JP2000199614A - 誘引式焼却炉 - Google Patents
誘引式焼却炉Info
- Publication number
- JP2000199614A JP2000199614A JP10374313A JP37431398A JP2000199614A JP 2000199614 A JP2000199614 A JP 2000199614A JP 10374313 A JP10374313 A JP 10374313A JP 37431398 A JP37431398 A JP 37431398A JP 2000199614 A JP2000199614 A JP 2000199614A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- grate
- air
- combustion
- incinerator
- heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Incineration Of Waste (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 小型化しても完全燃焼させることの可能な焼
却炉を提供する。 【解決手段】 焼却炉本体1の上部に可燃物投入口たる
ごみ投入口6を有するとともに下端部に灰口12を有し、
前記ごみ投入口6と灰口12との間に可燃物たるごみを載
置する火格子8を設ける。前記火格子8より下側にエア
誘引孔13を形成するとともに上方に空気取り入れ口たる
空気取入孔7を形成する。
却炉を提供する。 【解決手段】 焼却炉本体1の上部に可燃物投入口たる
ごみ投入口6を有するとともに下端部に灰口12を有し、
前記ごみ投入口6と灰口12との間に可燃物たるごみを載
置する火格子8を設ける。前記火格子8より下側にエア
誘引孔13を形成するとともに上方に空気取り入れ口たる
空気取入孔7を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ、産業廃
棄物に含まれる可燃物を焼却処理するための焼却炉に関
し、特に小型化しても完全燃焼させることの可能な焼却
炉に関する。
棄物に含まれる可燃物を焼却処理するための焼却炉に関
し、特に小型化しても完全燃焼させることの可能な焼却
炉に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、都市ごみや産業
廃棄物を処理するために各種の焼却炉が使用されている
が、有害物質の外部環境への拡散防止を目的として、未
燃ガスを完全燃焼させて削減するために2次燃焼室を設
けたものが主流となってきている。例えば、代表的な焼
却炉である流動床式の焼却炉は、炉床部に熱砂などの流
動層を形成し、焼却炉に投入された可燃物たるごみを流
動層上に分散させ、流動層の下方から1次押込送風機に
より空気を供給して可燃物側に設けられた1次燃焼バー
ナによりごみを燃焼させる。この結果、可燃物はバーナ
ー付近の下側で最も高温で燃焼し、上層部に向かうにし
たがって低温となる。この傾向は、新たな可燃物を投入
してやると一層顕著となる。このため、流動層上での1
次燃焼に伴い発生したガス中には未燃ガスが含まれるこ
とになるので、流動層の上部空間や隣接する別空間を2
次燃焼室として、ここに設けられた2次押込送風機及び
2次燃焼バーナにより2次燃焼を行った後、焼却炉の頂
部に形成された煙口から前述した1次押込送風機及び2
次押込送風機による空気量に応じて吸引して排ガスの流
れをスムーズにすることにより排出している。しかしな
がら、このような焼却炉においては、2次燃焼室内での
ガスの流速は非常にゆっくりとしたものであるので2次
押込送風機による空気と未燃ガスとの混合が充分に行わ
れずに、またその温度分布も不均一であるので、未燃ガ
スを完全に燃焼させることができないという問題点があ
った。
廃棄物を処理するために各種の焼却炉が使用されている
が、有害物質の外部環境への拡散防止を目的として、未
燃ガスを完全燃焼させて削減するために2次燃焼室を設
けたものが主流となってきている。例えば、代表的な焼
却炉である流動床式の焼却炉は、炉床部に熱砂などの流
動層を形成し、焼却炉に投入された可燃物たるごみを流
動層上に分散させ、流動層の下方から1次押込送風機に
より空気を供給して可燃物側に設けられた1次燃焼バー
ナによりごみを燃焼させる。この結果、可燃物はバーナ
ー付近の下側で最も高温で燃焼し、上層部に向かうにし
たがって低温となる。この傾向は、新たな可燃物を投入
してやると一層顕著となる。このため、流動層上での1
次燃焼に伴い発生したガス中には未燃ガスが含まれるこ
とになるので、流動層の上部空間や隣接する別空間を2
次燃焼室として、ここに設けられた2次押込送風機及び
2次燃焼バーナにより2次燃焼を行った後、焼却炉の頂
部に形成された煙口から前述した1次押込送風機及び2
次押込送風機による空気量に応じて吸引して排ガスの流
れをスムーズにすることにより排出している。しかしな
がら、このような焼却炉においては、2次燃焼室内での
ガスの流速は非常にゆっくりとしたものであるので2次
押込送風機による空気と未燃ガスとの混合が充分に行わ
れずに、またその温度分布も不均一であるので、未燃ガ
スを完全に燃焼させることができないという問題点があ
った。
【0003】また、従来の焼却炉では、可燃物はバーナ
ー付近の下側で最も高温で燃焼することになるが、ここ
に上側から新たに可燃物たるごみを投入すると、燃焼温
度の急激な低下を招き、これが有害物質の生成を招く一
因となっていた。そこで、スクリュー式のフィーダーや
押出式の供給装置によりごみを一定量ずつ供給したりし
ているが、このようなごみの定量供給装置は、大型の焼
却炉には好適であるが、小型の焼却炉では設備にかかる
負担が増すだけでなく、かかる装置を設けても焼却炉自
体が小型であるのでごみ補給時の温度の降下を十分に抑
制することができないという問題点があった。さらに、
従来の焼却炉ではごみの燃焼状態を制御して安定燃焼さ
せるのが困難であった。
ー付近の下側で最も高温で燃焼することになるが、ここ
に上側から新たに可燃物たるごみを投入すると、燃焼温
度の急激な低下を招き、これが有害物質の生成を招く一
因となっていた。そこで、スクリュー式のフィーダーや
押出式の供給装置によりごみを一定量ずつ供給したりし
ているが、このようなごみの定量供給装置は、大型の焼
却炉には好適であるが、小型の焼却炉では設備にかかる
負担が増すだけでなく、かかる装置を設けても焼却炉自
体が小型であるのでごみ補給時の温度の降下を十分に抑
制することができないという問題点があった。さらに、
従来の焼却炉ではごみの燃焼状態を制御して安定燃焼さ
せるのが困難であった。
【0004】本発明はかかる課題に鑑みてなされたもの
であり、小型化しても完全燃焼させることが可能であ
り、安定燃焼の可能な焼却炉を提供することを目的とす
る。
であり、小型化しても完全燃焼させることが可能であ
り、安定燃焼の可能な焼却炉を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
誘引式焼却炉は、焼却炉本体の上部に可燃物投入口を有
するとともに下端部に灰口を有し、前記可燃物投入口と
灰口との間に可燃物を載置する火格子を設け、前記火格
子より下側にエア誘引孔を形成するとともに上方に空気
取り入れ口を形成したものである。このような構成を採
用することにより、焼却時には火格子より下側のエア誘
引孔からエアを吸引すると、焼却炉内の減圧分だけ空気
取り入れ口から空気が導入されるため、焼却炉の上側か
ら下側へ向けて気流が生じる。このため、可燃物の下
側、すなわち火格子に接した部分から火格子の下側向け
て炎が生じ、この部分が最も高温の燃焼帯となる。そし
て、可燃物の上側の部分は不完全燃焼となり、未燃ガス
が生じるが、この未燃ガスは上側から下側へ向けて気流
に沿って可燃物の層内を通過し、高温の燃焼帯及び火格
子の下方に生じる炎帯を通過するので、この間に完全燃
焼することになる。また、高温帯の炎(熱)は主に火格
子側(下方)に向けて流れるので、ごみをさらに堆積し
ても燃焼温度が低下することがなく、安定燃焼が可能と
なっている。さらに、エア誘引孔からの吸引量の調整に
より燃焼状態の調整も可能となる。
誘引式焼却炉は、焼却炉本体の上部に可燃物投入口を有
するとともに下端部に灰口を有し、前記可燃物投入口と
灰口との間に可燃物を載置する火格子を設け、前記火格
子より下側にエア誘引孔を形成するとともに上方に空気
取り入れ口を形成したものである。このような構成を採
用することにより、焼却時には火格子より下側のエア誘
引孔からエアを吸引すると、焼却炉内の減圧分だけ空気
取り入れ口から空気が導入されるため、焼却炉の上側か
ら下側へ向けて気流が生じる。このため、可燃物の下
側、すなわち火格子に接した部分から火格子の下側向け
て炎が生じ、この部分が最も高温の燃焼帯となる。そし
て、可燃物の上側の部分は不完全燃焼となり、未燃ガス
が生じるが、この未燃ガスは上側から下側へ向けて気流
に沿って可燃物の層内を通過し、高温の燃焼帯及び火格
子の下方に生じる炎帯を通過するので、この間に完全燃
焼することになる。また、高温帯の炎(熱)は主に火格
子側(下方)に向けて流れるので、ごみをさらに堆積し
ても燃焼温度が低下することがなく、安定燃焼が可能と
なっている。さらに、エア誘引孔からの吸引量の調整に
より燃焼状態の調整も可能となる。
【0006】また、請求項2記載の誘引式焼却炉は、前
記請求項1において、前記火格子の上側に1次バーナー
を有するとともに、該火格子の下側に2次バーナーを備
えるものである。このため、可燃物の燃焼及び未燃ガス
の燃焼を効率よく行うことができる。
記請求項1において、前記火格子の上側に1次バーナー
を有するとともに、該火格子の下側に2次バーナーを備
えるものである。このため、可燃物の燃焼及び未燃ガス
の燃焼を効率よく行うことができる。
【0007】請求項3記載の誘引式焼却炉は、前記請求
項1又は2において、前記火格子の上側に複数のエアノ
ズルを段階的に設けたものである。このため、可燃物の
燃焼及び未燃ガスの燃焼を一層効率よく行うことができ
る。
項1又は2において、前記火格子の上側に複数のエアノ
ズルを段階的に設けたものである。このため、可燃物の
燃焼及び未燃ガスの燃焼を一層効率よく行うことができ
る。
【0008】請求項4記載の誘引式焼却炉は、前記請求
項1乃至3のいずれか1項において、前記エア誘引孔が
煙口となるものである。このため、焼却炉の簡略化を図
ることができる。
項1乃至3のいずれか1項において、前記エア誘引孔が
煙口となるものである。このため、焼却炉の簡略化を図
ることができる。
【0009】さらに、請求項5記載の誘引式焼却炉は、
前記請求項1乃至4のいずれか1項において、前記火格
子が耐熱性セラミック材料又は耐熱性コンクリート材料
からなるものである。このため、請求項1乃至4に記載
の焼却炉においては、火格子の箇所が最も高温、具体的
には800 〜1000℃となるため、通常の鋳鉄などからなる
火格子では、熱履歴により脆化し、その機械的強度が充
分でなくなるが、この火格子を耐熱性セラミック材料又
は耐熱性コンクリート材料製とすることにより、800 〜
1000℃の高温に耐え得るものとすることができる。
前記請求項1乃至4のいずれか1項において、前記火格
子が耐熱性セラミック材料又は耐熱性コンクリート材料
からなるものである。このため、請求項1乃至4に記載
の焼却炉においては、火格子の箇所が最も高温、具体的
には800 〜1000℃となるため、通常の鋳鉄などからなる
火格子では、熱履歴により脆化し、その機械的強度が充
分でなくなるが、この火格子を耐熱性セラミック材料又
は耐熱性コンクリート材料製とすることにより、800 〜
1000℃の高温に耐え得るものとすることができる。
【0010】
【発明の実施形態】以下、本発明の誘引式焼却炉の一実
施例について図1及び図2を参照して詳細に説明する。
施例について図1及び図2を参照して詳細に説明する。
【0011】図1は誘引式焼却炉を示す断面図であり、
同図において焼却炉本体1は、円筒状の側壁部2と底部
3と頂部4とからなり、側壁部2は外壁部2Aと耐熱レ
ンガなどからなる内壁部2Bとからなる中空二重構造と
なっており、その中空壁5内側は断熱用の空気供給空間
Sとなっている。この焼却炉本体1の側壁部2の上側に
は都市ごみや産業廃棄物などの可燃物たるごみDの投入
口6が形成されており、このごみDの投入口6は空気取
入孔7を兼用している。8は、側壁部2のごみ投入口6
の下側に設置された火格子であり、この火格子8は本実
施例においては耐熱性セラミック製となっており、この
火格子8の上側には、1次バーナーたる第1のバーナ9
が設けられている。また、火格子8の下側には燃焼室10
が形成されていて、この燃焼室10には2次バーナーたる
第2のバーナ11が設けられており、さらに前記火格子8
よりも目の細かい第2の火格子8Aが設けられている。
そして、この燃焼室10は次第に縮径して底部には開閉可
能な灰口12が形成されている。さらに、この燃焼室10の
側面側にはエア誘引孔13が形成されており、このエア誘
引孔13は図示しない誘引ファンなどの誘引装置に連通し
ており、焼却炉本体1内の空気を誘引できるようになっ
ている。さらに、第1のバーナ9の上下には、前記焼却
炉本体1の周囲に沿って複数個(例えば6個)づつ多段
(本実施例においては2段)に間歇式の第1のエアノズ
ル14,14Aが設けられている。なお、図中15は第2のエ
アノズルであり、16はセラミック製の炎受けである。
同図において焼却炉本体1は、円筒状の側壁部2と底部
3と頂部4とからなり、側壁部2は外壁部2Aと耐熱レ
ンガなどからなる内壁部2Bとからなる中空二重構造と
なっており、その中空壁5内側は断熱用の空気供給空間
Sとなっている。この焼却炉本体1の側壁部2の上側に
は都市ごみや産業廃棄物などの可燃物たるごみDの投入
口6が形成されており、このごみDの投入口6は空気取
入孔7を兼用している。8は、側壁部2のごみ投入口6
の下側に設置された火格子であり、この火格子8は本実
施例においては耐熱性セラミック製となっており、この
火格子8の上側には、1次バーナーたる第1のバーナ9
が設けられている。また、火格子8の下側には燃焼室10
が形成されていて、この燃焼室10には2次バーナーたる
第2のバーナ11が設けられており、さらに前記火格子8
よりも目の細かい第2の火格子8Aが設けられている。
そして、この燃焼室10は次第に縮径して底部には開閉可
能な灰口12が形成されている。さらに、この燃焼室10の
側面側にはエア誘引孔13が形成されており、このエア誘
引孔13は図示しない誘引ファンなどの誘引装置に連通し
ており、焼却炉本体1内の空気を誘引できるようになっ
ている。さらに、第1のバーナ9の上下には、前記焼却
炉本体1の周囲に沿って複数個(例えば6個)づつ多段
(本実施例においては2段)に間歇式の第1のエアノズ
ル14,14Aが設けられている。なお、図中15は第2のエ
アノズルであり、16はセラミック製の炎受けである。
【0012】上述したような焼却炉本体1において、火
格子8(8A)は非常に高温になる上に廃棄物の荷重が
かかるため損壊し易い。そこで、本実施例においては、
この火格子8として耐熱性セラミック材料又は耐熱性コ
ンクリート材料製のものを使用する。前記耐熱性セラミ
ック材料としては、シリカ、アルミナ、ジルコニアなど
の酸化物系セラミックや、ムライト、窒化ケイ素、炭化
ケイ素などの非酸化物系セラミックなどを用いることが
できる。
格子8(8A)は非常に高温になる上に廃棄物の荷重が
かかるため損壊し易い。そこで、本実施例においては、
この火格子8として耐熱性セラミック材料又は耐熱性コ
ンクリート材料製のものを使用する。前記耐熱性セラミ
ック材料としては、シリカ、アルミナ、ジルコニアなど
の酸化物系セラミックや、ムライト、窒化ケイ素、炭化
ケイ素などの非酸化物系セラミックなどを用いることが
できる。
【0013】また、耐熱性コンクリート材料としては、
例えば、粉末状耐熱性セラミックと棒状耐熱性セラミッ
クとアルミナセメントとからなるものを用いるのが好ま
しい。本発明において使用する粉末状耐熱性セラミック
とは、シリカ、アルミナ、ジルコニアなどの酸化物系セ
ラミックや、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素などの
非酸化物系セラミックの粉末状フィラーを用いることが
できる。耐熱性の点では窒化ケイ素、炭化ケイ素などの
方が優れるが、汎用性、コストなどので点でアルミナ、
ムライトの粉末状フィラーでも充分である。一方、棒状
耐熱性セラミックとしては、前述した粉末状耐熱性セラ
ミックと同じセラミックを用いることができ、その断面
形状は円形である必要はなく、異形であってもよく、ま
た直棒状である必要はなく、屈曲あるいは湾曲棒状であ
ってもよい。ただし、その熱膨張率が、粉末状耐熱性セ
ラミックと同じ、もしくはわずかに小さいものを選択し
て使用するのが好ましい。棒状耐熱性セラミックの熱膨
張率の方が粉末状耐熱性セラミックよりも大幅に大きい
と、棒状耐熱性セラミックの膨張により、このコンクリ
ート材料から火格子8を製造した場合、得られる火格子
8の耐熱性が低下し熱亀裂を生じ易くなることがある。
この棒状耐熱性セラミックとしては、その径(平均径)
が1〜12mm程度のものを用いるのが好ましい。さら
に、前記棒状耐熱性セラミックの径(平均径)対長さ
(平均長さ)の比(径:長さ)が1:3〜1:8の範囲
内にあるのが好ましい。径に対する長さの比が3より短
いと十分な熱亀裂の向上効果が得られない一方、径に対
する長さの比が8より長いと例えば棒状耐熱性セラミッ
クの径が1mm程度と細い場合には、棒状耐熱性セラミ
ックの曲げ強度などが不足し、あるいは、棒状耐熱性セ
ラミックの径が12mm程度と太い場合には、棒状耐熱
性セラミックが自体が大きくなりすぎて火格子とするの
が困難となる、などの理由により十分な亀裂強度の向上
効果が得られない。したがって、棒状耐熱性セラミック
の径対長さの比は、その径に応じて設定するのが望まし
く、例えば、1〜12mmの径の範囲内及び1:3〜
1:8の径対長さの比の範囲内において、径が細い場合
には、径に対する長さをある程度大きく設定し、径が太
い側にある場合には、径に対する長さをある程度小さく
設定するのが望ましい。なお、棒状耐熱性セラミックの
径は、火格子8の径(厚さ)の1/3以下とするのが好
ましく、大小径の異なるものを併用するのが好ましい。
上述したようなアルミナセメントと、粉末状耐熱性セラ
ミックと、棒状耐熱性セラミックとの配合割合は、アル
ミナセメント100重量部に対して、粉末状耐熱性セラ
ミックが300〜600重量部であり、棒状耐熱性セラ
ミックが100〜500重量部であるのが好ましい。ア
ルミナセメントに対して、粉末状耐熱性セラミックが3
00重量部未満では、得られる火格子8の機械的強度が
十分でない一方、600重量部を超えるとかえって機械
的強度が低下する。また、棒状耐熱性セラミックが10
0重量部未満では、得られる火格子8の耐熱亀裂性の向
上効果が十分でない一方、500重量部を超えると機械
的強度が低下する。なお、耐熱性コンクリート材料に
は、前述した各成分の他、必要に応じてコロイダルシリ
カ、アルミナゾル、アルミン酸ソーダ、ケイ酸ソーダ、
ケイ酸カリウム、結着剤などの添加剤を適宜配合するこ
とができる。
例えば、粉末状耐熱性セラミックと棒状耐熱性セラミッ
クとアルミナセメントとからなるものを用いるのが好ま
しい。本発明において使用する粉末状耐熱性セラミック
とは、シリカ、アルミナ、ジルコニアなどの酸化物系セ
ラミックや、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素などの
非酸化物系セラミックの粉末状フィラーを用いることが
できる。耐熱性の点では窒化ケイ素、炭化ケイ素などの
方が優れるが、汎用性、コストなどので点でアルミナ、
ムライトの粉末状フィラーでも充分である。一方、棒状
耐熱性セラミックとしては、前述した粉末状耐熱性セラ
ミックと同じセラミックを用いることができ、その断面
形状は円形である必要はなく、異形であってもよく、ま
た直棒状である必要はなく、屈曲あるいは湾曲棒状であ
ってもよい。ただし、その熱膨張率が、粉末状耐熱性セ
ラミックと同じ、もしくはわずかに小さいものを選択し
て使用するのが好ましい。棒状耐熱性セラミックの熱膨
張率の方が粉末状耐熱性セラミックよりも大幅に大きい
と、棒状耐熱性セラミックの膨張により、このコンクリ
ート材料から火格子8を製造した場合、得られる火格子
8の耐熱性が低下し熱亀裂を生じ易くなることがある。
この棒状耐熱性セラミックとしては、その径(平均径)
が1〜12mm程度のものを用いるのが好ましい。さら
に、前記棒状耐熱性セラミックの径(平均径)対長さ
(平均長さ)の比(径:長さ)が1:3〜1:8の範囲
内にあるのが好ましい。径に対する長さの比が3より短
いと十分な熱亀裂の向上効果が得られない一方、径に対
する長さの比が8より長いと例えば棒状耐熱性セラミッ
クの径が1mm程度と細い場合には、棒状耐熱性セラミ
ックの曲げ強度などが不足し、あるいは、棒状耐熱性セ
ラミックの径が12mm程度と太い場合には、棒状耐熱
性セラミックが自体が大きくなりすぎて火格子とするの
が困難となる、などの理由により十分な亀裂強度の向上
効果が得られない。したがって、棒状耐熱性セラミック
の径対長さの比は、その径に応じて設定するのが望まし
く、例えば、1〜12mmの径の範囲内及び1:3〜
1:8の径対長さの比の範囲内において、径が細い場合
には、径に対する長さをある程度大きく設定し、径が太
い側にある場合には、径に対する長さをある程度小さく
設定するのが望ましい。なお、棒状耐熱性セラミックの
径は、火格子8の径(厚さ)の1/3以下とするのが好
ましく、大小径の異なるものを併用するのが好ましい。
上述したようなアルミナセメントと、粉末状耐熱性セラ
ミックと、棒状耐熱性セラミックとの配合割合は、アル
ミナセメント100重量部に対して、粉末状耐熱性セラ
ミックが300〜600重量部であり、棒状耐熱性セラ
ミックが100〜500重量部であるのが好ましい。ア
ルミナセメントに対して、粉末状耐熱性セラミックが3
00重量部未満では、得られる火格子8の機械的強度が
十分でない一方、600重量部を超えるとかえって機械
的強度が低下する。また、棒状耐熱性セラミックが10
0重量部未満では、得られる火格子8の耐熱亀裂性の向
上効果が十分でない一方、500重量部を超えると機械
的強度が低下する。なお、耐熱性コンクリート材料に
は、前述した各成分の他、必要に応じてコロイダルシリ
カ、アルミナゾル、アルミン酸ソーダ、ケイ酸ソーダ、
ケイ酸カリウム、結着剤などの添加剤を適宜配合するこ
とができる。
【0014】上述したような耐熱性コンクリート材料か
らなる火格子8は、粉末状耐熱性セラミック、棒状耐熱
性セラミック及びアルミナセメントに必要に応じてコロ
イダルシリカ、結着剤などの添加剤を配合し、これに適
量の水を加えて混練し、これを火格子8の形状を有する
型枠内に流し込み固化することにより得ることができ
る。このような耐熱性コンクリート材料からなる火格子
8においては、アルミナセメントが粉末状耐熱性セラミ
ック及び棒状耐熱性セラミックの表面を覆いかつ間隙を
満たし、この際、棒状耐熱性セラミックが広い範囲のア
ルミナセメント及び粉末状耐熱性セラミックと接触して
固着することになるので、この火格子8にごみDの堆積
により荷重などの機械的な力がある程度加わったとして
も、この棒状耐熱性セラミックによる結着力により亀裂
が生じにくくなっており、また、万一亀裂が生じたとし
てもそれ以上開裂しにくくなっている。上述したような
火格子8は3〜70cmの厚さとするのが好ましく、特
に上記範囲内において上側の火格子8は厚く下側の火格
子8Aはこれより薄く形成するのが好ましい。このよう
に火格子8をある程度の厚みをもって形成することによ
り、セラミックの蓄熱性により、後述する燃焼時には焼
却炉本体1内、特に燃焼室10内を高温、具体的には800
〜100 ℃に保持できるので、燃焼室10内を排ガスGが流
通する間にも燃焼が進行しごみDの完全燃焼を一層促進
することができる。
らなる火格子8は、粉末状耐熱性セラミック、棒状耐熱
性セラミック及びアルミナセメントに必要に応じてコロ
イダルシリカ、結着剤などの添加剤を配合し、これに適
量の水を加えて混練し、これを火格子8の形状を有する
型枠内に流し込み固化することにより得ることができ
る。このような耐熱性コンクリート材料からなる火格子
8においては、アルミナセメントが粉末状耐熱性セラミ
ック及び棒状耐熱性セラミックの表面を覆いかつ間隙を
満たし、この際、棒状耐熱性セラミックが広い範囲のア
ルミナセメント及び粉末状耐熱性セラミックと接触して
固着することになるので、この火格子8にごみDの堆積
により荷重などの機械的な力がある程度加わったとして
も、この棒状耐熱性セラミックによる結着力により亀裂
が生じにくくなっており、また、万一亀裂が生じたとし
てもそれ以上開裂しにくくなっている。上述したような
火格子8は3〜70cmの厚さとするのが好ましく、特
に上記範囲内において上側の火格子8は厚く下側の火格
子8Aはこれより薄く形成するのが好ましい。このよう
に火格子8をある程度の厚みをもって形成することによ
り、セラミックの蓄熱性により、後述する燃焼時には焼
却炉本体1内、特に燃焼室10内を高温、具体的には800
〜100 ℃に保持できるので、燃焼室10内を排ガスGが流
通する間にも燃焼が進行しごみDの完全燃焼を一層促進
することができる。
【0015】前記構成につきその作用について説明す
る。まず、火格子8上にごみDを投入したら、エア誘引
孔13からのエアの吸引を開始するとともに第1のバーナ
9を着火してごみDの燃焼を開始する。この時、第1の
エアノズル14,14Aから間歇的にエアを供給することに
より、ごみD内に十分に酸素が行きわたり、燃焼室10内
における燃焼効率、特に火格子8上での燃焼をさらに効
果的に行わせることができる。そして、エア誘引孔13か
らのエアの吸引量が前述した第1のエアノズル14,14A
からのエアの吐出量よりも大きければ、空気取入孔7
(ごみ投入口6)から外部空気Aが吸気されるため、焼
却炉本体1内では上から下側に向けてエアが流通するこ
とになり、この結果、炎Fは火格子8の下側の燃焼室10
に向かって延びることになる。そして、その後はエア誘
引孔13からの吸引を炎Fの熱による上昇気流よりも強力
に制御することによりこの下方へ向けての燃焼を持続さ
せることができる。また、燃焼室10に設けられた第2の
バーナ11に着火することにより未燃ガスgを燃焼するこ
とができる。これによりごみDの下端面、すなわちに火
格子8上においては800 〜1000℃の高温で燃焼が行われ
ることになる。しかしながら、本実施例においては、火
格子8が耐熱性セラミック製であるので、かかる熱履歴
に対しても充分耐えることができる。また、ごみDは火
格子8との接触面を頂点として上側に向かうに従って徐
々に低温で燃焼することになる。この傾向はごみ投入口
6からごみDを補充することにより一層顕著なものとな
るが、最も高温での燃焼帯となる火格子8付近から下方
に向って炎(熱)が放出されることになるので、エア誘
引孔13からの吸引力に応じてほぼ一定の条件で安定的に
燃焼を継続することができる。また、ごみDの上層部で
は不完全燃焼となるため未燃ガスgが生じるが、前述し
たように上から下側に向けてのエアが流通しているの
で、この未燃ガスgも下方に向かって流れることにな
る。したがって、未燃ガスgは、800 〜1000℃の高温の
燃焼帯をエアAとともに通過せざるをえないためこで燃
焼する。さらに、燃焼室10内に滞留、好ましくは2秒以
上滞留して燃焼室10内で完全に燃焼(2次燃焼)するこ
とになる。さらに、火格子8上での燃焼により生じた燃
えカスである灰は、火格子8から落下するとこれより目
の細かい下段の火格子8A上に一旦載置され、燃焼室10
内でさらに燃焼することになる。この際、必要に応じて
第2のエアノズル15からエアを噴出して燃焼室10内での
燃焼効率の向上を図ってもよい。そして、これらの燃焼
排ガスGは、煙口としてのエア誘引孔13から排出され
て、その後、ボイラー装置などの熱交換器やバグフィル
ターなどの煤塵除去装置を経て外部環境に放出される。
る。まず、火格子8上にごみDを投入したら、エア誘引
孔13からのエアの吸引を開始するとともに第1のバーナ
9を着火してごみDの燃焼を開始する。この時、第1の
エアノズル14,14Aから間歇的にエアを供給することに
より、ごみD内に十分に酸素が行きわたり、燃焼室10内
における燃焼効率、特に火格子8上での燃焼をさらに効
果的に行わせることができる。そして、エア誘引孔13か
らのエアの吸引量が前述した第1のエアノズル14,14A
からのエアの吐出量よりも大きければ、空気取入孔7
(ごみ投入口6)から外部空気Aが吸気されるため、焼
却炉本体1内では上から下側に向けてエアが流通するこ
とになり、この結果、炎Fは火格子8の下側の燃焼室10
に向かって延びることになる。そして、その後はエア誘
引孔13からの吸引を炎Fの熱による上昇気流よりも強力
に制御することによりこの下方へ向けての燃焼を持続さ
せることができる。また、燃焼室10に設けられた第2の
バーナ11に着火することにより未燃ガスgを燃焼するこ
とができる。これによりごみDの下端面、すなわちに火
格子8上においては800 〜1000℃の高温で燃焼が行われ
ることになる。しかしながら、本実施例においては、火
格子8が耐熱性セラミック製であるので、かかる熱履歴
に対しても充分耐えることができる。また、ごみDは火
格子8との接触面を頂点として上側に向かうに従って徐
々に低温で燃焼することになる。この傾向はごみ投入口
6からごみDを補充することにより一層顕著なものとな
るが、最も高温での燃焼帯となる火格子8付近から下方
に向って炎(熱)が放出されることになるので、エア誘
引孔13からの吸引力に応じてほぼ一定の条件で安定的に
燃焼を継続することができる。また、ごみDの上層部で
は不完全燃焼となるため未燃ガスgが生じるが、前述し
たように上から下側に向けてのエアが流通しているの
で、この未燃ガスgも下方に向かって流れることにな
る。したがって、未燃ガスgは、800 〜1000℃の高温の
燃焼帯をエアAとともに通過せざるをえないためこで燃
焼する。さらに、燃焼室10内に滞留、好ましくは2秒以
上滞留して燃焼室10内で完全に燃焼(2次燃焼)するこ
とになる。さらに、火格子8上での燃焼により生じた燃
えカスである灰は、火格子8から落下するとこれより目
の細かい下段の火格子8A上に一旦載置され、燃焼室10
内でさらに燃焼することになる。この際、必要に応じて
第2のエアノズル15からエアを噴出して燃焼室10内での
燃焼効率の向上を図ってもよい。そして、これらの燃焼
排ガスGは、煙口としてのエア誘引孔13から排出され
て、その後、ボイラー装置などの熱交換器やバグフィル
ターなどの煤塵除去装置を経て外部環境に放出される。
【0016】以上詳述したとおり、本実施例の誘引式焼
却炉は、焼却炉本体1の上部に可燃物投入口たるごみ投
入口6を有するとともに下端部に灰口12を有し、前記ご
み投入口6と灰口12との間に可燃物たるごみを載置する
火格子8を設け、前記火格子8より下側にエア誘引孔13
を形成するとともに上方に空気取り入れ口たる空気取入
孔7を形成したものであるので、焼却時には火格子8よ
り下側のエア誘引孔13からエアを吸引すると、焼却炉本
体1内の減圧分だけ空気取入孔7からエアAが導入され
るため、焼却炉本体1の上側から下側へ向けて気流が生
じる。このため、ごみDの下側、すなわち火格子8に接
した部分から火格子8の下側の燃焼室に向けて炎が生
じ、この部分が最も高温な燃焼帯となる。そして、ごみ
Dの上側の部分は不完全燃焼となり、未燃ガスgが生じ
るが、この未燃ガスgは上側から下側へ向けての気流に
沿ってごみDの層内を通過し、最も高温燃焼帯の火格子
8に接した部分に接することにより完全燃焼することが
できる。このような本実施例の焼却炉によれば、小型な
焼却炉であっても完全燃焼させることができる。また、
高温帯の炎(熱)は主に火格子8側(下方)に向けて流
れるので、ごみをさらに堆積しても燃焼温度が低下する
ことがなく、安定燃焼が可能となっている。さらに、エ
ア誘引孔13からの吸引量の調整により燃焼状態の調整も
可能となる。また、火格子8の上側に第1のバーナ9を
有するとともに、該火格子8の下側に第2のバーナ11を
備えるので、ごみDの燃焼及び未燃ガスgの燃焼を効率
よく行うことができる。特に本実施例においては、火格
子8の上側に間歇式の第1のエアノズル14,14Aを段階
的に設けているので、ごみDの燃焼及び未燃ガスgの燃
焼を一層効率よく行うことができる。さらに、本実施例
の焼却炉は、エア誘引孔13が煙口となるので、装置の簡
略化を図ることができるという利点も有する。
却炉は、焼却炉本体1の上部に可燃物投入口たるごみ投
入口6を有するとともに下端部に灰口12を有し、前記ご
み投入口6と灰口12との間に可燃物たるごみを載置する
火格子8を設け、前記火格子8より下側にエア誘引孔13
を形成するとともに上方に空気取り入れ口たる空気取入
孔7を形成したものであるので、焼却時には火格子8よ
り下側のエア誘引孔13からエアを吸引すると、焼却炉本
体1内の減圧分だけ空気取入孔7からエアAが導入され
るため、焼却炉本体1の上側から下側へ向けて気流が生
じる。このため、ごみDの下側、すなわち火格子8に接
した部分から火格子8の下側の燃焼室に向けて炎が生
じ、この部分が最も高温な燃焼帯となる。そして、ごみ
Dの上側の部分は不完全燃焼となり、未燃ガスgが生じ
るが、この未燃ガスgは上側から下側へ向けての気流に
沿ってごみDの層内を通過し、最も高温燃焼帯の火格子
8に接した部分に接することにより完全燃焼することが
できる。このような本実施例の焼却炉によれば、小型な
焼却炉であっても完全燃焼させることができる。また、
高温帯の炎(熱)は主に火格子8側(下方)に向けて流
れるので、ごみをさらに堆積しても燃焼温度が低下する
ことがなく、安定燃焼が可能となっている。さらに、エ
ア誘引孔13からの吸引量の調整により燃焼状態の調整も
可能となる。また、火格子8の上側に第1のバーナ9を
有するとともに、該火格子8の下側に第2のバーナ11を
備えるので、ごみDの燃焼及び未燃ガスgの燃焼を効率
よく行うことができる。特に本実施例においては、火格
子8の上側に間歇式の第1のエアノズル14,14Aを段階
的に設けているので、ごみDの燃焼及び未燃ガスgの燃
焼を一層効率よく行うことができる。さらに、本実施例
の焼却炉は、エア誘引孔13が煙口となるので、装置の簡
略化を図ることができるという利点も有する。
【0017】しかも、本実施例においては、前記火格子
8が耐熱性セラミック材料からなるので、本実施例の焼
却炉の構造では、火格子8の箇所が最も高温、具体的に
は800 〜1000℃となるため、通常の鋳鉄などからなる火
格子8では、熱履歴により脆化し、その機械的強度が充
分でなくなるが、火格子8を耐熱性セラミック材料製と
することにより、該高温に耐え得るものとすることがで
きる。
8が耐熱性セラミック材料からなるので、本実施例の焼
却炉の構造では、火格子8の箇所が最も高温、具体的に
は800 〜1000℃となるため、通常の鋳鉄などからなる火
格子8では、熱履歴により脆化し、その機械的強度が充
分でなくなるが、火格子8を耐熱性セラミック材料製と
することにより、該高温に耐え得るものとすることがで
きる。
【0018】以上本発明について前記実施例に基き説明
してきたが、本発明は前記実施例に限られるものではな
く、種々の変形実施が可能である。例えば、本発明の方
法を適用できる焼却炉としては、制限はなく、小型の焼
却炉からストーカー炉まで幅広い炉に適用可能である
が、特に焼却炉の小型化に有効である。また、燃焼室10
を十分に広く取ることができず、未燃ガスgを含む排ガ
スGを2次燃焼できない、すなわち800℃以上で2秒
間以上滞留できない場合には、エア誘引孔13より外側
(下流側)に別途2次燃焼室を設けるなど種々変形実施
が可能である。
してきたが、本発明は前記実施例に限られるものではな
く、種々の変形実施が可能である。例えば、本発明の方
法を適用できる焼却炉としては、制限はなく、小型の焼
却炉からストーカー炉まで幅広い炉に適用可能である
が、特に焼却炉の小型化に有効である。また、燃焼室10
を十分に広く取ることができず、未燃ガスgを含む排ガ
スGを2次燃焼できない、すなわち800℃以上で2秒
間以上滞留できない場合には、エア誘引孔13より外側
(下流側)に別途2次燃焼室を設けるなど種々変形実施
が可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の誘引式焼却炉
は、焼却炉本体の上部に可燃物投入口を有するとともに
下端部に灰口を有し、前記可燃物投入口と灰口との間に
可燃物を載置する火格子を設け、前記火格子より下側に
エア誘引孔を形成するとともに上方に空気取り入れ口を
形成したものであるので、可燃物の下側、すなわち火格
子に接した部分から火格子の下側向けて炎が生じ、この
部分が最も高温の燃焼帯となり、可燃物の上側の部分は
不完全燃焼となり、未燃ガスが生じるが、この未燃ガス
は上側から下側へ向けて気流に沿って可燃物の層内を通
過し、高温の燃焼帯及び火格子の下方に生じる炎帯を通
過するので、この間に完全燃焼することになる。また、
燃焼帯の炎(熱)は主に火格子側(下方)に向けて流れ
るので、ごみをさらに堆積しても燃焼温度が低下するこ
とがなく、安定燃焼が可能となっている。さらに、エア
誘引孔からの吸引量の調整により燃焼状態の調整も可能
となる。
は、焼却炉本体の上部に可燃物投入口を有するとともに
下端部に灰口を有し、前記可燃物投入口と灰口との間に
可燃物を載置する火格子を設け、前記火格子より下側に
エア誘引孔を形成するとともに上方に空気取り入れ口を
形成したものであるので、可燃物の下側、すなわち火格
子に接した部分から火格子の下側向けて炎が生じ、この
部分が最も高温の燃焼帯となり、可燃物の上側の部分は
不完全燃焼となり、未燃ガスが生じるが、この未燃ガス
は上側から下側へ向けて気流に沿って可燃物の層内を通
過し、高温の燃焼帯及び火格子の下方に生じる炎帯を通
過するので、この間に完全燃焼することになる。また、
燃焼帯の炎(熱)は主に火格子側(下方)に向けて流れ
るので、ごみをさらに堆積しても燃焼温度が低下するこ
とがなく、安定燃焼が可能となっている。さらに、エア
誘引孔からの吸引量の調整により燃焼状態の調整も可能
となる。
【0020】また、請求項2記載の誘引式焼却炉は、前
記請求項1において、前記火格子の上側に1次バーナー
を有するとともに、該火格子の下側に2次バーナーを備
えるものであるので、可燃物の燃焼及び未燃ガスの燃焼
を効率よく行うことができる。
記請求項1において、前記火格子の上側に1次バーナー
を有するとともに、該火格子の下側に2次バーナーを備
えるものであるので、可燃物の燃焼及び未燃ガスの燃焼
を効率よく行うことができる。
【0021】請求項3記載の誘引式焼却炉は、前記請求
項1又は2において、前記火格子の上側に複数のエアノ
ズルを段階的に設けたものであるので、可燃物の燃焼及
び未燃ガスの燃焼を一層効率よく行うことができる。
項1又は2において、前記火格子の上側に複数のエアノ
ズルを段階的に設けたものであるので、可燃物の燃焼及
び未燃ガスの燃焼を一層効率よく行うことができる。
【0022】請求項4記載の誘引式焼却炉は、前記請求
項1乃至3のいずれか1項において、前記エア誘引孔が
煙口となるものであるので、焼却炉の簡略化を図ること
ができる。
項1乃至3のいずれか1項において、前記エア誘引孔が
煙口となるものであるので、焼却炉の簡略化を図ること
ができる。
【0023】さらに、請求項5記載の誘引式焼却炉は、
前記請求項1乃至4のいずれか1項において、前記火格
子が耐熱性セラミック材料又は耐熱性コンクリート材料
からなるものであるので、火格子の箇所が最も高温、具
体的には800 〜1000℃となるため、通常の鋳鉄などから
なる火格子では、熱履歴により脆化し、その機械的強度
が充分でなくなるが、この火格子を耐熱性セラミック材
料又は耐熱性コンクリート材料製とすることにより、80
0 〜1000℃の高温に耐え得るものとすることができる。
前記請求項1乃至4のいずれか1項において、前記火格
子が耐熱性セラミック材料又は耐熱性コンクリート材料
からなるものであるので、火格子の箇所が最も高温、具
体的には800 〜1000℃となるため、通常の鋳鉄などから
なる火格子では、熱履歴により脆化し、その機械的強度
が充分でなくなるが、この火格子を耐熱性セラミック材
料又は耐熱性コンクリート材料製とすることにより、80
0 〜1000℃の高温に耐え得るものとすることができる。
【図1】本発明の一実施例による誘引式焼却炉を示す断
面図である。
面図である。
1 焼却炉本体 6 ごみ投入口(可燃物投入口) 7 空気取入孔(空気取り入れ口) 8 火格子 9 第1のバーナ 11 第2のバーナ 12 灰口 13 エア誘引孔 14 第1のエアノズル14,14A
Claims (5)
- 【請求項1】 焼却炉本体の上部に可燃物投入口を有す
るとともに下端部に灰口を有し、前記可燃物投入口と灰
口との間に可燃物を載置する火格子を設け、前記火格子
より下側にエア誘引孔を形成するとともに上方に空気取
り入れ口を形成したことを特徴とする誘引式焼却炉。 - 【請求項2】 前記火格子の上側に1次バーナーを有す
るとともに、該火格子の下側に2次バーナーを備えるこ
とを特徴とする請求項1記載の誘引式焼却炉。 - 【請求項3】 前記火格子の上側に複数のエアノズルを
段階的に設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の
誘引式焼却炉。 - 【請求項4】 前記エア誘引孔が煙口となることを特徴
とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の誘引式焼却
炉。 - 【請求項5】 前記火格子が耐熱性セラミック材料又は
耐熱性コンクリート材料からなることを特徴とする請求
項1乃至4のいずれか1項記載の誘引式焼却炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10374313A JP2000199614A (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 誘引式焼却炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10374313A JP2000199614A (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 誘引式焼却炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000199614A true JP2000199614A (ja) | 2000-07-18 |
Family
ID=18503638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10374313A Pending JP2000199614A (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 誘引式焼却炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000199614A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004144426A (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-20 | Shoei:Kk | 焼却炉 |
CN117515560A (zh) * | 2023-11-17 | 2024-02-06 | 江苏绿景环保设备有限公司 | 一种贵金属回收用焚烧炉及其使用方法 |
-
1998
- 1998-12-28 JP JP10374313A patent/JP2000199614A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004144426A (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-20 | Shoei:Kk | 焼却炉 |
CN117515560A (zh) * | 2023-11-17 | 2024-02-06 | 江苏绿景环保设备有限公司 | 一种贵金属回收用焚烧炉及其使用方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH06313534A (ja) | 可燃物焼却方法 | |
TWI554730B (zh) | 無煙焚化爐及使用其之發電系統與熱交換系統 | |
JP2004084981A (ja) | 廃棄物焼却炉 | |
JPWO2002055932A1 (ja) | 廃棄物焼却方法及びそのための装置 | |
JP2002168571A (ja) | 焼成炉及びこれを用いた排気ガス処理方法 | |
JP2007163078A (ja) | 廃棄物処理方法及び装置 | |
JP2000199614A (ja) | 誘引式焼却炉 | |
JP3635139B2 (ja) | 廃棄物処理炉 | |
JP2002364836A (ja) | 焼却炉及び焼却炉用熱交換タンクとエゼクター | |
JP2000240916A (ja) | 焼却炉の二次燃焼室 | |
JP5876264B2 (ja) | 廃棄物処理装置 | |
CN208026045U (zh) | 一种混燃式熔铝炉 | |
JP4621717B2 (ja) | 単独型焼成燻化炉の煤除去方法 | |
JP4337072B2 (ja) | 廃棄物の溶融炉 | |
JP2003329228A (ja) | 廃棄物焼却炉 | |
JP3120333B2 (ja) | 二次燃焼炉 | |
JP2961078B2 (ja) | 炉頂型ガス冷却塔方式のごみ焼却炉における排ガス再燃焼装置 | |
JP2004169955A (ja) | 廃棄物焼却炉及びその操業方法 | |
JP2003322317A (ja) | 誘導加熱炉 | |
JP2004257671A (ja) | 廃棄物焼却方法及び廃棄物焼却炉 | |
JP2004245433A (ja) | 陶芸用窯 | |
JP2002031314A (ja) | ストーカ型廃棄物焼却炉 | |
JP2001183071A (ja) | サイリスタ制御無煙灯油窯 | |
JP2004169999A (ja) | 焼却・溶融炉 | |
JP2019020012A (ja) | 焼却灰の溶融処理方法 |