数:100
・材質:ステンンレス
(塗布条件)上記のディスペンス法の塗布装置を用いた塗布条件は以下の通りとした。
・ヘッド走査速度:70mm/秒
・ヘッドと被塗布物間の距離:700μm
・R、G、Bの各ヘッド間距離:80mm
・塗布順序:B→R→G
塗布時のヘッドの背圧は、吐出される蛍光体ペ−スト13がリブ12間のセルを100%充填するようにペースト導入管9に接続されている加圧ポンプで調整した。充填量の確認は、塗布直後にレーザ顕微鏡で基板の形状を観察することで行った。
R、G、Bの3色の塗布終了後、図1(c)に示すように、マスキングテープ3を蛍光体塗布面6およびガラス基板1上から剥がし、乾燥後、蛍光体ペーストの焼成を行い、蛍光体塗布、焼成工程を完了した。本発明の方法による蛍光体ペーストの塗布方法は、混色がなく、塗布始めおよび塗布終了時のムラがなく、良好な塗布面が得られた。以下、実施例に基づきさらに詳しく説明するが、上記の諸条件は各実施例に共通した条件である。
(マスキングテープの材質および水の接触角)表1に示すように、材質が異なる5種類のマスキングテープを用意し、リブが形成されたPDP背面板のリブの両端に、各々のテープを3cmの幅で貼り付け、テープの片側がリブに1mm重なるようにした。各テープの厚さは10〜70μmの範囲である。各テープの水の接触角は予め測定しておいた。
(評価)B、R、G各色の蛍光体ペーストをこの順番で塗布し、塗布後の基板を120℃のオーブンで30分乾燥した後、上方よりブラックライトを照射し、B、R、G各色の塗布始めおよび塗布終了時のムラ、および混色の有無を評価した。評価は以下の基準で行った。
○ :B、R、G3色とも塗布始めおよび塗布終了時のムラ、混色が全くなく、良 好である。
△ :塗布された蛍光体ペーストの一部に塗布始めおよび塗布終了時のムラ、ある いは混色が見られるので、改良が必要である。
× :各色の蛍光体ペーストに塗布始めおよび塗布終了時のムラ、混色が見られるので、不適である。
表1に各テープと接触角の値、R、G、B塗布試験の評価結果を示す。
Figure 2005224733
表1に示されるように、実施例1の商品名テトライト(尾池工業(株)製)をマスキングテープとして用いた時のみ、塗布始めおよび塗布終了時のムラ、混色のない3色同時塗布が可能であった。本発明に用いたテトライトは水の接触角が70.7°であり、塗布時の観察により、マスキングテープとしたテトライト上に先に塗布されたBペーストが、次の色のRペーストを塗布するまでの間に速やかに濡れ広がるのが確認された。テトライト上に塗布、乾燥後の各色の蛍光体ペーストは塗布ムラもなく、リブの上方までしっかりと付着していた。
一方、表1に示す実施例1としたテトライト以外の比較例2〜4のマスキング材を用いた場合は、テープ上で短時間にBペーストが濡れ広がることができず、Gペースト、またはRペーストが塗布始めおよび塗布終了時のムラ、混色を生じていた。水の接触角が91.8°の比較例1の商品名SPV−201F(日東電工(株)製)は、2色目のRまでは評価結果は良好であるが、3色目のGに混色が見られた。
上記の結果より、マスキングテープを用いたディスペンス法においては、塗布始めおよび塗布終了時のムラ、混色の問題は、マスキングテープの材質には依存せず、テープ表面の濡れ性が重要であることが判る。本発明者は、評価で改良の余地がある結果を示した比較例1のSPV−201Fを用いて、水の接触角とペースト塗布品質との関係をさらに求めた結果、良好な蛍光体ペースト塗布面を得るには、水の接触角が90°以下が好ましい領域であるとして本発明を完成した。
(テープ上に塗布液)マスキングテープ材として商品名SPV−201F(日東電工(株)製)を用い、実施例1と同様にリブが形成されたPDP背面板のリブの両端にテープを貼り付けた。次に、貼り付けたテープの上に、1色目の吐出ヘッドよりB蛍光体ペーストを塗布し、レベリング後の膜厚が約50μmとなるようにした。テープ上のペーストが隙間なく濡れ広がった後に、前記の条件によりB、R、G蛍光体ペーストを順番に塗布した。テープ上に予め塗布しておいたペーストの効果により、基板全体にわたって混色がなく、また塗布ムラも見られず、良好な蛍光体ペースト塗布面が得られた。
(レベリング促進剤)マスキングテープ材として商品名SPV−201F(日東電工(株)製)を用い、実施例1と同様にリブが形成されたPDP背面板のリブの両端に貼り付けた。貼り付けた後のテープ上に、スポンジローラーを用いてレベリング促進剤であるターピネオールを均一に塗布し、その直後に前記の条件によりB、R、G蛍光体ペーストを順に塗布した。テープ上に予め塗布しておいたターピネオールの効果により、基板全体にわたって混色がなく、またムラのない塗布が可能となった。
(加熱)マスキングテープ材として商品名SPV−201F(日東電工(株)製)を用い、実施例1と同様にリブが形成されたPDP背面板のリブの両端に貼り付けた。テープを貼り付けた後の基板をオーブンにて表面温度100℃に加熱し、オーブンから取り出し直後に、前記の条件にてB、R、G蛍光体ペーストを塗布した。加熱したテープ上では、ペーストの低粘度化、低表面張力化により濡れ広がり速度が増大し、その結果、基板全体にわたって混色がなく、まったくムラのない塗布が可能となった。
本発明のペースト塗布方法の概略工程図 本発明のペースト塗布方法で用いた吐出ヘッドの概略模式図 本発明のペースト塗布方法によりリブ間に蛍光体ペーストを塗布する工程を示す拡大模式図 AC型PDPの一構成例を示す分解斜視図
符号の説明
1 ガラス基板
2 被塗布物
3 マスキングテープ
4 吐出ヘッド
5 塗布された蛍光体ペースト
6 蛍光体ペースト塗布面
7 蛍光体ペースト収納部
8 吐出口
9 蛍光体ペースト導入管
10 孔
11 蛍光体ペースト
12 リブ
13 吐出された蛍光体ペースト
41、42 ガラス基板
43 リブ
44 放電維持電極
45 バス電極
46、49 誘電体層
47 保護層(MgO層)
48 アドレス電極
50 蛍光体層



























Claims (8)

  1. 被塗布物に吐出ヘッドからペーストを吐出して塗布するディスペンス法によるペーストの塗布方法おいて、塗布を開始および終了する被塗布物の両端部にテープ表面の水の接触角が90°以下となるマスキングテープを貼り、該マスキングテープ上でペーストの塗布開始および終了を行い、ペースト塗布後に前記マスキングテープを剥がすことを特徴とするペーストの塗布方法。
  2. 被塗布物に吐出ヘッドからペーストを吐出して塗布するディスペンス法によるペーストの塗布方法において、塗布を開始および終了する被塗布物の両端部にマスキングテープを貼り、該マスキングテープ表面の濡れ性を改質した後に、該マスキングテープ上でペーストの塗布開始および終了を行い、ペースト塗布後に前記マスキングテープを剥がすことを特徴とするペーストの塗布方法。
  3. 前記マスキングテープ表面の濡れ性を改質する方法として、該マスキングテープ上にペーストを塗布したことを特徴とする請求項2に記載のペーストの塗布方法。
  4. 前記マスキングテープ表面の濡れ性を改質する方法として、該マスキングテープ上にペーストのレベリング促進剤を塗布したことを特徴とする請求項2に記載のペーストの塗布方法。
  5. 前記マスキングテープ表面の濡れ性を改質する方法として、該マスキングテープを加熱したことを特徴とする請求項2に記載のペーストの塗布方法。
  6. 前記ペーストが表面張力35dyn/cm2以下であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のペーストの塗布方法。
  7. 前記ペーストが粘度150poise以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のペーストの塗布方法。
  8. 前記被塗布物がガラス基板上にリブを形成したプラズマディスプレイ用背面板であり、前記ペーストがプラズマディスプレイ用蛍光体ペーストであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のペーストの塗布方法。























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