JP2000238549A - 車両用電動式駆動装置 - Google Patents

車両用電動式駆動装置

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JP2000238549A
JP2000238549A JP11044954A JP4495499A JP2000238549A JP 2000238549 A JP2000238549 A JP 2000238549A JP 11044954 A JP11044954 A JP 11044954A JP 4495499 A JP4495499 A JP 4495499A JP 2000238549 A JP2000238549 A JP 2000238549A
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  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンで駆動されない従動輪を電動モータ
で駆動して車両の発進をアシストするものにおいて、従
動輪の接地部分の路面μに応じて電動モータの出力トル
クを適切に制御して、発進アシストの確実性を向上させ
る。 【解決手段】 従動輪の接地部分の路面μが低く、従動
輪がスリップ気味になってその角加速度dVRL,dV
RRがスリップの判別基準となる設定値dVRS1以上
になったときは、電動モータの出力トルクを低い値TL
にし、dVRL,dVRRがグリップ回復の判別基準と
なる設定値dVRS2以下になったとき、電動モータの
出力トルクを高い値THにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前輪と後輪との一
方をエンジンで駆動される駆動輪、他方を従動輪とする
車両に搭載する車両用電動式駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置として、雪道等の低
μ路(μは摩擦係数)での発進時に、電動モータにより
従動輪を駆動して車両の発進をアシストするようにした
ものが知られているが、路面のμに対し従動輪の駆動力
が過大であると、従動輪がスリップして発進アシストの
効果が得られなくなることがある。
【0003】そこで、駆動輪と従動輪との回転速度差か
ら駆動輪のスリップ率を演算し、このスリップ率と駆動
輪の駆動力との相関関係から路面のμを求め、電動モー
タの出力トルクをこのμに応じた値に制御することによ
り発進アシスト時の従動輪のスリップを防止するように
したものも知られている(特開平8−300965号公
報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例のもので求
めているのは駆動輪の接地部分の路面μであり、従動輪
の接地部分の路面μが駆動輪の接地部分の路面μより低
い場合は、電動モータの出力トルクが過大となって従動
輪のスリップを生じ、逆に駆動輪の接地部分の路面μよ
り高い部分は、電動モータの出力トルクが不必要に規制
され、発進アシストの確実性が損われる不具合がある。
【0005】本発明は、以上の点に鑑み、従動輪の接地
部分の路面μに応じて電動モータの出力トルクを適切に
制御することにより発進アシストの確実性を向上し得る
ようにした車両用電動式駆動装置を提供することを課題
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明は、前輪と後輪との一方をエンジンで駆動される
駆動輪、他方を従動輪とする車両に、電動モータにより
従動輪を駆動して車両の発進をアシストすべく設ける車
両用電動式駆動装置において、電動モータによる従動輪
の駆動時に、従動輪の角加速度に応じて電動モータの出
力トルクを増減制御する制御手段を備えている。
【0007】従動輪の接地部分の路面μに対し従動輪の
駆動力が過大になって従動輪がスリップすると、従動輪
の角加速度が増加する。従って、従動輪の角加速度は従
動輪の接地部分の路面μを表わすパラメータとなり、こ
の角加速度に応じて電動モータの出力トルクを増減する
ことにより、電動モータの出力トルクは従動輪の接地部
分の路面μに応じて適切に制御されることになる。
【0008】具体的には、従動輪の接地部分の路面μが
低く、従動輪がスリップ気味になって角加速度が増加し
たときは、電動モータの出力トルクを減少させて早期に
グリップを回復し、路面μが高く角加速度が増加しない
ときは、電動モータの出力トルクを増加させて、発進ア
シストを効率良く行うことができる。
【0009】尚、後記する実施形態において、上記制御
手段に相当するのは図4のS91,S92のステップから
S141,S142のステップまでの処理である。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、エンジン1により変速機
2を介して左右の前輪3L,3Rを駆動する前輪駆動車
両を示しており、従動輪たる左右の後輪4L,4R間に
電動式駆動装置5を設けている。
【0011】電動式駆動装置5は、図2に示す如く、ギ
アケース6に取付けた左右1対の電動モータ7L,7R
と、ギアケース6内の動力伝達機構たる左右1対の差動
装置8L,8Rとを備えている。
【0012】各電動モータ7L,7Rは、ロータ7aと
ステータ7bとブラシ7cとを有するDCブラシモータ
で構成されており、各電動モータ7L,7Rの出力軸7
dに減速ギア列9L,9Rを連結している。
【0013】各差動装置8L,8Rは、サンギア8a
と、リングギア8bと、該両ギア8a,8bに噛合する
プラネタリピニオン8cを担持するキャリア8dとを有
する遊星歯車式差動装置で構成されており、各差動装置
8L,8Rのサンギア8aを前記各減速ギア列9L,9
Rに連結すると共に、各差動装置8L,8Rのキャリア
8dを各後輪4L,4Rの車軸に等速ジョイント10を
介して連結している。また、左右の差動装置8L,8R
のリングギア8b,8b同士を連結し、リングギア8b
の回転をブレーキ手段11で拘束し得るようにしてい
る。
【0014】ブレーキ手段11は、リングギア8bの外
周にスプライン係合させた可動ドグ110と、可動ドグ
110に対し軸方向に対向させてギアケース6内に固定
した固定ドグ111とから成るドグクラッチで構成され
ており、可動ドグ110の一端(左端)のドグ歯110
aを固定ドグ111のドグ歯111aに係合させること
でブレーキ手段11がオンしてリングギア8bの回転が
拘束される。そして、可動ドグ110を固定ドグ111
に向けて軸方向に進退するソレノイド112を設け、ソ
レノイド112によってブレーキ手段11をオンオフ操
作するようにしている。
【0015】ソレノイド112は、そのコイル112a
への通電でばね112bに抗して軸方向一方(左方)に
移動されるロッド112cを備えており、ロッド112
cに可動ドグ110に係合するフォーク112dを取付
けて、可動ドグ110をロッド112cと一体に軸方向
に進退させるようにしている。
【0016】電動モータ7L,7Rとソレノイド112
とは、図3に示す如く、左右の各前輪3L,3Rの回転
速度VFL,VFRを検出する左右の前輪速度センサ1
2L,12Rと、左右の各後輪4L,4Rの回転速度V
RL,VRRを検出する左右の後輪速度センサ13L,
13Rと、ブレーキスイッチ14と、アクセルスイッチ
15と、エンジン1の回転数NEを検出するセンサ16
と、エンジン1のスロットル開度θを検出するセンサ1
7と、変速機2のシフトポジションセンサ18と、車両
に作用している前後方向加速度を検出する前後Gセンサ
19と、車両に作用している横方向加速度を検出する横
Gセンサ20とからの信号を入力するコントローラ21
により制御されるようになっており、コントローラ21
で発進アシスト制御と旋回アシスト制御とを行う。
【0017】その詳細は図4に示す通りであり、ブレー
キスイッチ14がオフ(S1)、アクセルスイッチ15
がオン(S2)、変速機2が非ニュートラル状態(S
3)、平均後輪速度VR(=(VRL+VRR)/2)
が発進判断の基準となる第1の所定値VS1(例えば1
1Km/h)未満(S4)という4条件が成立したとき
に発進時と判断し、発進時と判断されたときは、発進ア
シストフラグFが「1」にセットされているか否かを判
別し(S5)、F=0であれば、平均前輪速度VF(=
(VFL+VFR)/2)と平均後輪速度VRとの差△
Vが所定の基準値△VS以上か否かを判別する(S
6)。△V≧△VSであれば前輪3L,3Rがスリップ
していると判断して、発進アシストフラグFを「1」に
セットし(S7)、次に、ソレノイド112に通電して
ブレーキ手段11をオンすると共に(S8)、電動モー
タ7L,7Rを正転方向(前進時)はたは逆転方向(後
進時)に駆動する。これによれば、各電動モータ7L,
7Rの出力トルクが各減速ギア列9L,9Rと各差動装
置8L,8Rとを介して各後輪4L,4Rに駆動力とし
て伝達され、後輪4L,4Rが駆動されて発進がアシス
トされる。
【0018】ところで、発進アシストに際しては、後輪
4L,4Rがスリップしないように電動モータ7L,7
Rの出力トルクを制御することが望まれる、そこで、本
実施形態では、左右の各後輪4L,4Rの角加速度dV
RL,dVRRを後輪速度センサ13L,13Rの信号
変化に基づいて算出し、dVRL,dVRRがスリップ
の判別基準となる第1設定値dVRS1(車速換算で例
えば0.8G,Gは重力加速度)以上であるか否かを判
別し(S91,S92)、dVRL,dVRRがdVRS
1未満であれば、dVRL,dVRRがグリップ回復の
判別基準となる第2設定値dVRS2(車速換算で例え
ば0.4G)以下であるか否かを判別する(S101
S102)。dVRL,dVRRがdVRS2以下であ
れば、左右の各後輪4L,4Rのスリップ判別フラグF
LS,FRSを「0」にリセットし(S111,S1
2)、左右の各電動モータ7L,7Rの出力トルクの
目標値を高目の設定値TH(例えば40kgfm)にす
る(S121,S122)。一方、dVRL,dVRRが
dVRS1以上になったときは、FLS,FRSを
「1」にセットし(S131,S132)、各電動モータ
7L,7Rの出力トルクの目標値を低目の設定値TL
(例えば10kgfm)にする(S141,S142)。
また、dVRS2<dVRL,dVRR<dVRS1で
あるときは、FLS,FRSが「1」にセットされてい
るか否かを判別し(S151,S152)、FLS,FR
S=1であればS141,S142のステップに進み、F
LS,FRS=0であれば、S121,S122のステッ
プに進む。このようにして、目標値を設定した後、各電
動モータ7L,7Rをその出力トルクが目標値になるよ
うに駆動制御する(S161,S162)。
【0019】かくて、dVRL,dVRRがdVRS1
以上になるまで、即ち、各後輪4L,4Rがスリップす
るまで、各電動モータ7L,7Rの出力トルクはTHに
維持され、各後輪4L,4Rが一旦スリップすると、d
VRL,dVRRがdVRS2以下になるまで、即ち、
各後輪4L,4Rのグリップが回復するまで、各電動モ
ータ7L,7Rの出力トルクはTLに低下される。尚、
目標値は図5に点線で示す如くステップ状に変化する
が、そのままモータ電流をステップ状に変化させると、
急激なトルク変化によるショックが発生するため、出力
トルクが図5に実線で示す如く目標値に向けて徐々に変
化するように各電動モータ7L,7Rを制御する。
【0020】VR≧VS1となって発進完了と判断した
ときや、発進時であってもS6のステップで△V<△V
Sと判定されたときは、発進アシストフラグFを「0」
にリセットすると共に(S17)、ソレノイド112へ
の通電を停止してブレーキ手段11をオフし(S1
8)、次に、VRがVS1より高く設定した第2の所定
値VS2(例えば20km/h)以上になったか否かを
別し(S19)、VR<VS2であれば、各後輪4L,
4Rのスリップ判別フラグFLS,FRSを「0」にリ
セットすると共に、(S201,S202)、各電動モー
タ7L,7Rの駆動を停止する(S211,S212)。
ブレーキ手段11をオフしてリングギア8bの拘束を解
除すると、リングギア8bが差動装置8L,8Rのキャ
リア8dと同方向に空転し、左右の後輪4L,4R間の
差回転を生じない限り差動装置8L,8Rのサンギア8
aは回転せず、電動モータ7L,7Rの後輪4L,4R
側からの逆駆動は生じない。
【0021】VR≧VS2になったときは、車両に作用
している前後方向加速度と、エンジン回転数NEと、ス
ロットル開度θと、変速機2の変速比とから前輪3L,
3Rの駆動力を算出し、この前輪駆動力と車両に作用し
ている横方向加速度とをパラメータとして図6に示す如
く設定されている旋回アシストモーメントの目標値MA
をマップ検索で算出する(S22)。尚、この目標値M
Aは、横方向加速度が零となる直進時に零になり、横方
向加速度及び前輪駆動力の増加に伴い増加するように設
定されている。
【0022】旋回アシストモーメントが要求されたとき
は、ブレーキ手段11をオフしたまま左右の電動モータ
7L,7Rのうち外輪側の電動モータを正転させると共
に内輪側の電動モータを逆転させる。例えば、右旋回時
には、左側の電動モータ7Lを正転させると共に右側の
電動モータ7Rを逆転させる。これによれば、左側の差
動装置8Lのサンギア8aが正転されてそのキャリア7
dがリングギア7bに対し正転されると共に、右側の差
動装置8Rのサンギア8aが逆転されてそのキャリア8
dがリングギア8bに対し逆転される。この場合、左側
の差動装置8Lのリングギア8bには逆転方向の反力が
作用し、右側の差動装置8Rのリングギア8bには正転
方向の反力が作用するが、両リングギア8b,8bは互
に連結されているため、両反力は打消される。従って、
リングギア8bの回転速度を基準にして、左側の差動装
置8Lのキャリア8d、即ち、左後輪4Lが増速され、
右側の差動装置8Rのキャリア8d、即ち、右後輪4R
が減速される。かくて、外輪たる左後輪4Lに駆動力、
内輪たる右後輪4Rに制動力が付与されて右旋回方向へ
のヨーモメントが発生し、旋回がアシストされる。
【0023】ここで、発進アシスト制御に引続いて旋回
アシスト制御が行われると、ソレノイド112への通電
を停止しても、旋回アシストのための左右の電動モータ
7L,7Rの駆動でブレーキ手段11にトルクが作用
し、このトルクにより可動ドグ110及び固定ドグ11
1のドグ歯110a,111aの歯側面同士が圧接し、
歯側面間の摩擦により可動ドグ110がばね112bの
付勢力では固定ドグ111から離脱不能となり、ブレー
キ手段11がオンのままになってしまう。然し、本実施
形態では、VR≧VS1になって発進アシスト制御が完
了してからVRがVS2に上昇するまで旋回アシスト制
御は実行されず、その間にブレーキ手段11は確実にオ
フされ、従って、ブレーキ手段11がオンのまま旋回ア
シスト制御が実行されることを防止できる。
【0024】尚、旋回アシスト制御の開始当初から、S
22のステップで算出した目標値MAの旋回アシストモ
ーメントが得られるように電動モータ7L,7Rの出力
トルクを立上げると、旋回加速中にVR≧VS2になっ
たところで車両が急に曲がる結果となり、車両挙動にシ
ョックを生ずる。そこで、本実施形態では、旋回アシス
トモーメントの補正係数として、図7に示す如くVS2
とこれより高く設定した第3の所定値VS3(例えば3
0km/h)との間でVRの増加に伴い0から1に漸増
する車速係数Kを設定し、VRがVS3以上になったか
否かを判別して(S23)、VR<VS3であれば、V
Rに応じた車速係数Kをテーブル検索で算出し(S2
4)、旋回アシストモーメントの目標値MAを車速係数
Kを乗算した値に補正している(S25)。
【0025】そして、目標値MAの旋回アシストモーメ
ントを得るのに必要な外輪側の電動モータの正転トルク
の目標値と内輪側の電動モータの逆転トルクの目標値と
を算出し(S261,S262)、この目標値のトルクが
出力されるように外輪側の電動モータを正転駆動すると
共に内輪側の電動モータを逆転駆動している(S2
1,S272)。かくて、旋回加速中にVR≧VS2に
なったところで旋回アシスト制御が開始されると、VS
2からVS3に加速されるまでの間に旋回アシストモー
メントが徐々に目標値MAに向けて増加され、車両挙動
のショックを生ずることなくスムーズに旋回アシストが
行われる。
【0026】以上、左右1対の電動モータ7L,7Rを
用いて発進アシストと旋回アシストとを行う第1実施形
態について説明したが、図8に示す第2実施形態の如
く、1個の電動モータ7を用いて発進アシストと旋回ア
シストとを行うことも可能である。第2実施形態では、
電動モータ7と左右の後輪4L,4Rとの間の動力伝達
機構を1対の傘歯車式差動装置80L,80Rで構成し
ている。
【0027】各差動装置80L,80Rは、デフケース
80aに傘歯車から成る1対のサイドギア80b,80
cと両サイドギア80b,80cに噛合するピニオン8
0dとを軸支して成るもので、両差動装置80L,80
Rの軸方向内側の第1サイドギア80b,80b同士を
連結している。そして、両差動装置80L,80Rの一
方、例えば、右側の差動装置80Rのデフケース80a
に電動モータ7をギア列9を介して連結し、該差動装置
80Rの軸方向外側の第2サイドギア80cを等速ジョ
イント10を介して右後輪4Rの車軸に連結している。
左側の差動装置80Lのデフケース80aは回り止めさ
れており、該差動装置80Lの軸方向内側の第1サイド
ギア80bと外側の第2サイドギア80cとに左後輪4
Lの車軸に連結される等速ジョイント10を切換手段2
2を介して選択的に連結するようにしている。切換手段
22は、左後輪4L用の等速ジョイント10に軸方向に
摺動自在に回り止め係合させた可動ドグ22aと、左側
の差動装置80Lの第1サイドギア80bと第2サイド
ギア80cとに夫々取付けた固定ドグ22b,22cと
を有するドグクラッチで構成されており、図外のコント
ローラで制御されるソレノイド22dにより可動ドグ2
2aを進退させて、両固定ドグ22b,22cに選択的
に係合させるようにしている。
【0028】左後輪4L用の等速ジョイント10を左側
の差動装置80Lの第1サイドギア80bに連結する
と、左後輪4Lが右側の差動装置80Rの第1サイドギ
ア80bに直結された状態になり、電動モータ7により
右側の差動装置80Rのデフケース80aを正転または
逆転すると、左右の後輪4L,4Rが共に正転または逆
転されて、前進または後進の発進アシストが行われる。
【0029】左後輪4L用の等速ジョイント10を左側
の差動装置80Lの第2サイドギア80cに連結する
と、第1サイドギア80bが左後輪4Lと等速度で反対
方向に回転し、左右の後輪4L,4Rが等速度で回転し
ている限り、右側の差動装置80Rのデフケース80a
は回転しない。そして、電動モータ7により右側の差動
装置80Rのデフケース80aを正転すると、該差動装
置80Rの第2サイドギア80cが第1サイドギア80
bに対し増速回転されて、右後輪4Rが左後輪4Lより
も増速され、また、右側の差動装置80Rのデフケース
80aを逆転すると、該差動装置80Rの第2サイドギ
ア80cに対し第1サイドギア80bが増速回転され
て、左後輪4Lが右後輪4Rよりも増速され、旋回アシ
ストが行われる。
【0030】そして、第2実施形態においても、上記と
同様に、後輪4L,4Rの角加速度に応じて電動モータ
7の出力トルクを制御することより、後輪のスリップを
抑制して発進アシストの確実性を向上でき、また、VR
≧VS2になるまで旋回アシスト制御の実行を禁止する
ことにより、切換手段22が左後輪4L用の等速ジョイ
ント10を左側の差動装置80Lの第1サイドギア80
bに直結する状態に保持されたまま旋回アシスト制御が
実行されることを防止でき、更に、旋回アシストモーメ
ントの目標値MAを車速係数Kを用いて補正することに
より、車両挙動のショックを生ずることなくスムーズに
旋回アシストを行うことができる。
【0031】また、上記実施形態では、発進アシスト制
御の完了後の旋回アシスト制御の禁止期間や、旋回アシ
スト制御の開始後の旋回アシストモーメントの漸増をV
R(車速)に基づいて規定しているが、発進アシスト制
御の完了時点から所定時間経過するまで旋回アシスト制
御の実行を禁止し、また、旋回アシストモーメントが旋
回アシスト制御の開始時点から目標値MAに向けて経時
的に漸増されるようにしても良い。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、従動輪の接地部分の路面μに応じて電動モー
タの出力トルクを適切に制御して、発進アシストの確実
性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の使用例を示す図
【図2】 本発明装置の第1実施形態の断面図
【図3】 第1実施形態の制御系のブロック図
【図4】 第1実施形態の制御プログラムを示すフロー
【図5】 発進アシスト時の電動モータのトルク変化を
示すグラフ
【図6】 旋回アシストモーメントの目標値の設定を示
すグラフ
【図7】 車速係数の設定を示すグラフ
【図8】 本発明装置の第2実施形態を示すスケルトン
【符号の説明】
1 エンジン 3L,3R 前輪(駆動輪) 4L,4R 後輪(従動輪) 5 電動式駆
動装置 7L,7R 電動モータ 21 コントロ
ーラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60K 17/356 B60K 9/00 Z B60L 11/14 (72)発明者 松尾 裕之 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D036 GA11 GA33 GB05 GC01 GD02 GD08 GE01 GE04 GG17 GG25 GG33 GG37 GG40 GG44 GG52 GH24 GJ17 GJ20 3D039 AA03 AA05 AB27 AC21 AC24 3D043 AA02 AB17 EA01 EA05 EA11 EA43 EB03 EB07 EB12 EE02 EE03 EE06 EE07 EE08 EE09 EF01 EF09 EF12 EF21 EF26 5H115 PG04 PU02 PU25 QE01 QE14 QE16 QN12 RB08 RB14 SE03 SE08 TB02 TE02 TE03 TO02 TW07 TZ01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪と後輪との一方をエンジンで駆動さ
    れる駆動輪、他方を従動輪とする車両に、電動モータに
    より従動輪を駆動して車両の発進をアシストすべく設け
    る車両用電動式駆動装置において、 電動モータによる従動輪の駆動時に、従動輪の角加速度
    に応じて電動モータの出力トルクを増減制御する制御手
    段を備える、 ことを特徴とする車両用電動式駆動装置。
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