JPH08121734A - 汚泥等の炭化・焼却処理方法並びにその装置 - Google Patents
汚泥等の炭化・焼却処理方法並びにその装置Info
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- JPH08121734A JPH08121734A JP28252694A JP28252694A JPH08121734A JP H08121734 A JPH08121734 A JP H08121734A JP 28252694 A JP28252694 A JP 28252694A JP 28252694 A JP28252694 A JP 28252694A JP H08121734 A JPH08121734 A JP H08121734A
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Abstract
り、比較的安価で燃料費も極めて少なくて済む汚泥等の
炭化・焼却処理方法並びにその装置を提供する。 【構成】 本発明の汚泥等の炭化・焼却処理方法は、単
一の燃焼炉2を用い、この燃焼炉2内に供給する燃焼空
気Aの供給量を調節することにより炭化と焼却の両方の
処理を行うようにしたことを特徴としている。一方、本
発明の汚泥等の炭化・焼却処理装置1は、燃焼炉2を一
基のみ有するとともに、燃焼空気の供給経路18を炭化
用経路18Tと、焼却用経路18Sとにより構成したこ
とを特徴としている。
Description
燃焼空気を供給し、燃焼炉内の被処理物を攪拌しながら
燃焼することにより前記被処理物を炭化または焼却する
処理方法並びに処理装置に関するものであって、特に単
一の燃焼炉を用い炭化と焼却の両方の処理を行えるよう
にした汚泥等の炭化・焼却処理方法並びにその装置に係
るものである。
これに伴って産業廃棄物を廃棄する埋立処分場も不足し
つつあり、あるいは海洋汚染等の影響で海洋投棄も困難
になりつつある。そこでこのような環境問題を踏まえた
産業廃棄物を自社内処分する必要性も叫ばれており、産
業廃棄物の減量化、あるいは再利用化を図る必要性が指
摘されている。しかしながら従来、そのまま投棄してい
た産業廃棄物、例えば汚泥、食品工場より排出されるコ
ーヒー粕、その他の廃棄物等、あるいは余剰のコンポス
ト(堆肥)等については焼却することにより減量化を図
ることが可能である。一方、資源のリサイクルの観点か
ら、炭化することにより土壌改良剤として、あるいは燃
料等として利用できれば、更なる資源の有効利用に繋が
る。従って産業廃棄物の利用率を高めるために、近時、
炭化の研究も進められている。
のような問題点があり、これを直ちに実施するには多大
の困難を伴う。すなわち炭化を行うためには低酸素状態
で材料に熱を加えることにより、材料中より熱分解ガス
を気化させる必要があるが、その際の未燃ガス(熱分解
ガス)は二次燃焼炉により燃焼させる必要があり、炭化
炉のほかに燃焼炉が必要となる。またこれらの接続用の
ダクト等も必要になるため装置コストが高くなり、また
二次燃焼用の補助燃料も別途必要になってくる。
認識の上に立って発案されたものであって、焼却と炭化
との違いがこれに使用する燃焼空気の供給量に関係する
こと及び攪拌焼却炉の構造が上記炭化炉と燃焼炉とを兼
ね具えた構造であることに着眼し、攪拌焼却炉に炭化機
能を付与することにより、上記問題点の解決を図った新
規な汚泥等の炭化・焼却処理方法並びにその装置の開発
を試みたものである。
化・焼却処理方法は、燃焼炉内に被処理物及び燃焼空気
を供給するとともに、燃焼炉内の被処理物を攪拌しなが
ら燃焼することにより前記被処理物を炭化または焼却す
る処理方法において、前記処理方法は単一の燃焼炉を用
い、この燃焼炉内に供給する燃焼空気の供給量を調節す
ることにより炭化と焼却の両方の処理を行うようにした
ことを特徴として成るものである。
理方法は、前記要件に加え、前記燃焼空気の供給量の調
節は燃焼炉の外部に設けられる切替ダンパにより行うよ
うにしたことを特徴として成るものである。
却処理方法は、前記要件に加え、前記被処理物を炭化す
るにあたっては、燃焼炉内の雰囲気を低酸素状態とし、
この低酸素状態の雰囲気下において被処理物から発生す
る熱分解ガスを燃焼させ、これにより生ずる放射伝熱に
より被処理物を炭化させるようにしたことを特徴として
成るものである。
却処理装置は、燃焼炉と、この燃焼炉内に設けられ、内
部に燃焼空気の供給経路が形成されて成る攪拌アーム
と、この攪拌アームを回転駆動する駆動機構とを具えて
成る汚泥等の炭化または焼却用の処理装置において、前
記処理装置は、燃焼炉を一基のみ有するとともに、前記
燃焼空気の供給経路は炭化用経路と、焼却用経路とによ
り構成されていることを特徴として成る。
却処理装置は、前記請求項4記載の要件に加え、前記燃
焼炉の外部には、前記燃焼空気の供給経路への燃焼空気
の供給停止を切り替える切替ダンパが設けられているこ
とを特徴として成るものである。
却処理装置は、前記請求項4または5記載の要件に加
え、前記攪拌アームには炭化用攪拌棒と、焼却用攪拌棒
とが設けられ、これら炭化用攪拌棒と焼却用攪拌棒との
それぞれには前記炭化用経路と、焼却用経路とがそれぞ
れ接続され、なお且つ前記炭化用攪拌棒及び焼却用攪拌
棒の周面並びに攪拌アームの上部周面には燃焼空気供給
口が形成されていることを特徴として成るものである。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前
記目的を達成しようとするものである。
焼却処理方法は、単一の燃焼炉を用い、この燃焼炉内に
供給する燃焼空気の供給量を調節することにより炭化と
焼却の両方の処理を行うように構成している。これによ
り単一の燃焼炉により被処理物の炭化と焼却の両方の処
理を行うことが可能となり、装置の有効利用が図れ、部
品点数の減少、装置コストの削減に寄与し得る。
理方法は、前記燃焼空気の供給量の調節を燃焼炉の外部
に設けられる切替ダンパにより行うという構成をとる。
これにより炭化と焼却の両方の処理を燃焼炉の外部にお
いて容易に切り替えることが可能となる。
理方法は、被処理物を炭化するにあたり、燃焼炉内の雰
囲気を低酸素状態とし、この低酸素状態の雰囲気下にお
いて被処理物が発生する熱分解ガスを燃焼させ、これに
より生ずる放射伝熱により被処理物を炭化させるという
構成をとる。これにより被処理物から発生する熱分解ガ
スの有効利用が図れ、燃焼炉内に大量の熱分解ガスが充
満することもなく、燃焼炉内をクリーンに保つことが可
能となる。
却処理装置は、燃焼炉を一基のみ有し、燃焼空気の供給
経路を炭化用経路と、焼却用経路とにより構成してい
る。これにより装置の有効利用が図れ、部品点数の減
少、装置コストの削減に寄与し得るほか、燃焼空気の供
給量の調節が可能になって、炭化と焼却の両方の処理を
行うことが可能となる。
却処理装置は、燃焼炉の外部に前記燃焼空気の供給経路
への燃焼空気の供給停止を切り替える切替ダンパを設け
るという構成をとる。これにより切替ダンパを開放状態
とすれば、前記炭化用経路及び焼却用経路の両方に充分
な燃焼空気を供給することが可能となり、被処理物の焼
却に供するほか、切替ダンパを閉塞状態とすれば、炭化
用経路のみに燃焼空気が供給されるようになり、燃焼炉
内を燃焼空気の少ない状態、すなわち低酸素状態の雰囲
気下に設定することが可能となり、被処理物の炭化処理
に供することができる。
却処理装置は、攪拌アームに対し、炭化用攪拌棒と焼却
用攪拌棒とを設け、これらのそれぞれに炭化用経路と焼
却用経路とを接続し、なお且つ前記炭化用攪拌棒及び焼
却用攪拌棒の周面並びに攪拌アームの上部周面に燃焼空
気供給口を形成するという構成をとる。これにより被処
理物は炭化用攪拌棒及び焼却用攪拌棒の周面に形成され
る燃焼空気供給口から供給される燃焼空気により燃焼さ
れるほか、被処理物から発生する熱分解ガスは攪拌アー
ムの上部周面に形成される燃焼空気供給口から供給され
る燃焼空気により燃焼される。
焼却処理方法並びにその装置について具体的に説明す
る。なお以下の説明にあたっては、まず本発明の適用対
象物である汚泥等の被処理物について簡単に説明し、次
いで本発明の汚泥等の炭化・焼却処理装置の具体的構成
について説明した後、このような汚泥等の炭化・焼却処
理装置の作動状態と併せ、本発明の汚泥等の炭化・焼却
処理方法について言及する。
ては、し尿汚泥、下水汚泥、産業廃水処理汚泥をはじめ
とする各種汚泥、食品工場より排出されるコーヒー粕、
製紙工場より排出されるパルプ粕等、各種産業生産工程
排出粕、その他、ビール粕、コンポスト(堆肥)等、種
々の廃棄物が対象となる。
焼却する本発明の汚泥等の炭化・焼却処理装置1は、図
1、2に示すように燃焼炉2と、この燃焼炉2内に設け
られ、内部に燃焼空気の供給経路18が形成されて成る
攪拌アーム15と、この攪拌アーム15を回転駆動する
駆動機構5とを具えることにより基本的に構成される。
このうち燃焼炉2は一例として上部を幾分、先窄まり状
に縮径した円形横断面形状の筒状の容器部材であって、
優れた耐火性を満足するに充分な材料、肉厚により形成
されている。
の中央には、回転軸4が設けられ、この回転軸4の上方
に前記攪拌アーム15が、そして下方に前記駆動機構5
が設けられる。図1、2に示す実施例にあっては、炉床
3には前記回転軸4の近傍から炭化物Tまたは焼却灰S
の排出機構6が下方に向かって設けられる。
は、燃焼炉2における上部小径部2Sに焼却時に発生す
る排気ガスG0 を外部に排出する排気口7と、炭化時に
発生する熱分解ガスGを燃焼させる二次助燃バーナ7a
とが設けられ、燃焼炉2における下部大径部2Lには、
被処理物Hの燃焼を助ける一次助燃バーナ8aと、燃焼
炉2内への被処理物Hの供給口となる被処理物供給口8
が設けられている。なおこの被処理物供給口8には、被
処理物供給装置9が設けられるものであって、供給ホッ
パ10に供給された被処理物Hをスクリューコンベヤ1
1により、前記被処理物供給口8を介して燃焼炉2内に
供給するという構成になっている。
拌アーム15は燃焼炉2内の被処理物Hを攪拌するとと
もに、攪拌しながら被処理物H中に燃焼空気Aを供給す
る働きをするものである。そして図1に示す実施例にあ
っては、一例として前記回転軸を中心として放射状に四
本の円環状の攪拌アーム15を設け、各々の攪拌アーム
15には、それぞれ複数本ずつ下方に向けて攪拌棒17
を接続することにより構成されている。因みに攪拌棒1
7は被処理物供給口8から投入された被処理物Hを炉中
心部の開口部30に移送する機能を有するので、炭化・
焼却の連続処理を可能としている。また攪拌アーム15
の内部には燃焼空気の供給経路18が形成されており、
この燃焼空気の供給経路18は更に前記回転軸4及び後
述する駆動機構5の内部に形成される連絡経路と連通さ
れている。
して前記攪拌棒17を炭化用攪拌棒17Tと、焼却用攪
拌棒17Sとにより構成し、これら炭化用攪拌棒17T
と、焼却用攪拌棒17Sとのそれぞれには、前記燃焼空
気の供給経路18を構成する炭化用経路18Tと焼却用
経路18Sとがそれぞれ接続されるという構成になって
いる。更にこれら炭化用攪拌棒17T及び焼却用攪拌棒
17Sの周面並びに攪拌アーム15の上部周面には燃焼
空気供給口16が形成されている。
記炭化用攪拌棒17Tを焼却用攪拌棒17Sに対し同軸
状に内嵌するという構成をとったが、例えば図5(a)
に示すように並列的に設けたり、図5(b)に示すよう
に攪拌アーム15の上下の周面にそれぞれ炭化用攪拌棒
17Tと焼却用攪拌棒17Sとを振り分けて設けるよう
にすることも可能である。また前記燃焼空気供給口16
の形状も図1、3に示すように円形の小孔を多数設ける
ことにより形成するほか、図示は省略するが長穴状、長
円状、角穴状に形成したり、更にこれらを長手方向に延
ばしてスリット状とする等、種々の改変が可能である。
する駆動源であると同時に、前記攪拌アーム15内の燃
焼空気の供給経路18内に燃焼空気Aを供給する供給源
でもある駆動機構5について説明する。すなわち前記回
転軸4の下方には従動スプロケット20が設けられてい
て、この従動スプロケット20に電動機21の出力軸に
設けられる駆動スプロケット22による回転がチェーン
23を介して伝達されることにより駆動系が形成され、
更に前記回転軸4内に燃焼空気Aを供給する送風ブロワ
19及び両者の連通を図る連通ダクト24a、24bと
により燃焼空気Aの供給系が形成され、これら駆動系と
燃焼空気Aの供給系とによって駆動機構5は基本的に構
成されている。
構成として燃焼炉2の一例として外部に燃焼空気Aの供
給量の調節を行う切替ダンパ25a、25bを設けると
いう構成をとっている。そして図1〜3に示す実施例に
あっては、このうち切替ダンパ25bを前記焼却用経路
18Sに連通する連絡経路途中に設け、この切替ダンパ
25bにより前記焼却用経路18Sへの燃焼空気Aの供
給・停止を切り替えるという構成となっている。また炭
化空気・燃焼空気の供給量は被処理物Hの性状に応じて
切替ダンパ25a、25bの開度を調整することによっ
てなされる。
は、前記図1〜3に示す実施例における切替ダンパ25
a、25bが焼却用経路18Sを開放、閉塞することに
より燃焼炉2内に供給する燃焼空気Aの供給量の調節を
図っているのと相違し、送風ブロワ19により送られて
きた燃焼空気Aを炭化用経路18Tと焼却用経路18S
とに攪拌アーム15を反転させることによって、炭化用
経路18T、あるいは焼却用経路18Sのどちらか一方
に供給するものである。燃焼空気Aの供給量は炭化用攪
拌棒17Tまたは焼却用攪拌棒17Sの周面に設けられ
る燃焼空気供給口16の全開口面積あるいはその数によ
り調節している。
炉床3における回転軸4の近傍にその開口部30を形成
し、そこから斜め下方に排出シュート29が延び、その
他端側に排出コンベヤ31が接続される。この排出コン
ベヤ31は、モータMの駆動により、スクリュー32を
回転させ、これにより炭化物Tまた焼却灰Sを移送する
ものである。
泥等の炭化・焼却処理装置1の作動状態と併せ、本発明
の汚泥等の炭化・焼却処理方法について説明する。まず
駆動機構5を起動し、回転軸4を回転させて攪拌アーム
15による攪拌作用を開始させる。またこれと同時に送
風ブロワ19を作動させて燃焼空気の供給経路18内に
燃焼空気Aを供給する。そして一次助燃バーナ8aを着
火し、炉内温度を上昇させた後、供給ホッパ10のスク
リューコンベヤ11を作動させて燃焼炉2内に被処理物
Hを供給する。以下炭化処理の場合と焼却処理の場合と
に分けて説明する。
経路18Sの燃焼空気Aの供給を停止させる。また図5
(b)の場合は、炭化用攪拌棒17Tを下向きになるよ
う調整する。これにより燃焼空気Aは炭化用経路18T
にのみ供給され、炭化用攪拌棒17Tの周面及び攪拌ア
ーム15の上部周面に形成される燃焼空気供給口16か
らのみ供給される。これは炭化処理の場合には被処理物
Hの層では酸素の少ない状態を作り出すことが必要であ
り、一方、被処理物Hから揮発し、燃焼炉2内を上昇す
る熱分解ガスGにあっては、燃焼炉2内上部において燃
焼させることにより炭化に必要な熱量を放射伝熱として
利用する必要があるためである。
Gを燃焼させるに際し、必要に応じて二次助燃バーナ7
aを使用し、熱分解ガスGを燃焼させる。これにより放
射伝熱が生じ、この放射伝熱により被処理物Hを炭化す
る。これにより製造された炭化物Tは開口部30により
排出機構6から取り出され、更に排出コンベヤ31を経
て外部に取り出される。
良く燃焼空気Aを供給する必要がある。従って切替ダン
パ25a、25bは開放状態とし、焼却用経路18S及
び炭化用経路18Tの両方に燃焼空気Aを供給する。ま
た図5(b)の場合は、燃焼用攪拌棒18Sを下向きに
調整する。なお焼却の際には被処理物Hに対して必要な
酸素を効率良く供給することが必要であり、通常は理論
上必要な酸素量(空気量)より過剰な燃焼空気Aを供給
する。この供給空気量と必要空気量の比(空気比)が1
に近ければ理想的な燃焼炉2と言えるが、通常、流動焼
却炉で空気比m=1.3程度、円形焼却炉ではm=2.
0程度である。因みに炭化の際には、単に空気比を下げ
るだけでは熱分解ガスGを燃焼させることができないた
め未燃ガスが大量に発生し、運転上も危険が生じる。そ
こで上部小径部2Sにおいてガス燃焼を行うことにより
対処しているのである。
って炉床3上で満遍なく掻き均されるため常に表面が更
新され、可燃性ガスが炉床3上で平均して発生し、上部
小径部2S内で完全燃焼し、排気ガスG0 は排気口7か
ら外部に排気される。
た固形物は、赤熱灰と攪拌混合しながら燃焼空気Aと接
触し、いわゆる燠燃焼して徐々に炉中心部へ移動する。
炉中心部の近傍から延びる排出シュート29における開
口部30付近では、焼却を完了した焼却灰Sが攪拌棒1
7の燃焼空気供給口16から吹き出した燃焼空気Aによ
り冷却され、前記炭化物Tと同様に開口部30より排出
機構6から取り出され、更に排出コンベヤ31を経て外
部に取り出される。
施例について説明する。 〈実施例1〉すなわち炉床面積1m2 の装置においてコ
ンポストを炭化した例である。本発明によらない場合
は、排気ガスG0 中の一酸化炭素量が数千〜1万ppm
程度発生し、従ってその他の未燃ガスも大量に発生して
いたと予想されるが、本発明による攪拌アーム15を具
えた汚泥等の炭化・焼却処理装置1においては、一酸化
炭素濃度は数十ppm程度となり、燃焼炉2内の観察に
よれば被処理物Hの層の上部でガス化燃焼している様子
が観察される。燃焼炉2内の被処理物Hの滞留時間、及
び空気比を1.2〜1.5程度の範囲で調整することに
より、炭化を行うことができる。炭化物Tの熱灼減量の
調整も可能であり、13%程度では一部灰色がかった黒
色の炭化物Tとなり、22%程度では全く黒色の炭化物
Tができる。因みに密閉容器内に被処理物Hを封入し、
外部より加熱を行って炭化した場合の炭化物Tの熱灼減
量は21〜22%であり、全く同等の製品ができてい
る。また煤塵量が四分の一以下となり、その他、排気ガ
スG0 の測定結果はすべて規制値以下であり、臭気につ
いても同様であった。
る。空気比を1.1程度とし、滞留時間はコンポストに
比べて長く必要であるが、同様に炭化物Tを作ることが
可能である。炉内温度(炉頂部で測定)を700℃以上
とすると、被処理物Hが固まる傾向が見られるが、供給
量を調整し、炉内発熱量を調節することにより良好に運
転することができる。一酸化炭素濃度は60ppm程度
であり、燃焼炉2内で揮発したガスの燃焼する様子がよ
く観察され、非常に安定した運転が可能であった。また
始動時に昇温のために少量の燃料を必要とする以外は全
くの無燃料での運転が可能であり、被処理物Hから気化
した熱分解ガスGが被処理物Hの上部で燃焼する発熱で
必要熱量をまかなうことができた。
ものであって、このような構成を有することによって以
下のような効果が発揮される。すなわち請求項1記載の
汚泥等の炭化・焼却処理方法は、単一の燃焼炉2を用
い、この燃焼炉2内に供給する燃焼空気Aの供給量を調
節することにより炭化と焼却の両方の処理を行うように
構成している。これにより単一の燃焼炉2により被処理
物Hの炭化と焼却の両方の処理を行うことが可能とな
り、装置の有効利用が図れ、部品点数の減少、装置コス
トの削減に寄与し得る。
理方法は、前記燃焼空気Aの供給量の調節を燃焼炉2の
外部に設けられる切替ダンパ25a、25bにより行う
という構成をとる。これにより炭化と焼却の両方の処理
を燃焼炉2の外部において容易に切り替えることが可能
となる。
理方法は、被処理物Hを炭化するにあたり、燃焼炉2内
の雰囲気を低酸素状態とし、この低酸素状態の雰囲気下
において被処理物Hが発生する熱分解ガスGを燃焼さ
せ、これにより生ずる放射伝熱により被処理物Hを炭化
させるという構成をとる。これにより被処理物Hから発
生する熱分解ガスGの有効利用が図れ、燃焼炉2内に大
量の熱分解ガスGが充満することもなく、燃焼炉2内を
クリーンに保つことが可能となる。
却処理装置は、燃焼炉2を一基のみ有し、燃焼空気の供
給経路18を炭化用経路18Tと、焼却用経路18Sと
により構成している。これにより装置の有効利用が図
れ、部品点数の減少、装置コストの削減に寄与し得るほ
か、燃焼空気Aの供給量の調節が可能になって、炭化と
焼却の両方の処理を行うことが可能となる。
却処理装置は、燃焼炉2の外部に前記燃焼空気の供給経
路18への燃焼空気Aの供給停止を切り替える切替ダン
パ25a、25bを設けるという構成をとる。これによ
り切替ダンパ25a、25bを開放状態とすれば、前記
炭化用経路18T及び焼却用経路18Sの両方に充分な
燃焼空気Aを供給することが可能となり、被処理物Hの
焼却に供するほか、切替ダンパ25bを閉塞状態とすれ
ば、炭化用経路18Tのみに燃焼空気Aが供給されるよ
うになり、燃焼炉2内を燃焼空気Aの少ない状態、すな
わち低酸素状態の雰囲気下に設定することが可能とな
り、被処理物Hの炭化処理に供することができる。
却処理装置は、攪拌アーム15に対し、炭化用攪拌棒1
7Tと焼却用攪拌棒17Sとを設け、これらのそれぞれ
に炭化用経路18Tと焼却用経路18Sとを接続し、な
お且つ前記炭化用攪拌棒17T及び焼却用攪拌棒17S
の周面並びに攪拌アーム15の上部周面に燃焼空気供給
口16を形成するという構成をとる。これにより被処理
物Hは炭化用攪拌棒17T及び焼却用攪拌棒17Sの周
面に形成される燃焼空気供給口16から供給される燃焼
空気Aにより燃焼されるほか、被処理物Hから発生する
熱分解ガスGは攪拌アーム15の上部周面に形成される
燃焼空気供給口16から供給される燃焼空気Aにより燃
焼される。そしてこのような各請求項記載の構成により
もたらされる効果が相乗的に作用することによって、炭
化処理と燃焼処理との両方を単一の燃焼炉2により行う
ことが可能であり、比較的安価で燃料費も極めて少なく
て済む汚泥等の炭化・焼却処理方法並びにその装置の提
供が可能となるのである。
断して示す斜視図である。
す縦断側面図である。
る。
面図並びに横断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 燃焼炉内に被処理物及び燃焼空気を供給
するとともに、燃焼炉内の被処理物を攪拌しながら燃焼
することにより前記被処理物を炭化または焼却する処理
方法において、前記処理方法は単一の燃焼炉を用い、こ
の燃焼炉内に供給する燃焼空気の供給量を調節すること
により炭化と焼却の両方の処理を行うようにしたことを
特徴とする汚泥等の炭化・焼却処理方法。 - 【請求項2】 前記燃焼空気の供給量の調節は燃焼炉の
外部に設けられる切替ダンパにより行うようにしたこと
を特徴とする請求項1記載の汚泥等の炭化・焼却処理方
法。 - 【請求項3】 前記被処理物を炭化するにあたっては、
燃焼炉内の雰囲気を低酸素状態とし、この低酸素状態の
雰囲気下において被処理物から発生する熱分解ガスを燃
焼させ、これにより生ずる放射伝熱により被処理物を炭
化させるようにしたことを特徴とする請求項1または2
記載の汚泥等の炭化・焼却処理方法。 - 【請求項4】 燃焼炉と、この燃焼炉内に設けられ、内
部に燃焼空気の供給経路が形成されて成る攪拌アーム
と、この攪拌アームを回転駆動する駆動機構とを具えて
成る汚泥等の炭化または焼却用の処理装置において、前
記処理装置は、燃焼炉を一基のみ有するとともに、前記
燃焼空気の供給経路は炭化用経路と、焼却用経路とによ
り構成されていることを特徴とする汚泥等の炭化・焼却
処理装置。 - 【請求項5】 前記燃焼炉の外部には、前記燃焼空気の
供給経路への燃焼空気の供給停止を切り替える切替ダン
パが設けられていることを特徴とする請求項4記載の汚
泥等の炭化・焼却処理装置。 - 【請求項6】 前記攪拌アームには炭化用攪拌棒と、焼
却用攪拌棒とが設けられ、これら炭化用攪拌棒と焼却用
攪拌棒とのそれぞれには前記炭化用経路と、焼却用経路
とがそれぞれ接続され、なお且つ前記炭化用攪拌棒及び
焼却用攪拌棒の周面並びに攪拌アームの上部周面には燃
焼空気供給口が形成されていることを特徴とする請求項
4または5記載の汚泥等の炭化・焼却処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28252694A JP3689792B2 (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | 汚泥等の炭化・焼却処理方法並びにその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28252694A JP3689792B2 (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | 汚泥等の炭化・焼却処理方法並びにその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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