JP2003282002A - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents
プラズマディスプレイパネルの製造方法Info
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Abstract
蛍光体層を形成することができるPDPの製造方法を提
供する。 【解決手段】 蛍光体インキ12をノズル15から連続
流となるよう吐出させながらノズル15を隔壁7に沿っ
て走査して蛍光体インキ12を塗布する。このときノズ
ル15の内面にスパイラル形状の溝を形成することによ
り、吐出インキの直進性を向上させ、塗布位置精度・塗
布形状精度を高めることができる。
Description
いるプラズマディスプレイパネル(以下PDPと記載す
る)に関し、特に詳細なセル構造のPDPに適した製造
方法に関するものである。
することが可能であって、既に30〜50インチクラス
での開発製品化がなされている。PDPは一般的に、表
面に電極を配した表面基板と背面基板とを電極に対向し
た状態で平行に配置し、両基板間の間隙を仕切る隔壁と
隔壁との間の溝に、赤、緑、青の蛍光体層を形成すると
共に放電ガスを封入した構成であって、そして、駆動回
路で電極に電圧を印加して表示駆動を行うようになって
いる。
様であって、駆動回路が電極に電圧印加して放電する
と、放電ガスから紫外線が放出され、蛍光体層の蛍光体
粒子(赤、緑、青)がこの紫外線を受けて励起発光する
が、放電エネルギーが紫外線へ変換する効率や、蛍光体
における可視光への変換効率が低いので、蛍光灯のよう
に高い輝度を得ることは難しい現状である。
る要求が高まるにつれて、PDPにおいても微細なセル
構造のものが望まれている。例えば、従来のNTSCで
はセル数が640×480で、40インチクラスではセ
ルピッチが0.43mm×1.29mm、1セル面積が
約0.55mm2であったが、フルスペックのハイビジ
ョンテレビの画素レベルでは、画素数が1920×11
25となり、42インチクラスでのセルピッチは0.1
5mm×0.48mm、1セル面積は0.072mm2
の細かさとなる。
に、蛍光体層の形成に関して以下のような課題がある。
蛍光体層を形成する方法としては、スクリーン印刷法で
蛍光体ペーストを隔壁間の凹部に充填して焼成する方法
が多く用いられているが、微細なセル構造でかつ大画面
のPDPに対しては、スクリーン印刷法は加工精度の点
で適用が難しい。
mm程度の場合、隔壁間の溝幅は0.08〜0.1mm
程度と非常に狭くなってしまうが、スクリーン印刷で用
いる蛍光体インキは粘度が高いので(通常、数万センチ
ポイズ)、狭い隔壁間に精度良く高速に蛍光体インキを
流し込むことは困難である。また、微細な構造のスクリ
ーン板を作成することも困難である。
は、背面基板の表面上だけでなく隔壁の側面にも蛍光体
層が配設され且つ放電空間が確保されるような構成とす
ることが望ましい。スクリーン印刷法でもってこのよう
な望ましい形状の蛍光体層を形成しようとすれば、蛍光
体ペーストの粘度等の印刷条件を調整するなどして基板
の表面及び隔壁の側面に蛍光体ペーストを適量ずつ付着
させる必要があるが、好適な印刷条件に調節することは
難しく、実際にはなかなか隔壁の側面に蛍光体ペースト
が付着しにくいという問題がある。
79371号公報や特開平8−162019号公報に開
示されているように、蛍光体と有機バインダーからなる
インキ液を加圧してノズルから噴射させながら走査する
ことにより、所望のパターンでインキ液を絶縁基板上に
付着させる方法であって、狭い隔壁間の凹部にも精度良
くインキを塗布することが可能である。
ェット法では、噴射されたインキが液滴となって間欠的
に付着するので、隔壁がストライプ状に配設されている
場合、隔壁間の溝に一定の膜厚で塗布することが難し
い。また、インキがノズル径から吐出する際に発生する
静電気や吐出部のノズル径の形状不良などにより、噴射
されるインキの直進性にばらつきが生じ、蛍光体塗布形
状不良や隔壁頂部への乗り上げ、混色などを引き起こす
という問題がある。
造の場合でも、容易に精度良く蛍光体層を均一的に形成
することのできるPDPの製造方法を提供することを目
的とする。
本発明は、隔壁間の溝に蛍光体層を形成する工程におい
て、内面に溝を形成したノズルを用いて蛍光体インキを
連続流となるよう吐出させながら隔壁に沿って走査する
ことにより蛍光体インキを塗布するものである。
の溝を形成したノズルを用いることを特徴とする。さら
に、本発明では、ノズルの口径を45μm以上で隔壁間
の溝幅以下とするものである。
るPDPの製造方法について、図1、図2を用いて説明
する。
面放電型PDPの概略断面図である。図1ではセルが1
つだけ示されているが、赤、緑、青の各色を発光するセ
ルが交互に多数配列されてPDPが構成されている。
電極2と誘電体ガラス層3と保護層4が配された前面基
板と、背面ガラス基板5上にアドレス電極6、ストライ
プ状の隔壁7、蛍光体層8が配された背面基板とを張り
合わせ、前面基板と背面基板の間に形成される放電空間
9内に放電ガスが封入された構成となっており、このP
DPは、駆動回路によって放電電極2とアドレス電極6
に電圧を印加して駆動するようになっている。
インキ塗布装置の概略構成図、図3は図2のA部の拡大
図である。
おいて、サーバ11には蛍光体インキ12が貯えられて
おり、加圧ポンプ13は、このインキ12を加圧してヘ
ッダ14に供給する。ヘッダ14には、インキ室14a
及びノズル15が設けられており、加圧されてインキ室
14aに供給されたインキは、ノズル15から連続的に
噴射されるようになっている。
15の部分は、金属材料を機械加工並びに放電加工する
ことによって成形されたもので、ノズル15の内面に
は、図3に示すようにスパイラル形状の溝15aが形成
されている。蛍光体インキ12は、各色蛍光体粒子、バ
インダ、溶剤成分等が適度な粘度となるように調合され
たものである。
は、一般的にPDPの蛍光体層に使用されているものを
用いることができる。その具体例としては、 青色蛍光体:BaMgAl10O17:Eu2+ 緑色蛍光体:BaAl12O14:MnあるいはZn2Si
O4:Mn 赤色蛍光体:(YXGd1-X)BO3:Eu3+あるいはY
BO3:Eu3+ を挙げることができる。
するために、蛍光体インキ12に用いる蛍光体粒子の平
均粒径は5μm以下とするのがよい。また、蛍光体が良
好な発光効率を得るために、蛍光体の平均粒径は0.5
μm以上とするのがよい。
1000センチポアズ以下(10〜1000センチポア
ズ)の範囲内に調整することが望ましい。
りを防止するために45μm以上で、隔壁7間の溝幅W
よりも小さく、通常は45〜150μm範囲に設定する
ことが望ましい。
ら噴射されるインキの流れが連続流となるように調整す
る。ヘッダ14は、背面ガラス基板5上を走査されるよ
うになっている。このヘッダ14の走査は、本実施の形
態ではヘッダ14を直線駆動するヘッダ走査機構(図示
せず)によってなされるが、ヘッダ14を固定してガラ
ス基板を直線駆動してもよい。
の塗布は、背面ガラス基板5上を隔壁7に沿って、赤、
青、緑の各色ごとに行う。そして、赤、緑、青の蛍光体
インキを順に所定の溝に塗布して乾燥した後、パネルを
焼成(約500℃で10分間)することによって、蛍光
体層8が形成される。このように、蛍光体層8は、従来
のインキジェット法のようにインキが液滴となって塗布
されるのではなく、インキが連続的にかつ高い直進性で
塗布されて形成されたものなので、層の形状・厚さが精
度良く均一的である。
チサイズのPDPを作製した。青色蛍光体としてはBa
MgAl10O17:Eu2+、緑色蛍光体としてはZn2S
iO4:Mn、赤色蛍光体としては(YXGd1-X)B
O3:Eu3+を用いた。
インキの粘度は、せん断速度200sec-1において2
5℃で10〜1000センチポアズとした。ノズル15
は口径が100μmのものを用い、走査時においては、
ノズル15の先端と隔壁間の溝の底面との距離は100
μmに設定し、0.7kgf/cm2で加圧しながら1
00mm/sの速度で走査することにより、蛍光体イン
キを溝の空間容積の約90%に充填されるように塗布し
た。
mに、高さは0.15mmに設定した。放電ガスは、1
0%のキセノン(Xe)ガスを含むネオン(Ne)ガス
を用い、封入圧力を500Torrとした。
で観察したところ、溝の底面だけでなく側面にも、平均
厚さ約20μmで均一的に蛍光体層が形成されているこ
とが確認された。また、通常、このような比較的直径の
大きなノズルを用いた場合、インキ注入中に隔壁の上部
にもインキが付着し混色などの表示品質劣化を引き起こ
しやすいが、本実施の形態では、蛍光体が隔壁の上面に
付着することはなく良好な表示品質を得ることができ
た。
溝に蛍光体層を形成する工程において、内面に溝を有す
るノズルから連続流となるよう蛍光体インキを吐出させ
ながら、ノズルを隔壁に沿って走査するという方法で蛍
光体インキを塗布するものであり、微細なセル構造の場
合でも、容易に精度良く蛍光体層を形成することが可能
で、しかも隔壁間の溝に蛍光体層を均一に形成すること
ができる。
Pの概略断面図
る際に用いるインキ塗布装置の概略構成図
Claims (3)
- 【請求項1】 隔壁と隔壁との間の溝に、蛍光体インキ
をノズルから連続流となるよう吐出させながらノズルを
隔壁に沿って走査することによって蛍光体インキを塗布
して蛍光体層を形成する際に、内面に溝を形成したノズ
ルを用いて蛍光体インキを塗布することを特徴とするプ
ラズマディスプレイパネルの製造方法。 - 【請求項2】 ノズルの内面にスパイラル形状の溝を形
成した請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの
製造方法。 - 【請求項3】 ノズルの口径を45μm以上で隔壁間の
溝幅以下とした請求項1に記載のプラズマディスプレイ
パネルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002087848A JP2003282002A (ja) | 2002-03-27 | 2002-03-27 | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002087848A JP2003282002A (ja) | 2002-03-27 | 2002-03-27 | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
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ID=29233893
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002087848A Pending JP2003282002A (ja) | 2002-03-27 | 2002-03-27 | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
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JP (1) | JP2003282002A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20130021075A (ko) * | 2011-08-22 | 2013-03-05 | 엘지디스플레이 주식회사 | 기판 증착장치 |
-
2002
- 2002-03-27 JP JP2002087848A patent/JP2003282002A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20130021075A (ko) * | 2011-08-22 | 2013-03-05 | 엘지디스플레이 주식회사 | 기판 증착장치 |
KR101878173B1 (ko) * | 2011-08-22 | 2018-08-17 | 엘지디스플레이 주식회사 | 기판 증착장치 |
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