JP2000254825A - ワーク移送装置 - Google Patents

ワーク移送装置

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JP2000254825A
JP2000254825A JP11063201A JP6320199A JP2000254825A JP 2000254825 A JP2000254825 A JP 2000254825A JP 11063201 A JP11063201 A JP 11063201A JP 6320199 A JP6320199 A JP 6320199A JP 2000254825 A JP2000254825 A JP 2000254825A
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斎藤  誠
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輝展 蒲原
Yuichi Hazaki
裕一 羽崎
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数本のボルトをビームに能率良く供給しか
つこれらボルトをビームと共に保持することのできるワ
ーク移送装置を提供する。 【解決手段】 ワーク移送装置12は複数のチャックユ
ニット40を有するローダ18を備えている。各チャッ
クユニット40は、互いに同期して開閉するチャックア
ーム41,42を有している。チャックアーム41,4
2には、ボルト5の軸部5bをクランプする上下のクラ
ンプ部46,47と、ボルト5の頭部5aが入ることの
できる第1の凹部56と、ボルト周りのビーム4の被ク
ランプ部4bが入ることのできる第2の凹部57が形成
されている。第2の凹部57は、ワークからダミーボル
トを取出す際にダミーボルトの頭部を入れることもでき
る。チャックアーム41,42間に、ボルト5の頭部5
aに対して上方から当接可能なプッシュロッド60が設
けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばエンジン
の組立工程などのように複数のボルトが挿入されるワー
クを取扱う作業に好適に使用されるワーク移送装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの組立工程において、図16に
示すようにパレット1上に倒立した姿勢で搭載されたシ
リンダブロック2の内部に、クランクシャフト(図示せ
ず)を支持する複数のベアリングキャップ3を組込み、
かつ、各ベアリングキャップ3をビーム4によって締結
することにより、クランクシャフトまわりの剛性を高め
ることが行われている。この場合、ベアリングキャップ
3とビーム4は、複数本(例えば8本)のボルト5によ
ってシリンダブロック2に共締めされる。ベアリングキ
ャップ3は、前工程でシリンダブロック2にダミーボル
ト7(上記ボルト5よりもビームの厚み相当分だけ短い
仮組用のボルト)によって組付けた状態でベアリング支
持面が切削加工される。その後、ベアリングキャップ3
はダミーボルト7をゆるめてシリンダブロック2から取
り外され、前記ダミーボルト7が挿入された状態でベア
リングキャップ置台6上に置かれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、ダミーボルト7
をベアリングキャップ3から取出す作業や、ボルト5を
ビーム4のボルト挿入孔4aに挿入する作業は手作業に
より行われている。またボルト5が挿入されたビーム4
をシリンダブロック2に供給する作業は手作業あるいは
ロボットにより行われている。省力化を図る上では、こ
れら一連の作業をロボット等を用いて自動化することが
望まれる。
【0004】しかしながら、複数のボルト5をビーム4
のボルト挿入孔4aに同時に挿入する作業と、ボルト5
を挿入したビーム4を保持して所望の作業ポジションま
で移送する作業を同一構造のロボットハンドで行なった
り、ダミーボルト7をベアリングキャップ3から取出す
作業なども行なえるようにするには、ロボットハンドの
構造がきわめて複雑となり、重量も重くなることなどか
ら、実現が困難であった。
【0005】従って本発明の目的は、複数のボルトをワ
ークに出し入れする作業やボルトが挿入されたワークを
所望位置まで移送する作業等を1台のローダを用いて能
率良く行うことができるワーク移送装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を果たすために
本発明は、請求項1に記載したローダを備えている。こ
のローダは、ボルトを保持する一対のチャックアームを
有する複数のチャックユニットによって、複数本のボル
トを同時に保持する。各チャックアームには、ボルトが
挟持されたときにボルトの頭部が入る第1の凹部と、ワ
ークに挿入されたボルトが挟持されたときにワークの被
クランプ部が入る第2の凹部を有している。
【0007】請求項2に記載した発明は、ビーム仮置台
を備えている。このビーム仮置台の昇降体は、第1の高
さから第2の高さまで上昇したときに、チャックアーム
に保持されているボルトがビームのボルト挿入孔に挿入
される。そしてチャックアームが一旦ひらいてこの昇降
体が第3の高さまで上昇したのち、この第3の高さにお
いてチャックアームが閉じることにより、ボルトとその
周りのビームの被クランプ部がチャックアームによって
同時に保持される。
【0008】このローダは、望ましくは、前記チャック
アーム間に上下方向に移動可能に設けられ前記ボルトの
頭部に上方から当接可能なプッシュロッドと、このプッ
シュロッドを下方に付勢する弾性部材とを設けることに
より、チャックアームがひらいてボルトを放す際にボル
トをけり出すことができるようにするとよい。
【0009】またこのローダは、さらに望ましくは、ビ
ーム等のワークの上面に対してその上方から当接できる
ような昇降可能な押さえ部材と、この押さえ部材を下方
に付勢する付勢手段を設けることにより、ローダが上昇
する際に押さえ部材によってワークを下方に押すことが
できるようにするとよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の一実施形態につ
いて、図面を参照して説明する。図5と図6は前記ビー
ム4(図16に示す)をシリンダブロック2に組付ける
作業等を行う設備10を示している。図5は同設備10
の側面図、図6は平面図である。シリンダブロック2
は、メインコンベア11によって図6中の矢印F方向に
運ばれてくるパレット1上に、倒立した姿勢で搭載され
ている。本発明に係るワーク移送装置12は、後述する
ローダ18やビーム仮置台17およびボルト仮置台22
などを含んでいる。
【0011】この設備10は、ロボット15の近傍に設
けたビーム供給コンベア16と、ロボット15によって
ビーム供給コンベア16から取出されたビーム4を乗せ
るビーム仮置台17と、ローダ18と、ボルト収容部1
9a(図6に示す)に収容されたボルト5を1本ずつそ
の頭部5aを上に向けた姿勢で取出して順次送り出すパ
ーツフィーダ19と、パーツフィーダ19から受取った
ボルト5をボルトホルダ20に8本分装填するボルト装
填機構21と、ロボットハンド15aが移送するボルト
ホルダ20から8本分のボルト5を受取るボルト仮置台
22と、ローダ18によりパレット1上のベアリングキ
ャップ3から取出されたダミーボルト7(図16に示
す)を回収するためのダミーボルト回収部23を備えて
いる。
【0012】ビーム供給コンベア16は、ビーム4を収
容したコンテナ16aをロボットハンド15aの作動範
囲に搬入する機能を担っている。コンテナ16aには、
エンジン機種に応じたビーム4が複数段積み重ねた状態
で収容されている。ビーム仮置台17とボルト仮置台2
2については後述する。
【0013】ローダ18は図1から図6に示すように構
成されている。このローダ18は、水平方向に延びるガ
イドレール30に沿って移動可能であり、水平方向に作
動する直動形のアクチュエータ31によって、図5中の
矢印M方向に往復移動する。そしてこのローダ18は、
メインコンベア11上に位置する第1ポジションS1
と、ダミーボルト回収部23上の第2ポジションS2
と、ビーム仮置台17上の第3ポジションS3と、ボル
ト仮置台22上の第4ポジションS4とにわたって移動
でき、かつ、少くとも各ポジションS1,S2,S3,
S4において停止できるようになっている。
【0014】図1に示すようにローダ18は、流体シリ
ンダ等の昇降用アクチュエータ35によって昇降する上
ベース部材36と下ベース部材37を備えている。これ
らベース部材36,37は、上下方向に延びる左右一対
のガイド38に沿って昇降するようになっている。
【0015】下ベース部材37の下面側に、互いに一定
のピッチP1で互いに平行に設けた4体のチャックユニ
ット40が設けられている。各チャックユニット40
は、それぞれチャックアーム41,42を2組ずつ有し
ている。すなわち図2に示すように、チャックアーム4
1,42は互いに平行に2列(合計8対)設けられてお
り、後述するチャック駆動機構43によって、軸44,
45(図4に示す)を中心に互いに開閉する方向に同期
して動くように構成されている。
【0016】各チャックアーム41,42の上部には、
互いに対向する部位にボルト5の軸部5bの上部を保持
可能な形状の上側のクランプ部46が設けられている。
また各チャックアーム41,42の下部の互いに対向す
る部位には、ボルト5の軸部5bの下部を保持可能な形
状の下側のクランプ部47が設けられている。これら複
数のチャックユニット40は、8本のボルト5を前記ピ
ッチP1にて4本ずつ2列に並べた状態で同時に挟持す
ることができるようになっている。各チャックアーム4
1,42の上端にローラ等を用いたカムフォロアとして
の係合部50,51が設けられている。
【0017】チャックアーム41,42を開閉するため
のチャック駆動機構43は、一方のチャックアーム41
の係合部50が係合する第1の駆動部材52(図3に示
す)と、他方のチャックアーム42の係合部51が係合
する第2の駆動部材53と、第1の駆動部材52を図1
中の矢印Q1方向に往復移動させるためのエアシリンダ
等の第1のアクチュエータ54と、第2の駆動部材53
を図1中の矢印Q2方向に往復移動させるための第2の
アクチュエータ55を備えている。図1において第1の
駆動部材52は第2の駆動部材53の裏面側に重なるよ
うにして配置されている。
【0018】第1のアクチュエータ54の出力端54a
は第1の駆動部材52に連結され、第2のアクチュエー
タ55の出力端55aは第2の駆動部材53に連結され
ている。図1に示すように第1の駆動部材52と第2の
駆動部材53が互いに重なる位置にあるときには、全て
のチャックアーム41,42が閉じることにより、ボル
ト5またはダミーボルト7(図16に示す)を挟持でき
る状態となる。第1の駆動部材52がアクチュエータ5
4によって右方向に動かされかつ第2の駆動部材53が
アクチュエータ55によって左方向に動かされたとき、
全てのチャックアーム41,42が同時に開方向に移動
することにより、ボルト5またはダミーボルト7を開放
できる状態となる。
【0019】各チャックアーム41,42の相互対向面
の上部には、ボルト5の頭部5aが入り込める大きさの
第1の凹部56が形成されている。第1の凹部56の下
方には、ダミーボルト7をつかむ際にその頭部7aを入
り込ませることができる大きさの第2の凹部57が形成
されている。第2の凹部57は、図15に示すようにビ
ーム4に挿入されたボルト5をクランプする際に、ビー
ム4のボルト周りの被クランプ部4bが入ることができ
るようにもなっている。
【0020】各チャックアーム41,42間に、プッシ
ュロッド60が昇降可能に設けられている。これらプッ
シュロッド60は、弾性部材の一例として機能する引張
りばね61によって下方に付勢され、プッシュロッド6
0の下端部がチャックアーム41,42間においてボル
ト5の頭部5aの上端面に当接することができるように
なっている。
【0021】また下側のベース部材37に下方に延びる
ガイドロッド62が8本設けられている。これらガイド
ロッド62は、チャックユニット40のピッチP1と同
一のピッチで配列され、図2に示すように4本ずつ2列
(計8本)設けられている。各ガイドロッド62の下端
は先が尖った形状である。
【0022】チャックユニット40の近傍に水平方向に
延びる押さえ部材63が設けられている。図3に示すよ
うに押さえ部材63は、左右のガイドロッド62間に位
置するように枠部材64に取付けられている。枠部材6
4は、付勢手段として機能するばね64aによって下方
に付勢され、押さえ部材63が図3中に実線で示す下降
位置h1と、2点鎖線で示す上昇位置h2とにわたって
上下方向に移動することができるようになっている。
【0023】ボルト仮置台22は図7に示すように構成
されている。このボルト仮置台22はベースフレーム6
5に設けた昇降体66を備えている。昇降体66は、リ
ニヤブッシュ67によって上下方向に移動自在に案内さ
れる昇降フレーム68と、昇降フレーム68上に立設さ
れた筒状のボルト保持部材69と、ストッパ70と、昇
降体66を押上げる方向に付勢するばね71などを備え
ている。
【0024】ボルト保持部材69は昇降フレーム68上
に4本ずつ互いに平行に2列(合計8本)設けられてい
る。各列ごとのボルト保持部材69間の距離(ピッチP
2)は、前述のチャックユニット40のピッチP1と同
等(P1=P2)である。これらボルト保持部材69
は、ボルト5の軸部5bを上方から出し入れできるよう
に上部側が開口している。
【0025】ボルト保持部材69の底部にサポートピン
72が設けられている。サポートピン72の下部はベー
スフレーム65に固定されており、図8に示すようにロ
ーダ18が降下して昇降フレーム68のストッパ70が
押し下げられたときに、昇降フレーム68とボルト保持
部材69が一体に下がることにより、サポートピン72
とボルト5がボルト保持部材69に対して相対的に所定
量上昇するようになっている。
【0026】一方、ビーム仮置台17は図10および図
11に示すように構成されている。このビーム仮置台1
7は、ベースフレーム80に設けた昇降体81と、昇降
体81を下記3段階の高さにわたって昇降させるための
駆動機構82を備えている。昇降体81は、リニヤブッ
シュ83によって上下方向に移動自在に案内される昇降
フレーム84と、昇降フレーム84の左右両側付近に立
設されたボルト支持部を兼ねるビーム支持部85と、ビ
ーム支持部85の間に位置する4つのボルト支持部86
と、ビーム支持部85を上下方向に貫通して上方に延出
するアシストピン87などを有している。
【0027】ビーム支持部85とボルト支持部86は、
それぞれボルト5の軸部5bを上方から出し入れできる
ように上部側が開口している。これらビーム支持部85
とボルト支持部86は、それぞれチャックユニット40
のピッチP1と同等のピッチP3で並んでいる。
【0028】駆動機構82は、昇降体81を以下に述べ
る三段階の高さH1,H2,H3に移動させる昇降用ア
クチュエータ90を有している。昇降用アクチュエータ
90は、例えば上下2個のエアシリンダ91a,91b
を背中合わせに組合わせたデュアルシリンダを適用で
き、シリンダ91a,91bがいずれも縮み側にあると
きに図12に示すように昇降体81が最も低い第1の高
さH1にあり、図13に示すように一方のシリンダ91
aが伸び側に切替わったとき昇降体81が第2の高さH
2まで上昇し、双方のシリンダ91a,91bが伸び側
に作動したときに図14に示すように昇降体81が第3
の高さH3に達するようになっている。
【0029】次に、上記構成のワーク移送装置12を備
えた設備10の作用について説明する。ビーム供給コン
ベア16上のコンテナ16aに収容されているビーム4
がロボットハンド15aによって1個取り出される。こ
のビーム4は、ロボットハンド15aによって図10に
示されるようにビーム仮置台17上に移載される。ビー
ム4をビーム支持部85に乗せたときに、アシストピン
87がビーム4のボルト挿入孔4aに挿入されることに
より、ビーム4の位置決めがなされる。
【0030】一方、パーツフィーダ19からボルト装填
機構21に送られてくるボルト5はボルト装填機構21
によってボルトホルダ20に1本ずつ供給され、ボルト
ホルダ20に8本のボルト5がその頭部5aを上に向け
た姿勢で一列に保持される。このボルトホルダ20は、
8本のボルト5を保持したままロボットハンド15aに
よってボルト仮置台22まで移動させられる。そして図
7に示すように、各ボルト5がその頭部5aを上に向け
た姿勢のままボルト保持部材69(4本2列)に保持さ
れる。
【0031】また、ローダ18がアクチュエータ31に
よってメインコンベア11上の第1ポジションS1(図
5に示す)まで移動するとともに、チャック駆動機構4
3によって各チャックアーム41,42がひらく。この
ローダ18は、昇降用アクチュエータ35によってベア
リングキャップ3上のダミーボルト7に向かって降下さ
せられる。そしてこのローダ18は、チャックアーム4
1,42の第2の凹部57にダミーボルト7の頭部7a
が入ることのできる高さで停止する。そしてチャック駆
動機構43によってチャックアーム41,42が閉じる
ことにより、ダミーボルト7がクランプされる。
【0032】そののち、昇降用アクチュエータ35によ
ってローダ18が上昇することにより、ダミーボルト7
が各ベアリングキャップ3から8本同時に引き抜かれ
る。ここでローダ18が上昇する初期に、押さえ部材6
3がばね64aの弾力によって各ベアリングキャップ3
を下方に押しつけるため、ダミーボルト7が円滑かつ確
実にベアリングキャップ3から離脱することができる。
【0033】上記のようにしてダミーボルト7を保持し
たローダ18は、ダミーボルト7を保持したまま、アク
チュエータ31によってダミーボルト回収部23上の第
2ポジションS2まで移動し、そこでチャックアーム4
1,42がひらくことによって全てのダミーボルト7が
ダミーボルト回収部23に落下し、図示しない箱などに
回収される。ダミーボルト7が落下する際に、プッシュ
ロッド60がばね61の弾力によってダミーボルト7を
けり出すため、ダミーボルト7が容易にかつ確実に落下
することができる。
【0034】さらにこのローダ18は、ボルト仮置台2
2上の第4ポジションS4まで移動し、図8に示すよう
にチャックアーム41,42がひらいた状態で、ローダ
18が降下する。ここでガイドロッド62の下端がボル
ト仮置台22のストッパ70を押下げるため、ボルト保
持部材69に挿入されている各ボルト5の上半部がボル
ト保持部材69の上端から十分露出するようになる。
【0035】そののち、図9に示すようにチャックアー
ム41,42が閉じることにより、ボルト5の頭部5a
がチャックアーム41,42の第1の凹部56に入り込
みながらボルト5の軸部5bがクランプされる。この場
合、ボルト5の軸部5bが上下2箇所のクランプ部4
6,47によって軸線方向に長い距離にわたりクランプ
されるため、各ボルト5は垂直の姿勢を安定して保つこ
とができる。こうして8本分のボルト5がローダ18に
保持される。
【0036】ローダ18が上昇し、かつ、ガイドレール
30に沿ってローダ18が水平方向に移動することによ
り、ローダ18がビーム仮置台17上の第3ポジション
S3に位置する。そして図12に示すようにローダ18
が降下し、ボルト5の下端がアシストピン87の上端に
当接する。このときビーム仮置台17の昇降体81は昇
降用アクチュエータ90によって最も低い高さH1に予
め保たれている。
【0037】次いで、図13に示すように昇降用アクチ
ュエータ90によって昇降体81が第2の高さH2まで
上昇させられる。こうすることにより、各ボルト5の軸
部5bの下端がビーム4のボルト挿入孔4aに少し挿入
される。そののちチャック駆動機構43によってチャッ
クアーム41,42を一旦ひらく。
【0038】ここでチャックアーム41,42をひらく
理由は、チャックアーム41,42を閉じたまま昇降体
81を第3の高さH3まで一気に上昇させてしまうと、
チャックアーム41,42がビーム4の被クランプ部4
bと干渉してしまうからである。ここでチャックアーム
41,42をひらいても、各ボルト5の軸部5bがすで
にビーム4のボルト挿入孔4aに挿入されているため、
各ボルト5はその位置において起立した姿勢を維持する
ことができる。
【0039】上記第2の高さH2でチャックアーム4
1,42を一旦ひらいたのち、ローダ18は一旦上昇し
てからメインコンベア11上の第1ポジションS1まで
戻り、ローダ18が降下する。このとき、図16に示さ
れているダミーボルト7は前記工程によって予めベアリ
ングキャップ3から取り出されているため、各ベアリン
グキャップ3の上面にはボルト挿入孔3aが開口してい
る。このためローダ18が降下し、各ガイドロッド62
の下端が各ベアリングキャップ3のボルト挿入孔3aに
挿入されることにより、ベアリングキャップ3が所定の
正確な位置に位置決めされる。そののちローダ18が上
昇するとともに、ローダ18がビーム仮置台17上の第
3ポジションS3に復帰する。そしてこのローダ18は
ビーム仮置台17に向かって降下する。
【0040】そののち、図14に示すように、チャック
アーム41,42がひらいたまま、ビーム仮置台17の
昇降体81が昇降用アクチュエータ90によって第3の
高さH3まで上昇させられる。こうすることにより、ビ
ーム4のボルト挿入孔4aがボルト5の軸部5bに対し
て十分な深さまで上昇するとともに、このボルト5の周
りのビーム4の被クランプ部4bがチャックアーム4
1,42の第2の凹部57に入り込める高さに達する。
【0041】そののち、図15に示すようにチャックア
ーム41,42が閉じることによって、ボルト5の軸部
5bの上下2箇所がチャックアーム41,42のクラン
プ部46,47によってクランプされる。このとき、ボ
ルト5の頭部5aは第1の凹部56に入り、ビーム4の
被クランプ部4bは第2の凹部57に入るため、ボルト
5とビーム4を同時に保持することが可能となる。
【0042】上記のようにビーム4とボルト5が同時に
保持された状態で、ローダ18が上昇するとともに、第
1ポジションS1に戻ることにより、ビーム4とボルト
5とが一体となったワークWがベアリングキャップ3の
真上に位置する。そしてローダ18が降下することによ
り、ワークWの各ボルト5が、ベアリングキャップ3の
ボルト挿入孔3aに同時に挿入されることになる。
【0043】そしてチャックアーム41,42がひらく
ことにより、各ボルト5がプッシュロッド60によるけ
り出し力に助けられつつベアリングキャップ3のボルト
挿入孔3aに確実に落とし込まれるとともに、ビーム4
が押さえ部材63によって下方すなわちベアリングキャ
ップ3に向かって押し出される。こうして合計8本のボ
ルト5を有するビーム4(すなわちワークW)がベアリ
ングキャップ3上に供給され、1サイクル分の作業が終
了する。
【0044】そして新たなシリンダブロック2やベアリ
ングキャップ3等を乗せたパレット1がメインコンベア
11によってローダ18の下の第1ポジションS1に移
動してくる。そして前記ローダ18によって、前述の作
業が繰返されるのである。
【0045】なお、この発明はビームを扱う設備に制約
されるものではなく、各種ワークにボルトを供給した
り、ボルトが供給されたワークを所望位置まで移送する
作業等に適用できる。またこの発明を実施するに当たっ
て、ビーム仮置台やローダ、チャックユニット等をはじ
めとして、この発明の構成要素を適宜に変形して実施で
きることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、1台
のローダによって複数本のボルトを同時にビーム等のワ
ークのボルト挿入孔に挿入することができるとともに、
ワークに挿入されたボルトとワークを同時にクランプす
ることができる。そして各ボルトは、その軸部をチャッ
クアームのクランプ部によって安定した姿勢で確実に保
持される。
【0047】請求項2に記載した発明によれば、ローダ
が保持した複数のボルトをビーム仮置台上のビームのボ
ルト挿入孔に同時に挿入することができ、しかもこれら
のボルトが挿入されたビームをボルトと共に保持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示すワーク移送装置の
ローダの正面図。
【図2】 図1中のII−II線に沿うローダの一部の横断
面図。
【図3】 図1中のIII-III 線に沿うローダの一部の縦
断面図。
【図4】 図1に示されたローダの一部を拡大して示す
正面図。
【図5】 図1に示されたローダを有する設備全体の側
面図。
【図6】 図5に示された設備の平面図。
【図7】 図5に示されたワーク移送装置のボルト仮置
台の縦断面図。
【図8】 図7に示されたボルト仮置台に対してローダ
が下降した状態の断面図。
【図9】 図8に示されたローダのチャックアームが閉
じた状態を示す断面図。
【図10】 図5に示されたワーク移送装置のビーム仮
置台の縦断面図。
【図11】 図10に示されたビーム仮置台の平面図。
【図12】 図10に示されたビーム仮置台が第1の高
さまで上昇した状態の断面図。
【図13】 図10に示されたビーム仮置台が第2の高
さまで上昇した状態の断面図。
【図14】 図10に示されたビーム仮置台が第3の高
さまで上昇した状態の断面図。
【図15】 図14に示されたローダのチャックアーム
が閉じた状態の断面図。
【図16】 シリンダブロックとビームとボルト等を示
す斜視図。
【符号の説明】
4…ビーム 5…ボルト 12…ワーク移送装置 17…ビーム仮置台 18…ローダ 40…チャックユニット 41,42…チャックアーム 43…チャック駆動機構 46,47…クランプ部 56…第1の凹部 57…第2の凹部 60…プッシュロッド 63…押さえ部材 81…昇降体 90…昇降用アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蒲原 輝展 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 羽崎 裕一 東京都大田区下丸子四丁目21番1号 三菱 自動車エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3C030 AA11 AA18 DA01 DA24 DA33

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の作業ポジションにわたって移動可能
    なローダを有しワークに挿入されるボルトと前記ワーク
    を移送するワーク移送装置であって、 前記ローダは、 前記ボルトを保持する一対のチャックアームを有する複
    数のチャックユニットと、 前記各チャックユニットの各チャックアームを互いに同
    期して開閉させるチャック駆動機構とを有し、 前記各チャックユニットの各チャックアームは、 前記ボルトの軸部を挟持可能なクランプ部と、 前記クランプ部が前記ボルトを挟持した状態においてこ
    のボルトの頭部が入る第1の凹部と、 前記ワークに挿入されたボルトを前記クランプ部が挟持
    した状態においてこのワークの被クランプ部を入りこま
    せる第2の凹部を有することを特徴とするワーク移送装
    置。
  2. 【請求項2】ビームを乗せるためのビーム仮置台を有
    し、 前記ビーム仮置台は、 ビームを支持するビーム支持部を有しかつ昇降用アクチ
    ュエータによって第1の高さから第2および第3の高さ
    に上昇させることができる昇降体を備え、 前記昇降体は、 前記第1の高さから第2の高さまで上昇することによっ
    て前記チャックアームに保持されているボルトを前記ビ
    ームのボルト挿入孔に挿入し、かつ、 前記チャックアームを一旦ひらいたのち前記第3の高さ
    まで上昇し、 この第3の高さにおいて前記チャックアームが閉じるこ
    とによって、前記ボルトとその周りのビームの被クラン
    プ部を前記チャックアームによって保持するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載のワーク移送装置。
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