JP2000250185A - 写真感光材料の搬送ラック - Google Patents
写真感光材料の搬送ラックInfo
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- JP2000250185A JP2000250185A JP11052581A JP5258199A JP2000250185A JP 2000250185 A JP2000250185 A JP 2000250185A JP 11052581 A JP11052581 A JP 11052581A JP 5258199 A JP5258199 A JP 5258199A JP 2000250185 A JP2000250185 A JP 2000250185A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 露光処理された写真感光材料を挟着搬送する
ためのローラ対を備え、処理槽中に着脱自在な写真感光
材料の搬送ラックにおいて、搬送ラックの抜き差しに際
して、ローラ対どうしの挟着部に空気が滞留し難く、
“減感むら" を抑制可能で、また、可能な限り現像処理
液の液面を波立たせずに、現像処理液の循環を促進可能
な搬送ラックを提供する。 【解決手段】 ローラ対の周面どうしの間に間隙を形成
可能な溝Da1〜Da6を、例えばセンターローラ22
aの周面の、軸芯方向に関して設定された挟着領域の全
面にわたって配分した。
ためのローラ対を備え、処理槽中に着脱自在な写真感光
材料の搬送ラックにおいて、搬送ラックの抜き差しに際
して、ローラ対どうしの挟着部に空気が滞留し難く、
“減感むら" を抑制可能で、また、可能な限り現像処理
液の液面を波立たせずに、現像処理液の循環を促進可能
な搬送ラックを提供する。 【解決手段】 ローラ対の周面どうしの間に間隙を形成
可能な溝Da1〜Da6を、例えばセンターローラ22
aの周面の、軸芯方向に関して設定された挟着領域の全
面にわたって配分した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真感光材料の搬
送ラックに関し、より具体的には、露光処理を施された
写真感光材料を挟着しつつ搬送するための回転可能なロ
ーラ対を備え、且つ、現像処理液を保持した処理槽中に
着脱自在に収納可能な写真感光材料の搬送ラックに関す
る。
送ラックに関し、より具体的には、露光処理を施された
写真感光材料を挟着しつつ搬送するための回転可能なロ
ーラ対を備え、且つ、現像処理液を保持した処理槽中に
着脱自在に収納可能な写真感光材料の搬送ラックに関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記の従来の搬送ラックに設けられたロ
ーラ対は、写真感光材料を挟着するために互いに近接す
る方向にバネ等で付勢されており、したがって、このロ
ーラ対どうしの挟着部には、下方に開いた空間が形成さ
れている。また、前記写真感光材料として、裏側(非乳
剤面)に諸データがインク等で印字された印字部(「バ
ックプリント部」と呼ぶ)を備えた印画紙を対象とする
搬送ラックの場合には、前記裏側と接触する方のローラ
の周面に、このバックプリント部を保護するための溝が
形成されたものがある。通常はこのバックプリント部保
護用の溝は、データを印字したインクなどが消された
り、押し広げられてデータが解読困難になるのを防止す
ることを主な目的としているので、極弱い押し付け力で
の印画紙との接触は許す程度の浅い溝が採用されてい
る。
ーラ対は、写真感光材料を挟着するために互いに近接す
る方向にバネ等で付勢されており、したがって、このロ
ーラ対どうしの挟着部には、下方に開いた空間が形成さ
れている。また、前記写真感光材料として、裏側(非乳
剤面)に諸データがインク等で印字された印字部(「バ
ックプリント部」と呼ぶ)を備えた印画紙を対象とする
搬送ラックの場合には、前記裏側と接触する方のローラ
の周面に、このバックプリント部を保護するための溝が
形成されたものがある。通常はこのバックプリント部保
護用の溝は、データを印字したインクなどが消された
り、押し広げられてデータが解読困難になるのを防止す
ることを主な目的としているので、極弱い押し付け力で
の印画紙との接触は許す程度の浅い溝が採用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術に基づ
く搬送ラックでは、搬送ラックの洗浄などの目的で、現
像処理液を保持した処理槽に対して搬送ラックを抜き差
しすると、ローラ対どうしの挟着部に形成された前記空
間が現像処理液中に空気を連行し、ローラ対が回転して
感光材料を搬送開始後も、同空間に気泡が溜まった状態
が続くと言う現象が見られた。その結果、感光材料の一
部で現像処理液との接触反応の不足が起り、現像処理さ
れた写真感光材料に“減感むら" が見られると言う問題
があった。因みに、前述したバックプリント部保護用の
溝は、これら空気の連行を未然に防止したり、一旦連行
された空気を上方に容易に逃がすことの可能な充分な幅
の間隙は形成していなかった。
く搬送ラックでは、搬送ラックの洗浄などの目的で、現
像処理液を保持した処理槽に対して搬送ラックを抜き差
しすると、ローラ対どうしの挟着部に形成された前記空
間が現像処理液中に空気を連行し、ローラ対が回転して
感光材料を搬送開始後も、同空間に気泡が溜まった状態
が続くと言う現象が見られた。その結果、感光材料の一
部で現像処理液との接触反応の不足が起り、現像処理さ
れた写真感光材料に“減感むら" が見られると言う問題
があった。因みに、前述したバックプリント部保護用の
溝は、これら空気の連行を未然に防止したり、一旦連行
された空気を上方に容易に逃がすことの可能な充分な幅
の間隙は形成していなかった。
【0004】したがって、本発明の目的は、上に例示し
た従来技術による搬送ラックの持つ前述した欠点に鑑
み、処理槽に対する搬送ラックの抜き差しに際して、ロ
ーラ対どうしの挟着部が現像処理液中に空気を連行し難
い、乃至は、一旦連行しても、ローラ対が感光材料を搬
送開始後の比較的早期に、気泡が溜まった状態が解消さ
れ、その結果、写真感光材料の“減感むら" を抑制可能
な搬送ラックを提供することにある。
た従来技術による搬送ラックの持つ前述した欠点に鑑
み、処理槽に対する搬送ラックの抜き差しに際して、ロ
ーラ対どうしの挟着部が現像処理液中に空気を連行し難
い、乃至は、一旦連行しても、ローラ対が感光材料を搬
送開始後の比較的早期に、気泡が溜まった状態が解消さ
れ、その結果、写真感光材料の“減感むら" を抑制可能
な搬送ラックを提供することにある。
【0005】また、上記の従来の搬送ラックを用いた現
像処理装置では、感光材料の現像処理液との接触反応を
均一にするために、現像処理液を循環させる手段が設け
られている。しかし、前記循環手段が現像処理液の液面
で波立ち現象を起こすと、空気との接触に基づく現像処
理液の酸化現象が促進され易いので、前記循環手段によ
るこの液面付近における現像処理液の循環を、液面下の
箇所に比して充分に抑制するための手法が取られてい
た。この手法の具体的な方法としては、循環ポンプの能
力を必要充分な程度に設定する、処理槽の下部から上昇
してくる液の流れから液面付近を保護するための邪魔板
を液中に設ける、或いは、液面付近で開放されている隔
壁によって処理槽と隔てられたサブタンクと、サブタン
クの下部から処理槽の下部に向かう循環経路を形成する
ための循環パイプおよびポンプとを設けて、「サブタン
ク内の液がサブタンク内のフィルターを通過後、循環パ
イプとポンプから処理槽の下部に入り、そこで処理槽を
上昇して、隔壁上部の開放端を介して再びサブタンクに
戻る」一連の循環システムを構成すると同時に、この隔
壁上部の開放端のレベルを、現像処理液の液面が波立た
ないように設定するなど、種々の方法から適宜選択され
ていた。そのため、いずれの手法の場合にも、現像処理
液の液面付近では循環不良と、それに起因する“減感む
ら" (これは現像処理液の成分上の不均一性の他に、液
面付近の温度が下方の大部分の温度とかけ離れてしまう
現象も一因となっていた)が生じる結果となった。そこ
で、可能な限り現像処理液の液面を波立たせることな
く、液面付近での現像処理液の循環を促進する方法が求
められていた。
像処理装置では、感光材料の現像処理液との接触反応を
均一にするために、現像処理液を循環させる手段が設け
られている。しかし、前記循環手段が現像処理液の液面
で波立ち現象を起こすと、空気との接触に基づく現像処
理液の酸化現象が促進され易いので、前記循環手段によ
るこの液面付近における現像処理液の循環を、液面下の
箇所に比して充分に抑制するための手法が取られてい
た。この手法の具体的な方法としては、循環ポンプの能
力を必要充分な程度に設定する、処理槽の下部から上昇
してくる液の流れから液面付近を保護するための邪魔板
を液中に設ける、或いは、液面付近で開放されている隔
壁によって処理槽と隔てられたサブタンクと、サブタン
クの下部から処理槽の下部に向かう循環経路を形成する
ための循環パイプおよびポンプとを設けて、「サブタン
ク内の液がサブタンク内のフィルターを通過後、循環パ
イプとポンプから処理槽の下部に入り、そこで処理槽を
上昇して、隔壁上部の開放端を介して再びサブタンクに
戻る」一連の循環システムを構成すると同時に、この隔
壁上部の開放端のレベルを、現像処理液の液面が波立た
ないように設定するなど、種々の方法から適宜選択され
ていた。そのため、いずれの手法の場合にも、現像処理
液の液面付近では循環不良と、それに起因する“減感む
ら" (これは現像処理液の成分上の不均一性の他に、液
面付近の温度が下方の大部分の温度とかけ離れてしまう
現象も一因となっていた)が生じる結果となった。そこ
で、可能な限り現像処理液の液面を波立たせることな
く、液面付近での現像処理液の循環を促進する方法が求
められていた。
【0006】したがって、本発明のもう一つの目的は、
上に例示した従来技術による現像処理装置の持つ前述し
た欠点に鑑み、可能な限り現像処理液の液面を波立たせ
ることなく、液面付近での現像処理液の循環を促進する
ことが可能な搬送ラックを提供することにある。
上に例示した従来技術による現像処理装置の持つ前述し
た欠点に鑑み、可能な限り現像処理液の液面を波立たせ
ることなく、液面付近での現像処理液の循環を促進する
ことが可能な搬送ラックを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1による搬送ラックは、前記ローラ
対の周面どうしの間に間隙を形成可能な溝が、前記ロー
ラ対の少なくとも一方のローラの周面の、搬送される写
真感光材料の幅方向の全体にわたって配分されているこ
とを特徴構成としている。
に、本発明の請求項1による搬送ラックは、前記ローラ
対の周面どうしの間に間隙を形成可能な溝が、前記ロー
ラ対の少なくとも一方のローラの周面の、搬送される写
真感光材料の幅方向の全体にわたって配分されているこ
とを特徴構成としている。
【0008】このような特徴構成を備えているために、
本発明の請求項1による搬送ラックでは、搬送ラックを
処理槽に挿入する際に、ローラ対どうしの挟着部と現像
処理液の液面との間に囲まれる空気には、搬送される写
真感光材料の幅方向の全体にわたって配分された上記の
溝が形成する間隙の何処からか上方に抜け出る機会が与
えられる。また、溝が作る間隙の大きさが空気塊と現像
処理液との界面に働く張力に比して小さいために、気泡
が直ぐに上方に抜け出ることが出来ない場合でも、搬送
ラックの浸漬深さに応じて増大する水圧によって気泡が
小径化される、或いは、気泡に加えられる浮力が高まる
ので、気泡の全てまたは殆どが最終的に前記溝から上方
に抜け出る。その結果、写真感光材料の“減感むら" が
抑制される。さらに、このような特徴構成を備えている
ために、本発明の請求項1による搬送ラックでは、ロー
ラ対の少なくとも一方のローラの周面の、搬送される写
真感光材料の幅方向の全体にわたって、前記ローラ対の
周面どうしの間に間隙を形成可能な溝が配分されている
ので、現像処理液には、ローラ対の挟着面を挟んで上方
から下方に、或いは、下方から上方に移動する通路が与
えられる。その結果、現像処理液の液面を可及的に波立
たさないまま、現像処理液の循環がとりわけ液面付近で
促進される。また、溝を形成するためにローラの外周面
から内径側に延びている端面や、溝を形成している周面
(すなわち、外周面より小径の周面)が、現像処理液を
ローラ対の挟着面の上方から下方に、或いは、下方から
上方に移動させる攪拌手段として働く。したがって、ロ
ーラ対の挟着面を挟んで上下に位置する現像処理液どう
しの間には強制的な入れ代わりが発生し、これは上記の
攪拌作用を更に強める効果を果たす。
本発明の請求項1による搬送ラックでは、搬送ラックを
処理槽に挿入する際に、ローラ対どうしの挟着部と現像
処理液の液面との間に囲まれる空気には、搬送される写
真感光材料の幅方向の全体にわたって配分された上記の
溝が形成する間隙の何処からか上方に抜け出る機会が与
えられる。また、溝が作る間隙の大きさが空気塊と現像
処理液との界面に働く張力に比して小さいために、気泡
が直ぐに上方に抜け出ることが出来ない場合でも、搬送
ラックの浸漬深さに応じて増大する水圧によって気泡が
小径化される、或いは、気泡に加えられる浮力が高まる
ので、気泡の全てまたは殆どが最終的に前記溝から上方
に抜け出る。その結果、写真感光材料の“減感むら" が
抑制される。さらに、このような特徴構成を備えている
ために、本発明の請求項1による搬送ラックでは、ロー
ラ対の少なくとも一方のローラの周面の、搬送される写
真感光材料の幅方向の全体にわたって、前記ローラ対の
周面どうしの間に間隙を形成可能な溝が配分されている
ので、現像処理液には、ローラ対の挟着面を挟んで上方
から下方に、或いは、下方から上方に移動する通路が与
えられる。その結果、現像処理液の液面を可及的に波立
たさないまま、現像処理液の循環がとりわけ液面付近で
促進される。また、溝を形成するためにローラの外周面
から内径側に延びている端面や、溝を形成している周面
(すなわち、外周面より小径の周面)が、現像処理液を
ローラ対の挟着面の上方から下方に、或いは、下方から
上方に移動させる攪拌手段として働く。したがって、ロ
ーラ対の挟着面を挟んで上下に位置する現像処理液どう
しの間には強制的な入れ代わりが発生し、これは上記の
攪拌作用を更に強める効果を果たす。
【0009】前記「ローラ対の周面どうしの間に間隙を
形成可能な溝」としては、ローラの周方向に沿って無端
状に延びつつローラの周面の前記写真感光材料の幅方向
の全体にわたって配分された複数の環状溝とすれば良
い。このように構成すれば、「ローラ対の周面どうしの
間に間隙を形成可能な」溝が、言い換えれば、「ローラ
対の挟着面を挟んで上下に位置する現像処理液どうしが
入れ替わる」通路が、ローラの回転角度に拘わらず常に
与えられるので、気泡の解消、或いは、現像処理液の攪
拌がより円滑に行われる。また、このように構成すれ
ば、ローラに対して前記溝を形成するための加工が簡単
になる。
形成可能な溝」としては、ローラの周方向に沿って無端
状に延びつつローラの周面の前記写真感光材料の幅方向
の全体にわたって配分された複数の環状溝とすれば良
い。このように構成すれば、「ローラ対の周面どうしの
間に間隙を形成可能な」溝が、言い換えれば、「ローラ
対の挟着面を挟んで上下に位置する現像処理液どうしが
入れ替わる」通路が、ローラの回転角度に拘わらず常に
与えられるので、気泡の解消、或いは、現像処理液の攪
拌がより円滑に行われる。また、このように構成すれ
ば、ローラに対して前記溝を形成するための加工が簡単
になる。
【0010】または、前記「ローラ対の周面どうしの間
に間隙を形成可能な溝」としては、前記ローラの周方向
と前記ローラの軸芯方向とに同時に延びる螺旋状溝とし
ても良い。このように構成すれば、「ローラ対の周面ど
うしの間に間隙を形成可能な」溝が、言い換えれば、
「ローラ対の挟着面を挟んで上下に位置する現像処理液
どうしが入れ替わる」通路が、ローラの回転角度に拘わ
らず常に与えられるので、気泡の解消、或いは、現像処
理液の攪拌がより円滑に行われる。また、このように構
成すれば、前記溝によってローラ対の周面どうしの間に
形成すされる間隙の寸法が、ローラ対の間に溜まってい
る気泡の大きさや界面に働く張力に比して充分でなく、
気泡がこの間隙から上方に円滑に抜け出ない場合でも、
気泡の一部が前記溝に進入さえすれば、ローラの回転に
応じて生じる螺旋状溝の位置の軸芯方向への移動によっ
て、気泡は前記挟着領域からローラの両端などと言った
挟着領域外へ向けて、ローラの軸芯方向に沿って強制的
に追い出される。その結果、気泡の介在に起因する写真
感光材料の“減感むら" が抑制される。ローラの端部な
どに向けて追い出された気泡は、さらにローラの端部か
ら脱落して、現像液中を上方に浮上して液面から大気中
に解放される。ローラの中間部に気泡が上方に抜け出や
すい溝を形成しておいて、この中間部の溝に向けて気泡
をローラの軸芯方向に沿って追い出す構成としても良
い。
に間隙を形成可能な溝」としては、前記ローラの周方向
と前記ローラの軸芯方向とに同時に延びる螺旋状溝とし
ても良い。このように構成すれば、「ローラ対の周面ど
うしの間に間隙を形成可能な」溝が、言い換えれば、
「ローラ対の挟着面を挟んで上下に位置する現像処理液
どうしが入れ替わる」通路が、ローラの回転角度に拘わ
らず常に与えられるので、気泡の解消、或いは、現像処
理液の攪拌がより円滑に行われる。また、このように構
成すれば、前記溝によってローラ対の周面どうしの間に
形成すされる間隙の寸法が、ローラ対の間に溜まってい
る気泡の大きさや界面に働く張力に比して充分でなく、
気泡がこの間隙から上方に円滑に抜け出ない場合でも、
気泡の一部が前記溝に進入さえすれば、ローラの回転に
応じて生じる螺旋状溝の位置の軸芯方向への移動によっ
て、気泡は前記挟着領域からローラの両端などと言った
挟着領域外へ向けて、ローラの軸芯方向に沿って強制的
に追い出される。その結果、気泡の介在に起因する写真
感光材料の“減感むら" が抑制される。ローラの端部な
どに向けて追い出された気泡は、さらにローラの端部か
ら脱落して、現像液中を上方に浮上して液面から大気中
に解放される。ローラの中間部に気泡が上方に抜け出や
すい溝を形成しておいて、この中間部の溝に向けて気泡
をローラの軸芯方向に沿って追い出す構成としても良
い。
【0011】或いは、上記目的を達成するために、本発
明の請求項4による搬送ラックは、前記ローラ対の少な
くとも一方のローラの周面に、写真感光材料に記された
バックプリント部を保護するための副環状溝が、前記ロ
ーラの周方向に沿って無端状に延びており、且つ、前記
副環状溝の周面の一部に、前記ローラ対の間に介在する
気泡を逃がすための第1環状溝が形成されていることを
特徴構成としている。
明の請求項4による搬送ラックは、前記ローラ対の少な
くとも一方のローラの周面に、写真感光材料に記された
バックプリント部を保護するための副環状溝が、前記ロ
ーラの周方向に沿って無端状に延びており、且つ、前記
副環状溝の周面の一部に、前記ローラ対の間に介在する
気泡を逃がすための第1環状溝が形成されていることを
特徴構成としている。
【0012】このような特徴構成を備えているために、
本発明の請求項4による搬送ラックでは、露光の元にな
る画像齣の番号その他のデータを印画紙などの感光材料
の裏面に印字する手段が、露光部と現像部の間などに設
けられていても、感光材料の裏面の印字されたバックプ
リント部を保護するための副環状溝が前記ローラの周方
向に無端状に延びているので、データを印字したインク
等がローラの周面によって消されたり、押し広げられて
解読困難になる等の支障が未然に防止される(この場
合、バックプリント部は副環状溝内の周面と全く接触し
ない構成としても良く、或いは、データを印字したイン
ク等がローラの周面によって消されたり、押し広げられ
てデータが解読困難にならない程度の弱い押し付け力で
接触する構成としても良い)。しかも、本発明の請求項
4による搬送ラックでは、副環状溝(これはその担持す
る目的から、概して約1mm以下程度の浅い溝で良い)
の周面の一部に、ローラ対の間に介在する気泡を逃がす
ための第1環状溝(これはその担持する目的から、概し
て副環状溝の深さと合わせて約2mm程度の深さが必
要)が形成されているので、この第1環状溝がローラの
回転角度に拘わらず常に、「ローラ対の周面どうしの間
に間隙を形成可能な」溝、或いは、「ローラ対の挟着面
を挟んで上下に位置する現像処理液どうしが入れ替わ
る」通路を形成する。その結果、ローラ対どうしの挟着
部が現像処理液中に空気を連行し難い、乃至は、一旦連
行しても、ローラ対が感光材料を搬送開始後の比較的早
期に、気泡が溜まった状態が解消され、写真感光材料の
“減感むら" が抑制される。また、可及的に現像処理液
の液面を波立たせることなく、液面付近での現像処理液
の循環を促進することが可能となる。
本発明の請求項4による搬送ラックでは、露光の元にな
る画像齣の番号その他のデータを印画紙などの感光材料
の裏面に印字する手段が、露光部と現像部の間などに設
けられていても、感光材料の裏面の印字されたバックプ
リント部を保護するための副環状溝が前記ローラの周方
向に無端状に延びているので、データを印字したインク
等がローラの周面によって消されたり、押し広げられて
解読困難になる等の支障が未然に防止される(この場
合、バックプリント部は副環状溝内の周面と全く接触し
ない構成としても良く、或いは、データを印字したイン
ク等がローラの周面によって消されたり、押し広げられ
てデータが解読困難にならない程度の弱い押し付け力で
接触する構成としても良い)。しかも、本発明の請求項
4による搬送ラックでは、副環状溝(これはその担持す
る目的から、概して約1mm以下程度の浅い溝で良い)
の周面の一部に、ローラ対の間に介在する気泡を逃がす
ための第1環状溝(これはその担持する目的から、概し
て副環状溝の深さと合わせて約2mm程度の深さが必
要)が形成されているので、この第1環状溝がローラの
回転角度に拘わらず常に、「ローラ対の周面どうしの間
に間隙を形成可能な」溝、或いは、「ローラ対の挟着面
を挟んで上下に位置する現像処理液どうしが入れ替わ
る」通路を形成する。その結果、ローラ対どうしの挟着
部が現像処理液中に空気を連行し難い、乃至は、一旦連
行しても、ローラ対が感光材料を搬送開始後の比較的早
期に、気泡が溜まった状態が解消され、写真感光材料の
“減感むら" が抑制される。また、可及的に現像処理液
の液面を波立たせることなく、液面付近での現像処理液
の循環を促進することが可能となる。
【0013】ここで、前記副環状溝の周面に、前記第1
環状溝を前記副環状溝の軸芯方向端部と連結する螺旋溝
が形成されており、前記螺旋溝は、前記一方のローラの
回転に応じて、前記副環状溝内の前記気泡を前記第1環
状溝まで案内可能である構成とすることができる。この
ように構成すれば、気泡をローラ対の上方に直接逃がす
ための通路としては不十分な深さしか通常は持たない副
環状溝の周面に溜まっている空気を、気泡をローラ対の
上方に直接逃がすための通路として十分な深さを持った
第1環状溝まで迅速に案内することができる。
環状溝を前記副環状溝の軸芯方向端部と連結する螺旋溝
が形成されており、前記螺旋溝は、前記一方のローラの
回転に応じて、前記副環状溝内の前記気泡を前記第1環
状溝まで案内可能である構成とすることができる。この
ように構成すれば、気泡をローラ対の上方に直接逃がす
ための通路としては不十分な深さしか通常は持たない副
環状溝の周面に溜まっている空気を、気泡をローラ対の
上方に直接逃がすための通路として十分な深さを持った
第1環状溝まで迅速に案内することができる。
【0014】本発明によるその他の特徴および利点は、
以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるで
あろう。
以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるで
あろう。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明による感光材料の現像処理
装置の一実施形態について、図面に基づいて解説する。
装置の一実施形態について、図面に基づいて解説する。
【0016】(現像処理装置の全体構造)図1は、印画
紙を感光材料とする現像処理装置を示し、これは焼付露
光部1と現像処理部3を有する。このうち、焼付露光部
1は、主に、ロール状に巻いた印画紙4を収納したペー
パーマガジン5、主に搬送用ベルトからなる搬送装置7
(12,13)、露光用の光源8、ミラートンネル9、
ネガマスク10、および、レンズユニット11からなる
公知の構造を備えている。搬送装置の一部は露光台7を
構成しており、この露光台7上で焼付露光された印画紙
4は、搬送装置12により矢印の方向に搬送されて、複
数の搬送ローラ13により現像処理部3へ送られる。現
像処理部3は、現像処理液を貯留する複数の槽からなる
現像処理槽14を備えている。現像処理部3を通過した
印画紙4は、乾燥処理部15に送り込まれ、同部の搬送
経路を印画紙4が通過する間に、適宜乾燥される。乾燥
済みの印画紙4は、出口部16から排出され、適宜の寸
法に裁断された写真シートの状態で整列される。ロール
状の印画紙4をシート状に裁断する切断部は、ペーパー
マガジン5と露光台7の間の位置、または、出口部16
付近に設けることができる。
紙を感光材料とする現像処理装置を示し、これは焼付露
光部1と現像処理部3を有する。このうち、焼付露光部
1は、主に、ロール状に巻いた印画紙4を収納したペー
パーマガジン5、主に搬送用ベルトからなる搬送装置7
(12,13)、露光用の光源8、ミラートンネル9、
ネガマスク10、および、レンズユニット11からなる
公知の構造を備えている。搬送装置の一部は露光台7を
構成しており、この露光台7上で焼付露光された印画紙
4は、搬送装置12により矢印の方向に搬送されて、複
数の搬送ローラ13により現像処理部3へ送られる。現
像処理部3は、現像処理液を貯留する複数の槽からなる
現像処理槽14を備えている。現像処理部3を通過した
印画紙4は、乾燥処理部15に送り込まれ、同部の搬送
経路を印画紙4が通過する間に、適宜乾燥される。乾燥
済みの印画紙4は、出口部16から排出され、適宜の寸
法に裁断された写真シートの状態で整列される。ロール
状の印画紙4をシート状に裁断する切断部は、ペーパー
マガジン5と露光台7の間の位置、または、出口部16
付近に設けることができる。
【0017】(現像処理槽の構造)現像処理槽14は、
内部を隔壁14aによって複数に仕切られている。そし
て、図2は、隔壁14aによって仕切られた現像処理槽
14の一つを例示している。この図2から理解されるよ
うに、各処理槽14毎に、各処理槽14の深さに対応し
た高さを持つ処理ラック20が収納されている。各処理
ラック20は、各処理槽14に上下方向から着脱可能に
収納されている。処理ラック20内に上下方向に並設さ
れた複数組の各搬送ローラ22a,22b,22bは、
駆動機構によって所定方向(図2の矢印)に回動するこ
とで、印画紙4を各処理槽14内の現像処理液中を通過
させる。ここで、中央に配置された搬送ローラ22a
を、センターローラ22aと呼び、センターローラ22
aを両側から挟み付けるように配置された搬送ローラ2
2b,22bを、サイドローラ22b,22bと呼ぶ。
サイドローラ22b,22bの個々の対は、図示されて
いないコイルスプリングの働きで、両者の間に配置され
たセンターローラ22aに向かって、常に付勢されてい
る。センターローラ22a、サイドローラ22b,22
b共に周面を形成する部位は、弾性と耐薬品性を兼ね備
えたゴムまたはエラストマー材料で形成されている。
内部を隔壁14aによって複数に仕切られている。そし
て、図2は、隔壁14aによって仕切られた現像処理槽
14の一つを例示している。この図2から理解されるよ
うに、各処理槽14毎に、各処理槽14の深さに対応し
た高さを持つ処理ラック20が収納されている。各処理
ラック20は、各処理槽14に上下方向から着脱可能に
収納されている。処理ラック20内に上下方向に並設さ
れた複数組の各搬送ローラ22a,22b,22bは、
駆動機構によって所定方向(図2の矢印)に回動するこ
とで、印画紙4を各処理槽14内の現像処理液中を通過
させる。ここで、中央に配置された搬送ローラ22a
を、センターローラ22aと呼び、センターローラ22
aを両側から挟み付けるように配置された搬送ローラ2
2b,22bを、サイドローラ22b,22bと呼ぶ。
サイドローラ22b,22bの個々の対は、図示されて
いないコイルスプリングの働きで、両者の間に配置され
たセンターローラ22aに向かって、常に付勢されてい
る。センターローラ22a、サイドローラ22b,22
b共に周面を形成する部位は、弾性と耐薬品性を兼ね備
えたゴムまたはエラストマー材料で形成されている。
【0018】そして、印画紙4の搬送時、常にセンター
ローラ22aは印画紙4の裏面と接触し、サイドローラ
22b,22bは印画紙4の表面、すなわち、乳剤面と
接触する。
ローラ22aは印画紙4の裏面と接触し、サイドローラ
22b,22bは印画紙4の表面、すなわち、乳剤面と
接触する。
【0019】(センターローラの構造と機能)図8−イ
とロに最も良く示されるように、センターローラ22a
の周面には、感光材料を挟着する挟着領域の全面にわた
って、多数の環状溝が形成されている。センターローラ
22aの軸芯方向の中心に形成された第1環状溝Da1
の幅は4mm、深さは2mm(但し、サイドローラ22
bと積極的に接触させられる周面Pa1〜Pa6を基準
にした時の深さである)である。そして、第1環状溝D
a1の左右に配置された2本の副環状溝Db,Dbは、
幅が各々5.5mm、深さは1mmである。すなわち、
言い換えれば、幅が15mmで、深さが1mmの浅い1
本の副環状溝Dbの中央に、更に幅が4mmで深さが同
じく1mmの浅い1本の第1環状溝Da1が形成されて
いる。
とロに最も良く示されるように、センターローラ22a
の周面には、感光材料を挟着する挟着領域の全面にわた
って、多数の環状溝が形成されている。センターローラ
22aの軸芯方向の中心に形成された第1環状溝Da1
の幅は4mm、深さは2mm(但し、サイドローラ22
bと積極的に接触させられる周面Pa1〜Pa6を基準
にした時の深さである)である。そして、第1環状溝D
a1の左右に配置された2本の副環状溝Db,Dbは、
幅が各々5.5mm、深さは1mmである。すなわち、
言い換えれば、幅が15mmで、深さが1mmの浅い1
本の副環状溝Dbの中央に、更に幅が4mmで深さが同
じく1mmの浅い1本の第1環状溝Da1が形成されて
いる。
【0020】最も内側の一対の第1挟持周面Pa1,P
a1を挟んで副環状溝Dbの両側には、一対の第2環状
溝Da2,Da2が形成されている。更に、一対の第2
挟持周面Pa2,Pa2を挟んで第2環状溝Da2,D
a2の外側には、一対の第3環状溝Da3,Da3が形
成されている。更にその外側には、同様に、第3挟持周
面Pa3、第4環状溝Da4、第4挟持周面Pa4、第
5環状溝Da5、第5挟持周面Pa5、第6環状溝Da
6、そして第6挟持周面Pa6が順番に各一対ずつ配置
されている。ここで、深さが1mmと浅く、幅が約15
mmと広い副環状溝Dbは、印画紙4の裏面に印字され
たバックプリント部を、ローラの周面によって消された
り、押し広げられて解読困難になる等の事態から保護す
るための溝である。バックプリント部は、印画紙などの
感光材料の裏面に露光の元になる画像齣の番号その他の
データを印字したもので、これを印字する機構は、露光
部と現像部の間などに設けることができる。副環状溝D
bは、バックプリント部を含む印画紙4の裏面と全く接
触しない構成としても良く、或いは、データを印字した
インク等がローラの周面によって消されたり、押し広げ
られてデータが解読困難にならない程度の弱い押し付け
力で接触する構成としても良い。
a1を挟んで副環状溝Dbの両側には、一対の第2環状
溝Da2,Da2が形成されている。更に、一対の第2
挟持周面Pa2,Pa2を挟んで第2環状溝Da2,D
a2の外側には、一対の第3環状溝Da3,Da3が形
成されている。更にその外側には、同様に、第3挟持周
面Pa3、第4環状溝Da4、第4挟持周面Pa4、第
5環状溝Da5、第5挟持周面Pa5、第6環状溝Da
6、そして第6挟持周面Pa6が順番に各一対ずつ配置
されている。ここで、深さが1mmと浅く、幅が約15
mmと広い副環状溝Dbは、印画紙4の裏面に印字され
たバックプリント部を、ローラの周面によって消された
り、押し広げられて解読困難になる等の事態から保護す
るための溝である。バックプリント部は、印画紙などの
感光材料の裏面に露光の元になる画像齣の番号その他の
データを印字したもので、これを印字する機構は、露光
部と現像部の間などに設けることができる。副環状溝D
bは、バックプリント部を含む印画紙4の裏面と全く接
触しない構成としても良く、或いは、データを印字した
インク等がローラの周面によって消されたり、押し広げ
られてデータが解読困難にならない程度の弱い押し付け
力で接触する構成としても良い。
【0021】また、トータルの深さが2mmと深い、第
1から第6の環状溝Da1〜Da6は、ローラ対の挟着
部の下部に気泡が滞留することを防止する機能と、ロー
ラ対の周面付近における現像処理液の循環を促進する機
能とを有する。すなわち、センターローラ22aの周面
の挟着領域の全面にわたって配分された第1から第6の
環状溝Da1〜Da6は、ローラ対の周面どうしの間に
間隙を形成するので、搬送ラック20を処理槽14に挿
入する際に、サイドローラ22bとの挟着部に形成され
る下向きに開いた空間が空気の塊(または気泡)を現像
処理液内に連行しようとしても、この空気は液面下に進
入する際に第1から第6の環状溝Da1〜Da6を介し
て上方に抜け出易い。また、仮に、溝が作る間隙の大き
さが空気塊と現像処理液との界面に働く張力に比して小
さいために、気泡が直ぐに上方に抜け出ることが出来な
くても、搬送ラックの浸漬深さに応じて増大する水圧に
よって気泡が小径化される、或いは、気泡に加えられる
浮力が高まるので、気泡の少なくとも殆どが最終的に前
記溝から上方に抜け出る。
1から第6の環状溝Da1〜Da6は、ローラ対の挟着
部の下部に気泡が滞留することを防止する機能と、ロー
ラ対の周面付近における現像処理液の循環を促進する機
能とを有する。すなわち、センターローラ22aの周面
の挟着領域の全面にわたって配分された第1から第6の
環状溝Da1〜Da6は、ローラ対の周面どうしの間に
間隙を形成するので、搬送ラック20を処理槽14に挿
入する際に、サイドローラ22bとの挟着部に形成され
る下向きに開いた空間が空気の塊(または気泡)を現像
処理液内に連行しようとしても、この空気は液面下に進
入する際に第1から第6の環状溝Da1〜Da6を介し
て上方に抜け出易い。また、仮に、溝が作る間隙の大き
さが空気塊と現像処理液との界面に働く張力に比して小
さいために、気泡が直ぐに上方に抜け出ることが出来な
くても、搬送ラックの浸漬深さに応じて増大する水圧に
よって気泡が小径化される、或いは、気泡に加えられる
浮力が高まるので、気泡の少なくとも殆どが最終的に前
記溝から上方に抜け出る。
【0022】さらに、センターローラ22aの周面の挟
着領域の全面にわたって設けられた第1から第6の環状
溝Da1〜Da6は、ローラ対の周面どうしの間に間隙
を形成するので、現像処理液には、ローラ対の挟着面を
挟んで上方から下方に、或いは、下方から上方に移動す
る通路が与えられる。その結果、現像処理液の液面をで
きるだけ波立たせることなく、とりわけ液面付近におけ
る現像処理液の循環を促進することになる。また、第1
から第6の環状溝Da1〜Da6を形成することによっ
て得られたセンターローラ22aの各挟持周面Pa1〜
Pa6から内径側に延びている端面や、溝を形成してい
る周面(または底面、すなわち、外周面より小径の周
面)は、現像処理液をローラ対22a,22bの挟着面
の上方から下方に、或いは、下方から上方に移動させる
攪拌手段として働く。したがって、ローラ対22a,2
2bの挟着面を挟んで上下に位置する現像処理液どうし
の間には強制的な入れ代わりが発生し、これは上記の攪
拌作用を更に強める効果を果たす。尚、第1から第6の
各挟持周面Pa1〜Pa6は、サイドローラ22b,2
2bと協働して印画紙4を挟持搬送するための周面、す
なわちセンターローラ22a中で最大の径を持つ部位で
ある。そして、第1から第6の環状溝Da1〜Da6の
軸芯方向の位置は、幅寸法が互いに異なる数種類の繁用
される印画紙の幅方向の両端が、第1から第6の各挟持
周面Pa1〜Pa6のほぼ中央付近で支持されるように
設定されている。これは、仮に印画紙の幅方向の端部が
環状溝の位置と一致すると、回転する溝の端面によって
これら端部がこじられて折り目が生じる可能性があるの
で、この懸念をできるだけ排除するためである。
着領域の全面にわたって設けられた第1から第6の環状
溝Da1〜Da6は、ローラ対の周面どうしの間に間隙
を形成するので、現像処理液には、ローラ対の挟着面を
挟んで上方から下方に、或いは、下方から上方に移動す
る通路が与えられる。その結果、現像処理液の液面をで
きるだけ波立たせることなく、とりわけ液面付近におけ
る現像処理液の循環を促進することになる。また、第1
から第6の環状溝Da1〜Da6を形成することによっ
て得られたセンターローラ22aの各挟持周面Pa1〜
Pa6から内径側に延びている端面や、溝を形成してい
る周面(または底面、すなわち、外周面より小径の周
面)は、現像処理液をローラ対22a,22bの挟着面
の上方から下方に、或いは、下方から上方に移動させる
攪拌手段として働く。したがって、ローラ対22a,2
2bの挟着面を挟んで上下に位置する現像処理液どうし
の間には強制的な入れ代わりが発生し、これは上記の攪
拌作用を更に強める効果を果たす。尚、第1から第6の
各挟持周面Pa1〜Pa6は、サイドローラ22b,2
2bと協働して印画紙4を挟持搬送するための周面、す
なわちセンターローラ22a中で最大の径を持つ部位で
ある。そして、第1から第6の環状溝Da1〜Da6の
軸芯方向の位置は、幅寸法が互いに異なる数種類の繁用
される印画紙の幅方向の両端が、第1から第6の各挟持
周面Pa1〜Pa6のほぼ中央付近で支持されるように
設定されている。これは、仮に印画紙の幅方向の端部が
環状溝の位置と一致すると、回転する溝の端面によって
これら端部がこじられて折り目が生じる可能性があるの
で、この懸念をできるだけ排除するためである。
【0023】(オーバーヘッドラックの機能)ところ
で、各処理ラック20上には、オーバーヘッドラック2
5が着脱自在に設置されており、オーバーヘッドラック
25の入口側に設けられた一対の搬送ローラ27a,2
7bは、処理ラック20の搬送ローラ22a,22b,
22bと同一の周速度で連動して、印画紙4を下方の各
処理ラック20が浸漬されている処理槽14へ案内す
る。また、オーバーヘッドラック25の出口側に設けら
れた別の一対の搬送ローラ27c,27dも、搬送ロー
ラ22a,22bと同一の周速度で連動して、印画紙4
を処理槽14から引き出しては、下手側に隣接する次の
オーバーヘッドラック25を介して、それに対応する処
理ラック20へと案内する。入口側の搬送ローラ27
a,27bどうしの接線と、出口側の搬送ローラ27
c,27dどうしの接線とは、いずれも、処理ラック2
0の中央に設けられた案内面15a,15bに向かって
傾斜している。因みに、搬送ローラ27c,27dどう
しは、図示されていないコイルスプリングの働きで、互
いに近接する方向に常に付勢されている。
で、各処理ラック20上には、オーバーヘッドラック2
5が着脱自在に設置されており、オーバーヘッドラック
25の入口側に設けられた一対の搬送ローラ27a,2
7bは、処理ラック20の搬送ローラ22a,22b,
22bと同一の周速度で連動して、印画紙4を下方の各
処理ラック20が浸漬されている処理槽14へ案内す
る。また、オーバーヘッドラック25の出口側に設けら
れた別の一対の搬送ローラ27c,27dも、搬送ロー
ラ22a,22bと同一の周速度で連動して、印画紙4
を処理槽14から引き出しては、下手側に隣接する次の
オーバーヘッドラック25を介して、それに対応する処
理ラック20へと案内する。入口側の搬送ローラ27
a,27bどうしの接線と、出口側の搬送ローラ27
c,27dどうしの接線とは、いずれも、処理ラック2
0の中央に設けられた案内面15a,15bに向かって
傾斜している。因みに、搬送ローラ27c,27dどう
しは、図示されていないコイルスプリングの働きで、互
いに近接する方向に常に付勢されている。
【0024】(各搬送ローラの駆動機構)図3と図5に
最も良く示されるように、処理ラック20の上部には静
止した支持軸62が水平に設けられており、この支持軸
62の先端付近には駆動ギヤ64が回動自在に支持され
ている。また、支持軸62上には駆動ギヤ64と一体回
転するように、伝動ギヤ74およびベベルギヤ66が外
嵌されている。そこで、図示されてない駆動機構によっ
て駆動ギヤ64が得る図4の矢印方向の回転運動は、一
方で、伝動ギヤ74、伝動ギヤ74と連動連結した伝動
ギヤ76、および、伝動ギヤ76と噛み合った、オーバ
ーヘッドラック25上の入力ギヤ78b,78cを介し
て、搬送ローラ27b,27cに伝えられ、これと同時
に、入力ギヤ78b,78cと直接噛み合った入力ギヤ
78a,78dと直結された搬送ローラ27a,27d
が、各々搬送ローラ27b,27cと逆方向に回動操作
される。また、駆動ギヤ64が得る矢印方向の前記回転
運動は、他方で、ベベルギヤ66,68、ベベルギヤ6
8と直結された伝動軸70、および、伝動軸70と連動
連結した各入力用のベベルギヤ72,72,..を介し
て、各搬送ローラ22a,22a,..を回動操作し、
これと同時に、各搬送ローラ22a,22a,..と周
面どうしを押し付け合っている各搬送ローラ22b,2
2b,..も、各搬送ローラ22a,22a,..と逆
方向に回動操作される。
最も良く示されるように、処理ラック20の上部には静
止した支持軸62が水平に設けられており、この支持軸
62の先端付近には駆動ギヤ64が回動自在に支持され
ている。また、支持軸62上には駆動ギヤ64と一体回
転するように、伝動ギヤ74およびベベルギヤ66が外
嵌されている。そこで、図示されてない駆動機構によっ
て駆動ギヤ64が得る図4の矢印方向の回転運動は、一
方で、伝動ギヤ74、伝動ギヤ74と連動連結した伝動
ギヤ76、および、伝動ギヤ76と噛み合った、オーバ
ーヘッドラック25上の入力ギヤ78b,78cを介し
て、搬送ローラ27b,27cに伝えられ、これと同時
に、入力ギヤ78b,78cと直接噛み合った入力ギヤ
78a,78dと直結された搬送ローラ27a,27d
が、各々搬送ローラ27b,27cと逆方向に回動操作
される。また、駆動ギヤ64が得る矢印方向の前記回転
運動は、他方で、ベベルギヤ66,68、ベベルギヤ6
8と直結された伝動軸70、および、伝動軸70と連動
連結した各入力用のベベルギヤ72,72,..を介し
て、各搬送ローラ22a,22a,..を回動操作し、
これと同時に、各搬送ローラ22a,22a,..と周
面どうしを押し付け合っている各搬送ローラ22b,2
2b,..も、各搬送ローラ22a,22a,..と逆
方向に回動操作される。
【0025】(オーバーヘッドラックの着脱操作)図3
に最も良く示されるように、処理ラック20の上端に
は、処理ラック20を処理槽14に対して抜き差し容易
にするためのハンドル122が設けられている。そし
て、図3と図6に示されるように、オーバーヘッドラッ
ク25は、処理ラック20のハンドル122の上にサド
ル状に跨(またが)って支持される構成となっている。
また、オーバーヘッドラック25の内側の搬送ローラ2
7b,27cの間には、ハンドル122を下方から受け
入れ可能な係合凹部28が形成されており、これらハン
ドル122および係合凹部28とは協働して、オーバー
ヘッドラック25の処理ラック20に対する姿勢を規制
するための姿勢案内機構を構成している。より具体的に
は、前記姿勢案内機構は、処理ラック14側に設けられ
た、ハンドル122自身と、ハンドル122を処理ラッ
ク14に支持している支持部材124,124とを含
む。ハンドル122自身は、搬入ローラ27a,27b
および搬出ローラ27c,27dの各軸芯と平行に横に
延びる面を持っており、この面がオーバーヘッドラック
25の処理ラック20に対する平面視における角度姿勢
と位置を規制する。他方、支持部材124,124は、
図6−イに示されるように、ハンドル122から下方に
垂直に延びる面を持っていて、この面がオーバーヘッド
ラック25の処理ラック20に対する側面視における角
度姿勢を規制する。
に最も良く示されるように、処理ラック20の上端に
は、処理ラック20を処理槽14に対して抜き差し容易
にするためのハンドル122が設けられている。そし
て、図3と図6に示されるように、オーバーヘッドラッ
ク25は、処理ラック20のハンドル122の上にサド
ル状に跨(またが)って支持される構成となっている。
また、オーバーヘッドラック25の内側の搬送ローラ2
7b,27cの間には、ハンドル122を下方から受け
入れ可能な係合凹部28が形成されており、これらハン
ドル122および係合凹部28とは協働して、オーバー
ヘッドラック25の処理ラック20に対する姿勢を規制
するための姿勢案内機構を構成している。より具体的に
は、前記姿勢案内機構は、処理ラック14側に設けられ
た、ハンドル122自身と、ハンドル122を処理ラッ
ク14に支持している支持部材124,124とを含
む。ハンドル122自身は、搬入ローラ27a,27b
および搬出ローラ27c,27dの各軸芯と平行に横に
延びる面を持っており、この面がオーバーヘッドラック
25の処理ラック20に対する平面視における角度姿勢
と位置を規制する。他方、支持部材124,124は、
図6−イに示されるように、ハンドル122から下方に
垂直に延びる面を持っていて、この面がオーバーヘッド
ラック25の処理ラック20に対する側面視における角
度姿勢を規制する。
【0026】尚、オーバーヘッドラック25の係合凹部
28は、具体的には、図6−イ〜ハに示されるように、
垂直に延びた一対の板状部材112と116を含む。板
状部材112は、他方の板状部材116よりも上方に特
に突出している。板状部材112と、板状部材112の
更に下手側から同様に突出した板状部材114とは、オ
ーバーヘッドラック25を処理ラック14に対して着脱
する際の一対の摘(つま)みとして機能する。これら摘
み(板状部材)112,114の両者を手で同時に摘む
と、弾性変形を起こし易い側の摘み(板状部材)112
が、他方の摘み(板状部材)114側に弾性変形するよ
うに構成されているが、摘み(板状部材)112の弾性
変形領域は、板状部材112の係合凹部28としての機
能を果たすために、上半分の部位に限られている。ま
た、摘み112の一部からは爪部材112aが水平に突
出しており、他方、ハンドル122の上端には面取り状
のカム面122bが形成されている。
28は、具体的には、図6−イ〜ハに示されるように、
垂直に延びた一対の板状部材112と116を含む。板
状部材112は、他方の板状部材116よりも上方に特
に突出している。板状部材112と、板状部材112の
更に下手側から同様に突出した板状部材114とは、オ
ーバーヘッドラック25を処理ラック14に対して着脱
する際の一対の摘(つま)みとして機能する。これら摘
み(板状部材)112,114の両者を手で同時に摘む
と、弾性変形を起こし易い側の摘み(板状部材)112
が、他方の摘み(板状部材)114側に弾性変形するよ
うに構成されているが、摘み(板状部材)112の弾性
変形領域は、板状部材112の係合凹部28としての機
能を果たすために、上半分の部位に限られている。ま
た、摘み112の一部からは爪部材112aが水平に突
出しており、他方、ハンドル122の上端には面取り状
のカム面122bが形成されている。
【0027】そこで、先ず、図6−イのように、オーバ
ーヘッドラック25の係合凹部28をハンドル122上
に配置し、図6−ロのように、オーバーヘッドラック2
5の係合凹部28をハンドル122に跨らせ、さらにオ
ーバーヘッドラック25を下げて行くと、係合凹部28
が、支持部材124,124の垂直面によって、垂直に
案内される。さらに下げると、図6−ハのように、オー
バーヘッドラック25の摘み112から水平に突出して
いる爪部材112aが、カム面122bに沿って滑り降
りて、最終的にカム面122bを乗り越え、爪部材11
2aは、その弾性回復力によって、図2および図7のよ
うに、ハンドル122に形成された嵌入凹部122a内
に進入して、オーバーヘッドラック25を処理ラック2
0に対して抜け止め状態で取り付ける作業が完了する。
ハンドル122に形成された、嵌入凹部122aとカム
面122b、および、オーバーヘッドラック25の摘み
112に形成された爪部材112aは、協働して、オー
バーヘッドラック25を処理ラック20に対して相対移
動することを規制するロック手段を構成している。ま
た、摘み112,114を手で摘むことによって、爪部
材112aを前記下向き面から解放しながらオーバーヘ
ッドラック25を持ち上げれば、図6−ハのように、オ
ーバーヘッドラック25を処理ラック20から引き出す
ことができる。尚、図3、図4および図5に示されるよ
うに、オーバーヘッドラック25の左右両端の上端付近
には、左右の各方向に水平に突出した板状の突起11
0,110が設けてあり、処理ラック20の上端に設け
られた受け入れ凹部120,120と協働して、オーバ
ーヘッドラック25の処理ラック20に対する水平方向
および垂直方向の相対位置を決定している。
ーヘッドラック25の係合凹部28をハンドル122上
に配置し、図6−ロのように、オーバーヘッドラック2
5の係合凹部28をハンドル122に跨らせ、さらにオ
ーバーヘッドラック25を下げて行くと、係合凹部28
が、支持部材124,124の垂直面によって、垂直に
案内される。さらに下げると、図6−ハのように、オー
バーヘッドラック25の摘み112から水平に突出して
いる爪部材112aが、カム面122bに沿って滑り降
りて、最終的にカム面122bを乗り越え、爪部材11
2aは、その弾性回復力によって、図2および図7のよ
うに、ハンドル122に形成された嵌入凹部122a内
に進入して、オーバーヘッドラック25を処理ラック2
0に対して抜け止め状態で取り付ける作業が完了する。
ハンドル122に形成された、嵌入凹部122aとカム
面122b、および、オーバーヘッドラック25の摘み
112に形成された爪部材112aは、協働して、オー
バーヘッドラック25を処理ラック20に対して相対移
動することを規制するロック手段を構成している。ま
た、摘み112,114を手で摘むことによって、爪部
材112aを前記下向き面から解放しながらオーバーヘ
ッドラック25を持ち上げれば、図6−ハのように、オ
ーバーヘッドラック25を処理ラック20から引き出す
ことができる。尚、図3、図4および図5に示されるよ
うに、オーバーヘッドラック25の左右両端の上端付近
には、左右の各方向に水平に突出した板状の突起11
0,110が設けてあり、処理ラック20の上端に設け
られた受け入れ凹部120,120と協働して、オーバ
ーヘッドラック25の処理ラック20に対する水平方向
および垂直方向の相対位置を決定している。
【0028】(搬送ローラ用パッキンの構造)図7に示
されるように、オーバーヘッドラック25の入口側と出
口側には、それぞれパッキンホルダー26a,26bが
着脱自在に取り付けられている。これらパッキンホルダ
ー26a,26bを介して、弾性材料からなるパッキン
50,52が着脱自在に係合されている。パッキン5
0,52は、いずれも、各々搬送ローラ27a,27d
の周面上に付着した余分な現像処理液を掻き取って、処
理ラック20内に落下させる機能と、オーバーヘッドラ
ック25を処理ラック20上に設置した時に、搬送ロー
ラ27a,27dと処理ラック20との間に形成される
隙間を塞いで、この隙間から現像処理液の一部が外部に
蒸発するのを未然に抑制する機能とを有する。
されるように、オーバーヘッドラック25の入口側と出
口側には、それぞれパッキンホルダー26a,26bが
着脱自在に取り付けられている。これらパッキンホルダ
ー26a,26bを介して、弾性材料からなるパッキン
50,52が着脱自在に係合されている。パッキン5
0,52は、いずれも、各々搬送ローラ27a,27d
の周面上に付着した余分な現像処理液を掻き取って、処
理ラック20内に落下させる機能と、オーバーヘッドラ
ック25を処理ラック20上に設置した時に、搬送ロー
ラ27a,27dと処理ラック20との間に形成される
隙間を塞いで、この隙間から現像処理液の一部が外部に
蒸発するのを未然に抑制する機能とを有する。
【0029】(処理ラック用パッキンの構造)図7に示
されるように、処理ラック20と処理槽14の間には、
垂直方向に延びた間隙が形成されており、この間隙を外
部と離隔する目的で、弾性のあるパッキン30が、処理
ラック20の上端付近に設けられている。エラストマー
等の弾性材料からなるパッキン30は、全体が矩形環状
で、断面がほぼ矩形の基端部30aと、基端部30aか
ら斜め下方で、径方向外側に延びた突起部30bを備え
ている。また、処理ラック20の全周には環状溝20a
が形成されており、基端部30aは、この環状溝20a
内に係止される。
されるように、処理ラック20と処理槽14の間には、
垂直方向に延びた間隙が形成されており、この間隙を外
部と離隔する目的で、弾性のあるパッキン30が、処理
ラック20の上端付近に設けられている。エラストマー
等の弾性材料からなるパッキン30は、全体が矩形環状
で、断面がほぼ矩形の基端部30aと、基端部30aか
ら斜め下方で、径方向外側に延びた突起部30bを備え
ている。また、処理ラック20の全周には環状溝20a
が形成されており、基端部30aは、この環状溝20a
内に係止される。
【0030】また、処理ラック20と処理槽14の間に
は、両部材どうしの垂直方向の相対位置と、横方向での
相対位置を一定にするための位置決め機構が設けられて
いる。この位置決め機構は、図3に示されるように、入
力ギヤ34の支持軸36、および、支持軸36と反対側
に設けられた一対の被接当部38,38を含み、さら
に、これら支持軸36と被接当部38,38を支持する
ために処理槽14側に設けられた支持部(図示されず)
をも含む。ここで、パッキン30の基端部30aを、環
状溝20a内に係止させておいて、処理ラック20を処
理槽14に収納する時、突起部30bは、処理槽14の
隔壁14aの上端面14bに上方から接近し、収納が完
了すると、突起部30bの先端側の一部が上端面14b
に押し付けられて弾性変形し、上端面14bとの間に図
7に見られるような密着状態が得られる。
は、両部材どうしの垂直方向の相対位置と、横方向での
相対位置を一定にするための位置決め機構が設けられて
いる。この位置決め機構は、図3に示されるように、入
力ギヤ34の支持軸36、および、支持軸36と反対側
に設けられた一対の被接当部38,38を含み、さら
に、これら支持軸36と被接当部38,38を支持する
ために処理槽14側に設けられた支持部(図示されず)
をも含む。ここで、パッキン30の基端部30aを、環
状溝20a内に係止させておいて、処理ラック20を処
理槽14に収納する時、突起部30bは、処理槽14の
隔壁14aの上端面14bに上方から接近し、収納が完
了すると、突起部30bの先端側の一部が上端面14b
に押し付けられて弾性変形し、上端面14bとの間に図
7に見られるような密着状態が得られる。
【0031】〔別実施形態〕 <1>前記「ローラ対の周面どうしの間に間隙を形成す
る溝」は、必ずしも周方向に連続した無端状の溝に限ら
ず、図9に例示されるように、センターローラ122a
の周方向に沿って断続的に、且つ、ローラの周面の前記
挟着領域の全面にわたって配分された溝Dc,D
c,...でも良い。この場合、ローラ対の挟着部の下
部に気泡が滞留することを防止する機能は、センターロ
ーラ122aの角度位置によっては、センターローラ1
22aの回転駆動操作に伴って初めて働くが、一方、各
溝Dc,Dc,...を形成するためにローラの軸芯に
沿って且つ径方向に延びた端面が、現像処理液を攪拌す
るローターの役目を果たすために、ローラ対の周面付近
における現像処理液の循環を促進する機能は、上記の実
施形態より更に高まめられる。
る溝」は、必ずしも周方向に連続した無端状の溝に限ら
ず、図9に例示されるように、センターローラ122a
の周方向に沿って断続的に、且つ、ローラの周面の前記
挟着領域の全面にわたって配分された溝Dc,D
c,...でも良い。この場合、ローラ対の挟着部の下
部に気泡が滞留することを防止する機能は、センターロ
ーラ122aの角度位置によっては、センターローラ1
22aの回転駆動操作に伴って初めて働くが、一方、各
溝Dc,Dc,...を形成するためにローラの軸芯に
沿って且つ径方向に延びた端面が、現像処理液を攪拌す
るローターの役目を果たすために、ローラ対の周面付近
における現像処理液の循環を促進する機能は、上記の実
施形態より更に高まめられる。
【0032】<2>前記「ローラ対の周面どうしの間に
間隙を形成する溝」は、必ずしも周方向に連続した無端
状の溝に限らず、図10に例示されるように、センター
ローラ222aの周方向に沿って無端状に延びた複数の
環状溝と、センターローラ222aの周方向と軸芯方向
とに同時に延びる螺旋状溝との組み合わせでも良い。図
10のセンターローラ222aには、上記の実施形態と
同様に、深さが1mmの浅い副環状溝Dbと、深さが2
mmの比較的深い第1から第6環状溝Da1〜Da6と
が形成されているが、更に、センターローラ222aに
は、第1環状溝Da1を副環状溝Dbの軸芯方向端部と
連結するトータル深さが2mmの螺旋溝Ddが形成され
ている。すなわち、螺旋溝Ddは、センターローラ22
2aの回転に応じて、副環状溝Db内の任意の位置に滞
留した気泡を深さ2mmの第1環状溝Da1まで強制的
に案内し、この第1環状溝Da1を介して気泡をローラ
対の下部から上方に解放する。
間隙を形成する溝」は、必ずしも周方向に連続した無端
状の溝に限らず、図10に例示されるように、センター
ローラ222aの周方向に沿って無端状に延びた複数の
環状溝と、センターローラ222aの周方向と軸芯方向
とに同時に延びる螺旋状溝との組み合わせでも良い。図
10のセンターローラ222aには、上記の実施形態と
同様に、深さが1mmの浅い副環状溝Dbと、深さが2
mmの比較的深い第1から第6環状溝Da1〜Da6と
が形成されているが、更に、センターローラ222aに
は、第1環状溝Da1を副環状溝Dbの軸芯方向端部と
連結するトータル深さが2mmの螺旋溝Ddが形成され
ている。すなわち、螺旋溝Ddは、センターローラ22
2aの回転に応じて、副環状溝Db内の任意の位置に滞
留した気泡を深さ2mmの第1環状溝Da1まで強制的
に案内し、この第1環状溝Da1を介して気泡をローラ
対の下部から上方に解放する。
【0033】<3>前記「ローラ対の周面どうしの間に
間隙を形成する溝」は、センターローラではなく、セン
ターローラを挟み付けるように設けられた一対のサイド
ローラの双方の周面に設けても良い。
間隙を形成する溝」は、センターローラではなく、セン
ターローラを挟み付けるように設けられた一対のサイド
ローラの双方の周面に設けても良い。
【図1】 本発明による現像処理装置の概略側面図
【図2】 図1の現像処理装置の要部の概略側面図
【図3】 処理ラックとオーバーヘッドラックの斜視図
【図4】 オーバーヘッドラックを処理ラックに取り付
けた状態の斜視図
けた状態の斜視図
【図5】 図1の現像処理装置の要部の破断正面図
【図6】 オーバーヘッドラックの取り付け工程図
【図7】 処理ラックとオーバーヘッドラックの要部の
拡大図
拡大図
【図8】 本発明の一つの実施形態によるセンターロー
ラの一つを示す一部破断正面図と破断側面図
ラの一つを示す一部破断正面図と破断側面図
【図9】 別実施形態によるセンターローラの斜視図
【図10】 さらに別の実施形態によるセンターローラ
の斜視図
の斜視図
1 焼付露光部 3 現像処理部 4 印画紙 14 現像処理槽 14a 隔壁 20 処理ラック 22a センターローラ 22b サイドローラ Da1〜Da6 第1から第6環状溝 Db 副環状溝
Claims (5)
- 【請求項1】 露光処理を施された写真感光材料を挟着
しつつ搬送するための回転可能なローラ対を備え、且
つ、現像処理液を保持した処理槽中に着脱自在に収納可
能な写真感光材料の搬送ラックであって、 前記ローラ対の周面どうしの間に間隙を形成可能な溝
が、前記ローラ対の少なくとも一方のローラの周面の、
搬送される写真感光材料の幅方向の全体にわたって配分
されている写真感光材料の搬送ラック。 - 【請求項2】 前記溝が、前記ローラの周方向に沿って
無端状に延びつつ前記写真感光材料の幅方向の全体にわ
たって配分された複数の環状溝である請求項1に記載の
写真感光材料の搬送ラック。 - 【請求項3】 前記溝は、前記ローラの周方向と前記ロ
ーラの軸芯方向とに同時に延びる螺旋状溝である請求項
1に記載の写真感光材料の搬送ラック。 - 【請求項4】 露光処理を施された写真感光材料を挟着
しつつ搬送するための回転可能なローラ対を備え、且
つ、現像処理液を保持した処理槽中に着脱自在に収納可
能な写真感光材料の搬送ラックであって、 前記ローラ対の少なくとも一方のローラの周面に、写真
感光材料に記されたバックプリント部を保護するための
副環状溝が、前記ローラの周方向に沿って無端状に延び
ており、且つ、 前記副環状溝の周面の一部に、前記ローラ対の間に介在
する気泡を逃がすための第1環状溝が形成されている写
真感光材料の搬送ラック。 - 【請求項5】 前記副環状溝の周面に、前記第1環状溝
を前記副環状溝の軸芯方向端部と連結する螺旋溝が形成
されており、前記螺旋溝は、前記一方のローラの回転に
応じて、前記副環状溝内の前記気泡を前記第1環状溝ま
で案内可能である請求項4による写真感光材料の搬送ラ
ック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05258199A JP3480560B2 (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 写真感光材料の搬送ラック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05258199A JP3480560B2 (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 写真感光材料の搬送ラック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000250185A true JP2000250185A (ja) | 2000-09-14 |
JP3480560B2 JP3480560B2 (ja) | 2003-12-22 |
Family
ID=12918782
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05258199A Expired - Fee Related JP3480560B2 (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 写真感光材料の搬送ラック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3480560B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007017692A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Noritsu Koki Co Ltd | 写真処理装置 |
-
1999
- 1999-03-01 JP JP05258199A patent/JP3480560B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007017692A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Noritsu Koki Co Ltd | 写真処理装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3480560B2 (ja) | 2003-12-22 |
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Date | Code | Title | Description |
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