JP2000256581A - 粉体塗料用ポリエステル樹脂組成物及び粉体塗料 - Google Patents
粉体塗料用ポリエステル樹脂組成物及び粉体塗料Info
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Abstract
える粉体塗料用ポリエステル樹脂組成物及び粉体塗料を
提供する。 【解決手段】 粉体塗料用ポリエステル樹脂組成物は、
ヒドロキシアルキルアミド系化合物を硬化剤とする粉体
塗料用のポリエステル樹脂組成物であって、 当該ポリエ
ステル樹脂組成物が芳香族ジカルボン酸を主体とする酸
成分と、 アルコール成分がネオペンチルグリコールを主
体とするポリエステル樹脂に、無水芳香族トリカルボン
酸及び/又はエポキシ化合物を後付加させて得る。ま
た、粉体塗料は、当該ポリエステル樹脂組成物にヒドロ
キシアルキルアミド系硬化剤と各種の塗料原料を配合し
て成る。
Description
ステル樹脂組成物及び粉体塗料に関し、更に詳しくは、
機械的特性と耐水性の両面に優れた塗膜を付与する粉体
塗料用ポリエステル樹脂組成物及び粉体塗料に関する。
る中、 塗料の分野においても、環境問題への配慮が重要
な課題の一つになっている。そのような状況下、 有機溶
剤を使用しない粉体塗料は、塗料中の揮発成分がほとん
どないことから、 大気を汚染しない等の理由により、 年
々その使用量が増えつつある。
レンジといった屋内製品に多く使用されていたが、 その
使用量の増加に伴って用途範囲も拡大し、最近は道路資
材や自動販売機等の耐水性や耐候性を要求する屋外製品
への適用が強く求められるようになっている。
を有する粉体塗料としては、アクリル樹脂系粉体塗料が
知られている。しかし、該アクリル樹脂系粉体塗料は使
用する樹脂が高価であるうえに、他の粉体塗料との相性
が悪く、少量の混入によっても他の粉体塗料の塗装面に
ハジキを発生させる原因となるため、塗装ラインを共用
できないという欠点がある。
このような欠点はないが、一般的に耐候性が十分でな
く、その改良が望まれている。
ル成分がネオペンチルグリコールを主として構成され、
末端基が主として水酸基であるポリエステル樹脂と、イ
ソシアネート系硬化剤とを配合して得られるポリエステ
ル樹脂系粉体塗料は、耐候性が良好であるものの、塗膜
の機械的特性が不十分であるという問題がある。
る硬化剤には、イソシアネート系硬化剤がある。該イソ
シアネート系硬化剤は、分子末端イソシアネート基をブ
ロック剤でブロックすることにより、 一定の温度以下で
は活性を示さないものを通常指す。
ロラクタムでブロックした、イソホロンジイソシアネー
ト系の硬化剤であるヒュルス社製「ベスタゴンB1530」
等を例示することができる。
で解離し、イソシアネート基と水酸基とが反応して塗膜
を形成するが、そのとき解離したε−カプロラクタム
は、焼き付け炉を汚染し、また最近、 このε−カプロラ
クタムは環境汚染有害物質にも指定され、将来的な使用
は好ましくない。
ート基を自己ブロックすることにより、活性を示さない
ようにしたイソシアネート化合物をも用いることができ
る。具体的には、イソシアネート基をウレトジオン環の
形成によって自己ブロックしたイソホロンジイソシアネ
ート系の硬化剤であるヒュルス社製の「BF1540」等を
例示することができる。 しかし、「BF1540」のような
自己ブロック型イソホロンジイソシアネート系の硬化剤
を使用して形成される塗膜は、「B1530」のようなイソ
シアネート基をε−カプロラクタムでブロックしたイソ
ホロンジイソシアネート系の硬化剤を用いた塗膜より、
反応性や機械物性が低下すると言われている。
トリグリシジルイソシアヌレート系硬化剤を用いた粉体
塗料が知られている。 この塗料は、テレフタル酸成分を
主とする末端基がカルボキシル基であるポリエステル樹
脂と、トリグリシジルイソシアヌレート系硬化剤とを配
合して得られる。 しかしトリグリシジルイソシアヌレー
ト系粉体塗料は変異原生があり、さらに湿度の高い日本
では皮膚刺激性等の安全衛生上の問題を有し、幅広い普
及には至っていない。
に代わる安全衛生上問題を有さない硬化剤として、活性
アルコール基を有するヒドロキシルアルキルアミドが、
急速に需要を伸ばしつつある。
化剤を配合した粉体塗料をリン酸亜鉛銅板に塗装して得
られる塗膜は、耐水性、特に沸騰水処理後の密着性に著
しく劣るという問題がある。
は、上記従来の問題を克服した、機械的特性及び耐水性
の両面に優れた塗膜を付与する粉体塗料用ポリエステル
樹脂組成物及び粉体塗料を提供することにある。
用ポリエステル樹脂組成物は、ヒドロキシアルキルアミ
ド系化合物を硬化剤とする粉体塗料用のポリエステル樹
脂組成物であって、芳香族ジカルボン酸を主体とする酸
成分と、ネオペンチルグリコールを主体とするアルコー
ル成分からとなるポリエステル樹脂に、無水芳香族トリ
カルボン酸および/またはエポキシ化合物を後付加させ
ることにより得られることを特徴とする。
脂組成物は、請求項1記載の粉体塗料用ポリエステル樹
脂組成物において、無水芳香族トリカルボン酸化合物が
無水トリメリット酸であり、当該粉体塗料用ポリエステ
ル樹脂組成物中に0.1 〜7モル%の量で後付加させるこ
とを特徴とする。
脂組成物は、請求項1又は2記載の粉体塗料用ポリエス
テル樹脂組成物において、エポキシ化合物が芳香族また
は脂肪族のグリシジルエステルあるいはグリシジルエー
テルであり、当該ポリエステル樹脂組成物中に0.1 〜10
重量%後付加させることを特徴とする。
脂組成物は、請求項1〜3いずれかの項記載の粉体塗料
用ポリエステル樹脂組成物において、酸価が10〜80 mg
KOH/g 、 軟化点が100 〜135 ℃、ガラス転移点が35〜80
℃であることを特徴とする。
いずれかの項記載の粉体塗料用ポリエステル樹脂組成物
とヒドロキシアルキルアミド系硬化剤とを含有すること
を特徴とする。
載の粉体塗料において、粉体塗料用ポリエステル樹脂組
成物中のカルボキシル基に対するヒドロキシアルキルア
ミド系硬化剤の水酸基当量数の比が0.8 〜1.2 であるこ
とを特徴とする。
は、ヒドロキシアルキルアミド系化合物を硬化剤とする
粉体塗料用のポリエステル樹脂組成物であって、芳香族
ジカルボン酸を主体とする酸成分と、 ネオペンチルグリ
コールを主体とするアルコール成分とからなるポリエス
テル樹脂に、無水芳香族トリカルボン酸および/または
エポキシ化合物を後付加させることにより得られる。
ジカルボン酸又はその誘導体、例えばジメチルエステ
ル、ジエチルエステル、あるいはアルキレングリコール
ジエステルなどの誘導体であり、 この芳香族ジカルボン
酸としてはテレフタル酸、更にはイソフタル酸をも含む
ものが好ましい。 特に、テレフタル酸は50〜100 モル
%、イソフタル酸は0〜50モル%であり、 更に好ましく
はテレフタル酸の割合が酸成分中の70〜95モル%である
ことが好ましい。 イソフタル酸の割合が50モル%を超え
たり、テレフタル酸が50モル%未満だと充分な機械的特
性を得ることができない。
明の効果を損なわない範囲で、無水フタル酸、ビフェニ
ルジカルボン酸、 ナフタレンジカルボン酸、5−tert−
ブチル−1,3−ベンゼンジカルボン酸、 アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、1,3−シクロヘキサンジ
カルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、水
添ダイマー酸等のジカルボン酸を併用してもよい。 ま
た、ポリエステル樹脂の特性を損なわない範囲で無水ト
リメリット酸、 トリメシン酸、無水ピロメリット酸等の
3または4官能の酸成分を併用してもよい。
主にネオペンチルグリコールである。アルコール成分中
のネオペンチルグリコールは10〜100 モル%、特に好ま
しくは50〜100 モル%で、10モル%より少ないと充分な
耐候性を示す塗膜が得られない。
効果を損なわない範囲で、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−
1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−
1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタ
ンジオール、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、 2−メチル−1,1−シクロヘキサ
ンジメタノール、ビスフェノールAアルキレンオキサイ
ド付加物、 ビスフェノールSアルキレンオキサイド付加
物等のジオールを併用してもよい。 また、ポリエステル
樹脂の特性を損なわない範囲でグリセリン、 トリメチロ
ールエタン、 トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール等の3または4官能のアルコール成分を併用して
もよい。
分が主に芳香族ジカルボン酸、 アルコール成分が主にネ
オペンチルグリコールから成るポリエステル樹脂に、無
水芳香族トリカルボン酸および/またはエポキシ化合物
を追付加させる。 かかる無水芳香族トリカルボン酸およ
び/またはエポキシ化合物は、ヒドロキシルアルキルア
ミド系硬化剤を用いた粉体塗料の耐水性を著しく向上さ
せる作用を有する。
エポキシ化合物は、前記所定の酸成分とアルコール成分
とを原料として、公知慣用の製造方法によってポリエス
テル樹脂を調製した後に、添加する。 特に無水芳香族トリカルボン酸とエポキシ化合物とを添
加する場合には、無水芳香族トリカルボン酸を付加させ
た後、エポキシ化合物を追付加させても、エポキシの化
合物を付加させた後、無水芳香族トリカルボン酸を付加
させてもいずれの方法でもよい。
としては、無水トリメリット酸、無水トリメリテック酸
及びこれらの誘導体等がある。 無水芳香族トリカルボン
酸の酸無水基は、ポリエステル分子末端の水酸基と反応
し、 ポリエステル末端にカルボキシル基を導入すること
ができる。
〜10重量%添加されることが、機械物性、耐水性に優れ
た塗膜を得る点から好ましい。また、樹脂特性を損なわ
ない範囲で、無水ピロメリット酸等の多官能、酸無水物
を加えてもよい。
は、その酸無水基をポリエステル末端基の水酸基に付加
し開環させ、エステル結合を形成して分子末端にカルボ
キシル基を導入する。 この分子末端のカルボキシル基
は、ヒドロキシアルキルアミド系硬化剤と反応し、硬化
反応を完結させる機能を有する。 末端のカルボキシル基
密度が上がることで、塗膜と基材との密着性が高まる。
即ち、骨格のポリエステル分子はほぼ線状で、末端にカ
ルボキシル基が1つ以上付加した形の分子構造となる。
ては、芳香族または脂肪族のグリシジエステル若しくは
クリシジルエーテルがあり、具体的にはシェル社製ネオ
デカン酸グリシジルエステル「カージュラE−10」、日
本油脂社製フェニルグリシジルエーテル「エピオール
P」、2エチルヘキシルグリシジルエーテル「エピオー
ルEH」、ブチルグリシジルエーテル「エピオール
B」、デシルグリシジルエーテル「エピオールL−4
1」、ステアリルグリシジルエーテル「エピオールS
K」、アリルグリシジルエーテル「エピオールA」、s
ec−ブチルフェニルグリシジルエーテル「エピオール
SB」、旭電化工業社製フエノキシエーテル系モノエポ
キサイド「アデカグリシロールED−501 」、アルキル
フェノールのグリシジルエーテル「アデカグリシロール
ED−509 」、 「アデカグリシロールED−529 」等が
例示される。その量は、ポリエステル樹脂組成物中、0.1
〜10重量%添加されることが塗膜の機械物性や耐水性
の点から好ましい。
テル末端のカルボキシル基にエポキシ化合物のグリシジ
ル基を付加、開環させ、2級の水酸基を得ることを可能
にする。 この2級の水酸基が塗膜と基材への密着性を向
上させる作用を有する。
が10〜80 mg KOH/g 、好ましくは15〜75 mg KOH/g であ
る。酸価が10 mg KOH/g 未満では、十分な機械的物性を
得ることができず、一方、80 mg KOH/g を超えると、 形
成される塗膜が硬く脆いものになる。
は、数平均分子量が1000〜10000、好ましくは3000〜5000
である。数平均分子量が2000未満では、十分な機械的物
性を得ることができず、一方、6000を超えると、 形成さ
れる塗膜の表面に著しい凹凸が生じて、いわゆる塗膜の
平滑性が低下する。
は、軟化点が100 〜135 ℃、 好ましくは 105〜130 ℃で
あり、 ガラス転移点が35〜80℃、好ましくは40〜70℃で
ある。軟化点が100 ℃未満および/またはガラス転移点
が35℃未満では、 粉体塗料とした際、粒子が融着してブ
ロッキングを起こしやすくなり、一方、軟化点が135 ℃
および/またはガラス転移点が80℃を超えると、 塗膜の
平滑性が低下する。
ポリエステルのカルボキシル基を水酸化カリウムで滴定
する方法によって求めた値であり、数平均分子量は、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し
た値である。また、上述の軟化点は、環球法(JISK
2207)によって測定した値であり、また、上述のガラス
転移点は、アルミナを基準とした示差走査熱量測定法
(以下「DSC」と略す)により測定した値である。
した所定の酸成分とアルコール成分を原料として、公知
慣用の製造方法によって調製され、その反応方法として
は、エステル交換反応または直接エステル化反応のいず
れも適用可能であり、加圧して反応温度を高くする方
法、減圧法または常庄下で不活性ガスを流す方法によっ
て重縮合を促進することができる。
の、ジ−n−ブチル錫オキシド、臭酸第1錫、三酸化ア
ンチモン等の反応触媒を用いて、反応を促進することが
できる。
法中、常圧でも直接エステル化法を採用することができ
る。アルコール成分は反応開始時に全量を仕込むことが
でき、160 ℃程度まで昇温してから全酸成分の50〜60%
程度の量を仕込む。これは、酸成分の全量を反応開始時
で仕込むと混合物の流動性がなくなり攪拌困難となり好
ましくなく、50〜60%程度の量であれば容易に攪拌でき
るスラリー状になるからであり、二段に分けて仕込むこ
とが好ましい。一段目に仕込む反応触媒としてジ−n−
ブチル錫オキサイド、シュウ酸第一錫、三酸化アンチモ
ン等を使用することができ、添加量は全酸成分に対して
0.01〜0.1 モル%が適当である。この場合は常圧でも充
分な反応速度が得られるが、加圧操作を適用して反応温
度を高くすることにより更に反応を速くすることもでき
る。また、二段目で仕込んだ酸成分は一段目で生成した
系に対する溶解性が良く、常圧での直接エステル化が可
能である。
において、未反応のアルコールが殆どなくなり、生成水
の系外への除去が遅くなったような場合に適用される。
不活性ガスを通じることによる反応の促進は、それによ
るアルコールの系外への散逸を最小限にとどめる程度の
量で、反応のどの過程にも適用可能である。
ポリエステル樹脂組成物は、該樹脂組成物と反応して塗
膜を形成する硬化剤であるヒドロキシアルキルアミド系
硬化剤、及び各種の添加剤を配合した後、これを溶融混
練し、冷却し、次いで粉砕・分級することにより粉体塗
料が得られる。
は、例えばEMS−Chemie社の「PrimidX
L−552 」がある。
キシアルキルアミド系硬化剤の配合割合は、ポリエステ
ル樹脂のカルボキシル基に対してヒドロキシアルキルア
ミド系硬化剤の水酸基の当量数の比が0.8 〜1.2 、好ま
しくは1当量比である。 当量比が上記の範囲をはずれ
て、0.8 未満だと十分な機械的物性が得られず、 1.2 を
超えると形成される塗膜が硬く脆いものになる。
顔料あるいはその他の充填剤、アクリレート重合体等の
流動調整剤、有機錫系化合物等のピンホール防止剤等が
配合され、公知慣用の溶融混練装置を用いて混練され、
ついで粉砕、分級して粉体塗料とされる。
ンが、充填剤としては炭酸カルシウム、硫酸バリウム等
が、流動調整剤としてはアクロナール4F(BASF
社)、ポリフローS(共栄社化学(株))等のアクリル
の低分子量重合物が、硬化触媒にはジブチル錫ジラウレ
ート、TK−1(武田薬品(株))等の有機錫系化合物
が、ピンホール防止剤にはベンゾインが用いられる。
れらの充填剤、添加剤とポリエステル樹脂及び硬化剤と
してのブロックイソシアネートは高速回転翼を持つヘン
シェルミキサーやスーパーミキサーあるいは低速の回転
翼をもつナウターミキサー等で乾式で混合され、一軸の
コニーダー(例えばブッス社製)あるいは二軸の混練押
出機等を用いて溶融混合され、ハンマーミル、ピンミル
その他の衝撃式粉砕機で粉砕され、振動ふるい等により
分級され、特定の粒度の範囲のものが集められて、粉体
塗料が製造される。
の静電塗装法又は流動浸漬塗装法等により被塗物に塗
装、焼き付けされる。
る。 ここで、各原料配合は仕込みの重量部を表し、次い
で全酸成分中または全アルコール中のモル%を( )内に
示す。
ルグリコール1020部(100モル) を、 攪拝装置、加熱装
置、温度計、分留装置、 窒素ガス封入管を備えたステン
レス製反応容器に仕込み、攪拝しながら160 ℃まで昇温
して、 内容物を溶融させた。
全酸成分の半量830 部(50モル)、及びジ−n−ブチル
錫オキサイド0.75部(0.03モル)を仕込み、分留装置頂
部の温度が100 ℃を超えないようにして、生成する縮合
水を窒素ガス気流によって系外に除去しながら、分留装
置の塔頂温度が100 ℃を超えないようにして徐々に240
℃まで昇温してエステル化反応を行い、縮合水の生成量
が理論量の90%を超えてから180 ℃まで冷却した。
モル)を仕込み、 前述と同様の操作で縮合水を系外に除
去しながら、分留装置の塔頂温度が100 ℃を超えないよ
うにして徐々に240 ℃まで昇温してエステル化反応を行
い、縮合水の生成量が理論量の90%を超えてから180 ℃
まで冷却した。
仕込み、前述と同様の操作で縮合水を系外に除去しなが
ら、その温度で反応を続けた。
取して、 それをピリジンを使用して溶解した後、アルコ
ール性KOH溶液(1/10規定)で滴定する方法によって
酸価を測定し、この値が20を示したところで180 ℃に冷
却した。
ル%)添加し、30分付加反応を行い、ついでネオデカン
酸グリシジルエステル(シェル社製、「カージュラE−
10」)を52部(ポリエステル樹脂に対して2重量%)、
同温度で添加し、30分間付加反応を行って、ポリエステ
ル樹脂組成物を得た。 得られたポリエステル樹脂組成物の組成及び特性値を表
1に示す。
ie社製ヒドロキシアルキルアミド系硬化剤「Prim
idXL−552 」50部、石原産業製ルチル型二酸化チタ
ン顔料「タイペークCR−90」 500部、ベンゾイン5 部
及び共栄社化学社製ポリアクリレート系レベリング剤
「ポリフロ−S」6部を、先ずFM20C/I型三井ヘン
シェルミキサーでドライブレンドし、 次いでPLK46
型Bussコニーダーで100 ℃にて溶融混練を行い、そ
れを冷却後、 粉砕し、次いで、150メッシュの金網で分
級して粉体塗料を得た。
メリット酸の付加量を38部(2モル%)とした以外は、
実施例1と同様にして、ポリエステル樹脂組成物を得
た。得られたポリエステル樹脂組成物の組成及び特性値
を表1に示す。また、粉体塗料を製造するにあたり、当
該ポリエステル樹脂組成物を用い、表1に示す配合割合
で、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。
チルグリコール1020部(100 モル)、一段目に添加する
テレフタル酸を830 部(50モル)、ジ−n−ブチル錫オ
キサイド0.75部(0.03モル)、二段目に添加するテレフ
タル酸を660 部(40モル)、イソフタル酸170 部(10モ
ル)とし、アルコール性KOH溶液での滴定酸価の値を
35とし、無水メリット酸は添加せず、ネオデカン酸グリ
シジルエステルとしてのシェル社製の「カーラジュラE
−10」を52部(ポリエステル樹脂に対して2重量%)と
した以外は、実施例1と同様にして、ポリエステル樹脂
組成物を得た。得られたポリエステル樹脂組成物の組成
及び特性値を表1に示す。また、粉体塗料を製造するに
あたり、当該ポリエステル樹脂組成物を用い、表1に示
す配合割合で、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。
ュラE−10」の付加量を130 部(5重量%)とした以外
は、実施例3と同様にして、ポリエステル樹脂組成物を
得た。得られたポリエステル樹脂組成物の組成及び特性
値を表1に示す。また、粉体塗料を製造するにあたり、
当該ポリエステル樹脂組成物を用い、表1に示す配合割
合で、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。
ル性KOH溶液での滴定酸価の値を25とし、ネオデカン
酸グリシジルエステルを添加しない以外は、実施例1と
同様にして、ポリエステル樹脂組成物を得た。また、粉
体塗料を製造するにあたり、当該ポリエステル樹脂組成
物を用い、表1に示す配合割合で、実施例1と同様にし
て粉体塗料を得た。
メリット酸の付加量を96部(5モル%)とした以外は、
実施例5と同様にして、ポリエステル樹脂組成物を得
た。また、粉体塗料を製造するにあたり、当該ポリエス
テル樹脂組成物を用い、表1に示す配合割合で、実施例
1と同様にして粉体塗料を得た。
メリット酸及びエポキシ化合物の付加を行わないことを
除いて、 実施例1と同様にしてポリエステル樹脂組成物
を得た。 得られたポリエステル樹脂組成物の組成及び特
性値を表1に示す。また、粉体塗料を製造するにあた
り、当該ポリエステル樹脂組成物を用い、表1に示す配
合割合で、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。
メリット酸の付加量を154 部(8モル%)とした以外
は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂組成物を得
た。 得られたポリエステル樹脂組成物の組成及び特性値
を表1に示す。また、粉体塗料を製造するにあたり、当
該ポリエステル樹脂組成物を用い、表1に示す配合割合
で、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。
化合物の付加を行わないことを除いて、実施例3と同様
にして、ポリエステル樹脂組成物を得た。また、粉体塗
料を製造するにあたり、当該ポリエステル樹脂組成物を
用い、表1に示す配合割合で、実施例1と同様にして粉
体塗料を得た。
ュラE−10」の付加量を390 部(15重量%)とした以外
は、実施例3と同様にして、ポリエステル樹脂組成物を
得た。また、粉体塗料を製造するにあたり、当該ポリエ
ステル樹脂組成物を用い、表1に示す配合割合で、実施
例1と同様にして粉体塗料を得た。
メリット酸の付加を行わないことを除いて、実施例5と
同様にして、ポリエステル樹脂組成物を得た。また、粉
体塗料を製造するにあたり、当該ポリエステル樹脂組成
物を用い、表1に示す配合割合で、実施例1と同様にし
て粉体塗料を得た。
メリット酸の付加量を154 部(8モル%)とした以外
は、実施例5と同様にして、ポリエステル樹脂組成物を
得た。また、粉体塗料を製造するにあたり、当該ポリエ
ステル樹脂組成物を用い、表1に示す配合割合で、実施
例1と同様にして粉体塗料を得た。
について、以下の試験を行なった。 (a) 耐ブロッキング性 粉体塗料20gを直径25mm、高さ150 mmの一端を閉じた塩
ビ管に静かに充填し、上から約66gの塩ビ棒をゆっくり
挿入して荷重(約13.5g/cm2 )をかけた後、 それを垂直
に立てて40℃の恒温槽中で7日間静置してから、 静かに
中身を取り出し、その状態を観察して次のように評価し
た。 優と良を合格とした。 優: 粉体塗料に魂がなく、サラサラの粉状のままであ
る。 良: 粉体塗料に魂があっても、 それを手で触ると壊れて
粉状に戻る。 不良: 粉体塗料が融着して塊を作り、それを手で持って
も壊れない。
で得られた粉体塗料を、静電粉体塗装機を用いてリン酸
亜鉛処理鋼板(SPCC−SB、PP3118処理、板厚0.
8 mm)に、各塗料を塗装し、熱風加熱炉で180 ℃で20分
間焼き付けることによって膜厚50〜60μmの硬化塗膜を
得た。このようにして得られた各塗膜について、諸性能
を調べ、その結果を表2に示す。
gの錘を規定の高さから落として、塗膜の割れ・ はがれ
を観察した。高さ50cmで割れ・ はがれのないものを合格
とした。
押し出しが7mm以上でも割れ・ はがれのないものを合格
とした。
JISK5400の付着性(碁盤目法)に準じた。100
マス付着しているものを合格とした。
エポキシ化合物を後添加したポリエステル樹脂組成物を
用いた粉体塗料では耐水性、 機械物性が良好であるのに
対し、比較例1のように無水トリメリット酸及び、 エポ
キシ化合物を後添加していない樹脂を用いた粉体塗料か
ら得られた塗膜は耐水性が悪いことが分かる。 また、比
較例2のように無水トリメリット酸を7モル%以上使用
したものは機械的物性が悪化することが判明した。
ドロキシアルキルアミド系硬化剤で硬化させた硬化塗膜
の耐水性及び機械的特性を向上させ、粉体塗料用の樹脂
として極めて有用である。また、本発明の粉末塗料は、
機械的特性及び耐水性の両面に優れた塗膜を付与するこ
とができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 ヒドロキシアルキルアミド系化合物を硬
化剤とする粉体塗料用のポリエステル樹脂組成物であっ
て、芳香族ジカルボン酸を主体とする酸成分と、ネオペ
ンチルグリコールを主体とするアルコール成分とからな
るポリエステル樹脂に、無水芳香族トリカルボン酸及び
/又はエポキシ化合物を後付加させることを特徴とする
粉体塗料用ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の粉体塗料用ポリエステル
樹脂組成物において、無水芳香族トリカルボン酸化合物
が無水トリメリット酸であり、 当該粉体塗料用ポリエス
テル樹脂組成物中に0.1 〜7モル%の量で後付加させる
ことを特徴とする粉体塗料用ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の粉体塗料用ポリエ
ステル樹脂組成物において、エポキシ化合物は芳香族ま
たは脂肪族のグリシジルエステルあるいはグリシジルエ
ーテルであり、当該ポリエステル樹脂組成物中に0.1 〜
10重量%後付加させることを特徴とする粉体塗料用ポリ
エステル樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの項記載の粉体
塗料用ポリエステル樹脂組成物において、酸価が10〜80
mg KOH/g 、軟化点が100 〜135 ℃、ガラス転移点が35
〜80℃であることを特徴とする粉体塗料用ポリエステル
樹脂組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの項記載の粉体
塗料用ポリエステル樹脂組成物とヒドロキシアルキルア
ミド系硬化剤とを含有することを特徴とする粉体塗料。 - 【請求項6】 請求項5記載の粉体塗料において、粉体
塗料用ポリエステル樹脂組成物中のカルボキシル基に対
するヒドロキシアルキルアミド系硬化剤の水酸基当量数
の比が0.8 〜1.2 であることを特徴とする粉体塗料。
Priority Applications (1)
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JP11058480A JP2000256581A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | 粉体塗料用ポリエステル樹脂組成物及び粉体塗料 |
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JP11058480A JP2000256581A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | 粉体塗料用ポリエステル樹脂組成物及び粉体塗料 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP11058480A Pending JP2000256581A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | 粉体塗料用ポリエステル樹脂組成物及び粉体塗料 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2000256581A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1999
- 1999-03-05 JP JP11058480A patent/JP2000256581A/ja active Pending
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