JP2003322317A - 誘導加熱炉 - Google Patents

誘導加熱炉

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JP2003322317A
JP2003322317A JP2002130539A JP2002130539A JP2003322317A JP 2003322317 A JP2003322317 A JP 2003322317A JP 2002130539 A JP2002130539 A JP 2002130539A JP 2002130539 A JP2002130539 A JP 2002130539A JP 2003322317 A JP2003322317 A JP 2003322317A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却物を燃焼したときに未燃焼物質を残存さ
せず、悪臭や煤塵、更にはダイオキシン等の有害物質を
発生させず、且つ稼働コストを良好に誘導加熱炉を提供
する。 【解決手段】 1次燃焼室12と、該1次燃焼室12と
連通する2次燃焼室13と、該2次燃焼室13と連通す
る排気筒25とを少なくとも備え、前記1次燃焼室12
は、少なくとも一対の電極17を有し、且つ所定の発熱
体18が充填され、前記2次燃焼室13は、内部に加熱
材23が充填される耐火炉24と、該耐火炉24の底部
に配設される火格子28と、前記耐火炉24の外周に巻
回される誘導コイル29とを備え、前記排気筒25に
は、1次及び2次燃焼室内12、13の空気を排出する
ためのブロワ15が連通している誘導加熱炉11であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱炉に関す
るものであり、更に詳しくは、種々の焼却物を燃焼した
ときに未燃焼物質を残存させず、悪臭や煤塵、更にはダ
イオキシン等の有害物質を発生させない誘導加熱炉に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の誘導加熱炉ではないが、焼却炉
の出願としては、特願2001−111200号の焼却
炉の発明を本願出願人が既に特許出願している。
【0003】この焼却炉は、1次燃焼室と、この1次燃
焼室と連通する2次燃焼室と、この2次燃焼室と連通す
る排気筒とを備え、前記1次燃焼室及び2次燃焼室の内
部には、それぞれ一対の電極が設けられていると共に所
定の発熱体が充填され、更に、前記排気筒には、1次及
び2次燃焼室内の空気を排気するためのブロワが送風管
を介して連通している構成である。なお、発熱体は、非
金属発熱体を粒状に形成したものであり、具体的には炭
素質発熱体や黒鉛発熱体等である。
【0004】そして、ブロワから排気筒に圧縮空気を送
風することによって、1次燃焼室及び2次燃焼室内の空
気を吸引して外部に排出し低酸素状態にする。また、1
次燃焼室及び2次燃焼室では、電極に通電して発熱体間
にアーク放電を起こし約1700〜3000℃程度に発
熱させる。従って、高温且つ低酸素状態で焼却物を燃焼
するので、焼却灰が残存せず有害成分の発生を防止でき
ることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来例の焼却炉に
おいては、2次燃焼室と排気筒とが直接連通している構
造であるために、ブロワを作動させて2次燃焼室内を低
酸素状態にしたとしても、排気筒内に残存する空気と2
次燃焼室内の発熱体とが接触する。その場合、高温で放
電状態の発熱体が酸素と反応して劣化が促進されること
となり、結果的に発熱体の補充を頻繁に行う必要があり
稼働コストが上昇するという問題点を有している。
【0006】また、2次燃焼室内の発熱体と排気筒内の
空気とが接触すれば、結果的に焼却物と酸素とが化学反
応を起こすおそれがあり、有害物質の発生を完全に防止
できない可能性がある。
【0007】従って、従来例における焼却炉において
は、発熱体の劣化を防止して稼働コストを良好に保つこ
とと、有害物質の発生を完全に防止することとに解決し
なければならない課題を有している。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記従来例の課題を解決
する具体的手段として本発明は、1次燃焼室と、該1次
燃焼室と連通する2次燃焼室と、該2次燃焼室と連通す
る排気筒とを少なくとも備え、前記1次燃焼室は、少な
くとも一対の電極を有し、且つ所定の発熱体が充填さ
れ、前記2次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火
炉と、該耐火炉の底部に配設される火格子と、前記耐火
炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、前記排気筒
には、1次及び2次燃焼室内の空気を排出するためのブ
ロワが連通していることを特徴とする誘導加熱炉を提供
するものである。
【0009】そして、前記発熱体は、非金属質発熱材を
球状、粒状又は塊状に形成した構成としたものである。
【0010】また、本発明は、1次燃焼室と、該1次燃
焼室と連通する2次燃焼室と、該2次燃焼室と連通する
排気筒とを少なくとも備え、前記1次燃焼室は、内部に
加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の外周に巻回さ
れる誘導コイルとを備え、前記2次燃焼室は、内部に加
熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の底部に配設され
る火格子と、前記耐火炉の外周に巻回される誘導コイル
とを備え、前記排気筒には、1次及び2次燃焼室内の空
気を排出するためのブロワが連通していることを特徴と
する誘導加熱炉を提供するものである。
【0011】そして、前記加熱材は、金属又は金属の粉
末を球状、粒状又は塊状に形成した構成としたものであ
り、前記火格子の下部には、攪拌用のファンが設けられ
ている構成としたものであり、前記排気筒には、フィル
ター板が設けられている構成としたものであり、前記排
気筒には、シャッターが開閉自在に設けられている構成
としたものである。
【0012】本発明の請求項1又は3に係る誘導加熱炉
においては、誘導コイルに通電すると電磁誘導によって
加熱材に誘導電流が生じ、加熱材自体が誘導電流をジュ
ール熱に変換して発熱する。従って、発熱体にアーク放
電を起こす発熱方法と異なり、加熱材は放電しないので
加熱材が空気と接触しても劣化しない。つまり、従来例
のように2次燃焼室に発熱体を使用しないので、2次燃
焼室内の加熱材が空気と接触しても劣化せず補充の必要
がない。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。まず、図1から図3に
おいて、符号11は第1実施例に係る誘導加熱炉を示
し、この誘導加熱炉11は、1次燃焼室12と、この1
次燃焼室12と連通する2次燃焼室13と、この2次燃
焼室13と連通する排気筒25と、この排気筒25に連
通するブロア15とから構成されており、前記1次燃焼
室12と2次燃焼室13と排気筒25とが略垂直な状態
で連通して設けられている。
【0014】1次燃焼室12は、箱状に形成され耐火材
16で包囲されると共に、燃焼室内に少なくとも一対の
電極17、17を備え、且つ所定の発熱体18、18…
が隣接状態に多数充填される。
【0015】耐火材16は、例えば耐火レンガと耐火断
熱レンガと保温レンガとを内側から順に重ねて所用厚さ
に形成しており、燃焼室内の燃焼温度が1700〜30
00℃以上の高温であっても耐えられるように構成され
ている。なお、耐火材16の外側には図示しない鋼板が
配設されている。
【0016】電極17、17は、導電性の良好な且つ耐
熱性を有する金属製材料で形成されており、1次燃焼室
12の室内にそれぞれ対向した状態で配設されている。
また、電極17、17は、コード17aを介して所定の
電源に接続している。なお、電極17、17は、燃焼室
の容積等に対応させて二対以上設けてもよいことは勿論
である。
【0017】発熱体18は、非金属質発熱材を球状、粒
状又は塊状に形成したものであり、具体的には炭素質発
熱材、モリブデン質発熱材、黒鉛発熱材等から形成され
た発熱体、及びそれらの物質を主体にして改良を加えた
発熱体である。そして、電極17、17に所定の電流を
通電すると隣接状態に充填されている発熱体18、18
…間にアーク放電を起こし、発熱体18自体の抵抗によ
って約1700〜3000℃程度の高温に発熱する。
【0018】以上のように構成される1次燃焼室12の
所要位置には、扉19が開閉可能に取り付けられてお
り、この扉19が投入口20を密閉状態に施蓋できるよ
うになっている。
【0019】2次燃焼室13は、箱状に形成され耐火材
22で包囲されると共に、加熱材23、23…が隣接状
態に多数充填される耐火炉24と、この耐火炉24の底
部に配設される火格子28と、耐火炉24の外周に巻回
される誘導コイル29とを有している。なお、耐火材2
2は、前記1次燃焼室12の耐火材16と同様であるの
で説明を省略する。
【0020】耐火炉24は、例えば、SiO-Al
(アルミナシリケート)系等の耐火レンガで、所定
の厚さを有して筒状に形成されている。そして、耐火炉
24内の燃焼温度が約1700〜3000℃以上の高温
であっても耐えられるような構造になっている。
【0021】火格子28は、耐熱性の高い金属又はセラ
ミックス等で多数の格子又は挿通孔を有して形成されて
おり、この火格子28を介して1次燃焼室12と2次燃
焼室13とが連通している。そして、火格子28の存在
によって耐火炉24に充填された加熱材23が下に落下
するのを防止すると共に1次燃焼室12で焼却物が燃焼
して気化したガスを2次燃焼室13へ導入できる。
【0022】また、火格子28の下部には、攪拌用のフ
ァン30が設けられている。このファン30を回転させ
れば耐火炉24内が攪拌されて、燃焼温度が比較的高い
耐火炉24の内周面近傍と比較的低い中央部分とが均一
に混ざり合い、耐火炉24内を全体的に高い燃焼温度に
維持できる。
【0023】誘導コイル29は、例えば銅等の金属製の
パイプ材で形成されており、耐火炉24の外周に沿って
コイル状に巻回されている。また、誘導コイル29の両
端部は、コード29aを介して所定の電源に接続してい
る。なお、誘導コイル29の内部には、冷却用の水又は
液体が循環できる構造になっており、加熱による誘導コ
イル29の溶融を防止できる仕組みになっている。
【0024】加熱材23は、金属又は金属の粉末を球
状、粒状又は塊状に形成したものであり、具体的には、
ニッケルクロム鋼又はモリブデン鋼等の金属、あるい
は、融点が約2500〜3000℃程度と比較的高い金
属が用いられる。そして、誘導コイル29に通電すると
電磁誘導によって加熱材23に誘導電流が生じ、加熱材
23自体が誘導電流をジュール熱に変換して約1000
〜2000℃程度に発熱する。従って、加熱材は誘導発
熱体ということができ、放電しないので加熱材が酸素と
接触しても劣化しない。
【0025】排気筒25は、円筒状に形成されて、上部
の排気口14と連通しており、2次燃焼室13で燃焼し
た気化ガスを大気に放出できるようになっている。ま
た、排気口14の上部には、雨避け用のカサ状部材26
が取り付けられている。
【0026】ブロア15は、送風管27を介して排気筒
25に連通しており、このブロア15からの圧縮空気の
送風によって1次燃焼室12及び2次燃焼室13内の空
気を吸引して排気口14から外部に排出し、各燃焼室1
2、13を低酸素状態にするのである。
【0027】また、排気筒25には、フィルター板31
が配設されている。フィルター板31は、所要大きさの
板状に形成され、厚さが例えば10〜100mm程度で
あり、1600〜3000℃程度の耐熱性を有した多孔
性のセラミックス板である。従って、このフィルター板
31を介在させることによって、2次燃焼室13内の空
気を外に排出することができると共に、仮に焼却物から
有害物質が発生したとしても、フィルター板31の濾過
作用により有害物質が完全に除去される。
【0028】更に、排気筒25には、シャッター32が
開閉自在に設けられている。誘導加熱炉11を使用する
ときにはシャッター32を開けて、また、不使用時には
シャッター32を閉めておけば、雨水が内部に侵入しな
い。
【0029】次に、以上のような構成の誘導加熱炉11
の作動手順について説明する。まず、1次燃焼室12及
び2次燃焼室13とにそれぞれ所定量の発熱体18及び
加熱材23を充填しておき、1次燃焼室12の投入口2
0から焼却物を投入して発熱体18と一緒にする。
【0030】そして、図示しないコントロールユニット
のスイッチをオン状態すると、まず先に2次燃焼室13
の誘導コイル29に通電されて、電磁誘導によって加熱
材23に誘導電流が生じ加熱材23自体が誘導電流をジ
ュール熱に変換し、2次燃焼室13の温度が上昇して1
次燃焼室12内の焼却物の水分等を蒸発させる。更に、
2次燃焼室13の温度が1500℃程度まで上昇した時
に1次燃焼室12の電極17、17に通電されて発熱体
18、18…が発熱すると共に、ブロア15が作動して
1次燃焼室12と2次燃焼室13との空気を排出して低
酸素状態にする。1次燃焼室12では燃焼温度が170
0〜3000℃の予め設定した温度に上昇して焼却物を
燃焼するが、この時、1次燃焼室12で焼却物が燃焼し
て気化したガスは2次燃焼室13に導入されて、加熱材
23、23…の間を通過する際に再度燃焼する。つま
り、1次燃焼室12の燃焼で未燃焼成分が残存したとし
ても、その残存成分は2次燃焼室13で完全に燃焼する
ので、有害成分の発生は完全に防止できるのである。こ
の場合、排気筒25にはフィルター板31が介在するの
で、仮に有害物質が発生したとしても、フィルター板3
1の濾過作用により有害物質が完全に除去される。ま
た、燃焼温度が高温であるので、注射針等の医療廃棄物
やペットボトル、生ゴミ等の一般廃棄物など種々な廃棄
物を焼却することができる。更に、焼却物は完全に燃焼
するので焼却灰が残存せず、次に焼却炉11を使用する
時には、焼却灰の処理をすることなく1次燃焼室12の
中に焼却物を投入して上記の作動手順を繰り返せばよ
い。なお、図示しないコントロールユニットは燃焼温度
や燃焼時間を予め設定できるので、焼却物の内容や量等
に応じて適宜に調節すればよい。
【0031】次に、本発明の誘導加熱炉11と重油を使
用して燃焼させる従来の焼却炉との相違を表1に示す。
〔表1〕
【0032】表1に示すように、本発明の誘導加熱炉1
1は、1000〜3000℃程度の高温で燃焼物を焼却
し、且つ酸素を必要としないことから、ダイオキシン等
の有害物質が発生せず、臭気も無く、煙や焼却灰も出な
い。そして、重油を使用して燃焼させる従来の焼却炉の
ように高温の煙が出ないことから、その煙を冷やす冷却
装置が必要ない。
【0033】次に、図4から図6に第2実施例に係る誘
導加熱炉33を示す。この第2実施例において、前記第
1実施例の誘導加熱炉11と同一部分には同一符号を付
してその詳細は省略する。
【0034】この誘導加熱炉33は、1次燃焼室36が
箱状に形成され耐火材16で包囲されると共に、加熱材
23、23…が隣接状態に多数充填される耐火炉34
と、この耐火炉34の外周に巻回される誘導コイル35
とを有している。
【0035】耐火炉34は、前記第1実施例の耐火炉2
4と同様に、例えば、SiO-Al(アルミナ
シリケート)系等の耐火レンガで、所定の厚さを有して
筒状に形成され、1次燃焼室36の底部に固定状態に配
設されている。そして、耐火炉34内の燃焼温度が約1
700〜3000℃以上の高温であっても耐えられるよ
うな構造になっている。
【0036】誘導コイル35は、前記第1実施例の誘導
コイル29と同様に、例えば銅等の金属製のパイプ材で
形成されており、耐火炉34の外周に沿ってコイル状に
巻回されている。また、誘導コイル35の両端部は、コ
ード35aを介して所定の電源に接続している。そし
て、誘導コイル35の内部には、冷却用の水又は液体が
循環できる構造になっており、加熱による誘導コイル3
5の溶融を防止できる仕組みになっている。
【0037】加熱材23は、前記第1実施例の耐火炉2
4に充填する加熱材23と同様であり、金属又は金属の
粉末を球状、粒状又は塊状に形成したものである。
【0038】そして、誘導コイル35に通電すると電磁
誘導によって加熱材23に誘導電流が生じ、加熱材23
自体が誘導電流をジュール熱に変換して約1000〜2
000℃程度に発熱する。このようにして1次燃焼室3
6で焼却物が燃焼して気化したガスは2次燃焼室13に
導入されて、加熱材23、23…の間を通過する際に再
度燃焼する。つまり、1次燃焼室36の燃焼で未燃焼成
分が残存したとしても、その残存成分は2次燃焼室13
で完全に燃焼するので、有害成分の発生は完全に防止で
きるのである。
【0039】以上のように、第1及び第2実施例の誘導
加熱炉11、33は、従来例のように2次燃焼室13に
おいて発熱体18を使用せず、加熱材23を用いた発熱
方法である。つまり、発熱体18にアーク放電を起こす
発熱方法と異なり、加熱材23は放電しないので、2次
燃焼室13内の加熱材23が空気と接触しても劣化せず
補充の必要がない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る誘導加
熱炉は、1次燃焼室と、該1次燃焼室と連通する2次燃
焼室と、該2次燃焼室と連通する排気筒とを少なくとも
備え、前記1次燃焼室は、少なくとも一対の電極を有
し、且つ所定の発熱体が充填され、前記2次燃焼室は、
内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の底部に
配設される火格子と、前記耐火炉の外周に巻回される誘
導コイルとを備え、前記排気筒には、1次及び2次燃焼
室内の空気を排出するためのブロワが連通していること
によって、1次燃焼室では電極に通電して発熱体を発熱
させることにより燃焼温度を1700〜3000℃程度
にすることができる。2次燃焼室では、誘導コイルに通
電すると電磁誘導によって加熱材に誘導電流が生じ、加
熱材自体が誘導電流をジュール熱に変換して約1000
〜2000℃程度に発熱する。従って、発熱体にアーク
放電を起こす発熱方法と異なり、加熱材は放電しないの
で加熱材が酸素と接触しても劣化しない。つまり、加熱
材の補充の必要なく稼働コストが低減する。また、燃焼
温度が高温であるので、注射針等の医療廃棄物やペット
ボトル、生ゴミ等の一般廃棄物など種々な廃棄物を焼却
することができる。そして、焼却物は完全に燃焼するこ
とから焼却灰等が残存せず、焼却灰の処理手間が必要な
い。更には、1次燃焼室で焼却物が燃焼して気化したガ
スは2次燃焼室で再度燃焼するので、仮に1次燃焼室で
の燃焼で未燃焼成分が残存したとしても、その残存成分
は2次燃焼室で完全に燃焼する。従って有害成分の発生
は完全に防止できるという種々の優れた効果を奏する。
【0041】そして、発熱体は、非金属質発熱材を球
状、粒状又は塊状に形成したものであることによって、
電極に通電すると約1700〜3000℃程度に発熱す
るという優れた効果を奏する。
【0042】また、本発明に係る誘導加熱炉は、1次燃
焼室と、該1次燃焼室と連通する2次燃焼室と、該2次
燃焼室と連通する排気筒とを少なくとも備え、前記1次
燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火
炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、前記2次燃
焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉
の底部に配設される火格子と、前記耐火炉の外周に巻回
される誘導コイルとを備え、前記排気筒には、1次及び
2次燃焼室内の空気を排出するためのブロワが連通して
いることによって、1次燃焼室及び2次燃焼室の誘導コ
イルに通電すると電磁誘導によって加熱材に誘導電流が
生じ、加熱材自体が誘導電流をジュール熱に変換して約
1000〜2000℃程度に発熱する。従って、発熱体
にアーク放電を起こす発熱方法と異なり、加熱材は放電
しないので加熱材が酸素と接触しても劣化しない。つま
り、加熱材の補充の必要なく稼働コストが低減する。ま
た、燃焼温度が高温であるので、注射針等の医療廃棄物
やペットボトル、生ゴミ等の一般廃棄物など種々な廃棄
物を焼却することができる。そして、焼却物は完全に燃
焼することから焼却灰等が残存せず、焼却灰の処理手間
が必要ない。更には、1次燃焼室で焼却物が燃焼して気
化したガスは2次燃焼室で再度燃焼するので、仮に1次
燃焼室での燃焼で未燃焼成分が残存したとしても、その
残存成分は2次燃焼室で完全に燃焼する。従って有害成
分の発生は完全に防止できるという種々の優れた効果を
奏する。
【0043】そして、加熱材は、金属又は金属の粉末を
球状、粒状又は塊状に形成したものであることによっ
て、誘導コイルに通電すると加熱材自体が約1000〜
2000℃程度に発熱するという優れた効果を奏する。
【0044】また、火格子の下部には、攪拌用のファン
が設けられていることによって、ファンを駆動させれば
耐火炉内が攪拌されて、燃焼温度が比較的高い耐火炉の
内周面近傍と比較的低い中央部分とが均一に混ざり合
う。従って、耐火炉内を全体的に高い燃焼温度に維持で
きるという優れた効果を奏する。
【0045】更に、排気筒には、フィルター板が設けら
れていることによって、仮に焼却物から有害物質が発生
した場合でも、フィルター板の濾過作用により有害物質
が完全に除去されるという優れた効果を奏する。
【0046】そして、排気筒には、シャッターが開閉自
在に設けられていることによって、誘導加熱炉の不使用
時にシャッターを閉めておけば、雨水が燃焼室内に侵入
しないという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る誘導加熱炉の正面図
である。
【図2】本発明の第1実施例に係る誘導加熱炉の側面図
である。
【図3】本発明の第1実施例に係る誘導加熱炉の略示的
な説明図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る誘導加熱炉の正面図
である。
【図5】本発明の第2実施例に係る誘導加熱炉の側面図
である。
【図6】本発明の第2実施例に係る誘導加熱炉の略示的
な説明図である。
【符号の説明】
11 誘導加熱炉 12 1次燃焼室 13 2次燃焼室 14 排気口 15 ブロア 16 耐火材 17 電極 17aコード 18 発熱体 19 扉 20 投入口 22 耐火材 23 加熱材 24 耐火炉 25 排気筒 26 カサ状部材 27 送風管 28 火格子 29 誘導コイル 29aコード 30 ファン 31 フィルター板 32 シャッター 33 誘導加熱炉 34 耐火炉 35 誘導コイル 35aコード 36 1次燃焼室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 11/00 ZAB H05B 11/00 ZABZ 3K086 Fターム(参考) 3K059 AB15 AB28 AB29 3K062 AA18 AB02 EA14 EA15 EB08 EB46 EB48 EB57 3K065 AA19 AB01 AC01 AC20 BA06 DA09 DA10 3K078 BA03 BA22 BA26 CA03 CA27 3K084 AA01 AA11 3K086 AA10 BA01 CB02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次燃焼室と、該1次燃焼室と連通する
    2次燃焼室と、該2次燃焼室と連通する排気筒とを少な
    くとも備え、 前記1次燃焼室は、少なくとも一対の電極を有し、且つ
    所定の発熱体が充填され、 前記2次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉
    と、該耐火炉の底部に配設される火格子と、前記耐火炉
    の外周に巻回される誘導コイルとを備え、 前記排気筒には、1次及び2次燃焼室内の空気を排出す
    るためのブロワが連通していることを特徴とする誘導加
    熱炉。
  2. 【請求項2】 発熱体は、非金属質発熱材を球状、粒状
    又は塊状に形成したものであることを特徴とする請求項
    1に記載の焼却炉。
  3. 【請求項3】 1次燃焼室と、該1次燃焼室と連通する
    2次燃焼室と、該2次燃焼室と連通する排気筒とを少な
    くとも備え、 前記1次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉
    と、該耐火炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、 前記2次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉
    と、該耐火炉の底部に配設される火格子と、前記耐火炉
    の外周に巻回される誘導コイルとを備え、 前記排気筒には、1次及び2次燃焼室内の空気を排出す
    るためのブロワが連通していることを特徴とする誘導加
    熱炉。
  4. 【請求項4】 加熱材は、金属又は金属の粉末を球状、
    粒状又は塊状に形成したものであることを特徴とする請
    求項1又は3に記載の誘導加熱炉。
  5. 【請求項5】 火格子の下部には、攪拌用のファンが設
    けられていることを特徴とする請求項1又は3に記載の
    誘導加熱炉。
  6. 【請求項6】 排気筒には、フィルター板が設けられて
    いることを特徴とする請求項1又は3に記載の誘導加熱
    炉。
  7. 【請求項7】 排気筒には、シャッターが開閉自在に設
    けられていることを特徴とする請求項1、3又は6に記
    載の誘導加熱炉。
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