JP2000243692A - 転写マスク用ブランクスの製造方法 - Google Patents

転写マスク用ブランクスの製造方法

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JP2000243692A
JP2000243692A JP4426899A JP4426899A JP2000243692A JP 2000243692 A JP2000243692 A JP 2000243692A JP 4426899 A JP4426899 A JP 4426899A JP 4426899 A JP4426899 A JP 4426899A JP 2000243692 A JP2000243692 A JP 2000243692A
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silicon substrate
substrate
bonding
nitride film
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JP4426899A
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Yoshihiko Suzuki
美彦 鈴木
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】パターン変形を引き起こす引っ張り応力の面内
の不均一が生じない膜厚が均一なメンブレンを有し、か
つ支柱幅が一定で小さい転写マスク用ブランクスを得る
ための転写マスク用ブランクスの製造方法を提供する。 【解決手段】シリコン活性層と支持シリコン部からなる
第一のシリコン基板を用意する工程と、一方の面に可動
イオンを含む接合層が形成され、残りの面に窒化珪素膜
が形成された第二のシリコン基板を用意する工程と、前
記シリコン活性層と前記接合層を接合することにより前
記第一のシリコン基板と前記第二のシリコン基板とを接
合する工程と、前記支持シリコン部を除去する工程と、
前記窒化珪素膜を除去する工程と、前記第二のシリコン
基板の裏面に所定のパターンを有するドライエッチング
用マスクを形成し、前記第二のシリコン基板をドライエ
ッチング法により垂直のエッチングする工程と、前記接
合層を除去する工程と、を備えた転写マスク用ブランク
スの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主に、半導体集積回
路製作における電子或はイオン等の荷電ビームを用いた
リソグラフィー装置に用いられる転写マスク用ブランク
スの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】近年、半導体集積回路素子の微細化に伴
い、光の回折限界によって制限される光学系の解像度を
向上させるために、X線、電子線やイオンビーム等の荷
電粒子線(以下、単に荷電粒子線という)を使用した露
光方式(リソグラフィー技術)が開発されている。その
中でも、電子線を利用してパターンを形成する電子線露
光は、電子線自体を数Å(オングストローム)にまで絞
ることが出来るため、1μm又はそれ以下の微細パター
ンを形成できる点に大きな特徴がある。
【0003】しかし、従来の電子線露光方式は、一筆書
きの方式であったため、微細パターンになればなるほ
ど、絞った電子線で描画せねばならず、描画時間が長
く、デバイス生産コストの観点から量産用ウエハの露光
には用いられなかった。そこで、所定のパターンを有す
る転写マスクに電子線を照射し、その照射範囲にあるパ
ターンを投影レンズによりウエハに縮小転写する荷電粒
子線縮小転写装置が提案されている。
【0004】回路パターンを投影するためにはその回路
パターンが描かれた転写マスクが必要である。転写マス
クとして、図3(a)に示すように、貫通孔が存在せ
ず、メンブレン12上に散乱体パターン14が形成され
た散乱透過マスク11と、図3(b)に示すように、電
子線を散乱する程度の厚さを有するメンブレン22に貫
通孔パターン24が形成された散乱ステンシルマスク2
1が知られている。
【0005】これらは、感応基板に転写すべきパターン
をメンブレン12、22上にそれぞれ備えた多数の小領
域12a、22aがパターンが存在しない境界領域によ
り区分され、境界領域に対応する部分に支柱13、23
が設けられている。散乱ステンシルマスクでは、メンブ
レンは厚さ約2μm程度のシリコンメンブレンからな
り、メンブレンには電子線が透過する開口部(感応基板
に転写すべきパターンに相当)が設けられている。
【0006】即ち、一回の電子線によって露光される領
域は1mm角程度であるため、この1mm角の小領域
に、感応基板の1チップ(1チップの半導体)分の領域
に転写すべきパターンを分割した部分パターンをそれぞ
れ形成し、この小領域を多数敷き詰める構成をとってい
る。従って、荷電粒子線を用いたパターン転写方法は、
図4に示すように、各小領域12a、22aが荷電粒子
線にてステップ的に走査され、各小領域の開口部又は散
乱体の配置に応じたパターンが不図示の光学系で感応基
板17に縮小転写される方法であるので、転写マスクの
小領域12a毎のパターンを感応基板17上でつなぎ合
わせる方法である。
【0007】転写マスク用ブランクス及び転写マスクは
以下に示す工程により作製されている。図5(a)〜
(f)は、第一の従来のシリコン薄膜(シリコンメンブ
レン)を有する転写マスク用ブランクスの作製工程を示
した図である。(100)面方位を有するシリコン単結
晶基板を用意し、その基板の片面にボロンを拡散(熱拡
散法又はイオン注入法)してシリコン活性層51を形成
する。これはエッチング時にはエッチングストップ層と
しての役割を果たし、最終的には、シリコンメンブレン
となる。シリコン基板のうちシリコン活性層51以外の
部分は、支持シリコン部52という(図5a)。
【0008】次に、前記シリコン基板全面に低圧気相成
長法(LPCVD)により窒化珪素膜53を成膜し(図5
b)、さらにシリコン酸化膜又はレジスト54を形成
し、シリコン又はレジスト54及び窒化珪素膜53の一
部(支柱形成位置に対応する位置)を窓(開口)パター
ン形状55にエッチングすることによりドライエッチン
グ用マスク56を形成する(図5d)。
【0009】マスクの開口部55から支持シリコン部5
2をシリコン活性層51に向けて、シリコン活性層51
の約数十μm〜数μm手前までドライエッチング法(側
壁保護プラズマエッチング又は極低温反応性イオンエッ
チング)により、垂直にエッチングする。つまり、シリ
コンの上記ドライエッチング法においては、シリコン活
性層51に対してもエッチングが進行してしまうため、
シリコン活性層51の手前で停止する必要がある。ま
た、現実的にはドライエッチング量は、同一面内でバラ
ツキがあるので、このバラツキを考慮してエッチングを
早めに止める必要があるからである。
【0010】ドライエッチング用マスク56が形成され
たシリコン基板全体をKOH等のエッチング溶液に浸漬
し、残りの支持シリコン部52をエッチングする。シリ
コン活性層51に達すると、エッチングレートが極端に
落ちるので、そこでエッチングは停止する。最後に、窒
化珪素膜からなるウエットエッチング用マスク55を除
去すると、転写マスク用ブランクスが完成する(図5
f)。
【0011】転写マスク用ブランクスは、ボロンを拡散
したシリコン活性層からなるシリコンメンブレン51a
と、このメンブレンを支持する部材であるシリコン製の
支柱52aにより構成されている。転写マスク用ブラン
クスのメンブレン51上にレジストを塗布し、所定の微
細パターンを電子線描画装置などを用いて焼き付け、転
写し(図5h)、所定のパターンが転写されたレジスト
をマスク57としてメンブレンをエッチングし(図5
i)、ステンシル転写マスクを完成させる(図5j)。
【0012】図6は、第二の従来のシリコン薄膜(シリ
コンメンブレン)を有する転写マスク用ブランクスの作
製工程を示した図である。一般的な製造方法により製作
した支持シリコン基板、酸化シリコン層、シリコン層か
らなるSOI基板を用意し、シリコン層にボロンを拡散
(熱拡散法又はイオン注入法)して、シリコン活性層を
形成した、支持シリコン基板61、酸化シリコン層6
2、シリコン活性層(ボロン拡散)63からなるSOI基
板を作製する(図6a)。
【0013】基板裏面に酸化シリコン層64を成膜し
(図6b)、その酸化シリコン層の一部(支柱形成位置
に対応する位置)を窓(開口)パターン形状65にエッ
チングすることによりドライエッチング用マスク66を
形成する(図6c)。次に、支持シリコン基板61をド
ライエッチング用マスク66に形成された開口パターン
65に合わせてエッチングする(図6d)。
【0014】シリコンと酸化シリコンとのエッチング選
択比の違いにより、支持シリコン基板61のエッチング
は酸化シリコン層62まで行われ、酸化シリコン層62
及びシリコン活性層63がシリコン製の支柱61aによ
り支持され、支柱間に開口を有する構造体が形成され
る。次に、開口において露出した酸化シリコン層をフッ
化水素酸により除去するとシリコン活性層63がシリコ
ンメンブレン63aとなり、転写マスク用ブランクスが
完成する(図6e)。
【0015】転写マスク用ブランクスのシリコンメンブ
レンに所定のパターンを形成してステンシル転写マスク
を製作する工程は前述した通りである(参照図5h〜
j)。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第一の
従来の転写マスク用ブランクスの製作工程では、シリコ
ン活性層51の約数十μm〜数μm手前でドライエッチ
ングからウエットエッチングに切り換えられるので、ド
ライエッチングにより形成された垂直面からさらに(1
11)面方位に等方的にエッチングされ、結果的に上部
と下部で54.6゜の角度を有する支柱が形成され、最
大幅が300〜400μm程度になるので、所定のサイ
ズのウエハに、支柱の形状を垂直にした場合にできるメ
ンブレン領域に比べて、メンブレン領域が小さくなる。
【0017】また、第二の従来の転写マスク用ブランク
スの製作工程では、SOI基板のシリコン活性層の厚さの
バラツキがシリコンメンブレンの膜厚のバラツキにな
る。即ち、SOI基板は、酸化シリコン層を有するシリコ
ン単結晶基板とシリコン基板を直接接合法により接合
し、支持シリコン部を研磨加工により薄膜化してシリコ
ン層にすることにより作製されるので、このシリコン活
性層の厚さのバラツキは、SOI基板の製作時のシリコン
層の研磨精度で決まる。
【0018】例えば、メンブレン膜厚2μmの目標値に
対して±0.5μmの誤差が生じてしまう。そこで、本
発明は、パターン変形を引き起こす引っ張り応力の面内
の不均一が生じない膜厚が均一なメンブレンを有し、か
つ支柱幅が一定で小さい転写マスク用ブランクスを得る
ための転写マスク用ブランクスの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は第一に「シリコ
ン活性層と支持シリコン部からなる第一のシリコン基板
を用意する工程と、一方の面に可動イオンを含む接合層
が形成され、残りの面に窒化珪素膜が形成された第二の
シリコン基板を用意する工程と、前記シリコン活性層と
前記接合層を接合することにより前記第一のシリコン基
板と前記第二のシリコン基板とを接合する工程と、前記
支持シリコン部を除去する工程と、前記窒化珪素膜を除
去する工程と、前記第二のシリコン基板の裏面に所定の
パターンを有するドライエッチング用マスクを形成し、
前記第二のシリコン基板をドライエッチング法により垂
直のエッチングする工程と、前記接合層を除去する工程
と、を備えた転写マスク用ブランクスの製造方法(請求
項1)」を提供する。
【0020】また、本発明は第二に「シリコン活性層と
支持シリコン部からなるシリコン基板の前記シリコン活
性層上に可動イオンを含む接合層が形成された第一のシ
リコン基板を用意する工程と、全面に窒化珪素膜が形成
された第二のシリコン基板を用意する工程と、前記接合
層と前記窒化珪素膜を接合することにより前記第一のシ
リコン基板と前記第二のシリコン基板を接合する工程
と、前記支持シリコン部を除去する工程と、前記接合部
分以外の窒化珪素膜を除去する工程と、前記第二のシリ
コン基板の裏面に所定のパターンを有するドライエッチ
ング用マスクを形成し、前記第二のシリコン基板をドラ
イエッチング法により垂直のエッチングする工程と、前
記接合層及び前記接合部分の窒化珪素膜を除去する工程
と、を備えた転写マスク用ブランクスの製造方法(請求
項2)」を提供する。
【0021】また、本発明は第三に「 シリコン活性層
と支持シリコン部からなるシリコン基板の前記シリコン
活性層上に可動イオンを含む接合層が形成された第一の
シリコン基板を用意する工程と、一方の面を除いた他の
面にに窒化珪素膜が形成された第二のシリコン基板を用
意する工程と、前記窒化珪素膜が形成されていないシリ
コン面と前記接合層を接合することにより第一のシリコ
ン基板と第二のシリコン基板を接合する工程前記支持シ
リコン部を除去する工程と、前記窒化珪素膜を除去する
工程と、前記第二のシリコン基板の裏面に所定のパター
ンを有するドライエッチング用マスクを形成し、前記第
二のシリコン基板をドライエッチング法により垂直のエ
ッチングする工程と、前記接合層を除去する工程と、を
備えた転写マスク用ブランクスの製造方法(請求項
3)」を提供する。
【0022】
【発明の実施形態】以下、本発明にかかる実施形態の転
写マスク用ブランクスの製造方法を図面を参照しながら
説明する。図1は、第1の実施形態の転写マスク用ブラ
ンクスの製作工程を示した図である。
【0023】まず、(100)面方位を有するΦ12イ
ンチ、厚さ1mmのシリコン基板を用意し、その基板の
一方の面から熱拡散法又はイオンインプランテーション
法により約1×1020atoms/cm3のボロンを拡散し、厚
さ2μmのシリコン活性層11を形成する(第一の基
板)(図1a)。シリコン基板のうちシリコン活性層以
外の部分は、支持シリコン部12という。
【0024】シリコン活性層11の厚さは、±0.1μ
m以下の精度で制御することができるので、後述する工
程によりシリコンメンブレンにした場合、均一な膜を製
作することができる。また、(100)面方位を有する
Φ12インチ、厚さ1mmのシリコン基板13を用意
し、その基板全面に窒化珪素膜14を成膜した後、一方
の面の窒化珪素14膜をドライエッチング法により除去
し、可動性イオンを含む接合層(例えば、ホウ珪酸ガラ
スなど)15をスパッタリング法や真空蒸着法により形
成する(第二の基板)(図1b)。
【0025】次に、シリコン活性層11と接合層15を
接合することにより第一の基板と第二の基板を接合する
(図1c)。接合は陽極接合により行い、即ち2種の基
板を重ね合わせた状態で、300〜400℃程度に加熱
し、シリコン活性層11を有する基板(第一の基板)を
陽極にして両基板間に500〜1000V程度の電界を
印加して行う。
【0026】なお、この接合は大気中においても可能で
あるが、接合界面に空気が入り空気層が形成されること
を防止するために減圧下(例えば、10ー3〜10ー6Tor
r)で行うことが好ましい。このようにして接合した基
板をエッチング溶液(KOH水溶液、EDP水溶液等)
に浸漬して窒化珪素膜14が形成されていない支持シリ
コン部12を溶解する(図1d)。
【0027】なお、シリコン活性層11はこれらのエッ
チング溶液に対して極めて溶解しにくいので、厚さ2μ
mのシリコン活性層11を残してエッチングが自動的に
止まる。次に、窒化珪素膜14を熱燐酸溶液により除去
し、そのかわりに基板の裏面のシリコン酸化膜又レジス
ト膜を形成し、その一部を開口パターン形状16にエッ
チングすることにより、ドライエッチング用マスク17
を形成する(図1e)。
【0028】次に、シリコン基板13をドライエッチン
グ用マスクに形成された開口パターン16に合わせたエ
ッチングをする(図1f)。シリコンと接合層(ホウ珪
酸ガラス)とのエッチング選択比の差により、シリコン
基板のエッチングは接合層まで行われる。シリコン基板
の前記エッチングはシリコン基板とシリコン酸化膜(エ
ッチングマスク)及び接合層(ホウ珪酸ガラス)との選
択比が大きい方法なら特に限定されないが、側壁保護プ
ラズマエッチング又は極低温反応性イオンエッチングを
使用すると、異方性エッチングができるので好ましい。
【0029】即ち、異方性エッチングすると、メンブレ
ンと直交又は略直交する壁面を有する支柱が形成される
ので、パターン形成に関与しない境界領域が占める割合
を低減した(大型化を抑制した)転写マスク用ブランク
スを作製することができる。次に、接合層(ホウ珪酸ガ
ラス)15をフッ化水素酸溶液により除去すると、高濃
度のボロンが拡散された引っ張り応力を有するシリコン
メンブレン11aが現れ、転写マスク用ブランクスが完
成する(図1g)。
【0030】転写マスク用ブランクスのメンブレン11
a上にレジストを塗布し、所定の微細パターンを電子線
描画装置などを用いて焼き付け、転写し(図1h)、所
定のパターンが転写されたレジスト18をマスクとして
メンブレンをエッチングし(図1i)、ステンシル転写
マスクを完成させる(図1j)。図2は、第2の実施形
態の転写マスク用ブランクスの製作工程を示す図であ
る。
【0031】まず、(100)面方位を有するΦ12イ
ンチ、厚さ1mmのシリコン基板を用意し、その基板の
一方の面から熱拡散法又はイオンインプランテーション
法により約1×1020atoms/cm3のボロンを拡散し、厚
さ2μmのシリコン活性層21を形成する。シリコン基
板のうちシリコン活性層21以外の部分は、支持シリコ
ン部23という。さらにシリコン活性層21上に可動性
イオンを含む接合層(例えば、ホウ珪酸ガラスなど)2
2をスパッタリング法や真空蒸着法により成膜する(第
一の基板)(図2a)。
【0032】シリコン活性層の厚さは、±0.1μm以
下の精度で制御することができるので、後述する工程に
よりシリコンメンブレンにした場合、均一な膜を製作す
ることができる。また、(100)面方位を有するΦ1
2インチ、厚さ1mmのシリコン基板24を用意し、そ
の基板全面に窒化珪素膜25を成膜した(第二の基板)
(図2b)。
【0033】次に、窒化珪素膜25と接合層22を接合
することにより第一の基板と第二の基板を接合する(図
2c)。接合は陽極接合により行い、即ち2種の基板を
重ね合わせた状態で、300〜400℃程度に加熱し、
シリコン活性層11を有する基板(第一の基板)を陰極
にして両基板間に500〜1000V程度の電界を印加
して行う。
【0034】このようにして接合した基板をエッチング
溶液(KOH水溶液、EDP水溶液等)に浸漬して窒化
珪素膜25が形成されていない支持シリコン部23を溶
解する(図2d)。なお、シリコン活性層22はこれら
のエッチング溶液に対して極めて溶解しにくいので、厚
さ2μmのシリコン活性層22を残してエッチングが自
動的に止まる。
【0035】次に、窒化珪素膜25を熱燐酸溶液により
除去し(図2e)、そのかわりに基板の裏面のシリコン
酸化膜又レジスト膜を形成し、その一部を窓(開口)パ
ターン形状26にエッチングすることにより、ドライエ
ッチング用マスク27を形成する(図2f)。次に、シ
リコン基板24をドライエッチング用マスク27に形成
された開口パターン26に合わせたエッチングをする
(図2g)。
【0036】シリコンと窒化珪素膜とのエッチング選択
比の差により、シリコン基板24のエッチングは窒化珪
素膜25まで行われる。シリコン活性層の下部に存在す
る接合層21と窒化珪素膜22を熱燐酸水溶液とフッ化
水素酸溶液により除去すると、高濃度のボロンが拡散さ
れ、引っ張り応力を有するシリコンメンブレン21aが
現れ、転写マスク用ブランクスが完成する(図2h)。
【0037】転写マスク用ブランクスのシリコンメンブ
レンに所定のパターンを形成してステンシル転写マスク
を製作する工程は前述した通りである(参照図1h〜
j)。第2の実施形態の他の例として、図2bに示すよ
うにシリコン基板の全面に窒化珪素膜を形成する代わり
に、シリコン基板の一方の面を除いた他の面に窒化珪素
膜25を形成し、窒化珪素膜25が形成されていないシ
リコン面と、接合層22を接合することにより第一の基
板と第二の基板を接合する工程が挙げれる。
【0038】なお、他の工程は同じである。この場合、
最後の工程において窒化珪素膜を除去する工程が省略で
きるという利点がある。本実施形態では、シリコン活性
層としてシリコン基板の所定の範囲にボロンを拡散した
例を示したが、他の不純物を拡散する場合であってもよ
い。
【0039】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明にかかる転写
マスク用ブランクスの製造方法によれば、最終的にシリ
コンメンブレンとなるシリコン基板に形成されたシリコ
ン活性層が±0.1μmの精度で制御できるので、均一
なメンブレンを製作することができる。
【0040】また、支柱がドライエッチング法のみで製
作することができるので、垂直な支柱を製作することが
でき、メンブレン領域を多くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第一の実施形態の転写マスク用
ブランクスの製作工程を示す図である。
【図2】本発明にかかる第二の実施形態の転写マスク用
ブランクスの製作工程を示す図である。
【図3】(a)は一般的な散乱透過マスクの概略断面図
であり、(b)は一般的な散乱ステンシルマスクの概略
断面図である。
【図4】荷電粒子線を用いたパターン転写方法を示す概
略斜視図である。
【図5】第一の従来の転写マスク用ブランクスの製作工
程を示す図である。
【図6】第二の従来の転写マスク用ブランクスの製作工
程を示す図である。
【符号の説明】
11、21、51、63・・・シリコン活性層 12、23、52・・・支持シリコン部 13、24・・・シリコン基板 14、25、53・・・窒化珪素膜 15、22・・・接合層 16、26、55、65・・・窓又は開口 17、27、56、66・・・ドライエッチング用マス
ク 18、57・・・レジスト 54・・・シリコン酸化膜又はレジスト 61・・・支持シリコン基板 62、64・・・酸化シリコン層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン活性層と支持シリコン部からなる
    第一のシリコン基板を用意する工程と、 一方の面に可動イオンを含む接合層が形成され、残りの
    面に窒化珪素膜が形成された第二のシリコン基板を用意
    する工程と、 前記シリコン活性層と前記接合層を接合することにより
    前記第一のシリコン基板と前記第二のシリコン基板とを
    接合する工程と、 前記支持シリコン部を除去する工程と、 前記窒化珪素膜を除去する工程と、 前記第二のシリコン基板の裏面に所定のパターンを有す
    るドライエッチング用マスクを形成し、前記第二のシリ
    コン基板をドライエッチング法により垂直のエッチング
    する工程と、 前記接合層を除去する工程と、 を備えた転写マスク用ブランクスの製造方法。
  2. 【請求項2】シリコン活性層と支持シリコン部からなる
    シリコン基板の前記シリコン活性層上に可動イオンを含
    む接合層が形成された第一のシリコン基板を用意する工
    程と、 全面に窒化珪素膜が形成された第二のシリコン基板を用
    意する工程と、 前記接合層と前記窒化珪素膜を接合することにより前記
    第一のシリコン基板と前記第二のシリコン基板を接合す
    る工程と、 前記支持シリコン部を除去する工程と、 前記接合部分以外の窒化珪素膜を除去する工程と、 前記第二のシリコン基板の裏面に所定のパターンを有す
    るドライエッチング用マスクを形成し、前記第二のシリ
    コン基板をドライエッチング法により垂直のエッチング
    する工程と、 前記接合層及び前記接合部分の窒化珪素膜を除去する工
    程と、を備えた転写マスク用ブランクスの製造方法。
  3. 【請求項3】シリコン活性層と支持シリコン部からなる
    シリコン基板の前記シリコン活性層上に可動イオンを含
    む接合層が形成された第一のシリコン基板を用意する工
    程と、 一方の面を除いた他の面にに窒化珪素膜が形成された第
    二のシリコン基板を用意する工程と、 前記窒化珪素膜が形成されていないシリコン面と前記接
    合層を接合することにより第一のシリコン基板と第二の
    シリコン基板を接合する工程前記支持シリコン部を除去
    する工程と、 前記窒化珪素膜を除去する工程と、 前記第二のシリコン基板の裏面に所定のパターンを有す
    るドライエッチング用マスクを形成し、前記第二のシリ
    コン基板をドライエッチング法により垂直のエッチング
    する工程と、 前記接合層を除去する工程と、を備えた転写マスク用ブ
    ランクスの製造方法。
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