JP2000240916A - 焼却炉の二次燃焼室 - Google Patents

焼却炉の二次燃焼室

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JP2000240916A
JP2000240916A JP11042139A JP4213999A JP2000240916A JP 2000240916 A JP2000240916 A JP 2000240916A JP 11042139 A JP11042139 A JP 11042139A JP 4213999 A JP4213999 A JP 4213999A JP 2000240916 A JP2000240916 A JP 2000240916A
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secondary combustion
incinerator
heat
burner
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Tatsuo Goto
達男 後藤
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SHINSEI DENTAL LABORATORY KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 完全燃焼させることが可能であり、安定燃焼
の可能な焼却炉を提供する。 【解決手段】 二次燃焼室21は、廃棄物たるゴミDを燃
焼させる一次燃焼室1の煙口7に連通している。該二次
燃焼室21が前記一次燃焼室1の煙口7の接続口22を有す
る外殻部24と前記二次燃焼室21の排出口23から延在する
耐熱性セラミックにより形成された管路たる管材25とか
らなる。該管路25の先端に二次燃焼用バーナ26を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ、産業廃
棄物に含まれる可燃物を焼却処理するための焼却炉の二
次燃焼室に関し、特に完全燃焼させることの可能な焼却
炉の二次燃焼室に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、焼却炉における
廃棄物の焼却処理においては、木、紙、プラスチック等
の可燃性の高いもののみであれば廃棄物自身の燃焼によ
り焼却が進行するが、可燃性の低いゴミも含まれるのが
通常であるため、廃棄物自身のみの燃焼によっては焼却
が進行しない。そこで、重油、ガス等による燃焼装置
(バーナ)を併用して焼却が行われている。一般的には
焼却炉内に投入された廃棄物を焼却炉側面に配設した重
油などによるバーナによって着火あるいは継続的に焼却
するという方法が採られている。このような焼却炉で
は、未燃排ガスが残存すると有毒物が生成しやすく、特
に塩素系ガスの存在下では低温でのガスの反応によりダ
イオキシンを生じるおそれがあった。そこで、有害物を
多量に含む未燃排ガスを減少させることを目的として、
廃棄物を直接燃焼させる一次燃焼室と、この一次燃焼室
で生じた排ガス中に含まれる未燃排ガスを二次燃焼用の
バーナーから放射した火炎で再燃焼させる二次燃焼室と
で構成されるものが用いられるようになってきている。
【0003】しかしながら、この一次燃焼室と二次燃焼
室とを有する焼却炉では、二次燃焼室の煙口に連結する
入口と排出口とは、二次燃焼室内のガスの滞留時間を長
くして未燃排ガスを完全燃焼させるために直線的に設け
られていないのが普通であるが、このため一次燃焼室か
ら流入する未燃排ガスの偏流が大きく、二次燃焼室内に
おける排出ガスの温度分布も偏在するため、二次燃焼用
のバーナー付近では未燃排ガスが燃焼するものの場所に
よっては燃焼しないという問題点があった。この対策と
して二次燃焼用バーナーの火力を大きくしてやることが
考えられるが、それでも未燃排ガスの完全燃焼がなされ
ないばかりか、焼却に要するエネルギーばかりが増大し
実用的でないという問題点がある。
【0004】もし、一次燃焼室の構造にかかわらず、二
次燃焼室に構造により一次燃焼室からの未燃排ガスを燃
焼させることができれば、既存の施設の完全燃焼化を促
進できて望ましい。
【0005】本発明はかかる課題に鑑みてなされたもの
であり、完全燃焼させることが可能であり、安定燃焼の
可能な焼却炉を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
焼却炉の二次燃焼室は、廃棄物を燃焼させる一次燃焼室
とこの一次燃焼室の煙口に連通する二次燃焼室とを有す
る焼却炉の二次燃焼室であって、該二次燃焼室が前記一
次燃焼室の煙口からの接続口を有する外殻部と前記二次
燃焼室の排出口から延在する耐熱性セラミックにより形
成された管路とからなる二重構造を有し、該管路の先端
側に二次燃焼用のバーナを設けたものである。このた
め、二次燃焼室内に流入した未燃排ガスは管路内を通っ
て排出されることになるが、この管路の先端側に二次燃
焼用バーナが設けられているため、未燃排ガスを二次燃
焼用バーナの火力を大きくしなくとも効率よく完全燃焼
させることができる。また、この管路は、耐熱性セラミ
ックにより形成されているので、熱を蓄積して管路全域
で熱を放出するため、二次燃焼室内の温度が高温でかつ
温度差を小さく保つことができるため、この点において
も未燃排ガスの燃焼率の向上効果を奏する。さらに排出
路である管路内の温度がさらに高温となるので、万一二
次燃焼用バーナで未燃排ガスが通過したとしても管路内
での燃焼も期待できる。
【0007】また、請求項2記載の焼却炉の二次燃焼室
は、前記請求項1において、前記外殻部の接続口と二次
燃焼室の排出口との開口方向が直交して設けられている
ものである。このため、一次燃焼室から流入した未燃排
ガスは二次燃焼室内に滞留し、前述した耐熱性セラミッ
ク製の管路の放熱によりある程度の温度に加熱された
後、燃焼されるのでその燃焼効率が一層向上したものと
なっている。
【0008】
【発明の実施形態】以下、本発明の焼却炉の二次燃焼室
の第1実施例について図1乃至図3を参照して詳細に説
明する。
【0009】図1は、本実施例の二次燃焼室を装着した
焼却炉を示す縦断面図であり、同図において一次燃焼室
1は、円筒状の側壁部2と底部3と頂部4とからなり、
側壁部2は外壁部2Aと耐熱レンガなどからなる内壁部
2Bとからなる中空二重構造となっており、その中空壁
5内には断熱用の空気供給空間Sとなっている。この焼
却炉本体1の側壁部2には都市ごみや産業廃棄物などの
可燃物たるごみDの投入口6が形成されたおり、また頂
部4には煙口7が形成されている。8は、側壁部2にご
み投入口6より下側に設置された火格子であり、この火
格子8は、本実施例においては耐熱性セラミック製とな
っていて、この火格子8の上側には、重油などによる一
次燃焼用バーナ9が設けられている。また、火格子8の
下側は次第に縮径して底部には開閉可能な灰口10が形成
されている。さらに、一次燃焼用バーナ9の上下には、
間歇式のエアノズル11,11Aがそれぞれ側壁部2の外周
に沿って複数設けられている。
【0010】このような一次燃焼室1の煙口7に連通し
て二次燃焼室21が配設されている。この二次燃焼室21
は、図1乃至図3に示すように下面側に煙口7の接続口
22と一側に排出口23が形成された鋼製で内側面に耐熱性
セラミックのコーティングを施された外殻部24に、この
排出口23に耐熱性セラミックにより形成された管路たる
耐熱性セラミック製の管材25を取り付けた二重構造を有
する。前記接続口22と排出口23との開口方向はほぼ直交
しており、両者が離間して設けられていて、この排出口
23に管材25を取り付けることにより、排出ガスGの経路
は実際よりも長くなり、しかもその方向が変化するため
滞留しやすくなっており、管材25の内外がそれぞれ排出
部21Aと滞留部21Bとなっている。
【0011】この管材25を構成する耐熱性セラミックと
しては、シリカ、アルミナ、ジルコニアなどの酸化物系
セラミックや、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素など
の非酸化物系セラミックを用いることができる。この管
材25は、排出口23から鋼製の外殻部24の深部にまで延在
しており、この管材25の内側は図3に示すように格子状
あるいはハニカム状のセラミックフィルタ25Aとなって
おり、このセラミックフィルタ25Aは前述した耐熱性セ
ラミックにより形成、あるいは担持させてなる。なお、
管材25の内側は中空であってもよく、あるいは粒径が大
きく圧損失が少ないセラミック塊などを充填してセラミ
ックフィルタとしてもよい。さらにはこのセラミックフ
ィルタ25Aに酸化チタン、酸化バナジウムなどの脱硝、
脱硫、芳香族化合物の分解触媒などとして機能する触媒
を担持させてもよい。上述したような管材25の先端部に
は二次燃焼用バーナ26が設けられている。27は管材25を
固定するためのスペーサ部材である。なお、この二次燃
焼室21の排出口23は、排ガス流通管(図示せず)に連通
していて、この排ガス流通管には熱交換器や、煤塵,塩
素系ガスなどの除去フィルターが設けられている。
【0012】前記構成につきその作用について説明す
る。まず、火格子8上にごみDを投入したらバーナ9を
着火してゴミDの燃焼を開始する。この時、エアノズル
11,11Aから間歇的にエアを供給することにより、一次
燃焼室1内における燃焼効率を向上することができる。
この時ゴミDは、バーナ9付近を最高温度として上側に
向かうに従って徐々に低温で燃焼することになる。この
傾向はゴミ投入口6から新たなゴミDを補充することに
より一層顕著なものとなる。このため、ゴミDは上層部
及びエアの供給が不足する中心部において不完全燃焼と
なるため一次燃焼室1内で未燃排ガスgを含む排ガスG
が発生する。この排ガスGは燃焼時の上昇気流により煙
口7から二次燃焼室21内に流入する。
【0013】そして、二次燃焼室21内に流入した排ガス
Gは、まず外側に形成された滞留部21Bを十分な時間滞
留し二次燃焼用バーナ26で二次燃焼された後、先端25A
から管材25内を流通して排出口23から排出される。この
際前述したような構成の二次燃焼室21によれば、排ガス
Gは二次燃焼用バーナ26の前を通過して排出口23から排
出されざるをえないため管材25の火力を大きくしなくと
も未燃排ガスgを完全に燃焼させることができる。しか
も、管材25は耐熱性セラミック材料からなるので蓄熱性
及び放熱性を有する。そして、この管材25の先端側には
二次燃焼用バーナ26が設けられているので、バーナ26の
火炎により管材25が高温に加熱される一方でそれ自身全
体から熱を放出するので二次燃焼室21内が高温に保たれ
る。特に排出部21A内の温度が高温になることから、滞
留部21Bが約650℃で排出部21Aが約850℃となる
ようには二次燃焼用バーナ26の火力を設定することによ
り未燃ガスgの燃焼効率を一層向上させることができる
とともに管材25内の排出部21Aでの未燃ガスgの燃焼効
果も期待できる。上述したような管材25の蓄熱性及び放
熱性の効果は、本実施例においては、管材25内にセラミ
ックフィルタ25Aを設けることにより一層顕著なものと
なっている。これらにより、管材25内に温度セーなどを
設けることにより、管材25内の燃焼条件に応じて二次燃
焼用バーナ26の燃料/空気比を調整することにより管材
25内に流通する未燃ガスgの流通量及び管材25内の温度
を調整し、管材25内の燃焼条件の燃焼条件を常に適切な
状態に保持して二次燃焼用バーナ26の火力を無駄なく調
節することができ、エネルギー効率を良好なものとする
ことができる。 そして、これらの排ガスGは、排出口
23から排出された後、ボイラー装置などの熱交換器やバ
グフィルターなどの煤塵除去装置を経て外部環境に放出
されるが、本実施例の二次燃焼室21によれば、排ガスG
の完全燃焼が達成されるので、バグフィルターなどに付
着する不純物が減少するためその耐用期間が長期化する
という効果も奏する。
【0014】以上詳述したとおり、本実施例の二次燃焼
室21は、廃棄物たるゴミDを燃焼させるの煙口7に連通
しており、該二次燃焼室21が前記一次燃焼室1の煙口7
の接続口22を有する外殻部24と前記二次燃焼室21の排出
口23から延在する耐熱性セラミックにより形成された管
路たる管材25とからなる二重構造を有し、該管路25の先
端に二次燃焼用バーナ26を設けているので、二次燃焼室
21内に流入した未燃排ガスgは管材25内を通って排出さ
れることになるが、この管材25の先端に二次燃焼用バー
ナ26が設けられているため、未燃排ガスgを二次燃焼用
バーナ26の火力を大きくしなくとも効率よく完全燃焼さ
せることができる。また、この管材25は、耐熱性セラミ
ックにより形成されているので、熱を蓄積して二次燃焼
室21内に放出するため、二次燃焼室21内の温度が高温で
かつ温度差を小さく保つことができるので、この点にお
いても未燃排ガスgの燃焼率の向上効果を奏する。特に
本実施例においては、前記外殻部24の接続口22と二次燃
焼室21の排出口23との開口方向が直交して設けられてい
るので、一次燃焼室1から流入した未燃排ガスgは二次
燃焼室21内の滞留部21Bに滞留し、前述した耐熱性セラ
ミック製の管材25の放熱によりある程度の温度に加熱さ
れた後、燃焼されるのでその燃焼効率が一層向上したも
のとなっている。
【0015】次に本発明の第2実施例について図4を参
照して説明する。図4においては一次燃焼室が異なる以
外、二次燃焼室の基本的構成は前述した第1実施例と同
じであるので、二次燃焼室の同一の構成には同一の符合
を付し、その詳細な説明は省略する。図4は本発明者が
先に出願した誘引式の焼却炉を示す断面図であり、同図
において一次燃焼室たる焼却炉本体31は、円筒状の側壁
部32と底部33と頂部34とからなり、側壁部32は外壁部32
Aと耐熱レンガなどからなる内壁部32Bとからなる中空
二重構造となっており、その中空壁35内には断熱用の空
気供給空間Sとなっている。この焼却炉本体31の側壁部
32の上側には都市ごみや産業廃棄物などの可燃物たるご
みDの投入口36が形成されており、このごみDの投入口
36は空気取入孔37を兼用している。38は、側壁部32にご
み投入口36の下側に設置された火格子であり、この火格
子38は本実施例においては耐熱性セラミック製となって
おり、この火格子38の上側には、第1のバーナ39が設け
られている。また、火格子38の下側には燃焼室40が形成
されていて、この燃焼室40には第2のバーナ41が設けら
れており、さらに前記火格子38よりも目の細かい第2の
火格子38Aが設けられている。そして、この燃焼室40は
次第に縮径して底部には開閉可能な灰口42が形成されて
いる。さらに、この燃焼室40の側面側には誘エア誘引孔
43が形成されており、このエア誘引孔43は図示しない誘
引ファンなどの誘引装置に連通しており、焼却炉本体31
内の空気を誘引できるようになっている。さらに、第1
のバーナ39の上下には、前記焼却炉本体31の周囲に沿っ
て複数個(例えば6個)づつ2段に間歇式の第1のエア
ノズル44,44Aが設けられている。なお、図中、45は第
2のエアノズルであり、46はセラミック製の炎受けであ
る。そして、エア誘引孔43に連通して二次燃焼室21の接
続口22が設けられている。
【0016】上述したような焼却炉本体31において、火
格子38(38A)は非常に高温になる上に廃棄物の荷重が
かかるため損壊し易い。そこで、本実施例においては、
この火格子38として耐熱性セラミック材料又は耐熱性コ
ンクリート材料製のものを使用する。前記耐熱性セラミ
ック材料としては、シリカ、アルミナ、ジルコニアなど
の酸化物系セラミックや、ムライト、窒化ケイ素、炭化
ケイ素などの非酸化物系セラミックなどを用いることが
できる。
【0017】前記構成につきその作用について説明す
る。まず、火格子38上にごみDを投入したら、エア誘引
孔43からエアの吸引を開始するとともに第1のバーナ39
を着火してゴミDの燃焼を開始する。この時、第1のエ
アノズル44,44Aから間歇的にエアを供給することによ
り、燃焼室40内における燃焼効率、特に火格子38上での
燃焼をさらに効果的に行わせることができる。そして、
エア誘引孔43からのエアの吸引量が前述した第1のエア
ノズル44,44Aからのエアの吐出量よりも大きければ、
空気取入孔37(ごみ投入口36)から外部空気Aが吸気さ
れるため、焼却炉本体31内では上から下側に向けてエア
が流通することになり、この結果、炎Fは火格子38の下
側の燃焼室40に向かって延びることになる。そして、そ
の後はエア誘引孔43からの吸引を炎Fの熱による上昇気
流よりも強力に制御することによりこの下方へ向けての
燃焼を持続させることができる。また、燃焼室40に設け
られた第2のバーナ41に着火することにより未燃焼ガス
gを燃焼することができる。これによりゴミDの下端面
においては800 〜1000℃で燃焼が行われることになる。
特に本実施例においては、火格子38が耐熱性セラミック
製であるので、かかる熱履歴に対しても充分耐えること
ができる。また、ゴミDは、火格子38との接触面を頂点
として上側に向かうに従って徐々に低温で燃焼すること
になる。この傾向はゴミ投入口36からゴミDを補充する
ことにより一層顕著なものとなるが、最も高温での燃焼
帯となる火格子38付近から下方に向って炎(熱)が放出
されることになるので、エア誘引孔43からの吸引力に応
じてほぼ一定の条件で安定的に燃焼を継続することがで
きる。また、ゴミDの上層部では不完全燃焼となるため
未燃ガスgが多量に生じるが、前述したように上から下
側に向けてのエアが流通しているので、この未燃ガスg
も下方に向かって流れることになる。したがって、未燃
ガスgは、800 〜1000℃の高温の燃焼帯を通過せざるを
えないため完全に燃焼する。さらに、火格子38での燃焼
により生じた燃えカスである灰は、火格子38から落下す
るとこれより目の細かい下段の火格子38A上に一旦載置
され、燃焼室40内でより完全に燃焼することになる。こ
の際、必要に応じて第2のエアノズル45からエアを噴出
して燃焼室40内での燃焼効率の向上を図ってもよい。そ
して、これらの燃焼排ガスGは、煙口としてのエア誘引
孔43から排出されて、二次燃焼室21内に流入する。
【0018】そして、二次燃焼室21内に流入した排ガス
Gは、まず外側に形成された滞留部21Bを十分な時間滞
留し二次燃焼用バーナ26で二次燃焼された後、先端25A
から管材25内を流通して排出口23から排出される。この
ような構成の二次燃焼室21によれば、排ガスGは二次燃
焼用バーナ26の前を通過して排出口23から排出されざる
をえないため二次燃焼用バーナ26の火力を大きくしなく
と未燃排ガスgを完全に燃焼させることができる。しか
も、管材25は耐熱性セラミック材料からなるので蓄熱性
及び放熱性し、その先端側には二次燃焼用バーナ26が設
けられているので、バーナ26の火炎により管材25が高温
に加熱される一方でそれ自身全体から熱を放出するため
二次燃焼室21内が高温に保たれる。特に滞留部21Bが約
650℃で排出部21Aが約850℃となるようには二次
燃焼用バーナ26の火力を設定することにより、未燃ガス
gの燃焼効率を一層向上させることができるとともに管
材25内の排出部21Aでの未燃ガスgの燃焼効果も期待で
きる。そして、これらの排ガスGは、排出口23から排出
された後、ボイラー装置などの熱交換器やバグフィルタ
ーなどの煤塵除去装置を経て外部環境に放出されるが、
本実施例の二次燃焼室21によれば、排ガスGの完全燃焼
が達成されるので、バグフィルターなどに付着する不純
物が減少するためその耐用期間が長期化するという効果
も奏する。
【0019】このように本発明の二次燃焼室は焼却炉の
種類を問わず適用可能であり、既存の焼却炉においては
二次燃焼室のみを取り替えるか、あるいは新たに付設す
ることが可能であり、その汎用性にも優れている。
【0020】以上本発明について前記実施例に基き説明
してきたが、本発明は前記実施例に限られるものではな
く、種々の変形実施が可能である。例えば、本発明の方
法を適用できる焼却炉としては、制限はなく、小型の焼
却炉からストーカー炉まで幅広い炉に適用可能である
が、特に小型の焼却炉に有効である。
【0021】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の焼却炉の二次燃
焼室は、廃棄物を燃焼させる一次燃焼室とこの一次燃焼
室の煙口に連通する二次燃焼室とを有する焼却炉の二次
燃焼室であって、該二次燃焼室が前記一次燃焼室の煙口
からの接続口を有する外殻部と前記二次燃焼室の排出口
から延在する耐熱性セラミックにより形成された管路と
からなる二重構造を有し、該管路の先端側に二次燃焼用
のバーナを設けたものであるので、二次燃焼室内に流入
した未燃排ガスは管路内を通って排出されることにな
り、この管路の先端側に二次燃焼用バーナが設けられて
いるため、未燃排ガスを二次燃焼用バーナの火力を大き
くしなくとも効率よく完全燃焼させることができる。ま
た、この管路は、耐熱性セラミックにより形成されてい
るので、熱を蓄積して二次燃焼室内に放出するため、二
次燃焼室内の温度が高温でかつ温度差を小さく保つこと
ができるため、この点においても未燃排ガスの燃焼率の
向上効果を奏する。特に管路内にセラミックをフィルタ
として配することにより、熱を蓄積して二次燃焼室内に
放出する効果をさらに高めることができる。
【0022】また、請求項2記載の焼却炉の二次燃焼室
は、前記請求項1において、前記外殻部の接続口と二次
燃焼室の排出口との開口方向が直交して設けられている
ものであるので、一次燃焼室から流入した未燃排ガスは
二次燃焼室内に滞留し、前述した耐熱性セラミック製の
管路の放熱によりある程度の温度に加熱された後、燃焼
されるのでその燃焼効率が一層向上したものとなってい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による二次燃焼室を備えた
焼却炉を示す縦断面図である。
【図2】二次燃焼室を示す縦断面図である。
【図3】二次燃焼室を示す側面側の縦断面図である。
【図4】本発明の第2実施例による二次燃焼室を備えた
焼却炉を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 一次燃焼室 7 煙口 21 二次燃焼室 22 接続口 23 排出口 24 外殻部 25 管材(管路) 26 二次燃焼用バーナ 43 エア誘引孔(煙口)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を燃焼させる一次燃焼室とこの一
    次燃焼室の煙口に連通する二次燃焼室とを有する焼却炉
    の二次燃焼室であって、該二次燃焼室が前記一次燃焼室
    の煙口からの接続口を有する外殻部と前記二次燃焼室の
    排出口から延在する耐熱性セラミックにより形成された
    管路とからなる二重構造を有し、該管路の先端側に二次
    燃焼用のバーナを設けたことを特徴とする焼却炉の二次
    燃焼室。
  2. 【請求項2】 前記外殻部の接続口と二次燃焼室の排出
    口との開口方向がほぼ直交して設けられていることを特
    徴とする請求項1記載の焼却炉の二次燃焼室。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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