JP2000254746A - 不均一板厚リムの製造方法 - Google Patents
不均一板厚リムの製造方法Info
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Abstract
方法の提供。 【解決手段】 複数段のロール成形機の少なくとも1段
のロール成形機16の一対のロール17、18の少なく
とも一方のロールに、ロール軸方向の一部に素材側に突
出する凸部19、20を形成しておき、素材のリム形状
出し成形時に、フランジ立ち上がり部24およびサイド
ウオール部22を一対のロール17、18の縦壁および
斜め壁で挟んでリム材料のリム幅方向移動を規制しなが
ら、凸部19、20付きロール17、18でリム素材を
転圧しロール17、18の凸部19、20に対応する部
分を薄肉化する不均一板厚リムの製造方法。
Description
ホイールのリムを軽量化のために不均一板厚とした不均
一板厚リムの製造方法に関する。
熱間圧延鋼板(平板)を用いることが一般的である。平
板を巻きリム形状に成形したリムにディスクを組付け、
ホイールとして使用する。ディスク2のリム1への組付
け構造として、代表的なものに、図3に示すドロップ部
3組付けと、図4に示すビードシート部4組付けとがあ
る。これらのリムの場合、加工時の肉厚増減は発生する
ものの、基本的には等厚と考えてよい。リムに発生する
応力を見ると部位によっては大きなばらつきがあり、応
力の大きい部位の肉厚に合わせて全肉厚を決定している
ため、無駄な素材を使用し重量増となっている。また、
溶接組立てホイールでは、リム側溶接ビード止端部5に
図5に示すように応力集中が発生し、亀裂6起点となる
ことから、その対策のために板厚を厚くしている。この
ことは、溶接止端部という、全体からみると非常に小さ
い部分の強度を満足するためにリム全体を厚くし、材料
の無駄となっていることにほかならない。これらの不合
理を解消するための考案として、特開昭55−3384
3号公報は、直円筒状リム素材作成後、リム形状出し成
形前に、直円筒状リム素材を、溝付きの、ほぼ同径の2
つの成形ロールで挟み込み押圧し、いわゆる転圧して、
リム成形段階で湾曲される各コーナ部に肉寄せして、リ
ム素材幅方向に部分的に増厚する転圧工程を設けること
を開示している。部分的増厚は、増厚される部分以外の
部分、たとえばフランジ部、リムビードシート部にとっ
て減厚となる。また、本出願人による特願平8−293
631号は、熱間圧延鋼板(平板)を巻き端部を突合せ
溶接して円筒化した後、ロールで転圧加工しリム幅方向
に部分的に薄肉化する方式を提案している。
よる薄肉化方法にはつぎの問題がある。ロールによる素
材の転圧量が多くなると、素材の幅方向および周方向へ
の変形量が大きくなり、転圧位置制御(とくに、幅方向
転圧位置制御)が困難になる。また、リムが幅方向(軸
方向)に左右対称でない場合には、転圧位置制御がとく
に困難または不可能になる。その結果、薄肉化したい部
位を正しく薄肉化することができなくなり、ホイールの
強度を低下させる。従来方法における位置制御の不安定
さは、図6に示す転圧断面においてその左右の転圧量の
アンバランスと、転圧部7と非転圧部8が同一断面内に
あるための座屈現象の2点が原因である。左右の転圧量
アンバランスについては、リムそのものが左右非対称で
あり、転圧も左右対称とすることが難しい。たとえ可能
であっても設備摩耗や素材板厚のばらつきなどにより、
転圧バランスを均等に保つことは困難である。この場
合、転圧断面で左側の転圧量が多い場合は材料は右に移
動し、反対の場合は材料は左に移動する。なた、同一平
面内に転圧部と非転圧部が同居する図6の方式の場合、
転圧部が非転圧部に引っ張られて転圧量が多くなると、
転圧部に座屈が発生する。材料の移動を抑制するため
に、図7に示すように、サイドロール9によって材料を
左右から押さえることも試行したが、安定した効果は得
られなかった。本発明の目的は、転圧位置をリム幅方向
に制御しながら転圧によりリムを幅方向に部分的に薄肉
化することができる不均一板厚リムの製造方法を提供す
ることにある。
明は、つぎの通りである。 (1) 平板素材を巻く工程と、巻かれた素材の端部を
突合せ溶接して円筒素材とする工程と、該円筒素材を複
数段のロール成形機に通してリム形状を出す工程と、を
有する不均一板厚リムの製造方法であって、前記複数段
のロール成形機の少なくとも1段のロール成形機の一対
のロールの少なくとも一方のロールにロール軸方向の一
部に素材側に突出する凸部を形成しておき、素材成形時
に、フランジ立ち上がり部およびサイドウォール部を前
記一対のロールの縦壁および斜め壁で挟んで材料のリム
幅方向移動を規制しながら、前記凸部付きの一対のロー
ルで素材を転圧しリム壁のうち前記ロールの凸部に対応
する部分を薄肉化する不均一板厚リムの製造方法。 (2) リム壁を薄肉化する部位がリムのフランジの折
り返し部の内周部を含む(1)記載の不均一板厚リムの
製造方法。 (3) リム壁を薄肉化する部位がリムのサイドウオー
ル部の内周部を含む(1)記載の不均一板厚リムの製造
方法。
は、フランジ立ち上がり部およびサイドウオール部を、
一対のロールの縦壁および斜め壁で挟んで材料のリム幅
方向移動を規制しながら、材料を転圧するので、転圧時
の材料のリム幅方向移動が抑制され、転圧位置が位置制
御され、薄肉化部位を狙った位置に形成することができ
る。上記(2)の不均一板厚リムの製造方法では、薄肉
化部位がリムのフランジの折り返し部の内周部を含むの
で、その部分もリム材料の幅方向移動を規制する部位と
して働き、リム幅方向転圧位置制御がさらに容易にな
る。上記(3)の不均一板厚リムの製造方法では、薄肉
化部位がリムのサイドウオール部の内周部を含むので、
薄肉化のための凹凸がサイドウオール部におけるリム材
料の幅方向移動を規制する手段としても働き、リム幅方
向転圧位置制御がさらに容易になる。
一板厚リムの製造方法を示している。本発明実施例の不
均一板厚リムの製造方法は、図1に示すように、平板素
材11を巻く工程と、巻かれた素材12の端部を突合せ
溶接して円筒素材13とする工程と、円筒素材13を複
数段のロール成形機14、15、16に通してリム形状
を出す工程と、を有する不均一板厚リムの製造方法であ
って、複数段のロール成形機14、15、16の少なく
とも1段(たとえば、最終段)のロール成形機16の一
対のロール17、18の少なくとも一方のロールにロー
ル軸方向の一部に素材側に突出する凸部19、20を形
成しておき、素材のリム形状出し成形時に、フランジ立
ち上がり部24およびサイドウォール部22を一対のロ
ール17、18(上ロール17、下ロール18)の縦壁
17a、18aおよび斜め壁17b、18bで挟んでリ
ム材料のリム幅方向移動を規制しながら、凸部19、2
0付きの一対のロール17、18でリム素材を転圧しリ
ム壁のうちロール17、18の凸部19、20に対応す
る部分を薄肉化する方法からなる。
につらなるサイドウォール部22、サイドウォール部2
2のドロップ部と反対側につらなるリムビードシート部
23、リムビードシート部23のサイドウォール部と反
対側につらなるフランジ立ち上がり部24、フランジ立
ち上がり部24のリムビードシート部と反対側につらな
るフランジ折り返し部25を有する。フランジ立ち上が
り部24はリム軸方向と直交する方向に立ち上がり、ロ
ール成形中は、一対のロール17、18(上ロール1
7、下ロール18)の縦壁17a、18aで挟まれる。
サイドウォール部22はドロップ部からリムビードシー
ト部に向かって斜めに立ち上がり、ロール成形中は、一
対のロール17、18(上ロール17、下ロール18)
の縦壁17b、18bで挟まれる。リム転圧中には、フ
ランジ立ち上がり部24およびサイドウォール部22を
一対のロール17、18(上ロール17、下ロール1
8)の縦壁17a、18aまたは斜め壁17b、18b
で挟んでリム形状出し成形および転圧薄肉化を行うの
で、転圧中のリム材料のリム幅方向移動は規制され、各
部はリム軸方向にその各部が在るべき位置で成形され、
転圧、薄肉化される。
1の中央部の内周側部または外周側部、リムビードシー
ト部23の中央部の内周側部を含む。一対のロール1
7、18(上ロール17、下ロール18)の少なくとも
一方のロールには、リムの薄肉化部に対応する部位に凸
部19、20が形成されている。この薄肉化によって、
リムの軽量化と材料節約がはかられる。ディスクがドロ
ップ部21でリムに嵌合され溶接される場合は、ディス
クとの間に薄肉化の凹部によって隙ができないように、
ドロップ部21の薄肉化部はドロップ部21の中央部の
外周側部に設けられることが望ましい。
される部位は、さらに、リムのフランジ折り返し部25
の内周部を含む。この場合は凸部20は下ロール18に
形成される。凸部20により材料が転圧されるため、リ
ム成形、転圧中にリム材料のリム幅方向移動が拘束され
る。リムの薄肉化される部位は、さらに、リムの斜めに
延びるサイドウオール部22の内周部を含む。この場合
は凸部20は下ロール18に形成される。凸部20によ
り材料が転圧されるため、リム成形、転圧中にリム材料
のリム幅方向移動が拘束され、サイドウオール部22に
おける上下一対のロール17、18の挟み込みによるリ
ム材料のリム幅方向移動抑制がさらに確実となる。
よれば、フランジ立ち上がり部およびサイドウオール部
を、一対のロールの縦壁および斜め壁で挟んで材料のリ
ム幅方向移動を規制しながら、材料を転圧するので、転
圧時の材料のリム幅方向移動が抑制され、転圧位置が位
置制御され、薄肉化部位を狙った位置に形成することが
できる。請求項2の不均一板厚リムの製造方法によれ
ば、薄肉化部位がリムのフランジの折り返し部の内周部
を含むので、その部分もリム材料の幅方向移動を規制す
る部位として働き、リム幅方向転圧位置制御がさらに確
実になる。請求項3の不均一板厚リムの製造方法によれ
ば、薄肉化部位がリムのサイドウオール部の内周部を含
むので、薄肉化のための凹凸がサイドウオール部におけ
るリム材料の幅方向移動を規制する手段としても働き、
リム幅方向転圧位置制御がさらに確実になる。
程図である。
の断面図である。
図である。
の半断面図である。
部断面図である。
る。
を抑制する装置の断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 平板素材を巻く工程と、巻かれた素材の
端部を突合せ溶接して円筒素材とする工程と、該円筒素
材を複数段のロール成形機に通してリム形状を出す工程
と、を有する不均一板厚リムの製造方法であって、前記
複数段のロール成形機の少なくとも1段のロール成形機
の一対のロールの少なくとも一方のロールにロール軸方
向の一部に素材側に突出する凸部を形成しておき、素材
成形時に、フランジ立ち上がり部およびサイドウォール
部を前記一対のロールの縦壁および斜め壁で挟んで材料
のリム幅方向移動を規制しながら、前記凸部付きの一対
のロールで素材を転圧しリム壁のうち前記ロールの凸部
に対応する部分を薄肉化する不均一板厚リムの製造方
法。 - 【請求項2】 リム壁を薄肉化する部位がリムのフラン
ジの折り返し部の内周部を含む請求項1記載の不均一板
厚リムの製造方法。 - 【請求項3】 リム壁を薄肉化する部位がリムのサイド
ウオール部の内周部を含む請求項1記載の不均一板厚リ
ムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06157899A JP4152035B2 (ja) | 1999-03-09 | 1999-03-09 | 不均一板厚リムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP06157899A JP4152035B2 (ja) | 1999-03-09 | 1999-03-09 | 不均一板厚リムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000254746A true JP2000254746A (ja) | 2000-09-19 |
JP4152035B2 JP4152035B2 (ja) | 2008-09-17 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06157899A Expired - Fee Related JP4152035B2 (ja) | 1999-03-09 | 1999-03-09 | 不均一板厚リムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4152035B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003068431A1 (fr) * | 2002-02-15 | 2003-08-21 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Roue a deux pieces et son procede de fabrication |
US7441335B2 (en) | 2003-09-04 | 2008-10-28 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) | Methods of electromagnetic forming aluminum alloy wheel for automotive use |
JP2012245551A (ja) * | 2011-05-30 | 2012-12-13 | Chuo Motor Wheel Co Ltd | リム成形方法 |
JP2019529207A (ja) * | 2016-09-16 | 2019-10-17 | マキシオン ホイールズ ジャーマニー ホールディングス ゲーエムベーハー | 深底リムの製造方法、深底リム及び深底リムに取り付けられた商用車両用の車両ホイール |
-
1999
- 1999-03-09 JP JP06157899A patent/JP4152035B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003068431A1 (fr) * | 2002-02-15 | 2003-08-21 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Roue a deux pieces et son procede de fabrication |
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JP2019529207A (ja) * | 2016-09-16 | 2019-10-17 | マキシオン ホイールズ ジャーマニー ホールディングス ゲーエムベーハー | 深底リムの製造方法、深底リム及び深底リムに取り付けられた商用車両用の車両ホイール |
JP7168553B2 (ja) | 2016-09-16 | 2022-11-09 | マキシオン ホイールズ ホールディング ゲーエムベーハー | 深底リムの製造方法、深底リム及び深底リムに取り付けられた商用車両用の車両ホイール |
US11633979B2 (en) | 2016-09-16 | 2023-04-25 | Maxion Wheels Germany Holding Gmbh | Method for producing drop centre rims, drop centre rim and vehicle wheel therewith for commercial vehicles |
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---|---|
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